JP3475494B2 - 酸素濃度判定装置 - Google Patents

酸素濃度判定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の排気ガス中の
空燃比、即ち酸素濃度等を判定する酸素濃度判定装置に
係り、特に、限界電流式酸素センサを活用して酸素濃度
を判定するに適した酸素濃度判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の酸素濃度判定装置におい
ては、例えば、特開昭59ー163556号公報に示さ
れているように、限界電流式酸素センサの内部抵抗が温
度に応じて変化すること、及び同酸素センサの温度即ち
内部抵抗を特定する電流ー電圧特性が原点を通ることに
着目し、酸素センサを、正電圧により第1期間の間正バ
イアスする一方、負電圧により第2期間の間負バイアス
し、第1及び第2の期間にて、酸素センサを流れる電流
を検出し、第1期間での検出電流に基づき酸素濃度を検
出し、一方、第2期間での検出電流に基づき酸素センサ
の内部抵抗を検出する。そして、この検出内部抵抗がほ
ぼ一定になるように酸素センサを加熱することにより、
酸素センサを活性領域内に維持するように高精度に温度
制御した上で、上述の検出酸素濃度に基づき空燃比を安
定的に判定する。
【0003】また、特公平1−28905号公報、特公
平1−25419号公報に示されているように、酸素セ
ンサの内部抵抗と温度とが一対一に対応することに着目
し、酸素センサの内部抵抗を検出し、この検出値に応じ
て酸素センサに印加する電圧を計算して、この計算に基
づいて酸素センサに電圧を印加することにより、使用温
度範囲や酸素濃度測定可能範囲の制約を取り除く。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、酸素センサが
活性化される前の検出された空燃比は必ずしも信用ので
きるものではなく、内燃機関の始動直後の運転性との関
係もあり、あえて不正確な空燃比を検出する必要はな
く、むしろ、ヒータ制御により素子温を素早く活性化温
度まで、上げることの方が重要である。
【0005】そこで、本発明は、このようなことに対処
すべく、酸素センサが活性化するまで強制的に負電圧を
印加し続け、素子温を検出してヒータ制御により、素早
く、素子活性化温度まで上げて、作動開始後、短時間で
正確な酸素濃度(空燃比)を測定することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、本発明においては、図1にて例示するごとく、限界
電流式酸素センサと、前記酸素センサが活性化している
かを判別する活性化判別手段と、前記活性化判別手段に
より前記酸素センサが活性化したと判別すると、前記酸
素センサに正電圧を印加すると共に所定期間負電圧に切
り換えて印加する電圧印加手段と、前記活性化判別手段
により前記酸素センサが活性化したと判別するまで前記
電圧印加手段により前記酸素センサに電圧を印加し続
ける電圧印加持続手段と、前記電圧の印加により前記
酸素センサに流れる電流を検出する電流検出手段と、前
記負電圧が前記酸素センサに所定期間印加されている時
の前記検出電流に基づき前記酸素センサの素子温を検出
する素子温検出手段と、前記正電圧が前記酸素センサに
印加されている時の前記検出電流に基づき酸素濃度を判
定する酸素濃度判定手段と、前記酸素センサを加熱する
ヒータと、前記素子温検出手段により検出された前記素
子温に基づき前記ヒータの加熱を制御する加熱制御手段
と、を備える酸素濃度判定装置を提供することにある。
【0007】
【作用】このように本発明を構成したことにより、活性
化判別手段により酸素センサが活性化したと判別するま
電圧印加持続手段によって電圧印加手段より酸素セ
ンサに電圧を印加し続け、負電圧が印加されている時
の検出電流に基づき素子温検出手段により酸素センサの
素子温を検出する。素子温検出手段により検出された素
子温に基づき加熱制御手段によりヒータの加熱を制御し
て、素早く素子温を活性化温度まで上げ、その後、活性
化判別手段により酸素センサが活性化したと判別する
と、酸素センサに正電圧を印加すると共に所定期間負電
圧に切り換えて印加し、正電圧が酸素センサに印加され
ている時の検出電流に基づき酸素濃度判定手段により酸
素濃度を判定すると共に、負電圧が所定期間印加されて
いる時の検出電流に基づき素子温検出手段により酸素セ
ンサの素子温を検出する。
【0008】
【実施例】
〔第1実施例〕以下、本発明の第1実施例を図面により
説明すると、図2は、内燃機関10に適用された本発明
に係る酸素濃度判定装置の一例を示している。酸素濃度
判定装置は、限界電流式酸素センサSを備えており、こ
の酸素センサSは、内燃機関10の機関本体10aから
延出する排気管11内に取り付けられている。酸素セン
サSは、センサ本体20と、断面コ字状のカバー30と
によって構成されており、センサ本体20は、その基端
部にて、排気管11の周壁の一部に穿設した取り付け穴
部11a内に嵌着されて、同排気管11の内部に向け延
出している。
【0009】センサ本体20は、断面カップ状の拡散抵
抗層21を有しており、この拡散抵抗層21は、その開
口端部21aにて、排気管11の取り付け穴部11a内
に嵌着されている。拡散抵抗層21は、ZrO2 等のプ
ラズマ溶射法等により形成されている。また、センサ本
体20は、固体電解質層22を有しており、この固体電
解質層22は、酸素イオン伝導性酸化物焼結体により断
面カップ状に形成されて、断面カップ状の排気ガス側電
極層23を介し抵抗拡散層21の内周壁に一様に嵌着さ
れており、この固体電解質層22の内表面には、大気側
電極層24が断面カップ状に一様に固着されている。か
かる場合、排気側電極層23及び大気側電極層24は、
共に、白金等の触媒活性の高い貴金属を化学メッキ等に
より十分ポーラスに形成されている。また、排気ガス側
電極層23の面積及び厚さは、10〜100mm2及び
0.5〜2.0μ 程度となっており、一方、大気側電
極層24の面積及び厚さは、10mm2以上及び0.5
〜2.0μ程度となっている。
【0010】このように構成したセンサ本体20は、理
論空燃比点にて濃淡起電力を発生し、理論空燃比点より
リーン領域の酸素濃度に応じた限界電流を発生する。か
かる場合、酸素濃度に対応する限界電流は、排気ガス側
電極層23の面積、拡散抵抗層21の厚さ、気孔率及び
平均孔径により決まる。また、このセンサ本体20は酸
素濃度を直線的特性にて検出し得るものであるが、この
センサ本体20を活性化するのに約650℃以上の高温
が必要とされるとともに、同センサ本体20の活性温度
範囲が狭いため、内燃機関の排気ガスのみによる加熱で
は活性領域を制御できない。このため、後述するヒータ
26の加熱制御を活用する。なお、理論空燃比よりもリ
ッチ側の領域では、未燃ガスである一酸化炭素(CO)
の濃度が空燃比に対してほぼリニアに変化して、これに
応じた限界電流が発生する。
【0011】ここで、センサ本体20の温度をパラメー
タとする同センサ本体20の電圧ー電流特性について説
明すると、この電流ー電圧特性は、酸素センサSの検出
酸素濃度(空燃比)に比例するセンサ本体20の固体電
解質層22への流入電流と同固体電解質層22への印加
電圧との関係が直線的であることを示す。そして、セン
サ本体20が温度T=T1 にて活性状態にあるとき、図
3(B)にて実線により示すごとき特性グラフL1 でも
って安定した状態を示す。かかる場合、特性グラフL1
の電圧軸Vに平行な直線部分がセンサ本体20の限界電
流を特定する。そして、この限界電流の増減は、空燃比
の減増(即ち、リーン・リッチ)に対応する。また、セ
ンサ本体20の温度TがT1よりも低いT2にあるとき、
電流ー電圧特性は、図3(B)の破線により示すごとき
特性グラフL2 でもって特定される。かかる場合、特性
グラフL2の電圧軸Vに平行な直線部分がT=T2におけ
るセンサ本体20の限界電流を特定するもので、この限
界電流は、特性グラフL1 による限界電流とほぼ一致し
ている。
【0012】そして、特性グラフL1 において、センサ
本体20の固体電解質層22に正の印加電圧Vposを印
加すれば、センサ本体20に流れる電流が限界電流Ipo
s(図3(B)にて点P1 参照)となる。また、センサ
本体20の固体電解質層22に負の印加電圧Vneg を印
加すれば、センサ本体20に流れる電流が、酸素濃度に
依存せず温度のみに比例する点P2で特定される負の電
流Inegとなる。従って、このときの電流Ineg を活用
してヒータ26の加熱制御を行うことによりセンサ本体
20の内部抵抗をほぼ一定にして同センサ本体20を活
性状態に維持することが可能となる。
【0013】また、センサ本体20は、ヒータ26を有
しており、このヒータ26は、大気側電極層24内に収
容されて、その発熱エネルギーにより、大気側電極層2
4、固体電解質層22、排気ガス側電極層23及び拡散
抵抗層21を加熱する。かかる場合、ヒータ26は、セ
ンサ本体20を活性化するに十分な発熱容量を有する。
カバー30は、センサ本体20を覆蓋して、その開口部
にて、排気管11の周壁の一部に嵌着されており、この
カバー30の周壁の一部には、小孔31が、カバー30
の外部を同カバー30の内部と連通させるべく、穿設さ
れている。これにより、カバー30は、センサ本体20
の排気ガスとの直接接触を防止しつつ、同センサ本体2
0の保温を確保する。
【0014】また、酸素濃度判定装置は、図2にて示す
ごとく、バイアス制御回路40を備えており、このバイ
アス制御回路40は、正バイアス用直流電源41、負バ
イアス用直流電源42及び切り換えスイッチ回路43に
よって構成されている。直流電源41は、その負側電極
にて、導線41aを介し排気ガス側電極層23の一端に
接続されており、一方、直流電源42は、その正側電極
にて、導線41aを介し排気ガス側電極層23の一端に
接続されている。切り換えスイッチ回路43は、その第
1切り換え状態にて、直流電源41の正側電極のみを電
流検出回路50の入力端子51に接続し、一方、その第
2切り換え状態にて、直流電源42の負側電極のみを電
流検出回路50の入力端子51に接続するようになって
おり、入力端子51から電流検出回路50を介しさらに
導線42aを介して大気側電極層24に接続されてい
る。従って、切り換えスイッチ回路43が第1切り換え
状態にあるとき、直流電源41が固体電解質層22を正
バイアスし同固体電解質層22に電流を正方向に流す。
一方、切り換えスイッチ回路43が第2切り換え状態に
あるとき、直流電源42が固体電解質層22を負バイア
スし同固体電解質層22に電流を負方向に流す。かかる
場合、各直流電源41、42の端子電圧は、上述の印加
電圧Vpos及びVnegにそれぞれ相当する。
【0015】電流検出回路50は、センサ本体20の大
気側電極層24から切り換えスイッチ回路43へ流れる
電流又はその逆方向へ流れる電流、つまり、固体電解質
層22を流れる電流を検出し、A−D変換器60に出力
する。このA−D変換器60は、電流検出回路50から
の検出電流をディジタル変換してマイクロコンピュータ
70に出力する。マイクロコンピュータ70は、コンピ
ュータプログラムを、図4にて示すフローチャートに従
いA−D変換器60との協働により実行し、この実行中
において、加熱制御回路80及び燃料噴射制御装置(以
下、EFIという)90を駆動制御するに必要な演算処
理を行う。但し、上述のコンピュータプログラムはマイ
クロコンピュータ70のROMに予め記憶されている。
また、加熱制御回路80は、マイクロコンピュータ70
による制御のもとに、酸素センサSの素子温に応じてヒ
ータ26の加熱制御を行う。なお、EFI90は、マイ
クロコンピュータ70による制御のもとに、内燃機関1
0の排気ガス量、回転数、吸入空気流量、吸気管負圧や
冷却水温等の内燃機関情報に応じて燃料噴射制御を行
う。
【0016】このように構成した本第1実施例におい
て、内燃機関10の作動のもとにマイクロコンピュータ
70が、図4のフローチャートに従いコンピュータプロ
グラムをステップ100にて実行開始した後、同コンピ
ュータプログラムの実行を繰り返し行っているものとす
る。まず、ステップ141にて酸素センサSが活性状態
にあるか、否かを判別する。この判別条件としては酸
素センサSの素子温が酸素センサSが活性化するのに十
分な温度に達している、内燃機関の始動後、酸素セン
サSが活性化するのに十分な時間tA が経過している
(ここで、時間tAは一定値でもよいが、内燃機関の冷
却水温が低い程、活性化判定時間が長くなるような値を
マイクロコンピュータ70のROMに記憶設定しておく
のが好ましい)、のいずれか一方を満足した時、または
双方を満足した時に酸素センサSが活性状態にあり安定
しているものと判別する。そしてステップ141にて
「YES」と判別するとステップ101へ進み、内燃機
関の暖機状態や運転状態に基づいて温度検出周期を可変
設定した後、次のステップ102においてステップ10
1で可変設定された温度検出周期か否かを判別し、温度
検出周期でなければステップ102にて「NO」との判
別が繰り返されている。
【0017】そして、このような状態においては、マイ
クロコンピュータ70がコンピュータプログラムを図4
のステップ111及びステップ123以後に進め、ステ
ップ111にて、センサ本体20に対し正の印加電圧V
posを印加するに要する正バイアス指令をバイアス制御
回路40の切り換えスイッチ回路43に出力する。ここ
で、印加電圧Vposは一定値でもよいが、図3(B)に
示すごとく酸素センサSの素子温や酸素濃度に応じて限
界電流を検出するのに必要な印加電圧Vposが変化する
ため、素子温や酸素濃度に応じて印加電圧Vposを変化
させる(素子温が低い時には高い時より印加電圧Vpos
を高い値に設定し、酸素濃度が濃い(空燃比がリーン)
時には薄い(空燃比がリッチ)時より印加電圧Vposを
高い値に設定する)のが好ましい。すると、この切り換
えスイッチ回路43が、マイクロコンピュータ70から
の正バイアス指令に応答して、第1切り換え状態とな
り、直流電源41の正側電極を電流検出回路50の入力
端子51に接続する。このため、直流電源41からの電
流Ipos が、電流検出回路50、導線42a、大気側電
極24、固体電解質層22、排気ガス側電極23及び導
線41aを通り限界電流として流れる。
【0018】ついで、電流検出回路50がその流入電流
Iposを検出し、A−D変換器60が、同検出流入電流
Iposをディジタル変換しマイクロコンピュータ70に
出力する。すると、マイクロコンピュータ70が、同変
換電流Iposをステップ123にて入力されて減少終了
電流Iposaとセットし、ステップ124にて、図5
(B)にて示す酸素濃度ー限界電流データに基づき減少
終了電流Iposa即ち限界電流に応じて酸素濃度即ち空燃
比を判定する。但し、図5(B)の酸素濃度ー限界電流
データは、温度T=T1 における排気ガス中の酸素濃度
即ち空燃比とセンサ本体20の限界電流との直線的関係
を特定するデータとしてマイクロコンピュータ70のR
OMに予め記憶されている。このようにして空燃比が判
定されると、マイクロコンピュータ70が、ステップ1
25にて、同判定空燃比を考慮してEFI90の燃料噴
射制御に要する演算処理をする。このため、EFI90
が、同演算処理に基づき内燃機関10への燃料噴射制御
を行う。
【0019】このような状態において、ステップ101
で設定された温度検出周期との判断のもとに、マイクロ
コンピュータ70が、ステップ102にて「YES」と
判別し、ステップ112にて、センサ本体20に対し負
の印加電圧Vneg を印加するに要する負バイアス指令を
バイアス制御回路40の切り換えスイッチ回路43に出
力する(図5(A)参照)。すると、この切り換えスイ
ッチ回路43が、マイクロコンピュータ70からの負バ
イアス指令に応答して、第2切り換え状態となり、直流
電源42の負側電極を電流検出回路50の入力端子51
に接続する。このため、直流電源42からの電流Ineg
(図5(A)にて図示実線参照)が、導線41a、セン
サ本体20の排気ガス側電極23、固体電解質層22、
大気側電極24、導線42a及び電流検出回路50を通
り流れ始める。
【0020】上述のようなステップ112での演算処理
後、マイクロコンピュータ70が、ステップ103に
て、所定時間t1 の間、時間待ちするため所定時間t1
経過したか判別する。かかる場合、所定時間t1は、次
のように定められている。電流Inegが、センサ本体2
0への負バイアス時以後、図5(A)の実線及び破線に
より示すごとく、指数関数的に増大する。従って、従来
のように、この電流Inegが飽和するまで待って電流In
egを検出した場合には、その後の空燃比の判定時期も遅
延することとなる。このため、電流Inegの飽和を待つ
ことなく同電流Inegの増加過程中の一時期の値Inega
を活用し、同一時期において、当該電流Inegの飽和電
流Inegsを推測するようにした。これにより、空燃比の
判定時期が早くなることが分かる。そこで、センサ本体
20への負バイアス後電流Inegの変化傾向が比較的に
高く維持される時期までの適正な時間を所定時間t1と
選定しマイクロコンピュータ70のROMに予め記憶す
ることとした。
【0021】ステップ103で「NO」と判定された場
合はステップ104に進み、このステップ104におい
て吸気管圧力もしくは吸入空気量の変化量が所定値以上
であるか否か、すなわち、エンジンが過渡的な状態にあ
るか否かを判断する。ステップ104で「NO」と判定
された場合は、ステップ103に戻り、この処理を繰り
返す。ステップ104で「YES」と判定された場合は
次のステップ105へ進み、このステップ105におい
て負バイアス指令を中止した後、ステップ120へ進
む。
【0022】しかして、ステップ103における時間待
ちが終了すると、マイクロコンピュータ70が、ステッ
プ114にて、A−D変換器60からの変換電流Ineg
を電流Inegaと設定し、ステップ115にて、同電流I
negaに応じて、電流Inegと印加電圧Vnegとの関係を表
す過渡現象方程式に基づき飽和電流Inegsを推測する。
かかる場合、上記過渡現象方程式は、センサ本体20の
負バイアス時期を初期条件として構成されて、マイクロ
コンピュータ70のROMに予め記憶されている。然る
後、マイクロコンピュータ70が、ステップ116に
て、推測飽和電流Inegsに応じて推測飽和電流ー温度特
性データに基づきセンサ本体20の温度を判定する。但
し、上述の推測飽和電流ー温度特性データは、推測飽和
電流|Inegs|とセンサ本体20の温度との間の正比例
的関係を表すデータとしてマイクロコンピュータ70の
ROMに予め記憶されている。
【0023】このようにしてセンサ本体20の温度が判
定されると、マイクロコンピュータ70が、ステップ1
17にて、ステップ116での判定温度を温度T1(特
性グラフL1参照)に上昇維持するようにヒータ26を
加熱制御すべく演算処理をする。このため、加熱制御回
路80が、同マイクロコンピュータ70の加熱制御演算
処理に基づきヒータ26を加熱制御する。これにより、
センサ本体20の温度が一時的に低下しても逸速く温度
T1に復帰する。
【0024】このため、マイクロコンピュータ70が、
ステップ120にて、空燃比が安定な判定可能状態にあ
るか否かを判別する。この判別条件は上述したステップ
141の酸素センサSの活性化判別条件を満足した時、
空燃比が安定な判別条件にあると判別する。そして、ス
テップ120にて、空燃比の安定な判定可能状態との判
断のもとに「YES」と判別し、コンピュータプログラ
ムをステップ121以後に進める。しかして、マイクロ
コンピュータ70が、ステップ121にて、センサ本体
20に対し正の印加電圧Vposを印加するに要する正バ
イアス指令をバイアス制御回路40に出力する。する
と、同バイアス制御回路40が、上述と同様に直流電源
41からの印加電圧Vposをセンサ本体20に印加す
る。このことは、上述の所定期間t1の経過直後に印加
電圧Vposのセンサ本体20への印加が行われることを
意味する。このため、直流電源41からの電流Ipos
が、所定期間t1の経過直後から、導線41a、センサ
本体20の排気ガス側電極23、固体電解質層22、大
気側電極24、導線42a及び電流検出回路50を通り
限界電流として流れ始める。換言すれば、図5(A)に
て示すように、センサ本体20を流れていた電流Ineg
が、所定期間t1の経過直後に図示実線により示すごと
く反転して立ち上がって電流Iposとなり以後指数関数
的に減少し始めることとなる。
【0025】また、上述のようにステップ121におけ
る演算処理が終了すると、マイクロコンピュータ70
が、次のステップ122にて、所定時間(t11−t1)
(図5(A)参照)の間だけ時間待ちをする。但し、t
11は、上述のように電流Inegが流れ始めた時期から、
所定期間t1の経過直後に流れ始めた電流Iposが指数関
数的に減少し終える時期までの時間を表す。かかる場
合、所定時間(t11−t1 )は、次のような根拠に基づ
き定められている。
【0026】まず、従来と同様に電流Inegが図5
(A)の図示実線により示すごとく指数関数的に変化し
図示破線により示すごとく飽和する時期に印加電圧Vpo
sをセンサ本体20に印加(図5(A)にて図示破線参
照)して正バイアスする場合と、本実施例のように所定
期間t1の経過直後に印加電圧Vposをセンサ本体20に
印加(図5(A)にて図示実線参照)して正バイアスす
る場合とを比較してみる。但し、従来の場合の電流Ine
gの飽和に要する時間を図5(A)にて示すごとくt2に
より表すものとする。
【0027】かかる場合、印加電圧Vposの印加による
電流Iposが減少し終える値は、センサ本体20に固有
の物理現象に基づき、従来の場合及び本第1実施例の場
合のいずれも、ほぼ同じである。従って、従来の場合の
電流Iposが指数関数的に減少終える時期までの時間を
図5(A)にて示すごとくt22により表せば、本第1実
施例の場合の電流Iposの流れ始めの時期(図5(A)
にて図示実線参照)が、従来の場合の電流Iposの流れ
はじめの時期(図5(A)にて図示破線参照)に比べて
時間(t2−t1)だけ早く、これに対応して、本第1実
施例の場合の電流Iposが減少し終える時期が、従来の
場合の電流Iposが減少し終える時期よりも早くなる。
さらに、本第1実施例の場合の電流Iposの流れ始めの
時期は、電流Inegの上昇途中の一時期に相当し、一
方、従来の場合の電流Iposの流れ始めの時期は、電流
Inegの上昇終了時期に相当する。このようにすると、
従来に比較して、負バイアスの期間に排気ガス側電極層
23付近に蓄積される酸素濃度が小さくなる。このた
め、電流Iposの立ち上がりピークレベルが低くなり、
さらに、同電流Ipos減少時の時定数が小さくなり、よ
り一層急激に減少する。この効果の程度は、負バイアス
期間の通電電荷量による。つまり、t1を短くして電荷
量を小さくする程、上記二項目は小さくなりt11が一層
短くなる。従って、従来の場合の電流Inegの流れ始め
の時期から電流Iposの減少終了時期までの時間を図5
(A)にて示すごとくt22により表すと、(t22−t1
1)だけ早くなる。そこで、所定時間(t11−t1)を設
定しマイクロコンピュータ70のRMに予め記憶するこ
ととした。
【0028】しかして、ステップ122における時間待
ちが終了すると、マイクロコンピュータ70が、ステッ
プ123にて、A−D変換器60からの所定時間t11の
経過直後の変換電流Iposを入力されて減少終了電流Ip
osaとしてセットし、ステップ124にて、前記酸素濃
度ー限界電流データ(図5(B)参照)に基づき減少終
了電流Iposa即ち限界電流に応じて酸素濃度即ち空燃比
を判定する。このようにして空燃比が判定されると、マ
イクロコンピュータ70が、ステップ125にて、同空
燃比を考慮してEFI90の燃料噴射制御に要する演算
処理をする。このため、EFI90が、同演算処理に基
づき内燃機関10への燃料噴射制御を行う。
【0029】以上説明したように、センサ本体20の温
度判定を行うにあたっては、センサ本体20を印加電圧
Vnegにより負バイアスした後同センサ本体20に流れ
る電流Inegが上昇し終える前の一時期(所定時間t1の
経過時)に、この時期の電流Inegaでもって飽和電流I
negsを推測し、これによってセンサ本体20の温度判定
を行うようにしたので、その後の空燃比の判定可能時期
を逸早く実現できる。
【0030】また、所定時間t1の経過直後にセンサ本
体20を印加電圧Vposにより正バイアスし、この正バ
イアスによりセンサ本体20に流れる電流Iposが減少
し終える時期、即ち、所定時間(t11−t1)の経過時
に、この時期の電流Iposaでもって空燃比を判定するよ
うにしたので、従来に比べて空燃比を逸早く判定でき
る。かかる場合、上述のごとく、本第1実施例の場合の
電流Iposの立ち上がりピークレベルは、従来の場合の
電流Iposの立ち上がりピークレベルに比べて比較的低
く維持され、かつ、本発明の場合の電流Iposは、従来
の場合の電流Iposに比べて急激に減少して行くので、
空燃比の判定をより一層早く行い得る。また、電流Ipo
sが減少し終える値Iposaを、Iposの減少途中で推定し
て空燃比変化をより早く知るようにしてもよい。
【0031】また、内燃機関の始動直後であって、酸素
センサSが未だ活性化されていない場合には、ステップ
141で「NO」と判別されて、ステップ142に進ん
で、センサ本体20に対し負の印加電圧Vneg を印加す
るに要する負バイアス指令をバイアス制御回路40の切
り換えスイッチ回路43に出力する。すると、この切り
換えスイッチ回路43が、マイクロコンピュータ70か
らの負バイアス指令に応答して、第2切り換え状態とな
り、直流電源42の負側電極を電流検出回路50の入力
端子51に接続する。このため、直流電源42からの電
流Ineg(図5(A)にて図示実線参照)が、導線41
a、センサ本体20の排気ガス側電極23、固体電解質
層22、大気側電極24、導線42a及び電流検出回路
50を通り流れ始める。
【0032】上述のようなステップ112での演算処理
後、マイクロコンピュータ70が、ステップ143に
て、所定時間t33の間、時間待ちするため所定時間t33
経過したか判別する。かかる場合、所定時間t33は、電
流Inegが、センサ本体20への負バイアス時以後、こ
の電流Inegが飽和する時間(図5(A)参照)に設定
されており、所定時間t33経過していない場合には、未
だ電流Inegが飽和していないとしてステップ130へ
進んで終了する。ステップ143にて所定時間t33経過
していると判別した場合には、電流Inegが飽和してい
るとしてステップ144へ進んで、その時の検出電流I
negを飽和電流Inegsとして設定した後、ステップ11
6へ進む。
【0033】これにより、酸素センサSが活性化してい
ない時には、それ以後、ステップ116→ステップ11
7→ステップ120→ステップ130を経て、さらに、
ステップ141→ステップ142→ステップ143→ス
テップ144…を繰り返して、飽和電流Inegsに基づい
て酸素センサSの素子温を判定し続け(センサ本体20
に対し正電圧が印加されず、従って空燃比も判定されな
い)、それにより、図6に示すごとく、連続的に判定さ
れる素子温に基づきヒータ26の加熱制御を実行して、
素子温を素早く活性化温度まで上げることができるか
ら、内燃機関始動後、短時間で正確な酸素濃度を測定を
開始することができる。
【0034】なお、ステップ141にて酸素センサSの
素子温が所定値以上のときに酸素センサSが活性化して
いると判定する場合を考慮して、内燃機関始動時の、酸
素センサSの素子温の初期値は、酸素センサSが不活性
時の低い温度、例えば始動時のエンジン冷却水と同じ値
に設定しておくのが好ましい。 〔温度検出周期可変設定手ステップ101の詳細1〕次
に、前述の温度検出周期可変設定手ステップ101の詳
細を図7において説明する。まず、ステップ151で内
燃機関の始動後、機関温度が安定する所定時間ta 経過
したか(または、素子温が安定する所定温度以上か)判
別し(ここで、時間ta は一定値でもよいが、内燃機関
の冷却水温が低い程、安定化判定時間が長くなるような
値をマイクロコンピュータ70のROMに記憶設定して
おくのが好ましい)、所定時間ta 経過していない場合
には、ステップ152へ進んで、図4のステップ116
で判定した酸素センサSの素子温の変化量ΔTを検出し
た後、ステップ153へ進んで図8のマップ1に示すご
とく、機関暖機状態のうちの1つである素子温変化量Δ
Tと検出周期とがマイクロコンピュータ70のROMに
予め記憶されているマップ1より、素子温変化量ΔTに
対応する検出周期を決定する。このマップ1は素子温変
化量ΔTが大きくなる程、検出周期が短くなるように設
定されている。また、内燃機関の始動後所定時間ta 経
過している場合には、ステップ154へ進んで、内燃機
関の吸入空気量Qの変化量ΔQを検出した後、ステップ
155へ進んで図8のマップ2に示すごとく、機関運転
状態変化のうちの1つである吸入空気量Qの変化量ΔQ
と検出周期とがマイクロコンピュータ70のROMに予
め記憶されているマップ2より、吸入空気量Qの変化量
ΔQに対応する検出周期を決定する。このマップ2はマ
ップ1に比較して検出周期が長くなるように設定されて
いると共に、吸入空気量Qの変化量ΔQが大きくなる
程、検出周期が長くなるように設定されている。
【0035】これによって、酸素センサSが活性化した
後においては、図9に示すごとく、素子温変化量ΔTが
比較的大きな、始動後所定時間ta の間は、マップ1の
素子温変化量ΔTに対応する素子温検出周期が優先さ
れ、素子温変化量ΔTが多い程、素子温検出頻度が多く
なって、素子温変化に迅速に追従して素子温を検出でき
るようになる。また、始動後所定時間ta 経過後は素子
温変化量ΔTが比較的小さいため、マップ2の吸入空気
量Qの変化量に対応する素子温度検出周期が優先されて
空燃比の変化が多い時には素子温検出頻度が少なくなっ
て、空燃比の変化に迅速に追従して空燃比を検出できる
ようになり、内燃機関の始動からのヒータ電圧、センサ
本体20に対する印加電圧、素子温の変化状態は図6に
示すごとく、良好なものとなる。
【0036】ここで、図8のマップ1において、暖機状
態としては、素子温変化量ΔTの代わりに内燃機関の冷
却水温の変化量を用いるようにしてもよい。この場合、
図7のステップ152において、素子温変化量ΔTの代
わりに内燃機関の冷却水温の変化量を検出するようにす
ることは勿論である。また、図8のマップ2において、
運転状態変化量としては、吸入空気量Qの変化量の代わ
りに、空燃比A/Fの変化量ΔA/F、吸気管圧力Pm
の変化量ΔPm、機関回転数Neの変化量ΔNe、燃料
噴射量TAUの変化量ΔTAU、スロットル開度の変化
量、車速の変化量のうちいずれか1つを用いるようにし
てもよい。この場合、図7のステップ154において、
吸入空気量Qの変化量の代わりに、空燃比A/Fの変化
量ΔA/F、吸気管圧力Pmの変化量ΔPm、機関回転
数Neの変化量ΔNe、燃料噴射量TAUの変化量ΔT
AU、スロットル開度の変化量、車速の変化量のうちい
ずれか1つを検出するようにすることは勿論である。
【0037】〔温度検出周期可変設定手ステップ101
の詳細2〕上記温度検出周期可変設定ステップ101の
詳細2を図10において説明する。まず、ステップ17
1で酸素センサSの素子温変化量ΔTを図7のステップ
152と同様に検出し、次のステップステップ172で
素子温変化量ΔTが所定値α以上か判別し、所定値α以
上の場合には、ステップ153へ進んで、図7のステッ
プ153と同様にして検出周期を決定する。また、素子
温変化量ΔTが所定値以下の場合には、ステップ174
へ進んで、内燃機関の吸入空気量Qの変化量ΔQを検出
した後、ステップ175へ進んで図7のステップ155
と同様に検出周期を決定する。
【0038】これによって、酸素センサSが活性化した
後においては、図11に示すごとく、素子温変化量ΔT
が所定値αより大きい間は、マップ1の素子温変化量Δ
Tに対応する素子温検出周期が優先され、素子温変化量
ΔTが多い程、素子温検出頻度が多くなって、素子温変
化に迅速に追従して素子温を検出できるようになる。ま
た、素子温変化量ΔTが所定値αより小さくなると、マ
ップ2の吸入空気量Qの変化量に対応する素子温度検出
周期が優先されて空燃比の変化が多い時には素子温検出
頻度が少なくなって、空燃比の変化に迅速に追従して空
燃比を検出できるようになる。
【0039】〔第2実施例〕次に、第2実施例について
述べる。上述の第1実施例においては、電流Inegの飽
和電流Inegsを推測するに際して、電流Inegの増加過
程中の一時期の値Inegaを1回だけ測定してInegaを検
出していたが、この第2実施例は、電流Inegの増加過
程中の一時期の値Inegaを3回測定して当該電流Ineg
の飽和電流Inegsを推測するようにしたことにあり、こ
のようにすることにより、より正確に飽和電流Inegsが
推測できるようになる。
【0040】図12は図4と同様に、センサ本体20に
印加する電圧Vと、そのときセンサ20に流れる電流I
を示した図である。図12において、印加電圧VをVpo
sからVnegに切り換えたときに流れる電流Inegは、ピ
ーク電流値I0、飽和電流値(収束電流値)Inegsおよ
び時定数Tとする、次の数1に示すように指数関数的に
変化する。
【0041】
【数1】Ineg=Inegs+(I0−Inegs)e-t/T ここで、ピーク電流値I0、飽和電流値(収束電流値)
Inegsおよび時定数Tがそれぞれ未知数である場合は、
Inegsを求めるためには、Ineg曲線上の3点の検出電
流値、Inega1、Inega2およびInega3を検出する必要
がある。そして、この検出した3点の検出電流値、Ine
ga1、Inega2およびInega3より次の数2の連立方程式
に基づき、その解、即ち、Inegsを求める。
【0042】
【数2】Inega1=Inegs+(I0−Inegs)e-t1a/T Inega2=Inegs+(I0−Inegs)e-t1b/T Inega3=Inegs+(I0−Inegs)e-t1c/T ここで、Inega1、Inega2およびInega3はそれぞれ印
加電圧VをVposからVnegに切り換えてからt1a、t1b
およびt1c時間後の電流値Inegの値である。例えば、
計算を簡単にするために、t1a=0、t1b=t1c−t1b
とすると、これらの値を数2に代入してInegsを求める
と、Inegsは次の数3のように求められる。
【0043】
【数3】Inegs=(Inega22−Inega3・Inega1)/
(2Inega2−Inega3−Inega1) 次いで、この第2実施例の動作について、図13のフロ
ーチャートに基づいて説明する。この第2実施例におい
て、前述の第1実施例と相違するところは、図4のステ
ップ103〜ステップ115までのステップを図13の
ステップ113a〜ステップ115に代えたことであ
る。したがって、ステップ141〜ステップ144、ス
テップ101〜ステップ112までのステップの説明は
前述の第1実施例と同様であるので、その説明は省略す
る。
【0044】ステップ112での演算処理後、マイクロ
コンピュータ70が、ステップ113aにて、所定時間
t1aの間、時間待ちする。ステップ113aにおける時
間待ちが終了すると、マイクロコンピュータ70が、ス
テップ114aにて、電流値を検出し、A−D変換器6
0からの変換電流Inegを電流Inega1と設定する。その
後、マイクロコンピュータ70が、ステップ113bに
て、所定時間t1bの間、時間待ちする。ステップ113
bにおける時間待ちが終了すると、マイクロコンピュー
タ70が、ステップ114bにて、電流値を検出し、A
−D変換器60からの変換電流Inegを電流Inega2と設
定する。次いで、マイクロコンピュータ70が、ステッ
プ113cにて、所定時間t1cの間、時間待ちする。
【0045】ステップ113cにおける時間待ちが終了
すると、マイクロコンピュータ70が、ステップ114
cにて、電流値を検出し、A−D変換器60からの変換
電流Inegを電流Inega3と設定する。その後、ステップ
115にて、数2の連立方程式に基づいて飽和電流Ine
gsを演算する。かかる場合、上記数2の連立方程式は、
センサ本体20の負バイアス時期を初期条件として構成
されて、マイクロコンピュータ70のROMに予め記憶
されている。然る後、マイクロコンピュータ70が、ス
テップ116にて、ステップ115にて求めた飽和電流
Inegsに応じて飽和電流ー温度特性データに基づきセン
サ本体20の温度を判定する。以後のステップ117〜
ステップ130までのステップは前述の第1実施例と同
様であるので、その説明は省略する。
【0046】以上説明したように、この第2実施例にお
いては、電流Inegの増加過程中の一時期の値Inegaを
3回測定して当該電流Inegの飽和電流Inegsを推測す
るようにしたことにあり、このようにすることにより、
より正確に飽和電流Inegsが推測できるようになる。 〔その他の実施例〕なお、上述した実施例においては、
空燃比の安定前後で図8のマップ1、2に基づいて温度
検出周期を連続的に変化させるようにしたが、安定前よ
り安定後の温度検出周期を長くなるような2つのみの周
期を設定するようにしたり、空燃比の安定前後で温度検
出周期を変化させることなく酸素センサSが活性化した
後は、一定周期で温度検出と空燃比検出とを繰り返すよ
うにしてもよい。
【0047】また、上述した実施例においては、所定時
間t1の経過直後に印加電圧Vposによりセンサ本体20
を正バイアスするようにしたが、これに限らず、所定時
間t1の経過後所定時間t11の経過前に、印加電圧Vpos
によりセンサ本体20を正バイアスするようにして実施
してもよい。また、本発明の実施にあたっては、内燃機
関10の排気ガス中の酸素濃度の判定に限ることなく、
各ガス中の酸素濃度の判定にあたり、本発明を適用して
実施いてもよい。
【0048】
【発明の効果】これにより、作動開始後、酸素センサが
活性化するまでは酸素センサの素子温が検出され続け
て、この検出温度に基づきヒータの加熱を制御して素子
温を素早く活性化温度まで上げることができるから、作
動開始後、短時間で正確な酸素濃度を測定することがで
きるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】特許請求の範囲の記載に対する対応図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すブロック回路図であ
る。
【図3】(A)は図2の酸素センサのセンサ本体の拡大
断面図であり、(B)は当該酸素センサので限界電流ー
電圧特性を温度をパラメータとして示すグラフである。
【図4】図2のマイクロコンピュータの作用を示すフロ
ーチャートである。
【図5】(A)は負バイアス及び正バイアス時のセンサ
本体への印加電圧及び同センサ本体を流れる電流の波形
を示すタイムチャートであり、(B)は酸素濃度と限界
電流との関係を示すグラフである。
【図6】第1実施例の作動説明に供するタイムチャート
である。
【図7】上記実施例における温度検出周期可変設定ステ
ップの詳細1を示すフローチャートである。
【図8】暖機状態に対する検出周期マップ1と運転状態
に対する検出周期マップ2を示す図である。
【図9】図7の作動説明に供するタイムチャートであ
る。
【図10】上記実施例における温度検出周期可変設定ス
テップの詳細2を示すフローチャートである。
【図11】図10の作動説明に供するタイムチャートで
ある。
【図12】図5と同様な負バイアス及び正バイアス時の
センサ本体への印加電圧及び同センサ本体を流れる電流
の波形を示すタイムチャートである。
【図13】本発明の第2実施例におけるマイクロコンピ
ュータの作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
S 酸素センサ 20 センサ本体 40 バイアス制御回路 50 電流検出回路 70 マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−163556(JP,A) 特開 平6−174687(JP,A) 特開 昭57−192849(JP,A) 特開 平6−27078(JP,A) 特開 昭58−178248(JP,A) 特開 昭61−132851(JP,A) 特開 昭57−192852(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/41 G01N 27/416 G01N 27/419

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 限界電流式酸素センサと、 前記酸素センサが活性化しているかを判別する活性化判
    別手段と、 前記活性化判別手段により前記酸素センサが活性化した
    と判別すると、前記酸素センサに正電圧を印加すると共
    に所定期間負電圧に切り換えて印加する電圧印加手段
    と、 前記活性化判別手段により前記酸素センサが活性化した
    と判別するまで前記電圧印加手段により前記酸素センサ
    電圧を印加し続ける電圧印加持続手段と、 前記電圧の印加により前記酸素センサに流れる電流を検
    出する電流検出手段と、 前記負電圧が前記酸素センサに所定期間印加されている
    時の前記検出電流に基づき前記酸素センサの素子温を検
    出する素子温検出手段と、 前記正電圧が前記酸素センサに印加されている時の前記
    検出電流に基づき酸素濃度を判定する酸素濃度判定手段
    と、 前記酸素センサを加熱するヒータと、 前記素子温検出手段により検出された前記素子温に基づ
    き前記ヒータの加熱を制御する加熱制御手段と、を備え
    る酸素濃度判定装置。
  2. 【請求項2】 前記活性化判別手段は、前記素子温検出
    手段により検出された前記素子温が、前記酸素センサが
    活性化するのに十分な温度に達したのを検出する手段を
    含む請求項1記載の酸素濃度判定装置。
  3. 【請求項3】 前記酸素センサは内燃機関の排気系に配
    置され、前記活性化判別手段は、内燃機関の始動後、前
    記酸素センサが活性化するのに十分な時間が経過したの
    を検出する手段を含む請求項1または2記載の酸素濃度
    判定装置。
  4. 【請求項4】 前記活性化するに十分な時間は内燃機関
    の温度が低い程、長くなるように設定されている請求項
    3記載の酸素濃度判定装置。
  5. 【請求項5】 前記酸素センサの素子温が安定している
    かを判別する素子温安定判別手段と、 この素子温判別手段により素子温が安定していると判別
    した時には素子温が安定していないと判別した時より前
    記負電圧に切り換える周期を長く設定する周期設定手段
    とを備える請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の酸
    素濃度判定装置。
  6. 【請求項6】 素子温安定判別手段は、前記素子温検出
    手段により検出された前記素子温が、前記素子温が安定
    化するのに十分な温度に達したのを検出する手段を含む
    請求項5記載の酸素濃度判定装置。
  7. 【請求項7】 素子温安定判別手段は、前記素子温検出
    手段により検出された前記素子温の変化量が、前記素子
    温が安定化するのに対応した値以下であるのを検出する
    手段を含む請求項5記載の酸素濃度判定装置。
  8. 【請求項8】 前記酸素センサは内燃機関の排気系に配
    置され、 前記素子温安定判別手段は、内燃機関の始動後、前記素
    子温が安定化するのに十分な時間が経過したのを検出す
    る手段を含む請求項5または6記載の酸素濃度判定装
    置。
  9. 【請求項9】 前記安定化するに十分な時間は内燃機関
    の温度が低い程、長くなるように設定されている請求項
    8記載の酸素濃度判定装置。
  10. 【請求項10】 前記温度検出手段により検出された前
    記素子温に基づき前記酸素センサへの印加電圧を可変す
    る印加電圧可変手段を備える請求項1〜9のうちいずれ
    か1つに記載の酸素濃度判定装置。
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