JP3475044B2 - ダンパープーリの製造方法 - Google Patents
ダンパープーリの製造方法Info
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Description
【0001】
【技術分野】本発明は、ダンパープーリの製造方法に係
り、特に優れた経済性と生産性とをもってダンパープー
リを製造し得る技術に関するものである。
り、特に優れた経済性と生産性とをもってダンパープー
リを製造し得る技術に関するものである。
【0002】
【背景技術】一般に、ダンパー付クランクプーリ等に代
表されるダンパープーリは、有底の円筒形状を呈し、そ
の底部の中心部が回転軸に取り付けられるプーリ本体
と、該プーリ本体の筒壁部に対して、その径方向外側に
且つ同心的に配置される円筒状のダンパーマスと、それ
らプーリ本体とダンパーマスとの間に介装される弾性体
とを含んで、構成されている。
表されるダンパープーリは、有底の円筒形状を呈し、そ
の底部の中心部が回転軸に取り付けられるプーリ本体
と、該プーリ本体の筒壁部に対して、その径方向外側に
且つ同心的に配置される円筒状のダンパーマスと、それ
らプーリ本体とダンパーマスとの間に介装される弾性体
とを含んで、構成されている。
【0003】そして、従来から、そのようなダンパープ
ーリを製造する際には、鋳造や鍛造により、プーリ本体
を与える有底円筒状の金属素材と、ダンパーマスを与え
る円筒状の金属素材とを、それぞれ別々に成形し、その
後、かかる2種類の金属素材を切削加工することによっ
て、プーリ本体とダンパーマスとを成形した後、それら
プーリ本体とダンパーマスとの間にゴム材料等からなる
リング状の弾性体を配設して、目的とするダンパープー
リを得る方法が採用されているが、このような従来のダ
ンパープーリの製造方法にあっては、別々に成形され、
準備されたプーリ本体用金属素材とダンパーマス用金属
素材の2種類の金属素材から、プーリ本体とダンパーマ
スとが、それぞれ成形されるようになっていることか
ら、それらプーリ本体用金属素材とダンパーマス用金属
素材とを分けて管理しなければならず、そのために、そ
のような2種類の金属素材の管理が面倒であるばかりで
なく、その管理にかかる費用が嵩み、それが製造コスト
の高騰を招くといった問題があり、しかも、それらプー
リ本体用金属素材とダンパーマス用金属素材からプーリ
本体とダンパーマスとを成形する際に、各金属素材に対
して、それぞれ切削加工が行なわれるようになっている
ところから、加工コストが高くなり、しかも加工時間が
長くなってしまうことが避けられなかった。
ーリを製造する際には、鋳造や鍛造により、プーリ本体
を与える有底円筒状の金属素材と、ダンパーマスを与え
る円筒状の金属素材とを、それぞれ別々に成形し、その
後、かかる2種類の金属素材を切削加工することによっ
て、プーリ本体とダンパーマスとを成形した後、それら
プーリ本体とダンパーマスとの間にゴム材料等からなる
リング状の弾性体を配設して、目的とするダンパープー
リを得る方法が採用されているが、このような従来のダ
ンパープーリの製造方法にあっては、別々に成形され、
準備されたプーリ本体用金属素材とダンパーマス用金属
素材の2種類の金属素材から、プーリ本体とダンパーマ
スとが、それぞれ成形されるようになっていることか
ら、それらプーリ本体用金属素材とダンパーマス用金属
素材とを分けて管理しなければならず、そのために、そ
のような2種類の金属素材の管理が面倒であるばかりで
なく、その管理にかかる費用が嵩み、それが製造コスト
の高騰を招くといった問題があり、しかも、それらプー
リ本体用金属素材とダンパーマス用金属素材からプーリ
本体とダンパーマスとを成形する際に、各金属素材に対
して、それぞれ切削加工が行なわれるようになっている
ところから、加工コストが高くなり、しかも加工時間が
長くなってしまうことが避けられなかった。
【0004】一方、特開平8−233034号公報に
は、一枚の円板状の金属素材に対して所定のプレス加工
を施して、該金属素材を有底の円筒形状に成形した後、
その中心部に回転出力軸への取付孔を穿設することによ
ってプーリ本体を成形し、そして、このプーリ本体と、
それとは別途に成形されたダンパーマスとを、弾性体を
介して組み付けるといった、前述の如き従来方法とは異
なるダンパープーリの製造方法が明らかにされている。
は、一枚の円板状の金属素材に対して所定のプレス加工
を施して、該金属素材を有底の円筒形状に成形した後、
その中心部に回転出力軸への取付孔を穿設することによ
ってプーリ本体を成形し、そして、このプーリ本体と、
それとは別途に成形されたダンパーマスとを、弾性体を
介して組み付けるといった、前述の如き従来方法とは異
なるダンパープーリの製造方法が明らかにされている。
【0005】このような手法においては、切削加工に比
して、加工コストが低く、且つ加工時間も短いプレス加
工等の塑性加工を実施することによって、金属素材から
プーリ本体が成形されるようになっていることから、該
プーリ本体の成形工程における加工コストの低下と加工
時間の短縮化が図られ得るのであるが、ダンパーマス
が、従来と同様な方法で成形されるため、ダンパープー
リの製造工程全体において、加工コストと加工時間とを
大幅に削減せしめることは、極めて困難であったのであ
る。しかも、かかる製造手法においては、プーリ本体と
ダンパーマスとが、従来手法と同様に、別々に用意され
た2種類の金属素材から、それぞれ成形されるようにな
っているところから、それらプーリ本体用金属素材とダ
ンパーマス用金属素材の管理の手間や費用における問題
が、何等解決されていなかったのである。
して、加工コストが低く、且つ加工時間も短いプレス加
工等の塑性加工を実施することによって、金属素材から
プーリ本体が成形されるようになっていることから、該
プーリ本体の成形工程における加工コストの低下と加工
時間の短縮化が図られ得るのであるが、ダンパーマス
が、従来と同様な方法で成形されるため、ダンパープー
リの製造工程全体において、加工コストと加工時間とを
大幅に削減せしめることは、極めて困難であったのであ
る。しかも、かかる製造手法においては、プーリ本体と
ダンパーマスとが、従来手法と同様に、別々に用意され
た2種類の金属素材から、それぞれ成形されるようにな
っているところから、それらプーリ本体用金属素材とダ
ンパーマス用金属素材の管理の手間や費用における問題
が、何等解決されていなかったのである。
【0006】なお、ダンパープーリの製造工程全体にお
ける加工コストの低下と加工時間の短縮化とをより有効
に図るためには、例えば、特開昭58−41640号公
報に開示されるプーリの製造方法を、ダンパーマスの成
形に適用することが考えられる。即ち、先ず、円板形状
を呈する金属素材を有底円筒形状にプレス加工した後、
転造加工により、かかる有底円筒状の金属素材の筒壁部
に対して、ベルトが巻き掛けられるプーリ溝を形成し、
そしてその後、筒壁部にプーリ溝が形成されてなる有底
円筒状の金属素材の底壁部を打抜き等により切除して、
目的とするダンパーマスを得るように為すのである。か
かる手法によれば、プーリ本体だけでなく、ダンパーマ
スの成形時における切削加工も、加工コストと加工時間
の面で優れた塑性加工に転換せしめられ、以てダンパー
プーリの製造工程全体における加工コストと加工時間の
大幅な削減が実現され得るのである。
ける加工コストの低下と加工時間の短縮化とをより有効
に図るためには、例えば、特開昭58−41640号公
報に開示されるプーリの製造方法を、ダンパーマスの成
形に適用することが考えられる。即ち、先ず、円板形状
を呈する金属素材を有底円筒形状にプレス加工した後、
転造加工により、かかる有底円筒状の金属素材の筒壁部
に対して、ベルトが巻き掛けられるプーリ溝を形成し、
そしてその後、筒壁部にプーリ溝が形成されてなる有底
円筒状の金属素材の底壁部を打抜き等により切除して、
目的とするダンパーマスを得るように為すのである。か
かる手法によれば、プーリ本体だけでなく、ダンパーマ
スの成形時における切削加工も、加工コストと加工時間
の面で優れた塑性加工に転換せしめられ、以てダンパー
プーリの製造工程全体における加工コストと加工時間の
大幅な削減が実現され得るのである。
【0007】しかしながら、前記公報に開示の手法を採
用する場合、円筒状のダンパーマスを得るために、最終
的に、有底円筒状の金属素材の底壁部を切除しなければ
ならないことから、素材の歩留りが悪化して、材料コス
トが高騰し、その結果として、加工コストの低下による
経済的なメリットが、著しく減殺されてしまうこととな
るのである。
用する場合、円筒状のダンパーマスを得るために、最終
的に、有底円筒状の金属素材の底壁部を切除しなければ
ならないことから、素材の歩留りが悪化して、材料コス
トが高騰し、その結果として、加工コストの低下による
経済的なメリットが、著しく減殺されてしまうこととな
るのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景にして為されたものであって、その解決課題とす
るところは、1種類の金属素材から、低い加工コストと
短い加工時間により、しかも高い歩留りにて、ダンパー
マスとプーリ本体とを成形することが出来、以てダンパ
ープーリが、より優れた経済性と生産性とをもって有利
に製造され得る方法を提供することにある。
を背景にして為されたものであって、その解決課題とす
るところは、1種類の金属素材から、低い加工コストと
短い加工時間により、しかも高い歩留りにて、ダンパー
マスとプーリ本体とを成形することが出来、以てダンパ
ープーリが、より優れた経済性と生産性とをもって有利
に製造され得る方法を提供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、かかる課題の解決のために、本発
明にあっては、有底の円筒形状を呈し、その底部の中心
部が回転軸に取り付けられるプーリ本体と、該プーリ本
体の筒壁部に対して、その径方向外側に且つ同心的に配
置される円筒状のダンパーマスと、それらプーリ本体と
ダンパーマスとの間に介装される弾性体とを含んで構成
されるダンパープーリを製造する方法において、(a)
前記プーリ本体及びダンパーマスを与え得る大きさにし
て、前記ダンパープーリよりも大径の円板形状を呈する
金属素材を用い、該金属素材を絞り加工によって有底の
円筒形状に加工する素材加工工程と、(b)該有底円筒
形状を呈する金属素材を筒壁部と底壁部とに分離して、
該筒壁部からなるダンパーマス用金属素材と該底壁部か
らなるプーリ本体用金属素材とを得る素材分離工程と、
(c)該ダンパーマス用金属素材に対して塑性加工を行
なうことにより、該ダンパーマス用金属素材から、前記
目的とするダンパーマスを成形するダンパーマス成形工
程と、(d)前記プーリ本体用金属素材に対して塑性加
工を行なうことにより、かかるプーリ本体用金属素材か
ら、前記目的とするプーリ本体を成形するプーリ本体成
形工程とを含むことを、その特徴とするものである。
明にあっては、有底の円筒形状を呈し、その底部の中心
部が回転軸に取り付けられるプーリ本体と、該プーリ本
体の筒壁部に対して、その径方向外側に且つ同心的に配
置される円筒状のダンパーマスと、それらプーリ本体と
ダンパーマスとの間に介装される弾性体とを含んで構成
されるダンパープーリを製造する方法において、(a)
前記プーリ本体及びダンパーマスを与え得る大きさにし
て、前記ダンパープーリよりも大径の円板形状を呈する
金属素材を用い、該金属素材を絞り加工によって有底の
円筒形状に加工する素材加工工程と、(b)該有底円筒
形状を呈する金属素材を筒壁部と底壁部とに分離して、
該筒壁部からなるダンパーマス用金属素材と該底壁部か
らなるプーリ本体用金属素材とを得る素材分離工程と、
(c)該ダンパーマス用金属素材に対して塑性加工を行
なうことにより、該ダンパーマス用金属素材から、前記
目的とするダンパーマスを成形するダンパーマス成形工
程と、(d)前記プーリ本体用金属素材に対して塑性加
工を行なうことにより、かかるプーリ本体用金属素材か
ら、前記目的とするプーリ本体を成形するプーリ本体成
形工程とを含むことを、その特徴とするものである。
【0010】すなわち、本発明に従うダンパープーリの
製造方法にあっては、一つの円板形形状を呈する金属素
材を有底の円筒形状に成形した後、該有底円筒状の金属
素材を筒壁部と底壁部とに二分し、その後、該筒壁部に
て構成されるダンパーマス用金属素材からダンパーマス
が、また該底壁部にて構成されるプーリ本体用金属素材
からプーリ本体が、それぞれ成形されるようになってい
ることから、1種類の金属素材から、ダンパーマスとプ
ーリ本体の両方が成形され得るのであり、それによっ
て、従来とは異なり、それらダンパーマスとプーリ本体
を与える金属素材をそれぞれ別々に用意し、またそれを
分けて管理する必要が皆無ならしめられ得、その結果、
ダンパーマスとプーリ本体とを与える金属素材の管理が
極めて容易に為され得ると共に、そのような金属素材の
管理に要される費用が効果的に低減せしめられ得るので
ある。
製造方法にあっては、一つの円板形形状を呈する金属素
材を有底の円筒形状に成形した後、該有底円筒状の金属
素材を筒壁部と底壁部とに二分し、その後、該筒壁部に
て構成されるダンパーマス用金属素材からダンパーマス
が、また該底壁部にて構成されるプーリ本体用金属素材
からプーリ本体が、それぞれ成形されるようになってい
ることから、1種類の金属素材から、ダンパーマスとプ
ーリ本体の両方が成形され得るのであり、それによっ
て、従来とは異なり、それらダンパーマスとプーリ本体
を与える金属素材をそれぞれ別々に用意し、またそれを
分けて管理する必要が皆無ならしめられ得、その結果、
ダンパーマスとプーリ本体とを与える金属素材の管理が
極めて容易に為され得ると共に、そのような金属素材の
管理に要される費用が効果的に低減せしめられ得るので
ある。
【0011】また、かかる本発明手法においては、ダン
パーマス用金属素材とプーリ本体用金属素材とに分離さ
れる有底円筒状の金属素材が、大径の円板形状を呈する
金属素材を絞り加工することにより成形されるようにな
っていると共に、ダンパーマスが、ダンパーマス用金属
素材から、またプーリ本体が、プーリ本体用金属素材か
ら、それぞれ塑性加工により成形されるようになってい
るところから、従来手法とは異なって、ダンパープーリ
の製造工程において、加工コストが高く、且つ加工時間
の長い切削加工が何等実施されておらず、それによっ
て、従来手法を採用する場合よりも、加工コストと加工
時間の大幅な削減が効果的に達成され得るのである。
パーマス用金属素材とプーリ本体用金属素材とに分離さ
れる有底円筒状の金属素材が、大径の円板形状を呈する
金属素材を絞り加工することにより成形されるようにな
っていると共に、ダンパーマスが、ダンパーマス用金属
素材から、またプーリ本体が、プーリ本体用金属素材か
ら、それぞれ塑性加工により成形されるようになってい
るところから、従来手法とは異なって、ダンパープーリ
の製造工程において、加工コストが高く、且つ加工時間
の長い切削加工が何等実施されておらず、それによっ
て、従来手法を採用する場合よりも、加工コストと加工
時間の大幅な削減が効果的に達成され得るのである。
【0012】しかも、かかる本発明手法においては、ダ
ンパーマスを与える金属素材として、有底円筒状の金属
素材から分離された、該金属素材の筒壁部からなるダン
パーマス用金属素材、即ち円筒形状を呈する金属素材が
用いられていることから、該ダンパーマスを与える金属
素材として、有底円筒形状に成形されてなる素材を用
い、この有底円筒状の金属素材の底部を切除して、ダン
パーマスを得る従来手法とは異なり、ダンパーマス用金
属素材を部分的に何等切除することなく、ダンパーマス
を得ることが出来るのであり、それによって、ダンパー
マス、ひいてはダンパープーリを与える金属素材の歩留
りが飛躍的に向上され得、以て材料コストが極めて効果
的に低減され得るのである。
ンパーマスを与える金属素材として、有底円筒状の金属
素材から分離された、該金属素材の筒壁部からなるダン
パーマス用金属素材、即ち円筒形状を呈する金属素材が
用いられていることから、該ダンパーマスを与える金属
素材として、有底円筒形状に成形されてなる素材を用
い、この有底円筒状の金属素材の底部を切除して、ダン
パーマスを得る従来手法とは異なり、ダンパーマス用金
属素材を部分的に何等切除することなく、ダンパーマス
を得ることが出来るのであり、それによって、ダンパー
マス、ひいてはダンパープーリを与える金属素材の歩留
りが飛躍的に向上され得、以て材料コストが極めて効果
的に低減され得るのである。
【0013】従って、本発明に従うダンパープーリの製
造方法によれば、金属素材の管理費と加工コストと材料
コストとが、全べて、同時に低減され得て、製造コスト
が効果的に低下せしめられ得ると共に、金属素材の管理
作業の簡素化と加工時間の短縮化によって生産効率の向
上が有効に図られ得るのであり、それらの結果として、
ダンパープーリが、より優れた経済性と生産性ともっ
て、極めて有利に製造され得ることとなるのである。
造方法によれば、金属素材の管理費と加工コストと材料
コストとが、全べて、同時に低減され得て、製造コスト
が効果的に低下せしめられ得ると共に、金属素材の管理
作業の簡素化と加工時間の短縮化によって生産効率の向
上が有効に図られ得るのであり、それらの結果として、
ダンパープーリが、より優れた経済性と生産性ともっ
て、極めて有利に製造され得ることとなるのである。
【0014】なお、そのような本発明に従うダンパープ
ーリの製造方法の有利な態様の一つによれば、前記ダン
パーマス用金属素材に対する塑性加工が、該ダンパーマ
ス用金属素材の軸方向長さを縮めつつ、該ダンパーマス
用金属素材を径方向に凹凸屈曲せしめる第一の転造加工
と、該凹凸屈曲せしめられたダンパーマス用金属素材を
円筒形状に成形しつつ、増肉せしめる第二の転造加工
と、該増肉せしめられたダンパーマス用金属素材の外周
面に、周方向に延びるプーリ溝を、複数条、形成する第
三の転造加工とを含む複数種類の転造加工にて構成され
ることとなる。
ーリの製造方法の有利な態様の一つによれば、前記ダン
パーマス用金属素材に対する塑性加工が、該ダンパーマ
ス用金属素材の軸方向長さを縮めつつ、該ダンパーマス
用金属素材を径方向に凹凸屈曲せしめる第一の転造加工
と、該凹凸屈曲せしめられたダンパーマス用金属素材を
円筒形状に成形しつつ、増肉せしめる第二の転造加工
と、該増肉せしめられたダンパーマス用金属素材の外周
面に、周方向に延びるプーリ溝を、複数条、形成する第
三の転造加工とを含む複数種類の転造加工にて構成され
ることとなる。
【0015】このような本発明手法にあっては、ダンパ
ーマス用金属素材に対して複数種類の転造加工が実施さ
れるようになっていることから、目的とするダンパーマ
スが、比較的小さな加工力にて、効率的に成形され得る
のである。しかも、かかる本発明手法においては、複数
種類の転造加工のうち、第二の転造加工として、ダンパ
ーマス用金属素材を増肉せしめる転造加工が含まれてい
ることから、該ダンパーマス用金属素材を与える前記有
底円筒状の金属素材として、比較的肉厚の薄い素材が有
利に使用され得るのであり、それによって、プーリ本体
が、薄肉のプーリ本体用金属素材から成形され得、以て
該プーリ本体、ひいてはダンパープーリの軽量化が効果
的に図られ得ることとなるのである。
ーマス用金属素材に対して複数種類の転造加工が実施さ
れるようになっていることから、目的とするダンパーマ
スが、比較的小さな加工力にて、効率的に成形され得る
のである。しかも、かかる本発明手法においては、複数
種類の転造加工のうち、第二の転造加工として、ダンパ
ーマス用金属素材を増肉せしめる転造加工が含まれてい
ることから、該ダンパーマス用金属素材を与える前記有
底円筒状の金属素材として、比較的肉厚の薄い素材が有
利に使用され得るのであり、それによって、プーリ本体
が、薄肉のプーリ本体用金属素材から成形され得、以て
該プーリ本体、ひいてはダンパープーリの軽量化が効果
的に図られ得ることとなるのである。
【0016】また、本発明手法の好ましい態様の一つに
よれば、前記プーリ本体用金属素材に対する塑性加工
が、該プーリ本体用金属素材の外周部を厚さ方向一方側
に折り曲げて、該外周部を、その周縁部に向かうに従っ
て次第に大径となるテーパ形状に成形する第一の転造加
工と、該テーパ形状に成形されたプーリ本体用金属素材
の外周部を更に折り曲げて、該テーパ形状の外周部を円
筒形状に成形する第二の転造加工とを含む複数種類の転
造加工にて構成される。
よれば、前記プーリ本体用金属素材に対する塑性加工
が、該プーリ本体用金属素材の外周部を厚さ方向一方側
に折り曲げて、該外周部を、その周縁部に向かうに従っ
て次第に大径となるテーパ形状に成形する第一の転造加
工と、該テーパ形状に成形されたプーリ本体用金属素材
の外周部を更に折り曲げて、該テーパ形状の外周部を円
筒形状に成形する第二の転造加工とを含む複数種類の転
造加工にて構成される。
【0017】このような本発明手法においては、プーリ
本体用金属素材の外周部が、二段階の転造加工により段
階的に折り曲げられ、テーパ形状を経て、円筒形状に成
形されるようになっているところから、しごき等によっ
て、プーリ本体用金属素材の外周部を円筒形状に一挙に
成形する場合とは異なり、転造加工による加工硬化が、
プーリ本体用金属素材の外周部の折曲部位に集中的に惹
起せしめられて、該外周部全体が加工硬化せしめられる
ようなことが有効に回避され得るのである。それ故、か
かる本発明手法によれば、プーリ本体成形時において、
加工硬化に起因する「割れ」等の加工欠陥が発生するよ
うなことが、効果的に防止され得るのである。
本体用金属素材の外周部が、二段階の転造加工により段
階的に折り曲げられ、テーパ形状を経て、円筒形状に成
形されるようになっているところから、しごき等によっ
て、プーリ本体用金属素材の外周部を円筒形状に一挙に
成形する場合とは異なり、転造加工による加工硬化が、
プーリ本体用金属素材の外周部の折曲部位に集中的に惹
起せしめられて、該外周部全体が加工硬化せしめられる
ようなことが有効に回避され得るのである。それ故、か
かる本発明手法によれば、プーリ本体成形時において、
加工硬化に起因する「割れ」等の加工欠陥が発生するよ
うなことが、効果的に防止され得るのである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に明ら
かにするために、本発明に係るダンパープーリの製造方
法の構成について、図面を参照しつつ、更に詳細に説明
することとする。
かにするために、本発明に係るダンパープーリの製造方
法の構成について、図面を参照しつつ、更に詳細に説明
することとする。
【0019】先ず、図1には、本発明手法に従って製造
されるダンパープーリの一例が、概略的に示されてい
る。かかる図からも明らかなように、このダンパープー
リ10は、プーリ本体12とダンパーマス14と弾性体
16とを有して、構成されている。
されるダンパープーリの一例が、概略的に示されてい
る。かかる図からも明らかなように、このダンパープー
リ10は、プーリ本体12とダンパーマス14と弾性体
16とを有して、構成されている。
【0020】より具体的には、ダンパープーリ10を構
成するプーリ本体12は、全体として、略有底の円筒形
状を有しており、中心孔24が形成された底部を有する
有底円筒状のボス部18と、該ボス部18と同心的に配
置される、円筒状のハブ部20と、それらボス部18と
ハブ部20とを相互に連結する連結部22とから成って
いる。そして、かかるプーリ本体12にあっては、ボス
部18において、図示しないクランクシャフトに取り付
けられて、これと一体回転せしめられるようになってい
る。
成するプーリ本体12は、全体として、略有底の円筒形
状を有しており、中心孔24が形成された底部を有する
有底円筒状のボス部18と、該ボス部18と同心的に配
置される、円筒状のハブ部20と、それらボス部18と
ハブ部20とを相互に連結する連結部22とから成って
いる。そして、かかるプーリ本体12にあっては、ボス
部18において、図示しないクランクシャフトに取り付
けられて、これと一体回転せしめられるようになってい
る。
【0021】一方、ダンパーマス14は、略円筒状の全
体形状を有している。そして、その外周面には、周方向
に延びるV溝23が、軸方向に並んで複数条(ここで
は、4条)設けられており、この複数条のV溝23に、
それぞれ、図示しないVベルトが巻き掛けられて、クラ
ンクシャフトの駆動力が、それらのVベルトを介して、
後続部材に伝達され得るようになっている。
体形状を有している。そして、その外周面には、周方向
に延びるV溝23が、軸方向に並んで複数条(ここで
は、4条)設けられており、この複数条のV溝23に、
それぞれ、図示しないVベルトが巻き掛けられて、クラ
ンクシャフトの駆動力が、それらのVベルトを介して、
後続部材に伝達され得るようになっている。
【0022】また、弾性体16は、略厚肉円筒状のゴム
リングから成っており、前記プーリ本体12とダンパー
マス14との間に固着状態下で介装せしめられて、配置
されている。即ち、弾性体16にあっては、プーリ本体
12の前記ハブ部20の外周面に予め加硫接着された状
態で、ダンパーマス14の内側に、所定の圧入率をもっ
て圧入され、且つ接着剤により接着固定されているので
ある。これによって、弾性体16が、図示しないクラン
クシャフトと共に一体回転するプーリ本体12の回転運
動をダンパーマス14に伝達すると共に、該クランクシ
ャフトの複雑なトルク変動に伴うねじり振動を吸収する
緩衝体として、作用せしめられるようになっている。
リングから成っており、前記プーリ本体12とダンパー
マス14との間に固着状態下で介装せしめられて、配置
されている。即ち、弾性体16にあっては、プーリ本体
12の前記ハブ部20の外周面に予め加硫接着された状
態で、ダンパーマス14の内側に、所定の圧入率をもっ
て圧入され、且つ接着剤により接着固定されているので
ある。これによって、弾性体16が、図示しないクラン
クシャフトと共に一体回転するプーリ本体12の回転運
動をダンパーマス14に伝達すると共に、該クランクシ
ャフトの複雑なトルク変動に伴うねじり振動を吸収する
緩衝体として、作用せしめられるようになっている。
【0023】かくして、かくの如き構造とされたダンパ
ープーリ10にあっては、クランクシャフトのトルク変
動に基づくねじり振動を吸収しつつ、換言すれば、トー
ショナルダンパーとしての機能を発揮すると共に、該ク
ランクシャフトの駆動力を後続部材に伝達し得るように
構成されているのである。
ープーリ10にあっては、クランクシャフトのトルク変
動に基づくねじり振動を吸収しつつ、換言すれば、トー
ショナルダンパーとしての機能を発揮すると共に、該ク
ランクシャフトの駆動力を後続部材に伝達し得るように
構成されているのである。
【0024】そして、このようなダンパープーリ10
は、有利には、以下の如くして、製造されることとな
る。
は、有利には、以下の如くして、製造されることとな
る。
【0025】すなわち、先ず、図2のに示される如き大
径の円板形形状を呈し、中心部に中心孔24が設けられ
てなる金属素材26を準備する。なお、この金属素材2
6としては、ダンパープーリ10のプーリ本体12及び
ダンパーマス14を与える得る大きさで、且つ該ダンパ
ープーリ10よりも大径のものであれば、それらプーリ
本体12やダンパーマス14の構成材料として従来から
使用される材質のものが、何れも有利に用いられる。
径の円板形形状を呈し、中心部に中心孔24が設けられ
てなる金属素材26を準備する。なお、この金属素材2
6としては、ダンパープーリ10のプーリ本体12及び
ダンパーマス14を与える得る大きさで、且つ該ダンパ
ープーリ10よりも大径のものであれば、それらプーリ
本体12やダンパーマス14の構成材料として従来から
使用される材質のものが、何れも有利に用いられる。
【0026】そして、かかる金属素材26に対して、公
知の絞り加工を施して、該金属素材26を、図3に示さ
れる如き有底円筒形状、即ち、中心孔24の周辺部位
が、外周部位よりも深底となる段差部27とされた底壁
部28と、前記プーリ本体12よりも高さの高い筒壁部
30とからなる有底の円筒形状に成形する。
知の絞り加工を施して、該金属素材26を、図3に示さ
れる如き有底円筒形状、即ち、中心孔24の周辺部位
が、外周部位よりも深底となる段差部27とされた底壁
部28と、前記プーリ本体12よりも高さの高い筒壁部
30とからなる有底の円筒形状に成形する。
【0027】次に、有底円筒形状に成形された金属素材
26を、底壁部28と筒壁部30とに分離するのである
が、その際、有利には、図4に示される如き素材分離装
置32が用いられることとなる。
26を、底壁部28と筒壁部30とに分離するのである
が、その際、有利には、図4に示される如き素材分離装
置32が用いられることとなる。
【0028】この素材分離装置32は、図4からも明ら
かなように、基台34上に配置された素材分離用金型3
6を有して、構成されている。また、かかる素材分離用
金型36は、互いに同軸的に対向配置された下型38と
上型40とを備えている。
かなように、基台34上に配置された素材分離用金型3
6を有して、構成されている。また、かかる素材分離用
金型36は、互いに同軸的に対向配置された下型38と
上型40とを備えている。
【0029】そして、図5に示される如く、素材分離用
金型36の下型38は、下型側ホルダー42と下型側パ
ッド44とセンターブロック46とが、それぞれ、素材
分離用金型36の中心軸41と同軸的に位置せしめられ
た状態でボルト固定され、一体的に組み付けられて、構
成されている。また、センターブロック46の上面の中
心部には、芯出し用突起47が一体的に立設せしめられ
ている。
金型36の下型38は、下型側ホルダー42と下型側パ
ッド44とセンターブロック46とが、それぞれ、素材
分離用金型36の中心軸41と同軸的に位置せしめられ
た状態でボルト固定され、一体的に組み付けられて、構
成されている。また、センターブロック46の上面の中
心部には、芯出し用突起47が一体的に立設せしめられ
ている。
【0030】一方、上型40は、前記中心軸41に対し
て同軸的に配置された、上型側ホルダー48とガイドブ
ッシュ50と上型側パッド52とセンター払出しピン5
4とを有しており、ガイドブッシュ50が、上型側ホル
ダー48に対してボルト固定されていると共に、該ガイ
ドブッシュ50の内孔内に、上型側パッド52が、更に
該上型側パッド52の内孔内に、センター払出しピン5
4が、それぞれ、上型40の軸方向に上下移動可能に挿
通配置されて、構成されている。
て同軸的に配置された、上型側ホルダー48とガイドブ
ッシュ50と上型側パッド52とセンター払出しピン5
4とを有しており、ガイドブッシュ50が、上型側ホル
ダー48に対してボルト固定されていると共に、該ガイ
ドブッシュ50の内孔内に、上型側パッド52が、更に
該上型側パッド52の内孔内に、センター払出しピン5
4が、それぞれ、上型40の軸方向に上下移動可能に挿
通配置されて、構成されている。
【0031】また、この上型40にあっては、上型側パ
ッド52の下端部の外径が、目的とするダンパープーリ
10のダンパーマス14の内径よりも所定寸法大きくさ
れている。更に、上型側パッド52とセンター払出しピ
ン54の各上面には、コイルバネ収容孔56,58がそ
れぞれ設けられ、また、各コイルバネ収容孔56,58
内には、圧縮コイルバネ60,62が、両端部を各コイ
ルバネ収容孔56,58の底面と前記上型側ホルダー4
8の下面とに各々係止せしめた状態で、それぞれ、収
容、配置されている。
ッド52の下端部の外径が、目的とするダンパープーリ
10のダンパーマス14の内径よりも所定寸法大きくさ
れている。更に、上型側パッド52とセンター払出しピ
ン54の各上面には、コイルバネ収容孔56,58がそ
れぞれ設けられ、また、各コイルバネ収容孔56,58
内には、圧縮コイルバネ60,62が、両端部を各コイ
ルバネ収容孔56,58の底面と前記上型側ホルダー4
8の下面とに各々係止せしめた状態で、それぞれ、収
容、配置されている。
【0032】そして、図4に示される如く、前述のよう
な構造とされた下型38が、前記基台34上に配置され
た下型取付板70に対して、位置固定に取り付けられて
いる。また、この下型38が取り付けられる下型取付板
70は、基台34上において、回転可能に支持されてい
ると共に、該基台34に形成されたモータ収容孔72内
のモータ74の回転軸76に対して同軸的に取り付けら
れており、以て下型38が、モータ74の回転駆動に伴
って、該モータ74の回転軸76、換言すれば、前記素
材分離用金型36の中心軸41回りに回転せしめられる
ようになっている。
な構造とされた下型38が、前記基台34上に配置され
た下型取付板70に対して、位置固定に取り付けられて
いる。また、この下型38が取り付けられる下型取付板
70は、基台34上において、回転可能に支持されてい
ると共に、該基台34に形成されたモータ収容孔72内
のモータ74の回転軸76に対して同軸的に取り付けら
れており、以て下型38が、モータ74の回転駆動に伴
って、該モータ74の回転軸76、換言すれば、前記素
材分離用金型36の中心軸41回りに回転せしめられる
ようになっている。
【0033】一方、上型40は、基台34に対向配置さ
れた上型移動板78に対して回転可能に支持された上型
取付板80に対して、位置固定に取り付けられており、
また、かかる上型移動板78は、該基台34に対して立
設せしめられた複数のガイドポスト82に対して、上下
方向に摺動可能に支持されている。更に、それら複数の
ガイドポスト82の上端部には、固定板84が位置固定
に取り付けられており、また、該固定板84の中央部に
は、図示しない油圧機構により、ピストンロッド86を
基台34側に突出作動せしめる上型移動板加圧シリンダ
88が取り付けられている。そして、この上型移動板加
圧シリンダ88内のピストンロッド86の先端部が、前
記上型移動板78に固定されている。これによって、上
型40が、上型取付板80と共に、前記素材分離用金型
36の中心軸41回りに一体回転し得るようになってい
るのであり、また、上型移動板加圧シリンダ88内のピ
ストンロッド86の突出、引込作動に伴って、上型取付
板80と上型40とが、上下移動せしめられるようにな
っているのである。
れた上型移動板78に対して回転可能に支持された上型
取付板80に対して、位置固定に取り付けられており、
また、かかる上型移動板78は、該基台34に対して立
設せしめられた複数のガイドポスト82に対して、上下
方向に摺動可能に支持されている。更に、それら複数の
ガイドポスト82の上端部には、固定板84が位置固定
に取り付けられており、また、該固定板84の中央部に
は、図示しない油圧機構により、ピストンロッド86を
基台34側に突出作動せしめる上型移動板加圧シリンダ
88が取り付けられている。そして、この上型移動板加
圧シリンダ88内のピストンロッド86の先端部が、前
記上型移動板78に固定されている。これによって、上
型40が、上型取付板80と共に、前記素材分離用金型
36の中心軸41回りに一体回転し得るようになってい
るのであり、また、上型移動板加圧シリンダ88内のピ
ストンロッド86の突出、引込作動に伴って、上型取付
板80と上型40とが、上下移動せしめられるようにな
っているのである。
【0034】かくして、かかる素材分離用金型36にあ
っては、上型40が、上型移動板加圧シリンダ88内の
ピストンロッド86の突出、引込作動に伴って、下型3
8に対して、接近、離隔移動せしめられ得るようになっ
ているのである。そして、上型40を下型38に対して
接近移動させることによって、それら上型40と下型3
8との間で、前記金属素材26を挟持し得るようになっ
ているのであり、また、そのような上型40の下型38
に対する接近状態下で前記モータ74を回転駆動させる
ことによって、それら上型40と下型38とが、金属素
材26を挟持しつつ、それらの中心軸41回りに一体回
転し得るように、構成されているのである。
っては、上型40が、上型移動板加圧シリンダ88内の
ピストンロッド86の突出、引込作動に伴って、下型3
8に対して、接近、離隔移動せしめられ得るようになっ
ているのである。そして、上型40を下型38に対して
接近移動させることによって、それら上型40と下型3
8との間で、前記金属素材26を挟持し得るようになっ
ているのであり、また、そのような上型40の下型38
に対する接近状態下で前記モータ74を回転駆動させる
ことによって、それら上型40と下型38とが、金属素
材26を挟持しつつ、それらの中心軸41回りに一体回
転し得るように、構成されているのである。
【0035】さらに、そのような素材分離用金型36が
配置される素材分離装置32にあっては、基台34上の
外周部において、該素材分離用金型36を間に挟んで対
向する位置に、ローラ加圧シリンダ96,96が、それ
ぞれ、配設されている。このローラ加圧シリンダ96,
96は、それぞれ、先端部に断面略コ字状のクランプ9
8が固定されたピストンロッド94を、該素材分離用金
型36、より詳しくは相対的な接近状態下での前記素材
分離用金型36の上型40における上型側パッド52に
向かって、該金型36の中心軸41に垂直な方向に突
出、引込作動させ得るように構成されている。
配置される素材分離装置32にあっては、基台34上の
外周部において、該素材分離用金型36を間に挟んで対
向する位置に、ローラ加圧シリンダ96,96が、それ
ぞれ、配設されている。このローラ加圧シリンダ96,
96は、それぞれ、先端部に断面略コ字状のクランプ9
8が固定されたピストンロッド94を、該素材分離用金
型36、より詳しくは相対的な接近状態下での前記素材
分離用金型36の上型40における上型側パッド52に
向かって、該金型36の中心軸41に垂直な方向に突
出、引込作動させ得るように構成されている。
【0036】そして、そのような各ピストンロッド94
のクランプ98に対して、縮径ローラ90と分離ローラ
92の2種類の転造ローラが、それぞれ、素材分離用金
型36の中心軸41に平行な回転軸回りに回転可能に取
り付けられている。この2種類の転造ローラのうち、縮
径ローラ90は、前記有底円筒状の金属素材26の筒壁
部30よりも高さの低い円筒面形状の外周面を有して、
成っており、また、分離ローラ92は、縦断面V字状の
外周面を有して、構成されている。
のクランプ98に対して、縮径ローラ90と分離ローラ
92の2種類の転造ローラが、それぞれ、素材分離用金
型36の中心軸41に平行な回転軸回りに回転可能に取
り付けられている。この2種類の転造ローラのうち、縮
径ローラ90は、前記有底円筒状の金属素材26の筒壁
部30よりも高さの低い円筒面形状の外周面を有して、
成っており、また、分離ローラ92は、縦断面V字状の
外周面を有して、構成されている。
【0037】かくして、素材分離装置32にあっては、
円筒面形状の外周面を有する縮径ローラ90と縦断面V
字状の外周面を有する分離ローラ92とが、素材分離用
金型36の中心軸41に平行な回転軸回りに回転可能な
状態で、それぞれの外周面を前記上型40の上型側パッ
ド52の外周面に対向せしめつつ、ローラ加圧シリンダ
96内のピストンロッド94の突出、引込作動に伴っ
て、前記上型40の上型側パッド52に対して、接近、
離隔移動させられるようになっているのである。
円筒面形状の外周面を有する縮径ローラ90と縦断面V
字状の外周面を有する分離ローラ92とが、素材分離用
金型36の中心軸41に平行な回転軸回りに回転可能な
状態で、それぞれの外周面を前記上型40の上型側パッ
ド52の外周面に対向せしめつつ、ローラ加圧シリンダ
96内のピストンロッド94の突出、引込作動に伴っ
て、前記上型40の上型側パッド52に対して、接近、
離隔移動させられるようになっているのである。
【0038】従って、このような構造とされた素材分離
装置32を用いて、前記有底円筒状の金属素材26を底
壁部28と筒壁部30とに分離する際には、先ず、該金
属素材26を、中心孔24内に、下型38のセンターブ
ロック46の芯出し用突起47を挿通せしめた状態で、
該下型38上に同心的に載置する一方、上型移動板加圧
シリンダ88内のピストンロッド86を突出作動せしめ
ることにより、上型40を下方に移動せしめて、図6に
示される如く、下型38のセンターブロック46及び下
型側パッド44と上型40のセンター払出しピン54及
び上型側パッド52との間で、金属素材26を、その底
壁部28において同心的に挟持する。
装置32を用いて、前記有底円筒状の金属素材26を底
壁部28と筒壁部30とに分離する際には、先ず、該金
属素材26を、中心孔24内に、下型38のセンターブ
ロック46の芯出し用突起47を挿通せしめた状態で、
該下型38上に同心的に載置する一方、上型移動板加圧
シリンダ88内のピストンロッド86を突出作動せしめ
ることにより、上型40を下方に移動せしめて、図6に
示される如く、下型38のセンターブロック46及び下
型側パッド44と上型40のセンター払出しピン54及
び上型側パッド52との間で、金属素材26を、その底
壁部28において同心的に挟持する。
【0039】その際、上型40の下方への移動に伴っ
て、上型側パッド52とセンター払出しピン54とが押
し上げられると共に、前記二つの圧縮コイルバネ60,
62の圧縮により生ずる付勢力に基づいて、下方に付勢
せしめられることとなる。なお、それら上型側パッド5
2とセンター払出しピン54の下方への移動は、該上型
側パッド52と該センター払出しピン54の外周面のそ
れぞれにフランジ状に周設された各係合突起66,64
が、ガイドブッシュ50の上端面と上型側パッド52の
内周面とにそれぞれ形成された係止部68,69に対し
て、各々係合せしめられることによって、所定の移動位
置にて規制されるようになっている。
て、上型側パッド52とセンター払出しピン54とが押
し上げられると共に、前記二つの圧縮コイルバネ60,
62の圧縮により生ずる付勢力に基づいて、下方に付勢
せしめられることとなる。なお、それら上型側パッド5
2とセンター払出しピン54の下方への移動は、該上型
側パッド52と該センター払出しピン54の外周面のそ
れぞれにフランジ状に周設された各係合突起66,64
が、ガイドブッシュ50の上端面と上型側パッド52の
内周面とにそれぞれ形成された係止部68,69に対し
て、各々係合せしめられることによって、所定の移動位
置にて規制されるようになっている。
【0040】その後、基台34に取り付けられたモータ
74を回転駆動させることにより、下型38全体を回転
させて、図7の右側半分に示される如く、金属素材26
を挟持させつつ、下型38と上型40とを、それらの中
心軸41回りに一体回転せしめる。一方、図示しないロ
ーラ加圧シリンダ96内のピストンロッド94を突出作
動せしめて、該ピストンロッド94の先端に回転可能に
取り付けられた縮径ローラ90を上型38の上型側パッ
ド52に向かって移動せしめることにより、縮径ローラ
90の円柱面形状の外周面を、前記中心軸41回りに一
体回転せしめられる金属素材26の筒壁部30に押圧さ
せ、該筒壁部30を、縮径ローラ90の外周面と、上型
側パッド52の、目的とするダンパープーリ10のダン
パーマス14の内径よりも所定寸法大きな外径を有する
外周面との間で挟圧せしめる。その際、縮径ローラ90
は、該中心軸41に平行な回転軸回りに、該金属素材2
6とは逆の方向に回転せしめられる。これにより、金属
素材26の筒壁部30を、目的とするダンパーマス14
よりも所定寸法大きな径にて、縮径する。
74を回転駆動させることにより、下型38全体を回転
させて、図7の右側半分に示される如く、金属素材26
を挟持させつつ、下型38と上型40とを、それらの中
心軸41回りに一体回転せしめる。一方、図示しないロ
ーラ加圧シリンダ96内のピストンロッド94を突出作
動せしめて、該ピストンロッド94の先端に回転可能に
取り付けられた縮径ローラ90を上型38の上型側パッ
ド52に向かって移動せしめることにより、縮径ローラ
90の円柱面形状の外周面を、前記中心軸41回りに一
体回転せしめられる金属素材26の筒壁部30に押圧さ
せ、該筒壁部30を、縮径ローラ90の外周面と、上型
側パッド52の、目的とするダンパープーリ10のダン
パーマス14の内径よりも所定寸法大きな外径を有する
外周面との間で挟圧せしめる。その際、縮径ローラ90
は、該中心軸41に平行な回転軸回りに、該金属素材2
6とは逆の方向に回転せしめられる。これにより、金属
素材26の筒壁部30を、目的とするダンパーマス14
よりも所定寸法大きな径にて、縮径する。
【0041】次に、前記縮径ローラ90が取り付けられ
るピストンロッド94を引込み作動せしめて、該縮径ロ
ーラ90を金属素材26の筒壁部30から離隔させた
後、前記分離ローラ92が取り付けられるピストンロッ
ド94を突出作動せしめて、図7の左側半分に示される
如く、該分離ローラ92を、上型38の上型側パッド5
2に向かって移動せしめることにより、分離ローラ92
の縦断面V字状の外周面における高さ方向中央のローラ
角部を、前記素材分離用金型36の中心軸41回りに一
体回転せしめられる金属素材26の、縮径された筒壁部
30と縮径されていない底壁部28との境界部分に押圧
させる。その際、分離ローラ92は、該中心軸41に平
行な回転軸回りに、金属素材26とは逆の方向に回転せ
しめられる。これにより、金属素材26を、縮径された
筒壁部30と縮径されていない底壁部28とに分離す
る。
るピストンロッド94を引込み作動せしめて、該縮径ロ
ーラ90を金属素材26の筒壁部30から離隔させた
後、前記分離ローラ92が取り付けられるピストンロッ
ド94を突出作動せしめて、図7の左側半分に示される
如く、該分離ローラ92を、上型38の上型側パッド5
2に向かって移動せしめることにより、分離ローラ92
の縦断面V字状の外周面における高さ方向中央のローラ
角部を、前記素材分離用金型36の中心軸41回りに一
体回転せしめられる金属素材26の、縮径された筒壁部
30と縮径されていない底壁部28との境界部分に押圧
させる。その際、分離ローラ92は、該中心軸41に平
行な回転軸回りに、金属素材26とは逆の方向に回転せ
しめられる。これにより、金属素材26を、縮径された
筒壁部30と縮径されていない底壁部28とに分離す
る。
【0042】そして、その後、上型移動板加圧シリンダ
88内のピストンロッド86を引込み作動せしめること
により、上型40を上方に移動させて、図8に示される
如く、素材分離用金型36を型開きすると共に、上型側
パッド52とセンター払出しピン54にそれぞれ係合さ
れた圧縮コイルバネ60,62の付勢力にて、それら上
型側パッド52とセンター払出しピン54とを下方に突
出移動させることにより、分離された金属素材26の、
縮径された筒壁部30と縮径されていない底壁部28と
を上型40から払い出して、それぞれ、素材分離用金型
36から離型する。これによって、金属素材26の縮径
された筒壁部30からなるダンパーマス用金属素材10
0と、該金属素材26の縮径されていない底壁部28か
らなるプーリ本体用金属素材102とを得るのである。
88内のピストンロッド86を引込み作動せしめること
により、上型40を上方に移動させて、図8に示される
如く、素材分離用金型36を型開きすると共に、上型側
パッド52とセンター払出しピン54にそれぞれ係合さ
れた圧縮コイルバネ60,62の付勢力にて、それら上
型側パッド52とセンター払出しピン54とを下方に突
出移動させることにより、分離された金属素材26の、
縮径された筒壁部30と縮径されていない底壁部28と
を上型40から払い出して、それぞれ、素材分離用金型
36から離型する。これによって、金属素材26の縮径
された筒壁部30からなるダンパーマス用金属素材10
0と、該金属素材26の縮径されていない底壁部28か
らなるプーリ本体用金属素材102とを得るのである。
【0043】次に、上述の如くして得られたダンパーマ
ス用金属素材100から、ダンパープーリ10のダンパ
ーマス14を成形し、また、それと前後して、或いはそ
れと同時に、プーリ本体用金属素材102から、ダンパ
ープーリ10のプーリ本体12を成形するのであるが、
ダンパーマス14を成形する際には、例えば、図9に示
される如きダンパーマス成形用金型104を有するダン
パーマス成形装置(図示せず)が用いられることとな
る。
ス用金属素材100から、ダンパープーリ10のダンパ
ーマス14を成形し、また、それと前後して、或いはそ
れと同時に、プーリ本体用金属素材102から、ダンパ
ープーリ10のプーリ本体12を成形するのであるが、
ダンパーマス14を成形する際には、例えば、図9に示
される如きダンパーマス成形用金型104を有するダン
パーマス成形装置(図示せず)が用いられることとな
る。
【0044】このダンパーマス成形装置に装備されるダ
ンパーマス成形用金型104は、同軸的に対向配置され
た下型106と上型108とを有している。また、下型
106は、下型側ホルダー110、下型側パッド11
2、及び芯出し用突起122が一体形成されたセンター
ブロック114が、ダンパーマス成形用金型104の中
心軸109に対して同軸的に位置せしめられた状態で、
互いにボルト固定され、また、下型側払出しブッシュ1
16が、下型側パッド112に対して、同軸的に且つ上
下方向に移動可能な状態で、外挿配置されて、構成され
ている。
ンパーマス成形用金型104は、同軸的に対向配置され
た下型106と上型108とを有している。また、下型
106は、下型側ホルダー110、下型側パッド11
2、及び芯出し用突起122が一体形成されたセンター
ブロック114が、ダンパーマス成形用金型104の中
心軸109に対して同軸的に位置せしめられた状態で、
互いにボルト固定され、また、下型側払出しブッシュ1
16が、下型側パッド112に対して、同軸的に且つ上
下方向に移動可能な状態で、外挿配置されて、構成され
ている。
【0045】そして、この下型106においては、下型
側パッド112の上端部の外周面が、目的とするダンパ
ーマス14の下端部の内周面形状に対応した形状とされ
ており、また、下型側ホルダー110の上面には、コイ
ルバネ収容孔118が設けられ、更に、このコイルバネ
収容孔118内には、圧縮コイルバネ120が、その両
端部を該コイルバネ収容孔118の底面と下型側払出し
ブッシュ116の下面とに係合せしめた状態で、収容配
置されている。
側パッド112の上端部の外周面が、目的とするダンパ
ーマス14の下端部の内周面形状に対応した形状とされ
ており、また、下型側ホルダー110の上面には、コイ
ルバネ収容孔118が設けられ、更に、このコイルバネ
収容孔118内には、圧縮コイルバネ120が、その両
端部を該コイルバネ収容孔118の底面と下型側払出し
ブッシュ116の下面とに係合せしめた状態で、収容配
置されている。
【0046】一方、上型108は、前記ダンパーマス成
形用金型104の中心軸109に対して同軸的に配置さ
れた上型側ホルダー126と上型側パッド130とが、
互いにボルト固定されていると共に、該上型側パッド1
30に対して、上型側払出しブッシュ128とセンター
払出しピン132とが、それぞれ、該中心軸109にそ
って上下移動可能に外挿若しくは内挿されて、構成され
ている。
形用金型104の中心軸109に対して同軸的に配置さ
れた上型側ホルダー126と上型側パッド130とが、
互いにボルト固定されていると共に、該上型側パッド1
30に対して、上型側払出しブッシュ128とセンター
払出しピン132とが、それぞれ、該中心軸109にそ
って上下移動可能に外挿若しくは内挿されて、構成され
ている。
【0047】また、この上型108にあっては、上型側
パッド130の下端部の外周面が、目的とするダンパー
マス14の上端部の内周面形状に対応した形状とされて
おり、更に、上型側ホルダー126の下面には、コイル
バネ収容孔134が設けられ、その内部には、圧縮コイ
ルバネ136が、前記下型側ホルダー110のコイルバ
ネ収容孔118内の圧縮コイルバネ120と同様な状態
で、収容配置されている。また、かかる上型108にお
いては、センター払出しピン132の上面にもコイルバ
ネ収容孔138が設けられ、その内部に、圧縮コイルバ
ネ140が、その両端部を、該コイルバネ収容孔138
の底面と前記下型側ホルダー126の下面とにそれぞれ
係止せしめた状態で、収容、配置されている。
パッド130の下端部の外周面が、目的とするダンパー
マス14の上端部の内周面形状に対応した形状とされて
おり、更に、上型側ホルダー126の下面には、コイル
バネ収容孔134が設けられ、その内部には、圧縮コイ
ルバネ136が、前記下型側ホルダー110のコイルバ
ネ収容孔118内の圧縮コイルバネ120と同様な状態
で、収容配置されている。また、かかる上型108にお
いては、センター払出しピン132の上面にもコイルバ
ネ収容孔138が設けられ、その内部に、圧縮コイルバ
ネ140が、その両端部を、該コイルバネ収容孔138
の底面と前記下型側ホルダー126の下面とにそれぞれ
係止せしめた状態で、収容、配置されている。
【0048】そして、このような構造とされたダンパー
マス成形用金型104の下型106及び上型108が、
前述した素材分離用金型36の下型38及び上型40と
同様な状態で、図示しない基台に組み付けられて、ダン
パーマス成形装置が構成されており、それによって、上
型108が、下型106に対して接近、離隔移動せしめ
られ得るようになっていると共に、上型108を下型1
06に対して接近移動させた状態で、該基台に取り付け
られるモータ(図示せず)を回転駆動させることによっ
て、下型106と上型108との間で、前記ダンパーマ
ス用金属素材100を挟持しつつ、それら下型106と
上型108とが、ダンパーマス成形用金型104の中心
軸109回りに一体回転せしめられ得るようになってい
るのである。
マス成形用金型104の下型106及び上型108が、
前述した素材分離用金型36の下型38及び上型40と
同様な状態で、図示しない基台に組み付けられて、ダン
パーマス成形装置が構成されており、それによって、上
型108が、下型106に対して接近、離隔移動せしめ
られ得るようになっていると共に、上型108を下型1
06に対して接近移動させた状態で、該基台に取り付け
られるモータ(図示せず)を回転駆動させることによっ
て、下型106と上型108との間で、前記ダンパーマ
ス用金属素材100を挟持しつつ、それら下型106と
上型108とが、ダンパーマス成形用金型104の中心
軸109回りに一体回転せしめられ得るようになってい
るのである。
【0049】また、かかるダンパーマス成形用金型10
4を有するダンパーマス成形装置にあっては、図10及
び図11に示される如く、従来より公知の構造を有する
二つの屈曲ローラ144,144と、増肉ローラ146
及び溝切りローラ148のそれぞれ一つずつが、前記分
離ローラ92の前記素材分離装置32への配設構造と同
一の構造をもって、配設されている。
4を有するダンパーマス成形装置にあっては、図10及
び図11に示される如く、従来より公知の構造を有する
二つの屈曲ローラ144,144と、増肉ローラ146
及び溝切りローラ148のそれぞれ一つずつが、前記分
離ローラ92の前記素材分離装置32への配設構造と同
一の構造をもって、配設されている。
【0050】すなわち、屈曲ローラ144,144は、
それぞれ、縦断面略V字形状を呈する外周面を有し、圧
縮コイルバネ145を介して対向配置され、該圧縮コイ
ルバネ145の付勢力に抗して、相対的に接近移動可能
な状態で、ダンパーマス成形用金型104の中心軸10
9に平行な回転軸回りに回転せしめられつつ、該ダンパ
ーマス成形用金型104に対して、接近、離隔移動せし
められ得るようになっており、また、増肉ローラ146
は、円柱面形状を呈する外周面を、更に溝切りローラ1
48は、目的とするダンパーマス14のV溝23に対応
する縦断面V字状の突条が複数(ここでは4つ)形成さ
れてなる外周面を、それぞれ有し、前記二つの屈曲ロー
ラ144,144と同様に、ダンパーマス成形用金型1
04の中心軸109に平行な回転軸回りに回転せしめら
れつつ、該ダンパーマス成形用金型104に対して、接
近、離隔移動せしめられ得るように構成されているので
ある。
それぞれ、縦断面略V字形状を呈する外周面を有し、圧
縮コイルバネ145を介して対向配置され、該圧縮コイ
ルバネ145の付勢力に抗して、相対的に接近移動可能
な状態で、ダンパーマス成形用金型104の中心軸10
9に平行な回転軸回りに回転せしめられつつ、該ダンパ
ーマス成形用金型104に対して、接近、離隔移動せし
められ得るようになっており、また、増肉ローラ146
は、円柱面形状を呈する外周面を、更に溝切りローラ1
48は、目的とするダンパーマス14のV溝23に対応
する縦断面V字状の突条が複数(ここでは4つ)形成さ
れてなる外周面を、それぞれ有し、前記二つの屈曲ロー
ラ144,144と同様に、ダンパーマス成形用金型1
04の中心軸109に平行な回転軸回りに回転せしめら
れつつ、該ダンパーマス成形用金型104に対して、接
近、離隔移動せしめられ得るように構成されているので
ある。
【0051】而して、かくの如き構造を有するダンパー
マス成形装置を用いて、前記ダンパーマス用金属素材1
00からダンパーマス14を成形する際には、先ず、そ
の成形操作に先立って、前記素材分離装置32にて得ら
れたダンパーマス用金属素材100の、フランジ状に延
びる下端部部位を切除して、円筒形状を呈するダンパー
マス用金属素材100を得る。
マス成形装置を用いて、前記ダンパーマス用金属素材1
00からダンパーマス14を成形する際には、先ず、そ
の成形操作に先立って、前記素材分離装置32にて得ら
れたダンパーマス用金属素材100の、フランジ状に延
びる下端部部位を切除して、円筒形状を呈するダンパー
マス用金属素材100を得る。
【0052】その後、図10の右側半分に示される如
く、前記円筒形状を呈するダンパーマス用金属素材10
0を、下型106上に、同心的に載置した状態で、上型
108を下方に移動せしめて、該ダンパーマス用金属素
材100を、その両端面において、下型106の下型側
払出しブッシュ116と上型108の上型側払出しブッ
シュ128との間で同心的に挟持する。なお、その際、
ダンパーマス用金属素材100は、下型側及び上型側の
両払出しブッシュ116,128の内周部にそれぞれ形
成された円環状凹所124,125内に、両端部を嵌合
せしめた状態で、位置せしめられることとなる。
く、前記円筒形状を呈するダンパーマス用金属素材10
0を、下型106上に、同心的に載置した状態で、上型
108を下方に移動せしめて、該ダンパーマス用金属素
材100を、その両端面において、下型106の下型側
払出しブッシュ116と上型108の上型側払出しブッ
シュ128との間で同心的に挟持する。なお、その際、
ダンパーマス用金属素材100は、下型側及び上型側の
両払出しブッシュ116,128の内周部にそれぞれ形
成された円環状凹所124,125内に、両端部を嵌合
せしめた状態で、位置せしめられることとなる。
【0053】次に、図示しない基台に取り付けられたモ
ータを回転駆動させることによって、図10の左側半分
に示される如く、下型106と上型108とを、ダンパ
ーマス用金属素材100を挟持させつつ、ダンパーマス
成形用金型104の中心軸109回りに一体回転せしめ
る。一方、前記二つの屈曲ローラ144,144をダン
パーマス成形用金型104に向かって移動せしめること
により、各屈曲ローラ144の断面V字状の外周面を、
前記中心軸109回りに一体回転せしめられるダンパー
マス用金属素材100の上端部と下端部とに、それぞれ
押圧させる。また、それと同時に、各屈曲ローラ144
のダンパーマス成形用金型104への接近移動量に応じ
て、上型108を下型106に対して徐々に接近移動さ
せる。その際、二つの屈曲ローラ144,144は、前
記中心軸109に平行な回転軸回りに、ダンパーマス用
金属素材100とは逆の方向に回転せしめられつつ、相
対的に接近移動せしめられる。これによって、ダンパー
マス用金属素材100の軸方向長さを縮めつつ、該金属
素材100の全体を径方向に凹凸屈曲せしめるのであ
る。
ータを回転駆動させることによって、図10の左側半分
に示される如く、下型106と上型108とを、ダンパ
ーマス用金属素材100を挟持させつつ、ダンパーマス
成形用金型104の中心軸109回りに一体回転せしめ
る。一方、前記二つの屈曲ローラ144,144をダン
パーマス成形用金型104に向かって移動せしめること
により、各屈曲ローラ144の断面V字状の外周面を、
前記中心軸109回りに一体回転せしめられるダンパー
マス用金属素材100の上端部と下端部とに、それぞれ
押圧させる。また、それと同時に、各屈曲ローラ144
のダンパーマス成形用金型104への接近移動量に応じ
て、上型108を下型106に対して徐々に接近移動さ
せる。その際、二つの屈曲ローラ144,144は、前
記中心軸109に平行な回転軸回りに、ダンパーマス用
金属素材100とは逆の方向に回転せしめられつつ、相
対的に接近移動せしめられる。これによって、ダンパー
マス用金属素材100の軸方向長さを縮めつつ、該金属
素材100の全体を径方向に凹凸屈曲せしめるのであ
る。
【0054】そして、このような屈曲加工における上型
108の更なる下方移動に伴って、下型106の下型側
払出しブッシュ116と上型108の上型側払出しブッ
シュ128とが、互いに押し下げ若しくは押し上げられ
ると共に、それら両払出しブッシュ116,128に係
合する前記圧縮コイルバネ120,136が圧縮せしめ
られ、それによって、下型側払出しブッシュ116と上
型側払出しブッシュ128とが、各圧縮コイルバネ12
0,136の圧縮による生ずる付勢力に基づいて、それ
ぞれ上方若しくは下方に付勢せしめられる。また、上型
108のセンター払出しピン132も、それら両払出し
ブッシュ116,128と同様に、ダンパーマス成形用
金型104の更なる型閉めにより、押し上げられ、それ
に伴って、該センター払出しピン132に係合する圧縮
コイルバネ140の付勢力に基づいて、下方に付勢せし
められることとなる。なお、下型側払出しブッシュ11
6の上方への移動と、上型側払出しブッシュ128及び
センター払出しピン132の下方への移動は、下型側払
出しブッシュ116が下型側パッド112に対して、ま
た上型側払出しブッシュ128とセンター払出しピン1
32とが上型側パッド130に対して、それぞれ部分的
に係合せしめられることにより、所定の移動位置にて規
制されるようになっている。
108の更なる下方移動に伴って、下型106の下型側
払出しブッシュ116と上型108の上型側払出しブッ
シュ128とが、互いに押し下げ若しくは押し上げられ
ると共に、それら両払出しブッシュ116,128に係
合する前記圧縮コイルバネ120,136が圧縮せしめ
られ、それによって、下型側払出しブッシュ116と上
型側払出しブッシュ128とが、各圧縮コイルバネ12
0,136の圧縮による生ずる付勢力に基づいて、それ
ぞれ上方若しくは下方に付勢せしめられる。また、上型
108のセンター払出しピン132も、それら両払出し
ブッシュ116,128と同様に、ダンパーマス成形用
金型104の更なる型閉めにより、押し上げられ、それ
に伴って、該センター払出しピン132に係合する圧縮
コイルバネ140の付勢力に基づいて、下方に付勢せし
められることとなる。なお、下型側払出しブッシュ11
6の上方への移動と、上型側払出しブッシュ128及び
センター払出しピン132の下方への移動は、下型側払
出しブッシュ116が下型側パッド112に対して、ま
た上型側払出しブッシュ128とセンター払出しピン1
32とが上型側パッド130に対して、それぞれ部分的
に係合せしめられることにより、所定の移動位置にて規
制されるようになっている。
【0055】次いで、図11の右側半分に示される如
く、下型106と上型108との前記中心軸109回り
の一体回転に伴うダンパーマス用金属素材100の回転
状態下において、前記二つの屈曲ローラ144,144
に代えて、前記増肉ローラ146をダンパーマス成形用
金型104に接近移動させることにより、該増肉ローラ
146の円柱面形状の外周面を、前記凹凸屈曲せしめら
れたダンパーマス用金属素材100に押圧させ、該ダン
パーマス用金属素材100を該増肉ローラ146の外周
面と、下型側払出しブッシュ112及び上型側払出しブ
ッシュ128の両外周面との間で挟圧せしめる。その
際、増肉ローラ146は、前記中心軸109に平行な回
転軸回りに、ダンパーマス用金属素材100とは逆の方
向に回転せしめられる。これにより、凹凸屈曲せしめら
れたダンパーマス用金属素材100を、上型側パッド1
30の下端外周面と下型側パッド112の上端外周面と
に対応した内周面形状と、ダンパーマス用金属素材10
0よりも厚い肉厚とを有する円筒形状に成形する。即
ち、ダンパーマス用金属素材100を増肉せしめると共
に、その内周面形状を、目的とするダンパーマス14に
対応した形状と為すのである。
く、下型106と上型108との前記中心軸109回り
の一体回転に伴うダンパーマス用金属素材100の回転
状態下において、前記二つの屈曲ローラ144,144
に代えて、前記増肉ローラ146をダンパーマス成形用
金型104に接近移動させることにより、該増肉ローラ
146の円柱面形状の外周面を、前記凹凸屈曲せしめら
れたダンパーマス用金属素材100に押圧させ、該ダン
パーマス用金属素材100を該増肉ローラ146の外周
面と、下型側払出しブッシュ112及び上型側払出しブ
ッシュ128の両外周面との間で挟圧せしめる。その
際、増肉ローラ146は、前記中心軸109に平行な回
転軸回りに、ダンパーマス用金属素材100とは逆の方
向に回転せしめられる。これにより、凹凸屈曲せしめら
れたダンパーマス用金属素材100を、上型側パッド1
30の下端外周面と下型側パッド112の上端外周面と
に対応した内周面形状と、ダンパーマス用金属素材10
0よりも厚い肉厚とを有する円筒形状に成形する。即
ち、ダンパーマス用金属素材100を増肉せしめると共
に、その内周面形状を、目的とするダンパーマス14に
対応した形状と為すのである。
【0056】引き続き、図11の左側半分に示されるよ
うに、前記増肉ローラ146に代えて、前記溝切りロー
ラ148をダンパーマス成形用金型104に接近移動さ
せることにより、該溝切りローラ148の、縦断面V字
状の突条が複数(ここでは4つ)形成されてなる外周面
を、前記増肉せしめられたダンパーマス用金属素材10
0に押圧させ、該ダンパーマス用金属素材100を該溝
切りローラ148の外周面と、下型側払出しブッシュ1
12及び上型側払出しブッシュ128の両外周面との間
で挟圧せしめる。その際、溝切りローラ148は、前記
中心軸109に平行な回転軸回りに、ダンパーマス用金
属素材100とは逆の方向に回転せしめられる。これに
より、増肉せしめられたダンパーマス用金属素材100
の外周面に対して、溝切りローラ148の各突条に対応
した複数のV溝23を形成し、以て目的とするダンパー
マス14を得るのである。
うに、前記増肉ローラ146に代えて、前記溝切りロー
ラ148をダンパーマス成形用金型104に接近移動さ
せることにより、該溝切りローラ148の、縦断面V字
状の突条が複数(ここでは4つ)形成されてなる外周面
を、前記増肉せしめられたダンパーマス用金属素材10
0に押圧させ、該ダンパーマス用金属素材100を該溝
切りローラ148の外周面と、下型側払出しブッシュ1
12及び上型側払出しブッシュ128の両外周面との間
で挟圧せしめる。その際、溝切りローラ148は、前記
中心軸109に平行な回転軸回りに、ダンパーマス用金
属素材100とは逆の方向に回転せしめられる。これに
より、増肉せしめられたダンパーマス用金属素材100
の外周面に対して、溝切りローラ148の各突条に対応
した複数のV溝23を形成し、以て目的とするダンパー
マス14を得るのである。
【0057】そして、その後、図12に示されるよう
に、上型108を上方に移動させて、ダンパーマス成形
用金型104を型開きすると共に、前記下型側払出しブ
ッシュ116と上型側払出しブッシュ128とを、それ
ぞれ上方と下方とに付勢する前記圧縮コイルバネ12
0,136の付勢力によって、それら下型側払出しブッ
シュ116と上型側払出しブッシュ128とを上方及び
下方にそれぞれ突出移動させることにより、上述の如く
して得られたダンパーマス14を、下型106及び上型
108から払い出して、ダンパーマス成形用金型104
から離型するのである。
に、上型108を上方に移動させて、ダンパーマス成形
用金型104を型開きすると共に、前記下型側払出しブ
ッシュ116と上型側払出しブッシュ128とを、それ
ぞれ上方と下方とに付勢する前記圧縮コイルバネ12
0,136の付勢力によって、それら下型側払出しブッ
シュ116と上型側払出しブッシュ128とを上方及び
下方にそれぞれ突出移動させることにより、上述の如く
して得られたダンパーマス14を、下型106及び上型
108から払い出して、ダンパーマス成形用金型104
から離型するのである。
【0058】一方、前述の如くして得られたプーリ本体
用金属素材102からプーリ本体12を成形する際に
は、有利には、先ず、該プーリ本体用金属素材102の
中心部にボス部18を成形した後、その外周部にハブ部
20を与えるハブ部相当部を成形し、その後、該ハブ部
相当部をハブ部20に更に成形することによって、目的
とするプーリ本体12が得られることとなるが、このよ
うにしてプーリ本体12を成形する場合には、例えば、
図13乃至図15に示される如きボス部成形用金型15
0とハブ部相当部成形用金型152とハブ部成形用金型
154の3種類の金型を有するプーリ本体成形装置(図
示せず)が用いられる。
用金属素材102からプーリ本体12を成形する際に
は、有利には、先ず、該プーリ本体用金属素材102の
中心部にボス部18を成形した後、その外周部にハブ部
20を与えるハブ部相当部を成形し、その後、該ハブ部
相当部をハブ部20に更に成形することによって、目的
とするプーリ本体12が得られることとなるが、このよ
うにしてプーリ本体12を成形する場合には、例えば、
図13乃至図15に示される如きボス部成形用金型15
0とハブ部相当部成形用金型152とハブ部成形用金型
154の3種類の金型を有するプーリ本体成形装置(図
示せず)が用いられる。
【0059】このプーリ本体成形装置に装備されるボス
部成形用金型150は、図13からも明らかなように、
同軸的に対向配置された下型156と上型158とを有
している。また、下型156は、下型側ホルダー16
0、下型側パッド162、及び芯出し用突起164が一
体形成されたセンターブロック166を有しており、そ
れらが、ボス部成形用金型150の中心軸151と同軸
的に位置せしめられた状態でボルト固定され、一体的に
組み付けられて、構成されている。
部成形用金型150は、図13からも明らかなように、
同軸的に対向配置された下型156と上型158とを有
している。また、下型156は、下型側ホルダー16
0、下型側パッド162、及び芯出し用突起164が一
体形成されたセンターブロック166を有しており、そ
れらが、ボス部成形用金型150の中心軸151と同軸
的に位置せしめられた状態でボルト固定され、一体的に
組み付けられて、構成されている。
【0060】さらに、上型158は、前記ボス部成形用
金型150の中心軸151に対して同軸的に配置された
上型側パッド170が、上型側ホルダー168に対して
ボルト固定されていると共に、センター払出しピン17
2が、上型側パッド170を前記中心軸151方向に貫
通する貫通孔174内において、前記中心軸151にそ
って上下移動可能に、挿通配置されている。また、この
上型158にあっては、センター払出しピン172の先
端部の外周面が、目的とするプーリ本体のボス部18の
内周面形状に対応した形状とされており、更に該センタ
ー払出しピン172が挿通される上型側パッド170の
貫通孔174内には、圧縮コイルバネ176が、その両
端部を上型側ホルダー168の上面とセンター払出しピ
ン172の下面とにそれぞれ係合せしめた状態で、配置
されている。なお、図13中、173は、芯出し用突起
挿通孔である。
金型150の中心軸151に対して同軸的に配置された
上型側パッド170が、上型側ホルダー168に対して
ボルト固定されていると共に、センター払出しピン17
2が、上型側パッド170を前記中心軸151方向に貫
通する貫通孔174内において、前記中心軸151にそ
って上下移動可能に、挿通配置されている。また、この
上型158にあっては、センター払出しピン172の先
端部の外周面が、目的とするプーリ本体のボス部18の
内周面形状に対応した形状とされており、更に該センタ
ー払出しピン172が挿通される上型側パッド170の
貫通孔174内には、圧縮コイルバネ176が、その両
端部を上型側ホルダー168の上面とセンター払出しピ
ン172の下面とにそれぞれ係合せしめた状態で、配置
されている。なお、図13中、173は、芯出し用突起
挿通孔である。
【0061】また、ハブ部相当部成形用金型152も、
図14に示される如く、同軸的に対向配置された下型1
78と上型180とを有して、成っている。そして、下
型178が、下型側ホルダー182、下型側パッド18
4、及び芯出し用突起186が一体形成されたセンター
ブロック188を有しており、それらが、前記ボス部成
形用金型150の下型156と同様な配設構造をもって
配設せしめられて、成っている。
図14に示される如く、同軸的に対向配置された下型1
78と上型180とを有して、成っている。そして、下
型178が、下型側ホルダー182、下型側パッド18
4、及び芯出し用突起186が一体形成されたセンター
ブロック188を有しており、それらが、前記ボス部成
形用金型150の下型156と同様な配設構造をもって
配設せしめられて、成っている。
【0062】一方、上型180も、ハブ部相当部成形用
金型152の中心軸153に対して同軸的に配置された
上型側パッド192が、上型側ホルダー190に対して
ボルト固定されていると共に、センター払出しピン19
4が、上型側パッド192の内孔内において、該中心軸
153にそって上下移動可能に、挿通配置されている。
また、この上型180にあっては、センター払出しピン
194の先端部に、ボス部18が収容され得る大きさの
ボス部収容凹所202が、芯出し用突起挿通孔196に
連通せしめられた状態で、形成されていると共に、上型
側パッド192の先端部の外径が、プーリ本体12のハ
ブ部20の内径よりも所定寸法大きくされている。更
に、センター払出しピン194の上面には、コイルバネ
収容孔198が設けられ、このコイルバネ収容孔198
内に、圧縮コイルバネ200が、その両端部を該コイル
バネ収容孔198の底面と上型側ホルダー190の下面
とにそれぞれ係合せしめた状態で、収容配置されてい
る。
金型152の中心軸153に対して同軸的に配置された
上型側パッド192が、上型側ホルダー190に対して
ボルト固定されていると共に、センター払出しピン19
4が、上型側パッド192の内孔内において、該中心軸
153にそって上下移動可能に、挿通配置されている。
また、この上型180にあっては、センター払出しピン
194の先端部に、ボス部18が収容され得る大きさの
ボス部収容凹所202が、芯出し用突起挿通孔196に
連通せしめられた状態で、形成されていると共に、上型
側パッド192の先端部の外径が、プーリ本体12のハ
ブ部20の内径よりも所定寸法大きくされている。更
に、センター払出しピン194の上面には、コイルバネ
収容孔198が設けられ、このコイルバネ収容孔198
内に、圧縮コイルバネ200が、その両端部を該コイル
バネ収容孔198の底面と上型側ホルダー190の下面
とにそれぞれ係合せしめた状態で、収容配置されてい
る。
【0063】さらに、ハブ部成形用金型154も、図1
5に示される如く、同軸的に対向配置された下型204
と上型206とを有して、成っている。そして、下型2
04が、下型側ホルダー208、下型側パッド210、
及び芯出し用突起212が一体形成されたセンターブロ
ック214を有しており、それらが、前記ボス部成形用
金型150の下型156と同様な配設構造をもって配設
せしめられて、構成されている。
5に示される如く、同軸的に対向配置された下型204
と上型206とを有して、成っている。そして、下型2
04が、下型側ホルダー208、下型側パッド210、
及び芯出し用突起212が一体形成されたセンターブロ
ック214を有しており、それらが、前記ボス部成形用
金型150の下型156と同様な配設構造をもって配設
せしめられて、構成されている。
【0064】一方、上型206は、ハブ部成形用金型1
54の中心軸155に対して同軸的に配置されたガイド
ブッシュ218が、上型側ホルダー216に対してボル
ト固定されていると共に、該ガイドブッシュ218の内
孔内に、上型側パッド220が、また該上型側パッド2
20の内孔内に、センター払出しピン222が、それぞ
れ、前記中心軸155にそって上下移動可能に挿通配置
されて、構成されている。
54の中心軸155に対して同軸的に配置されたガイド
ブッシュ218が、上型側ホルダー216に対してボル
ト固定されていると共に、該ガイドブッシュ218の内
孔内に、上型側パッド220が、また該上型側パッド2
20の内孔内に、センター払出しピン222が、それぞ
れ、前記中心軸155にそって上下移動可能に挿通配置
されて、構成されている。
【0065】また、この上型206においては、上型側
パッド220の先端外周面が、プーリ本体12のハブ部
20の内周面に対応した形状とされており、更に、セン
ター払出しピン222の先端部に対して、ハブ部相当部
成形用金型152のセンター払出しピン194と同様
に、ボス部18が収容され得る大きさのボス部収容凹所
228が、芯出し用突起挿通孔230に連通せしめられ
た状態で、形成されている。更にまた、センター払出し
ピン222と上型側パッド220の上面には、コイルバ
ネ収容孔223,221が、それぞれ設けられており、
各コイルバネ収容孔223,221内には、圧縮コイル
バネ226,224が、各コイルバネ収容孔223,2
21の底面と上型側ホルダー216の下面とに係合せし
められた状態で、収容配置されている。
パッド220の先端外周面が、プーリ本体12のハブ部
20の内周面に対応した形状とされており、更に、セン
ター払出しピン222の先端部に対して、ハブ部相当部
成形用金型152のセンター払出しピン194と同様
に、ボス部18が収容され得る大きさのボス部収容凹所
228が、芯出し用突起挿通孔230に連通せしめられ
た状態で、形成されている。更にまた、センター払出し
ピン222と上型側パッド220の上面には、コイルバ
ネ収容孔223,221が、それぞれ設けられており、
各コイルバネ収容孔223,221内には、圧縮コイル
バネ226,224が、各コイルバネ収容孔223,2
21の底面と上型側ホルダー216の下面とに係合せし
められた状態で、収容配置されている。
【0066】そして、このような構造とされたボス部成
形用金型150、ハブ部相当部成形用金型152、及び
ハブ部成形用金型154のそれぞれの下型156,17
8,204と上型158,180,206が、前述した
素材分離用金型36の下型38及び上型40と同様な状
態で、図示しない三つの基台にそれぞれ組み付けられ
て、ボス部成形機とハブ部相当部成形機とハブ部成形機
とが構成され、更に、それら3種類の成形機にて、プー
リ本体成形装置が構成されているのである。
形用金型150、ハブ部相当部成形用金型152、及び
ハブ部成形用金型154のそれぞれの下型156,17
8,204と上型158,180,206が、前述した
素材分離用金型36の下型38及び上型40と同様な状
態で、図示しない三つの基台にそれぞれ組み付けられ
て、ボス部成形機とハブ部相当部成形機とハブ部成形機
とが構成され、更に、それら3種類の成形機にて、プー
リ本体成形装置が構成されているのである。
【0067】また、ボス部成形用金型150とハブ部相
当部成形用金型152とハブ部成形用金型154とをそ
れぞれ備えた3種類の成形機からなるプーリ本体成形装
置においては、図16、図19及び図21に示される如
く、各成形機に対して、従来より公知の構造を有する、
ボス部を成形するための裂開ローラ232と、ハブ部相
当部を成形するためのテーパローラ234及びストレー
トローラ236と、ハブ部を成形するためのハブ部成形
ローラ238とが、前記分離ローラ92の前記素材分離
装置32への配設構造と同一の構造をもって、配設され
ている。
当部成形用金型152とハブ部成形用金型154とをそ
れぞれ備えた3種類の成形機からなるプーリ本体成形装
置においては、図16、図19及び図21に示される如
く、各成形機に対して、従来より公知の構造を有する、
ボス部を成形するための裂開ローラ232と、ハブ部相
当部を成形するためのテーパローラ234及びストレー
トローラ236と、ハブ部を成形するためのハブ部成形
ローラ238とが、前記分離ローラ92の前記素材分離
装置32への配設構造と同一の構造をもって、配設され
ている。
【0068】すなわち、裂開ローラ232は、高さの低
い円柱面形状を呈する外周面を有し、ボス部成形用金型
150の中心軸151に平行な回転軸回りに回転せしめ
られつつ、該ボス部成形用金型150に対して、接近、
離隔移動せしめられ得るようになっている。テーパロー
ラ234は、ハブ部相当部成形用金型152の下型17
8から上型180に向かって次第に小径となるテーパ面
形状を呈する外周面を、また、ストレートローラ236
は、比較的高さの高い円柱面形状を呈する外周面を、そ
れぞれ有し、ハブ部相当部成形用金型152の中心軸1
53に平行な回転軸回りに回転せしめられつつ、該ハブ
部相当部成形用金型152に対して、接近、離隔移動せ
しめられ得るように構成されている。更に、ハブ部成形
ローラ238は、目的とするプーリ本体12のハブ部2
0の外周面形状に対応した形状の外周面を有し、ハブ部
成形用金型154の中心軸155に平行な回転軸回りに
回転せしめられつつ、該ハブ部成形用金型154に対し
て、接近、離隔移動せしめられ得るようになっている。
なお、前記テーパローラ234のテーパ面形状を呈する
外周面の傾斜角度は、特に限定されるものではないもの
の、一般には、前記ハブ部相当部成形用金型152の中
心軸153に垂直な面に対して60°〜85°とされ、
ここでは、特に、それが70°とされている。
い円柱面形状を呈する外周面を有し、ボス部成形用金型
150の中心軸151に平行な回転軸回りに回転せしめ
られつつ、該ボス部成形用金型150に対して、接近、
離隔移動せしめられ得るようになっている。テーパロー
ラ234は、ハブ部相当部成形用金型152の下型17
8から上型180に向かって次第に小径となるテーパ面
形状を呈する外周面を、また、ストレートローラ236
は、比較的高さの高い円柱面形状を呈する外周面を、そ
れぞれ有し、ハブ部相当部成形用金型152の中心軸1
53に平行な回転軸回りに回転せしめられつつ、該ハブ
部相当部成形用金型152に対して、接近、離隔移動せ
しめられ得るように構成されている。更に、ハブ部成形
ローラ238は、目的とするプーリ本体12のハブ部2
0の外周面形状に対応した形状の外周面を有し、ハブ部
成形用金型154の中心軸155に平行な回転軸回りに
回転せしめられつつ、該ハブ部成形用金型154に対し
て、接近、離隔移動せしめられ得るようになっている。
なお、前記テーパローラ234のテーパ面形状を呈する
外周面の傾斜角度は、特に限定されるものではないもの
の、一般には、前記ハブ部相当部成形用金型152の中
心軸153に垂直な面に対して60°〜85°とされ、
ここでは、特に、それが70°とされている。
【0069】而して、かくの如き構造とされたプーリ本
体成形装置を用いて、前記プーリ本体用金属素材102
からプーリ本体12を成形する際には、先ず、その成形
操作に先立って、前記素材分離装置32にて得られたプ
ーリ本体用金属素材102の、外周縁部を所定寸法切除
して、円板形状を呈するプーリ本体用金属素材102を
得る。
体成形装置を用いて、前記プーリ本体用金属素材102
からプーリ本体12を成形する際には、先ず、その成形
操作に先立って、前記素材分離装置32にて得られたプ
ーリ本体用金属素材102の、外周縁部を所定寸法切除
して、円板形状を呈するプーリ本体用金属素材102を
得る。
【0070】その後、図16の右側半分に示される如
く、ボス部成形用金型150の下型156と上型158
との間に、前記円板形状を呈するプーリ本体用金属素材
102を、その中心孔24内に該下型156の芯出し用
突起164を挿通せしめた状態でセットすると共に、該
上型158を下方に移動せしめて、該プーリ本体用金属
素材102を、その段差部27の中心部位において、上
型158と下型156との間で同心的に挟持させる。
く、ボス部成形用金型150の下型156と上型158
との間に、前記円板形状を呈するプーリ本体用金属素材
102を、その中心孔24内に該下型156の芯出し用
突起164を挿通せしめた状態でセットすると共に、該
上型158を下方に移動せしめて、該プーリ本体用金属
素材102を、その段差部27の中心部位において、上
型158と下型156との間で同心的に挟持させる。
【0071】その際、上型158の下方への移動に伴っ
て、上型158のセンター払出しピン172が押し上げ
られると共に、前記圧縮コイルバネ176が圧縮せしめ
られ、それによって、該センター払出しピン172が、
圧縮コイルバネ176の圧縮により生ずる付勢力に基づ
いて、下方に付勢せしめられることとなる。なお、この
センター払出しピン172の下方への移動は、その外面
部位の上型側パッド170の内面部位への係合によっ
て、所定の移動位置にて規制せしめられるようになって
いる。
て、上型158のセンター払出しピン172が押し上げ
られると共に、前記圧縮コイルバネ176が圧縮せしめ
られ、それによって、該センター払出しピン172が、
圧縮コイルバネ176の圧縮により生ずる付勢力に基づ
いて、下方に付勢せしめられることとなる。なお、この
センター払出しピン172の下方への移動は、その外面
部位の上型側パッド170の内面部位への係合によっ
て、所定の移動位置にて規制せしめられるようになって
いる。
【0072】次に、図示しない基台に取り付けられたモ
ータを回転駆動させることによって、図16の左側半分
に示される如く、下型156と上型158とを、プーリ
本体用金属素材102を挟持させつつ、ボス部成形用金
型150の中心軸151回りに一体回転せしめる。一
方、前記裂開ローラ232をボス部成形用金型150に
向かって移動せしめることにより、該裂開ローラ232
の円柱面形状の外周面を、前記中心軸151回りに一体
回転せしめられるプーリ本体用金属素材102の段差部
27の上部部位に押圧させる。その際、裂開ローラ23
2は、前記中心軸151に平行な回転軸回りに、プーリ
本体用金属素材102とは逆の方向に回転せしめられ
る。
ータを回転駆動させることによって、図16の左側半分
に示される如く、下型156と上型158とを、プーリ
本体用金属素材102を挟持させつつ、ボス部成形用金
型150の中心軸151回りに一体回転せしめる。一
方、前記裂開ローラ232をボス部成形用金型150に
向かって移動せしめることにより、該裂開ローラ232
の円柱面形状の外周面を、前記中心軸151回りに一体
回転せしめられるプーリ本体用金属素材102の段差部
27の上部部位に押圧させる。その際、裂開ローラ23
2は、前記中心軸151に平行な回転軸回りに、プーリ
本体用金属素材102とは逆の方向に回転せしめられ
る。
【0073】これによって、プーリ本体用金属素材10
2の段差部27の上部部位を、裂開ローラ232の下端
角部にて、該段差部27の下部部位から徐々に裂開せし
めると共に、かかる裂開せしめられた段差部27の上部
部位を、裂開ローラ232の外周面と、プーリ本体12
のボス部18の内周面形状に対応した形状を有する、上
型158のセンター払出しピン172の先端外周面との
間で挟圧して、かかる裂開部位の全体を、裂開ローラ2
32の外周面の円柱面形状に対応した外周面と、センタ
ー払出しピン172の先端外周面に対応した内周面とを
有する円筒形状に成形し、以てプーリ本体用金属素材1
02の上面の中心部に、ボス部18を成形するのであ
る。
2の段差部27の上部部位を、裂開ローラ232の下端
角部にて、該段差部27の下部部位から徐々に裂開せし
めると共に、かかる裂開せしめられた段差部27の上部
部位を、裂開ローラ232の外周面と、プーリ本体12
のボス部18の内周面形状に対応した形状を有する、上
型158のセンター払出しピン172の先端外周面との
間で挟圧して、かかる裂開部位の全体を、裂開ローラ2
32の外周面の円柱面形状に対応した外周面と、センタ
ー払出しピン172の先端外周面に対応した内周面とを
有する円筒形状に成形し、以てプーリ本体用金属素材1
02の上面の中心部に、ボス部18を成形するのであ
る。
【0074】そして、その後、図17に示される如く、
上型158を上方に移動させて、ボス部成形用金型15
0を型開きすると共に、前記センター払出しピン172
を前記圧縮コイルバネ176の付勢力に基づいて下方に
突出移動させることにより、ボス部18が成形されてな
るプーリ本体用金属素材102を上型158から払い出
して、ボス部成形用金型150から離型する。
上型158を上方に移動させて、ボス部成形用金型15
0を型開きすると共に、前記センター払出しピン172
を前記圧縮コイルバネ176の付勢力に基づいて下方に
突出移動させることにより、ボス部18が成形されてな
るプーリ本体用金属素材102を上型158から払い出
して、ボス部成形用金型150から離型する。
【0075】次に、図18に示されるように、ハブ部相
当部成形用金型152の下型178と上型180との間
に、上述の如くして得られた、ボス部18を有するプー
リ本体用金属素材102を、その中心孔24内に下型1
78の芯出し用突起186を挿通せしめた状態でセット
すると共に、上型180を下方に移動せしめて、かかる
プーリ本体用金属素材102を、その外周部240を除
いた部位において、上型180と下型178との間で同
心的に挟持させる。
当部成形用金型152の下型178と上型180との間
に、上述の如くして得られた、ボス部18を有するプー
リ本体用金属素材102を、その中心孔24内に下型1
78の芯出し用突起186を挿通せしめた状態でセット
すると共に、上型180を下方に移動せしめて、かかる
プーリ本体用金属素材102を、その外周部240を除
いた部位において、上型180と下型178との間で同
心的に挟持させる。
【0076】その際、プーリ本体用金属素材102の中
心部に設けられたボス部18は、上型180のセンター
払出しピン194のボス部収容凹所202内に収容せし
められた状態で、位置させられる。また、かかるセンタ
ー払出しピン194は、上型180の下方への移動に伴
って押し上げられると共に、該センター払出しピン19
4のコイルバネ収容孔198内に収容された前記圧縮コ
イルバネ200の圧縮により生ずる付勢力に基づいて、
下方に付勢せしめられることとなる。なお、このセンタ
ー払出しピン194の下方への移動は、その外面部位の
上型側パッド192の内面部位への係合によって、所定
の移動位置にて規制せしめられるようになっている。
心部に設けられたボス部18は、上型180のセンター
払出しピン194のボス部収容凹所202内に収容せし
められた状態で、位置させられる。また、かかるセンタ
ー払出しピン194は、上型180の下方への移動に伴
って押し上げられると共に、該センター払出しピン19
4のコイルバネ収容孔198内に収容された前記圧縮コ
イルバネ200の圧縮により生ずる付勢力に基づいて、
下方に付勢せしめられることとなる。なお、このセンタ
ー払出しピン194の下方への移動は、その外面部位の
上型側パッド192の内面部位への係合によって、所定
の移動位置にて規制せしめられるようになっている。
【0077】その後、図示しない基台に取り付けられた
モータを回転駆動させることによって、図19の右側半
分に示される如く、下型178と上型180とを、プー
リ本体用金属素材102を挟持させつつ、ハブ部相当部
成形用金型152の中心軸153回りに一体回転せしめ
る。一方、前記テーパローラ234をハブ部相当部成形
用金型152に向かって移動せしめることにより、該テ
ーパローラ234のテーパ面形状の外周面を、前記中心
軸153回りに一体回転せしめられるプーリ本体用金属
素材102の外周部240に押圧させる。その際、テー
パローラ234は、前記中心軸153に平行な回転軸回
りに、プーリ本体用金属素材102とは逆の方向に回転
せしめられる。これによって、プーリ本体用金属素材1
02の外周部240において、下型178及び上型18
0に対する被挟持部位との境界部分を、該プーリ本体用
金属素材102の厚さ方向一方側に折り曲げて、該外周
部240の全体を、テーパローラ234のテーパ面形状
の外周面に対応したテーパ形状に成形する。
モータを回転駆動させることによって、図19の右側半
分に示される如く、下型178と上型180とを、プー
リ本体用金属素材102を挟持させつつ、ハブ部相当部
成形用金型152の中心軸153回りに一体回転せしめ
る。一方、前記テーパローラ234をハブ部相当部成形
用金型152に向かって移動せしめることにより、該テ
ーパローラ234のテーパ面形状の外周面を、前記中心
軸153回りに一体回転せしめられるプーリ本体用金属
素材102の外周部240に押圧させる。その際、テー
パローラ234は、前記中心軸153に平行な回転軸回
りに、プーリ本体用金属素材102とは逆の方向に回転
せしめられる。これによって、プーリ本体用金属素材1
02の外周部240において、下型178及び上型18
0に対する被挟持部位との境界部分を、該プーリ本体用
金属素材102の厚さ方向一方側に折り曲げて、該外周
部240の全体を、テーパローラ234のテーパ面形状
の外周面に対応したテーパ形状に成形する。
【0078】引き続き、図19の左側半分に示されるよ
うに、下型178と上型180との前記中心軸153回
りの一体回転に伴うプーリ本体用金属素材102の回転
状態下において、前記テーパローラ234に代えて、前
記ストレートローラ236をハブ部相当部成形用金型1
52に接近移動させることにより、該ストレートローラ
236の円柱面形状の外周面を、プーリ本体用金属素材
102のテーパ形状に成形された外周部240に押圧さ
せ、該外周部240を該ストレートローラ236の外周
面と、プーリ本体12のハブ部20の内径よりも所定寸
法大きな外径を有する、上型180の上型側パッド19
2外周面との間で挟圧せしめる。その際、ストレートロ
ーラ236は、前記中心軸153に平行な回転軸回り
に、プーリ本体用金属素材102とは逆の方向に回転せ
しめられる。これにより、プーリ本体用金属素材102
の、前記テーパローラにて折り曲げられてテーパ形状に
成形された外周部240を更に折り曲げて、該外周部2
40全体を、ストレートローラ236の円柱面形状の外
周面に対応し、且つプーリ本体12のハブ部20よりも
大径の円筒形状に成形し、以てプーリ本体用金属素材1
02の外周部分に、ハブ部相当部242を成形する。
うに、下型178と上型180との前記中心軸153回
りの一体回転に伴うプーリ本体用金属素材102の回転
状態下において、前記テーパローラ234に代えて、前
記ストレートローラ236をハブ部相当部成形用金型1
52に接近移動させることにより、該ストレートローラ
236の円柱面形状の外周面を、プーリ本体用金属素材
102のテーパ形状に成形された外周部240に押圧さ
せ、該外周部240を該ストレートローラ236の外周
面と、プーリ本体12のハブ部20の内径よりも所定寸
法大きな外径を有する、上型180の上型側パッド19
2外周面との間で挟圧せしめる。その際、ストレートロ
ーラ236は、前記中心軸153に平行な回転軸回り
に、プーリ本体用金属素材102とは逆の方向に回転せ
しめられる。これにより、プーリ本体用金属素材102
の、前記テーパローラにて折り曲げられてテーパ形状に
成形された外周部240を更に折り曲げて、該外周部2
40全体を、ストレートローラ236の円柱面形状の外
周面に対応し、且つプーリ本体12のハブ部20よりも
大径の円筒形状に成形し、以てプーリ本体用金属素材1
02の外周部分に、ハブ部相当部242を成形する。
【0079】そして、その後、図20に示される如く、
上型180を上方に移動させて、ハブ部相当部成形用金
型152を型開きすると共に、前記センター払出しピン
194を前記圧縮コイルバネ200の付勢力に基づいて
下方に突出移動させることにより、中心部にボス部18
が、また外周部にハブ部相当部242が成形されてなる
プーリ本体用金属素材102を上型180から払い出し
て、ハブ部相当部成形用金型152から離型する。
上型180を上方に移動させて、ハブ部相当部成形用金
型152を型開きすると共に、前記センター払出しピン
194を前記圧縮コイルバネ200の付勢力に基づいて
下方に突出移動させることにより、中心部にボス部18
が、また外周部にハブ部相当部242が成形されてなる
プーリ本体用金属素材102を上型180から払い出し
て、ハブ部相当部成形用金型152から離型する。
【0080】次に、図21の右側半分に示されるよう
に、ハブ部成形用金型154の下型204と上型206
との間に、上述の如くして得られた、ボス部18とハブ
部相当部242とを有するプーリ本体用金属素材102
を、その中心孔24内に下型204の芯出し用突起21
2を挿通せしめた状態でセットすると共に、上型206
を下方に移動せしめて、かかるプーリ本体用金属素材1
02を、その内周部位において、下型204と上型20
6との間で同心的に挟持させる。
に、ハブ部成形用金型154の下型204と上型206
との間に、上述の如くして得られた、ボス部18とハブ
部相当部242とを有するプーリ本体用金属素材102
を、その中心孔24内に下型204の芯出し用突起21
2を挿通せしめた状態でセットすると共に、上型206
を下方に移動せしめて、かかるプーリ本体用金属素材1
02を、その内周部位において、下型204と上型20
6との間で同心的に挟持させる。
【0081】その際、プーリ本体用金属素材102の中
心部に設けられたボス部18は、上型206のセンター
払出しピン222のボス部収容凹所228内に収容せし
められた状態で、位置させられる。また、センター払出
しピン222と上型側パッド220は、上型206の下
方への移動に伴って押し上げられると共に、それらセン
ター払出しピン222と上型側パッド220の各コイル
バネ収容孔223,221内に収容された前記圧縮コイ
ルバネ226,224の圧縮により生ずる付勢力に基づ
いて、それぞれ、下方に付勢せしめられることとなる。
なお、かかるセンター払出しピン222と上型側パッド
220の下方への移動は、上型側パッド220がガイド
ブッシュ218に対して、またセンター払出しピン22
2が上型側パッド220に対して、それぞれ部分的に係
合せしめられることにより、所定の移動にて規制せしめ
られるようになっている。
心部に設けられたボス部18は、上型206のセンター
払出しピン222のボス部収容凹所228内に収容せし
められた状態で、位置させられる。また、センター払出
しピン222と上型側パッド220は、上型206の下
方への移動に伴って押し上げられると共に、それらセン
ター払出しピン222と上型側パッド220の各コイル
バネ収容孔223,221内に収容された前記圧縮コイ
ルバネ226,224の圧縮により生ずる付勢力に基づ
いて、それぞれ、下方に付勢せしめられることとなる。
なお、かかるセンター払出しピン222と上型側パッド
220の下方への移動は、上型側パッド220がガイド
ブッシュ218に対して、またセンター払出しピン22
2が上型側パッド220に対して、それぞれ部分的に係
合せしめられることにより、所定の移動にて規制せしめ
られるようになっている。
【0082】引き続き、図示しない基台に取り付けられ
たモータを回転駆動させることによって、図21の左側
半分に示される如く、下型204と上型206とを、プ
ーリ本体用金属素材102を挟持させつつ、ハブ部成形
用金型154の中心軸155回りに一体回転せしめる。
一方、前記ハブ部成形ローラ238をハブ部成形用金型
154に向かって移動せしめることにより、該ハブ部成
形ローラ238における、プーリ本体12のハブ部20
の外周面形状に対応した形状の外周面を、前記中心軸1
55回りに一体回転せしめられるプーリ本体用金属素材
102のハブ部相当部242に押圧させ、該ハブ部相当
部242を該ハブ部成形ローラ238の外周面と、プー
リ本体12のハブ部20の内周面形状に対応した形状を
有する、上型206の上型側パッド220の外周面との
間で挟圧せしめる。その際、ハブ部成形ローラ238
は、前記中心軸155に平行な回転軸回りに、プーリ本
体用金属素材102とは逆の方向に回転せしめられる。
たモータを回転駆動させることによって、図21の左側
半分に示される如く、下型204と上型206とを、プ
ーリ本体用金属素材102を挟持させつつ、ハブ部成形
用金型154の中心軸155回りに一体回転せしめる。
一方、前記ハブ部成形ローラ238をハブ部成形用金型
154に向かって移動せしめることにより、該ハブ部成
形ローラ238における、プーリ本体12のハブ部20
の外周面形状に対応した形状の外周面を、前記中心軸1
55回りに一体回転せしめられるプーリ本体用金属素材
102のハブ部相当部242に押圧させ、該ハブ部相当
部242を該ハブ部成形ローラ238の外周面と、プー
リ本体12のハブ部20の内周面形状に対応した形状を
有する、上型206の上型側パッド220の外周面との
間で挟圧せしめる。その際、ハブ部成形ローラ238
は、前記中心軸155に平行な回転軸回りに、プーリ本
体用金属素材102とは逆の方向に回転せしめられる。
【0083】これによって、ハブ部相当部242を、ハ
ブ部成形ローラ238の外周面形状に対応する外周面
と、上型側パッド220の先端外周面形状に対応する内
周面とを有する円筒形状に成形して、ハブ部20を成形
し、以て中心部と外周部にボス部18とハブ部20とを
有し、それらボス部18とハブ部20とが、プーリ本体
用金属素材102の径方向中央部位からなる連結部22
にて連結されてなる、目的とするプーリ本体12を得る
のである。
ブ部成形ローラ238の外周面形状に対応する外周面
と、上型側パッド220の先端外周面形状に対応する内
周面とを有する円筒形状に成形して、ハブ部20を成形
し、以て中心部と外周部にボス部18とハブ部20とを
有し、それらボス部18とハブ部20とが、プーリ本体
用金属素材102の径方向中央部位からなる連結部22
にて連結されてなる、目的とするプーリ本体12を得る
のである。
【0084】その後、図22に示される如く、上型20
6を上方に移動させて、ハブ部成形用金型154を型開
きすると共に、前記センター払出しピン222と上型側
パッド220とを前記二つの圧縮コイルバネ226,2
24の付勢力に基づいて、それぞれ下方に突出移動させ
ることにより、上述の如くして得られたプーリ本体12
を上型206から払い出して、ハブ部成形用金型154
から離型する。
6を上方に移動させて、ハブ部成形用金型154を型開
きすると共に、前記センター払出しピン222と上型側
パッド220とを前記二つの圧縮コイルバネ226,2
24の付勢力に基づいて、それぞれ下方に突出移動させ
ることにより、上述の如くして得られたプーリ本体12
を上型206から払い出して、ハブ部成形用金型154
から離型する。
【0085】そして、その後、かくして得られたプーリ
本体12と、前述の如くして得られたダンパーマス14
とを、別途に成形された弾性体16を介して、公知の手
法により連結し、以て目的とする、図1に示される如き
構造のダンパープーリ10を得るのである。
本体12と、前述の如くして得られたダンパーマス14
とを、別途に成形された弾性体16を介して、公知の手
法により連結し、以て目的とする、図1に示される如き
構造のダンパープーリ10を得るのである。
【0086】このように、本具体例に係るダンパープー
リ10の製造方法においては、大径の円板形状を呈する
一つの金属素材26を、有底の円筒形状に成形した後、
筒壁部30と底壁部28とに分離して、該筒壁部30か
らなるダンパーマス用金属素材100と、該底壁部28
からなるプーリ本体用金属素材102とを得、そして、
かくして得られたダンパーマス用金属素材100からダ
ンパーマス14が、またプーリ本体用金属素材102か
らプーリ本体12が、それぞれ成形されるようになって
いることから、それらダンパーマス14とプーリ本体1
2とを与える材料として、前記大径の円板形状を呈する
金属素材26の1種類だけを管理すれば良く、それによ
って、従来手法とは異なり、ダンパーマス14とプーリ
本体12をそれぞれ与える2種類の素材を分けて管理す
る必要が皆無ならしめられ得、その結果として、目的と
するダンパープーリ10を与える金属素材26の管理に
要される手間と費用が、極めて効果的に低減され得るの
である。
リ10の製造方法においては、大径の円板形状を呈する
一つの金属素材26を、有底の円筒形状に成形した後、
筒壁部30と底壁部28とに分離して、該筒壁部30か
らなるダンパーマス用金属素材100と、該底壁部28
からなるプーリ本体用金属素材102とを得、そして、
かくして得られたダンパーマス用金属素材100からダ
ンパーマス14が、またプーリ本体用金属素材102か
らプーリ本体12が、それぞれ成形されるようになって
いることから、それらダンパーマス14とプーリ本体1
2とを与える材料として、前記大径の円板形状を呈する
金属素材26の1種類だけを管理すれば良く、それによ
って、従来手法とは異なり、ダンパーマス14とプーリ
本体12をそれぞれ与える2種類の素材を分けて管理す
る必要が皆無ならしめられ得、その結果として、目的と
するダンパープーリ10を与える金属素材26の管理に
要される手間と費用が、極めて効果的に低減され得るの
である。
【0087】また、かかる本具体例手法にあっては、切
削加工に比して、加工コストが低く且つ加工時間も短い
転造加工によって、前記円板状の金属素材26から、ダ
ンパーマス用金属素材100とプーリ本体用金属素材1
02とが得られるようになっていると共に、それら各金
属素材100,102から、ダンパーマス14とプーリ
本体12とを成形する際にも、各種の転造ローラを用い
た転造加工が実施されるようになっていることから、ダ
ンパーマス14とプーリ本体12とを与える各金属素材
に対して切削加工を施して、目的とするダンパーマス1
4とプーリ本体12とを得る従来手法に比して、加工コ
ストと加工時間の削減が、極めて有効に達成され得るの
である。
削加工に比して、加工コストが低く且つ加工時間も短い
転造加工によって、前記円板状の金属素材26から、ダ
ンパーマス用金属素材100とプーリ本体用金属素材1
02とが得られるようになっていると共に、それら各金
属素材100,102から、ダンパーマス14とプーリ
本体12とを成形する際にも、各種の転造ローラを用い
た転造加工が実施されるようになっていることから、ダ
ンパーマス14とプーリ本体12とを与える各金属素材
に対して切削加工を施して、目的とするダンパーマス1
4とプーリ本体12とを得る従来手法に比して、加工コ
ストと加工時間の削減が、極めて有効に達成され得るの
である。
【0088】しかも、本具体例手法においては、有底円
筒状の金属素材26における筒壁部30にてダンパーマ
ス用金属素材100が構成されており、換言すれば、ダ
ンパーマス用金属素材100が、円筒形状をもって構成
されていることから、有底円筒状の金属素材の底部を切
除して、ダンパーマス14を成形する従来手法とは異な
って、ダンパーマス用金属素材100を何等切除するこ
となく、目的とするダンパーマス14を得ることが出来
るのであり、それによって、ダンパーマス14、ひいて
はダンパープーリ10を与える金属素材26の歩留りが
飛躍的に向上され得、以て材料コストの低減が効果的に
図られ得るのである。
筒状の金属素材26における筒壁部30にてダンパーマ
ス用金属素材100が構成されており、換言すれば、ダ
ンパーマス用金属素材100が、円筒形状をもって構成
されていることから、有底円筒状の金属素材の底部を切
除して、ダンパーマス14を成形する従来手法とは異な
って、ダンパーマス用金属素材100を何等切除するこ
となく、目的とするダンパーマス14を得ることが出来
るのであり、それによって、ダンパーマス14、ひいて
はダンパープーリ10を与える金属素材26の歩留りが
飛躍的に向上され得、以て材料コストの低減が効果的に
図られ得るのである。
【0089】従って、このような本具体例手法によれ
ば、金属素材26の管理費と加工コストと材料コストと
が、全べて有効に低減され得て、製造コストの低下が効
果的に図られ得ると共に、該金属素材26の管理作業に
要する手間の省力化と加工時間の短縮化とによって、生
産効率の向上が有効に図られ得るのであり、それらの結
果として、目的とするダンパープーリ10が、より優れ
た経済性と生産性とをもって、極めて有利に製造され得
ることとなるのである。
ば、金属素材26の管理費と加工コストと材料コストと
が、全べて有効に低減され得て、製造コストの低下が効
果的に図られ得ると共に、該金属素材26の管理作業に
要する手間の省力化と加工時間の短縮化とによって、生
産効率の向上が有効に図られ得るのであり、それらの結
果として、目的とするダンパープーリ10が、より優れ
た経済性と生産性とをもって、極めて有利に製造され得
ることとなるのである。
【0090】また、かかる本具体例手法にあっては、前
述の如く、ダンパーマス用金属素材100とプーリ本体
用金属素材102とに対して、各種の転造ローラを用い
た転造加工を実施することによって、ダンパーマス14
とプーリ本体12とが得られるようになっているところ
から、それらダンパーマス14とプーリ本体本体12と
が、比較的小さな加工力にて、効率的に成形され得るの
である。
述の如く、ダンパーマス用金属素材100とプーリ本体
用金属素材102とに対して、各種の転造ローラを用い
た転造加工を実施することによって、ダンパーマス14
とプーリ本体12とが得られるようになっているところ
から、それらダンパーマス14とプーリ本体本体12と
が、比較的小さな加工力にて、効率的に成形され得るの
である。
【0091】さらに、かかる本具体例手法においては、
ダンパーマス用金属素材100からダンパーマス14を
成形する工程中に、該ダンパーマス用金属素材100を
増肉せしめる転造加工が含まれていることから、かかる
ダンパーマス用金属素材100を与える前記有底円筒状
の金属素材26の薄肉化が有利に実現され得るのであ
り、それによって、そのような薄肉の金属素材26か
ら、薄肉のプーリ本体用金属素材102が得られて、そ
れから成形されるプーリ本体12、ひいてはダンパープ
ーリ10全体の軽量化が効果的に図られ得るのである。
ダンパーマス用金属素材100からダンパーマス14を
成形する工程中に、該ダンパーマス用金属素材100を
増肉せしめる転造加工が含まれていることから、かかる
ダンパーマス用金属素材100を与える前記有底円筒状
の金属素材26の薄肉化が有利に実現され得るのであ
り、それによって、そのような薄肉の金属素材26か
ら、薄肉のプーリ本体用金属素材102が得られて、そ
れから成形されるプーリ本体12、ひいてはダンパープ
ーリ10全体の軽量化が効果的に図られ得るのである。
【0092】また、本具体例に係るダンパープーリ10
の製造方法にあっては、プーリ本体用金属素材102か
らプーリ本体12を成形する工程中に、プーリ本体用金
属素材102の外周部240を、テーパローラ234に
て折り曲げて、上方に向かって次第に大径となるテーパ
形状に成形した後、ストレートローラ236にて更に折
り曲げて、円筒形状に成形して、該プーリ本体用金属素
材102の外周部分にハブ部相当部242を成形し、そ
して、その後、かかるハブ部相当部242を、ハブ部成
形ローラ238にて所望の形状を有するハブ部20に成
形する転造加工が含まれていることから、しごき等によ
って、プーリ本体用金属素材102の外周部240を円
筒形状に一挙に成形する従来手法とは異なり、転造加工
による加工硬化が、プーリ本体用金属素材の外周部24
0の折曲部位に集中的に惹起せしめられて、該外周部2
40全体が加工硬化せしめられるようなことが有効に回
避され得、その結果として、加工工程中における、加工
硬化に起因した「割れ」等の加工欠陥の発生が効果的に
防止され得るのである。
の製造方法にあっては、プーリ本体用金属素材102か
らプーリ本体12を成形する工程中に、プーリ本体用金
属素材102の外周部240を、テーパローラ234に
て折り曲げて、上方に向かって次第に大径となるテーパ
形状に成形した後、ストレートローラ236にて更に折
り曲げて、円筒形状に成形して、該プーリ本体用金属素
材102の外周部分にハブ部相当部242を成形し、そ
して、その後、かかるハブ部相当部242を、ハブ部成
形ローラ238にて所望の形状を有するハブ部20に成
形する転造加工が含まれていることから、しごき等によ
って、プーリ本体用金属素材102の外周部240を円
筒形状に一挙に成形する従来手法とは異なり、転造加工
による加工硬化が、プーリ本体用金属素材の外周部24
0の折曲部位に集中的に惹起せしめられて、該外周部2
40全体が加工硬化せしめられるようなことが有効に回
避され得、その結果として、加工工程中における、加工
硬化に起因した「割れ」等の加工欠陥の発生が効果的に
防止され得るのである。
【0093】ところで、前記具体例では、有底円筒状の
金属素材26の筒壁部30を縮径した後、該金属素材2
6を、かかる筒壁部30と底壁部28とに分離するよう
になっていたが、金属素材26を筒壁部30と底壁部2
8とに分離した後、該筒壁部30を縮径することも、可
能である。
金属素材26の筒壁部30を縮径した後、該金属素材2
6を、かかる筒壁部30と底壁部28とに分離するよう
になっていたが、金属素材26を筒壁部30と底壁部2
8とに分離した後、該筒壁部30を縮径することも、可
能である。
【0094】また、かかる有底円筒状の金属素材26の
筒壁部30に対する縮径加工の方法も、前記具体例に示
されるものに、何等限定されるものでないことは、勿論
である。
筒壁部30に対する縮径加工の方法も、前記具体例に示
されるものに、何等限定されるものでないことは、勿論
である。
【0095】さらに、有底円筒状の金属素材26におけ
る底壁部28の中心部に形成される中心孔24も、該金
属素材26を底壁部28と筒壁部30とに分離した後
に、形成するようにしても良い。
る底壁部28の中心部に形成される中心孔24も、該金
属素材26を底壁部28と筒壁部30とに分離した後
に、形成するようにしても良い。
【0096】また、かかる金属素材26を筒壁部30と
底壁部28とに分離する方法も、前記具体例に示される
ものに、何等限定されるものではない。
底壁部28とに分離する方法も、前記具体例に示される
ものに、何等限定されるものではない。
【0097】さらに、前記具体例では、ダンパーマス用
金属素材100に対して、二つの屈曲ローラ144,1
44と一つの増肉ローラ146とを用いた転造加工を行
なうことによって、該ダンパーマス用金属素材100を
増肉せしめた後、該増肉せしめられたダンパーマス用金
属素材100の外周面に対して、溝切りローラ148を
用いた転造加工を実施することにより、該外周面に、V
溝23が複数成形されるようになっていたが、そのよう
な増肉加工を、前記具体例に示されるものとは異なる構
造の転造ローラを用いて行なうことも出来るのであり、
また、そのような増肉加工を何等行なうことなく、有底
円筒状の金属素材26の筒壁部30を分離して、ダンパ
ーマス用金属素材100を得た後、それに引き続いて、
該ダンパーマス用金属素材100に対する溝切り加工を
行なうようにしても、何等差し支えない。なお、増肉加
工を含まない手法を採用する場合には、有底円筒状の金
属素材26として、厚肉の筒壁部30を有するものが、
有利に用いられることとなる。
金属素材100に対して、二つの屈曲ローラ144,1
44と一つの増肉ローラ146とを用いた転造加工を行
なうことによって、該ダンパーマス用金属素材100を
増肉せしめた後、該増肉せしめられたダンパーマス用金
属素材100の外周面に対して、溝切りローラ148を
用いた転造加工を実施することにより、該外周面に、V
溝23が複数成形されるようになっていたが、そのよう
な増肉加工を、前記具体例に示されるものとは異なる構
造の転造ローラを用いて行なうことも出来るのであり、
また、そのような増肉加工を何等行なうことなく、有底
円筒状の金属素材26の筒壁部30を分離して、ダンパ
ーマス用金属素材100を得た後、それに引き続いて、
該ダンパーマス用金属素材100に対する溝切り加工を
行なうようにしても、何等差し支えない。なお、増肉加
工を含まない手法を採用する場合には、有底円筒状の金
属素材26として、厚肉の筒壁部30を有するものが、
有利に用いられることとなる。
【0098】また、ダンパーマス用金属素材100の外
周面に対する溝切り加工の方法も、前記具体例に示され
るものに、決して限定されるものではなく、可能であれ
ば、そのような溝切り加工の方法として、各種の塑性加
工が採用される。
周面に対する溝切り加工の方法も、前記具体例に示され
るものに、決して限定されるものではなく、可能であれ
ば、そのような溝切り加工の方法として、各種の塑性加
工が採用される。
【0099】また、前記具体例では、プーリ本体用金属
素材102の外周部240に対して、テーパローラ23
4とストレートローラ236とを用いた転造加工を行な
うことによって、ハブ部相当部242を成形した後、該
ハブ部相当部242が形成されたプーリ本体用金属素材
102に対して、ハブ部成形ローラ238を用いた転造
加工を実施することにより、該ハブ部相当部242が所
望の形状に更に成形されて、ハブ部20が成形されるよ
うになっていたが、そのようなハブ部20の成形方法
は、何等これに限定されるものではなく、プレス加工
等、各種の塑性加工によっても、ハブ部20が成形され
得るのである。
素材102の外周部240に対して、テーパローラ23
4とストレートローラ236とを用いた転造加工を行な
うことによって、ハブ部相当部242を成形した後、該
ハブ部相当部242が形成されたプーリ本体用金属素材
102に対して、ハブ部成形ローラ238を用いた転造
加工を実施することにより、該ハブ部相当部242が所
望の形状に更に成形されて、ハブ部20が成形されるよ
うになっていたが、そのようなハブ部20の成形方法
は、何等これに限定されるものではなく、プレス加工
等、各種の塑性加工によっても、ハブ部20が成形され
得るのである。
【0100】さらに、プーリ本体12のボス部18の成
形方法も、前記具体例に示される如きものに何等限定さ
れるものでないことは、勿論である。なお、かかるボス
部18は、必ずしも必要なものではない。
形方法も、前記具体例に示される如きものに何等限定さ
れるものでないことは、勿論である。なお、かかるボス
部18は、必ずしも必要なものではない。
【0101】加えて、前記具体例では、プーリ本体がク
ランクシャフトに取り付けられる一方、ダンパーマスに
Vベルトが巻き掛けられて、クランクシャフトのトルク
変動に基づくねじり振動を吸収しつつ、該クランクシャ
フトの駆動力を後続部材に伝達し得るように構成された
ダンパープーリの製造方法に対して、本発明を適用した
ものの具体例を示したが、本発明は、その他、プーリ本
体が各種の回転軸に取り付けられる一方、ダンパーマス
にタイミングベルト等、各種のベルトが巻き掛けられ
て、回転軸のねじり振動や曲げ振動を吸収しつつ、回転
軸の駆動力を後続部材に伝達し得るように構成された、
各種のダンパープーリの製造方法の何れに対しても、有
利に適用され得るものであることは、勿論である。
ランクシャフトに取り付けられる一方、ダンパーマスに
Vベルトが巻き掛けられて、クランクシャフトのトルク
変動に基づくねじり振動を吸収しつつ、該クランクシャ
フトの駆動力を後続部材に伝達し得るように構成された
ダンパープーリの製造方法に対して、本発明を適用した
ものの具体例を示したが、本発明は、その他、プーリ本
体が各種の回転軸に取り付けられる一方、ダンパーマス
にタイミングベルト等、各種のベルトが巻き掛けられ
て、回転軸のねじり振動や曲げ振動を吸収しつつ、回転
軸の駆動力を後続部材に伝達し得るように構成された、
各種のダンパープーリの製造方法の何れに対しても、有
利に適用され得るものであることは、勿論である。
【0102】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、本発明が、そのような記載によって、何等
の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないと
ころである。また、本発明には、上記の具体例の他に
も、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の
知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得る
ものであることが、理解されるべきである。
してきたが、本発明が、そのような記載によって、何等
の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないと
ころである。また、本発明には、上記の具体例の他に
も、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の
知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得る
ものであることが、理解されるべきである。
【0103】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明に従うダンパープーリの製造方法にあっては、金属素
材の管理費と加工コストと材料コストとが、全べて、同
時に低減され得て、製造コストが効果的に低下せしめら
れ得ると共に、金属素材の管理作業の簡素化と加工時間
の短縮化によって生産効率の向上が有効に図られ得るの
であり、それらの結果として、ダンパープーリが、より
優れた経済性と生産性ともって、極めて有利に製造され
得ることとなるのである。
明に従うダンパープーリの製造方法にあっては、金属素
材の管理費と加工コストと材料コストとが、全べて、同
時に低減され得て、製造コストが効果的に低下せしめら
れ得ると共に、金属素材の管理作業の簡素化と加工時間
の短縮化によって生産効率の向上が有効に図られ得るの
であり、それらの結果として、ダンパープーリが、より
優れた経済性と生産性ともって、極めて有利に製造され
得ることとなるのである。
【図1】本発明手法に従って製造されるダンパープーリ
の一例を示す縦断面説明図である。
の一例を示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたダンパープーリを製造するため
に用いられる金属素材の平面説明図である。
に用いられる金属素材の平面説明図である。
【図3】本発明に従うダンパープーリの製造方法におけ
る一工程例を示す説明図であって、図2に示された金属
素材を有底の円筒形状に成形した状態を示す。
る一工程例を示す説明図であって、図2に示された金属
素材を有底の円筒形状に成形した状態を示す。
【図4】本発明に従うダンパープーリの製造方法におけ
る別の工程例を示す説明図であって、右側半分は、かか
る製造方法において用いられる素材分離装置により、有
底円筒状の金属素材の筒壁部を縮径せしめた状態を示
し、左側半分は、該素材分離装置により、該金属素材を
縮径された筒壁部と縮径されていない底壁部とに分離し
た状態を示す。
る別の工程例を示す説明図であって、右側半分は、かか
る製造方法において用いられる素材分離装置により、有
底円筒状の金属素材の筒壁部を縮径せしめた状態を示
し、左側半分は、該素材分離装置により、該金属素材を
縮径された筒壁部と縮径されていない底壁部とに分離し
た状態を示す。
【図5】本発明に従うダンパープーリの製造方法におい
て用いられる素材分離用金型の一例を示す縦断面説明図
である。
て用いられる素材分離用金型の一例を示す縦断面説明図
である。
【図6】本発明に従うダンパープーリの製造方法におけ
る更に別の工程例を示す説明図であって、素材分離用金
型を構成する上型と下型との間で、有底円筒状の金属素
材を挟持せしめた状態を示す。
る更に別の工程例を示す説明図であって、素材分離用金
型を構成する上型と下型との間で、有底円筒状の金属素
材を挟持せしめた状態を示す。
【図7】本発明に従うダンパープーリの製造方法におけ
る別の工程例を示す説明図であって、右側半分は、縮径
ローラにて、有底円筒状の金属素材の筒壁部を縮径せし
めた状態を示し、左側半分は、分離ローラにて、該金属
素材を縮径された筒壁部と縮径されていない底壁部とに
分離した状態を示す。
る別の工程例を示す説明図であって、右側半分は、縮径
ローラにて、有底円筒状の金属素材の筒壁部を縮径せし
めた状態を示し、左側半分は、分離ローラにて、該金属
素材を縮径された筒壁部と縮径されていない底壁部とに
分離した状態を示す。
【図8】本発明に従うダンパープーリの製造方法におけ
る更に別の工程例を示す説明図であって、有底円筒状の
金属素材から分離された筒壁部からなるダンパーマス用
金属素材と、同じく有底円筒状の金属素材から分離され
た底壁部からなるプーリ本体用金属素材とを、素材分離
用金型から離型せしめた状態を示す。
る更に別の工程例を示す説明図であって、有底円筒状の
金属素材から分離された筒壁部からなるダンパーマス用
金属素材と、同じく有底円筒状の金属素材から分離され
た底壁部からなるプーリ本体用金属素材とを、素材分離
用金型から離型せしめた状態を示す。
【図9】本発明に従うダンパープーリの製造方法におい
て用いられるダンパーマス成形用金型の一例を示す縦断
面説明図である。
て用いられるダンパーマス成形用金型の一例を示す縦断
面説明図である。
【図10】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける他の工程例を示す説明図であって、右側半分は、ダ
ンパーマス成形用金型を構成する上型と下型との間で、
ダンパーマス用金属素材を挟持せしめた状態を示し、左
側半分は、屈曲ローラにて、該ダンパーマス用金属素材
を凹凸屈曲せしめた状態を示す。
ける他の工程例を示す説明図であって、右側半分は、ダ
ンパーマス成形用金型を構成する上型と下型との間で、
ダンパーマス用金属素材を挟持せしめた状態を示し、左
側半分は、屈曲ローラにて、該ダンパーマス用金属素材
を凹凸屈曲せしめた状態を示す。
【図11】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける更に他の工程例を示す説明図であって、右側半分
は、増肉ローラにて、凹凸屈曲せしめられたダンパーマ
ス用金属素材を増肉せしめた状態を示し、左側半分は、
溝切りローラにて、増肉せしめられたダンパーマス用金
属素材の外周面にV溝を成形した状態を示す。
ける更に他の工程例を示す説明図であって、右側半分
は、増肉ローラにて、凹凸屈曲せしめられたダンパーマ
ス用金属素材を増肉せしめた状態を示し、左側半分は、
溝切りローラにて、増肉せしめられたダンパーマス用金
属素材の外周面にV溝を成形した状態を示す。
【図12】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける更に別の工程例を示す説明図であって、ダンパーマ
ス用金属素材から成形されたダンパーマスを、ダンパー
マス成形用金型から離型せしめた状態を示す。
ける更に別の工程例を示す説明図であって、ダンパーマ
ス用金属素材から成形されたダンパーマスを、ダンパー
マス成形用金型から離型せしめた状態を示す。
【図13】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
いて用いられるボス部成形用金型の一例を示す縦断面説
明図である。
いて用いられるボス部成形用金型の一例を示す縦断面説
明図である。
【図14】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
いて用いられるハブ部相当部成形用金型の一例を示す縦
断面説明図である。
いて用いられるハブ部相当部成形用金型の一例を示す縦
断面説明図である。
【図15】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
いて用いられるハブ部成形用金型の一例を示す縦断面説
明図である。
いて用いられるハブ部成形用金型の一例を示す縦断面説
明図である。
【図16】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける別の工程例を示す説明図であって、右側半分は、ボ
ス部成形用金型を構成する上型と下型との間で、プーリ
本体用金属素材を挟持せしめた状態を示し、左側半分
は、裂開ローラにて、該プーリ本体用金属素材の段差部
の一部を裂開して、ボス部を成形した状態を示す。
ける別の工程例を示す説明図であって、右側半分は、ボ
ス部成形用金型を構成する上型と下型との間で、プーリ
本体用金属素材を挟持せしめた状態を示し、左側半分
は、裂開ローラにて、該プーリ本体用金属素材の段差部
の一部を裂開して、ボス部を成形した状態を示す。
【図17】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける更に別の工程例を示す説明図であって、ボス部が成
形されたプーリ本体用金属素材を、ボス部成形用金型か
ら離型せしめた状態を示す。
ける更に別の工程例を示す説明図であって、ボス部が成
形されたプーリ本体用金属素材を、ボス部成形用金型か
ら離型せしめた状態を示す。
【図18】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける他の工程例を示す説明図であって、ハブ部相当部成
形用金型を構成する上型と下型との間で、ボス部が成形
されたプーリ本体用金属素材を挟持せしめた状態を示
す。
ける他の工程例を示す説明図であって、ハブ部相当部成
形用金型を構成する上型と下型との間で、ボス部が成形
されたプーリ本体用金属素材を挟持せしめた状態を示
す。
【図19】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける更に他の工程例を示す説明図であって、右側半分
は、テーパローラにて、ボス部が成形されたプーリ本体
用金属素材の外周部をテーパ形状に成形した状態を示
し、左側半分は、ストレートローラにて、テーパ形状の
成形されたプーリ本体用金属素材の外周部を円筒形状に
更に成形して、ハブ部相当部を成形した状態を示す。
ける更に他の工程例を示す説明図であって、右側半分
は、テーパローラにて、ボス部が成形されたプーリ本体
用金属素材の外周部をテーパ形状に成形した状態を示
し、左側半分は、ストレートローラにて、テーパ形状の
成形されたプーリ本体用金属素材の外周部を円筒形状に
更に成形して、ハブ部相当部を成形した状態を示す。
【図20】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける別の工程例を示す説明図であって、中心部にボス部
が、また外周部にハブ部相当部が、それぞれ形成された
プーリ本体用金属素材を、ハブ部相当部成形用金型から
離型せしめた状態を示す。
ける別の工程例を示す説明図であって、中心部にボス部
が、また外周部にハブ部相当部が、それぞれ形成された
プーリ本体用金属素材を、ハブ部相当部成形用金型から
離型せしめた状態を示す。
【図21】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける更に別の工程例を示す説明図であって、右側半分
は、ハブ部成形用金型を構成する上型と下型との間で、
ボス部とハブ部相当部とを有するプーリ本体用金属素材
を挟持せしめた状態を示し、左側半分は、ハブ部成形ロ
ーラにて、該プーリ本体用金属素材のハブ部相当部を所
望の形状に成形して、ハブ部を成形した状態を示す。
ける更に別の工程例を示す説明図であって、右側半分
は、ハブ部成形用金型を構成する上型と下型との間で、
ボス部とハブ部相当部とを有するプーリ本体用金属素材
を挟持せしめた状態を示し、左側半分は、ハブ部成形ロ
ーラにて、該プーリ本体用金属素材のハブ部相当部を所
望の形状に成形して、ハブ部を成形した状態を示す。
【図22】本発明に従うダンパープーリの製造方法にお
ける他の工程例を示す説明図であって、プーリ本体用金
属素材から成形されたプーリ本体を、ハブ部成形用金型
から離型せしめた状態を示す。
ける他の工程例を示す説明図であって、プーリ本体用金
属素材から成形されたプーリ本体を、ハブ部成形用金型
から離型せしめた状態を示す。
10 ダンパープーリ 12 プーリ本体
14 ダンパーマス 16 弾性体
18 ボス部 20 ハブ部
22 連結部 26 金属素材
28 底壁部 30 筒壁部
36 素材分離用金型 90 縮径ローラ
92 分離ローラ 100 ダンパー
マス用金属素材 102 プーリ本体用金属素材 104 ダンパー
マス成形用金型 144 屈曲ローラ 146 増肉ロー
ラ 148 溝切りローラ 150 ボス部成
形用金型 152 ハブ部相当部成形用金型 154 ハブ部成
形用金型 232 裂開ローラ 234 テーパロ
ーラ 236 ストレートローラ 238 ハブ部成
形ローラ 242 ハブ部相当部
マス用金属素材 102 プーリ本体用金属素材 104 ダンパー
マス成形用金型 144 屈曲ローラ 146 増肉ロー
ラ 148 溝切りローラ 150 ボス部成
形用金型 152 ハブ部相当部成形用金型 154 ハブ部成
形用金型 232 裂開ローラ 234 テーパロ
ーラ 236 ストレートローラ 238 ハブ部成
形ローラ 242 ハブ部相当部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭54−25353(JP,A)
特開 平8−90129(JP,A)
特開 平4−54361(JP,A)
特開 平9−122816(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16H 55/36
B21H 1/04
B21K 1/42
Claims (3)
- 【請求項1】 有底の円筒形状を呈し、その底部の中心
部が回転軸に取り付けられるプーリ本体と、該プーリ本
体の筒壁部に対して、その径方向外側に且つ同心的に配
置される円筒状のダンパーマスと、それらプーリ本体と
ダンパーマスとの間に介装される弾性体とを含んで構成
されるダンパープーリを製造する方法にして、 前記プーリ本体及びダンパーマスを与え得る大きさにし
て、前記ダンパープーリよりも大径の円板形状を呈する
金属素材を用い、該金属素材を絞り加工によって有底の
円筒形状に加工する素材加工工程と、 該有底円筒形状を呈する金属素材における筒壁部に対し
て縮径操作を施して、前記ダンパーマスよりも大なる径
において縮径された筒壁部と、そのような縮径の施され
ていない底壁部とからなる金属素材とした後、それら筒
壁部と底壁部との境界部分において、縮径された筒壁部
と縮径されていない底壁部とに分離して、該筒壁部から
なるダンパーマス用金属素材と該底壁部からなるプーリ
本体用金属素材とを得る素材分離工程と、 該ダンパーマス用金属素材に対して塑性加工を行なうこ
とにより、該ダンパーマス用金属素材から、前記目的と
するダンパーマスを成形するダンパーマス成形工程と、 前記プーリ本体用金属素材に対して塑性加工を行なうこ
とにより、かかるプーリ本体用金属素材から、前記目的
とするプーリ本体を成形するプーリ本体成形工程とを、
含むことを特徴とするダンパープーリの製造方法。 - 【請求項2】 前記ダンパーマス用金属素材に対する塑
性加工が、該ダンパーマス用金属素材の軸方向長さを縮
めつつ、該ダンパーマス用金属素材を径方向に凹凸屈曲
せしめる第一の転造加工と、該凹凸屈曲せしめられたダ
ンパーマス用金属素材を円筒形状に成形しつつ、増肉せ
しめる第二の転造加工と、該増肉せしめられたダンパー
マス用金属素材の外周面に、周方向に延びるプーリ溝
を、複数条、形成する第三の転造加工とを、含むことを
特徴とする請求項1に記載のダンパープーリの製造方
法。 - 【請求項3】 前記プーリ本体用金属素材に対する塑性
加工が、該プーリ本体用金属素材の外周部を厚さ方向一
方側に折り曲げて、該外周部を、その周縁部に向かうに
従って次第に大径となるテーパ形状に成形する第一の転
造加工と、該テーパ形状に成形されたプーリ本体用金属
素材の外周部を更に折り曲げて、該テーパ形状の外周部
を円筒形状に成形する第二の転造加工とを、含むことを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダンパープー
リの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16385097A JP3475044B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | ダンパープーリの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16385097A JP3475044B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | ダンパープーリの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1113864A JPH1113864A (ja) | 1999-01-22 |
JP3475044B2 true JP3475044B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=15781952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16385097A Expired - Fee Related JP3475044B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | ダンパープーリの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3475044B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100345751B1 (ko) * | 2000-04-28 | 2002-07-27 | (주)풀리텍 | 워터펌프용 전조 풀리의 제작방법 |
-
1997
- 1997-06-20 JP JP16385097A patent/JP3475044B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1113864A (ja) | 1999-01-22 |
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