JP3473918B2 - 生理用タンポン挿入用指サックの製造方法 - Google Patents
生理用タンポン挿入用指サックの製造方法Info
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- JP3473918B2 JP3473918B2 JP28318394A JP28318394A JP3473918B2 JP 3473918 B2 JP3473918 B2 JP 3473918B2 JP 28318394 A JP28318394 A JP 28318394A JP 28318394 A JP28318394 A JP 28318394A JP 3473918 B2 JP3473918 B2 JP 3473918B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、生理用タンポンを膣
に挿入するときに使用する指サックの製造方法に関す
る。 【０００２】 【従来の技術】従来、生理用タンポンを膣に挿入すると
きに使用する指サックは、公知である。例えば、実開平
２−１０２２２１号や特公平４−３９３３５号公報に
は、２枚の樹脂フィルムを重ね合わせ、先端部と左右両
側部とにおいて互いに熱融着するとともに、その熱融着
部にそって溶断し、先端部の対向側に指挿入口を形成し
た指サックが開示されている。なお、一般的な生理用タ
ンポンは、吸水性繊維からなる不織布を円柱状に圧縮賦
型したものであって、その後端部に引き出し紐を備えて
いる。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の指サッ
クの熱融着部は、一般に固化して肌触りが悪いという問
題がある。また、溶断した部分にはバリが残り、それが
肌触りを悪くする一因になるばかりでなく、繊維質のタ
ンポン本体やそれから延出する引き出し紐にからまり易
く、挿入し終わったタンポンから速やかに指を離すとき
の支障になるという問題がある。それゆえ、この種の指
サックは、熱融着部や溶断部分を極力少なくすることが
望ましい。 【０００４】この発明は、熱融着性プラスチックフィル
ムを二つに折曲し、その折曲線が指サックの先端部とな
るようにすることで前記従来技術の問題を解決すること
を課題にしている。 【０００５】 【課題を解決するための手段】この発明が前記課題を解
決するために手段とするところは、以下のとおりであ
る。 【０００６】この発明は、熱融着性プラスチックフィル
ムを二つに折曲して重ね合わせ、前記フィルムの前記折
曲によって生じた折曲線を成形型の並列する円弧状先端
部になじませて賦型して前記フィルムを離型すること、
前記フィルムを台紙上に供給して、前記円弧状先端部の
両側に前記折曲線と交差し互いに離間する各一対の熱融
着線を前記フィルムの長手方向に反復して施すことで、
前記折曲線である円弧状先端部と前記各一対の熱融着線
とで画成される各指サックを前記長手方向に配列して前
記台紙に剥離可能に接合すること、及び前記フィルムを
前記熱融着線及びその外側部分のいずれかにおいてトリ
ミングし、前記折曲線の対向側に指挿入用開口を有し前
記台紙から剥離可能な各指サックを形成すること、を含
む生理用タンポン挿入用指サックの製造方法にある。 【０００７】 【０００８】 【０００９】 【作用】このように構成した生理用タンポン挿入用指サ
ックでは、フィルムの折曲部分が先端部となる。この先
端部は、滑らかであって肌触りがよく、また、そこにタ
ンポン本体や引き出し紐の繊維がからまることがない。
かかる指サックは、二つに折曲して重ね合わせた熱融着
性プラスチックフィルムに、その折曲線と交差し互いに
並行する二条の熱融着線を施すことによって得ることが
できる。その場合に、フィルムの折曲線を成形型の円弧
状曲線になじませて賦型すると、指サックの先端部を指
の形状に倣うように弧状にすることができる。 【００１０】 【実施例】この発明に係る生理用タンポン挿入用指サッ
クの製造方法の詳細を添付の図面を参照して説明する
と、以下のとおりである。 【００１１】図１、２は、指サック１の斜視図と、その
ＩＩ−ＩＩ線断面図である。指サック１は、薄くて柔軟
なポリエチレンフィルム等の熱融着性プラスチックフィ
ルム１０からなるものであって、台紙２に剥離可能に接
合してある。指サック１は、そのプラスチックフィルム
１０が折曲線３で二つに折り重ねてあり、重ね合わせた
フィルムどうしが左右両側縁の接合線４で融着してあ
る。折曲線３は、指サック１の先端をなし、その対向側
では折り重ねたフィルムの自由縁部６，７が挿入用の開
口５を形成している。ただし、それら自由縁部６，７は
互いの位置を折曲線３に対してその一方が近く他方が遠
くなるように前後方向にずらすことにより、開口５への
指の挿入を容易にしてある。 【００１２】図３は、指サック１を連続的に製造する工
程の模式図である。（Ａ）では、左右両側部を長手方向
に延びる折曲線３ａ，３ｂで折曲した厚さ３０ミクロン
のポリエチレンフィルム１０をエンドレスの台紙２の上
に連続的に供給する。次いで、フィルム１０の折曲して
重なり合う部分に、幅方向に延びて互いに並行する一対
の線４ａ，４ｂからなる幅２ｍｍの融着線４を長手方向
に反復して施し、重なり合うフィルム１０を融着する。
その後、融着線４の外側縁と、フィルム１０の幅方向中
央部とに鎖線１１に沿うトリミングを施す。（Ｂ）で
は、トリミングしたフィルム１０の不要部分を台紙２か
ら取り除き、指サック１のみを残した状態が示してあ
る。指サック１は、融着線４が台紙２に剥離可能に接合
した状態にある。なお、図３では、フィルム１０の両側
部を折曲し、台紙２の上に左右一対の指サック１が対向
配置されるようにしてあるが、フィルム１０は、例えば
一方の折曲線３ａだけで折曲するようにしてもよい。ま
た、指サック１の自由縁部７のごく一部２５を溶融して
台紙２に剥離可能に接合しておくと、開口５への指の挿
入が一層容易になる。 【００１３】図４は、図３とは異なる態様の製造工程の
模式図である。この工程の（Ａ）では、板状の成形型２
０を使用してフィルム１０を賦型する。成形型２０に
は、先端部２１を人の指先に似せて円弧に仕上げた指状
部２２が並置されており、その先端部２１をフィルム１
０の折曲線３に内側から押圧する。その際に、フィルム
１０の少なくとも折曲線３近傍を加熱軟化させるか、ま
たは／および成形型２０の少なくとも先端部２１を加熱
しておき、折曲線３が成形型２０に倣って円弧を反復し
て描くように賦型する。また、その賦型を容易にするた
め、必要なら成形型２０とともにフィルム１０をおさえ
るための適宜の補助的成形型を使用する。工程（Ｂ）で
は、離型したフィルム１０を台紙２の上に供給し、弧状
に賦型された部分の両側に融着線４ａ，４ｂを施した
後、所要形状のトリミングを施す。工程（Ｃ）では、ト
リミングしたフィルム１０の不要部分を取り除き、指サ
ック１のみを台紙２に残した状態が示してある。この製
造工程による指サック１は、その先端部が弧状に仕上っ
ているから、図１のそれよりも着用感がよく、タンポン
の挿入も容易になる。 【００１４】 【発明の効果】この発明に係る製造方法により得られた
指サックは、その先端部をフィルムを折り重ねることに
より形成したから、当該部は滑らかであって肌を刺激す
ることがない。また、繊維質のタンポン本体やその引き
出し紐が絡みつくこともないから、タンポンの挿入が容
易になる。
に挿入するときに使用する指サックの製造方法に関す
る。 【０００２】 【従来の技術】従来、生理用タンポンを膣に挿入すると
きに使用する指サックは、公知である。例えば、実開平
２−１０２２２１号や特公平４−３９３３５号公報に
は、２枚の樹脂フィルムを重ね合わせ、先端部と左右両
側部とにおいて互いに熱融着するとともに、その熱融着
部にそって溶断し、先端部の対向側に指挿入口を形成し
た指サックが開示されている。なお、一般的な生理用タ
ンポンは、吸水性繊維からなる不織布を円柱状に圧縮賦
型したものであって、その後端部に引き出し紐を備えて
いる。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の指サッ
クの熱融着部は、一般に固化して肌触りが悪いという問
題がある。また、溶断した部分にはバリが残り、それが
肌触りを悪くする一因になるばかりでなく、繊維質のタ
ンポン本体やそれから延出する引き出し紐にからまり易
く、挿入し終わったタンポンから速やかに指を離すとき
の支障になるという問題がある。それゆえ、この種の指
サックは、熱融着部や溶断部分を極力少なくすることが
望ましい。 【０００４】この発明は、熱融着性プラスチックフィル
ムを二つに折曲し、その折曲線が指サックの先端部とな
るようにすることで前記従来技術の問題を解決すること
を課題にしている。 【０００５】 【課題を解決するための手段】この発明が前記課題を解
決するために手段とするところは、以下のとおりであ
る。 【０００６】この発明は、熱融着性プラスチックフィル
ムを二つに折曲して重ね合わせ、前記フィルムの前記折
曲によって生じた折曲線を成形型の並列する円弧状先端
部になじませて賦型して前記フィルムを離型すること、
前記フィルムを台紙上に供給して、前記円弧状先端部の
両側に前記折曲線と交差し互いに離間する各一対の熱融
着線を前記フィルムの長手方向に反復して施すことで、
前記折曲線である円弧状先端部と前記各一対の熱融着線
とで画成される各指サックを前記長手方向に配列して前
記台紙に剥離可能に接合すること、及び前記フィルムを
前記熱融着線及びその外側部分のいずれかにおいてトリ
ミングし、前記折曲線の対向側に指挿入用開口を有し前
記台紙から剥離可能な各指サックを形成すること、を含
む生理用タンポン挿入用指サックの製造方法にある。 【０００７】 【０００８】 【０００９】 【作用】このように構成した生理用タンポン挿入用指サ
ックでは、フィルムの折曲部分が先端部となる。この先
端部は、滑らかであって肌触りがよく、また、そこにタ
ンポン本体や引き出し紐の繊維がからまることがない。
かかる指サックは、二つに折曲して重ね合わせた熱融着
性プラスチックフィルムに、その折曲線と交差し互いに
並行する二条の熱融着線を施すことによって得ることが
できる。その場合に、フィルムの折曲線を成形型の円弧
状曲線になじませて賦型すると、指サックの先端部を指
の形状に倣うように弧状にすることができる。 【００１０】 【実施例】この発明に係る生理用タンポン挿入用指サッ
クの製造方法の詳細を添付の図面を参照して説明する
と、以下のとおりである。 【００１１】図１、２は、指サック１の斜視図と、その
ＩＩ−ＩＩ線断面図である。指サック１は、薄くて柔軟
なポリエチレンフィルム等の熱融着性プラスチックフィ
ルム１０からなるものであって、台紙２に剥離可能に接
合してある。指サック１は、そのプラスチックフィルム
１０が折曲線３で二つに折り重ねてあり、重ね合わせた
フィルムどうしが左右両側縁の接合線４で融着してあ
る。折曲線３は、指サック１の先端をなし、その対向側
では折り重ねたフィルムの自由縁部６，７が挿入用の開
口５を形成している。ただし、それら自由縁部６，７は
互いの位置を折曲線３に対してその一方が近く他方が遠
くなるように前後方向にずらすことにより、開口５への
指の挿入を容易にしてある。 【００１２】図３は、指サック１を連続的に製造する工
程の模式図である。（Ａ）では、左右両側部を長手方向
に延びる折曲線３ａ，３ｂで折曲した厚さ３０ミクロン
のポリエチレンフィルム１０をエンドレスの台紙２の上
に連続的に供給する。次いで、フィルム１０の折曲して
重なり合う部分に、幅方向に延びて互いに並行する一対
の線４ａ，４ｂからなる幅２ｍｍの融着線４を長手方向
に反復して施し、重なり合うフィルム１０を融着する。
その後、融着線４の外側縁と、フィルム１０の幅方向中
央部とに鎖線１１に沿うトリミングを施す。（Ｂ）で
は、トリミングしたフィルム１０の不要部分を台紙２か
ら取り除き、指サック１のみを残した状態が示してあ
る。指サック１は、融着線４が台紙２に剥離可能に接合
した状態にある。なお、図３では、フィルム１０の両側
部を折曲し、台紙２の上に左右一対の指サック１が対向
配置されるようにしてあるが、フィルム１０は、例えば
一方の折曲線３ａだけで折曲するようにしてもよい。ま
た、指サック１の自由縁部７のごく一部２５を溶融して
台紙２に剥離可能に接合しておくと、開口５への指の挿
入が一層容易になる。 【００１３】図４は、図３とは異なる態様の製造工程の
模式図である。この工程の（Ａ）では、板状の成形型２
０を使用してフィルム１０を賦型する。成形型２０に
は、先端部２１を人の指先に似せて円弧に仕上げた指状
部２２が並置されており、その先端部２１をフィルム１
０の折曲線３に内側から押圧する。その際に、フィルム
１０の少なくとも折曲線３近傍を加熱軟化させるか、ま
たは／および成形型２０の少なくとも先端部２１を加熱
しておき、折曲線３が成形型２０に倣って円弧を反復し
て描くように賦型する。また、その賦型を容易にするた
め、必要なら成形型２０とともにフィルム１０をおさえ
るための適宜の補助的成形型を使用する。工程（Ｂ）で
は、離型したフィルム１０を台紙２の上に供給し、弧状
に賦型された部分の両側に融着線４ａ，４ｂを施した
後、所要形状のトリミングを施す。工程（Ｃ）では、ト
リミングしたフィルム１０の不要部分を取り除き、指サ
ック１のみを台紙２に残した状態が示してある。この製
造工程による指サック１は、その先端部が弧状に仕上っ
ているから、図１のそれよりも着用感がよく、タンポン
の挿入も容易になる。 【００１４】 【発明の効果】この発明に係る製造方法により得られた
指サックは、その先端部をフィルムを折り重ねることに
より形成したから、当該部は滑らかであって肌を刺激す
ることがない。また、繊維質のタンポン本体やその引き
出し紐が絡みつくこともないから、タンポンの挿入が容
易になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】タンポン挿入用指サックの斜視図。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面図。
【図３】指サックの製造工程を示す模式図。
【図４】図３と異なる態様の製造工程の模式図。
【符号の説明】
１ 生理用タンポン挿入用指サック
２ 台紙
３，３ａ，３ｂ 折曲線
４，４ａ，４ｂ 融着線
５ 開口
６，７ 自由縁部
１０ プラスチックフィルム
２０ 成形型
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 清水 真吾
香川県三豊郡大野原町大字大野原2146−
４
(56)参考文献 特開 平２−85160（ＪＰ，Ａ)
特開 平６−205723（ＪＰ，Ａ)
特開 昭61−232845（ＪＰ，Ａ)
実開 平２−102221（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭62−9450（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
A61F 13/10
A61F 13/20
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】熱融着性プラスチックフィルムを二つに折
曲して重ね合わせ、前記フィルムの前記折曲によって生
じた折曲線を成形型の並列する円弧状先端部になじませ
て賦型して前記フィルムを離型すること、 前記フィルムを台紙上に供給して、前記円弧状先端部の
両側に前記折曲線と交差し互いに離間する各一対の熱融
着線を前記フィルムの長手方向に反復して施すことで、
前記折曲線である円弧状先端部と前記各一対の熱融着線
とで画成される各指サックを前記長手方向に配列して前
記台紙に剥離可能に接合すること、 及び前記フィルムを
前記熱融着線及びその外側部分のいずれかにおいてトリ
ミングし、前記折曲線の対向側に指挿入用開口を有し前
記台紙から剥離可能な各指サックを形成すること、 を含む生理用タンポン挿入用指サックの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28318394A JP3473918B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 生理用タンポン挿入用指サックの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28318394A JP3473918B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 生理用タンポン挿入用指サックの製造方法 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001215579A Division JP3732423B2 (ja) | 2001-07-16 | 2001-07-16 | 生理用タンポン挿入用指サック |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08141014A JPH08141014A (ja) | 1996-06-04 |
| JP3473918B2 true JP3473918B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=17662215
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28318394A Expired - Lifetime JP3473918B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 生理用タンポン挿入用指サックの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3473918B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2793678B1 (fr) * | 1999-05-21 | 2001-07-06 | Epitact | Manchon elastique a garniture viscoelastique pour la protection ou le soin de doigts ou d'orteils |
| US7977532B2 (en) | 2002-09-05 | 2011-07-12 | The Procter & Gamble Company | Tampon with clean appearance post use |
-
1994
- 1994-11-17 JP JP28318394A patent/JP3473918B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08141014A (ja) | 1996-06-04 |
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