JP3473271B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3473271B2
JP3473271B2 JP13156996A JP13156996A JP3473271B2 JP 3473271 B2 JP3473271 B2 JP 3473271B2 JP 13156996 A JP13156996 A JP 13156996A JP 13156996 A JP13156996 A JP 13156996A JP 3473271 B2 JP3473271 B2 JP 3473271B2
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林  哲也
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、特にバイポーラ型でノーマリ・オフ型の縦型パワー
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の半導体装置としては、例
えば特開平6−252408号公報に開示されているも
のがある。図は従来の半導体装置における素子の基本
構造を説明する斜視図、図10は図の前面と同じ部分
を示す断面図、図11は素子の表面図であり、図12
の側面と同じ断面図である。なお、上記図と図
においては、説明のため表面の電極である金属膜なら
びに表面保護膜を除去した様子を描いている。また、図
11の表面図中の部分A−Aに沿って紙面に垂直に切っ
た断面図が図10であり、同じく線分B−B線に沿って
切った断面図が図12である。
【0003】初めに素子構造を説明する。なお、この従
来例は当発明者によるもので、各部名称などについては
適宜変更して記載する。図中、符号51はn型の
基板領域、52はn型のドレイン領域、53はn
のソース領域、54はMOS型電極、55は絶縁膜であ
る。MOS型電極54は高濃度のp型ポリシリコン
よりなる。61はドレイン電極で、基板領域51とオー
ミックコンタクトしている。
【0004】図10において63はソース電極で、ソー
ス領域53とさらにMOS型電極54とオーミックコン
タクトしている。すなわち、MOS型電極54はソース
電位に固定されている。よってこのMOS型電極54と
絶縁膜55を合わせて固定電位絶縁電極56と呼ぶ。こ
の固定電位絶縁電極56の断面構造は、図10に示すよ
うに、たとえば「U」の字のように側壁がほぼ垂直な溝
の中に形成されている。さらに図10において固定電位
絶縁電極56の間に挟まれたドレイン電極52を、チャ
ネル領域57と呼ぶ。固定電位絶縁電極56の周辺のド
レイン電極52には、この状態でMOS型電極54ら、
仕事関数差に起因する電界によって空乏層領域が形成さ
れている。そしてこの固定電位絶縁電極56に挟まれた
チャネル領域57にはこの空乏領域によって、主電流を
形成する伝導電子に対してポテンシャル障壁が形成され
ており、このままではソース領域53とドレイン領域5
2とは遮断状態になっている。なお、チャネル領域57
の構造はこのポテンシャル障壁を形成するため、チャネ
ル厚みHはできるだけ狭くしてあり、例えばチャネル厚
みHは2μm以下である。さらに、ドレイン電界がソー
ス領域近傍の電位分布に影響を及ぼさないように、図
中に示すチャネル長Lはチャネル厚みHの2〜3倍以
上に設定されている。
【0005】さらに、図ならびに図12に示すよう
に、絶縁膜55に接してソース領域53とは離れたとこ
ろにp型のゲート領域58が存在する。図12中、68
はこのゲート領域58とオーミックコンタクトする電極
でゲート電極と呼ぶ。なお、60は層間絶縁膜である。
また、図中の破線は図との関係から分かるように、紙
面の奥行き方向にある固定電位絶縁電極56の存在を示
したものである。
【0006】次に動作を説明する。この素子は、例えば
ソース電極63は接地(0V)にされ、ドレイン電極6
1は負荷を介してしかるべき正の電位を与えて使用す
る。まず、ゲート電極68が接地されているとき、素子
は遮断状態にある。この状態ではドレイン領域52には
正のドレイン電位によって空乏層がのびていて、空乏層
中では微量ながらキャリアが対発生する。伝導電子はn
+ 型基板領域51を通ってドレイン電極61へ流れ去
り、正孔は絶縁膜55の界面に到達する。しかし、その
ままではそれによって絶縁膜55界面の電位が上昇し、
チャネル領域内の電子に対するポテンシャル障壁が低下
するところであるが、この正孔はこの絶縁膜55界面に
接する、接地されたp型ゲート領域58へと移動し、ゲ
ート電極68を通って流れ去る。よって、本構造ではチ
ャネル領域に正孔が停滞することはなく、素子は遮断状
態を保ち続ける。
【0007】次に導電状態であるが、ゲート電極68の
電位すなわちp型ゲート領域58の電位に、例えば+
0.5Vを印加すると正孔は上記とは逆にp型ゲート領
域58から、これが接している絶縁膜55の界面へと流
れ込んで反転層を形成し、MOS型電極54からチャネ
ル領域57への電気力線を遮蔽する。そして界面の電位
を上昇させ、チャネル領域57中の伝導電子に対するポ
テンシャル障壁を低下させる。すなわち、これによって
ドレイン領域52とソース領域53は導電状態となる。
さらに、ゲート電極68の電位を上げてゆくと、p型ゲ
ート領域58と周辺のn型領域からなるpn接合が順バ
イアスされ、正孔は直接ドレイン領域52ならびにチャ
ネル領域57へと注入される。すると、耐圧を保つため
に不純物濃度を薄く、高抵抗に作られていたこれらn型
の領域は伝導度が高められ、電流は低い抵抗で流れるよ
うになる。また、このようにチャネル領域57を正孔の
導電路として使用するため、固定電位絶縁電極56は図
〜図12に示すようにストライプ状に形成されてい
る。
【0008】次に、この素子をターンオフさせるために
は、ゲート電極68に印加された正電位を解除し、接地
状態もしくは負電位を印加すればよい。すると、ドレイ
ン領域52内にあった過剰な正孔はp型ゲート領域58
へと流れ込み、ついにはドレイン領域52ならびにチャ
ネル領域57内の正孔は枯渇し、チャネル領域57には
伝導電子に対するポテンシャル障壁が復活して、主電流
は遮断される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の構造では、以下のような理由でターンオフ速度
の向上に限界を持ってしまうという問題点があった。
【0010】すなわち、導通状態にあるこの素子のゲー
ト電極68の電位を0もしくは負電位に転じると、ドレ
イン領域52やチャネル領域57にあった過剰な正孔は
p型ゲート領域58へと流れ込み、やがて枯渇してチャ
ネルが閉じ、主電流は遮断される。この過程を詳しく追
うと、まず初めにドレイン領域52およびチャネル領域
57における正孔濃度は、ゲート領域58近傍から順次
減少していく。やがて正孔の濃度低下はソース領域53
直下の主電流経路にもおよび、導電率が低下していくた
めにドレイン電位が上昇していく。するとドレイン領域
から素子表面に向かって強い電界が生じ、ドレイン領域
52に残っていた過剰正孔はチャネル領域57へと入り
込む。チャネル領域57内においては、この時期すでに
高水準注入状態はほぼ解除されていて、チャネル領域5
7内の正孔は絶縁膜55界面に反転層を形成する。この
反転層は中性のチャネル領域57よりは高い導電率を持
っているので、チャネル領域57内に残った正孔はこれ
を伝って、ゲート領域58へと流れる。このとき図11
のような構造では、チャンネル領域57の中でゲート領
域58から最も遠い場所である線分A−Aの位置に比較
的多量の正孔が残っていて、これが完全になくならない
とチャネルが閉じない。すなわち、チャネル領域に残る
この余分な正孔のために、従来の構造ではターンオフ速
度に上限があった。このように従来の構造では、ターン
オフ時にチャネル内に最後まで残る余分な正孔のために
ターンオフ速度に上限ができてしまうという問題点があ
った。
【0011】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、さらにターンオフ速度の速い半導
体装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1においては、ドレイン領域である
一導電型(たとえばn型)の半導体基体の一主面に接し
て同一導電型(n型)のソース領域を一個または複数個
有し、前記主面に接して前記ソース領域を挟み込むよう
に配置された第一の溝を一個または複数個有し、前記第
一の溝の内部には第一の絶縁膜によって前記ドレイン領
域と絶縁され、かつ、前記ソース領域と同電位に保たれ
た固定電位絶縁電極を有し、前記固定電位絶縁電極は、
前記第一の絶縁膜を介して隣接する前記ドレイン領域に
空乏領域を形成するような仕事関数の導電性材料から成
り、前記ソース領域に接する前記ドレイン領域の一部で
あって、前記固定電位絶縁電極によって挟み込まれたチ
ャネル領域を有し、前記チャネル領域には前記固定電位
絶縁電極の周囲に形成された前記空乏領域によって多数
キャリア(ここでは伝導電子)の移動を阻止するポテン
シャル障壁が形成され、遮断状態における前記ドレイン
領域側からの電界が前記ソース領域近傍に影響を及ぼさ
ないように、前記チャネル領域にあって前記第一の溝の
底部から前記ソース領域までの距離すなわちチャネル長
は、前記チャネル領域にあって対面する前記第一の溝の
側壁同士の距離すなわちチャネル厚みの、少なくとも2
乃至3倍以上となっており、さらに、前記固定電位絶縁
電極を取り囲む前記第一の絶縁膜の界面に少数キャリア
(ここで正孔)を導入して反転層を形成し、前記固定電
位絶縁電極から前記ドレイン領域への電界を遮蔽して前
記チャネル領域に形成されたポテンシャル障壁を減少も
しくは消滅させてチャネルを開くべく、前記第一の絶縁
膜ならびに前記チャネル領域に接して前記ソース領域に
は接しない、反対導電型(たとえばp型)のゲート領域
を有し、さらに前記ゲート領域と接続するゲート電極を
有する構成とする。ここまでは前述した従来のトランジ
スタの構造である。本発明においてはこれに加えてさら
に、前記固定電位絶縁電極の近傍であって前記チャネル
領域とは接しない前記主面に第二の溝を有し、前記第二
の溝の内部には第二の絶縁膜によって前記ドレイン領域
と絶縁された可変電位絶縁電極を有し、かつ、前記第二
の溝は前記ゲート領域と接している構成とする。
【0013】なお、これは後記図1〜図4に対応する。
【0014】このような構成による作用について説明す
る。素子が導通状態にあるとき、前記同一導電型(n
型)の前記ドレイン領域には、反対導電型(p型)の前
記ゲート領域から高濃度に注入された少数キャリア(正
孔)の存在により導電率は高まっていて、前記ソース領
域と前記ドレイン領域との間は低い抵抗で電流が流れて
いる。
【0015】ここでターンオフさせるべく、前記ゲート
電極にそれまでとは極性の逆の電位(ここでは負電位)
を印加すると、前記ドレイン領域および前記チャネル領
域における少数キャリア(正孔)の濃度は、まず初めに
反対導電型(p型)の前記ゲート領域近傍から順次減少
していく。やがて少数キャリアの正孔の濃度低下は前記
ソース領域直下の主電流経路にもおよび、導電率も低下
していくためにドレイン・ソース間電位差が大きくなっ
ていく。すると前記ドレイン領域から素子表面に向かっ
て強い電界が生じ、前記ドレイン領域に残っていた過剰
な少数キャリア(正孔)は前記ソース領域や前記チャネ
ル領域のある素子の表面へと移動する。
【0016】このとき、前記チャネル領域の近傍、すな
わち前記固定電位絶縁電極の近傍にある前記可変電位絶
縁電極に、前記第二の絶縁膜界面に反転層が形成される
極性で、しかるべき大きさの電位(ここでは負電位)を
印加しておくと、前記第二の絶縁膜界面には強い反転層
が形成される。これにより、前記ドレイン領域中の過剰
少数キャリア(正孔)は、前記チャネル領域に飛び込む
よりは、すぐ近傍の前記可変電位絶縁電極の界面へ、よ
り多く集まるようになる。よって、ターンオフ時にチャ
ネル領域内に最後まで残る少数キャリア(正孔)の量は
少なくなり、素子のターンオフ速度が速くなる。
【0017】次に請求項2においては、上記請求項1に
記載の半導体装置において、前記可変電位絶縁電極が前
記ゲート電極と接続された構成とする。
【0018】なお、これは後記、図5に対応する。
【0019】このような構成による作用は、前記請求項
1の構成では素子が全体として4端子となっていて操作
が煩雑になっていたのだが、通常の素子と変わらぬ3端
子となったことで操作が簡便になる。
【0020】次に請求項3においては、上記請求項1,
2に記載の半導体装置において、前記可変電位絶縁電極
の近傍であって前記チャネル領域とは接しない領域に、
前記ゲート領域と接続した反対導電型(例えばp型)の
バイパス領域を有する構成とする。
【0021】なお、これは後記、図6に対応する。
【0022】このような構成による作用は、ターンオフ
時に前記ゲート電極にはそれまでとは逆の極性の電位
(ここでは負電位)を印加する。同時に前記可変電位絶
縁電極にも同極性のしかるべき大きさの電位(負電位)
を印加する。すると前記請求項1の構成による作用と同
様、前記ドレイン領域内の過剰少数キャリア(正孔)
は、前記可変電位絶縁電極の周辺に集まってくる。この
とき、前記可変電位絶縁電極の近傍に、反対導電型(例
えばp型)の前記ゲート領域と接続した、やはり反対導
電型(p型)の前記バイパス領域が存在すると、その領
域の前記可変電位絶縁電極近傍に集まった少数キャリア
(正孔)に対する導電率が向上し、前記ゲート領域への
排出が速くなるので、結局前記チャネル領域に入る少数
キャリアの量はさらに減り、素子のターンオフ速度は速
くなる。
【0023】次に請求項4においては、ドレイン領域で
ある一導電型(たとえばn型)の半導体基体の一主面に
接して同一導電型(n型)のソース領域を一個または複
数個有し、前記主面に接して前記ソース領域を挟み込む
ように配置された第一の溝を一個または複数個有し、前
記第一の溝の内部には第一の絶縁膜によって前記ドレイ
ン領域と絶縁され、かつ、前記ソース領域と同電位に保
たれた固定電位絶縁電極を有し、前記固定電位絶縁電極
は、前記第一の絶縁膜を介して隣接する前記ドレイン領
域に空乏領域を形成するような仕事関数の導電性材料か
ら成り、前記ソース領域に接する前記ドレイン領域の一
部であって、前記固定電位絶縁電極によって挟み込まれ
たチャネル領域を有し、前記チャネル領域には前記固定
電位絶縁電極の周囲に形成された前記空乏領域によって
多数キャリア(ここでは伝導電子)の移動を阻止するポ
テンシャル障壁が形成されていて、遮断状態における前
記ドレイン領域側からの電界が前記ソース領域近傍に影
響を及ぼさないように、前記チャネル領域にあって前記
第一の溝の底部から前記ソース領域までの距離すなわち
チャネル長は、前記チャネル領域にあって対面する前記
第一の溝の側壁同士の距離すなわちチャネル厚みの、少
なくとも2乃至3倍以上となっており、さらに、前記固
定電位絶縁電極を取り囲む前記第一の絶縁膜の界面に少
数キャリア(ここでは正孔)を導入して反転層を形成
し、前記固定電位絶縁電極から前記ドレイン領域への電
界を遮蔽して前記チャネル領域に形成されたポテンシャ
ル障壁を減少もしくは消滅させてチャネルを開くべく、
前記第一の絶縁膜ならびに前記チャネル領域に接して、
前記ソース領域には接しない、反対導電型(たとえばp
型)のゲート領域を有し、さらに前記ゲート領域と接続
するゲート電極を有する構成とする。ここまでは前述し
た従来のトランジスタの構造である。本発明においては
これに加えてさらに、前記固定電位絶縁電極の近傍であ
って前記チャネル領域とは接しない前記主面に第二の溝
を有し、前記第二の溝の内部には第二の絶縁膜によって
前記ドレイン領域と絶縁された可変電位絶縁電極を有
し、前記可変電位絶縁電極は前記第二の絶縁膜を介して
隣接する前記ドレイン領域に空乏領域を形成するような
仕事関数の導電性材料から成り、前記第二の絶縁膜に接
し、前記チャネル領域ならびに前記ゲート領域に接しな
い前記ドレイン領域に、前記可変電位絶縁電極と電気的
に接続された反対導電型の少数キャリア制御領域を有す
る構成とする。
【0024】なお、これは後記、図7に対応する。
【0025】このような構成による作用であるが、上記
までのターンオフ時の操作と同様、前記ゲート電極なら
びに前記可変電位絶縁電極に、素子がターンオフする極
性の電位(負電位)を印加すると、前記ドレイン領域内
の過剰少数キャリア(正孔)は前記可変電位絶縁電極の
周辺に多く集まってくる。ここで前記可変電位絶縁電極
の第二の絶縁膜界面に接して同電位の、反対導電型(p
型)の少数キャリア制御領域が存在すると、前記可変電
位絶縁電極の周辺に集まった少数キャリア(正孔)はそ
のまま前記少数キャリア制御領域へと流れ去り、第二の
絶縁膜界面に過大な反転層を形成しない。よって、前記
可変電位絶縁電極からドレイン領域への電界は反転層に
遮蔽されることなく広がることができ、ターンオフ時に
チャネル領域へ入り込もうとする少数キャリア(正孔)
をさらに減少させることができる。
【0026】次に請求項5においては、上記請求項1乃
至4に記載の半導体装置において、ターンオフ時に、前
記ドレイン領域に存在する過剰少数キャリア(正孔)が
前記チャネル領域に入り、さらに前記ソース領域近傍を
通って前記ゲート領域へ移動することによるターンオフ
時間の延長を抑制すべく、隣接する前記ゲート領域から
等距離となる領域には前記チャネル領域を持たない構成
とする。
【0027】なお、これは後記図8に対応する。
【0028】このような構成による作用であるが、前記
請求項1の構成による作用の説明と同様、ターンオフ時
に前記ゲート電極の電位の極性を逆転させると、前記ド
レイン領域内の過剰少数キャリア(正孔)は前記ゲート
領域近傍から濃度が減少していき、最後には隣接する前
記ゲート領域同士から等距離にあたる領域に、最も少数
キャリア(正孔)濃度が高い領域が残る。これがドレイ
ン電位の上昇によって素子表面へと移動する。この領域
に前記チャネル領域を作ると、大量の前記少数キャリア
(正孔)が前記チャネル領域に入り込み、これがすっか
り排出されるまでチャネルが閉じない。本発明ではこの
隣接する前記ゲート領域から等距離にあたる領域にチャ
ネル領域を形成せずに、代わりに前記可変電位絶縁電極
を配置するので、大量の前記少数キャリア(正孔)はタ
ーンオフの妨げにならず、ターンオフ速度が速くなる。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体装置の実施
の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0033】(第1の実施の形態)図1〜4は、本発明
の第1の実施の形態を説明する図である。これは請求項
1に対応する。図1は素子の基本構造を説明する斜視図
であり、図2は図1の前面と同じ部分を示す断面図であ
り、図3は素子の表面図である。図4は図1の側面と同
じ断面図である。なお、上記図1と図3においては、説
明のため表面の電極である金属膜ならびに表面保護膜を
除去した様子を描いている。また、図3の表面図中の線
分A−Aに沿って紙面に垂直に切った断面図が図2であ
り、同じく線分B−Bに沿って切った断面図が図4であ
る。
【0034】なお、この実施の形態では半導体をシリコ
ンとして説明する。
【0035】初めに素子構造を説明する。まず図1〜図
4において、符号1はn+ 型の基板領域、2はn型のド
レイン領域、3はn+ 型のソース領域、4は第一のMO
S型電極、5は第一の絶縁膜である。第一のMOS型電
極4は高濃度のp+ 型ポリシリコンよりなる。11はド
レイン電極で、基板領域1とオーミックコンタクトして
いる。13はソース電極で、ソース領域3とさらに第一
のMOS型電極4とオーミックコンタクトしている。す
なわち、第一のMOS型電極4はソース電位に固定され
ている。よって、この第一のMOS型電極4と第一の絶
縁膜5を合わせて固定電位絶縁電極6と呼ぶ。この固定
電位絶縁電極6の断面構造は図2に示すように、例えば
「U」の字のように側壁がほぼ垂直な溝の中に形成され
ている。さらに図2において固定電位絶縁電極6の間に
挟まれたドレイン領域2をチャネル領域7と呼ぶ。固定
電位絶縁電極6の周辺のドレイン領域2には、この状態
で第一のMOS型電極4から仕事関数差に起因する電界
によって空乏層領域が形成されている。そしてこの固定
電位絶縁電極6に挟まれたチャネル領域7にはこの空乏
領域によって、主電流を形成する伝導電子に対してポテ
ンシャル障壁が形成されており、このままではソース領
域3とドレイン領域2とは遮断状態になっている。な
お、チャネル領域7の構造は十分なポテンシャル障壁を
形成するため、チャネル厚みHはできるだけ狭くしてあ
り、例えばチャネル厚みHは2μm以下である。さら
に、ドレイン電界がソース領域近傍の電位分布に影響を
及ぼさないように、図2中に示すチャネル長Lはチャネ
ル厚みHの2〜3倍以上に設定されている。
【0036】さらに、図1および図3に示すように、第
一の絶縁膜5に接してソース領域3とは離れたところ
に、p型のゲート領域8が存在する。図4中、18はこ
のゲート領域8とオーミックコンタクトする電極でゲー
ト電極と呼ぶ。なお、10は層間絶縁膜である。また、
図4中の破線は図1との関係から分かるように紙面の奥
行き方向にある固定電位絶縁電極の存在を示したもので
ある。ここまでは前述した従来例と同じ素子構造をして
いる。
【0037】本発明ではこれに加えて、図1〜3に示す
ように、第二のMOS型電極14と、それをドレイン領
域2と絶縁するための第二の絶縁膜15によって形成さ
れた可変電位絶縁電極16を有する。可変電位絶縁電極
16はゲート領域8と接していて固定電位絶縁電極6お
よびチャネル領域7とは接しないように配置されてい
る。第二のMOS型電極14は導電性材料であればよ
く、例えば第一のMOS型電極4と同材料の高濃度のp
+ 型ポリシリコンでもよい。また、第二の絶縁膜も例え
ば第一の絶縁膜と同じものでもよい。すなわち、可変電
位絶縁電極16を形成する第二のMOS型電極14と第
二の絶縁膜15は、固定電位絶縁電極6を形成する第一
のMOS型電極4と第一の絶縁膜5と同じ工程、同じ材
料で製造することができるので、従来技術によって容易
に実現できる。可変電位絶縁電極16の断面構造は図1
ならびに図2に示すように、例えば「U」の字のように
側壁がほぼ垂直な溝の中に形成されている。ただし、こ
の実施の形態においては固定電位絶縁電極6の間に配置
されている可変電位絶縁電極16の数は1本であるが、
もちろん複数配置されていても構わない。
【0038】次に、動作を説明する。
【0039】この素子は、例えばソース電極13は接地
(0V)され、ドレイン電極11は負荷を介してしかる
べき正の電位を印加して使用する。まず、ゲート電極1
8が接地されているとき、素子は遮断状態にある。この
状態ではドレイン領域2にはこのドレイン電位によって
空乏層がのびていて、空乏層中では微量ながらキャリア
が対発生する。伝導電子はそのままn+ 型基板領域1を
通ってドレイン電極11へ流れ去り、正孔は表面の第一
の絶縁膜5の界面に到達する。しかし、そのままではそ
れによって第一の絶縁膜5界面の電位が上昇し、チャネ
ル領域7内の電子に対するポテンシャル障壁が低下する
ところであるが、この正孔は第一の絶縁膜5界面が接す
る、p型ゲート領域8を通ってゲート電極18へ流れ去
る。よって、本構造ではチャネル領域7に正孔が停滞す
ることはなく、素子は遮断状態を保ち続ける。このと
き、可変電位絶縁電極16は接地状態としておくのがよ
い。次に導通状態であるが、ゲート電極18の電位すな
わちp型ゲート領域8の電位をたとえば+0.5Vを印
加すると、正孔は上記とは逆にp型ゲート領域8から、
これが接している第一の絶縁膜5の界面へと流れ込んで
反転層を形成し、第一のMOS型電極4からチャネル領
域7への電気力線を遮蔽する。そして界面の電位を上昇
させ、チャネル領域7中の伝導電子に対するポテンシャ
ル障壁を低下させる。すなわち、これによってドレイン
領域2とソース領域3は導通状態となる。さらに、ゲー
ト電極18の電位を上げてゆくと、p型ゲート領域8と
周辺のn型領域からなるpn接合が順バイアスされ、正
孔は直接ドレイン領域2ならびにチャネル領域7へと注
入される。すると、耐圧を保つために不純物濃度を薄
く、高抵抗に作られていたこれらn型の領域は伝導度が
高められ、ソース領域3からの主電流は低い抵抗で流れ
るようになる。また、このようにチャネル領域7を正孔
の導電路として使用するため、固定電位絶縁電極6は図
1もしくは図3に示すように可変電位絶縁電極16を介
してストライプ状に形成されている。このとき、可変電
位絶縁電極16の状態は素子特性にあまり影響しない
が、接地状態としておくのがよい。
【0040】次に、ターンオフについて説明する。本発
明は、このターンオフ時に素子内から排出される正孔の
経路を改良し、スイッチング速度を向上させたものであ
る。まず、導通状態にあるこの素子をターンオフさせる
ために、ゲート電極18の電位を0もしくは負電位に転
じると、ドレイン領域2やチャネル領域7にあった過剰
な正孔はp型ゲート領域8へと流れ込み、やがて枯渇し
てチャネルが閉じ、主電流は遮断される。この過程を詳
しく追うと、まず初めにドレイン領域2およびチャネル
領域7における正孔濃度は、ゲート領域8近傍から順次
減少していく。やがて正孔の濃度低下はソース領域3直
下の主電流経路にもおよび、導電率が低下していくため
にドレイン電位が上昇し、ドレイン・ソース間電位差が
大きくなっていく。するとドレイン領域2から素子表面
に向かって強い電界が生じ、ドレイン領域2に残ってい
た過剰正孔は素子表面へと移動する。このときチャネル
領域7内においては、すでに高水準注入状態はほぼ解除
されていて、チャネル領域7内の正孔は第一の絶縁膜5
界面に反転層を形成する。この反転層は中性のチャネル
領域7をドリフトするよりは高い導電率を持っているの
で、上記素子表面に移動しチャネル領域7に入り込んだ
正孔は、これを伝ってゲート領域8へと流れる。このチ
ャネル領域7に存在する過剰な正孔をゲート領域8へ全
て排出しないかぎり、チャネルは閉じることはできな
い。
【0041】ところで、上記のような変化が起きている
とき、可変電位絶縁電極16に負電位を印加すると、第
二の絶縁膜15の界面には反転層が形成される。このと
き、可変電位絶縁電極16の界面に形成される反転層
は、接地されている固定電位絶縁電極6の界面の反転層
より強い反転層となるため、可変電位絶縁電極16に形
成された反転層の導電率の方が、固定電位絶縁電極6に
形成された反転層より高くなる。よって、ターンオフ時
にドレイン領域2から上記素子表面に移動してきた正孔
はチャネル領域7へ飛び込むよりも、可変電位絶縁電極
16近傍へとより多く集まり、第二の絶縁膜15界面に
形成された反転層を通ってゲート領域8へ排出される。
このようにして、本実施の形態ではターンオフ時にドレ
イン領域2からチャネル領域7に流れ込む正孔の量が減
少するため、チャネル領域7にある正孔が枯渇するまで
の時間が短縮される。すなわち、チャネルは従来に比べ
速く閉じ、ターンオフ速度が向上する。
【0042】(第2の実施の形態)図5は第2の実施の
形態を説明する図である。これは請求項2に対応する。
なお、図5は図1に対応する素子の斜視図であり、図中
符号の同じものは同じ要素を示す。
【0043】本実施の形態では、第1の実施の形態に対
して、可変電位絶縁電極16をゲート電極18と接続し
たものである。第1の実施の形態では素子が4端子とな
っていて操作が煩雑になっていたのであるが、第1の実
施の形態の効果に加え、通常の素子と変わらぬ3端子素
子となったことで操作が簡便になる。
【0044】(第3の実施の形態)図6は第3の実施の
形態を説明する図である。これは請求項3に対応する。
なお、図6は図1に対応する素子の斜視図であり、図中
符号の同じものは同じ要素を示す。
【0045】本実施の形態では、固定電位絶縁電極6に
挟まれたチャネル領域7以外の、固定電位絶縁電極6と
可変電位絶縁電極16もしくは可変電位絶縁電極16に
挟まれる領域にp型のバイパス領域9を付加している。
このp型のバイパス領域9はゲート領域8と接してい
て、つまりゲート電極18に接続されている。また、図
6中ではp型のバイパス領域9は素子表面の比較的浅い
領域に配置されているが、チャネル領域7以外の、可変
電位絶縁電極16や固定電位絶縁電極6に挟まれた領域
であれば溝の深さ近くまであってもよいし、p型のバイ
パス領域9が表面に露出せず、埋め込まれた形態であっ
てもよい。このような構造とすることにより、上記ドレ
イン電位の上昇により、可変電位絶縁電極16近傍に集
まった過剰な正孔は、第二の絶縁膜15界面に反転層を
形成し、これを伝ってゲート領域8へと流れるが、p型
ゲート領域8と接続したp型バイパス領域9が可変電位
絶縁電極16の近傍にあれば、p型バイパス領域9の電
位はp型ゲート領域8の電位と連動して負電位になる。
【0046】図1〜5の構成では、可変電位絶縁電極1
6の近傍はn型領域だったので、可変電位絶縁電極16
近傍のポテンシャルはゲート領域8とは連動しないし、
第二の絶縁膜15界面の反転層によって影響されるのみ
であった。バイパス領域9が負電位になれば、可変電位
絶縁電極16の近傍の導電率は向上するし、チャネル領
域7に入ろうとする正孔をより捕獲しやすくなる。
【0047】(第4の実施の形態)図7は第4の実施の
形態を説明する図である。これは請求項4に対応する。
なお、図7は図1に対応する素子の斜視図であり、図中
符号の同じものは同じ要素を示す。
【0048】本実施の形態では、前述した第3の実施の
形態において、ゲート領域8と接しゲート電極18に接
続されていたp型のバイパス領域9の代わりに、ゲート
領域8と接しないように配置され、可変電位絶縁電極1
6に接続されたp型の少数キャリア制御領域19を設け
る。また、ゲート電極18と可変電位絶縁電極16は接
続されていない。また、第二のMOS型電極14は例え
ば第一のMOS型電極4と同材料の高濃度のp+ 型ポリ
シリコンよりなる。
【0049】次に動作を説明する。この構造の素子をタ
ーンオフさせる際、上記までの実施の形態と同様、ゲー
ト電極18には0もしくは負電位を、可変電位絶縁電極
16には負電位を印加する。これによってドレイン領域
2内の過剰正孔が素子表面に移動してくる。ここで本構
造では、可変電位絶縁電極16の第二の絶縁膜界面15
に接して同電位のp型の少数キャリア制御領域19があ
り、これは可変電位絶縁電極16が接続されているた
め、可変電位絶縁電極16の近傍に反転層が形成されよ
うとすると、その正孔は少数キャリア制御領域19へと
流れ去る。よって、可変電位絶縁電極16からドレイン
領域2への電界は反転層に遮蔽されることなく広がるこ
とができ、ターンオフ時にチャネル領域7へ入り込もう
とする正孔をさらに減少させることができる。なお、固
定電位絶縁電極6に面した領域に入った正孔は、第二の
絶縁膜15界面に形成された強い反転層を通ってゲート
領域8へ排出される。
【0050】(第5の実施の形態)図8は第5の実施の
形態を説明する図である。これは請求項5に対応する。
なお、図8は図3に対応する素子の表面図であり、図中
符号の同じものは同じ要素を示す。ただし、図8の表面
図では、第一の絶縁膜5および第二の絶縁膜15の表記
は省略した。
【0051】本実施の形態では、隣接するゲート領域8
の等距離となる領域にチャネル領域7を持たない。よっ
て、同時にソース領域3もその領域には存在しない。代
わりに、その領域には可変電位絶縁電極16もしくはこ
れに挟まれたドレイン領域2が存在し、ここで挟まれた
領域はチャネル領域7と同様、ゲート領域8に接するよ
うになっている。このような構造にすることによる効果
は、導通状態からターンオフすべくゲート電極18に0
または負電位を印加すると、上述したようにゲート領域
8近傍にある正孔から排除され、最後には隣接するゲー
ト領域8から等距離となるドレイン領域2に最も濃度の
高い正孔が残る。これが、ドレイン電位の上昇によって
素子表面に移動し、チャネル領域7に入るとチャネルの
遮断を遅らせる。そこで、隣接するゲート領域8から等
距離となる領域にチャネル領域7を形成しないことによ
って、さらにチャネル領域7に流れ込む正孔の量を減少
させることができる。また図8のように、隣接するゲー
ト領域8から等距離にある領域近傍には可変電位絶縁電
極16を配置すれば、素子表面に移動した正孔は第二の
絶縁膜15に形成された反転層を通ってゲート領域8に
排出される。また、可変電位絶縁電極16に挟まれた領
域には、第3の実施の形態に記載したp型のバイパス領
域9があっても構わない。その場合、素子のターンオフ
速度はさらに速くなる。ところで、図6ではソース領域
3は「コの字」型をした固定電位絶縁電極6によって挟
まれるように配置されているが、必ずしも3方を囲まれ
ている必要はない。
【0052】
【0053】
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明の第1の実施
の形態によれば、可変電位絶縁電極を設けることによ
り、ターンオフ時にチャネル領域に流れ込む正孔の量を
低減することができるため、チャネルを遮断する速度が
速くなり、ターンオフ速度が向上する。
【0055】さらに、本発明の第2の形態によれば、可
変電位絶縁電極をゲート電極と接続することによって、
操作が複雑な4端子から通常の3端子素子となるため、
操作が簡便となる。
【0056】さらに、本発明の第3の実施の形態によれ
ば、可変電位絶縁電極の近傍にゲート領域に接したp型
のバイパス領域を付加することにより、第二の絶縁膜界
面に形成される反転層を通ってゲート領域へ排出される
正孔にとって導電率が向上するため、さらにターンオフ
速度が向上する。
【0057】さらに、本発明の第4の実施の形態によれ
ば、可変電位絶縁電極近傍に、これに接続され、かつ、
ゲート領域に接していないp型の少数キャリア制御領域
を配置することによって、第二の絶縁膜界面の導電率を
向上する効果に加え、第二の絶縁膜界面近傍に強い電界
を生成することが可能なので、ターンオフ時にチャネル
領域内に入り込む過剰な正孔の量をさらに減少させるこ
とができる。
【0058】さらに、本発明の第5の実施の形態によれ
ば、上記本発明の第一の実施の形態の効果に加え、ター
ンオフ時に最後まで正孔が残る領域、すなわち隣接する
ゲート領域から等距離となる領域に、チャネル領域を形
成せず、可変電位絶縁電極を配置することで、チャネル
領域に飛び込む正孔の量が減り、さらにターンオフ速度
が向上する。
【0059】さらに、本発明の第6の実施の形態によれ
ば、ターンオフ時に最後まで正孔が残る領域、すなわち
隣接するゲート領域から等距離となる領域に、チャネル
領域を形成しないことにより、可変電位絶縁電極を作ら
ずともターンオフ速度が向上する。
【図面の簡単な説明】
本発明の半導体装置における第1の実施の形態の素子の
基本構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の半導体装置における第1の実施の断面
図である。
【図3】本発明の半導体装置における第1の実施の表面
構造を示す断面図である。
【図4】本発明の半導体装置における第1の実施の形態
の他の角度からみた断面図である。
【図5】本発明の半導体装置における第2の実施の形態
の斜視図である。
【図6】本発明の半導体装置における第3の実施の形態
の斜視図である。
【図7】本発明の半導体装置における第4の実施の形態
の斜視図である。
【図8】本発明の半導体装置における第5の実施の形態
の表面構造を示す断面図である。
【図9】従来の半導体装置における素子の基本構造を示
す斜視図である。
【図10】従来の半導体装置における素子の基本構造を
示す断面図である。
【図11】従来の半導体装置における素子の表面構造を
示す断面図である。
【図12】従来の半導体装置における素子の表面構造を
他の角度からみた断面図である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドレイン領域である一導電型の半導体基
    体の一主面に接して同一導電型のソース領域を一個また
    は複数個有し、 前記主面に接して前記ソース領域を挟み込むように配置
    された第一の溝を一個または複数個有し、 前記第一の溝の内部には第一の絶縁膜によって前記ドレ
    イン領域と絶縁され、かつ、前記ソース領域と同電位に
    保たれた固定電位絶縁電極を有し、 前記固定電位絶縁電極は、前記第一の絶縁膜を介して隣
    接する前記ドレイン領域に空乏領域を形成するような仕
    事関数の導電性材料から成り、 前記ソース領域に接する前記ドレイン領域の一部であっ
    て、前記固定電位絶縁電極によって挟み込まれたチャネ
    ル領域を有し、 前記チャネル領域には前記固定電位絶縁電極の周囲に形
    成された前記空乏領域によって多数キャリアの移動を阻
    止するポテンシャル障壁が形成され、 遮断状態における前記ドレイン領域側からの電界が前記
    ソース領域近傍に影響を及ぼさないように、前記チャネ
    ル領域にあって前記第一の溝の底部から前記ソース領域
    までの距離すなわちチャネル長は、前記チャネル領域に
    あって対面する前記第一の溝の側壁同士の距離、すなわ
    ちチャネル厚みの少なくとも2乃至3倍以上となってお
    り、 前記固定電位絶縁電極を取り囲む前記絶縁膜の界面に少
    数キャリアを導入して反転層を形成し、前記固定電位絶
    縁電極から前記ドレイン領域への電界を遮蔽して前記チ
    ャネル領域に形成されたポテンシャル障壁を減少もしく
    は消滅させてチャネルを開くべく、前記絶縁膜ならびに
    前記チャネル領域に接して、前記ソース領域には接しな
    い、反対導電型のゲート領域を有し、さらに前記ゲート
    領域と接続するゲート電極を有する半導体装置におい
    て、 前記固定電位絶縁電極の近傍であって前記チャネル領域
    とは接しない前記主面に、第二の溝を有し、 前記第二の溝の内部には、第二の絶縁膜によって前記ド
    レイン領域と絶縁された可変電位絶縁電極を有し、 かつ、前記第二の溝は前記ゲート領域と接していること
    を特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記可変電位絶縁電極が前記ゲート電極
    と接続されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 前記可変電位絶縁電極の近傍であって前
    記チャネル領域とは接しない領域に、前記ゲート領域と
    接続した反対導電型のバイパス領域を有することを特徴
    とする請求項1,2に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 ドレイン領域である一導電型の半導体基
    体の一主面に接して同一導電型のソース領域を一個また
    は複数個有し、 前記主面に接して前記ソース領域を挟み込むように配置
    された第一の溝を一個または複数個有し、 前記第一の溝の内部には第一の絶縁膜によって前記ドレ
    イン領域と絶縁され、かつ、前記ソース領域と同電位に
    保たれた固定電位絶縁電極を有し、 前記固定電位絶縁電極は、前記第一の絶縁膜を介して隣
    接する前記ドレイン領域に空乏領域を形成するような仕
    事関数の導電性材料から成り、 前記ソース領域に接する前記ドレイン領域の一部であっ
    て、前記固定電位絶縁電極によって挟み込まれたチャネ
    ル領域を有し、 前記チャネル領域には前記固定電位絶縁電極の周囲に形
    成された前記空乏領域によって多数キャリアの移動を阻
    止するポテンシャル障壁が形成され、 遮断状態における前記ドレイン領域側からの電界が前記
    ソース領域近傍に影響を及ぼさないように、前記チャネ
    ル領域にあって前記第一の溝の底部から前記ソース領域
    までの距離すなわちチャネル長は、前記チャネル領域に
    あって対面する前記第一の溝の側壁同士の距離、すなわ
    ちチャネル厚みの少なくとも2乃至3倍以上となってお
    り、 前記固定電位絶縁電極を取り囲む前記第一の絶縁膜の界
    面に少数キャリアを導入して反転層を形成し、前記固定
    電位絶縁電極から前記ドレイン領域への電界を遮蔽して
    前記チャネル領域に形成されたポテンシャル障壁を減少
    もしくは消滅させてチャネルを開くべく、前記第一の絶
    縁膜ならびに前記チャネル領域に接して、前記ソース領
    域には接しない、反対導電型のゲート領域を有し、さら
    に前記ゲート領域と接続するゲート電極を有する半導体
    装置において、 前記固定電位絶縁電極の近傍であって前記チャネル領域
    とは接しない前記主面に、第二の溝を有し、 前記第二の溝の内部には、第二の絶縁膜によって前記ド
    レイン領域と絶縁された可変電位絶縁電極を有し、 前記可変電位絶縁電極は、前記第二の絶縁膜を介して隣
    接する前記ドレイン領域に空乏領域を形成するような仕
    事関数の導電性材料から成り、 前記第二の絶縁膜に接し、前記チャネル領域ならびに前
    記ゲート領域に接しない前記ドレイン領域に、前記可変
    電位絶縁電極と電気的に接続された反対導電型の少数キ
    ャリア制御領域を有することを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 ターンオフ時に、前記ドレイン領域に存
    在する過剰少数キャリアが、前記チャネル領域に入り、
    さらに、前記ソース領域近傍を通って前記ゲート領域へ
    移動することによるターンオフ時間の延長を抑制すべ
    く、隣接する前記ゲート領域から等距離となる領域には
    前記チャネル領域を持たないことを特徴とする請求項1
    乃至4に記載の半導体装置。
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