JP3473014B2 - 電子写真現像剤用磁性キャリア - Google Patents

電子写真現像剤用磁性キャリア

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JP3473014B2
JP3473014B2 JP19668599A JP19668599A JP3473014B2 JP 3473014 B2 JP3473014 B2 JP 3473014B2 JP 19668599 A JP19668599 A JP 19668599A JP 19668599 A JP19668599 A JP 19668599A JP 3473014 B2 JP3473014 B2 JP 3473014B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、耐久性に優れているこ
とによって、安定した帯電性を有する電子写真現像剤用
磁性キャリアを工業的、経済的に有利に提供するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】電子写真現像法においては、セレン、O
PC(有機半導体)、a−Si等の光導電性物質を感光
体として用い、種々の手段により静電気的潜像を形成
し、この潜像に磁気ブラシ現像法等を用いて、潜像の極
性と逆に帯電させたトナーを静電気力により付着させ、
顕像化する方式が採用されている。 【0003】周知の通り、この現像方式においては、磁
性キャリアと呼ばれる担体粒子が使用され、摩擦帯電に
より適量の正又は負の電気量をトナーに付与すると共に
磁気力を利用することによって磁石を内蔵する現像スリ
ーブを介して、潜像を形成した感光体表面付近の現像領
域にトナーを搬送している。 【0004】近年、この電子写真現像法は、複写機やプ
リンターなど広く用いられており、細線や小文字、写真
あるいはカラー原稿等様々な対象に対応できることが要
求されているとともに、高画質化、高品位化、高速化及
び連続化等についても、合わせて要求されており、殊
に、これらの諸特性に対する要求は今後益々高くなるも
のと予測される。 【0005】様々な対象に対応できるとともに、高画質
化、高品位化のためには、トナー粒子及び磁性キャリア
粒子のそれぞれについて粒子サイズを小さくする検討が
行われており、殊に、磁性キャリア粒子については、平
均粒子径が10〜50μmの粒子サイズのものが強く要
求されている。 【0006】一方、高速化及び連続化のためには、現像
剤としての耐久性を向上させることが強く要求されてお
り、磁性キャリアの場合には、機械粉砕法、電解法、還
元法、熱分解法及び焼結法等の方法により得られる鉄粉
や各種フェライト微粒子粉末又はマグネタイト微粒子粉
末を造粒、加熱焼成して得られる造粒焼成粒子や磁性粒
子粉末又は磁性粒子粉末と非磁性粒子粉末との混合粉末
をバインダー樹脂中に分散させた複合体粒子を磁性芯材
粒子(以下、磁性芯材粒子という。)として用い、該磁
性芯材粒子の粒子表面を各種樹脂で被覆することが行わ
れており、既に実用化されている。 【0007】近時における特性向上に対する要求はとど
まるところがなく、鮮明な画像を得るためには、磁性キ
ャリアの長時間の使用によっても帯電量が変化すること
なく安定であることが必要である。即ち、磁性キャリア
の長時間の使用により磁性芯材粒子の粒子表面の被覆樹
脂層が剥離してしまい、その結果、磁性キャリアの帯電
量が変化してトナーを適切に帯電できなくなる現象が問
題となっており、磁性芯材粒子の粒子表面からの被覆樹
脂層の剥離を防止して耐久性を向上させることにより安
定した帯電性を有することが強く要求されている。 【0008】従来、磁性キャリアの耐久性を向上させる
ために、磁性芯材粒子の粒子表面にシリコーン樹脂を被
覆した磁性キャリア(特公平2−3181号公報、特開
昭62−66269号公報、特開平3−242657号
公報等)や磁性芯材粒子の粒子表面にシランカップリン
グ剤を含むシリコーン樹脂を被覆した磁性キャリア(特
開平5−107819号公報等)などが知られている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】耐久性に優れているこ
とによって、安定した帯電性を有する磁性キャリアは、
現在、最も要求されているところであるが、このような
磁性キャリアは未だ得られていない。 【0010】即ち、前出公知の磁性キャリアは、磁性芯
材粒子の粒子表面に被覆樹脂層を形成するにあたり、樹
脂を硬化させるためにシリコーン樹脂とともに脂肪酸金
属塩、特に有機錫化合物を併用している。有機錫化合物
は、その量が多くなる程硬化しやすくなるため、磁性キ
ャリア粒子相互の凝集を生じさせることなく、均一且つ
十分な樹脂被覆層を形成することが可能になるが、一
方、有機錫化合物が樹脂固形分に対して0.4重量%以
上と多くなると樹脂被覆層が脆くなり、長時間の使用に
よって樹脂被覆層が磁性芯材粒子の粒子表面から剥離
し、帯電量が変化し、不安定になる。 【0011】一方、併用する有機錫化合物の量を少なく
すると被覆樹脂を硬化させることが困難になるため磁性
芯材粒子の粒子表面に均一且つ十分に樹脂被覆層を形成
することが困難となり、また、樹脂被覆層の形成時又は
その後の熱処理時に、磁性キャリア粒子相互間で凝集が
生じ、収率が低下するという問題が発生する。この現象
は、小粒径、殊に、50μm以下の磁性芯材粒子をシリ
コーン樹脂で十分且つ均一に被覆しようとする場合に顕
著である。 【0012】そこで、本発明は、有機錫化合物を全く使
用しないで、耐久性が優れていることによって、安定し
た帯電性を有する磁性キャリアを収率良く得ることを技
術的課題とする。 【0013】 【課題を解決する為の手段】前記技術的課題は、次の通
りの本発明によって達成できる。 【0014】即ち、本発明は、磁性芯材粒子の粒子表面
に金属アルコキシド(RO)nM(但し、RはC1〜C16
のアルキル基、MはAl、Ti、Na、K、Ca、Zn
及びFeから選ばれた金属の1種、nは1〜4の整数で
ある。)とシランカップリング剤とシリコーン樹脂とか
らなる被覆層が形成されている平均粒子径10〜200
μmの磁性粒子からなることを特徴とする電子写真現像
剤用磁性キャリアである。 【0015】次に、本発明実施にあたっての諸条件につ
いて述べる。 【0016】まず、本発明に係る磁性粒子について述べ
る。 【0017】本発明に係る磁性粒子の粒子サイズは、平
均粒子径が10〜200μmである。平均粒子径が10
μm未満の場合は、磁性粒子の粒子表面にトナーが強固
に付着して本来持っている磁性粒子の帯電性が失われる
という現象、所謂、トナーのスペント化を起こしやす
い。200μmを越える場合は、鮮明な画像を得ること
が出来ない。特に、高画質化、高品位化のためには10
〜100μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは10
〜50μmの範囲である。 【0018】本発明における磁性芯材粒子は、前述の磁
性芯材粒子のいずれをも使用することができる。造粒焼
成粒子としては、リチウム、マンガン、マグネシウム等
から選ばれた元素の1種又は2種以上からなるフェライ
ト造粒焼成粒子又はマグネタイト造粒焼成粒子を使用す
ることができる。フェライト造粒焼成粒子の組成は、具
体的には、リチウム−マンガンフェライト、リチウム−
マグネシウムフェライト、マグネシウム−フェライト、
銅−亜鉛フェライトが好ましい。複合体粒子としては、
樹脂と上記フェライト微粒子粉末やマグネタイト微粒子
粉末などの磁性微粒子粉末、又は、当該磁性微粒子粉末
とヘマタイト等の非磁性微粒子粉末との混合微粒子粉末
を混練・粉砕法や重合法により、造粒したものが使用で
きる。より耐久性の向上した磁性キャリアを得るために
は、比重が軽い、殊に2〜4である、複合体粒子が好ま
しい。磁化値の高い磁性キャリアを得るためには、造粒
焼成粒子が好ましい。 【0019】尚、上記磁性芯材粒子である複合体粒子を
製造するに際して使用される磁性微粒子粉末や非磁性粒
子粉末は、球状、偏平状、針状等のいずれの粒子形状の
ものも使用することができ、粒子サイズは平均粒子径
0.05〜5.0μmが好ましく、より好ましくは0.
1〜0.5μmである。これら粒子の樹脂中における分
散性等の特性を改良するために、必要により、カップリ
ング剤等で表面処理をして親油化しておいてもよい。 【0020】磁性芯材粒子の粒子形状は、球状、粒状、
偏平状のいずれの形態のものも使用することができる。
磁性芯材粒子の粒子サイズは、平均粒子径が8〜195
μm、好ましくは10〜100μmである。8μm未満
の場合には、得られる磁性粒子の粒子サイズが10μm
未満になる。195μmを越える場合には、得られる磁
性粒子の粒子サイズが200μmを越える。 【0021】本発明における磁性粒子の被覆層は、金属
アルコキシドとシランカップリング剤とシリコーン樹脂
とからなり、金属アルコキシド、シランカップリング剤
及びシリコーン樹脂は被覆層中で相互に結合していても
よい。磁性粒子の耐久性を考慮すると、3官能のシリコ
ーン(以下、Tとする。)と2官能のシリコーン(以
下、Dとする。)との比が95:5乃至40:60の範
囲が好ましく、より好ましくは95:5乃至50:50
の範囲である。 【0022】被覆量は、磁性芯材粒子に対して0.05
〜10重量%である。0.05重量%未満の場合には、
不十分かつ不均一な被膜となりやすく、磁性粒子の耐久
性を向上させることが困難となる。また、被覆量が多す
ぎると磁性芯材粒子の粒子表面からの剥離が生じやす
く、安定した帯電性を有する磁性キャリアを得ることが
困難となる。好ましくは0.1〜10重量%、さらに好
ましくは0.2〜5重量%である。 【0023】本発明における被覆層中のアルコキシド
は、(RO)nM(但し、RはC1〜C 16のアルキル基、
MはAl、Ti、Na、K、Ca、Zn及びFeから選
ばれた金属の1種、nは1〜4の整数である。)で示さ
れる。工業性、経済性等の実用性を考慮するとRがC2
〜C8のアルキル基が好ましく、より好ましくはC2〜C
4のアルキル基であり、被覆層の耐久性をより向上させ
るためには、MがAl、Tiの金属が好ましい。具体的
には、アルミニウム−トリ−n−ブトキシド(n=4、
M=Al)、アルミニウム−トリ−エトキシド(n=
2、M=Al)、アルミニウム−トリ−sec−ブトキ
シド(n=4、M=Al)、アルミニウム−トリ−イソ
プロポキシド(n=3、M=Al)、チタニウム−テト
ラ−n−ブトキシド(n=4、M=Ti)、チタニウム
−テトラエトキシド(n=2、M=Ti)及びチタニウ
ム−テトラ−イソ−プロポキシド(n=3、M=Ti)
等を使用することが出来る。 【0024】金属アルコキシドの量は、シリコーン樹脂
固形分に対し0.05〜0.4重量%が好ましく、より
好ましくは0.05〜0.35重量%である。0.05
重量%未満の場合には、シリコーン樹脂の硬化速度が遅
く、得られる磁性キャリア粒子相互で凝集が生じやすく
なり、収率が低下する。0.3重量%を越える場合に
は、被覆層が脆くなりやすく、耐久性が低下しやすくな
る。 【0025】本発明における被覆層中のシランカップリ
ング剤としては、アミノ基、エポキシ基、ビニール基、
メルカプト基、ハロゲン基、アルキル基を有するカップ
リング剤が使用できる。具体的には、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチ
ル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなど
のアミノ基を有するシランカップリング剤;γ−グリシ
ドオキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−3,4
−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドオキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキ
シ基を有するカップリング剤;ビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル・トリス(β−
メトキシ)シランなどのビニール基を有するカップリン
グ剤;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の
メルカプト基を有するカップリング剤;ジメチルジクロ
ルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルク
ロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジル
ジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシ
ラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロル
エチルトリクロルシランなどのハロゲン基を有するカッ
プリング剤;トリメチルシランなどのアルキル基を有す
るカップリング剤である。負帯電性トナーの帯電量を高
める必要がある場合には、アミノ基を有するシランカッ
プリング剤が好ましい。トナーの帯電量をあまり変化さ
せたくない場合には、エポキシ基を有するカップリング
剤が好ましい。 【0026】シランカップリング剤の量は、シリコーン
樹脂固形分に対し0.1〜20.0重量%が好ましく、
より好ましくは1〜15重量%である。0.1重量%未
満の場合には、シリコーン樹脂の硬化速度が遅くなり、
本発明の目的とする耐久性に優れた被覆層を形成するこ
とが困難になり、また、磁性粒子相互で凝集が生じやす
くなる。20.0重量%を越える場合には、被覆層が脆
くなりやすく、耐久性が低下するため、得られる磁性キ
ャリアの帯電性が不安定となりやすい。本発明に係る磁
性粒子は、真比重が通常2〜7、好ましくは2.5〜
4.5であって、体積固有抵抗値が通常106Ω・cm
以上、好ましくは107〜1015Ω・cmであって、飽
和磁化値が通常10〜90emu/g、好ましくは20
〜90emu/gであって、耐久性(帯電量の変化)が
通常15%以下、好ましくは10%以下である。 【0027】次に、本発明に係る磁性粒子の製造法につ
いて述べる。 【0028】前記の通りの本発明に係る磁性粒子は、シ
リコーン樹脂と金属アルコキシドとシランカップリング
剤とからなるシリコーン樹脂組成物を固形分量が5〜3
0重量%となるようにトルエンで希釈し、次いで、ゲル
化時間が2乃至5時間になるようにそれぞれの添加量を
調整して作製した塗工液を磁性芯材粒子に添加・混合し
て、前記磁性芯材粒子を構成する磁性芯材粒子の粒子表
面を前記塗工液によって被覆することにより得ることが
できる。塗工液はほぼ全量が磁性芯材粒子の粒子表面に
被覆されて樹脂被覆層を形成する。 【0029】固形分濃度が5重量%未満の場合には、ト
ルエン等の溶剤を除去するために長時間を要し、工業
的、経済的ではない。固形分濃度が30重量%を越える
場合には、磁性芯材粒子のシリコーン樹脂組成物による
十分且つ均一な樹脂被覆層の形成が困難となる。ゲル化
時間が2時間未満の場合には、塗工液自体が増粘するこ
とにより、磁性芯材粒子のシリコーン樹脂組成物による
十分且つ均一な樹脂被覆層の形成が困難となる。ゲル化
時間が5時間を越える場合には、磁性芯材粒子相互の凝
集が生じやすくなる。 【0030】塗工液の添加量は、磁性芯材粒子に対し、
固形物として0.05〜10.0重量%の範囲が好まし
い。0.05重量%未満の場合には、磁性芯材粒子のシ
リコーン樹脂組成物による被覆層が不十分且つ不均一と
なりやすい。10.0重量%を越える場合には、得られ
る磁性キャリアの体積固有抵抗値が高く、チャージアッ
プ等の画像上の問題が発生する。 【0031】 【発明の実施の形態】 【0032】本発明の代表的な実施の形態は次の通りで
ある。 【0033】尚、以下の実施の形態及び後出実施例並び
に比較例における平均粒子径はレーザー回折式粒度分布
計(株式会社堀場製作所製)により計測した値で示し、
また、粒子の粒子形態は、走査型電子顕微鏡(株式会社
日立製作所製、S−800)で観察したものである。 【0034】飽和磁化は、振動試料型磁力計VSM−3
S−15(東英工業株式会社製)を用いて外部磁場10
kOeのもとで測定した値で示した。 【0035】真比重は、マルチボリウム密度計(マイク
ロメリティクス社製)で測定した値で示した。 【0036】体積固有抵抗は、ハイレジスタンスメータ
ー4329A(横河ヒューレットパッカード社製)で測
定した値で示した。 【0037】耐久テストは、以下のように行った。磁性
キャリア50gを100ccガラス製サンプル瓶の中に
入れ、ふたをした後、ペイントコンディショナー(RE
D DEVIL社製)にて、10時間振とうさせる。振
とう前後の各々のサンプルについて帯電量を測定した。 【0038】帯電量は、磁性キャリア95重量部と下記
の方法により製造したトナー5重量部を十分に混合し、
ブローオフ帯電量測定装置TB−200(東芝ケミカル
社(製))を用いて測定した。 〈トナーの製造〉 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸とを縮合して得られたポリエステル樹 脂 100重量部 フタロシアニン顔料 4重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、二軸
押出し混練機により溶融混練し、冷却後ハンマーミルを
用いて粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉
砕機で微粉砕した。この微粉砕物を分級して、重量平均
粒径8μmの負帯電性シアン着色粉体を得た。上記シア
ン着色粉体100重量部に対し、10重量部の酸化チタ
ン微粉末をヘンシェルミキサーにより添加混合し、シア
ントナーを得た。 【0039】磁性芯材粒子の粒子表面に被覆層が形成さ
れている磁性粒子の収率は、磁性芯材粒子A〜Eの各粒
子に対応する篩の目開きが44μm、63μm、63μ
m、75μm及び75μmの各篩を用いて粒子表面に樹
脂被覆層が形成されている磁性粒子が篩の目を通過した
量を篩にかける前の量で割った値を百分率で示した。 【0040】<磁性芯材粒子の生成>ヘンシェルミキサ
ー内に平均粒子径が0.24μmの球状マグネタイト粒
子1kgを仕込み十分に良く攪拌しながら、シラン系カ
ップリング剤(KBM−602:信越化学工業株式会社
製)7.5gを添加、混合して、上記球状マグネタイト
粒子の粒子表面を上記シラン系カップリング剤で被覆し
た。 【0041】別に、1lの四つ口フラスコに、フェノー
ル50g、37%ホルマリン75g、親油化処理された
上記球状マグネタイト粒子400g、25%アンモニア
水15g、水50gを仕込み、攪拌しながら60分間で
85℃に上昇させ、同温度で120分間、反応・硬化さ
せ、フェノール樹脂と球状マグネタイト粒子粉末からな
る複合体粒子の生成を行った。次に、フラスコ内の内容
物を30℃に冷却し、0.5lの水を添加した後、上澄
み液を除去し、さらに下層の沈殿物を水洗し、風乾し
た。 【0042】次に、これを減圧下(5mmHg以下)
に、150〜180℃で乾燥して複合体粒子(以下、複
合体粒子Aという。)を得た。収率は95%であった。 【0043】この複合体粒子Aは、マグネタイト粒子の
含有量が88重量%の球状(球形度1.1)粒子であ
り、平均粒子径が18μm、比重が3.55であって、
飽和磁化が75emu/g、体積固有抵抗が1×108
Ωcmであった。 【0044】<磁性芯材粒子のシリコーン樹脂被覆>万
能攪拌機(5XDML:株式会社ダルトン製)内に、磁
性芯材粒子として複合体粒子Aを1kg入れ、品温が5
0℃になるまで攪拌する。次に、シリコーン樹脂(T/
D単位比=90/10)を固形分として30gと、アル
コキシドとしてアルミニウム−トリ−sec−ブトキシ
ド(n=4、M=Al)(以下、アルコキシドFとす
る。)0.03gとカップリング剤としてγ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランKBM903(商品名:信越
化学工業株式会社製)(シランカップリング剤aとす
る。)の0.9gとをシリコーン樹脂の固形分濃度が2
0%になるようにトルエンで希釈した塗工液を添加す
る。次いで、同温度で1時間攪拌した後、窒素ガス雰囲
気下、200℃で2時間熱処理を行った。 【0045】シリコーン樹脂による被覆は、電子顕微鏡
観察の結果、十分かつ均一であり、被覆量は2.5重量
%であった。得られた金属アルコキシドとシランカップ
リング剤とシリコーン樹脂とからなる樹脂被覆層によっ
て粒子表面が被覆されている複合体粒子は、平均粒子径
19μm、比重3.53、電気抵抗値6×1013Ωc
m、飽和磁化値74emu/g、帯電量の変化率は6%
(初期−45μC/g、振とう後−42μC/g)であ
った。 【0046】 【作用】本発明において最も重要な点は、磁性芯材粒子
の粒子表面が金属アルコキシドとカップリング剤とシリ
コーン樹脂とからなる樹脂被覆層によって粒子表面が被
覆されている磁性粒子は、耐久性に優れていることによ
って、安定した帯電性を有するという事実である。 【0047】本発明に係る磁性粒子の耐久性が優れてい
る理由について、本発明者は、被覆層の磁性芯材粒子へ
の密着性が優れているとともに、有機錫化合物を全く使
用しないことによって被覆樹脂の劣化が防止された結
果、長期間の使用によっても被覆層の剥離が生じないこ
とによるものと考えている。 【0048】本発明に係る磁性粒子は、磁性芯材粒子
が、殊に、小粒径粒子の場合であっても収率が良い理由
について、本発明者は、磁性芯材粒子の露出がないよう
に十分且つ均一に被覆した場合にも磁性粒子相互間にお
ける凝集が少ないことによるものと考えている。 【0049】 【実施例】次に、実施例並びに比較例を挙げる。 実施例1〜6、比較例1〜4 【0050】先ず、磁性芯材粒子A〜Eを準備した。磁
性芯材粒子である複合体粒子B及びCの生成条件を表1
に示すとともに、磁性芯材粒子B〜Eの特性を表2に示
す。 【0051】 【表1】 【0052】 【表2】 【0053】次に、磁性芯材粒子の種類、シリコーン樹
脂の種類及び量、アルコキシドの有無、種類及び量、カ
ップリング剤の有無、種類及び量並びに有機錫化合物の
添加の有無及び量を種々変化させた以外は、前記実施の
形態と同様にしてシリコーン樹脂で被覆された磁性芯材
粒子を得た。 【0054】この時の主要製造条件を表3に、諸特性を
表4に示す。 【0055】 【表3】 【0056】 【表4】 【0057】比較例1で得られたカップリング剤とシリ
コーン樹脂とからなる被覆層によって粒子表面が被覆さ
れている複合体粒子は、耐久テストにおいて帯電量が大
きく変化してしまったことから、被覆樹脂中においてカ
ップリング材の偏析がおき、耐久テストにおける機械的
衝撃において被覆層が剥離したものと考えられる。 【0058】尚、表3中におけるアルコキシドG及び
H、カップリング剤b〜d、並びに有機錫化合物eは、
それぞれ下記の通りである。 〈アルコキシド〉 アルコキシドG:チタニウム−テトラ−n−ブトキシド
(n=4、M=Ti)(Titanim tetra−
n−butoxide) アルコキシドH:チタニウム−テトラ−イソ−プロポキ
シド(n=3、M=Ti)(Titanim tetr
a−iso−propoxide) 【0059】<カップリング剤> カップリング剤b:N−β−アミノエチル−γ−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン(N−β−(amin
oethyl)−γ−aminopropylmeth
yldimethoxysilane)(商品名:KB
M602:信越化学工業株式会社製) カップリング剤c:N−フェニル−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン(N−phenyl−γ−amin
opropyltrimethoxysilane)
(商品名:KBM573:信越化学工業株式会社製) カップリング剤d:γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン(γ−glycidoxymethyl
diethoxysilane)(商品名:KBM40
2:信越化学工業株式会社製) 【0060】〈有機錫化合物〉 有機錫化合物e:ジ−n−ブチルチン−ジラウレート
(Di−n−butyltindilaurate) 【0061】 【発明の効果】本発明に係る電子写真現像剤用磁性キャ
リアは、耐久性が優れていることにより、長期間の使用
によっても被覆層の剥離が生じることがなく、安定した
帯電性を有しているので、電子写真現像剤用磁性キャリ
アとして好適である。 【0062】また、本発明に係る電子写真現像剤用磁性
キャリアは、殊に、小粒径の磁性芯材粒子であっても、
樹脂被覆形成時又は後の加熱工程時において、磁性キャ
リア粒子相互間の凝集が生じることがないので、収率が
良く、工業的、経済的に有利である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/113

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁性芯材粒子の粒子表面に、金属アルコ
    キシド(RO)nM(但し、RはC1〜C16のアルキル
    基、MはAl、Ti、Na、K、Ca、Zn及びFeか
    ら選ばれた金属の1種、nは1〜4の整数である。)と
    シランカップリング剤とシリコーン樹脂とからなる被覆
    層が形成されている平均粒子径10〜200μmの磁性
    粒子からなることを特徴とする電子写真現像剤用磁性キ
    ャリア。
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