JP3471502B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP3471502B2 JP27709395A JP27709395A JP3471502B2 JP 3471502 B2 JP3471502 B2 JP 3471502B2 JP 27709395 A JP27709395 A JP 27709395A JP 27709395 A JP27709395 A JP 27709395A JP 3471502 B2 JP3471502 B2 JP 3471502B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々のパターン及
び塗膜を形成するための感光性樹脂組成物に関する。ま
た、本発明は、着色画像を形成するための感光性樹脂組
成物に関し、特に液晶表示素子、撮像素子等に用いられ
るカラーフィルターの製造に有用な、感光性樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に液晶表示素子や撮像素子等に用い
られるカラーフィルターは、ガラス等の透明な基板上
に、例えばモザイク状あるいはストライプ状の画素を配
置したものであり、従来、染色法〔T.Uchida et al:Re
cord of International DisplayRes.Conf.(1982) 16
6:IEEE Trans.ED-30(1983)503〕、電着法〔M.Suginoya
etal:Proc.Japan Display '83 (1983)206〕、印刷法
〔津田 et al:第13回液晶討論会予稿集(1987)22〕等に
より製造されている。
【0003】これらの中、染色法は、例えばゼラチン、
カゼイン、ポリアクリルアミドなどの水溶性高分子に、
重クロム酸塩や水溶性アジドなどを加えて感光性を付与
し、露光後、現像を行ないレリーフパターンを得、次い
でこのレリーフパターンを染色して着色画像を形成する
ものである。この工程を赤、青、緑、各色について繰り
返すことでカラーフィルターを得るのであるが、各色の
工程間において、例えばタンニン酸による防染処理を施
したり、アクリル系樹脂等の中間層を設け混色を防止し
ている。従って、従来の染色法は工程が複雑であり、色
調の管理が困難である。更に、染色媒体である水溶性高
分子の耐熱性が悪いこと、染色の耐熱性、耐候性が悪い
等の欠点があった。
【0004】上記欠点を解決するために、電着法、印刷
法、顔料分散法などが検討されている。しかし、電着法
は着色膜厚がかなり厚くなり、このことによる電圧降下
が大きいこと、パターン配置上の制限があること等の問
題がある。また、印刷法は寸法精度が悪いこと、表面平
滑性が悪いこと等の欠点がある。
【0005】従来の欠点を解決した方法として、顔料分
散法がある。これは、感光性樹脂に顔料を分散して、こ
れを基板に塗布、乾燥後、露光、現像を行なうことで着
色画像を形成するもので、染色法と比較して単純なプロ
セスでカラーフィルターを製造することができるという
長所を有する。上記顔料分散法に用いられる感光性樹脂
としては、例えば特開昭60−237403号公報など
で開示されている感光性ポリイミド樹脂、特開平1−2
00353号、特開平4−7373号及び特開平4−9
1173号各公報などに記載されているアクリル系ポリ
マーとアジド化合物からなる感光性樹脂、特開平1−1
52449号公報などのに記載されているアクリレート
モノマー、有機ポリマーバインダー及び光重合開始剤か
らなるラジカル重合型の感光性樹脂、あるいは特開平4
−163552公報等で開示されているフェノール樹
脂、N−メチロール構造をもつ架橋剤及び光酸発生剤か
らなる化学増幅型感光性樹脂などが種々のものが提案さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記顔料分散
法による感光性樹脂において、感光性ポリイミド等を用
いたものは高い耐熱性を有するものの、感度が低いこ
と、有機溶媒による現像であること等の欠点がある。ま
た、アジド化合物を感光剤とする従来の系は、感度が低
い、耐熱性に劣る、あるいは露光時に酸素の影響を受け
やすいなどの問題点があった。また、アクリレートモノ
マー等のラジカル重合によるものは高感度ではあるもの
の、露光時に酸素の影響を受け著しく低感度化する問題
があった。これらを避けるためには、酸素遮断膜を設け
たり、不活性ガス中で露光することなどが必要である
が、プロセスが複雑になること、装置が高価になること
などの問題があった。また、露光により発生した酸によ
る触媒反応で画像形成を行なう化学増幅型感光性樹脂は
高感度であり、露光時の酸素の影響を受けない利点があ
るものの、露光から現像までの間に加熱工程を導入する
必要があること、感度及びパターン形状が特に露光から
加熱及び現像までの工程間の時間の影響を受け、プロセ
ス管理が困難であるという問題があった。また、従来の
ものは保存時の経時安定性に欠けるという欠点があっ
た。
【0007】更に、顔料を含まない感光性樹脂組成物に
おいても、上記のカラーフィルター製造のための顔料分
散法に用いられる着色感光性樹脂組成物と同様の問題が
あった。また、従来の顔料を含まない感光性樹脂組成物
は、露光による硬化物の耐薬品性、耐熱性、透明性につ
いて十分考慮されておらず、例えば色材層の保護材とし
て用いる場合、耐熱性、耐薬品性が不十分であり、加熱
により著しく変色したり、薬品により剥離する問題があ
り、なお一層の改善が要求されているのが現状である。
【0008】従って、本発明の目的は、高感度であるこ
と、露光−現像工程間の加熱処理が不要であること、露
光−現像間の時間変化による感度及びパターン形状の変
化が極めて少ないこと、耐熱性に優れ且つ現像が水系で
あること、保存時の経時安定性に優れていること等の優
れた特性を有する着色感光性樹脂組成物を提供すること
にある。また、本発明のもう一つの目的は、耐熱性、耐
薬品性、保存時の経時安定性に優れた、顔料を含まない
感光性樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の状況
に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、次のような組成を有す
る混合物を用いることにより、容易に重合し、露光後加
熱処理することなく現像により画像形成ができることを
見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明によると、(a)下記一
般式(I)で示されるセグメントを含む重合体と、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレ
ートとの反応生成物、
【化1】 {式中、R1は同一又は異なっていてもよく、水素原子
又はメチル基を表わし、R2は炭素数1〜5の直鎖又は
側鎖構造のアルキル基を表わす。また、m及びnは重合
度を表わし、m/n=0.5〜2.4(モル比)であ
る。} (b)活性線の照射による重合開始剤、及び(c)溶剤
を必須成分として含むことを特徴とする感光性樹脂組成
物が提供され、また、上記感光性樹脂組成物に、更に
(d)熱架橋剤及び/又は重合可能な不飽和結合を有す
る化合物、を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物が
提供される。これらは特に耐熱性、耐薬品性の要求され
るパターン形成材料、塗膜形成材料として用いることが
できる。
【0011】また、本発明によると、前記(a)〜
(c)成分又は前記(a)〜(d)成分を含む感光性樹
脂組成物に、更に(e)顔料を含むことを特徴とする感
光性樹脂組成物が提供される。これらの感光性樹脂組成
物はカラーフィルター製造のための顔料分散法に好適に
用いられる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明においては、バインダーとして、下記一般式
(I)で示されるセグメントを含む重合体と、(3,4
−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレートとの
反応生成物が用いられる。
【化1】 {式中、R1は同一又は異なっていてもよく、水素原子
又はメチル基を表わし、R2は炭素数1〜5の直鎖又は
側鎖構造のアルキル基を表わす。また、m及びnは重合
度を表わし、m/n=0.5〜2.4(モル比)であ
る。}
【0013】特に、上記一般式(I)において、R1
少なくとも一方がメチル基であることが好ましく、また
2は炭素数1〜4のアルキル基であることが好まし
く、特にn−ブチル基であることが好ましい。更に、上
記一般式(I)が下記一般式(II)で示されるセグメン
トを含む重合体であることが、より好ましい。
【化2】 (式中、m及びnは前記と同一。) なお、m/nはモル比で0.5〜2.4の範囲にある
が、特に0.6〜1.7の範囲にあることが好ましい。
【0014】前記一般式(I)で示される重合体と、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレ
ートとの反応生成物の分子量(Mw)は、10,000
から80,000の範囲にあるのが好ましく、特に1
5,000から40,000の範囲であるのがより好ま
しい。また、上記反応物の酸価は40〜100KOHm
g/gであるのが好ましく、特に45〜70KOHmg
/gであるのがより好ましい。
【0015】本発明において、活性線の照射による重合
開始剤としては、ハロメチルオキサゾール系化合物、ハ
ロメチル−s−トリアジン化合物、オニウム塩、ベンゾ
インエーテル類、ベンゾフェノン類、キサントン類、ア
セトフェノン誘導体、アジド等種々のものが使用でき
る。より具体的には、ハロメチルオキサゾール系化合物
としては、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,
3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5
−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾ
ール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチ
リル)−1,3,4−オキサジアゾール等が挙げられ
る。また、ハロメチル−s−トリアジン化合物として
は、特にトリハロメチル−s−トリアジン化合物、例え
ば2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキ
シスチリル−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロ
ロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−
1,3−ブタジエニル)−s−トリアジン、2,4−ビ
ス(トリクロロメチル)−6−(p−フェニルスチリ
ル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチ
ル)−6−スチリル−s−トリアジン、2,4−ビス
(トリクロロメチル)−6−フェニル−s−トリアジ
ン、2〔2′(5″−メチルフリル)エチリデン〕−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2(2′−フリルエチリデン)−4,6−(トリクロロ
メチル)−s−トリアジン、5,7−ビス(トリブロモ
メチル)−s−トリアゾロ〔1,5−a〕ピリミジン等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数組
み合わせて用いてもよい。
【0016】また、ベンゾインエーテル類としては、例
えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチル
エーテル等が挙げられる。ベンゾフェノン類としては、
例えばアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノ
ン、ミヒラーズケトン、o−ベンゾイルメチルベンゾエ
ート等が挙げられる。キサントン類としては、例えば、
キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−アルキルチオキサントン、2,4−ジアルキル
チオキサントン等が挙げられる。アセトフェノン誘導体
としては、例えばアセトフェノン、トリクロロアセトフ
ェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等が挙げられ
る。アジドとしては、例えば4,4’−ジアジドスチル
ベン、4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジス
ルホン酸−N,N−ジエチレンオキシエチルアミド、p
−アジドベンザルアセトフェノン、アジドカルコン等が
挙げられる。
【0017】オニウム塩としては、種々のスルホニウム
塩、ヨードニウム塩、ジアゾニウム塩が挙げられ、具体
例としては、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメ
タンスルホネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニル
メチルスルホニウム、ヘキサフルオロホスフェート、α
−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスル
ホニウムヘキサフルオロホスフェート(又はヘキサフル
オロアンチモネート)、ジフェニル−t−ブチルフェニ
ルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフ
ェニルメトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロア
ンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオ
ロアンチモネート、ジ−t−ブチルフェニルヨードニウ
ムトリフルオロメタンスルホネート(又はヘキサフルオ
ロアンチモネート、又はテトラフルオロボレート)、メ
トキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタ
ンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロ
メタンスルホネート、アミノフェニルベンゼンジアゾニ
ウムテトラフルオロボレート、ピレンジアゾニウムテト
ラフルオロボレート等が挙げられる。これらは単独で用
いてもよいし、複数組み合わせでもよい。
【0018】本発明の組成物では、バインダー成分とし
ての(a)成分との組み合わせにおいて、画像形成性と
いう点で、重合開始剤としてハロメチル−s−トリアジ
ン化合物、特にトリハロメチル−s−トリアジン化合物
を用いることが好ましい。
【0019】また、本発明では、感度向上のために増感
剤を組み合せて用いてもよい。増感剤としては、2−ニ
トロフルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノ
ン、ベンズアンスロン、ピクラミド、1,2−ベンズア
ンスラキノン、11−クロロ−6−ヒドロキシベンズア
ンスロン、フエナンスラキノン、4−(4−ブトキシフ
ェニル)−2,6−ジフェニルチオピリリウムパークレ
ート等が例示される。
【0020】本発明において顔料としては、例えばアン
トラキノン系、ペリレン系等の縮合多環顔料、フタロシ
アニン顔料、アゾ顔料等の有機顔料の他、カーボンブラ
ック等の無機顔料も使用できる。これらは単独又は二種
以上を混合して用いることができる。また、本発明にお
いては、混合物中の顔料を分散させるのに分散剤を用い
ることが好ましい。予め顔料を表面処理する形で顔料に
内添させて用いることもできるし、あるいは顔料に外添
する形で用いることもできる。このようなものとして
は、非イオン性、アニオン性又はカチオン性の分散剤が
用いられる。また、ロジン、不飽和カルボン酸で変性さ
れたロジン等も用いられる。なお、分散剤の添加量は、
好ましくは顔料1重量部に対して0〜20重量%であ
る。
【0021】本発明において溶剤としては、エチルセロ
ソルブ、プロピレングリコールメチルエーテルアセテー
ト(PGMEA)、エチルラクテート、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、シクロヘキサノ
ン、プロピレングリコールメチルエーテル等が用いら
れ、単独あるいは混合溶剤いずれの形で用いてもよい。
なお、本発明の混合物には、更に安定剤、酸化防止剤等
を添加することもできる。
【0022】また、本発明の混合物に耐クラック性、耐
溶剤性等を向上するために、種々の熱架橋剤及び/又は
重合可能な不飽和結合を有する化合物を添加してもよ
い。この熱架橋剤としては、例えば前記バインダーと反
応して架橋マトリックスを形成するアルコキシ、アシロ
キシのような同種又は異種の少なくとも二つの残基を有
する化合物、例えばビス−、トリス−又はテトラ−(ヒ
ドロキシメチル)置換芳香族化合物又は複素環式芳香族
化合物、ビス−、トリス−又はテトラ−(アセトキシメ
チル)置換芳香族化合物又は複素環式芳香族化合物、N
−ヒドロキシメチル基を有するメラミン、N−アルコキ
シメチル基を有するメラミン又はN−アシロキシメチル
基を有するメラミンや、ノボラック型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキ
シ基を含む化合物、ポリビニルブチラール等のアセター
ル樹脂、ベンゾイルペルオキシド、パラクロロベンゾイ
ルペルオキシド、アセチルペルオキシド、ラウロイルペ
ルオキシド等のペルオキシド、ブロック化イソシアネー
ト、例えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネー
ト等を種々のブロック剤、例えばエタノール、ブタノー
ル、マロン酸ジメチル、イミダゾール、ε−カプロラク
タム、メチルセロソルブ、エチレングリコール等でブロ
ック化したものが用いられる。これらは単独で用いても
よいし、二種以上組み合わせて用いてもよい。
【0023】重合可能な不飽和結合を有する化合物とし
ては、種々のビニルモノマー、ビニルオリゴマーを例示
できる。具体的には、アクリレートモノマー、メタクリ
レートモノマー等が挙げられ、エチレングリコールやト
リメチロールプロパノールのような多価アルコールとア
クリル酸及びメタクリル酸とのエステル、ポリビニルア
ルコールのようなアルコール性水酸基をもつポリマーや
オリゴマーとの上記エステルも含まれる。また、アクリ
レートメラミン、メタクリレートメラミン、ウレタンメ
タクリレート、ウレタンアクリレート等も本発明に含ま
れる。より具体的には、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、n−ブチルメタクリレート、グリシジルメタク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコー
ルメタクリレート、トリメチロールエタンテトラメタク
リレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート
等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種
以上組み合わせて用いてもよい。
【0024】本発明の前記組成物は、溶剤(c)及び顔
料(e)を除く成分を下記の割合で含むことが好まし
い。重合体(a):70〜98重量%、化合物(b):
2〜30重量%。また、熱架橋剤及び/又は重合可能な
不飽和結合を有する化合物(d)を使用する際の添加量
は、多すぎると組成物の粘度が高くなり、べたつくた
め、重合体(a)1重量部に対し、0.01〜0.25
重量部、好ましくは0.025〜0.2重量部、更に好
ましくは0.03〜0.15重量部であリ、重合体
(a)と熱架橋剤及び/又は重合可能な不飽和結合を有
する化合物(d)をあわせたものに対して、化合物
(b)を2〜30重量%添加するのが好ましい。また、
顔料の添加量は、上記の混合物1重量部に対して0.1
〜2重量部である。なお、重量比で上記非溶剤成分の合
計1部に対して溶剤(c)を1〜15部、好ましくは2
〜10部を用いることが望ましい。
【0025】本発明の前記組成物を塗布する好適な基材
としては、キャパシター、半導体、多層プリント基板回
路又は集積回路を構成若しくは製造するあらゆる材料を
使用できる。特に、熱的に酸化したケイ素材料及び/又
は所望によりドーピングしてあってもよい;アルミニウ
ム被覆したケイ素材料、その他例えば窒化ケイ素、ガリ
ウムヒ素、及びリン化インジウムなど半導体技術で一般
的な基材を例示できる。また、ガラス基板、酸化インジ
ウムスズ等の電極に付与したガラス基板、更に金属板、
金属ホイル(例えばアルミニウム、銅又は亜鉛)、ある
いは金属蒸着面、所望によりアルミニウム被覆したSi
2材などが基材として用いられる。これらの基材は、
加熱処理、表面研磨、エッチング、又は試薬で処理し
て、特性の改良例えば親水性の強化などをしてもよい。
具体例として、前記組成物と基板間の密着性を改良する
ために、密着性促進剤を含めてもよく、ケイ素、二酸化
ケイ素の場合、8−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシラザン等のシランカップリング剤
を適用できる。層の厚さは、応用分野により異なるが、
例えば0.1〜100μm、特に0.5〜10μmの範
囲にある。
【0026】本発明の前記組成物を基材に適用する方法
としては、スプレー、流し塗り、ロール塗布、スピンコ
ート、ディップ塗布により基板に塗布することができ
る。次いで、溶剤を蒸発により除去し、パターン形成用
材料を基材上に残す。溶剤の除去は、所望により加熱若
しくは/及び減圧により促進することができる。加熱温
度は、上記パターン形成用材料及び基材の劣化がおこら
ないことが重要であり、例えば150℃まで加熱するこ
とができる。次いで、その層にパターンを映すように活
性線を照射する。次いで、その層を現像液で処理し、照
射された部分が不溶化され、未照射部分を溶解してパタ
ーンを出現させる。また、照射後、加熱した後現像して
もよい。この加熱により例えば感度を更に向上させるこ
とができる。加熱温度としては、パターンの形状、基材
の劣化等がおこらないことが望ましく、例えば200℃
以下で行なうことができる。上記照射に用いる光源とし
ては、例えば190〜450nm、好ましくは200〜
400nm領域のUV照射が挙げられ、また電子線ある
いはX線照射も用いられる。
【0027】更に、本発明の顔料を添加した前記混合物
を用いてカラーフィルターを製造する方法としては、例
えばガラス基板上に、前記の塗布方法中の適当な方法に
より例えば0.5〜10μmの厚さに塗布しコート層を
形成する。なお、上記ガラス基板としては、その表面に
ブラックマトリックスを形成したもの等を用いることも
できる。しかる後、その層にカラーフィルターに必要な
パターンを映すように前記活性線を照射する。この照射
は酸素を排除する必要がない、すなわち窒素等の不活性
ガスを用いることなく、また酸素を遮断するための保護
膜を用いることなく行なえる。照射の後、前記コート層
を現像液で処理し、コート層の未照射部分を溶解し、カ
ラーフィルターに必要なパターンを出現させる。このよ
うな工程を必要な色数に応じて繰り返すことにより、所
望のパターンを有するカラーフィルターが得られる。ま
た、上記工程において現像により得た画像パターンを更
に加熱あるいは、活性線照射等により硬化させ、耐クラ
ック性、耐溶剤性等を向上させることも可能である。
【0028】本発明において、前記のようにしてパター
ンが得られるのは、活性線の照射により化合物(b)が
ラジカル若しくはイオンを発生し、これが前記重合体
(a)中の不飽和結合と反応して架橋マトリックスを形
成し、照射部分をアルカリ水溶液に対して不溶化するこ
とによる。前記において現像液としては、例えばアルカ
リ金属及び/又はアルカリ土類金属、特にアンモニウム
イオンのケイ酸塩、メタケイ酸塩、水酸化物、リン酸水
素塩、アンモニア等を使用する。なお、金属イオンを含
まない現像剤として、例えばUSP 4,729,94
1号、EP−A62,733号明細書等に記載の公知の
ものを使用することができる。また、現像時に顔料残渣
の除去を補助する目的で、現像液に界面活性剤、洗浄
剤、有機溶剤等を添加してもよい。上記目的で現像液に
添加するものとしては、例えばノニオン系活性剤、イオ
ン系活性剤、アルコール、カルボン酸、アミン及びそれ
らの誘導体が挙げられ、具体的には、ポリアルキレング
リコール及びそのエステル、多価アルコールエステルア
ルキレンオキシド付加物、アルコールアルキレンオキシ
ド付加物、アルキルフェノールアルキレンオキシド付加
物、スルホン酸エステル、スルホン酸塩、カルボン酸エ
ステル、カルボン酸塩、アルキルアミドアルキレンオキ
シド付加物、アルキルアミン等が挙げられる。これらは
単独で添加してもよいし、二種以上組み合わせて添加し
てもよい。なお、この場合の添加量は、好ましくは現像
液1重量部に対して0.1〜30重量%である。
【0029】ところで、本発明の感光性樹脂組成物は、
ベースポリマーとして重合可能な不飽和結合を有してい
る。そのため、露光により感光剤より発生したラジカル
若しくはイオンで容易に重合し、現像により画像形成が
できる。また、本発明において使用するベースポリマー
及び感光剤は、黄変性が少ないため、カラーフィルター
の製造プロセスを経た後も、黄変による透過率の低下を
受けにくく、良好な色調を示す。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。なお、本発明はこの実施例により限定されるも
のではない。実施例で用いたベースポリマーを表1−
(1)〜1−(2)に示す。
【0031】
【表1−(1)】
【0032】
【表1−(2)】
【0033】実施例1 カラーフィルター製造用の透明基板として洗浄したガラ
ス基板を用い、一方着色感光性樹脂組成物として下記の
試料を作成した。 (1)赤色用組成物: ポリマーI 95g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル 5g −s−トリアジン 分散剤を含む赤色顔料分散液 290g (顔料含率 17重量%) 上記組成物に対して溶剤としてプロピレングリコールメ
チルエーテルアセテートを加え、上記非溶剤成分が20
重量%含有される組成物を調製した。 (2)青色用組成物:前記赤色用組成物の各成分中、赤
色顔料分散液の代わりに、分散剤を含む青色顔料分散液
(顔料含率 17重量%)175gを用いたこと以外
は、赤色用組成物と同様にして調製した。 (3)緑色用組成物:前記赤色用組成物の各成分中、赤
色顔料分散液の代わりに、分散剤を含む緑色顔料分散液
(顔料含率 17重量%)290gを用いたこと以外
は、赤色用組成物と同様にして調製した。
【0034】前記の組成物をそれぞれガラス基板上に膜
厚約1.5μmにスピン塗布した。次いで、ホットプレ
ート上で100℃で1分間乾燥させた。該着色感光性樹
脂層を所定形状のマスクを介して、高圧水銀灯で露光し
た。次いで、パターン露光した着色感光性樹脂層を、
0.15N水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現
像して、着色パターンを得た。このようにして得た着色
パターンは均一であり、またそのエッジはシャープであ
った。
【0035】得られたカラーフィルタの着色層の膜厚と
透明度(透過率)は表2に示す通りであり、また赤、
青、緑色顔料を含む着色層の可視領域における透過スペ
クトルは図1に示される。
【表2】
【0036】実施例2 実施例1の各色組成物において、ポリマーIの代わりに
ポリマーIIを用い、また2,4−ビス(トリクロロメチ
ル)−6−スチリル−s−トリアジンの代わりに2
(2’−フリルエチリデン)−4,6−(トリクロロメ
チル)−s−トリアジンを用いたこと以外は、実施例1
と同様にして着色感光性樹脂組成物を調製し、露光、現
像を行なった。現像後、シャープな着色パターンが均一
に得られた。
【0037】実施例3 実施例1の各色組成物において、ポリマーIの代わりに
ポリマーIIIを用い、また2,4−ビス(トリクロロメ
チル)−6−スチリル−s−トリアジンの代わりに2,
4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−フェニルス
チリル)−s−トリアジンを用いたこと以外は、実施例
1と同様にして着色感光性樹脂組成物を調製し、露光
し、0.1N水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で
現像を行なった。現像後、残渣が認められるもののシャ
ープな着色パターンが得られた。
【0038】実施例4 実施例3の各色組成物において、ポリマーIIIの代わり
にポリマーIVを用いたこと以外は、実施例3と同様にし
て着色感光性樹脂組成物を調製し、露光し、現像を行な
った。現像後、残渣が認められるもののシャープな着色
パターンが得られた。
【0039】実施例5 実施例2の各色組成物において、ポリマーII 90g、
2〔2′(5″−メチルフリル)エチリデン〕−4,6
−(トリクロロメチル)−s−トリアジン 10gを用
いたこと以外は、実施例2と同様に着色感光性樹脂組成
物を調製し、露光、現像を行なった。現像後、シャープ
な着色パターンが均一に得られた。
【0040】実施例6 着色感光性組成物として、下記の試料を作成した。 (1)赤色用組成物 ポリマーI 87.5g トリメトキシメチルトリ(2−ヒドロキシエチル 7.5g アクリレートメチル)メラミン 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル 5g −s−トリアジン 分散剤を含む赤色顔料分散液 290g (顔料含率 17重量%) 上記組成物に対して溶剤としてプロピレングリコールメ
チルエーテルアセテートを加え、非溶剤成分が20重量
%含有される組成物を調製した。 (2)青色用組成物 前記赤色用組成物の各成分中、赤色顔料分散液の代わり
に、分散剤を含む青色顔料分散液(顔料含率 17重量
%)175gを用いたこと以外は、赤色用組成物と同様
にして調製した。 (3)緑色用組成物 前記赤色用組成物の各成分中、赤色顔料分散液の代わり
に、分散剤を含む緑色顔料分散液(顔料含率 17重量
%)290gを用いたこと以外は、赤色用組成物と同様
にして調製した。
【0041】前記の組成物をそれぞれ実施例1と同様の
方法で露光、現像を行なった。現像後、得られた着色パ
ターンは均一であり、またそのエッジはシャープであっ
た。
【0042】実施例7 実施例6の各色組成物において、ポリマーIの代わりに
ポリマーIIを用い、2,4−ビス(トリクロロメチル)
−6−スチリル−s−トリアジンの代わりに2(2’−
フリルエチリデン)−4,6−(トリクロロメチル)−
s−トリアジンを用いたこと以外は、実施例6と同様に
して露光、現像を行なった。現像後、シャープな着色パ
ターンが均一に得られた。
【0043】実施例8 実施例6の各色組成物において、ポリマーIの代わりに
ポリマーIIを用い、トリメトキシメチルトリ(2−ヒ
ドロキシエチルアクリレートメチル)メラミンの代わり
にヘキサメトキシメチルメラミンを用いたこと以外は、
実施例6と同様に着色感光性樹脂組成物を調製し、露
光、現像を行なった。現像後、シャープな着色パターン
が均一に得られた。
【0044】実施例9 カラーフィルター製造用の透明基板として洗浄したガラ
ス基板を用い、一方着色感光性樹脂組成物として下記の
試料を作成した。 (1)赤色用組成物: ポリマーV 95g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6− 5g (p−スチリルフェニル)−s−トリアジン 分散剤を含む赤色顔料分散液 290g (顔料含率 17重量%) 上記組成物に対して溶剤としてプロピレングリコールメ
チルエーテルアセテートを加え、上記非溶剤成分が20
重量%含有される組成物を調製した。 (2)青色用組成物:前記赤色用組成物の各成分中、赤
色顔料分散液の代わりに、分散剤を含む青色顔料分散液
(顔料含率 17重量%)175gを用いたこと以外
は、赤色用組成物と同様にして調製した。 (3)緑色用組成物:前記赤色用組成物の各成分中、赤
色顔料分散液の代わりに、分散剤を含む緑色顔料分散液
(顔料含率 17重量%)290gを用いたこと以外
は、赤色用組成物と同様にして調製した。
【0045】前記の組成物をそれぞれガラス基板上に膜
厚約1.5μmにスピン塗布した。次いで、ホットプレ
ート上で100℃で1分間乾燥させた。該着色感光性樹
脂層を所定形状のマスクを介して、高圧水銀灯で露光し
た。次いで、パターン露光した着色感光性樹脂層を、
0.1N水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像
して、着色パターンを得た。このようにして得た着色パ
ターンは均一であり、またそのエッジはシャープであっ
た。更に、上記組成物は、常温で3ヶ月保管後も、同様
な方法で均一且つエッジのシャープな着色パターンが得
られた。
【0046】実施例10 実施例9の各色組成物において、ポリマーVの代わりに
ポリマーVIを用いたこと以外は、実施例9と同様にして
着色感光性樹脂組成物を調製し、露光、現像を行なっ
た。現像後、シャープな着色パターンが均一に得られ
た。
【0047】実施例11 実施例9の各色組成物において、ポリマーVの代わりに
ポリマーVIIを用いたこと以外は、実施例9と同様にし
て着色感光性樹脂組成物を調製し、露光、現像を行なっ
た。現像後、シャープな着色パターンが均一に得られ
た。
【0048】実施例12 着色感光性組成物として、下記の試料を作成した。 (1)赤色用組成物 ポリマーV 92g トリメトキシメチルトリ(2−ヒドロキシエチル 3g アクリレートメチル)メラミン 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−スチリル 5g フェニル)−s−トリアジン 分散剤を含む赤色顔料分散液 290g (顔料含率 17重量%) 上記組成物に対して溶剤としてプロピレングリコールメ
チルエーテルアセテートを加え、非溶剤成分が20重量
%含有される組成物を調製した。 (2)青色用組成物 前記赤色用組成物の各成分中、赤色顔料分散液の代わり
に、分散剤を含む青色顔料分散液(顔料含率 17重量
%)175gを用いたこと以外は、赤色用組成物と同様
にして調製した。 (3)緑色用組成物 前記赤色用組成物の各成分中、赤色顔料分散液の代わり
に、分散剤を含む緑色顔料分散液(顔料含率 17重量
%)290gを用いたこと以外は、赤色用組成物と同様
にして調製した。 (4)ブラックマトリックス用黒色用組成物 前記赤色用組成物、青色用組成物、緑色用組成物をそれ
ぞれ等重量比で混合し、黒色用組成物とした。 (5)ブラックマトリックス用黒色用組成物 前記赤色用組成物の各成分中、赤色顔料分散液の代わり
に、分散剤を含むカーボンブラック分散液(顔料含率
17重量%)120gを用いたこと以外は、赤色用組成
物と同様にして調製した。 (6)ブラックマトリックス用黒色用組成物 前記(4)の組成物に更にカーボンブラックを5gを添
加したものを用い、(4)の黒色用組成物と同様にして
調製した。
【0049】前記6種の組成物をそれぞれ実施例1と同
様の方法で露光し、0.1N水酸化テトラメチルアンモ
ニウム水溶液で現像を行なった。現像後、得られた着色
パターンは均一であり、またそのエッジはシャープであ
った。更に、上記組成物は、常温で3ヶ月保管後も、同
様の方法で均一且つエッジのシャープな着色パターンが
得られた。
【0050】実施例13〜18 実施例12の(1)〜(3)の各色組成物において、ポ
リマーVの代わりにそれぞれポリマーVI(実施例1
3)、ポリマーVII(実施例14)、ポリマーVIII(実
施例15)、ポリマーIX(実施例16)、ポリマーX
(実施例17)及びポリマーXI(実施例18)を用いた
こと以外は、それぞれ実施例12と同様にして着色感光
性樹脂組成物を調製し、露光、現像を行なった。それぞ
れの場合において、現像後、シャープな着色パターンが
均一に得られた。
【0051】実施例19 実施例12の各色組成物において、2,4−ビス(トリ
クロロメチル)−6−(p−スチリルフェニル)−s−
トリアジンの量を5gから7gに変更したこと以外は、
実施例12と同様にして着色感光性樹脂組成物を調製
し、露光、現像を行なった。現像後シャープな着色パタ
ーンが均一に得られた。
【0052】実施例20 実施例12の各色組成物にブロック化ヘキサメチレンジ
イソシアネート10gを添加したこと以外は、実施例1
2と同様にして着色感光性樹脂組成物を調製し、露光、
現像を行なった。現像後シャープな着色パターンが均一
に得られた。
【0053】実施例21 実施例12の(1)〜(3)の各色組成物にビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(平均分子量約1000)5gを
添加したこと以外は、実施例12と同様にして着色感光
性樹脂組成物を調製し、露光、現像を行なった。現像後
シャープな着色パターンが均一に得られた。
【0054】実施例22 実施例12の各色組成物を用い実施例12と同様の方法
で露光を行ない、0.005N水酸化カリウム水溶液で
現像を行なった。現像後シャープな着色パターンが均一
に得られた。
【0055】実施例23 実施例1〜22において得られた着色パターンを、23
0℃で15分間ホットプレート上で加熱した。放冷後、
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートに10
分間浸した後、パターンを顕微鏡で観察した。その結
果、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートに
浸した後も、パターン形状の劣化は認められず、実施例
1〜22によるパターンは良好な耐溶剤性を示した。こ
のことから、本発明による着色感光性樹脂組成物が、良
好な耐溶剤性を有し、カラーフィルターの製造に有用で
あることが裏付けられた。
【0056】実施例24 感光性組成物として、下記の試料を作成した。 ポリマーV 92g トリメトキシメチルトリ(2− 3g ヒドロキシエチルアクリレートメチル)メラミン 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−スチリル 5g フェニル)−s−トリアジン 上記組成物に対して溶剤としてプロピレングリコールメ
チルエーテルアセテートを加え、非溶剤成分が20重量
%含有される組成物を調製した。
【0057】得られた組成物を用いて実施例1と同様に
して露光し、0.0054N水酸化テトラメチルアンモ
ニウム水溶液で現像を行なった。現像後、シャープなパ
ターンが均一に得られた。また、パターニング後、23
0℃、15分間加熱硬化したものは、プロピレングリコ
ールメチルエーテルアセテートに10分間浸した後もパ
ターン形状の劣化は認められず、良好な耐溶剤性を示し
た。また、上記硬化物は260℃、空気中にて1時間加
熱した後も、400〜700nmにおける透過率の変化
は5%以内であり、良好な耐熱性を示した。このことか
ら、本発明による感光性樹脂組成物が、良好な耐熱性、
耐溶剤性を示し、パターン形成材料、塗膜形成材料とし
て有用であることが裏付けられた。
【0058】実施例25 実施例24の感光性組成物に、ブロック化ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロネー
ト2507)を2.5g添加した組成物を調製した。得
られた組成物を用いて実施例1と同様にして露光し、
0.05%水酸化カルシウム水溶液で現像を行なった。
現像後、シャープなパターンが均一に得られた。
【0059】実施例26 実施例24の感光性組成物に、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(平均分子量約1000)を1g添加した組成
物を調製した。得られた組成物を用いて実施例1と同様
にして露光し、0.0054N水酸化テトラメチルアン
モニウム水溶液で現像を行なった。現像後、シャープな
パターンが均一に得られた。
【0060】実施例27 実施例24の感光性組成物に、ベンゾイルペルオキシド
0.5gを添加した組成物を調製した。得られた組成物
を用いて実施例1と同様にして露光し、0.0054N
水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像を行なっ
た。現像後、シャープなパターンが均一に得られた。
【0061】実施例28 実施例24〜27において得られたパターンを230
℃、15分間加熱硬化したものは、プロピレングリコー
ルメチルエーテルアセテートに10分間浸した後もパタ
ーン形状の劣化は認められず、良好な耐溶剤性を示し
た。また、上記硬化物は260℃、空気中にて1時間加
熱した後も、400〜700nmにおける透過率の変化
は5%以内であり、良好な耐熱性を示した。このことか
ら、本発明による感光性樹脂組成物が、良好な耐熱性、
耐溶剤性を示し、パターン形成材料、塗膜形成材料とし
て有用であることが裏付けられた。
【0062】実施例29 実施例12の各色組成物において、2,4−ビス(トリ
クロロメチル)−6−(p−スチリルフェニル)−s−
トリアジン5gの代わりに、2−ベンジル−2−ジメチ
ルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノ
ン−1を10g用いたこと以外は、実施例12と同様の
方法で露光し、0.1N水酸化テトラメチルアンモニウ
ム水溶液で現像を行なった。現像後、多少はがれはある
ものの着色パターンが得られた。また、そのエッジはシ
ャープであった。
【0063】実施例30 実施例12の各色組成物において、2,4−ビス(トリ
クロロメチル)−6−(p−スチリルフェニル)−s−
トリアジン5gの代わりに、2,2−ジメトキシ−1,
2−ジフェニルエタン−1−オン8gを用いたこと以外
は、実施例12と同様の方法で露光し、現像を行なっ
た。現像後、多少はがれはあるものの着色パターンが得
られた。また、そのエッジはシャープであった。
【0064】実施例31 実施例12の各色組成物において、2,4−ビス(トリ
クロロメチル)−6−(p−スチリルフェニル)−s−
トリアジン5gの代わりに、4,4’−ジアジドスチル
ベン−2,2’−ジスルホン酸−N,N−ジエチレンオ
キシエチルアミド10gを用いたこと以外は、実施例1
2と同様の方法で露光し、現像を行なった。現像後、多
少はがれはあるものの着色パターンが得られた。また、
そのエッジはシャープであった。
【0065】実施例32 実施例12の各色組成物において、2,4−ビス(トリ
クロロメチル)−6−(p−スチリルフェニル)−s−
トリアジン5gの代わりに、トリフェニルスルホニウム
トリフルオロメタンスルホネート5gを用い、且つ露光
光源として低圧水銀灯を用いたこと以外は、実施例12
と同様の方法で露光、現像を行なった。現像後、多少の
はがれがあるものの着色パターンが得られた。また、そ
のエッジはシャープであった。
【0066】実施例33 実施例29〜32において得られた着色パターンを、2
30℃で15分間ホットプレート上で加熱硬化した。放
冷後、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
に10分間浸した後も、パターン形状の劣化は認められ
ず、良好な耐溶剤性を示した。このことから、本発明に
よる着色感光性樹脂組成物が、カラーフィルターの製造
に有用であることが裏付けられた。
【0067】次に、本発明組成物の優位性を明確にする
ために比較例を示すが、比較例で用いたベースポリマー
は表3に示されるものである。
【0068】
【表3】
【0069】比較例1 実施例9の各色組成物において、ポリマーVの代わりに
ポリマーAを用いたこと以外は、実施例9と同様にして
着色感光性樹脂を調製し、露光、現像を行なった。上記
組成物は、調製直後は均一且つエッジのシャープなパタ
ーンが得られるものの、常温で3ヶ月保管後はパターン
のはがれや現像残渣が多く、保存時の経時安定性が不十
分であった。
【0070】比較例2 実施例9の各色組成物において、ポリマーVの代わりに
ポリマーBを用いたこと以外は、実施例9と同様にして
着色感光性樹脂を調製し、露光、現像を行なった。上記
組成物は、調製直後は均一且つエッジのシャープなパタ
ーンが得られるものの、常温で3ヶ月保管後はパターン
のはがれや現像残渣が多く、保存時の経時安定性が不十
分であった。
【0071】比較例3 実施例12の各色組成物において、ポリマーVの代わり
にポリマーAを用いたこと以外は、実施例12と同様に
して着色感光性樹脂を調製し、露光、現像を行なった。
上記組成物は、調製直後は均一且つエッジのシャープな
パターンが得られるものの、常温で3ヶ月保管後はパタ
ーンのはがれや現像残渣が多く、保存時の経時安定性が
不十分であった。
【0072】以上の実施例と比較例から、以下のことが
明らかになる。 (1)実施例9及び12と比較例1〜3を比較すると、
側鎖にメタクリロイル基を有するポリマーを用いたもの
の方が、側鎖にアクリロイル基を有するポリマーを用い
たものより、保存時の経時安定性に優れている。 (2)実施例1〜22及び実施例29〜32から、本発
明において、活性線の照射による重合開始剤として、特
にトリハロメチル−s−トリアジン化合物が好適であ
る。 (3)ベースポリマーとして前記一般式のR1がメチル
基である実施例3及び4と、R2がブチル基である実施
例10及び11で示されるように、分子量及び酸価がそ
れぞれ同等のものを比較すると、R2がn−ブチル基の
ものは特に残渣が少なく良好なパターンが得られる。
【0073】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、前記一般
式(I)で示されるセグメントを含む重合体と(3,4
−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレートとの
反応生成物からなるバインダー樹脂、活性線の照射によ
る重合開始剤及び溶媒を含むものとしたことから、耐熱
性、耐溶剤性、保存時の経時安定性等に優れたものであ
る。更に、カラーフィルターの製造に際し、酸素遮断膜
を設けたりする必要がなく、更に露光から現像までの間
に加熱する必要もなく、しかも保存時の経時安定性にも
優れている。従って、本組成物を用いることにより、カ
ラーフィルターの製造工程の大幅な簡略化が可能であ
り、工業上の利用価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例1により製造されたカ
ラーフィルターの分光特性図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/029 G03F 7/029 (72)発明者 長尾 一矢 埼玉県川越市南台1−3−2 ヘキスト ジャパン株式会社先端材料技術研究所内 (72)発明者 南條 有紀 埼玉県川越市南台1−3−2 ヘキスト ジャパン株式会社先端材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平6−138659(JP,A) 特開 平4−270345(JP,A) 特開 平1−209405(JP,A) 特開 平1−152449(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/004 - 7/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記一般式(I)で示されるセグメ
    ントを含む重合体と、(3,4−エポキシシクロヘキシ
    ル)メチルメタクリレートとの反応生成物を70〜98
    重量%、 【化1】 {式中、Rは同一又は異なっていてもよく、水素原子
    又はメチル基を表わし、Rは炭素数1〜5の直鎖又は
    側鎖構造のアルキル基を表わす。また、m及びnは重合
    度を表わし、m/n=0.5〜2.4(モル比)であ
    る。} (b)活性線の照射による重合開始剤を2〜30重量
    、 (c)溶剤、及び (d)熱架橋剤及び/又は重合可能な不飽和結合を有す
    る化合物を重合体(a)1重量部に対して0.01〜
    0.25重量部 を必須成分として含むことを特徴とする
    感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】更に(e)顔料を含むことを特徴とする請
    求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記(a)成分における一般式(I)でR
    がn−ブチル基である請求項1又は2に記載の感光性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記(a)成分における一般式(I)が下
    記一般式(II)で表わされるものである請求項に記
    載の感光性樹脂組成物。 【化2】 (式中、m及びnは前記と同一。)
  5. 【請求項5】前記(b)成分が、ハロメチル−s−トリ
    アジン化合物である請求項1〜のいずれか1項に記載
    の感光性樹脂組成物。
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