JP3471324B2 - 天ぷら廃油の固形化材とそれを用いた天ぷら廃油の固形化方法 - Google Patents

天ぷら廃油の固形化材とそれを用いた天ぷら廃油の固形化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として家庭での
調理、食品製造、販売、営業活動に伴って排出される天
ぷら廃油を効率よく吸着し、固形化する固形化材と、天
ぷら廃油を前記回収材を用いて固形化、回収する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】家庭での食生活が豊かになり、また、食
品産業の隆盛に伴って、大量の天ぷら廃油が下水等に流
され、社会問題となり、環境汚染の原因ともなってい
る。
【0003】このような現状を考慮すると、天ぷら廃油
を、できるだけそのままの形で、速やかに固形化して安
全な形で廃棄できる方法の開発が望まれる。更に、固形
化した天ぷら廃油を石鹸等に改変して有効利用すること
が望まれる。しかし、天ぷら廃油に何らかの化学反応を
起こさせ、廃油を他の安全な物質に変えてしまうこと
は、一見、望ましい方法のようにも見えるが、主として
家庭の台所や食品産業、飲食業などの工場、厨房で使わ
れることを考えれば、予期せぬ危険な反応の伴う可能性
のある化学反応による方法は避けなければならない。こ
のように考えると、物理化学的な手段を用いて、そのま
まの形で、加熱操作等を伴うことなく、吸着、固形化す
る方法が、最も好ましいと考えられる。
【0004】このような物理化学的吸着材は、既に市販
されているとは言え、固形化のために繁雑且つ危険を伴
う加熱を必要としたり、固形化材そのものの安全性に問
題があったり、また、天ぷら廃油に比して大量の固形化
材を必要とするなど、未だ、満足のいくものではなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
安全且つ容易に、簡便な操作で、少量を用いて、室温
で、天ぷら廃油を固形化しうる固形化材を提供すること
を目的とする。また、本発明は、天ぷら廃油を常温で容
易に固形化しうる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の長
さのアルキル基を有するカルボン酸金属塩の水中におけ
る溶解、乳化、分散挙動について検討する過程で、これ
らのカルボン酸金属塩が高温では完全に水に溶解するこ
と、完全に溶解した後に塩化ナトリウム水溶液を高温で
加えることによっても完全に溶解した状態が保たれるこ
と、完全溶解状態から撹拌、徐冷することによって、初
めて、カルボン酸金属塩は微細、均一な繊維状集合結晶
体となって析出すること、更に、このような繊維状集合
結晶体が、効率よく天ぷら廃油類を吸着、固形化するこ
とを見出した。本発明はこの知見に基づき検討を重ね、
なされたものである。
【0007】すなわち本発明は、(1)水中に脂肪族カ
ルボン酸金属塩を完全に溶解させた後、撹拌、徐冷する
ことによって析出形成させた繊維状集合結晶体よりなる
ことを特徴とする天ぷら廃油の固形化材、(2)水中に
脂肪族カルボン酸金属塩を完全に溶解させた後、塩化ナ
トリウム水溶液を加え、撹拌、徐冷することによって析
出形成させた繊維状集合結晶体よりなることを特徴とす
る天ぷら廃油の固形化材、及び(3)天ぷら廃油に
(1)又は(2)項記載の固形化材を加え、天ぷら廃油
を固形化することを特徴とする天ぷら廃油の固形化方法
を提供するものである。本発明に用いられる繊維状集合
結晶体とは後述の実施例に関連して図面に示すように微
細な1本の繊維状結晶が無数に集合したものであり、繊
維状結晶の1本の太さは好ましくは1μm以下、長さは
好ましくは50〜1000μm、より好ましくは100
〜500μmである。また、1本の繊維状結晶は更に細
い多数の繊維状結晶より構成されている。本発明の天ぷ
ら廃油とは、食用油そのものではなく、使用後の天ぷら
油であり、一旦加熱使用後の、空気酸化されて変色、部
分分解をうけたもの、くり返し使用によって幾分黒変し
たもの、粘度の高くなったもの等を含むものである。そ
の状態は天ぷら廃油100%からなるものの他、水が混
入分散したもの、卵黄、パン粉等が混入したもの等があ
げられる。本発明の回収材に用いられる繊維状集合結晶
体は、通常室温以下で長期間安定に繊維状集合結晶の分
散状態を維持するものである。本発明において、天ぷら
廃油は上記繊維状集合結晶体と複合体を形成して固形状
になる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において固形化材に用いる
脂肪族カルボン酸金属塩(以下、カルボン酸金属塩とい
うことがある。)は、好ましくは直鎖状のアルキル鎖を
有するカルボン酸の金属塩である。カルボン酸金属塩の
炭素数は、好ましくは8〜22、特に好ましくは10〜
18である。金属の種類は、好ましくはナトリウム、カ
リウム、である。即ち、加熱によって水中に完全に溶解
し、且つ、そのままもしくは塩化ナトリウム水溶液を加
えて撹拌、徐冷することによって繊維状に析出すること
が出来るだけの、適度な長さのアルキル鎖長を有してい
ることが必要である。直鎖のアルキル基を有するカルボ
ン酸ナトリウムの場合、炭素数が8〜10の場合には、
加える塩化ナトリウムの濃度を濃くし、或いは、室温以
下で冷却することが必要となることもある。炭素数が1
9以上の場合には、完全溶解のために100℃以上に温
度を上げたり、塩化ナトリウム濃度を低くする等の工夫
が必要となる。直鎖のアルキル基を有するカルボン酸カ
リウムの場合もこれに準ずる。カルボン酸金属塩とし
て、具体的には例えば、オクタン酸ナトリウム、ノナン
酸ナトリウム、デカン酸ナトリウム、ウンデカン酸ナト
リウム、ドデカン酸ナトリウム、トリデカン酸ナトリウ
ム、テトラデカン酸ナトリウム、ペンタデカン酸ナトリ
ウム、ヘキサデカン酸ナトリウム、ヘプタデカン酸ナト
リウム、オクタデカン酸ナトリウム、テトラデカン酸カ
リウム、ヘキサデカン酸カリウム、オクタデカン酸カリ
ウムなどがあげられる。脂肪族カルボン酸ナトリウム
は、古くから、石鹸として用いられ、その安全性は証明
されているものである。脂肪族カルボン酸カリウムも、
薬用石鹸として広く用いられ、やはり安全性が証明され
ている。更に、ナトリウム、カリウムは、本来、海水中
を始めとする環境水中に大量に含まれ、流出、残存して
も、環境に悪影響を与えるものではない。また、河川、
湖沼中にも種々の濃度で含まれており、既に含まれてい
る程度の濃度であれば、万一流出、残存しても、環境に
悪影響を与えるものではない。
【0009】本発明で用いる塩化ナトリウム水溶液は、
水に種々の量の塩化ナトリウム結晶を溶解させて作られ
る。僅かに水に溶けている低濃度から、溶解度の上限ま
で、一般に何れの濃度でも有効であるが、肝腎なこと
は、カルボン酸金属塩との組み合わせによって、繊維状
集合結晶体が析出するのに必要な濃度以上であり、且
つ、析出した繊維状集合結晶体が、有効に天ぷら廃油と
反応することである。また、必ずしも純粋の塩化ナトリ
ウムである必要はなく、天然水の構成成分であって、人
間やその他の生物に無害な金属塩で、溶解したカルボン
酸塩を析出させるだけの濃度を有していればよい。
【0010】本発明の固形化材の製造方法においては、
上記カルボン酸金属塩を先ず完全に水中に溶解させるこ
と、次いで、必要に応じて、金属イオンを含有する水溶
液を加えて完全に混合すること、次いで、混合しながら
徐冷することによって、水溶液中に繊維状集合結晶体を
析出させることが特に重要である。この繊維状集合結晶
体を用いることによって、天ぷら廃油類を極めて効率よ
く吸着し、巨視的な塊として安全に廃棄することが可能
となる。これは、カルボン酸金属塩の繊維状集合体とし
ての結晶が、表面積が大きいため、天ぷら廃油を微細に
分散させながら効率的に吸着し、この天ぷら廃油吸着体
が互いにファンデルワールス力によって引き合って結合
して成長し最終的には手を使って容易に回収できる堅い
固形状物となるためであると考えられる。
【0011】本発明方法において繊維状集合結晶体から
なる天ぷら廃油固形化材を製造する実施態様は、以下の
通りである。 カルボン酸金属塩を水中に加えて加熱、完全に溶解
後、激しく撹拌しながら徐々に室温まで冷却させる方法 カルボン酸金属塩を水中に加えて加熱、完全に溶解
後、予め加熱して置いた塩化ナトリウム水溶液を加え、
激しく撹拌しながら徐々に室温まで冷却させる方法 上記の方法の、塩化ナトリウム水溶液の変わりに、
種々の人体に無害な金属塩水溶液を用いる方法 上記もしくはの方法の、室温まで冷却させた後、
更に0℃付近に長時間保って、繊維状集合結晶体を析出
させる方法などがある。また、 上記〜の方法を用いて、複数の種類のカルボン酸
塩の繊維状集合結晶体を析出させる方法等がある。
【0012】本発明における繊維状集合結晶体析出時の
カルボン酸金属塩/水のモル比は、好ましくは0.1/
1000〜10/1000、さらに好ましくは0.5/
1000〜2/1000である。また、繊維状集合結晶
体析出時の塩化ナトリウム/水のモル比は、好ましくは
0/1000〜加熱時の飽和濃度である。
【0013】この場合先ず水中にカルボン酸塩を完全に
溶解させるために加熱を行う。加熱温度は、用いるカル
ボン酸金属塩の種類により異なるが、例えばペンタデカ
ン酸ナトリウムからオクタデタン酸ナトリウムの場合に
は、90℃〜99℃で30分程度加熱する。炭素鎖長の
短いカルボン酸塩の場合には更に低温の加熱でもよい。
炭素鎖長の長いカルボン酸塩の場合には、耐圧容器を用
いて100℃以上に加熱することが必要な場合もある。
いずれの場合にも加熱することによってカルボン酸金属
塩が完全に溶解した後、激しく撹拌するか、もしくは、
加熱した塩化ナトリウム水溶液もしくは各種金属塩水溶
液を加えた後、激しく撹拌する。室温に低下するまで激
しい撹拌を継続する。上記のようにすることで、極めて
微細な繊維状集合結晶体を析出させることができる。形
成された繊維状集合結晶体は、遠心分離等の通常の手段
で、あるいは繊維状集合結晶体を金属塩水溶液中からす
くいあげることによっても、水溶液と分離できるが、通
常は水中に分散したままの状態で使用する。この場合の
含水量は、制限しないが含水繊維状集合結晶体中80〜
99質量%が好ましい。したがって使用に際して含水量
を低下させてもよい。この繊維状集合結晶体は形成され
た後は極めて安定であり、長期間室温に保持しても、或
いは高温下でも、通常、安定に保持される。例えばペン
タデカン酸ナトリウムより得られた繊維状集合結晶体の
場合には、通常60℃程度までは極めて安定である。
【0014】上記の本発明方法により形成した繊維状集
合結晶体は、例えば天ぷら廃油中常温で投入するだけ
で、選択的に廃油を吸着する。繊維状集合結晶体に対し
て天ぷら廃油の割合が多すぎない範囲では、実質的に廃
油を全て吸着し、例えばボール状固形物となって混入し
た水上に浮遊する。このように固形状を保ち、手や柄杓
等を用いる通常の手段で、すくいあげることができる。
本発明の固形化材が固形化できる天ぷら廃油としては、
大豆油、綿実サラダ油、菜種白絞油、コーン白絞油、サ
フラワーサラダ油、パーム油、米油、ごま油、オリーブ
油などがあげられる。固形化しようとする天ぷら廃油の
種類にもよるが、通常、本発明の固形化材1gに対し1
0gから30gの天ぷら廃油を吸着させることができ
る。本発明の固形化材に天ぷら廃油を吸着させるには、
好ましくは1分以上、室温において、天ぷら廃油と繊維
状集合結晶体よりなる固形化材を接触させればよく、緩
やかに振蕩もしくは撹拌するするのがさらに好ましい。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。 実施例1 高純度(99%以上)のペンタデカン酸ナトリウム10
g、水400gを秤量してガラス容器に入れ、密閉し、
95℃に加熱してペンタデカン酸ナトリウムを完全に溶
解した。別途、塩化ナトリウム5gを水400gに完全
に溶解した水溶液を95℃に加熱しておく。両液を95
℃で混合し、直ちに混合液を激しく撹拌する。室温に冷
却するまで、20分程度撹拌を継続することによって、
極めて微細且つ均一な繊維状集合結晶体が全液にわたっ
て析出する。一昼夜室温で放置することによって、繊維
状集合結晶体は更に安定なものになり、微細な結晶状態
を保ったままお互いに引きつけ合って、水面上に集まろ
うとするため、下部がほんの少しだけ、無色透明の水溶
液になる。図1にこのようにして調製したペンタデカン
酸ナトリウムの繊維状集合結晶体の顕微鏡写真(倍率4
0倍)を示す。この繊維状集合結晶体の分散液(繊維状
集合結晶体の含有量1.3質量%、残部水分)に綿実サ
ラダ油の廃油150gを加えて、緩やかに振蕩すると、
ペンタデカン酸ナトリウムの繊維状集合結晶体と廃油の
微粒子がお互いに凝集し始め、全体として巨大な、堅
い、少し黄色みを帯びたボール状の凝集体を形成する。
残された水溶液にはペンタデカン酸ナトリウムも廃油も
含まれておらず、全くの無色透明である。また、巨大な
堅いボール状複合体の方にも、水は殆ど含まれていな
い。廃油を更に追加しても、全てボール状複合体中に吸
収される。
【0016】実施例2 ペンタデカン酸ナトリウムに代えてヘキサデカン酸ナト
リウム11gを用いた以外は実施例1と全く同様にした
ところ、全く同様にして極めて微細且つ均一な白色結晶
が全液にわたって析出した。これに綿実サラダ油の廃油
150gを添加し、緩やかに振蕩したところ、安定な、
堅いボール状巨視的複合体となり、分離した塩化ナトリ
ウム水溶液も無色透明であった。
【0017】実施例3 実施例1の塩化ナトリウム水溶液に変えて、水もしくは
塩化ナトリウム濃度が半分の水溶液を用いたところ、綿
実サラダ油の廃油の添加量が重量比で10〜30倍ま
で、同様の結果が得られた。
【0018】実施例4 実施例1のペンタデカン酸ナトリウムに代えて、9〜1
2gのウンデカン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウ
ム、トリデカン酸ナトリウム、テトラデカン酸ナトリウ
ム、ヘプタデカン酸ナトリウム、オクタデカン酸ナトリ
ウムをそれぞれ用いたところ、綿実サラダ油の廃油の重
量が、それぞれのカルボン酸ナトリウムに対して、20
倍、25倍、25倍、20倍、30倍、30倍まで、堅
い安定なボール状巨視的複合体が得られ、無色透明の塩
化ナトリウム水溶液の上に浮遊した。
【0019】実施例5 実施例1のペンタデカン酸ナトリウムに代えて、9gの
デカン酸ナトリウムを用いたところ、塩化ナトリウム水
溶液を加え、撹拌し、室温に放置しても、繊維状集合結
晶体は全く析出しなかった。そこで当該混合液を4℃で
一日保ったところ、同様な繊維状集合結晶体が析出し、
析出後は、室温でも長時間安定であった。図2にこのよ
うにして調製したペンタデカン酸ナトリウムの繊維状集
合結晶体の顕微鏡写真(倍率100倍)を示す。この繊
維状集合結晶体分散液に、実施例1と同様に綿実サラダ
油の廃油を順次添加したところ、デカン酸ナトリウムに
対して、35倍の添加量まで、堅い巨視的な複合体を得
ることが出来た。
【0020】実施例6 実施例1の綿実サラダ油の廃油に代えて、大豆油、菜種
白絞油、コーン白絞油、サフラワーサラダ油、パーム
油、米油、ごま油及びオリーブ油のそれぞれの廃油を用
いたところ、それぞれの繊維状集合結晶体に対して10
〜40倍の重量まで、極めて堅い巨視的なボール状複合
体を得ることが出来た。残された水もしくは水溶液は、
無色透明又はほんの少し白濁した状態であった。
【0021】
【発明の効果】本発明の、脂肪族カルボン酸金属塩を金
属塩水溶液中に分散させた繊維状集合結晶体は、天ぷら
廃油固形化材として使用することができる。本発明の繊
維状集合結晶体よりなる固形化材は天ぷら廃油類を吸着
することによって固形状を保ち容易且つ安全に、環境を
汚染することなく、そのまま廃棄することが出来る。従
って、自然環境の汚染も防止できる。このように固形化
した天ぷら廃油は、石鹸等に改変して再利用することも
可能である。また、本発明の繊維状集合結晶体よりなる
固形化材は室温において長期間安定に繊維状集合結晶体
の分散状態を維持するため取扱いが容易で、長期間安全
に保存することが出来る。このような繊維状集合結晶体
よりなる固形化材を用いた本発明の天ぷら廃油類の固形
化方法は、家庭廃油、食品工場からの廃油、飲食業の厨
房から排出される廃油などの処理に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた繊維状集合結晶体の顕微鏡
写真である。
【図2】実施例5で得られた繊維状集合結晶体の顕微鏡
写真である。
フロントページの続き (72)発明者 井関 清治 大阪府柏原市法善町1丁目11−17 (56)参考文献 特開2000−246005(JP,A) 特開 平9−13074(JP,A) 特開 昭60−161475(JP,A) Cryst.Res.Techno l.,1987年,Vol.22,No.2 p.183−188 第40回日本石油化学会年会講演要旨 集,2001年,p.152 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11B 15/00 JICSTファイル(JOIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中に脂肪族カルボン酸金属塩を完全に
    溶解させた後、撹拌、徐冷することによって析出形成さ
    せた繊維状集合結晶体よりなることを特徴とする天ぷら
    廃油の固形化材。
  2. 【請求項2】 水中に脂肪族カルボン酸金属塩を完全に
    溶解させた後、塩化ナトリウム水溶液を加え、撹拌、徐
    冷することによって析出形成させた繊維状集合結晶体よ
    りなることを特徴とする天ぷら廃油の固形化材。
  3. 【請求項3】 天ぷら廃油に請求項1又は2記載の固形
    化材を加え、天ぷら廃油を固形化することを特徴とする
    天ぷら廃油の固形化方法。
JP2001073187A 2001-03-14 2001-03-14 天ぷら廃油の固形化材とそれを用いた天ぷら廃油の固形化方法 Expired - Lifetime JP3471324B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Cryst.Res.Technol.,1987年,Vol.22,No.2p.183−188
第40回日本石油化学会年会講演要旨集,2001年,p.152

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