JP3471140B2 - 水切り剤及び水切り方法 - Google Patents

水切り剤及び水切り方法

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JP3471140B2 JP22591295A JP22591295A JP3471140B2 JP 3471140 B2 JP3471140 B2 JP 3471140B2 JP 22591295 A JP22591295 A JP 22591295A JP 22591295 A JP22591295 A JP 22591295A JP 3471140 B2 JP3471140 B2 JP 3471140B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品、金属部
品、精密部品やガラス及びレンズ等の光学部品等をアル
コール系洗浄剤、炭化水素系洗浄剤、アルカリ、水ある
いは界面活性剤を含有した水系洗浄剤で洗浄し、水です
すぐ時や最終のすすぎにおいて使用することにより、部
品表面に付着した水の切れる時間を早くして、その付着
水量を減らして乾燥時間や乾燥機のエネルギーコストを
低減し、また外観状あるいは後工程で問題となるような
水じみの発生を抑え、鋼、銅、アルミニウム、ニッケル
等の金属部品では防錆効果があり、更に乾燥することに
より水切り剤の成分が揮発し部品表面に残留しにくい水
切り剤に関する。また、本発明は、この水切り剤を用い
た水切り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の部品の洗浄には、トリク
ロロトリフルオロエタン等のフロン系溶剤、トリクロル
エチレン、パークロルエチレン、トリクロルエタン、エ
チレンクロライド等の塩素系溶剤を主成分とする塩素系
洗浄剤が用いられていた。しかしながら、塩素系及びフ
ロン系溶剤は人体に対する毒性、水質や土壌等の環境汚
染あるいは地球温暖化やオゾン層破壊等の問題を有して
おり、これらの溶剤を使用した洗浄方法は次第に水系の
洗浄剤による洗浄方法に代替されつつある。この水系洗
浄の場合、1)溶剤洗浄に比較して乾燥工程における時
間とエネルギーコストがかかる、2)付着した水が凝集
することにより水シミが発生しやすくなる、3)金属部
品では錆や変色が起こることがある、という問題点が指
摘されている。
【0003】近年、この乾燥工程での問題解決のため
に、種々の方法が提案されている。例えば、乾燥機とし
ては熱風乾燥機が一般的であるが、これでは乾燥時間が
かかるため、高圧のエアーブローや真空乾燥と組み合わ
せて時間短縮を図っている。水切り剤としては、2−プ
ロパノール等の溶剤を使うもの、パーフルオロカーボン
等のフッ素系溶剤を使うもの、フッ素系の界面活性剤を
薄く部品表面に吸着させすすぎ水を弾くもの、ノニオン
活性剤を利用したものが挙げられる。
【0004】しかしながら、高圧のエアーブローや真空
乾燥機は装置が大がかりになり、コストがかかる。ま
た、溶剤を使ったものでは防爆設備が必要になり取扱い
や管理が煩雑になる。フッ素系溶剤を使ったものではコ
ストが高くなる。フッ素系界面活性剤を使ったものでは
平板等では効果はあるが、複雑な形状をしたものでは水
滴が残留してあまり効果がない。また乾燥後も部品表面
にフッ素系界面活性剤が残留するため、塗装などの後工
程のあるものでは使用できない。ノニオン活性剤を使用
したものでは複雑な形状のものでも比較的効果はあるも
のの、残留した界面活性剤がシミとなる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
部品、金属部品、精密部品やガラス及びレンズ等の光学
部品等をアルコール系洗浄剤、炭化水素系洗浄剤、アル
カリあるいは界面活性剤を含有した水系洗浄剤で洗浄し
た後、水ですすぐ、すすぎ工程で添加され、使用される
水切り剤であって、上述したような従来の水切り剤の欠
点を改良した、安全性に優れ環境汚染がなく、水切り性
能に優れ、水じみの発生を抑え、金属部品では変色防止
効果があり、また、乾燥することにより、水切り剤の成
分が揮発し部品表面には残留しにくい水切り剤を提供す
ることにある。更に、本発明の目的は当該水切り剤を用
いた水切り方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を行った結果、分子中にアセタール構造、ケタール構造
又はカーボネート構造を有し、分子量が80〜600の
範囲にあり、かつ融点が60℃以下である化合物を1種
類以上含有する水切り剤が、前記の課題を解決しうるこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明の要旨は、 (1) 分子中にアセタール構造、ケタール構造又は
カーボネート構造を有し、分子量が80〜600の範囲
にあり、かつ融点が60℃以下である化合物1種類以
を70〜100重量%含有することを特徴とする水切
り剤、 (2) 子中にアセタール構造、ケタール構造又は
カーボネート構造を有し、分子量が80〜600の範囲
にあり、かつ融点が60℃以下である化合物が、一般式
(1)、(2)または(3)
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Rは水素原子または炭素数1〜
18の炭化水素基を示す。Rは炭素数1〜18の炭化
水素基を示す。RとRとで環を形成していてもよ
い。Rは水素原子、メチル基またはヒドロキシメチル
基を示す。)で表されるものである前記(1)記載の水
切り剤、 () 1気圧における沸点が100〜350℃であ
る化合物を50重量%以上含有する前記(1)又は
(2)記載の水切り剤、 () 洗浄後、水にてすすぎ、次いで水を切る方法
において、前記(1)〜()いずれか記載の水切り剤
がすすぎ水中0.01〜10重量%になるように該すす
ぎ水に添加することを特徴とする水切り方法、に関する
ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる必須の化合物
は分子中にアセタール構造、ケタール構造またはカーボ
ネート構造を有し、分子量が80〜600の範囲にあ
り、かつ融点が60℃以下のもの(以下、酸素含有化合
物という。)である。本発明における酸素含有化合物
は、公知の方法により製造することができる。アセター
ル構造やケタール構造を有する化合物は、例えばアルキ
ルアルデヒドやジアルキルケトンとアルキルアルコール
やポリオールとを、パラトルエンスルホン酸、メタンス
ルホン酸、硫酸、塩酸等の触媒を用いて脱水縮合するこ
とにより合成することができる。またカーボネート構造
を有する化合物は、例えばホスゲンを原料としてアルキ
ルアルコールと反応させることにより合成することがで
きる。
【0011】本発明における酸素含有化合物は分子量が
80〜600の範囲のものであるが、90〜350の範
囲のものがより好ましい。引火点の観点から分子量は8
0以上が好ましく、また高粘度化を抑え、取扱いを容易
にする観点から600以下が好ましい。また、酸素含有
化合物の融点は60℃以下であるが、20℃以下が好ま
しく、0℃以下が特に好ましい。酸素含有化合物の結晶
化や製品安定性の低下を抑える観点から、融点は60℃
以下が好ましい。
【0012】本発明において、酸素含有化合物としては
例えば次の一般式(1)、(2)または(3)で表され
る化合物が好ましい。
【0013】
【化3】
【0014】一般式(1)、(2)または(3)におい
て、R1 は水素原子または炭素数1〜18の炭化水素基
であるが、水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基がよ
り好ましい。R1 の炭化水素基としては直鎖又は分岐鎖
のアルキル基、アルキルフェニル基等の芳香族炭化水素
基、シクロアルキル基等の脂環式炭化水素等が挙げられ
る。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル
基、1−メチルプロピル基、1,3−ジメチルブチル
基、1−ペンチルヘキシル基、1−イソプロピル−2−
メチルプロピル基、1−イソブチル−3−メチルブチル
基、ラウリル基、オレイル基、ステアリル基、フェニル
基、ベンジル基、オクチルフェニル基、シクロヘキシル
基、4−メチルシクロヘキシル基、3−メルシクロヘキ
シル基、2−メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
【0015】また、R2 は炭素数1〜18の炭化水素基
であるが、炭素数1〜6の炭化水素基がより好ましい。
2 の炭化水素基としては直鎖又は分岐鎖のアルキル
基、アルキルフェニル基等の芳香族炭化水素基、シクロ
アルキル基等の脂環式炭化水素等が挙げられる。具体例
としては、R1 で例示したものと同様のものが挙げられ
る。また、R1 とR2 は結合して環を形成していてもよ
い。さらに、R3 は水素原子、メチル基またはヒドロキ
シメチル基を示す。
【0016】従って、本発明における酸素含有化合物の
具体例としては、例えば実施例で用いたもの等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0017】酸素含有化合物は単独でまたは2種類以上
で使用される。これらのみでも良好な水切り性と水シミ
防止能を有するが、例えばさらに窒素原子数が1〜5で
分子量が50〜200の範囲のアミン系化合物や、分子
量が400以下のフッ素系のアルコール、カルボン酸、
若しくはエステル等を含有させてもよい。上記アミン系
化合物を含有させることにより、水切り性が向上し、金
属部品に対して防錆効果が付与される。また上記フッ素
系のアルコール、カルボン酸、若しくはエステル等を含
有させることにより、本発明の水切り剤の表面張力を低
下させることができる。したがって、本発明の水切り剤
中の、酸素含有化合物の総量は、その水切り剤中70〜
100重量%含有するものが好ましく、80〜98重量
%含有するものがより好ましく、90〜97重量%含有
するものが特に好ましい。
【0018】上記のアミン系化合物としては、窒素原子
数が1〜5で分子量が50〜200の範囲の化合物が好
適に用いられるが、更に好ましくは窒素原子数が1〜3
で分子量が70〜150の範囲の化合物である。防錆効
果を発揮させる観点から分子量は50以上が好ましく、
乾燥時の揮発性の低下を抑える観点から分子量は200
以下が好ましい。このようなアミン系化合物は、好まし
くは本発明の水切り剤中1〜30重量%、より好ましく
は2〜20重量%、特に好ましくは3〜10重量%含有
させる。水切り性能の低下を抑える観点から水切り剤中
30重量%以下含有させることが好ましい。防錆効果を
充分得る観点から、水切り剤中1重量%以上含有させる
ことが好ましい。
【0019】かかるアミン系化合物の具体例としては、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジブチルエ
タノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、メチ
ルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等のア
ミノアルコール類;3−(2−エチルヘキシルオキシ)
プロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−メ
トキシプロピルアミン等のアルコキシプロピルアミン
類;モルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリ
ン、3−アミノプロピルモルホリン等のモルホリン類;
ピペラジン、トリエチレンジアミン、ペンタメチルジエ
チレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等
が挙げられる。また、これらのアミン類にアルキレンオ
キシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチ
レンオキシド等)を付加した化合物や炭酸と反応させた
炭酸塩も含まれる。
【0020】また、上記フッ素系のアルコール、カルボ
ン酸もしくはエステル等は、その分子量が400以下の
ものが好ましい。乾燥時の揮発性の低下を抑える観点か
ら分子量は400以下が好ましい。このような化合物
は、好ましくは本発明の水切り剤中0.01〜5.0重
量%、より好ましくは0.1〜2.0重量%含有させ
る。表面張力の低下効果を発揮させる観点から、上記フ
ッ素系のアルコール、カルボン酸もしくはエステル等は
水切り剤中0.01重量%以上含有させることが好まし
く、高価な化合物であるとの観点から水切り剤中5.0
重量%以下含有させることが好ましい。これらの化合物
の具体例としては、例えば2−(パーフルオロヘキシ
ル)エタノール、1H,1H,5H−オクタフロオロペ
ンタノール、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプタ
ノール、パーフルオロヘプタン酸、7H−ドデカフルオ
ロヘプタン酸、ジフルオロ酢酸エチル、パーフルオロ酪
酸エチル等が挙げられる。
【0021】本発明の水切り剤に含有させる他の成分と
しては、市水、蒸留水、イオン交換水等、本発明の水切
り剤の性能を低下させないものが挙げられる。これらの
他の成分は、本発明の水切り剤中5〜15重量%含有さ
せることが好ましい。
【0022】本発明の水切り剤は、前記のような各種の
成分を含有してなるが、沸点からみた場合、1気圧にお
ける沸点が100〜350℃である化合物を50重量%
以上含むことが好ましく、沸点が150〜300℃であ
る化合物を50重量%以上含むことがより好ましい。引
火性を低減させる観点から沸点は100℃以上が好まし
く、乾燥工程後の部品表面での残留量を減少させる観点
から350℃以下が好ましい。ここでいう沸点が100
〜350℃である化合物とは、酸素含有化合物のみであ
ってもよく、あるいは他の添加剤を含めたものであって
もよい。
【0023】本発明の水切り剤は、その表面張力が小さ
ければ小さいほど好ましい水切り性を発揮する。より具
体的には、25℃、本発明の水切り剤の濃度が0.01
〜10重量%のときの表面張力が40dyn/cm以下
であれば好ましく、20〜35dyn/cmがより好ま
しく、20〜30dyn/cmが特に好ましい。
【0024】本発明の水切り剤は、すすぎ工程において
添加されて使用されるものであり、本発明の水切り方法
において好適に使用される。即ち、本発明の水切り方法
は、洗浄後、水にてすすぎ、次いで水をきる方法におい
て、上記水切り剤を、すすぎ水中0.01〜10.0重
量%、好ましくは0.1〜5.0重量%、特に好ましく
は0.3〜2.0重量%になるようにすすぎ水に添加す
ることを特徴とするものである。水切り性を発揮させる
観点から、本発明の水切り剤の濃度はすすぎ水中0.0
1重量%以上が好ましく、水に対する溶解性や乾燥時の
揮発性の低下を抑える観点から10.0重量%以下が好
ましい。
【0025】また、水切り剤を構成する化合物の種類に
より、使用時のすすぎ水の表面張力は異なるので、最適
な表面張力、即ち、必要な水切り性と乾燥性の得られる
ように希釈する濃度を適宜調整すればより好ましい。本
発明の水切り剤は、輸送費用や貯蔵のためのスペースの
低減のため、通常、使用時に希釈して用いるが、予め上
記の濃度に調製しておいてもよい。
【0026】ここで、洗浄は、通常アルコール系洗浄
剤、炭化水素系洗浄剤、アルカリや界面活性剤等を含む
水系洗浄剤で行われ、水切り剤は、前記のようにその洗
浄後のすすぎ工程において使用される。使用に際して
は、水にて水切り剤濃度が上記の濃度になるよう希釈す
るが、このように希釈して使用することにより優れた水
切り性と揮発性が発現される。
【0027】本発明の水切り方法の具体的な方式は特に
限定されないが、例えば本発明の水切り剤の上記の濃度
の水溶液に浸漬し、あるいは超音波の併用、液中スプレ
ーあるいは気中スプレーによる方式等が挙げられる。
【0028】本発明の水切り剤および水切り方法は、電
子部品、電気部品、金属工業部品、精密機械部品、樹脂
加工部品や光学部品等の水切りに優れた効果を有する
が、ここで電子部品とは、例えば電算機及びその周辺機
器、家電機器、通信機器、OA機器、その他電子応用機
器等に用いられるプリント配線基板;ICリードフレー
ム、抵抗器、コンデンサー、リレー等接点部材に用いら
れるフープ材;OA機器、時計、電算機器、玩具、家電
機器等に用いられる液晶表示器;映像・音声記録/再生
部品、その関連部品等に用いられる磁気記録部品;シリ
コンやセラミックスのウェハ等の半導体材料;水晶振動
子等の電歪部品;CD、PD、複写機器、光記録機器等
に用いられる光電変換部品等をいう。電機部品とは例え
ばブラシ、ロータ、ステータ、ハウジング等の電動機器
部品;販売機や各種機器に用いられる発券用部品;販売
機、キャッシュディスペンサ等に用いられる貨幣検査用
部品などをいう。金属工業部品とは輸送機器部品、家電
部品や金属加工部品をいう。精密機械部品とは、例えば
精密機動機器、ビデオレコーダー等に用いられるベアリ
ング;超硬チップ等の加工用部品等をいう。樹脂加工部
品とは、例えばカメラ、自動車等に用いられる精密樹脂
加工部品;靴底に使用するウレタンソール等の樹脂成型
品等をいう。さらに光学部品としては、カメラ、眼鏡、
光学機器等に用いられるガラスレンズやプラスチックレ
ンズがあり、また、その他部品としてメガネフレーム、
時計ケース、時計ベルト等が例示される。
【0029】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を挙げて本
発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。なお、実施例及び比較例では表
1、表2中の化合物を用いた。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】製造例 上記の表中の化合物は、以下の様にして合成した。プロ
パナールにグリセリンを加え、石油エーテルを溶媒とし
て添加した。触媒としてp−トルエンスルホン酸をさら
に添加して加熱還流を21〜36時間行い、脱水縮合に
よりa−1のアセタールを合成した。また、ホスゲンに
2倍当量のエタノールを反応させることにより、d−2
のジエチルカーボネートを合成した。
【0033】実施例1〜10及び比較例1〜4 下記の表3に示す組成の水切り剤組成物をそれぞれ調製
した。各水切り剤組成物について、水切り性、防錆効
果、残留性を次のように評価した。
【0034】(1)水切り性 (ガラスビーズ)清浄に洗浄した後の直径5.2mmの
ガラスビーズ600個を金網の籠にいれ、表1の濃度の
水切り剤水溶液に1分間浸漬した。引き上げて30秒後
の重量を測定し、浸漬前の重量との差分(〔浸漬後の重
量(g)〕−〔浸漬前の重量(g)〕)から付着水量
(g)を算出した。
【0035】(銅板)75mm×25mm×5mm(厚
さ)の銅板に直径4mmの穴を6箇所あけたもの5枚用
意して、0.5mmのワッシャーを挟んで5枚重ねて各
銅板の2箇所の穴に長さ40mmのボルトを通してナッ
トで留めた。このテストピースを使用し、清浄に洗浄し
た後、表1の濃度の水切り剤水溶液に1分間浸漬した。
引き上げて30秒後の重量を測定し、浸漬前の重量との
差分(〔浸漬後の重量(g)〕−〔浸漬前の重量
(g)〕)から付着水量(g)を算出した。
【0036】(2)防錆効果 50mLのビーカーに、表1の濃度の水切り剤水溶液を
25mL入れ、そこに40mm×30mm×1mm(厚
さ)の冷間圧延鋼板(JIS G3141)を四塩化炭
素にて脱脂した後、鋼板が水溶液に半分浸漬するように
した。それを60℃の恒温槽にて1時間保存し、錆の発
生具合を目視にて観察した。 防錆効果評価基準 ○:全く錆が発生しない。 △:一部錆が発生した。 ×:全面に錆が発生した。
【0037】(3)残留性 水切り性を確認した銅板を80℃で10分間乾燥し、重
量法と目視にて残留物と水じみ、変色を確認した。 残留性評価基準 ◎:残留物は0で水じみ、変色等がまったくない。 ○:残留物は0でわずかに変色は見られるが水じみがな
い。 △:残留物は0だが変色が見られ、水じみ発生。×:残
留物あり。
【0038】以上の結果を表3に示す。なお、実施例等
において水切り剤水溶液の表面張力は、所定の濃度に希
釈した水切り剤を25℃にてウィルヘルミー法により測
定した。
【0039】
【表3】
【0040】表3から明らかなように、本発明の水切り
剤を使用した実施例1〜10では、水切り性、残留性が
いずれも優れており、水じみの発生もなく、変色もほと
んど見られなかった。とりわけ、成分中にアミン化合物
を含有するものは防錆効果についても優れたものであっ
た。これに対して、水のみでのすすぎを行った例である
比較例1、酸素含有化合物ではなくノニオン活性剤を用
いた例である比較例2、酸素含有化合物の分子量が所定
の範囲より大きく、融点の高い例である比較例3、すす
ぎ時の濃度の高すぎる例である比較例4では、いずれか
の効果が不十分であった。
【0041】
【発明の効果】本発明によると、電子部品、金属部品、
精密部品やガラス及びレンズ等の光学部品等をアルコー
ル系洗浄剤、炭化水素系洗浄剤、アルカリあるいは界面
活性剤を含有した水系洗浄剤で洗浄し、水ですすぐ時や
最終のすすぎにおいて、部品表面に付着した水の切れる
時間を早くして、乾燥時間や乾燥機のエネルギーコスト
を低減することができる。また、水じみの発生を抑え、
金属部品ではアミン化合物の併用により防錆効果にも優
れ、更に乾燥することにより水切り剤の成分が揮発し部
品表面には残留しにくい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 12/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中にアセタール構造、ケタール構造
    又はカーボネート構造を有し、分子量が80〜600の
    範囲にあり、かつ融点が60℃以下である化合物1種
    類以上を70〜100重量%含有することを特徴とする
    水切り剤。
  2. 【請求項2】 分子中にアセタール構造、ケタール構造
    又はカーボネート構造を有し、分子量が80〜600の
    範囲にあり、かつ融点が60℃以下である化合物が、一
    般式(1)、(2)または(3) 【化1】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜18の炭化水
    素基を示す。Rは炭素数1〜18の炭化水素基を示
    す。RとRとで環を形成していてもよい。Rは水
    素原子、メチル基またはヒドロキシメチル基を示す。)
    で表されるものである請求項1記載の水切り剤。
  3. 【請求項3】 1気圧における沸点が100〜350℃
    である化合物を50重量%以上含有する請求項1又は2
    記載の水切り剤。
  4. 【請求項4】 洗浄後、水にてすすぎ、次いで水を切る
    方法において、請求項1〜いずれか記載の水切り剤が
    すすぎ水中0.01〜10重量%になるように該すすぎ
    水に添加することを特徴とする水切り方法。
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