JP3470706B2 - 窒化物系iii−v族化合物半導体層の端面の形成方法および半導体装置 - Google Patents

窒化物系iii−v族化合物半導体層の端面の形成方法および半導体装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、窒化物系III
−V族化合物半導体層の端面の形成方法および半導体装
置に関し、例えば、GaNなどの窒化物系III−V族
化合物半導体を用いた半導体発光素子の光放出端面の形
成に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】GaN、AlGaN、GaInNなどの
窒化物(ナイトライド)系III−V族化合物半導体
は、その禁制帯幅が1.8eVから6.2eVに亘って
おり、赤色から紫外線の発光が可能な発光素子の実現が
理論上可能であるため、近年、注目を集めている。
【0003】この窒化物系III−V族化合物半導体に
より発光ダイオード(LED)や半導体レーザなどを製
造する場合には、GaN、AlGaN、GaInNなど
を多層に積層し、発光層(活性層)をn型クラッド層お
よびp型クラッド層によりはさんだ構造を形成する必要
がある。
【0004】さて、半導体レーザを製造する場合には、
共振器端面、すなわち光放出端面の形成が必要であり、
この端面形成は通常、劈開により行われている。そこ
で、GaN系半導体レーザにおいても、劈開により端面
を形成することが試みられている。
【0005】一方、GaN系半導体の結晶成長に用いら
れる一つの主要な基板として、いわゆる6H(000
1)面SiC基板があるが、この6H(0001)面S
iC基板はその上に成長するGaN系半導体と面内の軸
方向が互いに一致し、{2−1−10}面(「A面」と
呼ばれる)に沿って劈開される。
【0006】また、GaN系半導体の結晶成長に用いら
れるもう一つの主要な基板としてサファイア基板がある
が、このサファイア基板はSiC基板に比べて安価であ
り、大型のものが市販されている。そして、すでにこの
サファイア基板を用いて製造されたGaN系LEDが市
販されている。
【0007】産業的見地から見たときには、この安価な
サファイア基板を用いてGaN系半導体レーザを実現す
ることの意義は非常に大きい。しかしながら、よく用い
られる(0001)面(「C面」と呼ばれる)サファイ
ア基板は、その面内に劈開性の軸を有していないため、
このサファイア基板上にレーザ構造を構成するGaN系
半導体層を成長させた後に基板を劈開することによって
は、良好な光放出端面を形成することはできない。{1
1−20}面(「A面」と呼ばれる)サファイア基板を
用いると劈開しやすいと言われているが、実用的に満足
できるものは得られていない。
【0008】そこで、このC面サファイア基板上にGa
N系半導体を成長させることにより形成されるGaN系
半導体レーザにおいては、C面サファイア基板上にGa
N系半導体層を成長させてレーザ構造を形成した後、こ
れらのGaN系半導体層を反応性イオンエッチング(R
IE)法により気相エッチングすることにより光放出端
面を形成している(例えば、Jpn.J.Appl.Phys.35(1996)
L74)。
【0009】しかしながら、GaN系半導体は非常に固
い物質であることから、エッチングに用いられるマスク
とのエッチング選択性が4程度と小さく、良好な光放出
端面は得られていない。また、その光放出端面に形成さ
れる凹凸は光散乱の原因となる程に大きい。
【0010】さらに、サファイア基板は電気的に絶縁性
の基板であることから、その上に形成したGaN系半導
体レーザはその2端子とも上面から取り出さなければな
らないため、複雑な製造プロセスを用いなければならな
い。また、GaN系半導体レーザをいわゆるフェースダ
ウン設置する場合には、GaAs系半導体レーザなどを
フェースダウン設置する場合に比べて高度な技術を用い
なければならない。
【0011】一方、最近、基板の接合技術を利用してG
aN層に劈開面からなる端面を形成する試みがなされて
いる(Appl.Phys.Lett.68(1996)2147)。この方法によれ
ば、C面サファイア基板上にGaN層を成長させ、この
GaN層の表面にInP基板を圧着して750℃で60
分間熱処理を行うことによりそれらを接合し、さらにC
面サファイア基板をその裏面側からラッピングして劈開
に十分な厚さまで薄くした後、GaN層およびC面サフ
ァイア基板を劈開することによりGaN層に劈開面から
なる端面を形成している。そして、この文献において
は、この方法によりn型GaN層とn型InP層との接
合を形成している。しかしながら、このn型GaN/n
型InP接合の電流−電圧特性はダイオード特性とな
り、これは、電子がn型InP層側からn型GaN層側
に移動するときにポテンシャル障壁があることを示して
いる。
【0012】ところで、半導体レーザにおいては通常、
p層が表面側となる。したがって、上述のようなInP
基板の接合技術を用いて半導体レーザを製造する場合に
は、そのInP基板としてp型のものを用いる必要があ
る。しかしながら、p型InP基板を用いると、非常に
大きな問題が生じる。すなわち、GaNとInPとのエ
ネルギーバンドの接続は、現状では明確ではないが、計
算によれば、Nの大きな電気陰性度によりGaNの価電
子帯は非常に低くなると予想されている(Jpn.J.Appl.P
hys.32(1993)4413) 。また、半導体中のFeのエネルギ
ー準位を基準にした報告もあり(Materials Science an
d Engineering B29(1995)61)、それによると、GaNと
InPとの価電子帯の頂上のエネルギー差は1.7eV
である。これらによれば、GaNとInPとのバンド接
続は、図12および図13に示すようになると予想され
る。ここで、図12はフラットバンドモデルによるGa
NとInPとのバンド接続を示し、図13はp型GaN
とp型InPとのバンド接続を示す。なお、図12およ
び図13において、Ec は伝導帯の下端のエネルギー、
v は価電子帯の上端のエネルギー、EF はフェルミエ
ネルギーを示す。また、図12において、Eg1=3.4
eV、Eg2=1.34eV、ΔEc =0.36eV、Δ
v =1.7eVである。
【0013】図13からわかるように、p型InP側か
ら正孔を注入するときには、1eV以上の高さの正孔に
対する障壁ΔEが形成されるため、通電が困難となり、
半導体レーザの動作は実際上困難と考えられる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来
は、サファイア基板などの安価な基板を用いて、電極取
り出しなどに制約を生じることなく、半導体レーザの光
放出端面を劈開により形成する方法はなかった。
【0015】したがって、この発明の目的は、SiC基
板などの高価な基板を用いることなく、窒化物系III
−V族化合物半導体を用いた半導体発光素子の光放出端
面を劈開により形成することができ、しかも、上下両面
から電極を取り出すことができ、半導体発光素子の動作
にも支障を生じない窒化物系III−V族化合物半導体
層の端面の形成方法および半導体装置を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、立方晶系の結晶構造および劈開性を有
する導電性基板をNi/Au/In/Au/Ni膜から
なる導電性中間層を介して(0001)面方位の窒化物
系III−V族化合物半導体層と接合し、この際導電性
基板の〈110〉方向と窒化物系III−V族化合物半
導体層の〈1−100〉方向または〈2−1−10〉方
向とがほぼ一致するように導電性基板と窒化物系III
−V族化合物半導体層とを相互に位置合わせし、導電性
基板を窒化物系III−V族化合物半導体層とともにそ
の〈110〉方向に沿って劈開することにより窒化物系
III−V族化合物半導体層に端面を形成するようにし
たことを特徴とする窒化物系III−V族化合物半導体
層の端面の形成方法である。この発明はまた、立方晶系
の結晶構造および劈開性を有し、半導体装置の制御回路
が形成された導電性基板と、導電性中間層を介して導電
性基板と接合された(0001)面方位の窒化物系II
I−V族化合物半導体層とを有し、導電性基板の〈11
0〉方向と窒化物系III−V族化合物半導体層の〈1
−100〉方向または〈2−1−10〉方向とがほぼ一
致するように導電性基板と窒化物系III−V族化合物
半導体層とが相互に位置合わせされており、導電性基板
を窒化物系III−V族化合物半導体層とともにその
〈110〉方向に沿って劈開することにより窒化物系I
II−V族化合物半導体層に端面が形成されていること
を特徴とする半導体装置である。この発明はまた、立方
晶系の結晶構造および劈開性を有する導電性基板をNi
/Au/In/Au/Ni膜からなる導電性中間層を介
してその[0001]方向がその面と平行な窒化物系I
II−V族化合物半導体層と接合し、この際導電性基板
の〈110〉方向と窒化物系III−V族化合物半導体
層の[0001]方向に垂直な方向、〈1−100〉方
向または〈2−1−10〉方向とがほぼ一致するように
導電性基板と窒化物系III−V族化合物半導体層とを
相互に位置合わせし、導電性基板を窒化物系III−V
族化合物半導体層とともにその〈110〉方向に沿って
劈開することにより窒化物系III−V族化合物半導体
層に端面を形成するようにしたことを特徴とする窒化物
系III−V族化合物半導体層の端面の形成方法であ
る。この発明はまた、立方晶系の結晶構造および劈開性
を有し、半導体装置の制御回路が形成された導電性基板
と、導電性中間層を介して導電性基板と接合された、そ
の[0001]方向がその面と平行な窒化物系III−
V族化合物半導体層とを有し、導電性基板の〈110〉
方向と窒化物系III−V族化合物半導体層の[000
1]方向に垂直な方向、〈1−100〉方向または〈2
−1−10〉方向とがほぼ一致するように導電性基板と
窒化物系III−V族化合物半導体層とが相互に位置合
わせされており、導電性基板を窒化物系III−V族化
合物半導体層とともにその〈110〉方向に沿って劈開
することにより窒化物系III−V族化合物半導体層に
端面が形成されていることを特徴とする半導体装置であ
る。より具体的には、例えば、この発明は、窒化物系I
II−V族化合物半導体を用いた半導体発光素子の光放
出端面の形成方法において、半導体発光素子を構成する
窒化物系III−V族化合物半導体層をその一方の主面
上に成長させた第1の基板の窒化物系III−V族化合
物半導体層を、導電性中間層を介して、劈開性を有する
第2の基板の一方の主面と接合し、その際第2の基板の
劈開容易方向と窒化物系III−V族化合物半導体層の
劈開容易方向とがほぼ一致するように第1の基板と第2
の基板とを相互に位置合わせする工程と、第1の基板を
その他方の主面側から除去または薄くする工程と、第2
の基板を劈開容易方向に沿って劈開することにより窒化
物系III−V族化合物半導体層を劈開して光放出端面
を形成する工程とを有することを特徴とするものであ
る。
【0017】この発明において、第1の基板は、その上
に窒化物系III−V族化合物半導体層を成長させるこ
とができれば、基本的にはどのようなものを用いてもよ
い。この第1の基板としては、具体的には、サファイア
基板のほか、スピネル基板などが挙げられる。
【0018】この発明において、第2の基板は、典型的
には、導電性を有する。この第2の基板としては、例え
ば、Si、GeまたはIII−V族化合物半導体からな
る単結晶基板が挙げられる。このIII−V族化合物半
導体としては、GaP、GaAs、InP、InAs、
GaSbなどが挙げられる。
【0019】この発明において、導電性中間層は、好適
には金属膜からなり、典型的には多層構造の金属膜から
なる。また、この導電性中間層は、例えば、窒化物系I
II−V族化合物半導体層上にあらかじめ形成された第
1の金属膜と第2の基板の一方の主面上にあらかじめ形
成された第2の金属膜とからなる。さらに、この導電性
中間層は、場合によっては、窒化物系III−V族化合
物半導体層上および第2の基板の一方の主面上のうちの
一方にあらかじめ形成された金属膜からなるものであっ
もよい。
【0020】この発明において、窒化物系III−V族
化合物半導体層は、少なくともGaおよびNを含み、場
合により、さらにAl、InおよびBからなる群より選
ばれた一種以上のIII族元素および/またはAsおよ
びPからなる群より選ばれた一種以上のV族元素を含
む。この窒化物系III−V族化合物半導体層の具体例
を挙げると、GaN層、AlGaN層、GaInN層、
AlGaInN層などである。
【0021】この発明において、例えば、窒化物系II
I−V族化合物半導体層は(0001)面方位の成長層
であり、第2の基板は立方晶系の結晶構造を有する場合
においては、窒化物系III−V族化合物半導体層の
〈1−100〉方向または〈2−1−10〉方向と第2
の基板の〈110〉方向とがほぼ一致するように第1の
基板と第2の基板とを相互に位置合わせする。また、窒
化物系III−V族化合物半導体層の[0001]方向
が第1の基板の一方の主面と平行であり、第2の基板は
立方晶系の結晶構造を有する場合において、窒化物系I
II−V族化合物半導体層の[0001]方向に垂直な
方向、〈1−100〉方向または〈2−1−10〉方向
と第2の基板の〈110〉方向とがほぼ一致するように
第1の基板と第2の基板とを相互に位置合わせする。
【0022】この発明においては、典型的には、窒化物
系III−V族化合物半導体層に部分的に電流阻止層を
形成することにより縦方向の電流狭窄構造を形成する。
この電流狭窄構造としては、半導体レーザにおいて一般
的に用いられているものを用いることができ、具体的に
は、絶縁膜法、イオン注入法、内部狭窄法、埋め込みヘ
テロ(BH,Buried Hetero)構造法などによる電流狭窄
構造を用いることができる。
【0023】この発明においては、例えば、第1の基板
を除去した後、窒化物系III−V族化合物半導体層上
にオーミック性またはショットキ性の電極を形成する。
【0024】この発明においては、好適には、第2の基
板上に半導体発光素子の制御回路が形成されており、こ
の制御回路を導電性中間層を介して半導体発光素子に接
続する。この制御回路は、具体的には、信号処理回路、
高周波重畳回路、電源回路、光検出回路などからなる。
【0025】上述のように構成されたこの発明において
は、第1の基板上に成長させた窒化物系III−V族化
合物半導体層を劈開性を有する第2の基板と接合し、第
1の基板を除去または薄くした後、第2の基板を劈開す
ることにより窒化物系III−V族化合物半導体層を劈
開して光放出端面を形成するようにしているので、第1
の基板としてはサファイア基板など、第2の基板として
はGaP基板などを用いることができ、第1の基板およ
び第2の基板とも安価な基板を用いることができる。ま
た、第2の基板として導電性を有するものを用いること
により、電極の取り出しを上下両面から行うことがで
き、また、フェースダウン設置も容易に行うことができ
る。さらに、窒化物系III−V族化合物半導体層と第
2の基板とを導電性中間層、特に金属膜を介して接合し
ていることにより、窒化物系III−V族化合物半導体
層と第2の基板とを直接接合する場合のように、接合面
を横切って電子または正孔が移動する際にその移動を妨
げるポテンシャル障壁が形成される問題がなく、したが
って半導体発光素子の動作に支障が生じない。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1〜図6はこの発明
の第1の実施形態によるGaN系半導体レーザの製造方
法を示す。この第1の実施形態においては、GaN系半
導体の{2−1−10}面を劈開面として共振器端面、
すなわち光放出端面を形成する場合について説明する。
【0027】この第1の実施形態においては、まず、図
示省略した有機金属化学気相成長(MOCVD)装置の
反応炉内にC面サファイア基板を入れた後、反応炉内に
キャリアガスとして例えばH2 を流し、例えば1050
℃で10分間熱処理を行うことにより、このC面サファ
イア基板の表面清浄化処理を行う。このC面サファイア
基板の厚さは例えば約350μmである。
【0028】次に、基板温度を例えば530℃に下げた
後、反応炉内にN原料としてのアンモニア(NH3 )お
よびGa原料としてのトリメチルガリウム(TMGa、
Ga(CH3 3 )を供給し、表面が清浄化されたC面
サファイア基板上にアンドープのGaNバッファ層(図
示せず)を成長させる。このGaNバッファ層の厚さは
例えば25nmである。
【0029】次に、図1に示すように、このGaNバッ
ファ層上に、MOCVD法により、n型GaNコンタク
ト層2、n型AlGaNクラッド層3、アンドープのG
aN活性層4、p型AlGaNクラッド層5およびp型
GaNコンタクト層6を順次成長させ、レーザ構造を形
成する。具体的には、まず、反応炉内へのTMGaの供
給を停止し、NH3 の供給はそのまま続けながら、成長
温度を例えば1000℃まで上昇させた後、反応炉内に
TMGaおよびn型ドーパントとしてのシラン(SiH
4 )を供給してn型GaNコンタクト層2を成長させ
る。次に、反応炉内にトリメチルアルミニウム(TMA
l、Al(CH3 3 )を供給してn型AlGaNクラ
ッド層3を成長させる。次に、反応炉内へのTMAlお
よびSiH 4 の供給を停止し、TMGaおよびNH3
供給はそのまま続けながら、GaN活性層4を成長させ
る。次に、反応炉内にTMAlおよびp型ドーパントと
してのシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2
g)を供給してp型AlGaNクラッド層5を成長させ
る。次に、反応炉内へのTMAlの供給を停止してp型
GaNコンタクト層6を成長させる。
【0030】なお、各層の厚さの一例を挙げると、n型
GaNコンタクト層2は3μm、n型AlGaNクラッ
ド層3およびp型AlGaNクラッド層5は0.5μ
m、GaN活性層4は0.05μm、p型GaNコンタ
クト層6は1μmである。また、n型AlGaNクラッ
ド層3およびp型AlGaNクラッド層5のAl組成比
は例えば0.2である。さらに、n型GaNコンタクト
層2およびn型AlGaNクラッド層3のキャリア濃度
は例えば3×1018cm-3、p型AlGaNクラッド層
5およびp型GaNコンタクト層6のキャリア濃度は例
えば5×1017cm-3である。
【0031】ここで、C面サファイア基板とその上に成
長したGaN系半導体層との間の結晶方位の関係を明ら
かにしておく。その結晶方位関係を図7に示す。
【0032】図7において、C面サファイア基板のオリ
エンテーションフラット(OF)の方向は[11−2
0]方向(「A方向」と呼ばれる)であり、このA方向
に垂直な(11−20)面はA面と呼ばれる。このC面
サファイア基板上のGaN系半導体層の結晶軸はC面サ
ファイア基板の結晶軸に対して30°回転している。し
たがって、C面サファイア基板のA方向は、このC面サ
ファイア基板上のGaN系半導体層にとっては[−11
00]方向(「M方向」と呼ばれる)であり、このM方
向に垂直な(−1100)面はM面と呼ばれる。
【0033】種々の実験の結果、GaN系半導体の劈開
容易面は(0001)面(C面)および{2−1−1
0}(A面)であり、次に劈開容易な面は{−110
0}(M面)であることがわかった(図8参照)。図7
に、C面サファイア基板上に成長したGaN系半導体層
のクラック線の方向を示した。この場合、劈開を行うと
きには、C面サファイア基板にまずクラックが入り、次
にそのクラック方向に沿ってGaN系半導体層が割れ
る。したがって、GaN系半導体層のM面またはA面に
一致するように、第2の基板の劈開面を合わせることが
必要となる。
【0034】さて、上述のようにしてp型GaNコンタ
クト層6まで成長させた後、図1に示すように、p型G
aNコンタクト層6上にNi/Au膜7を真空蒸着法な
どにより形成し、p型GaNコンタクト層6にオーミッ
ク接触させる。ここで、このNi/Au膜7におけるN
i膜およびAu膜の厚さは例えばそれぞれ10nmおよ
び50nmである。
【0035】一方、図9に示すような(100)面方位
のp型GaP基板8を別に用意し、このp型GaP基板
8上に、図2に示すように、Ni/Au/In膜9を真
空蒸着法などにより形成する。このNi/Au/In膜
9におけるNi膜、Au膜およびIn膜の厚さは、例え
ばそれぞれ10nm、50nmおよび100nmであ
る。このNi/Au/In膜9のうちNi膜およびAu
膜はp型GaP基板8とのオーミック接触をとるための
ものであり、最上層のIn膜はp型GaNコンタクト層
6上に形成されたNi/Au膜7との融着のためのもの
である。なお、p型GaP基板8の厚さは例えば300
μmである。
【0036】次に、p型GaP基板8のNi/Au/I
n膜9側を、C面サファイア基板1のNi/Au膜7側
に、p型GaP基板8の劈開容易方向(〈110〉方
向)の一つである[0−1−1]方向とGaN系半導体
層の[−1100]方向とが一致するように位置合わせ
して重ね合わせる。この位置合わせは具体的には次のよ
うに行う。すなわち、図9に示すように、p型GaP基
板8のオリエンテーションフラットは[0−1−1]方
向である。したがって、C面サファイア基板1のオリエ
ンテーションフラットとp型GaP基板8のオリエンテ
ーションフラットとが一致するようにこれらのC面サフ
ァイア基板1およびp型GaP基板8を重ね合わせるこ
とにより、p型GaP基板8の劈開容易方向である〈0
−1−1〉方向とGaN系半導体層の〈−1100〉方
向とを容易に一致させることができる。ここで、この位
置合わせの精度は通常は±5°以内にすることができ
る。
【0037】次に、p型GaP基板8とC面サファイア
基板1とを圧着した状態で、例えばN2 ガス雰囲気中に
おいて300〜400℃の温度で1分間熱処理を行う。
これによって、図2に示すように、C面サファイア基板
1上のNi/Au膜7とp型GaP基板8上のNi/A
u/In膜9とが融着し、C面サファイア基板1とp型
GaP基板8とが接合される。
【0038】次に、図示省略したラッピング装置によ
り、C面サファイア基板1をその裏面側からラッピング
することにより例えば50μmの厚さまで薄くする。次
に、必要に応じてp型GaP基板8の表面を例えばCV
D法により形成されたSiO2膜などの保護膜(図示せ
ず)により覆った後、例えば100℃のリン酸水溶液を
用いてC面サファイア基板1をエッチングする。このと
き、このC面サファイア基板1のみがエッチング除去さ
れ、GaN系半導体層およびp型GaP基板8はエッチ
ングされない。これによって、図3に示すように、C面
サファイア基板1が完全に除去される。
【0039】次に、図4に示すように、C面サファイア
基板1をエッチング除去することにより露出したn型G
aNコンタクト層2の表面にn側電極10を形成する。
具体的には、このn側電極10は、例えば厚さが10n
mのTi膜、厚さが10nmのAl膜および例えば厚さ
が200nmのAu膜を順次蒸着することによりTi/
Al/Au膜を形成した後、N2 ガス雰囲気中において
600℃で1分間熱処理を行うことにより形成する。一
方、p型GaP基板8の裏面にはp側電極11を形成
し、オーミック接触させる。このp側電極11として
は、例えばTi/Pt/Au膜を用いる。
【0040】次に、図5に示すように、p型GaP基板
8のオリエンテーションフラットに平行に劈開されるよ
うに、n側電極10およびn型GaNコンタクト層2の
一部に例えばダイアモンドペンなどによりけがき傷12
を入れる。次に、n側電極10側を下にして、けがき傷
12を入れたところの直上のp側電極11に、オリエン
テーションフラットに垂直にナイフを当て、p型GaP
基板8をバー状に劈開する。このとき、このp型GaP
基板8の劈開に伴い、GaN系半導体層も劈開される。
このようにして、共振器端面、すなわち光放出端面が形
成される。この後、このバーを所定間隔でダイシングす
ることによりチップ化し、レーザチップを形成する。以
上により、図6に示すように、ダブルヘテロ構造のGa
N系半導体レーザが製造される。
【0041】以上のように、この第1の実施形態によれ
ば、C面サファイア基板1上にレーザ構造を形成するG
aN系半導体層を成長させ、その最上層のp型GaNコ
ンタクト層6とp型GaP基板8とをNi/Au膜7お
よびNi/Au/In膜9を介して接合し、その際、p
型GaP基板8の劈開容易方向とC面サファイア基板1
上のGaN系半導体層の劈開容易方向とが一致するよう
にし、さらにC面サファイア基板1をその裏面側からラ
ッピングおよびエッチングすることにより除去した後、
p型GaP基板8をその劈開容易方向に沿って劈開する
ことによりGaN系半導体層を劈開して共振器端面、す
なわち光放出端面を形成している。このため、SiC基
板のような高価な基板を用いることなく、GaN系半導
体レーザを低コストで製造することができる。また、電
極の取り出しを上下両面から行うことができるため、プ
ロセスが簡単であり、また、フェースダウン設置も容易
に行うことができる。さらに、p型GaNコンタクト層
6とp型GaP基板8とは、多層金属膜であるNi/A
u膜7およびNi/Au/In膜8を介して接合されて
いるので、その接合面にp型GaNコンタクト層6とp
型GaP基板8との間での電子または正孔の移動を妨げ
るポテンシャル障壁が存在せず、半導体レーザを支障な
く動作させることができる。
【0042】次に、この発明の第2の実施形態について
説明する。この第2の実施形態においては、この発明を
SCH(Separate Confinement Heterostructure) 構造
のGaN系半導体レーザの製造に適用した場合について
説明する。
【0043】この第2の実施形態においては、図10に
示すように、第1の実施形態と同様な方法により、C面
サファイア基板21上にn型GaNバッファ層22を成
長させた後、このn型GaNバッファ層22上に、n型
GaNコンタクト層23、n型AlGaNクラッド層2
4、n型GaN光導波層25、活性層26、p型GaN
光導波層27、p型AlGaNクラッド層28およびp
型GaNコンタクト層29を順次成長させる。ここで、
各層の厚さの例を挙げると、n型GaNバッファ層22
は25nm、n型GaNコンタクト層23は3μm、n
型AlGaNクラッド層24は0.5μm、n型GaN
光導波層25は0.1μm、p型GaN光導波層27は
0.1μm、p型AlGaNクラッド層28は0.5μ
m、p型GaNコンタクト層29は1μmである。ま
た、活性層26は例えば厚さが2nmのGa0.8 In
0.2 N層と厚さが4nmのGa0.95In0.05N層とを交
互に10周期積層した多重量子井戸構造を有する。
【0044】次に、図10および図11に示すように、
第1の実施形態と同様に、p型GaNコンタクト層29
上へのNi/Au膜30の形成、Ni/Au膜30およ
びNi/Au/In膜32を介してのp型GaNコンタ
クト層29と(100)面方位のp型GaP基板31と
の接合、C面サファイア基板21の除去などのプロセス
を経て、p型GaP基板31上に、Ni/Au膜30お
よびNi/Au/In膜32を介して、p型GaNコン
タクト層29、p型AlGaNクラッド層28、p型G
aN光導波層27、活性層26、n型GaN光導波層2
5、n型AlGaNクラッド層24およびn型GaNコ
ンタクト層23が順次積層された構造を形成する。図示
は省略するが、この場合、p型GaP基板31上には、
信号処理回路、高周波重畳回路、電源回路、光検出回路
などからなる半導体レーザの制御回路が形成されてい
る。この制御回路は、Ni/Au膜30およびNi/A
u/In膜32を介して、GaN系半導体レーザに接続
されている。
【0045】次に、n型GaNコンタクト層23上に例
えばCVD法により例えば厚さが0.5μmのSiO2
膜(図示せず)を形成した後、このSiO2 膜上にリソ
グラフィーにより例えば厚さが3.5μmで幅が10μ
mのストライプ形状のレジストパターン(図示せず)を
例えば400μmのピッチで形成し、このレジストパタ
ーンをマスクとしてSiO2 膜をフッ酸系のエッチング
液を用いてウエットエッチングすることによりパターニ
ングする。次に、このようにして形成されるストライプ
形状のSiO2 膜およびその上のレジストパターンをマ
スクとして例えばHeを例えばエネルギー250ke
V、ドーズ量1×1015cm-2の条件でイオン注入す
る。このときのHeのピーク濃度の深さは約2.5μm
となるから、n型GaNコンタクト層23およびn型A
lGaNクラッド層24の一部にHeがイオン注入さ
れ、高抵抗化される。この高抵抗化された領域が電流狭
窄層33となる。
【0046】次に、フッ酸を用いたウエットエッチング
により、エッチングマスクとして用いられたSiO2
をエッチング除去し、同時にその上のレジストパターン
もリフトオフにより除去する。次に、n型GaNコンタ
クト層23および電流狭窄層33上にn側電極34を形
成するとともに、p型GaP基板31の裏面にp側電極
35を形成する。次に、第1の実施形態と同様にして、
n側電極34側の表面にけがき傷(図示せず)を入れた
後、このけがき傷に沿ってp型GaP基板31およびG
aN系半導体層をバー状に劈開することにより、共振器
端面、すなわち光放出端面を形成する。この後、このバ
ーを例えば400μm間隔にダイシングすることにより
チップ化し、レーザチップを形成する。以上のようにし
て、目的とするSCH構造のGaN系半導体レーザが製
造される。
【0047】この第2の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な種々の利点を得ることができるほか、次の
ような利点をも得ることができる。すなわち、GaN系
半導体レーザにおいてはこれまで考えられなかったn層
側での電流狭窄が可能となったため、p側電極35を全
面電極とすることができ、したがってp側電極35のコ
ンタクト抵抗の大幅な低減を図ることができる。また、
半導体レーザの制御回路があらかじめ形成されたp型G
aP基板31を用いていることから、制御回路がオンチ
ップで形成されたGaN系半導体レーザを実現すること
ができる。
【0048】以上、この発明の実施形態について具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0049】例えば、上述の第1および第2の実施形態
において挙げた数値、材料、成長用原料ガスなどはあく
までも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値、材
料、成長用原料ガスなどを用いてもよい。具体的には、
上述の第1の実施形態および第2の実施形態において
は、p型GaNコンタクト層6上に形成されたNi/A
u膜7とp型GaP基板8上に形成されたNi/Au/
In膜9との融着によりp型GaNコンタクト層6とp
型GaP基板8とを接合しているが、例えば、Ni/A
u/In膜9の代わりにNi/Au膜を用いてもよい。
この場合、Ni/Au/In膜9を用いた場合に比べ、
融着しやすさは低くなるが、例えば300〜400℃で
1時間程度熱処理を行うことにより融着を行うことがで
き、p型GaNコンタクト層6とp型GaP基板8とを
接合することが可能である。また、第1の実施形態およ
び第2の実施形態においては、C面サファイア基板1、
21を用いているが、これと異なる面方位のサファイア
基板を用いてもよい。
【0050】また、上述の第2の実施形態においては、
n型GaNコンタクト層23およびn型AlGaNクラ
ッド層24にHeをイオン注入することにより電流狭窄
層33を形成しているが、例えば、図10に示す状態
で、p型GaNコンタクト層29およびp型AlGaN
クラッド層28にHeをイオン注入することによりこれ
らの層中に電流狭窄層を形成してもよい。この場合、p
型GaNコンタクト層29の厚さが1μmであることを
考慮し、Heのイオン注入のエネルギーを例えば150
keVとする。このときのピーク濃度深さは約1μmと
なる。
【0051】また、上述の第2の実施形態においては、
イオン注入により電流狭窄層33を形成しているが、こ
の電流狭窄層33は、例えば、この電流狭窄層33に相
当する部分のn型GaNコンタクト層23およびp型A
lGaNクラッド層24をエッチング除去した後、この
部分を絶縁膜により埋め込むことにより形成してもよ
い。さらには、電流狭窄構造は、内部狭窄型や埋め込み
ヘテロ構造型とすることも可能である。
【0052】また、上述の第1および第2の実施形態に
おいては、C面サファイア基板1、21を完全に除去し
た後に劈開を行っているが、C面サファイア基板1、2
1を劈開可能な厚さだけ残した状態で劈開を行うことに
より共振器端面を形成するようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、第1の基板の一方の主面上に成長させた窒化物系I
II−V族化合物半導体層と劈開性を有する第2の基板
とを金属膜などの導電性中間層を介して接合し、その際
第2の基板の劈開容易方向と窒化物系III−V族化合
物半導体層の劈開容易方向とがほぼ一致するように第1
の基板と第2の基板とを相互に位置合わせし、次に第1
の基板をその他方の主面側から除去または薄くした後、
第2の基板をその劈開容易方向に沿って劈開することに
より窒化物系III−V族化合物半導体層を劈開して光
放出端面を形成するようにしているので、SiC基板な
どの高価な基板を用いることなく、窒化物系III−V
族化合物半導体を用いた半導体発光素子の光放出端面を
劈開により形成することができ、しかも、上下両面から
電極を取り出すことができ、半導体発光素子の動作にも
支障を生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるGaN系半導
体レーザの製造方法を説明するための断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態によるGaN系半導
体レーザの製造方法を説明するための断面図である。
【図3】この発明の第1の実施形態によるGaN系半導
体レーザの製造方法を説明するための断面図である。
【図4】この発明の第1の実施形態によるGaN系半導
体レーザの製造方法を説明するための断面図である。
【図5】この発明の第1の実施形態によるGaN系半導
体レーザの製造方法を説明するための断面図である。
【図6】この発明の第1の実施形態によるGaN系半導
体レーザの製造方法を説明するための断面図である。
【図7】C面サファイア基板とその上に成長したGaN
系半導体層との結晶方位の関係を示す略線図である。
【図8】GaN系半導体の劈開容易面を示す略線図であ
る。
【図9】この発明の第1の実施形態において用いられる
(100)面方位のp型GaP基板を示す略線図であ
る。
【図10】この発明の第2の実施形態によるGaN系半
導体レーザの製造方法を説明するための断面図である。
【図11】この発明の第2の実施形態によるGaN系半
導体レーザの製造方法を説明するための斜視図である。
【図12】GaN/InP接合のエネルギーバンド図で
ある。
【図13】p型GaN/p型InP接合のエネルギーバ
ンド図である。
【符号の説明】
1・・・C面サファイア基板、2・・・n型GaNコン
タクト層、7・・・Ni/Au膜、8・・・p型GaP
基板、9・・・Ni/Au/In膜、12・・・けがき
傷、21・・・C面サファイア基板、23・・・n型G
aNコンタクト層、30・・・Ni/Au膜、31・・
・p型GaP基板、32・・・Ni/Au/In膜、3
3・・・電流狭窄層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−18159(JP,A) 特開 平8−153931(JP,A) 特開 平9−8403(JP,A) 特開 平9−129984(JP,A) 特開 平9−307188(JP,A) 特開 平10−41586(JP,A) 特開 平11−26877(JP,A) 特開 平4−184304(JP,A) 特開 昭58−138086(JP,A) 伊藤良一、中村道治共編 ,「半導体 レーザ−基礎と応用−」,培風館 , 1989年,第225頁 赤崎 勇著,「III−V族化合物半 導体」,培風館 ,1994年,第198頁 Jpn.J.Appl.Phys., 1996年,Vol.35 Part2,N o.2B, pp.L217−L220 電子材料研究会資料 ,EFM−95− 21〜32,第93−100頁 Appl.Phys.Lett. , 1996年,68[15],p.2147−2149 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 H01L 33/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立方晶系の結晶構造および劈開性を有す
    る導電性基板をNi/Au/In/Au/Ni膜からな
    導電性中間層を介して(0001)面方位の窒化物系
    III−V族化合物半導体層と接合し、この際上記導電
    性基板の〈110〉方向と上記窒化物系III−V族化
    合物半導体層の〈1−100〉方向または〈2−1−1
    0〉方向とがほぼ一致するように上記導電性基板と上記
    窒化物系III−V族化合物半導体層とを相互に位置合
    わせし、 上記導電性基板を上記窒化物系III−V族化合物半導
    体層とともにその〈110〉方向に沿って劈開すること
    により上記窒化物系III−V族化合物半導体層に端面
    を形成するようにしたことを特徴とする窒化物系III
    −V族化合物半導体層の端面の形成方法。
  2. 【請求項2】 立方晶系の結晶構造および劈開性を有
    し、半導体装置の制御回路が形成された導電性基板と、 導電性中間層を介して上記導電性基板と接合された(0
    001)面方位の窒化物系III−V族化合物半導体層
    とを有し、 上記導電性基板の〈110〉方向と上記窒化物系III
    −V族化合物半導体層の〈1−100〉方向または〈2
    −1−10〉方向とがほぼ一致するように上記導電性基
    板と上記窒化物系III−V族化合物半導体層とが相互
    に位置合わせされており、 上記導電性基板を上記窒化物系III−V族化合物半導
    体層とともにその〈110〉方向に沿って劈開すること
    により上記窒化物系III−V族化合物半導体層に端面
    が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 立方晶系の結晶構造および劈開性を有す
    る導電性基板をNi/Au/In/Au/Ni膜からな
    導電性中間層を介してその[0001]方向がその面
    と平行な窒化物系III−V族化合物半導体層と接合
    し、この際上記導電性基板の〈110〉方向と上記窒化
    物系III−V族化合物半導体層の[0001]方向に
    垂直な方向、〈1−100〉方向または〈2−1−1
    0〉方向とがほぼ一致するように上記導電性基板と上記
    窒化物系III−V族化合物半導体層とを相互に位置合
    わせし、 上記導電性基板を上記窒化物系III−V族化合物半導
    体層とともにその〈110〉方向に沿って劈開すること
    により上記窒化物系III−V族化合物半導体層に端面
    を形成するようにしたことを特徴とする窒化物系III
    −V族化合物半導体層の端面の形成方法。
  4. 【請求項4】 立方晶系の結晶構造および劈開性を有
    し、半導体装置の制御回路が形成された導電性基板と、 導電性中間層を介して上記導電性基板と接合された、そ
    の[0001]方向がその面と平行な窒化物系III−
    V族化合物半導体層とを有し、 上記導電性基板の〈110〉方向と上記窒化物系III
    −V族化合物半導体層の[0001]方向に垂直な方
    向、〈1−100〉方向または〈2−1−10〉方向と
    がほぼ一致するように上記導電性基板と上記窒化物系I
    II−V族化合物半導体層とが相互に位置合わせされて
    おり、 上記導電性基板を上記窒化物系III−V族化合物半導
    体層とともにその〈110〉方向に沿って劈開すること
    により上記窒化物系III−V族化合物半導体層に端面
    が形成されていることを特徴とする半導体装置。
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赤崎 勇著,「III−V族化合物半導体」,培風館 ,1994年,第198頁
電子材料研究会資料 ,EFM−95−21〜32,第93−100頁

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