JP3469788B2 - 薄膜除去方法及びその装置 - Google Patents

薄膜除去方法及びその装置

Info

Publication number
JP3469788B2
JP3469788B2 JP25606998A JP25606998A JP3469788B2 JP 3469788 B2 JP3469788 B2 JP 3469788B2 JP 25606998 A JP25606998 A JP 25606998A JP 25606998 A JP25606998 A JP 25606998A JP 3469788 B2 JP3469788 B2 JP 3469788B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
substrate
surface side
thin film
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25606998A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11160891A (ja
Inventor
徹也 佐田
川崎  哲
光広 坂井
武 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP25606998A priority Critical patent/JP3469788B2/ja
Publication of JPH11160891A publication Critical patent/JPH11160891A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3469788B2 publication Critical patent/JP3469788B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば表面にレジ
スト膜が形成された角型のLCD基板の縁部の不要なレ
ジスト膜を除去するための薄膜除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示ディスプレイ(LC
D)装置の製造工程においては、LCD基板(ガラス基
板)上に例えばITO(Indium Tin Oxi
de)の薄膜や電極パタ−ン等を形成するために、半導
体製造工程において用いられるものと同様なフォトリソ
グラフィ技術を用いて回路パタ−ン等を縮小してフォト
レジストに転写し、これを現像処理する一連の処理が施
される。
【0003】上記のような処理を行う場合、例えばレジ
スト膜の形成方法として、角形のLCD基板(以下に基
板という)を、処理容器内に配設される保持手段例えば
スピンチャック上に載置固定した状態で、処理容器の開
口部を蓋体で閉止して、処理容器とスピンチャックを回
転させ、例えばこの基板上面の中心部に溶剤と感光性樹
脂とからなるレジスト液を滴下し、そのレジスト液を基
板の回転力と遠心力とにより基板中心部から周縁部に向
けて放射城に拡散させて塗布する塗布膜形成方法が知ら
れている。
【0004】この塗布処理の際、塗布直後における膜厚
は均一であっても、回転が停止して遠心力が働かなくな
った後や時間が経つに従い、表面張力の影響で基板周縁
部でレジスト液が盛り上がるように厚くなるという現象
や、レジスト液が基板の下面周縁部にまで回り込んで不
要な膜が形成されるという現象が発生する。このように
基板の周縁部に不均一な厚い膜が形成されていると、集
積回路パタ−ン等の現像時に周縁部のレジストが完全に
は除去されずに残存することになり、その後の基板の搬
送工程中にその残存したレジストが剥がれ、パーティク
ル発生の原因となる。
【0005】そこで従来では、基板の表面にレジスト液
等を塗布した後、基板の周縁部の不要な塗布膜を除去す
る処理が行われている。この処理の方法としては、例え
ば図9に示すように、基板Gの4片の縁部に、夫々除去
ノズル11(11a,11b,11c,11d)により
レジスト膜の溶解するための溶剤を噴射するという方法
が知られている。
【0006】除去ノズル11は、図13の断面図及び図
14の平面図に示すように、例えば略コ字状に形成され
て、その内部の処理空間Sに基板Gを配置し、ニ−ドル
ノズル12a,12bから基板Gの上下両面に溶剤を夫
々吹き付けるようになっており、溶解されたレジスト膜
と溶剤とは基板Gの側方に設けられた排気路13を介し
て外部に排出されるように構成されている。
【0007】ここで除去ノズル11の処理空間Sは、高
さaが3.5mm、奥行きbが27mm、幅cが30m
mに設定されており、排気路13は内径が9mmに設定
されている。また除去ノズル11には、開口径0.26
mmの4本のニ−ドルノズル12aと4本のニ−ドルノ
ズル12bとが夫々4mm間隔で、基板Gの縁部から3
〜4mm内側の位置にレジスト除去液を噴射するように
取り付けられている。なおニ−ドルノズル12a,12
bの先端から基板Gまでの距離e1,e2は夫々1.0
mm、2.0mm程度に設定されている。
【0008】そしてこの除去ノズル11によりレジスト
膜を除去する際には、先ず載置台14上に基板Gを吸着
保持させ、20cc/分の流量で溶剤を吹き付けなが
ら、除去ノズル11を基板Gの端辺に沿って例えば60
mm/秒の速度で夫々1往復半移動させることにより3
回スキャンさせ、端辺側の不要なレジスト膜を除去して
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述の方法で
は、従来からレジスト膜を除去するための溶剤として、
酢酸ブチル(NBA)やメチルエチルケトン(MEK)
等を用いていたが、LCD基板の量産工場では溶剤が作
業雰囲気に漏洩する量が多くなることから、人体への悪
影響が少ない安全な溶剤を使用する傾向が高まりつつあ
る。
【0010】ここで前記安全な溶剤としては、ポリプレ
ングリコ−ルモノメチルエ−テル(PGME)とポリプ
レングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト(PGM
EA)とを、PGME:PGMEA=3:7の割合で混
合したOK73シンナ−や2ヘプタノン等の、例えば沸
点が140℃以上と高く、揮発性が少ない溶剤を用いる
ことができる。
【0011】しかしながらこれらの溶剤のうち、OK7
3シンナ−は、レジスト膜の溶解能力が従前のものより
も小さいため従来の溶剤よりも除去性能が悪く、除去ノ
ズル11を3回スキャンさせただけではレジストを完全
に除去することは困難であった。このため除去ノズル1
1のスキャン回数を増やさなければならなくなるが、こ
の際仮にスキャン速度を大きくしたとしても、除去処理
に要する時間は従来よりも長くなってしまい、この結果
レジスト膜の形成処理全体のスル−プットが悪くなって
しまうという問題があった。
【0012】本発明はこのような事情の下になされたも
のであり、その目的は、薄膜を溶解させる溶剤を用いて
基板の縁部の不要な薄膜を除去するにあたり、溶解能力
の低い溶剤(安全溶剤)を用いても当該薄膜の除去処理
のスル−プットの低下を抑えることができる技術を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、薄膜
が形成された基板の周縁部の不要な膜を溶剤により溶解
して除去する方法において、 (a)基板の表面側及び裏面側の夫々の周縁部に同じ流
量で独立に溶剤を供給する工程と、 (b)前記工程(a)の終了後、前記基板の表面側の
記周縁部に対しては前記工程(a)で表面側に供給した
流量で溶剤を供給すると共に、前記基板の裏面側の前記
周縁部に対しては前記工程(a)で裏面側に供給した流
量よりも少ない流量で溶剤を供給するかまたは溶剤の供
給を停止する工程と、を具備することを特徴とする。
【0014】この場合より具体的には、例えば次のよう
な手法とすることができる。前記工程(b)における基
板の表面側及び裏面側の周縁部に供給する溶剤の流量の
合計は、前記工程(a)における基板の表面側及び裏面
側の周縁部に供給する溶剤の流量の合計よりも少ない。
前記工程(a)及び(b)のうち少なくとも一方におい
て、基板の周縁部の側方かつ外方から溶剤及び溶解物を
吸引排出する。前記基板は矩形形状をなし、前記工程
(a)及び(b)のうち少なくとも一方において、溶剤
が供給される基板上の位置を基板の辺に沿って移動さ
せ、当該溶剤供給位置が基板の隅角部の領域にあるとき
には当該溶剤供給位置の移動速度を遅くするかまたは溶
剤の供給流量を増大させる。
【0015】請求項6の発明は、薄膜が形成された基板
の周縁部の不要な膜を溶剤により溶解して除去する装置
において、 前記基板の一辺に沿って基板と相対的に移動
自在に設けられ、基板の表面側及び裏面側の夫々の周縁
部に独立に溶剤を供給する溶剤吐出部と、 工程(a)で
は基板の表面側及び裏面側の夫々の周縁部に同じ流量で
独立に溶剤を供給し、次いで工程(b)では、前記基板
の表面側の前記周縁部に対しては前記工程(a)で表面
側に供給した流量で溶剤を供給すると共に、前記基板の
裏面側の前記周縁部に対しては前記工程(a)で裏面側
に供給した流量よりも少ない流量で溶剤を供給するかま
たは溶剤の供給を停止するように制御を行う制御部と、
を具備することを特徴とする。
【0016】前記基板は矩形形状をなし、前記制御部
は、前記工程(a)及び(b)のうち少なくとも一方に
おいて、溶剤吐出部が基板の隅角部の領域にあるときに
は前記溶剤吐出部の移動速度を遅くするように制御する
ように構成してもよいし、前記工程(a)及び(b)の
うち少なくとも一方において、溶剤吐出部が基板の隅角
部の領域にあるときには前記溶剤吐出部から基板に供給
される溶剤の供給流量を増大させるように制御するよう
に構成してもよい。
【0017】請求項9の発明は、薄膜が形成された矩形
形状の基板の周縁部の不要な膜を除去する装置におい
て、 前記基板を水平状態で保持する基板保持部と、 前記
基板保持部に保持された基板の一辺の縁部の長さをカバ
ーする長さであると共に、前記薄膜を溶解させるための
溶剤を基板の表面側及び裏面側の周縁部に供給するため
の溶剤吐出部と、を備え、 工程(a)では、基板の表面
側及び裏面側の夫々の周縁部に同じ流量で独立に溶剤を
供給し、次いで工程(b)では、前記基板の表面側の前
記周縁部に対しては前記工程(a)で表面側に供給した
流量で溶剤を供給すると共に、前記基板の裏面側の前記
周縁部に対しては前記工程(a)で裏面側に供給した流
量よりも少ない流量で溶剤を供給するかまたは溶剤の供
給を停止するように制御を行う制御部と、を具備するこ
とを特徴とする。
【0018】前記制御部は、前記溶剤吐出部から表面側
及び裏面側に共に供給するか、あるいは前記溶剤吐出部
から基板の表面側のみに溶剤を供給するか、を選択的に
切り換える制御を行うように構成してもよい。また本発
明では、基板の側方かつ外方に溶剤及び溶解物を吸引排
出するための開口を有する吸引排出路と、この吸引排出
路に設けられた絞り流路と、を具備することが好まし
い。また前記吸引排出路は、前記開口から前記絞り流路
に向けて徐々に狭くなることが好ましく、更に前記吸引
排出路は、前記絞り流路の下流側に当該絞り流路の断面
積よりも大きな断面積を有する流路を備えることが好ま
しい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、薄膜除去装置の溶剤吐
出部の形状の最適化を図ることにより、薄膜例えばレジ
スト膜の除去性能を高め、当該レジスト膜の除去処理の
スル−プットを向上させるものである。この際本発明者
らは、種々のレジスト膜の溶剤のうち、最も除去能力の
低いOK73シンナ−の除去性能を向上させる溶剤吐出
部の構造を開発すれば、種々の溶剤に適用することがで
きる汎用性の高い装置が得られると考え、本発明を完成
するに至った。
【0020】先ず図1〜4に基づいて本発明の薄膜除去
装置の一実施の形態について説明する。この装置は、基
板G例えば長方形のLCD基板の下面を真空吸着して当
該基板Gを水平(本願でいう水平とはほぼ水平も含む)
に保持する基板保持部をなす保持台2と、この保持台2
に保持された基板Gの4辺の縁部(端縁から多少中央へ
寄った位置までの領域)に溶剤を吹き付けるための4つ
の第1〜第4の溶剤吐出部3(3a〜3d)とを備えて
おり、これら溶剤吐出部3は、基板Gの幅方向(x方
向)、長さ方向(y方向)、高さ方向(z方向)に移動
自在に設けられている。
【0021】前記溶剤吐出部3は、互に対向する上面部
31及び下面部32と、これら上面部31及び下面部3
2に夫々設けられた、溶剤吐出用の上ニードルノズル5
1及び下ニードルノズル52と、上面部31及び下面部
32の基端側においてこれらの間の空間33aに臨むよ
うに開口し、その開口部からラッパ状に縮径するように
形成された吸引排気路の一部をなす吸い込み口33と、
この吸い込み口33の基端側に連通する絞り流路(オリ
フィス流路)34と、この絞り流路34に連通する例え
ば断面形状が円形の定常流路4と、を備えており、上面
部31及び下面部32から定常流路4の一部は、外装部
をなすブロック30により覆われている。
【0022】前記上ニードルノズル51、(下ニードル
ノズル52)はブロック30内に形成された流路51a
(52a)を介して例えばチューブからなる溶剤供給路
6A(6B)に接続されている。これら溶剤供給路6
A,6Bは、溶剤供給源61に一端が連通する共通の溶
剤供給路62から分岐しており、分岐ラインである溶剤
供給路6A(6B)には、流量制御弁7A(7B)及び
エアオペレーションバルブ8A(8B)がこの順に設け
られている。なお流量制御弁7A、7B及びエアオペレ
ーションバルブ8A(8B)の動作は制御部9によって
夫々独立に制御できるようになっている。
【0023】上下のニードルノズル51、52は図3に
示すように夫々4本ずつ設けられ、上ニードルノズル5
1の吐出口と下ニードルノズル52の吐出口とは一直線
上に向き合わないように千鳥状に配列されている。そし
て図2に示すように上下にニードルノズル51、52の
間に基板Gの周縁部を位置させると、上ニードルノズル
51の吐出口は基板Gの表面に対面し、下ニードルノズ
ル52の吐出口は基板Gの裏面に対面する。この場合上
下ニードルノズル51、52の吐出口は基板Gの端縁か
ら例えば3〜4mm中央に寄った位置に対向する。なお
上ニードルノズル51の吐出口から基板Gの表面までの
距離は例えば約1.0mmに、下ニードルノズル52の
吐出口から基板Gの裏面までの距離は例えば約1.0m
mに夫々設定される。また上下ニードルノズル51、5
2の吐出口の内径は約0.26mmである。
【0024】前記上面部31及び下面部32の間の空間
33a、ラッパ状の吸い込み口33、絞り流路34及び
定常流路4は溶剤を吸引して回収するための吸引排気路
をなすものであり、定常流路4にはバキュームジェネレ
ータ(真空排気装置)41が設けられている。なお吸引
排気路を構成する部材は吸引排気機構に相当する。この
場合空間33aの高さつまり上面部31と下面部32と
の離間距離L1は50〜100mmに、幅L2は25〜
100mmに夫々設定することが望ましい。また上面部
31、下面部32の先端から絞り流路34の入り口まで
のX方向距離L3は25〜200mmに設定することが
好ましい。前記絞り流路34は角型をなしており、その
縦径D1は6〜11mmに、横径D3は11〜60mm
に設定することが好ましい。また定常流路4の径D2は
12mm以上とすることが好ましい。更にまたラッパ状
の吸い込み口33の先端開口部(拡端開口部)は上面部
31(下面部32)の先端から例えば約4mm奥に入っ
たところに位置している。
【0025】このような薄膜除去装置では、レジスト液
が例えばスピンコ−ティングにより塗布されて表面にレ
ジスト膜が形成された基板Gが、図示しない搬送ア−ム
により搬入され(工程S1)、保持台2上に載置されて
吸引保持される(工程S2)。
【0026】溶剤吐出部3a〜3dをホーム位置から使
用位置に向けて移動させはじめるとともに、バキューム
ジェネレータ41により各溶剤吐出部3a〜3d内の吸
引排気をそれぞれ開始する(工程S3)。上下ノズル5
1、52から30cc/分の流量で溶剤を夫々吐出開始
する(工程S4)。溶剤を吐出させながら全ての溶剤吐
出部3a〜3dを基板Gの周縁部に接近させ、図2に示
すように各ノズル51、52を基板Gの周縁部に位置さ
せる(工程S5)。引き続き図1に示すように溶剤吐出
部3a〜3dを基板Gの各辺G1、G2、G3、G4に
沿ってスキャン移動させ、1パス目の塗膜除去動作を開
始する(工程S6)。第1及び第3の溶剤吐出部3a、
3cにより基板短辺G1、G3の周縁部から塗膜P(図
2参照)が溶解除去されるとともに、第2及び第4の溶
剤吐出部3b、3dにより基板長辺G2、G4の周縁部
から塗膜Pが溶解除去される。レジスト溶解物および余
剰の溶剤は吸引排気路を通って、つまり空間33a、吸
い込み口33、絞り流路34及び定常流路4を通ってバ
キュームジェネレータ41に吸引排気される。
【0027】第1及び第3の溶剤吐出部3a、3cが基
板短辺G1、G3の終端(コーナー部)に到着すると、
これらのスキャン移動を停止させる(工程S7)。な
お、第1及び第3の溶剤吐出部3a、3cが短辺G1、
G3の終端に近くなるに従って、スキャン移動速度を遅
くするか又は溶剤供給量(流量)を増大させるようにす
るほうが望ましい。基板Gのコーナ部の塗膜は他の部位
よりも厚くなっているため、このようにすると塗膜の単
位面積当りの溶剤供給量が多くなるため、基板Gのコー
ナー部から厚い塗膜9bが除去されやすくなる。次い
で、溶剤を吐出しながら第1及び第3の溶剤吐出部3
a、3cを後退させ、基板Gの短辺G1、G3からノズ
ル51、52を離間させる(工程S8)。次いで、短辺
G1、G3におけるノズル51、52からの溶剤の吐出
を停止させ(工程S9)、さらに短辺G1、G3におけ
る吸引排気を停止させる(工程S10)。
【0028】第2及び第4の溶剤吐出部3b、3dにお
いても基板長辺G2、G4の終端に近くなるに従ってス
キャン移動速度を遅くするか又は溶剤供給量を増大させ
るようにし、これらが長辺G2、G4の終端に到達した
ところで1パス目の塗膜除去が終了する(工程S1
1)。またノズル51、52を基板Gの長辺G2、G4
から離間させた後、溶剤の吐出を停止し、吸引排気を停
止する。
【0029】ここで溶剤吐出部3a、3cは、短辺G
1、G3に沿った軸線つまりX方向に伸びるライン上に
沿って移動しながら基板Gの周縁部に接近し、また当該
ラインに沿って基板Gの周縁部から離間する。即ち溶剤
吐出部3a、3cの一連の動きは一直線に沿ったものに
なる。仮に溶剤吐出部3a、3cをY方向に移動して基
板Gの周縁部の角隅部に接近させ、次いでX方向に移動
し、また基板GからY方向に離間させると、溶剤吐出部
3a、3cの動きが直角になってしまうため、その直角
点において溶剤吐出部3a、3cが一旦停止した格好に
なって溶剤が1点で集中的に供給されるので溶剤や溶解
物が基板上に飛散するおそれがある。これに対して溶剤
吐出部3a、3cを一直線に沿って動かすことにより、
こうした不具合が回避される。なお溶剤吐出部3b、3
dについても同様に長辺G2、G4に沿ったライン(Y
方向に伸びるライン)に沿って一直線上に動く。
【0030】その後溶剤吐出部3a、3cにおける吸引
排気を再開する(工程S12)と共に、溶剤吐出部3
a、3cにおける溶剤の吐出を再開する(工程S1
3)。ノズル51、52から溶剤を吐出させながら第1
及び第3の溶剤吐出部3a、3cを基板Gの周縁部にそ
れぞれ接近させ(工程S14)、図1に示すように各ノ
ズル51、52を基板Gの周縁部に位置させる。
【0031】次いで溶剤吐出部3a〜3dのスキャンを
行うための図示しないモータ駆動を逆向きに切り替え、
溶剤吐出部3a〜3dを基板の各辺G1、G2、G3、
G4に沿って1パス目の移動速度と同じ速度でスキャン
移動させ、2パス目の塗膜除去動作を開始する(工程S
15)。なお第1及び第3の溶剤吐出部3a、3cは基
板Gの短辺G1、G3を行き過ぎたところで折り返し、
第2及び第4の溶剤吐出部3b、3dは基板の長辺G
2、G4を行き過ぎたところでそれぞれ折り返す。すな
わち、第1〜第4の溶剤吐出部3a〜3dの折り返し点
は基板Gの外方に位置する。
【0032】第1及び第3の溶剤吐出部3a、3cが基
板短辺G1、G3の終端(コーナー部)に到着すると、
これらのスキャン移動を停止させる(工程S16)。な
おこの場合も溶剤吐出部3a、3cが前記終端に近くな
るに従ってスキャンの移動速度を遅くするかまたは溶剤
供給量を増大させる。次いで、溶剤を吐出しながら第1
及び第3の溶剤吐出部3a、3cを後退させ、基板Gの
短辺G1、G3からノズル51、52を離間させる(工
程S17)。次いで、短辺G1、G3におけるノズル5
1、52からの溶剤の吐出を停止させ(工程S18)、
さらに短辺G1、G3における吸引排気を停止させる
(工程19)。
【0033】2パス目の塗膜除去動作においては、下ノ
ズル52からの溶剤の吐出を停止させるか又は溶剤の吐
出量を例えば10cc/分まで大幅に減少させる。なお
上ノズル51からの溶剤の吐出量は30cc/分をその
まま維持する。
【0034】第2及び第4の溶剤3b、3dが基板長辺
G2、G4の終端に近くなるに従ってスキャン移動速度
を遅くするか又は溶剤供給量を増大させるようにし、こ
れらが長辺G2、G4の終端に到達したところで溶剤の
吐出動作を停止させ、2パス目の塗膜除去を終了させる
(工程S20)。次いで溶剤吐出部3a〜3dの吸引排
気動作をすべて停止させ(工程S21)、全ての溶剤吐
出部3a〜3dを使用位置からホーム位置に待避させる
(工程S22)。しかる後保持台2を上昇させ、基板G
の吸着を解除する(工程S23)。そして、図示しない
搬送アームにより基板Gを当該薄膜除去装置から搬出す
る(工程S24)。以上の工程S1から工程S24まで
の1サイクルに要する処理時間は、約34秒間である。
【0035】続いて本発明を完成するに至った経緯につ
いて説明する。本発明者らは、既述のようにOK73シ
ンナ−を溶剤として用いて、溶剤吐出部3の形状の最適
化を図り、レジスト膜の除去性能を高めることとした
が、この際先ず溶剤の量が多くなればレジストの除去性
能が向上すると考え、溶剤の流量の最適化を図ることと
した。
【0036】このため上述の溶剤吐出部3を備えた薄膜
除去装置を用いて、溶剤であるOK73シンナ−の吐出
流量を変えて、650mm×650mmの大きさの基板
Gの除去処理を行った。ここで溶剤吐出部3の幅(詳し
くは上面部31、下面部32の先端縁の幅L2)は30
mm、定常流路4の径D2は9mm、レジスト膜の厚さ
は約7μmとし、バキュ−ムジェネレ−タ42に2.5
〜3kgf/cm2 の圧力でエアを供給して定常流路4
内の差圧を−18〜−20mmHgとした。
【0037】そして溶剤吐出部3を基板Gの長辺の長さ
方向に沿って、60mm/秒の速度で3回スキャンさせ
て除去処理を行ない、処理終了後にレジスト膜(塗膜
P)の除去性能を確認した。ここでレジスト膜の除去性
能は、処理終了後に基板Gの表面と端面とをアセトンを
含ませた布で拭き取り、当該布に付着したレジスト膜の
量により、基板G上にどの程度レジスト膜が残存してい
るかを確認することにより行った。
【0038】この結果を図6に示すが、図中レジスト膜
の除去性能の評価の内、◎はレジスト膜が完全に除去さ
れた状態、○はレジスト膜がほとんど除去された状態、
△はレジスト膜が残存している状態を夫々示している。
この結果より溶剤の流量が多くなれば、レジスト膜の除
去性能が高くなることが認められ、流量が50cc/分
と多くなれば、3回の(3パス)スキャンによりレジス
ト膜をほとんど除去することがでできることが認められ
た。
【0039】但し実験の際、基板Gの表面を目視で観察
した所、溶剤の流量が多くなると、溶剤とレジスト膜の
溶解物とが吸引排気されずに、基板G上に滞留して残っ
てしまい、基板G表面が乾かないで濡れた状態となって
しまうという現象が見られた。このためこれらの滞留物
がレジスト膜の除去を妨げていると考え、前記滞留物を
いかに吸引排気するかを検討した。
【0040】先ず流量の増加に伴い、溶剤吐出部の先端
部の幅L2を大きくすることにより、基板G上に供給さ
れる溶剤の当該基板上の流路の幅を大きくすることに着
目した。このため上述の溶剤吐出部3を備えた薄膜除去
装置を用い、他の条件は同様として溶剤吐出部の先端部
の幅L2と溶剤の流量とを変えて除去処理を行ない、処
理終了後に基板Gに溶剤とレジスト膜の溶解物が残存し
ているか否かを同様の方法で確認した。
【0041】ここでニ−ドルノズル51から基板G上に
供給された溶剤は、図3に一点鎖線で示すように、ニ−
ドルノズル51の先端と対応する基板G上の位置から同
心円状に拡がりながら基板G上から吸い込み口33内に
吸い込まれ、定常流路4に向けて流れていく。つまりこ
こでいう溶剤の流路の幅とは、基板G上に同心円状に拡
がった溶剤の流路の幅方向(y方向)の長さを意味して
おり、この図では溶剤吐出部3の先端部の幅L2に相当
する。
【0042】図7には前記幅L2と溶剤の供給流量Qと
の最適化を計るために行った実験結果を示す。これによ
り溶剤の流量が同じであれば、溶剤吐出部の幅L2が大
きくなる程、レジスト膜(塗膜P)の除去性能が高くな
ることが認められ、特に幅L2が50mm以上であれ
ば、溶剤の流量が30cc/分程度であっても、レジス
ト膜をほとんど除去できることが確認された。このよう
に溶剤吐出部3の幅L2を大きくするとレジスト膜の除
去性能が高まるのは、溶剤の流路の幅が大きくなって排
気領域が大きくなるので、より排気しやすくなるからで
あると推察される。またこの実験を目視で観察すること
により、溶剤吐出部の幅L2が50mmであれば、基板
G上に同心円状に拡がった溶剤の流路の幅方向(y方
向)の長さは50mm以上であることが確認された。
【0043】しかしながら溶剤吐出部3の幅L2を50
mm以上大きくしても、多少基板G上に残渣が観察され
たことから、次に吸引圧力を大きくして溶剤やレジスト
膜の溶解物の吸引排気力を高めることに着目した。この
ため上述の溶剤吐出部3を備えた薄膜除去装置を用い、
吸引圧力を変えて前記基板Gの除去処理を行った。ここ
で溶剤吐出部3の幅L2は50mm、溶剤の流量は30
cc/分とし、他の条件は同様として除去処理を行な
い、処理終了後に基板Gに溶剤とレジスト膜の溶解物が
残存しているか否かを同様の方法で確認した。
【0044】ところがバキュ−ムジェネレ−タ41に供
給するエアの圧力を3.5〜4kgf/cm2 として定
常流路4内の差圧を−23〜−26mmHgと大きくし
ても基板G上に前記残渣が観察された。これは吸引圧力
だけを大きくしても排気速度が変わるだけであって排気
領域は大きくならないため、定常流路4に近い領域では
吸引排気力が大きいが、遠い領域では吸引排気力が小さ
くなってしまい、当該遠い領域では溶剤やレジスト膜の
溶解物が吸引排気されにくいためであると推察される。
【0045】そこで続いて定常流路4の径D2を大きく
することにより、排気領域を大きくすることに着目し
た。このため上述の溶剤吐出部3を備えた薄膜除去装置
を用い、定常流路4の径D2を変えて、前記基板Gの除
去処理を行った。ここで溶剤吐出部3の先端部の幅L2
は50mm、溶剤の流量は30cc/分、定常流路4の
差圧は−35〜−40mmHgとし、他の条件は同様と
して除去処理を行ない、処理終了後に基板Gに溶剤とレ
ジスト膜の溶解物が残存しているか否かを同様の方法で
確認した。
【0046】図8に絞り流路34の径(オリフィス内
径)D1を一定値(D1=9mm)として定常流路4の
径D2を種々変更した場合における塗膜除去性能につき
調べた結果を示す。また、図9に定常流路4の径D2を
一定値(D2=12.6mm)として絞り流路34の径
D1を種々変更した場合における塗膜除去性能につき調
べた結果を示す。これらの結果から絞り流路34径D1
を9mmとし、定常流路4の径D2を12.6mmとす
る組み合わせが最適であることが判明した。
【0047】上述のように塗膜除去性能は吸引排気時に
おける空気の流速の影響を受けるため、排気空気の流速
を最適化することが肝要である。上述の実施の形態で
は、吸引排気路の途中に絞り流路34を形成すると共に
その下流側は拡大して定常流路4に連通しているため、
絞り流路34の前後の圧力差が高く、このため排気の流
速が高まり、塗膜除去性能が向上する。そして基板Gの
周縁部に臨む領域から絞り流路34までは、徐々に断面
積が狭くなるラッパ状の吸い込み口として吸引排気路を
形成しているので、溶剤や溶解物が基板上や通路内で滞
留することなく円滑かつ迅速に排出される。なおノズル
51、52の近傍において流路を狭めた場合には、ノズ
ル51、52の近傍自体の流路が狭くなって排気量が確
保できず、更に膜の吸い出し跡が発生しやすくなるが、
本願ではこのような不具合が避けられるので有効な構造
である。
【0048】さらに定常流路4内の差圧を変えて同様に
除去処理を行ない、除去性能を同様の方法で確認したと
ころ、図10に示す結果が得られ、これにより定常流路
4の径D2が12mm以上であっても、定常流路4内の
差圧が小さければ溶剤とレジスト膜の溶解物は吸引排気
されにくいことが確認された。
【0049】さらに、2パス目の溶剤吐出量(cc/
分)を基板の表面側と裏面側とで種々変えて塗膜Pの除
去処理を行ない、それぞれの塗膜除去性能を同様の方法
で評価したところ図11に示す結果が得られた。これか
ら明らかなように、表面側への2パス目の溶剤供給量は
1パス目のそれ(30cc/分)と同じに維持しつつ、
裏面側への2パス目の溶剤供給量を1パス目のそれより
少なくするか(番号5の方法)、あるいは裏面側への溶
剤供給を停止する(番号2の方法)と、塗膜除去性能が
向上することが判明した。なお、番号1の方法では2パ
ス目は1パス目と同じ条件であるが、その塗膜除去性能
は番号2および番号5の方法のそれよりも劣る。また、
番号3の方法では表面側への2パス目の溶剤の供給を停
止し、裏面側への2パス目の溶剤供給量を2パス目のそ
れ(30cc/分)と同じに維持している。また、番号
4の方法では表裏面ともに2パス目に溶剤を供給するこ
となく吸引排気のみを行なっている。これらの番号3、
4の方法ではいずれも塗膜Pを除去できなかった。
【0050】以上のような試行錯誤を繰り返した結果、
溶剤としてOKシンナー等のエ−テル系の溶剤を用いた
場合には、溶剤吐出部3からの溶剤の吐出流量を30c
c/分以上とし、溶剤の基板上の流路の幅L2を50m
m以上に設定すれば、レジスト膜はほとんど除去できる
ことが確認された。この際定常流路の径D2を12mm
以上とすればさらにレジスト膜の除去性能が高くなるこ
とが確認された。
【0051】続いてこの溶剤吐出部3を用いた薄膜除去
装置の汎用性を確認するため、溶剤としてPGMEA
(プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−
ト)等のエ−テル系の溶剤、酢酸ブチル(NBA)やメ
チルエチルケトン(MEK)、2ヘプタノンを用いて、
基板Gの縁部のレジスト膜の除去処理を行ったところ、
溶剤吐出部3からの溶剤の吐出流量を30cc/分以上
とし、溶剤吐出部3の幅L2を50mm以上に設定すれ
ば、いずれの溶剤でも基板縁部の不要なレジスト膜を完
全に除去できることが確認され、また定常流路4の径D
2を12mm以上とすれば、さらにレジスト膜の除去性
能が高まることが確認された。
【0052】上述の実施の形態によれば、1パス目では
基板の周縁部の表裏両面から所定流量で溶剤を供給する
ことにより大部分のレジストを除去し、2パス目におい
て残りのレジストを除去している。そして2パス目では
裏面側の溶剤の供給流量を少なくするか溶剤の供給を停
止しているので、実験例からも分かるように膜の除去性
能が高い。この理由については、裏面側はレジストの量
が少ないので、2パス目にて溶剤の量を多くすると一旦
溶解解離した膜が滞留することになるが、本実施の形態
のように処理することによって膜の滞留を防止できると
考えられる。
【0053】更にまた薄膜除去装置は、上述のように吸
引排気を伴うことが好ましい。即ち2パス目では塗膜を
溶かすという作用よりも1パス目で溶解した塗膜を吸い
出すという作用が強く、そのため余分な溶剤がかえって
一旦溶解解離した膜を滞留させ、塗膜の円滑な除去作用
を逆に阻害し、また溶剤の流量が多い程、吸引排気され
る溶剤の量が多くなってその分吸引される空気の量が少
なくなり、その結果膜除去性能が落ちると考えられる。
従って2パス目では裏面側の溶剤の供給流量を少なくす
ることにより、排気量を多くして高い膜の除去性能が得
られると考えられる。そしてこのようにすれば溶剤の消
費量を最適化して低減させることができるという効果も
ある。
【0054】一方基板の表面側においては溶剤供給流量
を一定レベルに保つことが望ましい。その理由について
は、基板の表面側に全く溶剤が供給されない状態で吸引
排気を続けると、塗膜の除去領域と残量領域との境界部
分において残留塗膜の一部が除去領域に滲み出すように
なるからである。
【0055】更に2パス目における表面側及び裏面側の
周縁部に供給する溶剤の流量の合計は、1パス目におけ
る表面側及び裏面側の周縁部に供給する溶剤の流量の合
計よりも少ないことが望ましい。その理由は、上記同様
余分な溶剤の滞留による悪影響を回避し、また吸引され
る空気量を多くして高い除去性能を確保しかつ溶剤の消
費量を低減できるからである。
【0056】また裏面側は膜の量が少ないため、基板の
表面側に比べて裏面側の溶剤供給流量を少なくすること
が、溶解した膜の滞留を防止するという点から好まし
い。
【0057】なお、本発明は、吸引排気機構が組み合わ
された溶剤吐出部をスキャンするタイプの装置に限ら
ず、溶剤吐出部の長さが基板の縁部(短辺あるいは長
辺)をカバ−する長さであってスキャンが不要な装置に
も適用でき、その場合には基板の表裏両面にある時間溶
剤を供給し、続いて裏面側の溶剤の流量を少なくするか
あるいは停止するようにすればよい。
【0058】そしてまた上述実施の形態では、ノズルが
基板上に来る前から溶剤を吐出しかつ吸引排気している
ので、溶剤基板上に飛散することを防止できる。仮にノ
ズルが基板上に来てから溶剤の吐出を開始すると、ノズ
ル先端部への気泡の混入などの原因により最初の溶剤が
基板上に飛散するおそれがある。
【0059】さらにまた上述実施の形態では、ノズルが
基板上から離れた後に吸引排気を止めかつ溶剤の供給を
停止しているので基板上の汚染を防止できる。仮にノズ
ルが基板上に位置している状態で排気を止めると、吸引
排気路から逆流が起こって溶剤や溶解物が基板上に再付
着するおそれがある。ただしこの場合裏面側については
ノズルが基板上にあるときに溶剤の供給を止めてもよ
い。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、塗膜に対
する溶解能力の低い(安全溶剤)を用いる場合であって
も基板の周縁部から不要な塗膜を除去することができる
ので、スル−プットが実質的に低下しなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施の形態に用いられる薄膜除
去装置を示す斜視図である。
【図2】前記薄膜除去装置に設けられた溶剤吐出部の一
例を示す断面図である。
【図3】前記溶剤吐出部の一例を示す平面図である。
【図4】前記溶剤吐出部の一例を示す斜視図である。
【図5】本方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図6】溶剤の流量の最適化を図るために行った実験の
結果を示す説明図である。
【図7】前記溶剤吐出部の幅と溶剤の流量の最適化を図
るために行った実験の結果を示す説明図である。
【図8】前記溶剤吐出部の吸引管の内径の最適化を図る
ために行った実験の結果を示す説明図である。
【図9】前記溶剤吐出部の吸引管の内径の最適化を図る
ために行った実験の結果を示す説明図である。
【図10】前記溶剤吐出部の風量の最適化を図るために
行った実験の結果を示す説明図である。
【図11】2パス目の溶剤供給流量とレジスト膜の除去
性能との関係を示す説明図である。
【図12】従来のレジスト膜の除去方法を示す工程図で
ある。
【図13】従来のレジスト膜の除去ノズルを示す断面図
である。
【図14】従来のレジスト膜の除去ノズルを示す平面図
である。
【符号の説明】
2 保持台 3(3a〜3d) 溶剤吐出部 33 吸い込み口 34 絞り流路 4 定常流路 41 バキュームジェネレータ 51、52 ニードルノズル 7A、7B 流量制御弁 9 制御部 G 基板 P 塗膜
フロントページの続き (72)発明者 坂井 光広 熊本県菊池郡大津町大字高尾野字平成 272番地の4東京エレクトロン九州株式 会社 大津事業所内 (72)発明者 塚本 武 熊本県菊池郡大津町大字高尾野字平成 272番地の4東京エレクトロン九州株式 会社 大津事業所内 (56)参考文献 特開 平5−175117(JP,A) 特開 平7−297120(JP,A) 特開 平9−92614(JP,A) 特開 平5−114555(JP,A) 特開 昭64−61917(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/00,7/06,7/07 G03F 7/12 - 7/14 G03F 7/26 - 7/42

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜が形成された基板の周縁部の不要な
    膜を溶剤により溶解して除去する方法において、 (a)基板の表面側及び裏面側の夫々の周縁部に同じ流
    量で独立に溶剤を供給する工程と、 (b)前記工程(a)の終了後、前記基板の表面側の
    記周縁部に対しては前記工程(a)で表面側に供給した
    流量で溶剤を供給すると共に、前記基板の裏面側の前記
    周縁部に対しては前記工程(a)で裏面側に供給した流
    量よりも少ない流量で溶剤を供給するかまたは溶剤の供
    給を停止する工程と、を具備することを特徴とする薄膜
    除去方法。
  2. 【請求項2】 前記工程(b)における基板の表面側及
    び裏面側の周縁部に供給する溶剤の流量の合計は、前記
    工程(a)における基板の表面側及び裏面側の周縁部に
    供給する溶剤の流量の合計よりも少ないことを特徴とす
    る請求項1記載の薄膜除去方法。
  3. 【請求項3】 前記工程(a)及び(b)のうち少なく
    とも一方において、基板の周縁部の側方かつ外方から溶
    剤及び溶解物を吸引排出することを特徴とする請求項1
    記載の薄膜除去方法。
  4. 【請求項4】 前記基板は矩形形状をなし、前記工程
    (a)及び(b)のうち少なくとも一方において、溶剤
    が供給される基板上の位置を基板の辺に沿って移動さ
    せ、当該溶剤供給位置が基板の隅角部の領域にあるとき
    には当該溶剤供給位置の移動速度を遅くすることを特徴
    とする請求項1記載の薄膜除去方法。
  5. 【請求項5】 前記基板は矩形形状をなし、前記工程
    (a)及び(b)のうち少なくとも一方において、溶剤
    が供給される基板上の位置を基板の辺に沿って移動さ
    せ、当該溶剤供給位置が基板の隅角部の領域にあるとき
    には溶剤の供給流量を増大させることを特徴とする請求
    項1記載の薄膜除去方法。
  6. 【請求項6】 薄膜が形成された基板の周縁部の不要な
    膜を溶剤により溶解して除去する装置において、 前記基板の一辺に沿って基板と相対的に移動自在に設け
    られ、基板の表面側及び裏面側の夫々の周縁部に独立に
    溶剤を供給する溶剤吐出部と、 工程(a)では基板の表面側及び裏面側の夫々の周縁部
    に同じ流量で独立に溶剤を供給し、次いで工程(b)で
    は、前記基板の表面側の前記周縁部に対しては前記工程
    (a)で表面側に供給した流量で溶剤を供給すると共
    に、前記基板の裏面側の前記周縁部に対しては前記工程
    (a)で裏面側に供給した流量よりも少ない流量で溶剤
    を供給するかまたは溶剤の供給を停止するように制御を
    行う制御部と、を具備することを特徴とする薄膜除去装
    置。
  7. 【請求項7】 前記基板は矩形形状をなし、前記制御部
    は、前記工程(a)及び(b)のうち少なくとも一方に
    おいて、溶剤吐出部が基板の隅角部の領域にあるときに
    は前記溶剤吐出部の移動速度を遅くするように制御する
    ことを特徴とする請求項6記載の薄膜除去装置。
  8. 【請求項8】 前記基板は矩形形状をなし、前記制御部
    は、前記工程(a)及び(b)のうち少なくとも一方に
    おいて、溶剤吐出部が基板の隅角部の領域にあるときに
    は前記溶剤吐出部から基板に供給される溶剤の供給流量
    を増大させるように制御することを特徴とする請求項6
    記載の薄膜除去装置。
  9. 【請求項9】 薄膜が形成された矩形形状の基板の周縁
    部の不要な膜を除去する装置において、 前記基板を水平状態で保持する基板保持部と、 前記基板保持部に保持された基板の一辺の縁部の長さを
    カバーする長さであると共に、前記薄膜を溶解させるた
    めの溶剤を基板の表面側及び裏面側の周縁部に供給する
    ための溶剤吐出部と、を備え、 工程(a)では、基板の表面側及び裏面側の夫々の周縁
    部に同じ流量で独立に溶剤を供給し、次いで工程(b)
    では、前記基板の表面側の前記周縁部に対しては前記工
    程(a)で表面側に供給した流量で溶剤を供給すると共
    に、前記基板の裏面側の前記周縁部に対しては前記工程
    (a)で裏面側に供給した流量よりも少ない流量で溶剤
    を供給するかまたは溶剤の供給を停止するように制御を
    行う制御部と、を具備することを特徴とする薄膜除去装
    置。
  10. 【請求項10】 前記制御部は、前記溶剤吐出部から表
    面側及び裏面側に共に供給するか、あるいは前記溶剤吐
    出部から基板の表面側のみに溶剤を供給するか、を選択
    的に切り換える制御を行うことを特徴とする請求項6な
    いし9のいず れかに記載の薄膜除去装置。
  11. 【請求項11】 基板の側方かつ外方に溶剤及び溶解物
    を吸引排出するための開口を有する吸引排出路と、 この吸引排出路に設けられた絞り流路と、 を具備することを特徴とする請求項6ないし10のいず
    れかに記載の薄膜除去装置。
  12. 【請求項12】 前記吸引排出路は、前記開口から前記
    絞り流路に向けて徐々に狭くなることを特徴とする請求
    項11記載の薄膜除去装置。
  13. 【請求項13】 前記吸引排出路は、前記絞り流路の下
    流側に当該絞り流路の断面積よりも大きな断面積を有す
    る流路を備えたことを特徴とする請求項11又は12
    載の薄膜除去装置。
JP25606998A 1997-08-26 1998-08-26 薄膜除去方法及びその装置 Expired - Fee Related JP3469788B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25606998A JP3469788B2 (ja) 1997-08-26 1998-08-26 薄膜除去方法及びその装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-246157 1997-08-26
JP24615797 1997-08-26
JP25606998A JP3469788B2 (ja) 1997-08-26 1998-08-26 薄膜除去方法及びその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11160891A JPH11160891A (ja) 1999-06-18
JP3469788B2 true JP3469788B2 (ja) 2003-11-25

Family

ID=26537597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25606998A Expired - Fee Related JP3469788B2 (ja) 1997-08-26 1998-08-26 薄膜除去方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3469788B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6516815B1 (en) * 1999-07-09 2003-02-11 Applied Materials, Inc. Edge bead removal/spin rinse dry (EBR/SRD) module
DE50015481D1 (de) * 2000-10-31 2009-01-22 Sez Ag Vorrichtung zur Flüssigkeitsbehandlung von scheibenförmigen Gegenständen
JP2002343704A (ja) * 2001-05-17 2002-11-29 Nec Corp 塗付膜形成方法およびその装置
JP3920831B2 (ja) 2003-09-29 2007-05-30 東京エレクトロン株式会社 塗布膜除去装置及び塗布膜除去方法
JP4720812B2 (ja) * 2007-10-09 2011-07-13 東京エレクトロン株式会社 塗布膜除去方法
JP2024526780A (ja) * 2021-07-15 2024-07-19 オサイアリス インターナショナル ゲーエムベーハー 角形の基板からコーティングを除去するための装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11160891A (ja) 1999-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4757126B2 (ja) 基板処理方法及び基板処理装置
KR100340234B1 (ko) 현상처리방법
KR102358941B1 (ko) 액 처리 방법, 기억 매체 및 액 처리 장치
US7803230B2 (en) Substrate cleaning apparatus, substrate cleaning method, and medium for recording program used for the method
JP3254574B2 (ja) 塗布膜形成方法及びその装置
US11806743B2 (en) Spin dispenser module substrate surface protection system
JP3405312B2 (ja) 塗布膜除去装置
JP3844670B2 (ja) 塗布膜形成装置
KR102424125B1 (ko) 현상 방법
WO2003105201A1 (ja) 基板処理装置、基板処理方法及び現像装置
KR100411368B1 (ko) 기판처리방법및기판처리장치
KR20120049808A (ko) 기판 처리 방법, 컴퓨터 기억 매체 및 기판 처리 장치
JP4109175B2 (ja) 半導体製造装置
JP3469788B2 (ja) 薄膜除去方法及びその装置
KR100568873B1 (ko) 웨이퍼의 에지 비드 스트립용 노즐장치
JP2006173462A (ja) ウェーハの加工装置
JP2000147787A (ja) 現像方法及び現像装置
JP4628623B2 (ja) ウェハ洗浄システムの処理前調整を実施する方法
JP3573445B2 (ja) 現像装置及び洗浄装置
JP3189087B2 (ja) 処理装置及び処理方法
JP6814847B2 (ja) 現像方法
JP3680902B2 (ja) 現像方法及びその装置
KR100629919B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JPH10242114A (ja) ウエットエッチング処理方法およびその処理装置
JPH07326571A (ja) 処理方法及び処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees