JP3469349B2 - オイルストレーナ - Google Patents

オイルストレーナ

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JP3469349B2
JP3469349B2 JP07778095A JP7778095A JP3469349B2 JP 3469349 B2 JP3469349 B2 JP 3469349B2 JP 07778095 A JP07778095 A JP 07778095A JP 7778095 A JP7778095 A JP 7778095A JP 3469349 B2 JP3469349 B2 JP 3469349B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明はオイルストレーナに関
し、特に、濾過部材の耐圧性を高く、濾過面積を大きく
することのできるオイルストレーナに関するものであ
る。 【0002】 【従来技術およびその問題点】従来、自動車の自動変速
装置等に用いられるオイルストレーナにあっては、種々
のタイプのものが提案されており、例えば図8および図
9に示すようなものが一般に知られている。 【0003】すなわち、このオイルストレーナは、流入
口32を有する合成樹脂製のカップ状の下ケース31
と、流出口34を有する合成樹脂製のカップ状の上ケー
ス33とを対向させて設けるとともに、両ケース31、
33間に合成樹脂製のフレーム37とシート状の濾過部
材35(例えば金網)とを位置し、両ケース31、33
の周縁部間を振動溶着により接合し、両ケース31、3
3間でフレーム37の周縁部および濾過部材35の周縁
部を挟持固定するようにしたものである。 【0004】フレーム37は環状をなす外枠37aの内
側の部分に格子状をなす内枠37bを一体に設けて、外
枠37aと内枠37bとの間で上下方向に貫通する複数
の開口部38、38……を形成したものであって、この
ように構成したフレーム37の上面側に濾過部材35を
一体に成形することで、各開口部38、38……が閉塞
されてその部分に通油部が形成されるとともに、フレー
ム37の外枠37aおよび内枠37bによって通油時に
おける濾過部材35の耐圧性が高められるものである。 【0005】そして、上記のように構成したオイルスト
レーナを自動車の自動変速装置等に装着し、流入口32
から下ケース31内にオイルが流入すると、そのオイル
は濾過部材35の各通油部を介して上ケース33側に流
出し、流出口34から上ケース33外に流出し、このよ
うに、オイルが各通油部を通過することでオイル中に含
まれる不純物が除去され、不純物の含まれていない純度
の高いオイルが装置の各部に供給されるものである。 【0006】しかしながら、上記のように構成される従
来のオイルストレーナにあっては、フレーム37の上面
側に濾過部材35を一体に成形することで、濾過部材3
5の通油時における耐圧性を高めているものの、フレー
ム37の外枠37aおよび内枠37bによって濾過部材
35の通油部の面積が小さくなり、濾過能力が低下する
とともに装置の各部に十分な量のオイルを供給すること
ができなくなる。また、フレーム37に濾過部材35を
一体に成形する作業が必要となるとともに、フレーム3
7の周縁部を挟持固定するために上下ケース33、31
に特別な加工を施さなければならなくなり、全体として
コスト高になる。 【0007】一方、上記のような問題点を解決するた
め、図10および図11に示すようなオイルストレーナ
が提案されている。このオイルストレーナは、フレーム
を用いずに濾過部材45のみを上下ケース43、41間
に設けて、両ケース43、41の周縁部間を振動溶着等
により接合することにより、両ケース43、41間で濾
過部材45の周縁部を挟持固定するようにしたものであ
る。 【0008】このようなオイルストレーナにあっては、
フレームを用いていないので濾過部材45の通油部の面
積を大きくとることができ、濾過能力が高く、十分な量
のオイルを装置の各部に供給することができるものであ
る。また、フレームと濾過部材45とを一体に成形する
作業が不要となるとともに、フレームの周縁部を挟持固
定するために上下ケース43、41の周縁部に特別な加
工を施す必要もなく、加工、組立てが容易で全体として
のコストを低減させることができるものである。 【0009】しかしながら、濾過部材45は、その周縁
部を上下ケース43、41の周縁部間で挟持固定されて
いるだけであるため、フレームを用いた場合に比べて耐
圧性が低く、何等かの原因で過大な圧力が作用した場合
に周縁部が上下ケース43、41間から外れてしまうこ
とがあり、長期的に安定した濾過能力を発揮することが
できない。 【0010】また、濾過部材45には巻き癖があるた
め、上下ケース43、41の周縁部間を振動溶着等によ
り接合する場合に、予め濾過部材45の周縁部を何れか
一方のケース43、41に仮止めしておく必要がある。
すなわち、熱板等によって何れか一方のケース43、4
1の周縁部を少しだけ溶融させて濾過部材45の周縁部
を仮止めする必要が生じ、その作業に手間がかかること
になる。 【0011】この場合、濾過部材45の周縁部の仮止め
が不十分なまま、両ケース43、41の周縁部間を振動
溶着により接合すると、組立て後に濾過部材45に皺や
弛みが生じ、濾過能力が低下したりオイルのスムーズな
流れを阻害したりする等の不具合が生じる。 【0012】さらに、両ケース43、41の周縁部間を
溶着する際に発生する溶着バリ50は、通常、上ケース
43と下ケース41間で形成したバリ溜り46、46内
に収納されるものであるが、内側のバリ溜り46は内周
側が上下ケース43、41間が完全に接合されるまで開
口しているため、溶着バリ50の一部がバリ溜り46か
らはみ出てケース41、43内に入り込んでしまう場合
があり、装置の各部に影響を及ぼす虞がある。 【0013】この発明は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、濾過部材の通油部の面
積を大きくとることができるとともに、濾過部材の通油
時における耐圧性を大きくすることができ、さらに、溶
着の際に発生する溶着バリの一部がケース内に入り込む
ことを阻止することができ、そして、加工、組立てが容
易で全体としてのコストを低減させることのできるオイ
ルストレーナを提供することを目的とするものである。 【0014】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、流入口を有する下ケースと流出口
を有する上ケースとを対向させて設けるとともに、両ケ
ース間にシート状の濾過部材を位置して両ケースの周縁
部間を接合することにより、両ケース間で濾過部材の周
縁部を挟持固定するようになっているオイルストレーナ
において、前記両ケースのうち少なくとも何れか一方の
ケースの周縁部に全周に渡って壁部を設けるとともに、
前記濾過部材の周縁部を全周に渡って屈曲させてその部
分に係止部を形成し、該係止部を前記壁部に係止させた
状態で前記壁部を含む前記両ケース間、又は前記壁部に
隣接する前記両ケース間を前記濾過部材と一体に接合
し、該接合部の内周側及び外周側にそれぞれバリ溜りを
形成した手段を採用したものである。 【0015】 【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、上ケースと下ケースとの間に位置する濾過部材
は、その周縁部に設けた係止部が何れか一方のケースの
周縁部に設けた壁部に係止されるとともに、この状態で
壁部を含む両ケース間、又は壁部に隣接する両ケース間
を濾過部材と一体に接合することにより、濾過部材の
縁部が両ケース間で挟持固定され、接合部の内周側及び
外周側にそれぞれバリ溜りが形成されることになる。
たがって、濾過部材は、通油時に過大な圧力が作用して
も周縁部の係止部が何れか一方のケースの壁部に係止さ
れることにより、周縁部が両ケース間から外れるのが阻
止されることになる。また、両ケースの接合時に発生す
るバリは、バリ溜り内に溜まることによりケース内への
流出が阻止されることになる。 【0016】 【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。図1および図2には、この発明によるオイル
ストレーナの第1の実施例が示されていて、図1は全体
を示す平面図、図2は図1に示すもののA−A線拡大断
面図である。 【0017】すなわち、この実施例に示すオイルストレ
ーナは、流入口2を有する合成樹脂製のカップ状の下ケ
ース1と、流出口4を有する合成樹脂製のカップ状の上
ケース3とを対向させて設けるとともに、両ケース1、
3間にシート状の濾過部材5(例えば金網)を位置し、
両ケース1、3の周縁部間を振動溶着等により一体に接
合することで、濾過部材5の周縁部を両ケース1、3間
で挟持固定するようにしたものである。 【0018】上ケース3の周縁部には、内から外に向か
って環状の小突起3a、環状の溝部3b、環状の大突起
3c、環状の段部3dが連続して設けられるとともに、
下ケース1の周縁部には、内から外に向かって壁部であ
る環状の小突起1a、環状の溝部1b、環状の大突起1
cが連続して設けられ、下ケース1の溝部1b内に上ケ
ース3の大突起3cが位置し、上ケース3の段部3d内
に下ケース1の大突起1cが位置し、下ケース1の小突
起1aに上ケース3の小突起3aが対応するようになっ
ている。 【0019】濾過部材5は、シート状をなすものの周縁
部を全周に渡って軸方向に約90゜の角度で屈曲させる
とともに、屈曲させた部分の根元部付近を全周に渡って
さらに外方に約90゜の角度で屈曲させて、環状の係止
部5aと環状の鍔部5bとを連続して形成したものであ
る。 【0020】前記係止部5aの内寸法は、前記下ケース
1の小突起1aの外寸法よりもやや大きく形成されてい
て、両ケース1、3間に位置した際に小突起1aの外周
側に係止部5aの内周側が係止されるようになってい
る。また、濾過部材5の鍔部5bは下ケース1の溝部1
bに嵌合し得る寸法に形成されている。 【0021】そして、上記のように構成した濾過部材5
と上ケース3と下ケース1とからなるこの実施例による
オイルストレーナを一体に組立てるには、上下ケース
3、1間に濾過部材5を位置して濾過部材5の係止部5
aの内周側を下ケース1の小突起1aの外周側に嵌合さ
せるとともに、濾過部材5の鍔部5bを下ケース1の溝
部1b内に嵌合し、この状態で上ケース3の大突起3c
と下ケース1の溝部1bとの間を振動溶着等により一体
に接合し、濾過部材5の周縁部を両ケース1、3の周縁
部間で挟持固定する。 【0022】そして、振動溶着時に発生する溶着バリ1
0は、上ケース3の溝部3bと下ケース1の溝部1bと
の間に形成されるバリ溜り6、および上ケース3の段部
3dと下ケース1の溝部1bとの間に形成されるバリ溜
り6内にそれぞれ収納される。この場合、内側のバリ溜
り6の内周側には下ケース1の小突起1aおよび上ケー
ス3の小突起3aが位置しているので、それらの協働に
よって溶着バリ10がケース1、3内へ流出するのが阻
止されるものである。 【0023】上記のように構成したこの実施例によるオ
イルストレーナにあっては、濾過部材5の周縁部に係止
部5aと鍔部5bとを設けて、係止部5aの内周側を下
ケース1の周縁部に設けた小突起1aの外周側に係止さ
せ、鍔部5bを下ケース1の溝部1b内に嵌合させるよ
うにしたので、濾過部材5を上下ケース3、1間に張っ
た状態で位置させることができることとなる。 【0024】したがって、濾過部材5に巻き癖があって
も、組立て後に濾過部材5に皺や弛みが生じることはな
くなる。また、濾過部材5を補強するフレームを用いて
いないので、濾過部材5の通油部の面積を大きくとるこ
とができ、高い濾過能力を発揮することができるととも
に、自動車の自動変速装置等に用いた場合には装置の各
部に十分な量のオイルを供給することができることにな
る。さらに、フレームを用いていなくても、濾過部材5
の周縁部に設けた係止部5aの内周側が下ケース1の周
縁部に設けた小突起1aの外周側に係止され、しかも係
止部1aに連設した鍔部5bが下ケース1の溝部1b内
に嵌合されているので、何等かの原因で濾過部材5に過
大な圧力が作用した場合であっても、濾過部材5の周縁
部が上下ケース3、1間から外れるようなことはなく、
長期的に安定した濾過能力が得られることとなる。 【0025】図3および図4には、この発明によるオイ
ルストレーナの第2の実施例が示されていて、図3は全
体を示す平面図、図4は図3に示すもののB−B線拡大
断面図である。 【0026】すなわち、この実施例に示すオイルストレ
ーナも前記第1の実施例に示すものと同様に、流入口1
2を有する合成樹脂製のカップ状の下ケース11と、流
出口14を有する合成樹脂製のカップ状の上ケース13
とを対向させて設けるとともに、両ケース11、13間
にシート状の濾過部材15(例えば金網)を位置して、
両ケース11、13の周縁部間を振動溶着等により一体
に接合することで、濾過部材15の周縁部を両ケース1
1、13間で挟持固定するようにしたものである。 【0027】上ケース13の周縁部には、内から外に向
かって壁部である環状の大突起13a、環状の溝部13
b、環状の小突起13cが連続して設けられるととも
に、下ケース11の周縁部には、内から外に向かって環
状の段部11a、環状の突起11b、環状の段部11c
が連続して設けられ、下ケース11の外側の段部11c
内に上ケース13の小突起13cが位置し、上ケース1
3の大突起13aに下ケース11の突起11bが対応す
るようになっている。 【0028】濾過部材15は、シート状をなすものの周
縁部を全周に渡って軸方向に約90゜の角度で屈曲させ
てその部分に環状の係止部15aを形成したものであっ
て、上下ケース13、11を一体に接合した際に前記係
止部15aは上ケース13の溝部13b内に位置するよ
うになっている。 【0029】前記係止部15aの内寸法は、前記上ケー
ス13の大突起13aの外寸法よりもやや大きく形成さ
れていて、両ケース11、13間に位置した際に大突起
13aの外周側に係止部15aの内周側が係止されるよ
うになっている。 【0030】前記上ケース13の溝部13bの内周面に
は、断面が半円形状で柱状をなす抜け止め13dが全周
に渡って所定の間隔ごとに一体に設けられていて、この
抜け止め13dに濾過部材15の係止部15aの内周面
が密着するようになっている。 【0031】そして、上記のように構成した濾過部材1
5と上ケース13と下ケース11とからなるこの実施例
によるオイルストレーナを一体に組立てるには、上下ケ
ース13、11間に濾過部材15を位置して濾過部材1
5の係止部15aの内周側を上ケース13の大突起13
aの外周側に嵌合させ、係止部15aを上ケース13の
溝部13b内に位置し、この状態で上ケース13の大突
起13aと下ケース11の突起11bとの間を振動溶着
等により一体に接合し、濾過部材15の周縁部を両ケー
ス11、13の周縁部間で挟持固定する。この場合、溶
融樹脂の一部が上ケース13の溝部13b内に流れ込ん
で固化することにより、濾過部材15の係止部15aが
溝部13b内に固定されるものである。 【0032】そして、振動溶着時に発生する溶着バリ2
0は、下ケース11の内側の段部11aと上ケース13
の大突起13aとの間、および下ケース11の外側の段
部11cと上ケース13の溝部13bとの間に形成され
るバリ溜り16、16内にそれぞれ収納される。この場
合、内側のバリ溜り16は内周側が開口しているが、オ
イルの流れは下ケース11から上ケース13に向かう流
れであるため、内側のバリ溜り16内に収納されている
溶着バリ20がケース11、13内に流出する虞はな
い。 【0033】上記のように構成したこの実施例によるオ
イルストレーナにあっては、濾過部材15の周縁部に係
止部15aを設けて、その係止部15aを上ケース13
の溝部13b内に位置するとともに、係止部15aの内
周面を上ケース13の大突起13aの外周面に係止させ
るようにしたので、濾過部材15を上下ケース13、1
1間に張った状態で位置させることができることとな
る。 【0034】したがって、濾過部材15に巻き癖があっ
ても、組立て後に濾過部材15に皺や弛みが生じること
はない。また、濾過部材15を補強するフレームを用い
ていないので、濾過部材15の通油部の面積を大きくと
ることができ、高い濾過能力を発揮することができると
ともに、自動車の自動変速装置等に用いた場合には、装
置の各部に十分な量のオイルを供給することができる。
さらに、フレームを用いていなくても、濾過部材15の
周縁部に設けた係止部15aの内周側が上ケース13の
周縁部に設けた大突起13aの外周側に形成され、しか
も上ケース13の溝部13b内に設けた抜け止め13d
に係止部15aの内周面が密着しているので、何等かの
原因で濾過部材15に過大な圧力が作用した場合であっ
ても、濾過部材15の周縁部が上下ケース13、11間
から外れるようなことはなく、長期的に安定した濾過能
力を発揮することができるものである。 【0035】図5および図6には、この発明によるオイ
ルストレーナの第3の実施例が示されていて、図5は全
体を示す平面図、図6は図5に示すもののC−C線拡大
断面図である。 【0036】すなわち、この実施例に示すオイルストレ
ーナも前記第1の実施例に示すものと同様に、流入口2
2を有する合成樹脂製のカップ状の下ケース21と、流
出口24を有する合成樹脂製のカップ状の上ケース23
とを対向させて設けるとともに、両ケース21、23間
にシート状の濾過部材25(例えば金網)を位置して、
両ケース21、23の周縁部間を振動溶着により一体に
接合することで、濾過部材25の周縁部を両ケース2
1、23間で挟持固定するようにしたものである。 【0037】上ケース23の周縁部には、内から外に向
かって環状の段部23a、環状の突起23b、環状の段
部23cが連続して設けられるとともに、下ケース21
の周縁部には、内から外に向かって壁部である環状の大
突起21a、環状の溝部21b、環状の小突起21cが
連続して設けられ、下ケース21の溝部21b内に上ケ
ース23の突起23bが位置し、上ケース23の外側の
段部23c内に下ケース21の小突起21cが位置する
ようになっている。 【0038】濾過部材25は、シート状をなすものの周
縁部を全周に渡って軸方向に約30゜の角度で屈曲させ
てその部分に環状の係止部25aを形成したものであっ
て、この係止部25aが下ケース21の溝部21b内に
位置するようになっている。 【0039】下ケース21の大突起21aの外周面は濾
過部材25の係止部25aとほぼ同じ角度(約30゜)
のテーパ面に形成されていて、このテーパ面に濾過部材
25の係止部25aの内周面が密着するようになってい
る。なお、下ケース21の大突起21aの外周面は下ケ
ース21の溝部21bの内周面を兼ねているとともに、
上ケース23の突起23bの下面側も濾過部材25の係
止部25aとほぼ同じ角度(約30゜)のテーパ面に形
成されている。 【0040】そして、上記のように構成した濾過部材2
5と上ケース23と下ケース21とからなるこの実施例
によるオイルストレーナを一体に組立てるには、上下ケ
ース23、21間に濾過部材25を位置して濾過部材2
5の係止部25aの内周側を下ケース21の大突起21
aの外周側に密着させ、この状態で上ケース23の突起
23bと下ケース21の大突起21a外周面(溝部21
b)との間を振動溶着により一体に接合し、濾過部材2
5の周縁部を両ケース21、23の周縁部間で挟持固定
する。 【0041】そして、振動溶着時に発生する溶着バリ3
0は、上ケース23の内側の段部23aと下ケース21
の溝部21bとの間に形成されるバリ溜り26、上ケー
ス23の外側の段部23cと下ケース21の溝部21b
との間に形成されるバリ溜り26内に収納されるもので
あり、この場合、内側のバリ溜り26は内周側が開口し
ているが、オイルの流れは下ケース21から上ケース2
3に向かうものであるため、内側のバリ溜り26内の溶
着バリ30がケース21、23内に流出する虞は全くな
い。なお、この場合、図7に示すように、上ケース23
の突起23bの内側の部分に小突起23dを設けるとと
もに、下ケース21の溝部21bの最深部に窪み部21
dを設けることによって、内側のバリ溜り26内の溶着
バリ30がケース21、23内に流出するのをさらに効
果的に阻止できるとともに、外側のバリ溜り26内の溶
着バリ30がケース21、23外に流出するのを効果的
に阻止できるものである。 【0042】上記のように構成したこの実施例によるオ
イルストレーナにあっては、濾過部材25の周縁部に係
止部25aを設けて、係止部25aの内周側を下ケース
21の大突起21aの外周側に係止させるようにしたの
で、濾過部材25を両ケース21、23間に張った状態
で位置させることができることになる。 【0043】したがって、濾過部材25に巻き癖があっ
ても、組立て後に濾過部材25に皺や弛みが生じること
はない。また、濾過部材25を補強するフレームを用い
ていないので、濾過部材25の通油部の面積を大きくと
ることができ、高い濾過能力を発揮することができると
ともに、自動車の自動変速装置等に用いた場合には装置
の各部に十分な量のオイルを供給することができる。さ
らに、フレームを用いていなくても、濾過部材25の周
縁部に設けた係止部25aが下ケース21の周縁部に設
けた大突起21aに係止されているので、何等かの原因
で濾過部材25に過大な圧力が作用した場合であって
も、濾過部材25の周縁部が上下ケース23、21間か
ら外れるような虞は全くなく、長期的に安定した濾過能
力を発揮できることとなる。 【0044】なお、前記各実施例においては、濾過部材
の周縁部を約90゜、約30゜に屈曲させて、その部分
に係止部を形成したが、それらの角度に限定することな
く、他の角度に屈曲させて係止部としてもよいものであ
る。また、係止部はテーパ面に限らず波形状等に形成し
てもよいものであり、要は、何れか一方のケースの周縁
部に設けた壁部に係止し得る形状であればよいものであ
る。さらに、前記各実施例においては、濾過部材の周縁
部を全周に渡って屈曲させ、その部分に環状の係止部を
形成したが、周縁部の一部を屈曲させてその部分に係止
部を形成するとともに、その係止部に対応する何れか一
方のケースの周縁部に壁部を形成してもよいものであ
る。 【0045】 【発明の効果】この発明は、前記のように構成して、両
ケースのうち少なくとも何れか一方のケースの周縁部に
全周に渡って壁部を設けるとともに、濾過部材の周縁部
を全周に渡って屈曲させてその部分に係止部を形成し、
この係止部を壁部に係止させた状態で壁部を含む両ケー
ス間、又は壁部に隣接する両ケース間を濾過部材と一体
に接合したことにより、濾過部材の周縁部は両ケース間
で一体に挟持固定されることになる。したがって、濾過
部材の通油部分にフレームが介在することがなくなるの
で、濾過部材の通油部の面積を大きくとることができ、
濾過能力を大幅に高めることができるとともに、自動車
の自動変速装置等に用いた場合には、装置の各部に十分
な量のオイルを供給することができることになる。
た、構成部品の数を少なくすることができるので、全体
としてのコストを低減させることもできる。 さらに、
過部材の周縁部に設けた係止部が何れか一方のケースの
周縁部に設けた壁部に係止されることにより、通油時に
過大な圧力が作用しても濾過部材の周縁部が両ケース
間から外れるようなことはなく、長期的に安定した濾過
能力を発揮することができる。さらに、両ケース間の接
合部の内周側及び外周側にそれぞれバリ溜りを形成した
ことにより、上下ケースの接合時に発生するバリはバリ
溜り内に溜まることにより、ケース内への流出が阻止さ
れるとともに、何れか一方のケースに設けた壁部によっ
てもケース内への流出が阻止されることになる。したが
って、バリがオイル内に混入して装置の各部に影響を与
えるような虞がなくなる。 さらに、濾過部材に設けた係
止部をケース側に設けた壁部に係止させた状態で、両ケ
ース間を一体に接合するように構成したので、両ケース
の接合時に濾過部材を所定の位置に容易にセットするこ
とができるとともに、接合後に濾過部材に皺等が発生す
るのを防止できて、濾過部材の濾過能力を高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明によるオイルストレーナの第1の実施
例の全体を示した平面図である。 【図2】図1に示すもののA−A線に沿って見た拡大断
面図である。 【図3】この発明によるオイルストレーナの第2の実施
例の全体を示した平面図である。 【図4】図3に示すもののB−B線に沿って見た拡大断
面図である。 【図5】この発明によるオイルストレーナの第3の実施
例の全体を示した平面図である。 【図6】図5に示すもののC−C線に沿って見た拡大断
面図である。 【図7】図5に示すものの変形例を示した拡大断面図で
ある。 【図8】従来のオイルストレーナの一例の全体を示した
平面図である。 【図9】図8に示すもののD−D線に沿って見た断面図
である。 【図10】従来のオイルストレーナの他の例を示した断
面図であって、上下ケースの溶着前の状態を示した断面
図である。 【図11】図10に示すものの溶着後の状態を示した断
面図である。 【符号の説明】 1、11、21、31、41……下ケース 1a……小突起(壁部) 3a、13c、21c、23d……小突起 1b、3b、13b、21b……溝部 1c、3c……大突起 13a、21a……大突起(壁部) 2、12、22、32……流入口 3、13、23、33、43……上ケース 3d、11a、11c、23a、23c……段部 4、14、24、34……流出口 5、15、25、35、45……濾過部材 5a、15a、25a……係止部 5b……鍔部 6、16、26、46……バリ溜り 10、20、30、50……溶着バリ 11b、23b……突起 13d……抜け止め 21d……窪み部 37……フレーム 37a……外枠 37b……内枠 38……開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 29/01 B01D 35/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 流入口を有する下ケースと流出口を有す
    る上ケースとを対向させて設けるとともに、両ケース間
    にシート状の濾過部材を位置して両ケースの周縁部間を
    接合することにより、両ケース間で濾過部材の周縁部を
    挟持固定するようになっているオイルストレーナにおい
    て、 前記両ケースのうち少なくとも何れか一方のケースの周
    縁部に全周に渡って壁部を設けるとともに、前記濾過部
    材の周縁部を全周に渡って屈曲させてその部分に係止部
    を形成し、該係止部を前記壁部に係止させた状態で前記
    壁部を含む前記両ケース間、又は前記壁部に隣接する前
    記両ケース間を前記濾過部材と一体に接合し、該接合部
    の内周側及び外周側にそれぞれバリ溜りを形成したこと
    を特徴とするオイルストレーナ。
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