JP3468152B2 - 印刷配線板の製造方法および基板表面粗化装置 - Google Patents

印刷配線板の製造方法および基板表面粗化装置

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JP3468152B2 JP05511599A JP5511599A JP3468152B2 JP 3468152 B2 JP3468152 B2 JP 3468152B2 JP 05511599 A JP05511599 A JP 05511599A JP 5511599 A JP5511599 A JP 5511599A JP 3468152 B2 JP3468152 B2 JP 3468152B2
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達博 相澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷配線板の製造
方法および基板表面粗化装置に関し、特に、銅回路と絶
縁樹脂層との密着性を改善した印刷配線板の製造方法お
よび基板表面粗化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、基板表面粗化装置では、絶縁樹
脂層に縞模様を食刻した上に銅めっきすることにより銅
回路と絶縁樹脂層との密着性を改善することが重要な要
素の1つとなっている。この目的のために、通常、次の
ような手法が採用されている。
【0003】絶縁樹脂上に導体回路を形成したコア層
を作成する。
【0004】コア層に感光性絶縁樹脂層または熱硬化
性絶縁樹脂層を印刷する。
【0005】感光性絶縁樹脂にマスクパターンを露光
・現像することで感光性絶縁樹脂層にフォトビアを形成
する。または、熱硬化性絶縁樹脂にレーザーを照射し露
光・現像して熱硬化性絶縁樹脂層にレーザービアを形成
する。
【0006】この絶縁樹脂層の表面を粗化し、後の金
属めっきの密着性を良くし、次に絶縁樹脂層表面に無電
解めっきし、その無電解めっき層に電解めっきし銅層を
形成する。
【0007】その銅層上にフォトレジストを印刷し回
路パターンを露光・現像し、銅層をエッチングし回路パ
ターンを形成する。
【0008】上記における絶縁樹脂層の表面の粗化処
理を行なう方法として、従来、特開平5−37129号
公報に記載の「プリント配線板の製造方法」のように、
エキシマレーザーで絶縁樹脂層の表面とめっき金属との
密着性を良くする方法、また、特開平7−116870
号公報に記載の「基材表面の処理方法」のように、紫外
線レーザーで絶縁樹脂層の表面を粗化しめっき金属の密
着性を良くする方法などが知られていた。
【0009】しかしながら、上述した従来手法では、高
価なエキシマレーザー,紫外線レーザーを用いるため、
印刷配線板の製造コストが高くなるという欠点があっ
た。
【0010】そのため、ランニングコストがより安価な
炭酸ガスレーザーで基板表面を粗化する方法が考えら
れ、従来知られている特開平7−148583号公報に
記載の「金属表面のレーザー加工方法」を絶縁樹脂の表
面粗化に応用することが考えられた。この方法は、金属
表面にレーザビームを照射し、その照射面で生じる干渉
パターンの強度分布に対応した微細凹凸を金属表面に形
成する方法である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した「金
属表面のレーザー加工方法」では、レーザー光線の光エ
ネルギー密度がガウス分布を成し、光束の周辺では絶縁
樹脂の表面加工をするエネルギー密度が弱くなるため、
周辺での加工が弱くなり一様な表面処理を行なうことが
できないという問題があった。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記問題を解決
すべく、周辺での加工が弱くなく一様な表面処理を行う
ことができる基板表面粗化装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の基板表面粗化装置は、レーザ装置により基
板上の絶縁樹脂層の表面を食刻し、前記基板を移動させ
て前記絶縁樹脂層の複数箇所に縞模様を形成する基板表
面粗化装置において、前記レーザー装置の光束を集光す
る球面鏡または凸レンズと、前記球面鏡または凸レンズ
により集光された光束を入射させるアパーチャと、前記
アパーチャの像を光路の先に結ぶ第1の円筒凹面鏡と、
前記第1の円筒凹面鏡の後の光束を2つの光束に分割す
る格子鏡と、前記2つの光束のそれぞれを基板面に投影
する第2および第3の円筒凹面鏡と、を備え、前記第2
および第3の円筒凹面鏡により光束を反射し基板の垂直
線から対称に所定の角度以上傾けて基板上の共通の領域
に集光し、前記光束を干渉させ前記光束の波長以下のピ
ッチの縞模様を生じさせることを特徴とする。
【0014】
【0015】さらに、レーザー装置の光束を集光する第
1の円筒凹面鏡またはシリンドリカルレンズと、第1の
円筒凹面鏡またはシリンドリカルレンズにより集光され
た光束により像を形成するアパーチャと、アパーチャの
後のレーザー光束を2つの光束に分割する格子鏡と、2
つの光束のそれぞれに、アパーチャの像を基板面に投影
する第2および第3の円筒凹面鏡とを備え、第2および
第3の円筒凹面鏡により光束を基板の垂直線から対称に
所定の角度以上傾けて基板上の共通の領域に集光し、光
束を干渉させ光束の波長以下のピッチの縞模様を生じさ
せるのが好ましい。
【0016】またさらに、レーザ装置は、炭酸ガスパル
スレーザー装置であるのが好ましい。
【0017】また、所定の角度は、30度であるのが好
ましい。
【0018】さらに、アパーチャは、矩形であるのが好
ましい。
【0019】またさらに、アパーチャは長円形であるの
が好ましい。
【0020】また、本発明の印刷配線板の製造方法は、
絶縁樹脂上に導体回路を形成したコア層を作製する工程
と、前記コア層に絶縁樹脂層を印刷する工程と、前記絶
縁樹脂層の上にビアを形成する工程と、レーザ装置の光
束をアパーチャに集光し、前記アパーチャの像を第1の
円筒凹面鏡により光路の先に結び、前記第1の円筒凹面
鏡の後の光束を光路中に格子鏡で2つの光束に分割し、
両光束を円筒凹面鏡で反射し基板面の垂直線から30度
以上に対称に傾け基板上の共通の領域に集光する工程
と、前記両光束の干渉による干渉縞を前記絶縁樹脂層に
生じさせ前記絶縁樹脂層の表面を縞状に食刻し、基板を
送り機構により移動させ、絶縁樹脂の複数箇所に縞模様
を食刻する工程と、前記絶縁樹脂層の表面に導体膜を無
電解めっきし、その無電界めっき層に電界めっきで導体
層を形成する工程と、前記導体層上にフォトレジストを
印刷し、前記フォトレジストに回路パターンを露光現像
しエッチングレジスト膜を形成する工程と、前記エッチ
ングレジスト膜で保護された導体を残すエッチングを行
い回路パターンを形成する工程と、を含むことを特徴と
する。
【0021】また、アパーチャの形状は、矩形であり、
共通の領域も矩形であるのが好ましい。
【0022】さらに、アパーチャの形状は、長円形であ
り、共通の領域も長円形であるのが好ましい。
【0023】また、絶縁樹脂層は、感光性絶縁樹脂層で
あり、ビアを形成する工程は、感光性絶縁樹脂層を露光
現像して感光性絶縁樹脂層にフォトビアを形成する工程
であるのが好ましい。
【0024】さらに、絶縁樹脂層は、熱硬化性絶縁樹脂
層であり、ビアを形成する工程は、熱硬化性絶縁樹脂層
にパルスレーザー光束により穴をあけ、レーザビアを形
成する工程であるのが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。
【0026】図6は、本発明の基板表面粗化装置を用い
た印刷配線板の製造方法を示す断面図である。(a)〜
(e)と工程順に示す。この方法は、ビルドアッププリ
ント配線板の製造方法において、(a)に示すコア層1
1に(b)に示す感光性絶縁樹脂層12を印刷し、露光
現像して(c)に示すフォトビア13を形成し、あるい
はコア層11に熱硬化性絶縁樹脂層12’を印刷しレー
ザー照射し露光現像してレーザービア13’を形成す
る。次に、絶縁樹脂層12,12’の表面を無電解めっ
きし、その無電解めっき層に電解めっきし、(d)に示
す銅層14を形成する。その銅層14をエッチングし、
(e)に示す回路パターン15を形成する。
【0027】次に、図1〜3は、本発明の基板表面粗化
装置の実施の形態の構成を示す概略図である。上記印刷
配線板の製造方法における(c)において、フォトビア
またはレーザビアを形成する際、まず、パルスレーザー
光源1より波長10.6μmの炭酸ガスレーザー光を矩
形アパーチャ2に集光し、水平方向の光束成分に対して
異なる焦点距離の円筒凹面鏡5,6を用いてアパーチャ
2の像を長方形に投影し、あるいは長方形アパーチャ
2’に円筒鏡で光束を長円形に投影した長方形アパーチ
ャ2’の像を基板面に投影する。レーザー光束は光学系
途中に格子鏡4により2つの光束に分割され、両光束の
干渉によりレーザー光の波長以下のピッチの縞を形成す
ることで絶縁樹脂層の表面を微小縞模様(干渉縞)に食
刻する。こうして食刻した絶縁樹脂層表面に無電解めっ
きし、その無電解めっき層に電解めっきし、銅層を形成
する。その銅層をエッチングし回路パターンを形成す
る。このように、本発明の印刷配線板の製造方法によ
り、絶縁樹脂層に縞模様を食刻した上に銅めっきしたた
め、銅回路と絶縁樹脂層との密着性が改善される。
【0028】以上説明したように、パルスレーザー光源
より集光された光束は、アパーチャ2を通過し、格子鏡
4を介して2つの光束に分割される。分割された光束
は、それぞれ円筒凹面鏡5,6で反射して印刷配線板7
上の集光点に集束され、干渉縞を生じる。ここで、円筒
凹面鏡5,6は、水平方向の光束に対して異なる焦点距
離の凹面鏡であり、長方形または矩形のアパーチャの像
を印刷配線板の投影し、印刷配線板の絶縁樹脂層の表面
を干渉縞に食刻する。
【0029】
【実施例】次に、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて詳細に説明する。
【0030】まず、図1〜図3を参照して、本発明の基
板表面粗化装置の第1の実施例について説明する。図1
は概略平面図、図2は概略側面図、図3は印刷配線板の
正面に対する光学系統を示す概略図である。本発明の基
板表面粗化装置の第1の実施例を、印刷配線板の製造方
法に従って、以下に工程順に説明する。
【0031】絶縁樹脂上に導体回路を形成したコア層
を作成する。
【0032】コア層に感光性絶縁樹脂層を印刷し露光
現像して感光性絶縁樹脂層にフォトビアを形成する。ま
たは、コア層に熱硬化性絶縁樹脂層を印刷しパルスレー
ザーを照射し、露光現像してレーザービアを形成する。
【0033】1パルスのエネルギーが400mJでパ
ルス幅が10n秒から100μ秒以内の炭酸ガスレーザ
ー光(波長10.6μm)でビームサイズ16mmで電
解成分の偏光面を水平方向に向けたレーザー光束を用い
る。
【0034】次に、図1に示すように、このレーザー光
束を用い、焦点距離355mm(曲率半径710mm)
の球面凹面鏡1でレーザ光束を集光し直径0.3mmの
光束を得る。ここで、この球面凹面鏡1は、焦点距離3
55mmのZnSeレンズを用いても良い。この光束を
開口が四角形で四辺の寸法が0.3mmのアパーチャ2
に入射させる。アパーチャ2の出射口で光の強度が一様
になるが、その出口から6.6mmの位置に焦点距離6
mm(曲率半径12mm)の円筒凹面鏡3を、円筒の軸
を紙面に垂直に設置する。この円筒凹面鏡3により、ア
パーチャ2の像を光路の600mm先に結ぶ。
【0035】次に、図2に示すように、円筒凹面鏡3か
ら230mm先の光路位置に幅1mmの細長い鏡を2m
mピッチで配列した格子鏡を鏡面を紙面に垂直で、各部
分鏡の長軸を紙面に平行に向け設置した格子鏡4によ
り、光束を図1のほぼ紙面内の方向に反射する光束(第
1の光束)と透過する光束(第2の光束)とに分割す
る。この格子鏡4の位置のレーザ光束は、図1の紙面に
垂直方向で直径が約11mm程度に広がるが、格子鏡4
はこの5分の1程度のピッチで配列した。レーザ光束の
ビーム直径の5分の1以下のピッチの格子鏡を用いる場
合には、この格子鏡4で分割されたレーザ光束は後の処
理で干渉パターンを生じせしめるのに支障を生じない。
【0036】次に、この両光束を格子鏡4から170m
m先に配置した円筒の軸を図1の紙面に平行に向け、光
束が入射する円筒面が紙面から75度の角度を成す円筒
凹面鏡5あるいは円筒凹面鏡6で光束を図1の紙面から
30度の方向に反射し、鏡面から200mm先の基板面
にその面と30度の角度を成す光束を集光する。このた
めに円筒凹面鏡5および円筒凹面鏡6は、焦点距離が1
30mm(曲率半径270mm)の円筒凹面鏡を用い
る。円筒凹面鏡5および円筒凹面鏡6の集光鏡は平面金
属板を曲げることで作成する円筒凹面鏡を用いることに
より、容易に鏡面を形成できるようにした。これによ
り、基板面近くで光束が150μm*30mmの長方形
断面を有する光束に絞り込まれるが、光束は基板に斜め
に入射するため基板面に投影するスポット形状は300
μm*30mmの長方形になる。そして、このスポット
に入射する両光束の干渉により基板面に以下の式で表さ
れる電界分布を生じる。
【0037】E=E0*Sin(π*X/P) 2P=λ/Sin(60度) ここでλはレーザー光の波長10.6μmである。
【0038】すなわち、図3に示すように、長さ30m
mの干渉縞がピッチがP=6μmの微小ピッチで、30
0μmの幅に生じる。この干渉縞のピッチは、基板面に
集光する2つのレーザー光束の成す角度によって変わ
り、両光束が基板面の垂直線から30度以上の角度を成
し対称な光路で集光点に集光する場合にレーザー光束の
波長(10.6μm)以上のピッチの干渉縞が形成され
る。その干渉縞により絶縁樹脂層の表面を、パルスレー
ザーのエネルギーで食刻し表面を粗化する。400mJ
のエネルギーの炭酸ガスパルスレーザーを絶縁樹脂上に
先の寸法の楕円上に露光し、約3μmの深さで長さが3
0mmの溝が約6ミクロンピッチで刻まれる。
【0039】基板を干渉縞に垂直方向に送り機構で4
5mm/秒の速度で送り、炭酸ガスパルスレーザーを1
50パルス/秒の周期で出射することで、干渉縞模様を
基板の絶縁樹脂表面に食刻する。基板を端まで送り終わ
った場合は、基板をその送り方向に垂直方向に30mm
移動させ、再度基板を送り方向に逆方向に戻しつつパル
スレーザー光を照射し干渉縞模様を食刻する。こうして
300mm×300mmの基板の片面を67秒で粗化す
る。
【0040】こうして表面を縞模様で粗化した絶縁樹
脂層表面に無電解めっきし、その無電解めっき層に電解
めっきし銅層を形成する。
【0041】その銅層上にフォトレジストを印刷し回
路パターンを露光・現像し、銅層をエッチングし回路パ
ターンを形成する。
【0042】以上説明したような本発明の第1の実施例
では、レーザ光を分割する際に、格子鏡4を用い格子鏡
4による反射光と通過光とに分ける様にしたため、従来
のハーフミラーの様に媒質を透過させないため、媒質透
過によるエネルギーロスが無く、また、媒質のレーザ光
による損傷も無い。従って、レーザ光を光学系統でのエ
ネルギーロスを少なくし、光学系統の損傷が少ない装置
により、絶縁樹脂層上に縞模様を食刻し粗化し、その上
に銅めっきを形成することで、アンカー効果により銅回
路の銅めっきと絶縁樹脂層との密着性を改善することが
できる次に、図面を参照して本発明の他の実施例につい
て説明する。
【0043】図4は、本発明の基板表面粗化装置の第2
の実施例の構成を示す概略図である。第2の実施例は、
上述した第1の実施例と同様に、直径16mmのレーザ
ー光束で図4の紙面に垂直方向に直線偏光したレーザー
光束を用い、円筒の軸が図4の紙面に垂直な焦点距離3
55mmの円筒凹面鏡8により光束を355mm先の光
路で直径0.3mmに集光する。その集光位置に0.3
mm*16mmの矩形のアパーチャ10を設置する。次
に、アパーチャ10から27mm先の光路位置に、部分
鏡の長尺が図4の紙面に平行な格子鏡4を設置し、反射
光束(第1の光束)と透過光束(第2の光束)とに分割
する。この両光束を格子鏡4から173mm先に配置
し、光束を鏡面に15度の角度で入射させた円筒凹面鏡
5あるいは円筒凹面鏡6で焦点距離が100mm(曲率
半径207mm)の円筒鏡を設置し、反射光束を基板面
と30度をなす光路で鏡面から200mm先で基板面に
集光する。格子鏡4で分割した両光束は基板面の垂直線
に対し対称な方向から基板面から30度の角度で投影す
る。
【0044】この結果、図5に示すように、基板面近く
で光束が0.3mm*16mmの長方形断面を有する光
束になるが、光束が基板に斜めに入射するため、基板面
に投影するスポットは0.6mm*16mmの長方形に
なる。そして、このスポットに入射する両光束の干渉に
より基板面に投影したスポットに6μmピッチの干渉縞
を生じる。その干渉縞により絶縁樹脂層の表面を、パル
スレーザーのエネルギーで食刻し表面を粗化する。40
0mJのエネルギーの炭酸ガスパルスレーザーを絶縁樹
脂上に先の寸法の楕円上に露光し、約3μmの深さで長
さが30mmの溝が約6ミクロンピッチで刻まれる。
【0045】これにより、第1の実施例と同様に、基板
を干渉縞方向に送り機構で90mm/秒の速度で送り、
炭酸ガスパルスレーザーを150パルス/秒の周期で出
射することで、干渉縞模様を基板の絶縁樹脂表面に食刻
する。
【0046】また、第2の実施例では、レーザー光束を
円筒凹面鏡8で一軸方向にのみ集光した位置にアパーチ
ャ10を設置したため、レーザー光束は非集光方向では
光束が絞られずにアパーチャに入射する。これにより
0.3mm×16mmの矩形で面積の広いアパーチャ1
0を用いることでアパーチャに集光する光のエネルギー
密度を小さくできるため、レーザ光によるアパーチャの
損傷を小さくできる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、レー
ザ光を分割する際に、格子鏡を用い格子鏡による反射光
と通過光とに分ける様にしたため、媒質透過によるエネ
ルギーロスが無く、また、媒質のレーザ光による損傷も
無い。従って、レーザ光を光学系統でのエネルギーロス
を少なくし、光学系統の損傷が少ない装置により、絶縁
樹脂層上に縞模様を食刻し粗化し、その上に銅めっきを
形成することで、アンカー効果により銅回路の銅めっき
と絶縁樹脂層との密着性を改善するという効果を奏す
る。
【0048】また、第2の実施例により、面積の広いア
パーチャを用いることでアパーチャに集光する光のエネ
ルギー密度を小さくできるため、レーザ光によるアパー
チャの損傷を小さくできるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板表面粗化装置の第1の実施例の構
成を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の正面図である。
【図4】本発明の基板表面粗化装置の第2の実施例の構
成を示す平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】本発明の印刷配線板の製造方法の実施の形態を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 球面凹面鏡 2 アパーチャ 3 第1の円筒凹面鏡(第1の実施例) 4 格子鏡 5 第2の円筒凹面鏡 6 第3の円筒凹面鏡 7 印刷配線板 8 第1の円筒凹面鏡(第2の実施例) 10 アパーチャ 11 コア層 12 感光性絶縁樹脂層 12 熱硬化性絶縁樹脂層 13 フォトビア 13’ レーザービア 14 銅層 15 回路パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/38 H05K 3/38 A (72)発明者 湯元 政嶺 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (72)発明者 相澤 達博 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (72)発明者 玉林 慎一 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開2000−244095(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/00 - 3/38 B23K 26/00,26/06

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ装置により基板上の絶縁樹脂層の表
    面を食刻し、前記基板を移動させて前記絶縁樹脂層の複
    数箇所に縞模様を形成する基板表面粗化装置において、 前記レーザー装置の光束を集光する球面鏡または凸レン
    ズと、 前記球面鏡または凸レンズにより集光された光束を入射
    させるアパーチャと、前記アパーチャの像を光路の先に結ぶ第1の円筒凹面鏡
    、 前記第1の円筒凹面鏡の後の光束を2つの光束に分割す
    る格子鏡と、前記2つの光束のそれぞれを基板面に投影する第2およ
    び第3の円筒凹面鏡 と、 を備え、前記第2および第3の円筒凹面鏡により光束を
    反射し基板の垂直線から対称に所定の角度以上傾けて基
    板上の共通の領域に集光し、前記光束を干渉させ前記光
    束の波長以下のピッチの縞模様を生じさせることを特徴
    とする基板表面粗化装置。
  2. 【請求項2】レーザ装置により基板上の絶縁樹脂層の表
    面を食刻し、前記基板を移動させて前記絶縁樹脂層の複
    数箇所に縞模様を形成する基板表面粗化装置において、 前記レーザー装置の光束を集光する第1の円筒凹面鏡ま
    たはシリンドリカルレンズと、 前記第1の円筒凹面鏡またはシリンドリカルレンズによ
    り集光された光束により像を形成するアパーチャと、 前記アパーチャの後のレーザー光束を2つの光束に分割
    する格子鏡と、 前記2つの光束のそれぞれに、前記アパーチャの像を基
    板面に投影する第2および第3の円筒凹面鏡と、 を備え、前記第2および第3の円筒凹面鏡により光束を
    基板の垂直線から対称に所定の角度以上傾けて基板上の
    共通の領域に集光し、前記光束を干渉させ前記光束の波
    長以下のピッチの縞模様を生じさせることを特徴とする
    基板表面粗化装置。
  3. 【請求項3】前記レーザ装置は、炭酸ガスパルスレーザ
    ー装置であることを特徴とする、請求項1または2に記
    載の基板表面粗化装置。
  4. 【請求項4】前記所定の角度は、30度であることを特
    徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の基板表面粗
    化装置。
  5. 【請求項5】前記アパーチャは、矩形であることを特徴
    とする、請求項1〜4のいずれかに記載の基板表面粗化
    装置。
  6. 【請求項6】前記アパーチャは長円形であることを特徴
    とする、請求項1〜4のいずれかに記載の基板表面粗化
    装置。
  7. 【請求項7】絶縁樹脂上に導体回路を形成したコア層を
    作製する工程と、 前記コア層に絶縁樹脂層を印刷する工程と、 前記絶縁樹脂層の上にビアを形成する工程と、 レーザ装置の光束をアパーチャに集光し、前記アパーチ
    ャの像を第1の円筒凹面鏡により光路の先に結び、前記
    第1の円筒凹面鏡の後の光束を光路中に格子鏡で2つの
    光束に分割し、両光束を円筒凹面鏡で反射し基板面の垂
    直線から30度以上に対称に傾け基板上の共通の領域に
    集光する工程と、 前記両光束の干渉による干渉縞を前記絶縁樹脂層に生じ
    させ前記絶縁樹脂層の表面を縞状に食刻し、基板を送り
    機構により移動させ、絶縁樹脂の複数箇所に縞模様を食
    刻する工程と、 前記絶縁樹脂層の表面に導体膜を無電解めっきし、その
    無電界めっき層に電界めっきで導体層を形成する工程
    と、 前記導体層上にフォトレジストを印刷し、前記フォトレ
    ジストに回路パターンを露光現像しエッチングレジスト
    膜を形成する工程と、 前記エッチングレジスト膜で保護された導体を残すエッ
    チングを行い回路パターンを形成する工程と、 を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。
  8. 【請求項8】前記アパーチャの形状は、矩形であり、前
    記共通の領域も矩形であることを特徴とする、請求項7
    に記載の印刷配線板の製造方法。
  9. 【請求項9】前記アパーチャの形状は、長円形であり、
    前記共通の領域も長円形であることを特徴とする、請求
    項7に記載の印刷配線板の製造方法。
  10. 【請求項10】前記絶縁樹脂層は、感光性絶縁樹脂層で
    あり、前記ビアを形成する工程は、前記感光性絶縁樹脂
    層を露光現像して前記感光性絶縁樹脂層にフォトビアを
    形成する工程であることを特徴とする、請求項7〜9の
    いずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
  11. 【請求項11】前記絶縁樹脂層は、熱硬化性絶縁樹脂層
    であり、前記ビアを形成する工程は、前記熱硬化性絶縁
    樹脂層にパルスレーザー光束により穴をあけ、レーザビ
    アを形成する工程であることを特徴とする、請求項7〜
    9のいずれかに記載の印刷配線板の製造方法。
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