JP3467747B2 - 誘電体フィルタ回路及びその構成方法 - Google Patents
誘電体フィルタ回路及びその構成方法Info
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- JP3467747B2 JP3467747B2 JP05268495A JP5268495A JP3467747B2 JP 3467747 B2 JP3467747 B2 JP 3467747B2 JP 05268495 A JP05268495 A JP 05268495A JP 5268495 A JP5268495 A JP 5268495A JP 3467747 B2 JP3467747 B2 JP 3467747B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として通信用電子機
器等に用いられる誘電体フィルタ回路及びその構成方法
に関する。
器等に用いられる誘電体フィルタ回路及びその構成方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の誘電体フィルタ回路は、
一般に通過帯域近接で大きな減衰を取るためのバンドパ
スフィルタとして使用される。このようなバンドパスフ
ィルタ用の誘電体フィルタ回路は、図3に示されるよう
に、コンデンサ又はコイルのリアクタンス素子を用いた
4個の結合回路素子13a,13b,13c,13d
(但し、各結合回路素子13a,13b,13cにはコ
ンデンサ,結合回路素子13dにはコイルを用いてい
る)がこの順で直列接続された各結合回路素子13a,
13b,13c,13dの隣接する相互間に対し、リア
クタンス素子及び誘電体同軸共振器11a,11b,1
1cから減衰極を成す3個の減衰極回路12a,12
b,12c(但し、減衰極回路12a,12bにはコン
デンサ,減衰極回路12cにはコイルを用いている)を
それぞれこの順に縦接続して構成されている。
一般に通過帯域近接で大きな減衰を取るためのバンドパ
スフィルタとして使用される。このようなバンドパスフ
ィルタ用の誘電体フィルタ回路は、図3に示されるよう
に、コンデンサ又はコイルのリアクタンス素子を用いた
4個の結合回路素子13a,13b,13c,13d
(但し、各結合回路素子13a,13b,13cにはコ
ンデンサ,結合回路素子13dにはコイルを用いてい
る)がこの順で直列接続された各結合回路素子13a,
13b,13c,13dの隣接する相互間に対し、リア
クタンス素子及び誘電体同軸共振器11a,11b,1
1cから減衰極を成す3個の減衰極回路12a,12
b,12c(但し、減衰極回路12a,12bにはコン
デンサ,減衰極回路12cにはコイルを用いている)を
それぞれこの順に縦接続して構成されている。
【0003】図4は、このような回路構成を持つ誘電体
フィルタ回路の特性を周波数[MHz]と損失[dB]
との関係で示したものである。一般に誘電体フィルタ回
路の特性としては、信号通過域内では挿入損失がより小
さく、信号阻止域では大きな減衰を取れることが求めら
れる。
フィルタ回路の特性を周波数[MHz]と損失[dB]
との関係で示したものである。一般に誘電体フィルタ回
路の特性としては、信号通過域内では挿入損失がより小
さく、信号阻止域では大きな減衰を取れることが求めら
れる。
【0004】そこで、この誘電体フィルタ回路におい
て、特性曲線Cに従って信号阻止域での規格線Aを達成
しようとする場合、二つの減衰極21a,21bを狭帯
域内に並べて配置させることによって各減衰極21a,
21bを合成し、信号阻止域での規格線Aを満足すべく
大きな減衰量を得ている。即ち、誘電体フィルタ回路で
はこのような条件を満足させるために通常減衰極21
a,21bを成す減衰極回路12a,12bが隣接して
配置される。
て、特性曲線Cに従って信号阻止域での規格線Aを達成
しようとする場合、二つの減衰極21a,21bを狭帯
域内に並べて配置させることによって各減衰極21a,
21bを合成し、信号阻止域での規格線Aを満足すべく
大きな減衰量を得ている。即ち、誘電体フィルタ回路で
はこのような条件を満足させるために通常減衰極21
a,21bを成す減衰極回路12a,12bが隣接して
配置される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した誘電体フィル
タ回路の場合、ノイズレベルを超えて大きな減衰を要す
る条件下で使用すると、回路構成上充分な減衰量が得ら
れないことがある。
タ回路の場合、ノイズレベルを超えて大きな減衰を要す
る条件下で使用すると、回路構成上充分な減衰量が得ら
れないことがある。
【0006】図5は、図3に示した誘電体フィルタ回路
におけるノイズレベル特性を周波数[MHz]と減衰量
[dB]との関係で示したものである。ここではノイズ
レベルの減衰量は周波数によりその大きさが変化し、周
波数が高い程増加することが判る。因みに、一般にノイ
ズレベル特性は回路構成に使用する回路素子や誘電体同
軸共振器の特性等によって変化するもので、減衰量自体
は異なることが予想されるが、周波数との関係は概ね同
じ傾向を示す。
におけるノイズレベル特性を周波数[MHz]と減衰量
[dB]との関係で示したものである。ここではノイズ
レベルの減衰量は周波数によりその大きさが変化し、周
波数が高い程増加することが判る。因みに、一般にノイ
ズレベル特性は回路構成に使用する回路素子や誘電体同
軸共振器の特性等によって変化するもので、減衰量自体
は異なることが予想されるが、周波数との関係は概ね同
じ傾向を示す。
【0007】図6は、上述した誘電体フィルタ回路にお
けるノイズレベルを超えて大きな減衰を取る場合の特性
を実線で示す実測値の特性曲線C1と点線で示す理論値
の特性曲線C2との関係で示したものである。図6から
は減衰極21a,21bの比較において、特性曲線C2
では十分な減衰量が取れているが、特性曲線C1では実
際にそれが達成されていないことが判る。これはノイズ
レベルを超えて大きい減衰量を実現しようとした場合、
回路素子間に干渉が生じて大きな減衰量を得ることがで
きなくなっているためと類推される。
けるノイズレベルを超えて大きな減衰を取る場合の特性
を実線で示す実測値の特性曲線C1と点線で示す理論値
の特性曲線C2との関係で示したものである。図6から
は減衰極21a,21bの比較において、特性曲線C2
では十分な減衰量が取れているが、特性曲線C1では実
際にそれが達成されていないことが判る。これはノイズ
レベルを超えて大きい減衰量を実現しようとした場合、
回路素子間に干渉が生じて大きな減衰量を得ることがで
きなくなっているためと類推される。
【0008】具体的に云えば、図3に示した誘電体フィ
ルタ回路において、減衰極回路12a,12b間の干渉
は大きいが、減衰極回路12b,12c間の干渉と減衰
極回路12a,12c間の干渉とに関しては殆ど無視で
きる程小さい。即ち、干渉自体は3つの減衰極回路12
a,12b,12c間でそれぞれ生じているにも拘ら
ず、隣接配置された減衰極回路12a,12bに関して
狭帯域に配置された2つの減衰極21a,21bでは論
理値と実測値とが異なって干渉の影響が大きく出ている
のに対し、減衰極回路12cに関して通過帯域によって
隔てられて配置された減衰極21cでは理論値と実測値
とがほぼ一致しており、干渉の影響が小さくなってい
る。
ルタ回路において、減衰極回路12a,12b間の干渉
は大きいが、減衰極回路12b,12c間の干渉と減衰
極回路12a,12c間の干渉とに関しては殆ど無視で
きる程小さい。即ち、干渉自体は3つの減衰極回路12
a,12b,12c間でそれぞれ生じているにも拘ら
ず、隣接配置された減衰極回路12a,12bに関して
狭帯域に配置された2つの減衰極21a,21bでは論
理値と実測値とが異なって干渉の影響が大きく出ている
のに対し、減衰極回路12cに関して通過帯域によって
隔てられて配置された減衰極21cでは理論値と実測値
とがほぼ一致しており、干渉の影響が小さくなってい
る。
【0009】又、こうした回路素子間の干渉は、図3に
示した誘電体フィルタ回路において、結合回路素子13
bを取り除いた場合に入力端子と出力端子との信号系が
途中で遮断されたことになって減衰量が無限大となる筈
であるにも拘らず、実際には空中を伝搬する電磁波の存
在によって無限大にはならないことからも判る。
示した誘電体フィルタ回路において、結合回路素子13
bを取り除いた場合に入力端子と出力端子との信号系が
途中で遮断されたことになって減衰量が無限大となる筈
であるにも拘らず、実際には空中を伝搬する電磁波の存
在によって無限大にはならないことからも判る。
【0010】図7は、上述した誘電体フィルタ回路にお
いて回路素子間に干渉が生じた場合の等価回路を示した
ものである。即ち、この等価回路では実線で示した結合
の他に回路素子間の干渉によって点線で示したような結
合が生じている。
いて回路素子間に干渉が生じた場合の等価回路を示した
ものである。即ち、この等価回路では実線で示した結合
の他に回路素子間の干渉によって点線で示したような結
合が生じている。
【0011】ところで、単に回路素子間の干渉を無くす
のであれば、例えば干渉し合っている回路素子同士の間
に金属板を設ける等の付加対策を施せば良いが、このよ
うな付加対策は有効である反面、他の基本的な回路素子
の配置が困難になるばかりでなく、大型化を招く要因に
なったり、或いは組み立てが複雑になって生産性が非常
に劣化してしまう等の弊害が多くなるため、回路素子間
の干渉対策としては好ましくない。
のであれば、例えば干渉し合っている回路素子同士の間
に金属板を設ける等の付加対策を施せば良いが、このよ
うな付加対策は有効である反面、他の基本的な回路素子
の配置が困難になるばかりでなく、大型化を招く要因に
なったり、或いは組み立てが複雑になって生産性が非常
に劣化してしまう等の弊害が多くなるため、回路素子間
の干渉対策としては好ましくない。
【0012】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、特別な付加部材を
用いること無く回路素子間の干渉を抑制し得ると共に、
ノイズレベルを越えて一層大きな減衰量を取得できる誘
電体フィルタ回路及びその構成方法を提供することにあ
る。
なされたもので、その技術的課題は、特別な付加部材を
用いること無く回路素子間の干渉を抑制し得ると共に、
ノイズレベルを越えて一層大きな減衰量を取得できる誘
電体フィルタ回路及びその構成方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、直列接
続された複数の結合回路素子と、複数の結合回路素子の
隣接するものの相互間にそれぞれ縦接続されると共に、
誘電体共振器を含んで減衰極を成す複数の減衰極回路と
を含む誘電体フィルタ回路において、複数の減衰極回路
は、減衰極周波数の近接する減衰極回路同士が、当該減
衰極回路同士の間に当該減衰極回路とは減衰極周波数の
大きく異なる他の減衰極回路が配置されることによっ
て、互いに離間されている誘電体フィルタ回路が得られ
る。
続された複数の結合回路素子と、複数の結合回路素子の
隣接するものの相互間にそれぞれ縦接続されると共に、
誘電体共振器を含んで減衰極を成す複数の減衰極回路と
を含む誘電体フィルタ回路において、複数の減衰極回路
は、減衰極周波数の近接する減衰極回路同士が、当該減
衰極回路同士の間に当該減衰極回路とは減衰極周波数の
大きく異なる他の減衰極回路が配置されることによっ
て、互いに離間されている誘電体フィルタ回路が得られ
る。
【0014】一方、本発明によれば、誘電体共振器を含
んで減衰極を成す複数の減衰極回路をそれぞれ直列接続
された複数の結合回路素子の隣接するものの相互間に縦
接続して誘電体フィルタ回路を成す誘電体フィルタ回路
の構成方法において、複数の減衰極回路のうち減衰極周
波数の近接する減衰極回路同士を、当該減衰極回路同士
の間に当該減衰極回路とは減衰極周波数の大きく異なる
他の減衰極回路を配置することによって、互いに離間さ
せる誘電体フィルタ回路の構成方法が得られる。
んで減衰極を成す複数の減衰極回路をそれぞれ直列接続
された複数の結合回路素子の隣接するものの相互間に縦
接続して誘電体フィルタ回路を成す誘電体フィルタ回路
の構成方法において、複数の減衰極回路のうち減衰極周
波数の近接する減衰極回路同士を、当該減衰極回路同士
の間に当該減衰極回路とは減衰極周波数の大きく異なる
他の減衰極回路を配置することによって、互いに離間さ
せる誘電体フィルタ回路の構成方法が得られる。
【0015】
【作用】一般に減衰極を成す減衰極回路同士が互いに干
渉する現象は、近接する周波数で減衰極を構成した場合
に大きく現われるが、特性的に信号通過帯域を隔てて配
置された減衰極との間の干渉は殆ど無視できる。そこ
で、本発明の誘電体フィルタ回路の構成方法では、これ
に着目して各減衰極回路のうち減衰極周波数の近接する
減衰極回路同士を、当該減衰極回路同士の間に当該減衰
極回路とは減衰極周波数の大きく異なる他の減衰極回路
を配置することによって、互いに離間させている。こう
した場合、各減衰極回路の近接するもの同士間では回路
素子間の干渉が生じるが、各々減衰極が通過帯域を挾ん
で近接した周波数に配置されていないため、干渉の影響
が無視できる程小さくなる。この結果、誘電体フィルタ
回路では各回路素子間の干渉を無視できるようになり、
周波数が近接した減衰極同士が合成されてノイズレベル
を越えて充分に大きな減衰量を取得できる。
渉する現象は、近接する周波数で減衰極を構成した場合
に大きく現われるが、特性的に信号通過帯域を隔てて配
置された減衰極との間の干渉は殆ど無視できる。そこ
で、本発明の誘電体フィルタ回路の構成方法では、これ
に着目して各減衰極回路のうち減衰極周波数の近接する
減衰極回路同士を、当該減衰極回路同士の間に当該減衰
極回路とは減衰極周波数の大きく異なる他の減衰極回路
を配置することによって、互いに離間させている。こう
した場合、各減衰極回路の近接するもの同士間では回路
素子間の干渉が生じるが、各々減衰極が通過帯域を挾ん
で近接した周波数に配置されていないため、干渉の影響
が無視できる程小さくなる。この結果、誘電体フィルタ
回路では各回路素子間の干渉を無視できるようになり、
周波数が近接した減衰極同士が合成されてノイズレベル
を越えて充分に大きな減衰量を取得できる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の誘電体フィル
タ回路及びその構成方法について、図面を参照して詳細
に説明する。
タ回路及びその構成方法について、図面を参照して詳細
に説明する。
【0017】最初に、本発明の誘電体フィルタ回路の構
成方法について、その概要を簡単に説明する。この誘電
体フィルタ回路の構成方法は、誘電体共振器を含んで減
衰極を成す複数の減衰極回路をそれぞれ直列接続された
複数の結合回路素子の隣接するものの相互間に縦接続し
て誘電体フィルタ回路を成す点は従来通りであるが、本
発明では各減衰極回路のうち減衰極周波数の近接する減
衰極回路同士を、当該減衰極回路同士の間に当該減衰極
回路とは減衰極周波数の大きく異なる他の減衰極回路を
配置することによって、互いに離間させて回路構成す
る。
成方法について、その概要を簡単に説明する。この誘電
体フィルタ回路の構成方法は、誘電体共振器を含んで減
衰極を成す複数の減衰極回路をそれぞれ直列接続された
複数の結合回路素子の隣接するものの相互間に縦接続し
て誘電体フィルタ回路を成す点は従来通りであるが、本
発明では各減衰極回路のうち減衰極周波数の近接する減
衰極回路同士を、当該減衰極回路同士の間に当該減衰極
回路とは減衰極周波数の大きく異なる他の減衰極回路を
配置することによって、互いに離間させて回路構成す
る。
【0018】図1は、この誘電体フィルタ回路の構成方
法を適用した本発明の一実施例に係る誘電体フィルタ回
路の基本構成を示したものである。
法を適用した本発明の一実施例に係る誘電体フィルタ回
路の基本構成を示したものである。
【0019】この誘電体フィルタ回路は、コンデンサ又
はコイルのリアクタンス素子を用いた4個の結合回路素
子13a,13b,13d,13c(但し、ここでも各
結合回路素子13a,13b,13cにはコンデンサ,
結合回路素子13dにはコイルを用いている)と、コン
デンサ又はコイルのリアクタンス素子及び誘電体同軸共
振器11a,11c,11bから減衰極を成すと共に、
この順で直列接続された各結合回路素子13a,13
b,13d,13cの隣接するものの相互間に対して順
次縦接続された3個の減衰極回路12a,12c,12
b(但し、ここでも減衰極回路12a,12bにはコン
デンサ,減衰極回路12cにはコイルを用いている)と
から構成されており、各減衰極回路12a,12c,1
2bにおいて、減衰極周波数の近接する減衰極回路同士
12a,12bが、当該減衰極回路同士の間に当該減衰
極回路とは減衰極周波数の大きく異なる他の減衰極回路
12cが配置されることによって、互いに離間された構
成となっている。
はコイルのリアクタンス素子を用いた4個の結合回路素
子13a,13b,13d,13c(但し、ここでも各
結合回路素子13a,13b,13cにはコンデンサ,
結合回路素子13dにはコイルを用いている)と、コン
デンサ又はコイルのリアクタンス素子及び誘電体同軸共
振器11a,11c,11bから減衰極を成すと共に、
この順で直列接続された各結合回路素子13a,13
b,13d,13cの隣接するものの相互間に対して順
次縦接続された3個の減衰極回路12a,12c,12
b(但し、ここでも減衰極回路12a,12bにはコン
デンサ,減衰極回路12cにはコイルを用いている)と
から構成されており、各減衰極回路12a,12c,1
2bにおいて、減衰極周波数の近接する減衰極回路同士
12a,12bが、当該減衰極回路同士の間に当該減衰
極回路とは減衰極周波数の大きく異なる他の減衰極回路
12cが配置されることによって、互いに離間された構
成となっている。
【0020】因みに、この誘電体フィルタ回路は400
MHz帯のバンドパスフィルタ用のもので、400MH
zにおけるノイズレベルの減衰量は図5に示したノイズ
レベル特性に従った45dBとなっている。
MHz帯のバンドパスフィルタ用のもので、400MH
zにおけるノイズレベルの減衰量は図5に示したノイズ
レベル特性に従った45dBとなっている。
【0021】この誘電体フィルタ回路では、近接した周
波数で減衰極を成す減衰極回路12aと減衰極回路12
bとを隔てるように減衰極回路12cが中央に配置され
ている。このため、減衰極回路12a,12c間と減衰
極回路12c,12b間とでは回路素子間の干渉が生じ
るが、各減衰極回路12a,12c,12bにおける各
々減衰極が通過帯域を挾んで近接した周波数に配置され
ていないため、干渉の影響が無視できる程小さくなる。
波数で減衰極を成す減衰極回路12aと減衰極回路12
bとを隔てるように減衰極回路12cが中央に配置され
ている。このため、減衰極回路12a,12c間と減衰
極回路12c,12b間とでは回路素子間の干渉が生じ
るが、各減衰極回路12a,12c,12bにおける各
々減衰極が通過帯域を挾んで近接した周波数に配置され
ていないため、干渉の影響が無視できる程小さくなる。
【0022】図2は、この誘電体フィルタ回路において
ノイズレベルを超えて大きな減衰を取る場合の特性(実
線で特性曲線C3として示す)を図3に示す従来の誘電
体フィルタ回路における特性(点線で特性曲線C4とし
て示す)と比較して周波数[MHz]と損失[dB]と
の関係で示したものである。
ノイズレベルを超えて大きな減衰を取る場合の特性(実
線で特性曲線C3として示す)を図3に示す従来の誘電
体フィルタ回路における特性(点線で特性曲線C4とし
て示す)と比較して周波数[MHz]と損失[dB]と
の関係で示したものである。
【0023】図2からは、信号通過帯域の挿入損失域で
の規格線Bが3dB,信号阻止域での規格線Aが63d
Bである場合、従来の特性では特性曲線C4から規格線
Aを達成できていないのに対し、本実施例の特性では特
性曲線C3から規格線Aを達成できていることが判る。
の規格線Bが3dB,信号阻止域での規格線Aが63d
Bである場合、従来の特性では特性曲線C4から規格線
Aを達成できていないのに対し、本実施例の特性では特
性曲線C3から規格線Aを達成できていることが判る。
【0024】尚、実施例の誘電体フィルタ回路では、4
個の結合回路素子13a,13b,13d,13cと3
個の減衰極回路12a,12c,12bとから成る構成
を説明したが、これらの各回路素子の数はそれ以上であ
っても良い。
個の結合回路素子13a,13b,13d,13cと3
個の減衰極回路12a,12c,12bとから成る構成
を説明したが、これらの各回路素子の数はそれ以上であ
っても良い。
【0025】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の誘電体フ
ィルタ回路及びその構成方法によれば、ノイズレベルを
超えて大きな減衰が必要とされる場合でも、各回路素子
間の干渉が無視できるようになるため、減衰極を複数配
置して信号阻止域での大きな減衰量を取得できるように
なる。特に、金属板等の特別な付加部材を用いること無
く基本的な回路素子だけの構成で回路素子間の干渉を抑
制し得るため、誘電体フィルタ回路の大型化や生産性の
劣化等を生じないという長所を奏する。
ィルタ回路及びその構成方法によれば、ノイズレベルを
超えて大きな減衰が必要とされる場合でも、各回路素子
間の干渉が無視できるようになるため、減衰極を複数配
置して信号阻止域での大きな減衰量を取得できるように
なる。特に、金属板等の特別な付加部材を用いること無
く基本的な回路素子だけの構成で回路素子間の干渉を抑
制し得るため、誘電体フィルタ回路の大型化や生産性の
劣化等を生じないという長所を奏する。
【図1】本発明の一実施例に係るバンドパスフィルタ用
の誘電体フィルタ回路の基本構成を示したものである。
の誘電体フィルタ回路の基本構成を示したものである。
【図2】図1に示す誘電体フィルタ回路においてノイズ
レベルを超えて大きな減衰を取る場合の特性を図3に示
す従来の誘電体フィルタ回路における特性と比較して周
波数[MHz]と損失[dB]との関係で示したもので
ある。
レベルを超えて大きな減衰を取る場合の特性を図3に示
す従来の誘電体フィルタ回路における特性と比較して周
波数[MHz]と損失[dB]との関係で示したもので
ある。
【図3】従来のバンドパスフィルタ用の誘電体フィルタ
回路の基本構成を示したものである。
回路の基本構成を示したものである。
【図4】図3に示す誘電体フィルタ回路の特性を周波数
[MHz]と損失[dB]との関係で示したものであ
る。
[MHz]と損失[dB]との関係で示したものであ
る。
【図5】図3に示す誘電体フィルタ回路におけるノイズ
レベル特性を周波数[MHz]と減衰量[dB]との関
係で示したものである。
レベル特性を周波数[MHz]と減衰量[dB]との関
係で示したものである。
【図6】図3に示す誘電体フィルタ回路におけるノイズ
レベルを超えて大きな減衰を取る場合の特性を実測値と
理論値との関係で示したものである。
レベルを超えて大きな減衰を取る場合の特性を実測値と
理論値との関係で示したものである。
【図7】図3に示す誘電体フィルタ回路において回路素
子間に干渉が生じた場合の等価回路を示したものであ
る。
子間に干渉が生じた場合の等価回路を示したものであ
る。
11a,11b,11c 誘電体同軸共振器
12a,12b,12c 減衰極回路
13a,13b,13c,13d 結合回路素子
21a,21b,21c 減衰極
A 信号阻止域での規格線
B 挿入損失域での規格線
Claims (2)
- 【請求項1】 直列接続された複数の結合回路素子と、
前記複数の結合回路素子の隣接するものの相互間にそれ
ぞれ縦接続されると共に、誘電体共振器を含んで減衰極
を成す複数の減衰極回路とを含む誘電体フィルタ回路に
おいて、前記複数の減衰極回路は、減衰極周波数の近接
する減衰極回路同士が、当該減衰極回路同士の間に当該
減衰極回路とは減衰極周波数の大きく異なる他の減衰極
回路が配置されることによって、互いに離間されている
ことを特徴とする誘電体フィルタ回路。 - 【請求項2】 誘電体共振器を含んで減衰極を成す複数
の減衰極回路をそれぞれ直列接続された複数の結合回路
素子の隣接するものの相互間に縦接続して誘電体フィル
タ回路を成す誘電体フィルタ回路の構成方法において、
前記複数の減衰極回路のうち減衰極周波数の近接する減
衰極回路同士を、当該減衰極回路同士の間に当該減衰極
回路とは減衰極周波数の大きく異なる他の減衰極回路を
配置することによって、互いにそれぞれ離間させること
を特徴とする誘電体フィルタ回路の構成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05268495A JP3467747B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 誘電体フィルタ回路及びその構成方法 |
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