JP3514175B2 - 誘電体デュプレクサおよび通信装置 - Google Patents
誘電体デュプレクサおよび通信装置Info
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Description
クサおよびそれを用いた通信装置に関するものである。
タは、誘電体板や誘電体ブロックなどに共振線路を設け
ることによって構成されていて、例えば帯域通過フィル
タの場合、要求されるスペックに応じて、通過帯域の中
心周波数、通過帯域幅および減衰極の周波数などが設計
されている。特に通過域から減衰域にかけての特性を制
御するようにした誘電体フィルタについては、特開昭
62−161202号、特開平7−321508号に
示されている。
の減衰特性曲線の傾きが、高域側の減衰域にかけての傾
きより大きな帯域通過フィルタと、逆に、通過域から高
域側の減衰域にかけての減衰特性曲線の傾きが、低域側
の減衰域にかけての傾きより大きな帯域通過フィルタと
を用いてアンテナ共用器を構成したものである。
合させた帯域通過型フィルタにおいて、低域側の帯域通
過フィルタの段間結合を磁気結合形にし、高域側の帯域
通過フィルタの段間結合を容量結合形にすることによっ
て、減衰域の減衰量を大きくしたものである。
誘電体フィルタにおいては、それをアンテナ共用器とし
て用いる場合に、低域側通過フィルタの高域、および高
域側通過フィルタの低域に、それぞれ減衰極を設けるこ
とによって、一方の通過帯域から他方の通過帯域にかけ
ての減衰特性曲線を急峻にすることができるが、この上
下2つの通過帯域よりさらに高域側または低域側に隣接
する周波数帯の電波(雑音電波)による影響を受ける問
題があった。
させる第1と第2のフィルタを構成した誘電体デュプレ
クサにおいて、この2つの通過帯域の外側に隣接する周
波数帯の信号による影響を受けないようにした誘電体デ
ュプレクサおよび通信装置を提供することにある。
レクサは、誘電体部材にそれぞれ複数の共振線路を設け
て、下側帯域を通過させる第1のフィルタと上側帯域を
通過させる第2のフィルタを構成してなり、第1のフィ
ルタを構成する複数の共振線路の所定箇所で、隣接する
共振線路間を分布定数型誘導性結合させて、通過帯域の
高域側に減衰極を生じさせ、第2のフィルタを構成する
複数の共振線路の所定箇所で、隣接する共振線路間を分
布定数型容量性結合させて、通過帯域の低域側に減衰極
を生じさせるとともに、前記第2のフィルタを構成する
複数の共振線路の別の箇所で、隣接する共振線路間を分
布定数型誘導性結合させて、第2のフィルタの通過帯域
の高域側にも減衰極を生じさせた誘電体デュプレクサで
あって、前記誘電体部材を略直方体形状の誘電体ブロッ
クとし、前記共振線路を前記誘電体ブロックに設けた共
振器孔内の内導体とし、前記誘電体ブロックの外面に前
記内導体から連続する導体パターンを形成して、隣接す
る共振線路の開放端付近間の静電容量、および共振線路
の開放端と前記誘電体ブロックの外面に形成した外導体
との間の静電容量を定めて、前記分布定数型誘導性結合
または前記分布定数型容量性結合をなしたことを特徴と
する。
誘電体部材にそれぞれ複数の共振線路を設けて、下側帯
域を通過させる第1のフィルタと上側帯域を通過させる
第2のフィルタを構成してなり、第1のフィルタを構成
する複数の共振線路の所定箇所で、隣接する共振線路間
を分布定数型誘導性結合させて、通過帯域の高域側に減
衰極を生じさせ、第2のフィルタを構成する複数の共振
線路の所定箇所で、隣接する共振線路間を分布定数型容
量性結合させて、通過帯域の低域側に減衰極を生じさせ
るとともに、前記第1のフィルタを構成する複数の共振
線路の別の箇所で、隣接する共振線路間を分布定数型容
量性結合させて、第1のフィルタの通過帯域の低域側に
も減衰極を生じさせた誘電体デュプレクサであって、前
記誘電体部材を略直方体形状の誘電体ブロックとし、前
記共振線路を前記誘電体ブロックに設けた共振器孔内の
内導体とし、前記誘電体ブロックの外面に前記内導体か
ら連続する導体パターンを形成して、隣接する共振線路
の開放端付近間の静電容量、および共振線路の開放端と
前記誘電体ブロックの外面に形成した外導体との間の静
電容量を定めて、前記分布定数型誘導性結合または前記
分布定数型容量性結合をなしたことを特徴とする誘電体
デュプレクサ。
フィルタの高域側と、上側帯域を通過させる第2のフィ
ルタの低域側を急峻に減衰させるだけでなく、下側帯域
を通過させる第1のフィルタのさらに低域側をも、また
は上側帯域を通過させる第2のフィルタのさらに高域側
をも急峻に減衰させることによって、2つの通過帯域の
外側に隣接する他の周波数帯域の信号による影響を抑圧
する。
のフィルタの入力ポートに送信回路を接続し、第2のフ
ィルタの出力ポートに受信回路を接続し、第1と第2の
フィルタの共用の入出力ポートにアンテナを接続して、
上記誘電体デュプレクサをアンテナ共用器として用い
る。
プレクサを図1、図6および図7を参照して説明する。
図1は誘電体デュプレクサの外観斜視図である。図に示
すように、略直方体形状の誘電体ブロック1に互いに略
平行な共振器孔2a〜2gおよび励振孔5a〜5cを形
成している。共振器孔2a〜2gは、それらの内径を孔
の途中でステップ状に変化させたステップ孔としてい
る。これらの共振器孔の内面には、一部を内導体非形成
部9とする、共振線路としての内導体3a〜3gをそれ
ぞれ形成している。また、励振孔5a〜5cの内面には
励振線路としての内導体6a〜6cをそれぞれ形成して
いる。誘電体ブロック1の外面(六面)に外導体4を形
成している。励振孔5a〜5cの一方の端部には、それ
らの内面の内導体6a〜6cから連続する入出力電極7
a〜7cを、外導体4から分離形成している。ここで、
入出力電極7aは送信信号入力端子(Tx端子)、7b
はアンテナ端子(ANT端子)、7cは受信信号出力端
子(Rx端子)として用いる。
い方(以下、「小径部」という。)の中心軸と、内径の
大きな部分(以下、「大径部」という。)の中心軸とは
必ずしも一致していなくて、隣接する共振器孔の小径部
同士の間隔および大径部同士の間隔を適宜定めている。
による各共振器の共振周波数は、送信周波数帯域(以
下、「送信帯域」という。)を通過させるように、略等
しく定めている。そして、共振器孔2a,2bの短絡端
側である小径部の中心軸の間隔を、開放端側である大径
部の中心軸間の間隔より相対的に狭くすることによっ
て、磁界強度の強い短絡端側での結合を、電界強度の強
い開放端側での結合より大きくし、共振器孔2a,2b
による共振器を分布定数型誘導性結合させている。
振線路とはインターディジタル結合する。同様に共振器
2bの共振線路と励振孔5bの励振線路とはインターデ
ィジタル結合する。また、共振器孔2cの共振線路と励
振孔5aの励振線路とはインターディジタル結合し、共
振器孔2cによる共振器がトラップフィルタとして作用
する。
の共振周波数は、受信周波数帯域(以下、「受信帯域」
という。)を通過させるように、略等しく定めている。
共振器孔2d,2eについては、それらの小径部の間隔
を大径部の間隔より相対的に広くとっていて、両者を分
布定数型容量性結合させている。また共振器孔2eと2
fとの間では、小径部の間隔を大径部の間隔より相対的
に狭くしていて、両者を分布定数型誘導性結合させてい
る。励振孔5bと共振器孔2dとはインターディジタル
結合し、励振孔5cと共振器孔2fとはインターディジ
タル結合する。また、共振器孔2gの共振線路と励振孔
5cの励振線路とはインターディジタル結合し、共振器
孔2gによる共振器がトラップフィルタとして作用す
る。
している。ここで2つの共振線路と結合線路の線路長を
それぞれL、結合線路のインピーダンスをZo 、その位
相定数をβとすれば、共振線路から結合線路を見たイン
ピーダンスZinは Zin=jZo tanβL と表される。図6の(B)は周波数fと上記Zinとの関
係を示している。このZinが無限大であることが共振条
件であるので、(B)に示すfpが減衰極の周波数とな
る。2つの共振器が容量性結合している場合、fpより
周波数の高い所に共振周波数foがある。すなわち、通
過帯域よりも低域側に減衰極が生じる。逆に、2つの共
振器が誘導性結合している場合、fpより周波数の低い
所に共振周波数foがあるため、通過帯域よりも高域側
に減衰極が生じる。
は、上述したように分布定数型誘導性結合であるので、
この2つの共振器の結合によって、送信帯域の高域側に
減衰極が生じる。また、共振器孔2cによる減衰周波数
は、上記分布定数型誘導性結合による減衰極周波数に略
等しい周波数としている。
うに分布定数型容量性結合であるので、受信帯域の低域
側に減衰極が生じ、共振器孔2eと2fの関係は、上述
したように分布定数型誘導性結合であるので、受信帯域
の高域側に減衰極が生じる。また、共振器孔2gによる
減衰周波数は、上記分布定数型容量性結合による減衰極
周波数に略等しい周波数としている。
の通過特性を示している。ここでfp1は送信フィルタ
の通過帯域の高域側に生じる減衰極、fp2,fp3は
受信フィルタの通過帯域の低域側と高域側にそれぞれ生
じる減衰極である。
には、2段の共振器による帯域通過特性、分布定数型誘
導性結合による減衰特性、および共振器孔2cによるト
ラップフィルタ特性の合成特性が得られる。また、入出
力電極7b−7c間には、3段の共振器による帯域通過
特性、分布定数型容量性結合と分布定数型誘導性結合に
よる2つの減衰特性、および共振器孔2gによるトラッ
プフィルタ特性を合成した特性が得られる。
レクサの外観斜視図を図2に示す。この例では、略直方
体形状の誘電体ブロック1の内部に、互いに平行な共振
器孔2a,2b,2d,2e,2fおよび励振孔5a,
5b,5cをそれぞれ設けている。誘電体ブロック1の
外面(六面)には外導体4を形成している。各共振器孔
の内面には共振線路としての内導体を形成している。但
し、それぞれの一方の開口面付近に内導体非形成部9を
設けている。励振孔5a,5b,5cの内面には励振線
路としての内導体を形成していて、それぞれの一方の開
口面から図における底面にかけて、外導体4から分離し
た入出力電極7a,7b,7cを形成している。ここ
で、入出力電極7aは送信信号入力端子(Tx端子)、
7bはアンテナ端子(ANT端子)、7cは受信信号出
力端子(Rx端子)として用いる。
a,2bの間の開放端側にスリット8aを、共振器孔2
dと2eの間の短絡端側にスリット8bを、共振器孔2
eと2fの間の開放端側にスリット8cをそれぞれ形成
している。これらのスリットの内面には外導体を設けて
もよいし、設けなくてもよい。
の開放端側の実効誘電率を短絡端側に比べて低下させて
いる。また、共振器孔2dと2eの間の短絡端側の実効
誘電率を開放端側に比べて低下させている。同様に共振
器孔2eと2fの間の開放端側の実効誘電率を短絡端側
に比べて低下させている。
の共振器は分布定数型誘導性結合し、共振器孔2d,2
eの2つの共振器間は分布定数型容量性結合し、さらに
共振器孔2e,2fによる2つの共振器は分布定数型誘
導性結合する。励振孔5aの励振線路と共振器孔2aの
共振線路とはインターディジタル結合し、励振孔5bの
励振線路と共振器孔2b,2dの共振線路とはそれぞれ
インターディジタル結合し、さらに励振孔5cの励振線
路と共振器孔2fの共振線路とはインターディジタル結
合する。
る2つの共振器により下側帯域の送信帯域を通過させる
送信フィルタを構成し、共振器孔2d,2e,2fによ
って上側帯域の受信帯域を通過させる受信フィルタを構
成している。そして、送信フィルタの誘導性結合によっ
て、図7に示した特性と同様に、送信帯域から受信帯域
にかけての減衰特性曲線を急峻にし、受信フィルタの容
量性結合および誘導性結合により、受信帯域から送信帯
域にかけての減衰特性曲線を急峻にし、さらに受信帯域
より高域側の減衰量を大きく確保している。
プレクサの構成を示す斜視図である。この例でも、略直
方体形状の誘電体ブロック1の内部に、互いに平行な共
振器孔2a,2b,2d,2e,2fおよび励振孔5
a,5b,5cをそれぞれ設けている。誘電体ブロック
1の図における右後方の各共振器孔の一方の開口部付近
は開放面としていて、同じ面の励振孔の一方の開口部に
は外導体を形成している。また、誘電体ブロックの他の
外面にも外導体4を形成している。各共振器孔2a,2
b,2d,2e,2fの内面には共振線路としての内導
体を形成している。共振器孔2a,2bの開放端付近に
は、互いに対向する面に軸方向に延びる内導体非形成部
9a,9bを設けている。これにより共振器孔2a,2
bによる2つの共振器の容量成分を減少させて、この2
つの共振器を分布定数型誘導性結合させている。同様
に、共振器孔2e,2fについても、互いに対向する面
に軸方向に延びる内導体非形成部9e,9fを設けて、
共振器孔2e,2fによる2つの共振器の容量成分を減
少させて、この2つの共振器を分布定数型誘導性結合さ
せている。
は外導体非形成部10を設けている。これにより、共振
器孔2dと2e間の容量性結合に比べて誘導性結合を低
下させ、この2つの共振器を分布定数型容量性結合させ
ている。
線路としての内導体を形成していて、それぞれの一方の
開口面から図における底面にかけて、外導体4から分離
した入出力電極7a,7b,7cを形成している。ここ
で、入出力電極7aは送信信号入力端子(Tx端子)、
7bはアンテナ端子(ANT端子)、7cは受信信号出
力端子(Rx端子)として用いる。このようにして図7
に示したものと同様の通過特性を持たせている。
レクサの外観斜視図である。図1〜図3に示した例とは
異なり、上下を反転させて、実装基板に対する実装面を
上面にして表している。
ク1の内部に、互いに平行な共振器孔2a,2b,2
d,2e,2fおよび励振孔5a,5b,5cをそれぞ
れ設けている。誘電体ブロック1の外面(六面)には外
導体4を形成している。また、誘電体ブロック1の外面
には、共振器孔2a,2b,2d,2e,2fの一方の
開口面付近に、それらの内導体から連続する開放端電極
11a,11b,11d,11e,11fを、外導体4
から分離してそれぞれ形成している。
端電極間の静電容量を大きくすれば容量性結合し、開放
端電極と外導体との間の静電容量を大きくすれば誘導性
結合する。2つの共振器が全体として容量性結合するか
誘導性結合するかは、上記2つの容量の割合で定まる。
図4に示した例では、共振器孔2a,2bによる2つの
共振器間を誘導性結合させ、共振器孔2d,2eによる
2つの共振器間を誘導性結合させ、共振器孔2e,2f
による2つの共振器間は容量性結合させている。これに
より、図7に示したものと同様の通過特性を持たせてい
る。
レクサの外観斜視図である。図5において21は誘電体
板であり、その上面に共振線路23a,23b,23
d,23e,23fおよび励振線路26a,26b,2
6cをそれぞれ形成している。誘電体板21の下面には
略全面のアース電極24を形成している。また、図にお
ける右後方の端面、右手前の端面および左後方の端面に
は、それぞれ下面から連続するアース電極を形成してい
る。各々の共振線路は図における左手前の端面を経由し
て裏面の略全面のアース電極24に接続している。励振
線路26a,26b,26cのそれぞれの端部は、図に
おける右後方の端面のアース電極に接続している。ま
た、これらの励振線路26a,26b,26cの他方の
端部は、誘電体板の端面から下面にかけて入出力電極7
a,7b,7cとして形成している。これらの入出力電
極7a,7b,7cは、それぞれ送信信号入力端子(T
x端子)、7bはアンテナ端子(ANT端子)、7cは
受信信号出力端子(Rx端子)として用いる。
の細い部分と太い部分とからなるステップ構造にすると
ともに、隣接する共振線路間の短絡端側の間隔と開放端
側の間隔を適宜定めている。図5に示す例では、共振線
路23a,23bの共振周波数を、送信周波数帯域を通
過させるように、略等しく定めている。そして、共振線
路23a,23bの短絡端間の間隔を開放端間の間隔よ
り狭くして分布定数型誘導性結合させている。共振線路
23aと励振線路26aとはインターディジタル結合
し、同様に共振線路23bと励振線路26bとはインタ
ーディジタル結合する。
よる各共振器の共振周波数は、受信周波数帯域を通過さ
せるように、略等しく定めている。そして、共振線路2
3d,23eの短絡端間の間隔を開放端間の間隔より狭
くして分布定数型誘導性結合させ、共振線路23e,2
3fの短絡端間の間隔を開放端側の間隔より広くして分
布定数型容量性結合させている。共振線路23dと励振
線路26bとはインターディジタル結合し、同様に共振
線路23fと励振線路26cとはインターディジタル結
合する。
7b間には、2段の共振器による帯域通過特性と、分布
定数型誘導性結合による減衰特性との合成特性が得られ
る。また、入出力電極7b−7c間には、3段の共振器
による帯域通過特性と、分布定数型容量性結合と分布定
数型誘導性結合による2つの減衰特性との合成特性が得
られる。
信装置の構成を図8に示す。ここで、デュプレクサは、
送信フィルタと受信フィルタとから成り、図1〜図5の
いずれかに示した構造の誘電体デュプレクサを用いる。
このデュプレクサの送信信号入力ポートには送信回路を
接続し、受信信号出力ポートに受信回路を接続し、さら
にアンテナポートにはアンテナを接続している。
れたデュプレクサを用いることにより、受信回路への送
信信号の回り込み、または送信回路への受信信号の回り
込みを確実に抑圧することができる。また、受信フィル
タは受信帯域の高域側に隣接する他の周波数帯の電波
(雑音電波)を減衰させるため、その不要な受信信号に
よる影響を受けることがない。しかも、これらの通過帯
域から、その低域側または高域側の減衰域にかけての減
衰特性曲線を急峻にするために他の部品や回路を付加す
る必要がないので、全体に小型軽量化した通信装置が得
られる。
帯域が送信帯域、上側帯域が受信帯域であり、受信帯域
の高域側に減衰極を生じさせるようにしたが、逆に、下
側帯域が受信帯域、上側帯域が送信帯域である場合に、
受信帯域の低域側に減衰極を生じさせるようにしてもよ
い。
信号の通過域から送信帯域より離れる方の減衰域にかけ
ての減衰特性曲線を急峻にして、受信帯域に隣接する周
波数の雑音電波などの影響を受けないように、受信フィ
ルタ側に2つの減衰極を生じさせたが、逆に、送信帯域
に隣接する周波数帯を用いる他の機器への影響を低減す
るために、送信信号の通過域から受信帯域より離れる方
の減衰域にかけての減衰特性曲線を急峻にするように、
送信フィルタ側に2つの減衰極を生じさせてもよい。
側帯域を通過させる第1のフィルタの高域側と、上側帯
域を通過させる第2のフィルタの低域側を急峻に減衰さ
せるだけでなく、下側帯域を通過させる第1のフィルタ
のさらに低域側もが、または上側帯域を通過させる第2
のフィルタのさらに高域側もが急峻に減衰されるため、
特別な他のフィルタ等を設けることなく、2つの通過帯
域の外側に隣接する他の周波数帯域の信号による影響が
効果的に抑圧される。
明によれば、単一の誘電体ブロックを用いて、その誘電
体ブロックの外面の導体パターンによって上記2つの通
過帯域の外側に隣接する不要周波数信号を抑圧する特性
を得るものであるため、導体パターンの形成によってそ
の特性を容易に定め、調整できるようになる。
つ所定の特性を有する誘電体デュプレクサを用いるの
で、全体に小型軽量化した通信装置が得られる。
観斜視図
観斜視図
観斜視図
観斜視図
観斜視図
ピーダンスの特性を示す図
を示す図
Claims (3)
- 【請求項1】 誘電体部材にそれぞれ複数の共振線路を
設けて、下側帯域を通過させる第1のフィルタと上側帯
域を通過させる第2のフィルタを構成してなり、 第1のフィルタを構成する複数の共振線路の所定箇所
で、隣接する共振線路間を分布定数型誘導性結合させ
て、通過帯域の高域側に減衰極を生じさせ、第2のフィ
ルタを構成する複数の共振線路の所定箇所で、隣接する
共振線路間を分布定数型容量性結合させて、通過帯域の
低域側に減衰極を生じさせるとともに、前記第2のフィ
ルタを構成する複数の共振線路の別の箇所で、隣接する
共振線路間を分布定数型誘導性結合させて、第2のフィ
ルタの通過帯域の高域側にも減衰極を生じさせた誘電体
デュプレクサであって、 前記誘電体部材を略直方体形状の誘電体ブロックとし、
前記共振線路を前記誘電体ブロックに設けた共振器孔内
の内導体とし、前記誘電体ブロックの外面に前記内導体
から連続する導体パターンを形成して、隣接する共振線
路の開放端付近間の静電容量、および共振線路の開放端
と前記誘電体ブロックの外面に形成した外導体との間の
静電容量を定めて、前記分布定数型誘導性結合または前
記分布定数型容量性結合をなした ことを特徴とする誘電
体デュプレクサ。 - 【請求項2】 誘電体部材にそれぞれ複数の共振線路を
設けて、下側帯域を通過させる第1のフィルタと上側帯
域を通過させる第2のフィルタを構成してなり、 第1のフィルタを構成する複数の共振線路の所定箇所
で、隣接する共振線路間を分布定数型誘導性結合させ
て、通過帯域の高域側に減衰極を生じさせ、第2のフィ
ルタを構成する複数の共振線路の所定箇所で、隣接する
共振線路間を分布定数型容量性結合させて、通過帯域の
低域側に減衰極を生じさせるとともに、前記第1のフィ
ルタを構成する複数の共振線路の別の箇所で、隣接する
共振線路間を分布定数型容量性結合させて、第1のフィ
ルタの通過帯域の低域側にも減衰極を生じさせた誘電体
デュプレクサであって、 前記誘電体部材を略直方体形状の誘電体ブロックとし、
前記共振線路を前記誘電体ブロックに設けた共振器孔内
の内導体とし、前記誘電体ブロックの外面に前記内導体
から連続する導体パターンを形成して、隣接する共振線
路の開放端付近間の静電容量、および共振線路の開放端
と前記誘電体ブロックの外面に形成した外導体との間の
静電容量を定めて、前記分布定数型誘導性結合または前
記分布定数型容量性結合をなした ことを特徴とする誘電
体デュプレクサ。 - 【請求項3】 請求項1または2のうちいずれかに記載
の誘電体デュプレクサの第1のフィルタの入力ポートに
送信回路を接続し、第2のフィルタの出力ポートに受信
回路を接続し、第1と第2のフィルタの共用の入出力ポ
ートにアンテナを接続してなる通信装置。
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