JP3467585B2 - 熱変位式tダイのリップ隙間設定装置 - Google Patents

熱変位式tダイのリップ隙間設定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂のシ
ートやフィルム(以下、「シート等」という。)の成形
に用いられる熱変位式Tダイのリップ隙間設定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】シート等の成形装置は押出機、Tダイ、
成形ロール、引取・巻取機等から構成されており、押出
機で溶融・混練された原料はTダイへ供給され、Tダイ
のスリット状のリップ隙間から溶融樹脂が吐出され、成
形ロールで冷却等の作用を受けてシート等に成形される
ようになっている。
【0003】Tダイのスリット隙間分布は、フレキシブ
ルリップに取り付けられた多数のダイボルトを手動式又
は自動式で調整できるようになっている。そして、自動
式Tダイのリップ隙間調整装置にはサーボモ−タ式、空
気圧式、熱変位式等があるが、熱変位式のものが多く採
用されている。
【0004】熱変位式のリップ隙間調整装置について
は、熱変位部材や加熱冷却手段等から構成され、熱変位
部材の伸縮によりフレキシブルリップを押し引きしてリ
ップ隙間を調整するものである。かかる熱変位式リップ
隙間調整装置は、調整範囲は狭いものの、機械的可動部
がないので信頼性が高く、精密で一斉操作が可能であ
り、コンパクトで安価になる等の利点がある。
【0005】ところで、従来のリップ隙間調整装置とし
ては、図6乃至図11に示すものがあった。
【0006】初期のリップ隙間調整装置は、図6及び図
7に示すように、ヒータ100付きのボルト101の先
端をフレキシブルリップ102に接触させてフレキシブ
ルリップ102を押すだけのシングル操作型であった
(例えば、米国特許第3940221号)。即ち、ヒー
タ100に給電してボルト101を加熱・膨張させてフ
レキシブルリップ102を押してフレキシブルリップ1
02を閉じ方向に動かし、また、ボルト101を冷却・
収縮させるせることにより、フレキシブルリップ102
の弾性復元力と溶融樹脂の圧力とでフレキシブルリップ
102を開く方向に動かすようにしていた。しかし、通
常、フレキシブルリップ102の弾性復元力も溶融樹脂
の圧力も小さいので、フレキシブルリップ102を開こ
うとすると、ボルト101の先端がフレキシブルリップ
102から浮き上がり、図7(b)の自動操作特性線図
に示すように、フレキシブルリップ102の制御が不能
になるという問題があった。
【0007】図8(a)に示す装置はフレキシブルリッ
プ202を積極的に引き戻せる押し引き制御が可能な単
純デュアル操作型であり、ヒータ200付きボルト20
1の先端をフレキシブルリップ202の上部にねじ止め
し、ボルト201の基端をカラー203でダイ本体20
4に固定して構成されている。この装置は、手動でフレ
キシブルリップ202をデュアル操作できるという利点
があるが、自動操作の場合には、上記シングル操作型と
大差のない問題点が残る。この装置は、ボルト201の
熱変位量に限りがあり、ボルト201の軸方向の遊び
(頭部の軸方向の隙間及びボルトのバックラッシュ)が
大きい。例えば、有効長150mmのボルト(線膨張係
数1.1×10-5)の温度範囲300℃での熱変位量は
約500μmであるのに対して、ボルトのバックラッシ
ュは例えばM12×1.25(JIS規格中級)で平均
115μmになり、ボルト頭の隙間はあまり小さくでき
ないので、ボルトの軸方向の遊びは150〜200μm
に達する。この結果、自動操作特性は著しく非線形とな
るため、制御成績は上がらない。よって、操作方向が押
しから引きに転じるときには、ボルト201のねじ部先
端が浮いた状態になる(上記例では浮き量は150〜2
00μm)ので、図8(b)の自動操作特性線図に示す
ように、フレキシブルリップ202の制御が不能になる
という問題がある。
【0008】図9(a)に示す装置は、ヒータ300付
きボルト301の軸方向遊びを皿ばね302で吸収した
ものであるが、図9(b)の自動操作特性線図に示すよ
うに、自動操作特性が非線形なために精密な厚さプロフ
ァイル(厚さ分布)制御は困難であるという問題があっ
た。
【0009】図10(a)に示す装置は、ヒータ400
付きボルト401を2個のロックナット402でダイ本
体403に固定することにより、図10(b)の自動操
作特性線図に示すように、押しから引きへの転換が比較
的スムーズに行えるようにしたものであるが、引き側の
剛性が押し側の剛性に比べてやや小さく、裏側のロック
ナット402が操作しにくい等の問題があった。
【0010】そこで、図11に示すように、ヒートブロ
ック500とプリセット用ボルト501を分離し、該ボ
ルト501を押ボルト502と引ボルト503とで構成
した熱変位式リップ隙間設定装置が提案されるに至った
(特公平6−37073号公報)。この装置は、押ボル
ト502と引ボルト503とでヒートブロック500を
同時に押し引きすることにより、ボルト501の遊びに
よるフレキシブルリップ504の制御不良を解消したも
のである。
【0011】しかし、引ボルト503はヒートブロック
500の軸心から偏心して位置しているので、操作方向
が押しから引きに転じたときに、フレキシブルリップ5
04がヒートブロック500を引っ張ろうとする力が生
じる。この力は、図11に示す押圧・引張部材506、
ヒートブロック500、回転体507、脚508を経て
引ボルト503の頭部からダイ本体509に伝えられて
ヒートブロック500にアンバランスな力が作用する。
また、引張側は、引ボルト503、脚508、回転体5
07、ヒートブロック500、押圧・引張部材506が
直列的に接続されて構成されているので、引張側の剛性
が押圧側に比べて著しく低くなり、リップ隙間505の
調整に支障が生じるという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、押ボルトと
引ボルトとで熱変位部材を同時に押し引きする時に熱変
位部材にアンバランスな力が作用せず、更には、リップ
隙間調整時にシート等の厚みのプラス誤差及びマイナス
誤差に対してバランス良く対応できる熱変位式Tダイの
リップ隙間設定装置を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、熱変位によりフレキシブルリップを押し引
きしてリップ隙間を調整する熱変位部材と、該熱変位部
材に連結されるプリセット用ボルトとを備えた熱変位式
Tダイのリップ隙間設定装置において、前記ボルトは、
押ボルトと引ボルトを備え、前記熱変位部材を前記押ボ
ルトで押圧すると同時に前記引ボルトで引っ張ってプリ
セットを行うように構成され、前記押ボルト又は前記引
ボルトを前記熱変位部材の中心軸上に配設し、該押ボル
ト又は該引ボルトの両側には前記引ボルト又は前記押ボ
ルトを、前記熱変位部材の中心軸を対称軸として対称的
に配設したことを特徴とする熱変位式Tダイのリップ隙
間設定装置を提供する。
【0014】また、前記押ボルトと前記引ボルトのそれ
ぞれの全有効断面積及びばね定数がほぼ同じになるよう
に設定することが好ましい。
【0015】また、前記熱変位部材はヒートロッド(熱
変位部材の一例)であることが好ましい。
【0016】また、前記ヒートロッドの基端に外鍔を形
成し、中央に係止孔を有する連結部材の両側にねじ孔を
設け、前記係止孔を前記ヒートロッドに挿通して前記連
結部材を前記ヒートロッドの前記外鍔に係止し、前記押
ボルトを前記ヒートロッドの中心軸上に配設し、対称的
に配設される前記引ボルトを前記連結部材の前記ねじ孔
に螺合するのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1に示すように、Tダイ1は2つ
の本体2,3を備え、一方の本体2の先端には固定リッ
プ4が形成され、他方の本体3の先端にはフレキシブル
リップ5が形成され、両リップ4,5間には幅広でスリ
ット状のリップ隙間6が形成されている。
【0018】熱変位式Tダイのリップ隙間設定装置は、
熱変位ユニット7とプリセット用ボルト部8とを備えて
いる。熱変位ユニット7は、ヒートロッド9を空気冷却
及びヒータ加熱により伸縮させてリップ隙間6を調整す
るものである。ヒートロッド9の先端には雄ねじ部9a
が形成され、該雄ねじ部9aをフレキシブルリップ5に
設けられたねじ孔5aに螺合すると共にナット5bで緩
み止めを行うことにより、ヒートロッド9の先端がフレ
キシブルリップ5にねじ止めされている。また、ヒート
ロッド9の基端はボルト部8を介して本体3に固定され
ている。
【0019】ヒートロッド9には空気(冷却媒体)の通
路孔9bが形成され、ヒートロッド9の外周にはヒータ
線9cが巻設されている。そして、通路孔9bに空気を
流通させてヒートロッド9を冷却することによりヒート
ロッド9が軸方向に縮まってフレキシブルリップ5を開
く方向に動かす一方、ヒータ9cに給電してヒートロッ
ド9を加熱することによりヒートロッド9が伸びてフレ
キシブルリップ5を閉じる方向に動かす。
【0020】ボルト部8は、同じ材料で形成された押ボ
ルト10と引ボルト11とを備え、両ボルト10,11
はボルト固定部12に取り付けられ、ボルト固定部12
は本体3に固定ボルト13にて固定されている。
【0021】図4に示すように、ボルト固定部12の中
央にはねじ孔12aが設けられ、両側部には内周面が平
滑な貫通孔12bが形成されており、ねじ孔12aには
押ボルト10が螺合し、貫通孔12bには引ボルト11
が挿通されている。
【0022】また、ヒートロッド9の基端には外鍔9d
が形成され、ヒートロッド9の基端面の中央には係止溝
9eが設けられている図中の符号14は連結部材であっ
て、中央には係止孔14aが両側にはねじ孔14bがそ
れぞれ設けられている。連結部材14の係止孔14aに
はヒートロッド9が挿通されてヒートロッド9の外鍔9
dが係止され、ねじ孔14bには引ボルト11のねじ部
11aが螺合し、ヒートロッド9の係止溝9eには押ボ
ルト10の先端がはめ込まれている。
【0023】そして、図1に示すように、押ボルト10
はヒートロッド9と同軸上に配設され、押ボルト10を
対称軸とする左右対称位置には引ボルト11が配設され
ている。
【0024】なお、押ボルト10には空気通路9bと連
通する空気孔10aが形成され、ヒートロッド9と直接
接触する押ボルト10が空気冷却されるようになってい
る。
【0025】このように構成される熱変位ユニット7
は、図2に示すように、フレキシブルリップ5の幅方向
に複数個列設されている。
【0026】次に、ボルト部8によるプリセット操作に
ついて説明する。
【0027】まず、押ボルト10の先端をヒートロッド
9の基端に接触させると共に引ボルト11のボルト頭1
1bをボルト固定部12に接触させ、かつ、押ボルト1
0及び引ボルト11によってヒートロッド9に圧縮力及
び引張力が生じない状態(基準状態)に設定する。
【0028】次に、図4に示すように、手動で押ボルト
10をδoだけ螺進させて両ボルト10,11にプリセ
ット荷重Qoを作用させる。このとき、押ボルト10の
有効長の部分がλ1だけ縮むと同時に、引ボルト11の
有効長の部分がλ2だけ伸びる。プリセット時には、ヒ
ートロッド9の操作温度を該操作温度の範囲の中間値に
設定する。例えば、該操作温度範囲が100〜400℃
の場合には250℃に設定する。図4中の符号L1は押
ボルト10の有効長を示し、L2は引ボルト11の有効
長を示す。
【0029】プリセットが完了した後は、熱変位ユニッ
ト7によってリップ隙間6の自動調整を行う。即ち、シ
ート等に厚み偏差が生じたときには、厚い部位に対応す
る熱変位ユニット7のヒートロッド9を上述の要領で膨
張させ、フレキシブルリップ5を押して該偏差を解消す
る。このとき、図4(b)の荷重変位図に示すように、
フレキシブルリップ5を押すと同時にその反作用として
ボルト部8に圧縮力Pcが作用し、押ボルト10はλ1
よりも更に縮むと同時に引ボルト11の伸び量がλ2
りも減少する。ボルト部8の外力Pcに対する実効ばね
定数はC1+C2となる。ヒートロッド9を更に膨張させ
ると、Pcが更に増大して引ボルト11の伸び量がゼロ
になり、押ボルト10にはPcmaxが作用する。一方、
シート等の薄い部位では、該部位に相当する熱変位ユニ
ット7のヒートロッド9を上述の要領で収縮させてフレ
キシブルリップ5を引き戻して該偏差を解消する。この
とき、前記荷重変位図に示すように、フレキシブルリッ
プ5を引くと同時にその反作用としてボルト部8には引
張力Ptが作用し、引ボルト11はλ2よりも更に伸び
ると同時に押ボルト10の縮み量がλ1よりも減少す
る。この場合の実効ばね定数もC1+C2となる。ヒート
ロッド9を更に収縮させると、Ptが更に増大して押ボ
ルト10の伸び量がゼロになり、引ボルト11にはPt
maxが作用する。
【0030】なお、Tダイ1は、図外の走査式厚さ計お
よびコンピュータによって厚さプロファイル制御がなさ
れる。即ち、前記走査式厚さ計によって測定されたシー
ト等の厚さプロファイル中の厚い部分に対応する熱変位
ユニット7のヒートロッド9を前記コンピュータの指令
によって加熱膨張させ、薄い部分に対応する熱変位ユニ
ット7のヒートロッド9を前記コンピュータの指令によ
って冷却収縮させる。
【0031】図1中の符号15は本体3とヒートロッド
9との間に配設される断熱板、16はダイカバーであ
る。なお、押ボルト10及び引ボルト11の各ボルト頭
は、Tダイ1の上面側に位置しているので、ダイカバー
16をいちいち外さなくても操作点検ができ、メンテナ
ンスが容易になる。 (第2の実施形態)本実施形態の熱変位式Tダイのリッ
プ隙間設定装置は、図5に示すように、同じ材料の押ボ
ルト10及び引ボルト11の有効断面積(引ボルト11
の場合は2本の引ボルト11の断面積の合計)や有効長
1,L2をほぼ同じにすることにより、両ボルト10,
11のばね定数C1,C2をほぼ同じ(押ボルトの圧縮ば
ね定数と前記引ボルトの引張ばね定数をほぼ同じ)と
し、プリセットによる押ボルト10の圧縮変位量と引ボ
ルト11の引張変位量とがほぼ同じになるように設定さ
れるものである。
【0032】有効長L1,L2の調整は、引ボルト11の
ボルト頭11bを収納する孔15を設けることにより行
っている。なお、孔15の深さや孔15を設ける位置等
については適宜設計変更されるものである。
【0033】第1の実施形態では、両ボルト10,11
の有効長L1,L2が大きく異なり、したがってばね定数
1,C2が異なるので、図4に示すように、プリセット
完了時にはλ1<λ2となり、熱変位ユニット7によるリ
ップ隙間調整時にはPcmax>Ptmax(図面ではPcma
xはPtmaxの約3倍)となる。しかし、第2の実施形態
のように、両ボルト10,11の断面積や有効長L1
2をほぼ同じに設定し、したがってばね定数C1,C2
をほぼ同じになるように設定すると、図5に示すよう
に、プリセット状態ではλ1≒λ2となり、熱変位ユニッ
ト7によるリップ隙間調整時にはPcmax≒Ptmax≒2
Qoになる。この結果、第2の実施形態では、フレキシ
ブルリップ5の押し引き操作において、押ボルト10に
圧縮力が引ボルト11に引張力が同時に作用する条件下
でのフレキシブルリップ5の押しによる移動量と引きに
よる移動量とを等しくでき、シート等の厚みのプラス誤
差及びマイナス誤差に対してバランス良く対応できるこ
とになる。
【0034】なお、第2実施形態のうち第1実施形態と
同じ構成部分は、第1実施形態に用いた符号と同じ符号
を図5に付すことによりそれらの説明を省略する。
【0035】なお、引ボルト11をヒートロッド9の中
心軸上に配設し、押ボルト10を引ボルト11の両側に
配設してもよい。また、Pcmax及びPtmaxは両ボルト
10,11の許容荷重を考慮して決められる。
【0036】なお、本文中の用語「リップ隙間調整」は
シート等の厚さプロファイルの調整を意味し、用語「リ
ップ隙間設定」はリップ隙間の平均値の設定を意味す
る。シート等の成形ではリップ隙間の平均値はシート等
の厚さに応じて加減・設定される。
【0037】
【発明の効果】本発明の熱変位式Tダイのリップ隙間設
定装置によれば、ヒートロッドと同軸に配設される押ボ
ルト又は引ボルトの両側に引ボルト又は押ボルトを対称
的に配設したので、プリセット時にヒートロッドにはア
ンバランスな力が作用しない。
【0038】また、押ボルトと引ボルトのそれぞれの全
有効断面積及びばね定数がほぼ同じになるように設定し
たので、ヒートロッドを押圧する時の最大荷重と、ヒー
トロッドを引っ張る時の最大荷重がほぼ同じになり、リ
ップ隙間調整時に押ボルトの押圧と引ボルトの引っ張り
が共に作用する条件の下でのフレキシブルリップの押し
と引きの移動量をほぼ同じにでき、シート等の厚みのプ
ラス誤差及びマイナス誤差に対してバランス良く対応で
きる。
【0039】また、引ボルトは連結部材のみを介してヒ
ートロッドに連結されているので、引ボルト、連結部材
及びヒートロッドから構成される引側の剛性を十分に高
くすることができ、力や剛性のアンバランスによるリッ
プ隙間の調整不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の熱変位式Tダイのリッ
プ隙間設定装置を示す側断面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1のB矢視図である。
【図4】(a)は本発明の第1実施形態のプリセット用
ボルトの側断面図であり、(b)は荷重変位図である。
【図5】(a)は本発明の第2実施形態のプリセット用
ボルトの側断面図であり、(b)は荷重変位図である。
【図6】従来の熱変位式Tダイのリップ隙間調整装置の
側断面図
【図7】(a)は従来の熱変位式Tダイのリップ隙間調
整装置の概略側断面図であり、(b)は特性線図であ
る。
【図8】(a)は従来の熱変位式Tダイのリップ隙間調
整装置の概略側断面図であり、(b)は特性線図であ
る。
【図9】(a)は従来の熱変位式Tダイのリップ隙間調
整装置の概略側断面図であり、(b)は特性線図であ
る。
【図10】(a)は従来の熱変位式Tダイのリップ隙間
調整装置の概略側断面図であり、(b)は特性線図であ
る。
【図11】従来の熱変位式Tダイのリップ隙間設定装置
の側断面図である。
【符号の説明】
1 Tダイ 2 本体 3 本体 4 固定リップ 5 フレキシブルリップ 6 リップ隙間 7 熱変位ユニット 8 プリセット用ボルト部 9 ヒートロッド(熱変位部材) 9d ヒートロッドの外鍔 10 押ボルト 11 引ボルト 14 連結部材 14a 連結部材の係止孔 14b 連結部材のねじ孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−60725(JP,A) 特開 平8−300438(JP,A) 特開 平11−5243(JP,A) 実開 平3−36428(JP,U) 実開 平3−36820(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/92

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱変位によりフレキシブルリップを押し
    引きしてリップ隙間を調整する熱変位部材と、該熱変位
    部材に連結されるプリセット用ボルトとを備えた熱変位
    式Tダイのリップ隙間設定装置において、 前記ボルトは、押ボルトと引ボルトを備え、前記熱変位
    部材を前記押ボルトで押圧すると同時に前記引ボルトで
    引っ張ってプリセットを行うように構成され、 前記押ボルト又は前記引ボルトを前記熱変位部材の中心
    軸上に配設し、該押ボルト又は該引ボルトの両側には前
    記引ボルト又は前記押ボルトを、前記熱変位部材の中心
    軸を対称軸として対称的に配設することを特徴とする熱
    変位式Tダイのリップ隙間設定装置。
  2. 【請求項2】 前記押ボルトと前記引ボルトのそれぞれ
    の全有効断面積及びばね定数がほぼ同じになるように設
    定したことを特徴とする請求項1に記載の熱変位式Tダ
    イのリップ隙間設定装置。
  3. 【請求項3】 前記熱変位部材はヒートロッドであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の熱変位式Tダイ
    のリップ隙間設定装置。
  4. 【請求項4】 前記ヒートロッドの基端に外鍔を形成
    し、中央に係止孔を有する連結部材の両側にねじ孔を設
    け、前記係止孔を前記ヒートロッドに挿通して前記連結
    部材を前記ヒートロッドの前記外鍔に係止し、前記押ボ
    ルトを前記ヒートロッドの中心軸上に配設し、対称的に
    配設される前記引ボルトを前記連結部材の前記ねじ孔に
    螺合したことを特徴とする請求項3に記載の熱変位式T
    ダイのリップ隙間設定装置。
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