JP3467247B2 - オレフィンの気相連続重合方法 - Google Patents

オレフィンの気相連続重合方法

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JP3467247B2
JP3467247B2 JP2000348066A JP2000348066A JP3467247B2 JP 3467247 B2 JP3467247 B2 JP 3467247B2 JP 2000348066 A JP2000348066 A JP 2000348066A JP 2000348066 A JP2000348066 A JP 2000348066A JP 3467247 B2 JP3467247 B2 JP 3467247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、オレフィンを気相で連続
的に重合する際に、気相重合装置の閉塞のないようなオ
レフィンの気相連続重合方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景ならびにその問題点】マグネシウ
ム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分とす
る固体触媒成分の製造方法についてはすでに多くの提案
があり、このような固体触媒成分を炭素数3以上のα-
オレフィンの重合の際に使用することにより、高立体規
則性を有する重合体を高い収率で製造することができる
ことも知られている。
【0003】ところで近年オレフィンの重合を、溶液重
合あるいは懸濁重合で実施するよりも、気相でかつ連続
的に行なう気相連続重合法で行なうことが求められてい
る。というのは気相連続重合法では、重合体が直接粉体
で得られ、取扱いが容易であるからである。しかしなが
ら、重合反応器に付属する配管、流動床反応器を用いた
気相重合を多段で行う際の各段の重合器を連結している
配管、その他重合体が移動する各種設備内を重合粉体が
移動する時に、流動性が低下したりして、各種設備での
流動性が低下する場所、いわゆるデッドスペース等でポ
リマー塊が生成したり、シート状物が付着して、最悪の
場合には配管等が閉塞するという問題を生じていた。
【0004】オレフィンの重合を気相連続重合法で行な
う場合には、気相連続重合装置が閉塞すると、重合反応
を停止して装置を点検する必要があり、ポリオレフィン
の生成効率が著しく低下するという問題点があった。こ
のためオレフィンの気相連続重合法では、重合装置の閉
塞を防止することが強く望まれていた。なおこのような
重合装置の閉塞は、たとえば気相重合装置の一部にヒー
トスポットなどが生じてシート状の重合体が生成し、こ
れが剥がれて重合装置の下部を閉塞したり、微細粒子が
気相重合装置の上部から飛散して気相重合装置のパイプ
ラインあるいはポンプを閉塞したりして発生すると推定
される。
【0005】一方オレフィン特にプロピレン系重合体の
製造方法に用いられる触媒としては、重合活性に優れる
とともに立体規則性にも優れたポリオレフィンを生成し
うるようなものが望まれている。本発明者らは、オレフ
ィンを気相連続重合法によって重合してポリオレフィン
を製造する場合に、重合活性に優れるとともに立体規則
性にも優れたポリオレフィンを、気相連続重合装置のい
かなる部分にも閉塞が生じないようなオレフィンの気相
連続重合方法を見出すべく鋭意検討したところ、[A]
マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分として
含有する固体チタン触媒成分、[B]有機アルミニウム
化合物触媒成分および[C]SiR1 2 (OR3 2
(式中R1およびR2 は、シクロペンチル基、シクロペ
ンテニル基、シクロペンタジエニル基、炭素数1〜4の
アルキル基1〜4個によって置換されたシクロペンチル
基、炭素数1〜4のアルキル基1〜4個によって置換さ
れたシクロペンテニル基、炭素数1〜4のアルキル基1
〜4個によって置換されたシクロペンタジエニル基、あ
るいは炭素数1〜4のアルキル基1〜4個によって置換
されていてもよいインデニル基、インダニル基、テトラ
ヒドロインデニル基またはフルオレニル基であり、R3
はメチル基またはエチル基である)から形成される触媒
を用いれば、上記の問題点が一挙に解決されることを見
出して、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、オレフィンを
気相で連続的に重合する際に、気相重合装置の閉塞がな
く、しかも重合活性が高く、かつ立体規則性に優れたポ
リオレフィンを製造することができるようなオレフィン
の気相連続重合方法を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係るオレフィンの気相連続重合
方法は、 [A]マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分
として含有する固体チタン触媒成分、 [B]有機アルミニウム化合物触媒成分、および [C]SiR12 (OR32 (式中R1 およびR2 は、シクロペンチル基、シクロペ
ンテニル基、シクロペンタジエニル基、炭素数1〜4の
アルキル基1〜4個によって置換されたシクロペンチル
基、炭素数1〜4のアルキル基1〜4個によって置換さ
れたシクロペンテニル基、または炭素数1〜4のアルキ
ル基1〜4個によって置換されたシクロペンタジエニル
基であり、R3 はメチル基またはエチル基である)から
形成されるオレフィン重合用触媒の存在下に、オレフィ
ンを重合もしくは共重合させることを特徴としている。
【0008】本発明においては、上記のような[A]、
[B]および[C]からなる触媒とともに特定量の界面
活性剤の存在下に重合を行なうこともできる。本発明の
気相連続重合方法は、上記のように固体チタン触媒成分
[A]、有機アルミニウム化合物触媒成分[B]および
特定の有機ケイ素化合物触媒成分[C]から形成された
触媒そして必要に応じて界面活性剤を使用しているの
で、オレフィンを気相で連続的に重合する際に、気相重
合装置の閉塞がなく、しかも立体規則性に優れ、炭化水
素可溶成分が少なく、しかも組成分布が狭いポリオレフ
ィンを高収率で製造することができる。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るオレフィンの
気相連続重合方法およびこの際用いられるオレフィンの
重合用触媒について具体的に説明する。本発明において
重合という語は、単独重合だけでなく、共重合をも包含
した意味で用いられることがあり、また重合体という語
は、単独重合体だけでなく、共重合体をも包含した意味
で用いられることがある。
【0010】本発明に係るオレフィンの気相連続重合方
法においては、下記のようなオレフィン重合用触媒の存
在下に、オレフィンの重合もしくは共重合を行なう。本
発明に係るオレフィン重合用触媒は、固体チタン触媒成
分[A]と、有機アルミニウム化合物触媒成分[B]
と、特定の有機ケイ素化合物触媒成分[C]とから形成
されている。
【0011】第1図に本発明で使用する気相連続重合装
置の概略図を示す。気相流動床反応装置を用いてオレフ
ィンを(共)重合するに際して、固体触媒は、例えば触
媒供給ライン1を介して固体粉末状態および/または溶
媒に懸濁させた状態で流動床反応器3に供給される。ガ
ス状のオレフィンなどは、例えば供給ガスライン9から
連続的に供給され、図示しない循環ガスブロワー(ポン
プなど)により、循環ガスライン6を介して流動床反応
器3下方から多孔板などのガス分散板4を介して吹き込
まれる。これにより、流動床(反応系)5は流動状態に
保持される。このような固体触媒が流動状態に保持され
た流動床5に吹き込まれたオレフィンは、ここで重合反
応して、重合粉体〔ポリオレフィンパウダー〕が生成す
る。生成したポリオレフィンパウダーは、重合体排出ラ
イン10を介して流動床反応器3から連続的に抜き出さ
れる。流動床5を通過した未反応のガス状のオレフィン
などは、流動床反応器3上方に設けられた減速域3aで
減速されて排出ガスライン2から流動床反応器3外に排
出され、図示しない熱交換器において重合熱が除去され
て循環ガスライン6から再び流動床5に循環される。水
素のような分子量調節剤は、気相流動床反応装置の任意
の場所、例えば供給ガスライン9から供給することがで
きる。
【0012】流動床型以外にも縦型撹拌槽型や横型撹拌
槽型の気相重合装置も用いることができる。本発明で用
いられる固体チタン触媒成分[A]は、マグネシウム、
チタンおよびハロゲンを必須成分として含有する高活性
の触媒成分である。このような固体チタン触媒成分
[A]は、下記のようなマグネシウム化合物およびチタ
ン化合物を接触させることにより調製される。
【0013】本発明において、固体チタン触媒成分
(A)の調製に用いられるチタン化合物としては、たと
えばTi(OR)g4-g (Rは炭化水素基、Xはハロゲ
ン原子、0≦g≦4)で示される4価のチタン化合物を
挙げることができる。より具体的には、Ti Cl4 、T
i Br4 、Ti I4 などのテトラハロゲン化チタン;Ti
(OCH3 )Cl3 、Ti(OC25 )Cl3 、Ti(O-
n-C49 )Cl3 、Ti(OC25 )Br3 、Ti(O-
iso C49 )Br3 などのトリハロゲン化アルコキシ
チタン;Ti(OCH32 Cl2 、Ti(OC252
Cl2 、Ti(O-n-C492 Cl2 、Ti(OC25
2 Br2 などのジハロゲン化ジアルコキシチタン;T
i(OCH33 Cl、Ti(OC253 Cl、Ti(O
-n-C493 Cl、Ti(OC253 Br などの
モノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OCH3
4 、Ti(OC254 、Ti(O-n-C494 など
のテトラアルコキシチタンなどを挙げることができる。
【0014】これらの中ではハロゲン含有チタン化合
物、とくにテトラハロゲン化チタンが好ましく、さらに
好ましくは四塩化チタンが用いられる。これらチタン化
合物は単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせ
て用いてもよい。さらに、これらのチタン化合物は、炭
化水素化合物あるいはハロゲン化炭化水素化合物などに
希釈されていてもよい。
【0015】本発明において、固体チタン触媒成分
[A]の調製に用いられるマグネシウム化合物として
は、還元性を有するマグネシウム化合物および還元性を
有しないマグネシウム化合物を挙げることができる。こ
こで、還元性を有するマグネシウム化合物としては、た
とえば、マグネシウム・炭素結合あるいはマグネシウム
・水素結合を有するマグネシウム化合物を挙げることが
できる。このような還元性を有するマグネシウム化合物
の具体的な例としては、ジメチルマグネシウム、ジエチ
ルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマ
グネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネ
シウム、ジデシルマグネシウム、エチル塩化マグネシウ
ム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウ
ム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウ
ム、ブチルエトキシマグネシウム、エチルブチルマグネ
シウム、ブチルマグネシウムハライドなどを挙げること
ができる。これらマグネシウム化合物は、単独で用いる
こともできるし、後述する有機アルミニウム化合物と錯
化合物を形成していてもよい。また、これらのマグネシ
ウム化合物は、液体であっても固体であってもよい。
【0016】還元性を有しないマグネシウム化合物の具
体的な例としては、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、沃化マグネシウム、弗化マグネシウムなどのハロゲ
ン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキ
シ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウ
ム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネ
シウムなどのアルコキシマグネシウムハライド;フェノ
キシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシ
ウムなどのアリーロキシマグネシウムハライド;エトキ
シマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキ
シマグネシウム、n-オクトキシマグネシウム、2-エチル
ヘキソキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウ
ム;フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグ
ネシウムなどのアリーロキシマグネシウム;ラウリン酸
マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネ
シウムのカルボン酸塩などを挙げることができる。
【0017】これら還元性を有しないマグネシウム化合
物は、上述した還元性を有するマグネシウム化合物から
誘導した化合物あるいは触媒成分の調製時に誘導した化
合物であってもよい。還元性を有しないマグネシウム化
合物を、還元性を有するマグネシウム化合物から誘導す
るには、たとえば、還元性を有するマグネシウム化合物
を、ポリシロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合
物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、エステル、アル
コールなどの化合物と接触させればよい。
【0018】なお、本発明において、マグネシウム化合
物は上記の還元性を有するマグネシウム化合物および還
元性を有しないマグネシウム化合物の外に、上記のマグ
ネシウム化合物と他の金属との錯化合物、複化合物ある
いは他の金属化合物との混合物であってもよい。さら
に、上記の化合物を2種以上組み合わせた混合物であっ
てもよい。
【0019】本発明においては、これらの中でも、還元
性を有しないマグネシウム化合物が好ましく、特に好ま
しくはハロゲン含有マグネシウム化合物であり、さら
に、これらの中でも塩化マグネシウム、アルコキシ塩化
マグネシウム、アリーロキシ塩化マグネシウムが好まし
く用いられる。本発明において、固体チタン触媒成分
[A]を調製する際には、電子供与体を用いることが好
ましく、このような電子供与体としては、アルコール、
フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機
酸または無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無
水物などの含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニ
トリル、イソシアネートなどの含窒素電子供与体等を例
示することができる。
【0020】また電子供与体として、下記のような一般
式[I]で示される有機ケイ素化合物を用いることもで
きる。 Rn Si (OR’)4-n …[I] [式中、RおよびR’は炭化水素基であり、0≦n<4
である]これらの電子供与体は、2種以上用いることが
できる。
【0021】チタン触媒成分に含有されることが望まし
い電子供与体はエステルであり、さらに好ましいもの
は、一般式
【0022】
【化1】
【0023】(ここにR1 は、置換または非置換の炭化
水素基、R2 、R5 、R6 は、水素または置換あるいは
非置換の炭化水素基、R3 、R4 は、水素または置換あ
るいは非置換の炭化水素基であり、好ましくはその少な
くとも一方は置換または非置換の炭化水素基である。ま
たR3 とR4 は互いに連結されていてもよい。上記R1
〜R5 の置換の炭化水素基としては、N、O、Sなどの
異原子を含むもので、例えばC−O−C、COOR、C
OOH、OH、SO3 H、−C−N−C−、NH 2 など
の基を有するものである。)で表わされる骨格を有する
ものが例示できる。
【0024】この中で特に好ましいのは、R1 、R2
少なくとも一つが炭素数が2以上のアルキル基であるジ
カルボン酸のジエステルである。これらの多官能性エス
テルの中では、前述した一般式の骨格を有する化合物が
好ましく、さらに好ましくはフタル酸、マレイン酸、置
換マロン酸などと炭素数2以上のアルコールとのエステ
ルが好ましく、特にフタル酸と炭素数2以上のアルコー
ルとのジエステルが好ましい。
【0025】チタン触媒成分に担持させることのできる
他の電子供与体成分は、RCOOR’(R、R’は置換
基を有していてもよいヒドロカルビル基であって、少な
くともいずれかが分岐鎖状(脂環状を含む)または環含
有鎖状の基である)で示されるモノカルボン酸エステル
が挙げられる。具体的には、RおよびR’として、(C
32 CH−、C25 CH(CH3 )−、(CH
32 CHCH2 −、(CH33 C−、C25 CH
2−、(CH3 )CH2 −、
【0026】
【化2】
【0027】などの基であってもよい。RまたはR’の
いずれか一方が上記のような基であれば、他方は上記の
基であってもよく、あるいは他の基、例えば直鎖状、環
状の基であってもよい。具体的には、ジメチル酢酸、ト
リメチル酢酸、α- メチル酪酸、β−メチル酪酸、メタ
クリル酸、ベンゾイル酢酸等のカルボン酸と、イソプロ
パノール、イソブチルアルコール、tert- ブチルアルコ
ールなどのアルコールとの各種カルボン酸エステルを例
示することができる。
【0028】電子供与体としては、また炭酸エステルを
選択することができる。具体的には、ジエチルカーボネ
ート、エチレンカーボネート、ジイソプロピルカーボネ
ート、フェニルエチルカーボネート、ジフェニルカーボ
ネートなどを例示できる。これらの電子供与体を担持さ
せるに際し、必ずしも出発原料としてこれらを使用する
必要はなく、チタン触媒成分の調製の過程でこれらに変
化せしめうる化合物を用いることもできる。
【0029】チタン触媒成分中には、他の電子供与体を
共存させてもよいが、あまり多量に共存させると悪影響
を及ぼすので少量に抑えるべきである。本発明におい
て、固体チタン触媒成分[A]は、上記したようなマグ
ネシウム化合物(もしくは金属マグネシウム)、および
チタン化合物そして好ましくは電子供与体を接触させる
ことにより製造することができる。固体チタン触媒成分
[A]を製造するには、マグネシウム化合物、チタン化
合物、電子供与体から高活性チタン触媒成分を調製する
公知の方法を採用することができる。なお、上記の成分
は、たとえばケイ素、リン、アルミニウムなどの他の反
応試剤の存在下に接触させてもよい。
【0030】これらの固体チタン触媒成分(A)の製造
方法を数例挙げて以下に簡単に述べる。 (1)マグネシウム化合物、あるいはマグネシウム化合
物および電子供与体からなる錯化合物とチタン化合物と
を液相にて反応させる方法。この反応は、粉砕助剤など
の存在下に行なってもよい。また、上記のように反応さ
せる際に、固体状の化合物については、粉砕してもよ
い。 (2)還元性を有しない液状のマグネシウム化合物と、
液状チタン化合物とを、電子供与体の存在下で反応させ
て固体状のチタン複合体を析出させる方法。 (3)(2)で得られた反応生成物に、チタン化合物を
さらに反応させる方法。 (4)(1)あるいは(2)で得られる反応生成物に電
子供与体およびチタン化合物をさらに反応させる方法。 (5)マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化合物
と電子供与体とからなる錯化合物を、チタン化合物の存
在下に粉砕して得られた固体状物を、ハロゲン、ハロゲ
ン化合物および芳香族炭化水素のいずれかで処理する方
法。なお、この方法においては、マグネシウム化合物あ
るいはマグネシウム化合物と電子供与体とからなる錯化
合物を、粉砕助剤などの存在下に粉砕してもよい。ま
た、マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化合物と
電子供与体とからなる錯化合物を、チタン化合物の存在
下に粉砕した後に、反応助剤で予備処理し、次いで、ハ
ロゲンなどで処理してもよい。なお、反応助剤として
は、有機アルミニウム化合物あるいはハロゲン含有ケイ
素化合物などが挙げられる。 (6)前記(1)〜(4)で得られる化合物をハロゲン
またはハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する
方法。 (7)金属酸化物、ジヒドロカルビルマグネシウムおよ
びハロゲン含有アルコールとの接触反応物を電子供与体
およびチタン化合物と接触させる方法。 (8)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウ
ム、アリーロキシマグネシウムなどのマグネシウム化合
物を電子供与体、チタン化合物および/またはハロゲン
含有炭化水素と反応させる方法。
【0031】上記(1)〜(8)に挙げた固体チタン触
媒成分[A]の調製法の中では、触媒調製時において液
状のハロゲン化チタンを用いる方法あるいはチタン化合
物を用いた後、あるいはチタン化合物を用いる際にハロ
ゲン化炭化水素を用いる方法が好ましい。固体チタン触
媒成分[A]を調製する際に用いられる上述したような
各成分の使用量は、調製方法によって異なり一概に規定
できないが、たとえばマグネシウム化合物1モル当り、
電子供与体は約0.01〜5モル、好ましくは0.05
〜2モルの量で、チタン化合物は約0.01〜500モ
ル好ましくは0.05〜300モルの量で用いられる。
【0032】このようにして得られた固体チタン触媒成
分[A]は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電
子供与体を必須成分として含有している。この固体チタ
ン触媒成分[A]において、ハロゲン/チタン(原子
比)は約4〜200、好ましくは約5〜100であり、
前記電子供与体/チタン(モル比)は約0.1〜10、
好ましくは約0.2〜約6であり、マグネシウム/チタ
ン(原子比)は約1〜100、好ましくは約2〜50で
あることが望ましい。
【0033】この固体チタン触媒成分[A]は市販のハ
ロゲン化マグネシウムと比較すると、結晶サイズの小さ
いハロゲン化マグネシウムを含み、通常その比表面積が
約50m2 /g以上、好ましくは約60〜1000m2
/g、より好ましくは約100〜800m2 /gである。
そして、この固体チタン触媒成分[A]は、上記の成分
が一体となって触媒成分を形成しているので、ヘキサン
洗浄によって実質的にその組成が変わることがない。
【0034】このような固体チタン触媒成分[A]は、
単独で使用することもできるが、また、たとえばケイ素
化合物、アルミニウム化合物、ポリオレフィンなどの無
機化合物または有機化合物で希釈して使用することもで
きる。なお、希釈剤を用いる場合には、上述した比表面
積より小さくても、高い触媒活性を示す。このような高
活性チタン触媒成分の調製法等については、たとえば、
特開昭50-108385号公報、同50-126590号公報、同51-202
97号公報、同51-28189号公報、同51-64586号公報、同51
-92885号公報、同51-136625号公報、同52-87489号公
報、同52-100596号公報、同52-147688号公報、同52-104
593号公報、同53-2580号公報、同53-40093号公報、同53
-40094号公報、同53-43094号公報、同55-135102号公
報、同55-135103号公報、同55-152710号公報、同56-811
号公報、同56-11908号公報、同56-18606号公報、同58-8
3006号公報、同58-138705号公報、同58-138706号公報、
同58-138707号公報、同58-138708号公報、同58-138709
号公報、同58-138710号公報、同58-138715号公報、同60
-23404号公報、同61-21109号公報、同61-37802号公報、
同61-37803号公報などに開示されている。
【0035】有機アルミニウム化合物触媒成分(B) とし
ては、少なくとも分子内に1個のアルミニウム−炭素結
合を有する化合物が利用できる。このような化合物とし
ては、たとえば、 (i)一般式R1 mAl(OR2npq (式中、R1 およびR2 は炭素原子を通常1〜15個、
好ましくは1〜4個含む炭化水素基であり、これらは互
いに同一でも異なってもよい。Xはハロゲン原子を表わ
し、0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、q
は0≦q<3の数であって、しかもm+n+p+q=3
である)で表わされる有機アルミニウム化合物、 (ii)一般式M1 AlR1 4 (式中、M1 はLi 、Na 、Kであり、R1 は前記と同
じ)で表わされる第1族金属とアルミニウムとの錯アル
キル化物などを挙げることができる。
【0036】前記の(i)に属する有機アルミニウム化
合物としては、次のような化合物を例示できる。 一般式R1 mAl(OR23-m (式中、R1 およびR2 は前記と同じ。mは好ましくは
1.5≦m≦3の数である)、 一般式R1 mAlX3-m (式中、R1 は前記と同じ。Xはハロゲン、mは好まし
くは0<m<3である)、 一般式R1 mAlH3-m (式中、R1 は前記と同じ。mは好ましくは2≦m<3
である)、 一般式R1 mAl(OR2nq (式中、R1 およびR2 は前記と同じ。Xはハロゲン、
0<m≦3、0≦n<3、0≦q<3で、m+n+q=
3である)で表わされる化合物などを挙げることができ
る。
【0037】これらの中ではとくにトリアルキルアルミ
ニウムあるいは上記した2種以上のアルミニウム化合物
が結合したアルキルアルミニウムを用いることが好まし
い。有機ケイ素化合物触媒成分[C]としては、シクロ
ペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニ
ル基またはこれらの誘導基を構造中に含む有機ケイ素化
合物が用いられる。
【0038】このような有機ケイ素化合物としては、下
記のような一般式で表わされる化合物が好ましく用いら
れる。 SiR12 (OR32 式中R1 およびR2 は、シクロペンチル基、シクロペン
テニル基、シクロペンタジエニル基、炭素数1〜4のア
ルキル基1〜4個によって置換されたシクロペンチル
基、炭素数1〜4のアルキル基1〜4個によって置換さ
れたシクロペンテニル基、または炭素数1〜4のアルキ
ル基1〜4個によって置換されたシクロペンタジエニル
基であり、R3 はメチル基またはエチル基である。
【0039】好ましいSiR12 (OR32 は下記
のような化合物である。式中R1 は、シクロペンチル
基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、炭
素数1〜4のアルキル基1〜4個によって置換されたシ
クロペンチル基、炭素数1〜4のアルキル基1〜4個に
よって置換されていてもよいシクロペンチル基によって
置換された炭素数2〜4のアルキル基、炭素数1〜4の
アルキル基1〜4個によって置換されたシクロペンテニ
ル基、または炭素数1〜4のアルキル基1〜4個によっ
て置換されたシクロペンタジエニル基であり、R2 は、
シクロペンチル基または炭素数1〜4の置換基を有する
シクロペンチル基であり、R3 はメチル基またはエチル
基である特に好ましくは、上記式において、R1 は上
記と同様であり、R2 はシクロペンチル基であり、R3
はメチル基またはエチル基である。
【0040】さらに特に好ましくは、上記式において、
ジシクロペンチルジメトキシシランまたはジシクロペン
チルジエトキシシランである。本発明では、上記のよう
なオレフィン重合用触媒に、該触媒重量100重量部に
対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重
量部程度の界面活性剤をさらに含ませることによって、
気相重合装置の閉塞をより効果的に防止することができ
る。あるいはまた上記のようなオレフィン重合用触媒を
用いて重合を行う気相重合装置内の重合パウダー流動環
境場に、連続的または間歇的に、重合パウダーの重量の
0.1〜400ppm、好ましくは1〜200ppm程
度の界面活性剤を供給することによって、気相重合装置
の閉塞をより効果的に防止することができる。
【0041】このような界面活性剤としては、脂肪族ス
ルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アル
コールエチレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、高級
アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールエチレン
オキサイド付加物リン酸エステル塩、第4級アンモニウ
ム塩型カチオン界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤
などのイオン性界面活性剤、−(CH2CH2O)nHま
たは−{CH2CH(CH3)O}nH(但し、nは2〜
30)を有するエーテル化合物、グリセリンモノ脂肪酸
エステル、グリセリンジ脂肪酸エステル、グリセリント
リ脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコールエ
チレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステ
ル、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)脂肪族アミン、N,
N-ビス(2-ヒドロキシイソプロピル)脂肪族アミン、N,
N-ビス(2-ヒドロキシエチル)脂肪族アミド、N,N-ビス
(2-ヒドロキシイソプロピル)脂肪族アミドなどの非イ
オン性界面活性剤が挙げられる。
【0042】本発明の気相連続重合方法においては、前
記したような触媒の存在下に、オレフィンの重合を行な
うが、このような重合(本重合)を行なう前に以下に述
べるような予備重合を行なってもよい。予備重合におい
ては、通常、前記固体チタン触媒成分[A]を前記有機
アルミニウム化合物触媒成分[B]の少なくとも一部と
組合せて用いる。この際有機ケイ素化合物触媒成分
[C]の一部または全部を共存させておくこともでき
る。
【0043】予備重合では、本重合における系内の触媒
濃度よりもかなり高濃度の触媒を用いることができる。
予備重合における固体チタン触媒成分[A]の濃度は、
後述する不活性炭化水素媒体1リットル当り、チタン原
子換算で、通常約0.01〜200ミリモル、好ましく
は約0.05〜100ミリモルの範囲とすることが望ま
しい。
【0044】有機アルミニウム触媒成分[B]の量は、
固体チタン触媒成分[A]1g当り0.1〜500g好
ましくは0.3〜300gの重合体が生成するような量
であればよく、固体チタン触媒成分[A]中のチタン原
子1モル当り、通常約0.1〜100モル、好ましくは
約0.5〜50モルの量であることが望ましい。予備重
合は、不活性炭化水素媒体にオレフィンおよび上記の触
媒成分を加え、温和な条件下に行なうことが好ましい。
【0045】この際用いられる不活性炭化水素媒体とし
ては、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油な
どの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチ
レンクロリド、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水
素、あるいはこれらの混合物などを挙げることができ
る。これらの不活性炭化水素媒体のうちでは、とくに脂
肪族炭化水素を用いることが好ましい。
【0046】なお、本発明においては、上記不活性炭化
水素媒体の一部もしくは全部に代えて液状のオレフィン
を用いることもできる。予備重合で使用されるオレフィ
ンは、後述する本重合で使用されるオレフィンと同一で
あっても、異なってもよい。このようなオレフィンを予
備重合に用いると、炭素数が2〜10、好ましくは3〜
10のα- オレフィンから高結晶性の重合体が得られ
る。
【0047】予備重合の反応温度は、生成する予備重合
体が実質的に不活性炭化水素媒体中に溶解しないような
温度であればよく、通常約−20〜+100℃、好まし
くは約−20〜+80℃、さらに好ましくは0〜+40
℃の範囲であることが望ましい。なお、予備重合におい
ては、水素のような分子量調節剤を用いることもでき
る。このような分子量調節剤は、135℃のデカリン中
で測定した予備重合により得られる重合体の極限粘度
[η]が、約0.2 dl/g以上、好ましくは約0.5
〜10 dl/gになるような量で用いることが望まし
い。
【0048】予備重合は、上記のように、チタン触媒成
分[A]1g当り約0.1〜1000g、好ましくは約
0.3〜500gの重合体が生成するように行なうこと
が望ましい。予備重合量をあまり多くすると、本重合に
おけるオレフィン重合体の生産効率が低下することがあ
り、さらに得られたオレフィン重合体からフィルムなど
を成形した場合に、フィッシュアイが発生し易くなるこ
とがある。
【0049】予備重合は回分式あるいは連続式で行なう
ことができる。上記のようにして予備重合を行なった
後、あるいは予備重合を行なうことなく、前述した固体
チタン触媒成分[A]、有機アルミニウム触媒成分
[B]および有機ケイ素化合物触媒成分[C]から形成
されるオレフィン重合用触媒の存在下に、オレフィンの
本重合を行なう。
【0050】本重合において使用することができるオレ
フィンとしては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-
メチル-1- ペンテン、1-オクテンなどが挙げられる。本
発明の気相連続重合方法においては、これらのオレフィ
ンを単独で、あるいは組み合わせて使用することができ
る。これらのオレフィンのうちでは、プロピレンまたは
1-ブテンを用いて単独重合を行ない、あるいはプロピレ
ンまたは1-ブテンを主成分とする混合オレフィンを用い
て共重合を行なうことが好ましい。このような混合オレ
フィンを用いる場合、主成分であるプロピレンまたは1-
ブテンの含有率は、通常50モル%以上、好ましくは7
0モル%以上であることが好ましい。
【0051】本発明の気相連続重合方法では、とくに炭
素数3以上のα- オレフィンの重合を行なうことによ
り、立体規則性指数の高い重合体を高触媒効率で製造す
ることができる。なお、これらのオレフィンの単独重合
あるいは共重合を行なう際には、共役ジエンや非共役ジ
エンのような多不飽和結合を有する化合物を重合原料と
して用いることもできる。
【0052】本発明の気相連続重合方法においては、有
機アルミニウム化合物触媒成分[B]は、重合系中のチ
タン触媒成分[A]中のチタン原子1モルに対し、有機
アルミニウム化合物触媒成分[B]中の金属原子は、通
常約1〜2000モル、好ましくは約5〜500モルと
なるような量で用いられる。さらに、有機ケイ素化合物
触媒成分[C]は、有機アルミニウム化合物触媒成分
[B]中の金属原子1モル当り有機ケイ素化合物触媒成
分[C]中のSi 原子換算で、通常は約0.001〜1
0モル、好ましくは約0.01〜2モル、とくに好まし
くは約0.05〜1モルとなるような量で用いられる。
【0053】本発明の気相連続重合方法においては、チ
タン触媒成分[A]、有機アルミニウム化合物触媒成分
[B]および有機ケイ素化合物触媒成分[C]を本重合
時に接触させても良いし、本重合前に接触させても良
い。この本重合前の接触に当っては、任意の二者のみを
自由に選択して接触させても良いし、また各成分の一部
を二者ないしは三者接触させてもよい。
【0054】本発明の気相連続重合方法においては、重
合前に、不活性ガス雰囲気下に各触媒成分を接触させて
も良いし、オレフィン雰囲気下に各触媒成分を接触させ
ても良い。なお、予備重合で有機アルミニウム化合物触
媒成分[B]および有機ケイ素化合物触媒成分[C]の
一部を用いた場合には、予備重合で使用した触媒を、残
余の触媒とともに用いる。この場合、予備重合で使用し
た触媒は、予備重合生成物を含んでいてもよい。
【0055】本重合時に、水素を用いれば、得られる重
合体の分子量を調節することができ、メルトフローレー
トの大きい重合体が得られる。この場合においても、本
発明の気相連続重合方法では、生成重合体の立体規則性
指数が低下したり、触媒活性が低下したりすることはな
い。本発明において、オレフィンの重合温度は、通常、
約20〜120℃、好ましくは約50〜100℃、圧力
は、通常、常圧〜100kg/cm2 、好ましくは約2〜5
0kg/cm2 に設定される。本発明の気相連続重合方法に
おいては、重合を、反応条件を変えて2段以上に分けて
行なうこともできる。
【0056】このようにして得られたオレフィンの重合
体は単独重合体、ランダム共重合体およびブロック共重
合体などのいずれであってもよい。本発明では、固体触
媒成分単位量当りの立体規則性を有する重合体の収率が
高いので、重合体中の触媒残渣、とくにハロゲン含量を
相対的に低減させることができる。従って、重合体中の
触媒を除去する操作を省略できるとともに、生成オレフ
ィン重合体を用いて成形体を成形する際に、金型の発錆
を有効に防止することができる。
【0057】また、本発明に係る触媒を用いて得られる
オレフィン重合体中には、アモルファスポリマー成分が
極めて少なく、したがって炭化水素可溶成分が少なく、
この重合体から成形したフィルムは、その表面粘着性が
低い。また本発明に係るオレフィン重合用触媒を用い
て、オレフィンを共重合させた場合には、組成分布の狭
い共重合体を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】本発明のオレフィンの気相連続重合方法
は、固体チタン触媒成分[A]、有機アルミニウム化合
物触媒成分[B]および特定の有機ケイ素化合物触媒成
分[C]から形成される特定の重合触媒を用いてオレフ
ィンの重合を行なっているので、気相重合装置の閉塞を
防止することができ、しかも立体規則性の高いポリオレ
フィンを高収率で製造することができる。
【0059】そして、本発明の気相連続重合方法により
得られたポリオレフィンは、粒度分布、粒子径、嵩密度
に優れており、しかも炭化水素可溶成分が少なく、組成
分布が狭い。さらに、本発明の触媒は、上記のような優
れた特性を有するポリオレフィンを効率よく製造するこ
とができるとともに、重合時間の経過に伴う触媒活性の
低下が少ない。
【0060】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0061】
【実施例1】[固体チタン触媒成分の調製]無水塩化マ
グネシウム4.28kg、デカン22.5リットルおよび
2-エチルヘキシルアルコール21.1リットルを140
℃で5時間加熱反応を行ない、均一溶液とした。その
後、この溶液中に無水フタル酸1kgを添加し、130℃
にてさらに1時間撹拌混合を行ない、無水フタル酸を上
記の均一溶液に溶解させた。
【0062】このようにして得られた均一溶液を室温ま
で冷却した後、−15℃に保持された四塩化チタン12
0リットル中に6.5時間にわたって41.9リットル
を滴下した。滴下後、得られた溶液の温度を2時間かけ
て20℃に昇温し、20℃に達したところでジヘプチル
フタレート2.4kgを添加した。引き続き1.2時間か
けて92℃に昇温し、その温度で1時間撹拌した。その
後、熱濾過にて固体部を回収し、この固体部を132リ
ットルの四塩化チタンに再懸濁させた後、110℃まで
昇温した。110℃に達したところでジイソブチルフタ
レート0.44kgを添加し、その温度で45分間撹拌し
た。その後、再び熱濾過にて固体部を回収した。この操
作(四塩化チタンへの懸濁、昇温、ジイソブチルフタレ
ートの添加)をさらに2回繰り返した後、ヘキサンを用
いて洗浄液中にチタンが検出されなくなるまで洗浄し
た。
【0063】このようにして得られた固体チタン触媒成
分の組成は、チタン3.4重量%、マグネシウム16重
量%、ジヘプチルフタレート5重量%、ジイソブチルフ
タレート15重量%であった。 [重合]連続式流動床気相重合装置を用い、全圧22kg
/cm2−G、滞留時間2.2時間、重合温度65℃、ガ
ス線速40cm/secでプロピレンの重合を行なった。
【0064】上記で調製した触媒をチタン原子換算で
0.66mmol/h、ジシクロペンチルジメトキシシラン
を13mmol/h、トリエチルアルミニウムを66mmol/
h、プロピレンを27kg/h、水素を350リットル/
h、窒素を1.5リットル/hの割合で連続的に供給し
た。その際、重合槽内のガス組成は、水素/プロピレン
=3.7×10-2モル比であり、プロピレンは73モル
%であった。
【0065】その結果、MFRが10.5g/10min
であり、沸騰n-ヘプタンによる抽出残量(I.I.)が97.
5重量%であり、嵩比重が0.42g/mlであるプロピ
レン重合体が16.5kg/hで得られた。重合は、非常
に安定しており、重合期間中に閉塞現象は全く見られな
かった。
【0066】
【実施例2】[固体チタン触媒成分の調製]実施例1と
同様にして得られた塩化マグネシウム・2-エチルヘキシ
ルアルコール・無水フタル酸の均一溶液を室温まで冷却
した後、−24℃に保持された四塩化チタン120リッ
トル中に7時間にわたって41.9リットルを滴下し
た。滴下後、得られた溶液の温度を4時間かけて110
℃に昇温し、110℃に達したところでジイソブチルフ
タレート3.1kgを添加した。その温度で1.5時間撹
拌した。次いで、熱濾過にて固体部を回収し、この固体
部を132リットルの四塩化チタンに再懸濁させた後、
110℃まで昇温し1時間撹拌した。再び熱濾過にて固
体部を回収した後、ヘキサンを用いて洗浄液中にチタン
が検出されなくなるまで洗浄した。
【0067】このようにして得られた固体チタン触媒成
分の組成は、チタン2.4重量%、マグネシウム18重
量%、ジイソブチルフタレート13重量%であった。 [重合]連続式流動床気相重合装置を用い、全圧22kg
/cm2−G、滞留時間2時間、重合温度65℃、ガス線
速40cm/secでプロピレンの重合を行なった。
【0068】上記で調製した触媒をチタン原子換算で
0.92mmol/h、ジシクロペンチルジメトキシシラン
を18mmol/h、トリエチルアルミニウムを92mmol/
h、プロピレンを27kg/h、水素を330リットル/
h、窒素を1.5リットル/hの割合で連続的に供給し
た。その際、重合槽内のガス組成は、水素/プロピレン
=3.5×10-2モル比であり、プロピレンは73モル
%であった。
【0069】その結果、MFRが13g/10minであ
り、沸騰n-ヘプタンによる抽出残量(I.I.)が98.6重
量%であり、嵩比重が0.40g/mlであるプロピレン
重合体が16.9kg/hで得られた。重合は、非常に安
定しており、重合期間中に閉塞現象は全く見られなかっ
た。
【0070】
【実施例3】[予備重合]窒素置換された200リット
ルの反応器にヘキサン100リットルを入れ、トリエチ
ルアルミニウム10モル、ジシクロペンチルジメトキシ
シラン2モルおよび実施例2で合成した固体チタン触媒
成分をチタン原子換算で1モル投入した後、20℃でプ
ロピレンを供給することにより予備重合を開始した。プ
ロピレンの供給速度は、4時間で固体触媒1g当たりに
3gのポリマーが予備重合されるように設定した。予備
重合終了後、濾過にて固液分離を行ない、分離した固体
部を乾燥した。
【0071】[重合]連続式流動床気相重合装置を用
い、全圧22kg/cm2−G、滞留時間2時間、重合温度
65℃、ガス線速40cm/secでプロピレンの重合を行
なった。上記で調製した触媒をチタン原子換算で1.1
mmol/h、ジシクロペンチルジエトキシシランを22mm
ol/h、トリエチルアルミニウムを110mmol/h、プ
ロピレンを26kg/h、水素を310リットル/h、窒
素を1.5リットル/hの割合で連続的に供給した。そ
の際、重合槽内のガス組成は、水素/プロピレン=3.
3×10-2モル比であり、プロピレンは74モル%であ
った。
【0072】その結果、MFRが14g/10minであ
り、沸騰n-ヘプタンによる抽出残量(I.I.)が98.3重
量%であり、嵩比重が0.44g/mlであるプロピレン
重合体が16.2kg/hで得られた。重合は、非常に安
定しており、重合期間中に閉塞現象は全く見られなかっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係るオレフィンの気相連続
重合装置の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−246616(JP,A) 特開2000−309606(JP,A) 特開 平7−247308(JP,A) 特開 平4−225004(JP,A) 特開 昭64−45407(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/64 - 4/658

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィンの気相連続重合方法において、 [A]マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分
    として含有する固体チタン触媒成分、 [B]有機アルミニウム化合物触媒成分、および [C]SiR12 (OR32 (式中R1 およびR2 は、シクロペンチル基、シクロペ
    ンテニル基、シクロペンタジエニル基、炭素数1〜4の
    アルキル基1〜4個によって置換されたシクロペンチル
    基、炭素数1〜4のアルキル基1〜4個によって置換さ
    れたシクロペンテニル基、または炭素数1〜4のアルキ
    ル基1〜4個によって置換されたシクロペンタジエニル
    基であり、R3 はメチル基またはエチル基である)から
    形成されるオレフィン重合用触媒の存在下、オレフィ
    ンを重合もしくは共重合することを特徴とするオレフィ
    ンの気相連続重合方法。
  2. 【請求項2】[A]マグネシウム、チタンおよびハロゲ
    ンを必須成分として含有する固体チタン触媒成分、 [B]有機アルミニウム化合物触媒成分、および [C]SiR12 (OR32 (式中R1 およびR2 は、シクロペンチル基、シクロペ
    ンテニル基、シクロペンタジエニル基、炭素数1〜4の
    アルキル基1〜4個によって置換されたシクロペンチル
    基、炭素数1〜4のアルキル基1〜4個によって置換さ
    れたシクロペンテニル基、または炭素数1〜4のアルキ
    ル基1〜4個によって置換されたシクロペンタジエニル
    基であり、R3 はメチル基またはエチル基である)から
    形成されるオレフィン重合用触媒の存在下に、オレフィ
    ンを気相重合装置で連続的に重合もしくは共重合させ
    て、気相重合装置の閉塞を防止することを特徴とするオ
    レフィンの気相連続重合方法。
  3. 【請求項3】前記固体チタン触媒成分[A]が、マグネ
    シウム、チタンおよびハロゲンに加えて電子供与体を含
    む請求項1または2に記載のオレフィンの気相連続重合
    方法。
  4. 【請求項4】有機アルミニウム化合物触媒成分[B]
    が、重合系中のチタン触媒成分[A]中のチタン原子1
    モルに対し、有機アルミニウム化合物触媒成分[B]中
    の金属原子が1〜2000モルとなるような量で用いら
    れることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載のオレフィンの気相連続重合方法。
  5. 【請求項5】有機ケイ素化合物触媒成分[C]が、有機
    アルミニウム化合物触媒成分[B]中の金属原子1モル
    当り有機ケイ素化合物触媒成分[C]中のSi原子換算
    で、0.001〜10モルとなるような量で用いられる
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    オレフィンの気相連続重合方法。
  6. 【請求項6】前記固体チタン触媒成分[A]を前記有機
    アルミニウム化合物触媒成分[B]の少なくとも一部と
    組合せて用いて、炭素数が2〜10のα−オレフィンか
    ら高結晶性の重合体を予備重合することを特徴とする請
    求項1ないし5のいずれかに記載のオレフィンの気相連
    続重合方法。
  7. 【請求項7】前記電子供与体が、ジシクロペンチルジメ
    トキシシランまたはジシクロペンチルジエトキシシラン
    である請求項1ないし6のいずれかに記載のオレフィン
    の気相連続重合方法。
  8. 【請求項8】[A]マグネシウム、チタンおよびハロゲ
    ンを必須成分として含有する固体チタン触媒成分、 [B]有機アルミニウム化合物触媒成分、および [C]電子供与体 から形成されるオレフィン重合用触媒の存在下に、オレ
    フィンを気相重合装置で連続的に重合もしくは共重合さ
    せるに際して、 [C]電子供与体として、SiR12 (OR32 (式中R1 およびR2 は、シクロペンチル基、シクロペ
    ンテニル基、シクロペンタジエニル基、炭素数1〜4の
    アルキル基1〜4個によって置換されたシクロペンチル
    基、炭素数1〜4のアルキル基1〜4個によって置換さ
    れたシクロペンテニル基、または炭素数1〜4のアルキ
    ル基1〜4個によって置換されたシクロペンタジエニル
    基であり、R3 はメチル基またはエチル基である)を用
    いることを特徴とするオレフィン気相連続重合装置の閉
    塞防止方法。
  9. 【請求項9】前記固体チタン触媒成分が、マグネシウ
    ム、チタンおよびハロゲンに加えて電子供与体を含む請
    求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】有機アルミニウム化合物触媒成分[B]
    が、重合系中のチタン触媒成分[A]中のチタン原子1
    モルに対し、有機アルミニウム化合物触媒成分[B]中
    の金属原子が1〜2000モルとなるような量で用いら
    れることを特徴とする請求項8ないし9のいずれかに記
    載の方法。
  11. 【請求項11】有機ケイ素化合物触媒成分[C]が、有
    機アルミニウム化合物触媒成分[B]中の金属原子1モ
    ル当り有機ケイ素化合物触媒成分[C]中のSi原子換
    算で、0.001〜10モルとなるような量で用いられ
    ることを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記
    載の方法。
  12. 【請求項12】前記固体チタン触媒成分[A]を前記有
    機アルミニウム化合物触媒成分[B]の少なくとも一部
    と組合せて用いて、炭素数が2〜10のα−オレフィン
    から高結晶性の重合体を予備重合して形成される予備重
    合触媒を用いることを特徴とする請求項8ないし11の
    いずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】前記電子供与体が、ジシクロペンチルジ
    メトキシシランまたはジシクロペンチルジエトキシシラ
    ンである請求項8ないし12のいずれかに記載の方法。
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