JP3466274B2 - 生物脱臭装置 - Google Patents
生物脱臭装置Info
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- JP3466274B2 JP3466274B2 JP12324794A JP12324794A JP3466274B2 JP 3466274 B2 JP3466274 B2 JP 3466274B2 JP 12324794 A JP12324794 A JP 12324794A JP 12324794 A JP12324794 A JP 12324794A JP 3466274 B2 JP3466274 B2 JP 3466274B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、し尿処理場、下水処
理場、その他各種工業の排水処理場で発生するアンモニ
ア、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫
化メチル等の悪臭成分を含む悪臭ガスを微生物で生物学
的に分解して脱臭するための生物脱臭装置に関する。 【０００２】 【従来の技術】頂部に処理ガスの放出口を有する処理塔
の内部に上下にピート、セラミック等からなる上段充填
層と下段充填層とを設けると共に、各充填層に上から洗
浄水を散布する散水管を設け、各充填層に洗浄水を間欠
的に散布しながら処理塔内の底部に導入した原臭ガスを
下段充填層、上段充填層に上向流で通気し、原臭ガス中
の悪臭成分を充填層が坦持する硝化菌、硫黄菌等の微生
物で分解し、無臭の処理ガスとして放出する生物脱臭装
置は特開平２−１２６９１７号公報により公知である。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】原臭ガスの悪臭成分は
硫黄系の物質であって、先に上向流する下段の充填層が
その大部分を分解、除去し、除去した硫黄系物質とほゞ
当量の硫酸イオンが下段の充填層に生成する。この硫酸
イオンは微生物の生物反応を阻害するので、それを洗い
流すために洗浄水の散布を行うのであるが、悪臭成分が
１００〜３００ｐｐｍの高濃度であると、硫酸イオンの
生成量が多くなるので、洗浄水を多量に散布する必要が
ある。又、このように原臭ガスと洗浄水が向流接触する
場合はフラッディングが発生し易く、負荷を上げること
が困難である。かといって、処理塔内に上部から原臭ガ
スを導入し、原臭ガスと洗浄水を充填層中で並流接触さ
せると充填層全体が酸性になり、硫化メチル、二硫化メ
チルを分解する微生物は中性付近でしか活性を有さない
ので、悪臭成分のうちアンモニア、硫化水素、メチルメ
ルカプタンは分解、除去できるが、硫化メチルや、二硫
化メチルは除去できない。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み開発
されたのであって、本発明の生物脱臭装置は、頂部に処
理ガスの放出口を有する処理塔と、下向きの貫通した中
央筒部を有し、上記処理塔内を上下に仕切る横隔壁と、
塔内で横隔壁の上方に設けられた上段充填層と、横隔壁
の下向きの中央筒部を囲み、横隔壁の下に離して設けら
れた環状の下段充填層と、横隔壁と下段充填層との間隔
に原臭ガスを供給する給気管と、上下段の各充填層に洗
浄水を散布する散水管とを備えていることを特徴とす
る。 【０００５】 【実施例】１０は処理塔で、塔頂に処理ガスの放出口１
１が設けてある。処理塔内の中段には下向きの貫通した
中央筒部１３を有する横隔壁１２を設け、横隔壁によっ
て塔内を上下に仕切る。横隔壁の上には、該壁から上に
離してグレーチングなどの通気、通水性の支持体１４に
よって支持された上段充填層１５を設ける。又、横隔壁
の下には該壁から下に離し、前記中央筒部１３の回りを
囲む下段充填層１６を同様な支持体１７で支持して設け
てある。そして、原臭ガスを上記横隔壁１２と下段充填
層１６との間の空間１８に供給する給気管１９と、上段
充填層１５、及び下段充填層１６に夫々上から洗浄水を
散布する散水管２０，２１と、処理塔の底部に溜る洗浄
廃水を塔外に排水するドレン２２とを処理塔１０に設け
る。尚、各充填層１５，１６はピート、セラミック等を
処理塔に充填して形成する。 【０００６】横隔壁と下段充填層との間の空間１８に供
給された原臭ガスは、下段の散水管２１が散布する洗浄
水と共に下段充填層中を下向流し、その際に原臭ガスの
アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタンは下段充填
層が坦持する微生物で分解除去される。そして、下段充
填層では分解生成物として硫酸イオンが生成するが、こ
れは下段の散水管２１からの洗浄水で洗浄され、塔底に
洗い流される。 【０００７】下段充填層中を下向きに吹抜け、悪臭成分
中のアンモニア、硫化水素、メチルメルカプタンを大部
分除去された原臭ガスは、横隔壁の中央筒部１３を上に
吹抜け、上段充填層１５中を上向流し、上段の散水管２
０が散布する洗浄水と向流接触し、こゝで悪臭成分の硫
化メチル、二硫化メチルが分解、除去され、無臭の処理
ガスとなって放出口１１から大気に放出される。 【０００８】そして、上段の散水管２０が散布し、上段
充填層を洗浄した洗浄廃水は横隔壁に流れ落ち、中央筒
部１３を通って塔底に流下する。洗浄廃水を中央筒部に
集めて流下させるため横隔壁１２は漏斗形の円錐面にす
ることが好ましい。 【０００９】 【発明の効果】このように本発明では最初に原臭ガスを
洗浄水と共に下段充填層中を下向降させ、原臭ガス中に
多量に含まれている高濃度のアンモニア、硫化水素、メ
チルメルカプタンを下段充填層で分解除去し、次に原臭
ガスを上段充填層中に上向流させ、洗浄水と向流接触さ
せて原臭ガス中に残存する硫化メチル、二硫化メチルを
分解除去して脱臭を行う。従って、上段充填層では硫酸
イオンの生成が少なく、又、生成した硫酸イオンは速や
かに洗浄水で除去されるので、ｐＨはほゞ中性付近に保
持され、微生物が硫化メチル、二硫化メチルを分解除去
する活性は大である。又、硫化メチル、一硫化メチルの
濃度は通常５ｐｐｍ以下で硫化水素に較べると低いた
め、洗浄水の散布量は少なくてよく、これにより上段充
填層での圧力損失の上昇、フラッディングの発生は無
い。 【００１０】原臭ガス中の硫化水素濃度が高いときに洗
浄水の散水量が不足すると充填層中に結晶性の硫黄が生
成し、充填層が閉塞するトラブルを発生することがある
が、その場合は下段充填層への散水量を多くするだけで
対処でき、従来、上段、下段の両方の充填層への散水量
を多くしていた場合に較べて節水になる。更に、下段の
充填層は、原臭ガスの風量、洗浄水の散水量が大であっ
て、原臭ガスと洗浄水は下向並流であるため圧力損失の
上昇、フラッディングの発生が無い。従って、生物脱臭
塔の負荷を一塔で大きくとることができる。 【００１１】更に、上段充填層に散布した洗浄水が下段
充填層に降り、これによって下段充填層は自身に散布さ
れる洗浄水のほか、上段充填層から降りる洗浄水をも受
けると、下段充填層は上段充填層に比して圧密化、圧力
損失増大の進行が早まる。しかし、本発明では上段充填
層からの洗浄水は横隔壁上に降り、中央筒上で直接に塔
底に排水するため、下段充填層は、上段充填層に散水し
た洗浄水の影響を受けない。従って、上段充填層の影響
による下段充填層の圧密化、圧力損失の高まりは生じな
い。
理場、その他各種工業の排水処理場で発生するアンモニ
ア、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫
化メチル等の悪臭成分を含む悪臭ガスを微生物で生物学
的に分解して脱臭するための生物脱臭装置に関する。 【０００２】 【従来の技術】頂部に処理ガスの放出口を有する処理塔
の内部に上下にピート、セラミック等からなる上段充填
層と下段充填層とを設けると共に、各充填層に上から洗
浄水を散布する散水管を設け、各充填層に洗浄水を間欠
的に散布しながら処理塔内の底部に導入した原臭ガスを
下段充填層、上段充填層に上向流で通気し、原臭ガス中
の悪臭成分を充填層が坦持する硝化菌、硫黄菌等の微生
物で分解し、無臭の処理ガスとして放出する生物脱臭装
置は特開平２−１２６９１７号公報により公知である。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】原臭ガスの悪臭成分は
硫黄系の物質であって、先に上向流する下段の充填層が
その大部分を分解、除去し、除去した硫黄系物質とほゞ
当量の硫酸イオンが下段の充填層に生成する。この硫酸
イオンは微生物の生物反応を阻害するので、それを洗い
流すために洗浄水の散布を行うのであるが、悪臭成分が
１００〜３００ｐｐｍの高濃度であると、硫酸イオンの
生成量が多くなるので、洗浄水を多量に散布する必要が
ある。又、このように原臭ガスと洗浄水が向流接触する
場合はフラッディングが発生し易く、負荷を上げること
が困難である。かといって、処理塔内に上部から原臭ガ
スを導入し、原臭ガスと洗浄水を充填層中で並流接触さ
せると充填層全体が酸性になり、硫化メチル、二硫化メ
チルを分解する微生物は中性付近でしか活性を有さない
ので、悪臭成分のうちアンモニア、硫化水素、メチルメ
ルカプタンは分解、除去できるが、硫化メチルや、二硫
化メチルは除去できない。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み開発
されたのであって、本発明の生物脱臭装置は、頂部に処
理ガスの放出口を有する処理塔と、下向きの貫通した中
央筒部を有し、上記処理塔内を上下に仕切る横隔壁と、
塔内で横隔壁の上方に設けられた上段充填層と、横隔壁
の下向きの中央筒部を囲み、横隔壁の下に離して設けら
れた環状の下段充填層と、横隔壁と下段充填層との間隔
に原臭ガスを供給する給気管と、上下段の各充填層に洗
浄水を散布する散水管とを備えていることを特徴とす
る。 【０００５】 【実施例】１０は処理塔で、塔頂に処理ガスの放出口１
１が設けてある。処理塔内の中段には下向きの貫通した
中央筒部１３を有する横隔壁１２を設け、横隔壁によっ
て塔内を上下に仕切る。横隔壁の上には、該壁から上に
離してグレーチングなどの通気、通水性の支持体１４に
よって支持された上段充填層１５を設ける。又、横隔壁
の下には該壁から下に離し、前記中央筒部１３の回りを
囲む下段充填層１６を同様な支持体１７で支持して設け
てある。そして、原臭ガスを上記横隔壁１２と下段充填
層１６との間の空間１８に供給する給気管１９と、上段
充填層１５、及び下段充填層１６に夫々上から洗浄水を
散布する散水管２０，２１と、処理塔の底部に溜る洗浄
廃水を塔外に排水するドレン２２とを処理塔１０に設け
る。尚、各充填層１５，１６はピート、セラミック等を
処理塔に充填して形成する。 【０００６】横隔壁と下段充填層との間の空間１８に供
給された原臭ガスは、下段の散水管２１が散布する洗浄
水と共に下段充填層中を下向流し、その際に原臭ガスの
アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタンは下段充填
層が坦持する微生物で分解除去される。そして、下段充
填層では分解生成物として硫酸イオンが生成するが、こ
れは下段の散水管２１からの洗浄水で洗浄され、塔底に
洗い流される。 【０００７】下段充填層中を下向きに吹抜け、悪臭成分
中のアンモニア、硫化水素、メチルメルカプタンを大部
分除去された原臭ガスは、横隔壁の中央筒部１３を上に
吹抜け、上段充填層１５中を上向流し、上段の散水管２
０が散布する洗浄水と向流接触し、こゝで悪臭成分の硫
化メチル、二硫化メチルが分解、除去され、無臭の処理
ガスとなって放出口１１から大気に放出される。 【０００８】そして、上段の散水管２０が散布し、上段
充填層を洗浄した洗浄廃水は横隔壁に流れ落ち、中央筒
部１３を通って塔底に流下する。洗浄廃水を中央筒部に
集めて流下させるため横隔壁１２は漏斗形の円錐面にす
ることが好ましい。 【０００９】 【発明の効果】このように本発明では最初に原臭ガスを
洗浄水と共に下段充填層中を下向降させ、原臭ガス中に
多量に含まれている高濃度のアンモニア、硫化水素、メ
チルメルカプタンを下段充填層で分解除去し、次に原臭
ガスを上段充填層中に上向流させ、洗浄水と向流接触さ
せて原臭ガス中に残存する硫化メチル、二硫化メチルを
分解除去して脱臭を行う。従って、上段充填層では硫酸
イオンの生成が少なく、又、生成した硫酸イオンは速や
かに洗浄水で除去されるので、ｐＨはほゞ中性付近に保
持され、微生物が硫化メチル、二硫化メチルを分解除去
する活性は大である。又、硫化メチル、一硫化メチルの
濃度は通常５ｐｐｍ以下で硫化水素に較べると低いた
め、洗浄水の散布量は少なくてよく、これにより上段充
填層での圧力損失の上昇、フラッディングの発生は無
い。 【００１０】原臭ガス中の硫化水素濃度が高いときに洗
浄水の散水量が不足すると充填層中に結晶性の硫黄が生
成し、充填層が閉塞するトラブルを発生することがある
が、その場合は下段充填層への散水量を多くするだけで
対処でき、従来、上段、下段の両方の充填層への散水量
を多くしていた場合に較べて節水になる。更に、下段の
充填層は、原臭ガスの風量、洗浄水の散水量が大であっ
て、原臭ガスと洗浄水は下向並流であるため圧力損失の
上昇、フラッディングの発生が無い。従って、生物脱臭
塔の負荷を一塔で大きくとることができる。 【００１１】更に、上段充填層に散布した洗浄水が下段
充填層に降り、これによって下段充填層は自身に散布さ
れる洗浄水のほか、上段充填層から降りる洗浄水をも受
けると、下段充填層は上段充填層に比して圧密化、圧力
損失増大の進行が早まる。しかし、本発明では上段充填
層からの洗浄水は横隔壁上に降り、中央筒上で直接に塔
底に排水するため、下段充填層は、上段充填層に散水し
た洗浄水の影響を受けない。従って、上段充填層の影響
による下段充填層の圧密化、圧力損失の高まりは生じな
い。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の生物脱臭装置の一実施例の断面図であ
る。 【図２】図１のＡ−Ｂ線での断面図である。 【符号の説明】 １０ 処理塔 １１ 放出口 １２ 横隔壁 １３ 中央筒部 １４ 支持材 １５ 上段充填層 １６ 下段充填層 １７ 支持材 １８ 横隔壁と下段充填層間の空間 １９ 給気管 ２０ 散水管 ２１ 散水管 ２２ ドレン
る。 【図２】図１のＡ−Ｂ線での断面図である。 【符号の説明】 １０ 処理塔 １１ 放出口 １２ 横隔壁 １３ 中央筒部 １４ 支持材 １５ 上段充填層 １６ 下段充填層 １７ 支持材 １８ 横隔壁と下段充填層間の空間 １９ 給気管 ２０ 散水管 ２１ 散水管 ２２ ドレン
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平５−168850（ＪＰ，Ａ)
特開 平５−168849（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B01D 53/84 - 53/85,53/38
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 頂部に処理ガスの放出口を有する処理塔
と、下向きの貫通した中央筒部を有し、上記処理塔内を
上下に仕切る横隔壁と、塔内で横隔壁の上方に設けられ
た上段充填層と、横隔壁の下向きの中央筒部を囲み、横
隔壁の下に離して設けられた環状の下段充填層と、横隔
壁と下段充填層との間隔に原臭ガスを供給する給気管
と、上下段の各充填層に洗浄水を散布する散水管とを備
えていることを特徴とする生物脱臭装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12324794A JP3466274B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 生物脱臭装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12324794A JP3466274B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 生物脱臭装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07303816A JPH07303816A (ja) | 1995-11-21 |
| JP3466274B2 true JP3466274B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=14855857
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12324794A Expired - Fee Related JP3466274B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 生物脱臭装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3466274B2 (ja) |
-
1994
- 1994-05-13 JP JP12324794A patent/JP3466274B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07303816A (ja) | 1995-11-21 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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