JP3465959B2 - インクジェットヘッド - Google Patents
インクジェットヘッドInfo
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- JP3465959B2 JP3465959B2 JP12778994A JP12778994A JP3465959B2 JP 3465959 B2 JP3465959 B2 JP 3465959B2 JP 12778994 A JP12778994 A JP 12778994A JP 12778994 A JP12778994 A JP 12778994A JP 3465959 B2 JP3465959 B2 JP 3465959B2
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- ink
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- pressure chamber
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2202/00—Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
- B41J2202/01—Embodiments of or processes related to ink-jet heads
- B41J2202/10—Finger type piezoelectric elements
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、インク液滴を画像記録
媒体上に選択的に付着させるインクジェットヘッドの構
造に関する。
媒体上に選択的に付着させるインクジェットヘッドの構
造に関する。
【０００２】
【従来の技術】今日、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト・プリンターの内で、原理が最も単純
で、かつカラー印刷に好適なものとしてインクジェット
・プリンターがある。そのうちでも、ドット形成時にの
みインク液滴を吐出する、いわゆるドロップ・オン・デ
マンド（ＤＯＤ）型が主流といえる。ＤＯＤ型の代表的
な方式としては、例えば特公昭５３−１２１３８号公報
に開示されているカイザー型、あるいは、例えば特公昭
６１−５９９１４号公報に開示されているサーマルジェ
ット型がある。このうち、前者の特公昭５３−１２１３
８号公報に記載の構成では、小型化が難かしく、後者の
特公昭６１−５９９１４号公報に記載の構成では、高熱
をインクに加えるためにインクが焦げ付くという、それ
ぞれに非常に困難な問題を抱えている。
ノンインパクト・プリンターの内で、原理が最も単純
で、かつカラー印刷に好適なものとしてインクジェット
・プリンターがある。そのうちでも、ドット形成時にの
みインク液滴を吐出する、いわゆるドロップ・オン・デ
マンド（ＤＯＤ）型が主流といえる。ＤＯＤ型の代表的
な方式としては、例えば特公昭５３−１２１３８号公報
に開示されているカイザー型、あるいは、例えば特公昭
６１−５９９１４号公報に開示されているサーマルジェ
ット型がある。このうち、前者の特公昭５３−１２１３
８号公報に記載の構成では、小型化が難かしく、後者の
特公昭６１−５９９１４号公報に記載の構成では、高熱
をインクに加えるためにインクが焦げ付くという、それ
ぞれに非常に困難な問題を抱えている。
【０００３】以上のような欠陥を同時に解決する方式と
して、圧電性素材の細片を用いる構造で、例えば特公平
４−４８６２２号公報に開示された伸縮モード型のもの
が提案されている。
して、圧電性素材の細片を用いる構造で、例えば特公平
４−４８６２２号公報に開示された伸縮モード型のもの
が提案されている。
【０００４】伸縮モード型のインクジェットヘッドの構
造を、図３の斜視図に示す。ＰＺＴ（チタン酸ジルコン
酸鉛）のような圧電性素材の細片１２２を、導電性の支
持基板１２１と絶縁性の蓋１２３との間に平行に固着
し、この細片１２２間に多数の細長いチャネルを形成す
る。これらのチャネルは、それぞれインクが充填された
インク室兼インク通路であるインクチャネル１２５と、
空隙のダミーチャネル１２６を交互に設けたものであ
る。そして、インクチャネル１２５は、一方の端が共通
のインク溜１２７に接続されてインクが供給され、他方
の開放端はそのまま印字ノズルになっている。
造を、図３の斜視図に示す。ＰＺＴ（チタン酸ジルコン
酸鉛）のような圧電性素材の細片１２２を、導電性の支
持基板１２１と絶縁性の蓋１２３との間に平行に固着
し、この細片１２２間に多数の細長いチャネルを形成す
る。これらのチャネルは、それぞれインクが充填された
インク室兼インク通路であるインクチャネル１２５と、
空隙のダミーチャネル１２６を交互に設けたものであ
る。そして、インクチャネル１２５は、一方の端が共通
のインク溜１２７に接続されてインクが供給され、他方
の開放端はそのまま印字ノズルになっている。
【０００５】圧電性素材の細片１２２は、矢印７で示さ
れるように、支持基板１２１に垂直な方向に分極され、
細片１２２の蓋１２３側の上面部には電極１２４が、イ
ンクチャネル１２５に対応して、細片２個１組毎に設け
られている。
れるように、支持基板１２１に垂直な方向に分極され、
細片１２２の蓋１２３側の上面部には電極１２４が、イ
ンクチャネル１２５に対応して、細片２個１組毎に設け
られている。
【０００６】電極１２４に、導電性の基板１２１に対す
る電位を与えると、インクチャネル１２５の両側の圧電
性素材の細片１２２が、厚さを増し幅を減じるような伸
縮モードの変形を起こし、インクチャネル１２５の容積
が増加する。電極１２４への電圧印加を停止すると、２
個の細片はもとの形状に戻るので通路容積が急激に縮小
する。その結果、その通路の端部の印字ノズルからイン
ク液滴１２８が放出される。
る電位を与えると、インクチャネル１２５の両側の圧電
性素材の細片１２２が、厚さを増し幅を減じるような伸
縮モードの変形を起こし、インクチャネル１２５の容積
が増加する。電極１２４への電圧印加を停止すると、２
個の細片はもとの形状に戻るので通路容積が急激に縮小
する。その結果、その通路の端部の印字ノズルからイン
ク液滴１２８が放出される。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】このような圧電性素材
の細片を用いる構造のインクジェットヘッドには、次に
述べるような問題があった。
の細片を用いる構造のインクジェットヘッドには、次に
述べるような問題があった。
【０００８】第１の問題は、圧電性素材の細片１２２
を、導電性の支持基板１２１と絶縁性の蓋１２３との間
に固着しているので、この細片１２２の分極７に垂直な
変形（ｄ31モード）が拘束され、この影響で厚さ方向の
変形（ｄ33モード）が小さくなって効率が低下すること
である。
を、導電性の支持基板１２１と絶縁性の蓋１２３との間
に固着しているので、この細片１２２の分極７に垂直な
変形（ｄ31モード）が拘束され、この影響で厚さ方向の
変形（ｄ33モード）が小さくなって効率が低下すること
である。
【０００９】導電性の支持基板１２１に対し、電極１２
４に電位を与えると、圧電性素材の細片１２２は厚さを
増す変形（ｄ33モード）を起こす。一方、このｄ33モー
ドの変形に伴って、圧電性素材にはその幅を減じる変形
および長手方向、つまりインクチャネル１２５の長さ方
向の収縮（ｄ31モード）が生じる。もし、このｄ31モー
ド変形が完全に拘束されると、ｄ33モード変形が生じな
くなる。従来のインクジェットヘッド構造では、圧電性
素材の細片１２２が支持基板１２１と蓋１２３との間に
固着されているので、その接合部でｄ31モード変形が拘
束され、ｄ33モード変形が小さくなって、インク液滴１
２８の吐出力が低下するか、またはインク液滴１２８が
全く生成されない現象が生じる。
４に電位を与えると、圧電性素材の細片１２２は厚さを
増す変形（ｄ33モード）を起こす。一方、このｄ33モー
ドの変形に伴って、圧電性素材にはその幅を減じる変形
および長手方向、つまりインクチャネル１２５の長さ方
向の収縮（ｄ31モード）が生じる。もし、このｄ31モー
ド変形が完全に拘束されると、ｄ33モード変形が生じな
くなる。従来のインクジェットヘッド構造では、圧電性
素材の細片１２２が支持基板１２１と蓋１２３との間に
固着されているので、その接合部でｄ31モード変形が拘
束され、ｄ33モード変形が小さくなって、インク液滴１
２８の吐出力が低下するか、またはインク液滴１２８が
全く生成されない現象が生じる。
【００１０】第２の問題は、上記のような圧電性素材の
ｄ31変形のために、インクチャネル１２５の一つが駆動
される時、支持基板１２１と絶縁性の蓋１２３が力を受
けて波打ち、隣接するインクチャネルに対して干渉を生
じることである。
ｄ31変形のために、インクチャネル１２５の一つが駆動
される時、支持基板１２１と絶縁性の蓋１２３が力を受
けて波打ち、隣接するインクチャネルに対して干渉を生
じることである。
【００１１】本発明の目的は、圧電性素材の細片を用い
るインクジェットヘッドにおいて、これら従来の構造に
起因する問題を解決し、効率良く圧電性素材の細片を駆
動して、強い吐出力で安定したインク液滴の噴射を行う
とともに、隣り合うインクチャネル間に干渉のないイン
クジェットヘッドを提供することである。
るインクジェットヘッドにおいて、これら従来の構造に
起因する問題を解決し、効率良く圧電性素材の細片を駆
動して、強い吐出力で安定したインク液滴の噴射を行う
とともに、隣り合うインクチャネル間に干渉のないイン
クジェットヘッドを提供することである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のインクジェットヘッドは、次のような構造
を採用する。すなわち、従来、インクチャネル両側の隔
壁を構成する圧電性素材の細片は、基板に配置、接合さ
れていたが、本発明においては、基板の上に圧電性素材
でできた底部を設け、この底部にも電極をつけて駆動す
る。インクチャネルの隔壁を構成する圧電性素材の細片
は、この層の上に配列されている。換言すれば、従来は
インクチャネルの底部は基板であったが、本発明では、
インクチャネルの底部もまた圧電性素材よりなってい
る。
め、本発明のインクジェットヘッドは、次のような構造
を採用する。すなわち、従来、インクチャネル両側の隔
壁を構成する圧電性素材の細片は、基板に配置、接合さ
れていたが、本発明においては、基板の上に圧電性素材
でできた底部を設け、この底部にも電極をつけて駆動す
る。インクチャネルの隔壁を構成する圧電性素材の細片
は、この層の上に配列されている。換言すれば、従来は
インクチャネルの底部は基板であったが、本発明では、
インクチャネルの底部もまた圧電性素材よりなってい
る。
【００１３】
【作用】上記の構造によれば、圧力室の底部を圧電素子
で構成してこれを駆動するので、チャネル隔壁をなす圧
電素子のｄ31モード変形に対する基板からの拘束は、こ
の底部の圧電素子層で吸収され、隔壁のｄ33変形が自由
に行われて、吐出力の強い安定したインク液滴噴射が得
られる。また、圧電素子の変形がもはや基板によって拘
束されないので、基板の剛性を十分に上げてインクチャ
ネル間の干渉を防止することができる。
で構成してこれを駆動するので、チャネル隔壁をなす圧
電素子のｄ31モード変形に対する基板からの拘束は、こ
の底部の圧電素子層で吸収され、隔壁のｄ33変形が自由
に行われて、吐出力の強い安定したインク液滴噴射が得
られる。また、圧電素子の変形がもはや基板によって拘
束されないので、基板の剛性を十分に上げてインクチャ
ネル間の干渉を防止することができる。
【００１４】
【実施例】以下、本発明の実施例におけるインクジェッ
トヘッドの構成を、図面を基に説明する。
トヘッドの構成を、図面を基に説明する。
【００１５】［実施例１］図１は、本発明の第１の実施
例であるインクジェットヘッドを、一部を破断して示す
斜視図である。基板１１を覆って設けた底部１は、厚さ
方向に分極した板状圧電素子を導電材料５を介して複数
枚積層したものである。底部１の上に隔壁１０ａ、１０
ｂ、１０ｃ等を配置するが、これらの隔壁も、底部１と
同様に、厚さ方向に分極した板状圧電材料を導電材料５
を介して積層したものである。
例であるインクジェットヘッドを、一部を破断して示す
斜視図である。基板１１を覆って設けた底部１は、厚さ
方向に分極した板状圧電素子を導電材料５を介して複数
枚積層したものである。底部１の上に隔壁１０ａ、１０
ｂ、１０ｃ等を配置するが、これらの隔壁も、底部１と
同様に、厚さ方向に分極した板状圧電材料を導電材料５
を介して積層したものである。
【００１６】底部１に積層されている導電材料５は、底
部全面に広がるものでなく、図１で、隔壁１０ｂ、１０
ｃの下方およびその間の底部１端面の領域に導電材料５
を表す線があり、隔壁１０ａと１０ｂの間の端面にはな
いことで示されるように、底部１には、隔壁２枚を１組
とする領域毎に区切って導電材料５が積層されている。
隔壁１０ａも、図では除去されているが実際は手前にあ
る隔壁と対になる。
部全面に広がるものでなく、図１で、隔壁１０ｂ、１０
ｃの下方およびその間の底部１端面の領域に導電材料５
を表す線があり、隔壁１０ａと１０ｂの間の端面にはな
いことで示されるように、底部１には、隔壁２枚を１組
とする領域毎に区切って導電材料５が積層されている。
隔壁１０ａも、図では除去されているが実際は手前にあ
る隔壁と対になる。
【００１７】集電極４ａを、真空蒸着などの薄膜形成手
段により金（Ａｕ）を用いて、隔壁１０ｂ、１０ｃの端
面とこれら隔壁の下方の底部１の端面で両隔壁にまたが
る部分（すなわち底部１に導電材料５が積層されている
領域）に形成し、他端にも、図には表されてないが同様
の集電極を形成する。隔壁１０ａおよびこれと対になる
隔壁（図では省略）の両端面と、その下方の底部１の両
端面にも、同様に集電極２ａ、２ｂを形成する。このよ
うに隔壁の２個１組毎に、両端面に集電極を設ける。両
端面の集電極間に電圧を加えることにより、２個１組の
隔壁群とその下方の底部１を、圧電アクチュエータとし
て駆動できる。
段により金（Ａｕ）を用いて、隔壁１０ｂ、１０ｃの端
面とこれら隔壁の下方の底部１の端面で両隔壁にまたが
る部分（すなわち底部１に導電材料５が積層されている
領域）に形成し、他端にも、図には表されてないが同様
の集電極を形成する。隔壁１０ａおよびこれと対になる
隔壁（図では省略）の両端面と、その下方の底部１の両
端面にも、同様に集電極２ａ、２ｂを形成する。このよ
うに隔壁の２個１組毎に、両端面に集電極を設ける。両
端面の集電極間に電圧を加えることにより、２個１組の
隔壁群とその下方の底部１を、圧電アクチュエータとし
て駆動できる。
【００１８】なお隔壁群の両端面のうち一方の面（例え
ば図１で集電極を描いた面）の集電極は、このように隔
壁２個毎に分離して設けるのでなく、底部１の端面全体
でつながっていてもいいが、他方の面の集電極は、隔壁
２個毎に分離されていなければならない。
ば図１で集電極を描いた面）の集電極は、このように隔
壁２個毎に分離して設けるのでなく、底部１の端面全体
でつながっていてもいいが、他方の面の集電極は、隔壁
２個毎に分離されていなければならない。
【００１９】このようにして、圧電素子の底部１上に隔
壁群が平行に配列され、隔壁間に溝が形成されるが、上
記のように集電極２ａ、４ａ等で連結された２個１組の
隔壁間の溝、例えば隔壁１０ｂ、１０ｃ間の溝９は圧力
室になり、その隣の溝１２はダミーチャネルになる。隔
壁群の前面側にはインク吐出口となるノズル１６を持つ
ノズル板１５を接合し、背面側には共通インク溜１９と
これに通じるインク供給口１８を持つ封止片１４を接合
する。圧力室９はインク供給口１８で共通インク溜１９
に通じている。さらに、隔壁群の上面には蓋１３を接合
するが、この時、蓋１３のスリット３がダミーチャネル
である溝１２に揃うよう配置する。こうして溝の一列お
きに、圧力室９が形成される。
壁群が平行に配列され、隔壁間に溝が形成されるが、上
記のように集電極２ａ、４ａ等で連結された２個１組の
隔壁間の溝、例えば隔壁１０ｂ、１０ｃ間の溝９は圧力
室になり、その隣の溝１２はダミーチャネルになる。隔
壁群の前面側にはインク吐出口となるノズル１６を持つ
ノズル板１５を接合し、背面側には共通インク溜１９と
これに通じるインク供給口１８を持つ封止片１４を接合
する。圧力室９はインク供給口１８で共通インク溜１９
に通じている。さらに、隔壁群の上面には蓋１３を接合
するが、この時、蓋１３のスリット３がダミーチャネル
である溝１２に揃うよう配置する。こうして溝の一列お
きに、圧力室９が形成される。
【００２０】次に、このような構造のインクジェットヘ
ッドの動作を説明する。前面の集電極４ａと背面の集電
極間に、板状圧電材料の分極方向と同じ方向に電界が発
生するよう電圧を加えると、隔壁１０ｂ、１０ｃと底部
１は厚さ方向に伸び、伸び量に比例して圧力室９の体積
が増加する。そこで、この電圧印加を断つと隔壁１０
ｂ、１０ｃは元の厚さに戻るので、インクが満ちている
圧力室９の容積が急激に減少し、圧力室９内部に圧力が
発生する。この圧力によってノズル１６からインク液滴
１７が吐出される。
ッドの動作を説明する。前面の集電極４ａと背面の集電
極間に、板状圧電材料の分極方向と同じ方向に電界が発
生するよう電圧を加えると、隔壁１０ｂ、１０ｃと底部
１は厚さ方向に伸び、伸び量に比例して圧力室９の体積
が増加する。そこで、この電圧印加を断つと隔壁１０
ｂ、１０ｃは元の厚さに戻るので、インクが満ちている
圧力室９の容積が急激に減少し、圧力室９内部に圧力が
発生する。この圧力によってノズル１６からインク液滴
１７が吐出される。
【００２１】前述のように、圧電素子は厚さを増す方向
に変形（ｄ33モード）する時、それに垂直な方向の変形
（ｄ31モード）を伴うが、逆に、ｄ31モードが他の部材
との接合等で拘束されると、ｄ33モード変形は小さくな
り、この原因で、従来のインクジェットヘッドではイン
クの吐出し性能が低下した。
に変形（ｄ33モード）する時、それに垂直な方向の変形
（ｄ31モード）を伴うが、逆に、ｄ31モードが他の部材
との接合等で拘束されると、ｄ33モード変形は小さくな
り、この原因で、従来のインクジェットヘッドではイン
クの吐出し性能が低下した。
【００２２】しかし、本発明の構造では、圧力室９の底
部１が圧電素子でできており、隔壁群は基板１１でなく
圧電素子の底部１の上に配置されている。これにより基
板１１との結合による拘束が底部１で吸収されるととも
に、底部１にも電圧を加えて駆動するので、底部１の表
面層すなわち各隔壁の根本に接続する面がこれらの隔壁
と同方向の変形を行い、各隔壁は基板１１との接合によ
る拘束から解放される。これにより隔壁は十分に変形し
てインク液滴を噴射し、吐出力の強い安定したインク液
滴１７が生成される。
部１が圧電素子でできており、隔壁群は基板１１でなく
圧電素子の底部１の上に配置されている。これにより基
板１１との結合による拘束が底部１で吸収されるととも
に、底部１にも電圧を加えて駆動するので、底部１の表
面層すなわち各隔壁の根本に接続する面がこれらの隔壁
と同方向の変形を行い、各隔壁は基板１１との接合によ
る拘束から解放される。これにより隔壁は十分に変形し
てインク液滴を噴射し、吐出力の強い安定したインク液
滴１７が生成される。
【００２３】このように、圧力室９に加圧するための隔
壁の変形が、基板１１の影響を受けることが少ないの
で、基板１１に高い剛性を持つ部材を用いることが可能
になる。これにより、一つの圧力室を駆動することが基
板１１を通じて他の圧力室に及ぶこと、すなわち圧力室
間の干渉を防止できる。
壁の変形が、基板１１の影響を受けることが少ないの
で、基板１１に高い剛性を持つ部材を用いることが可能
になる。これにより、一つの圧力室を駆動することが基
板１１を通じて他の圧力室に及ぶこと、すなわち圧力室
間の干渉を防止できる。
【００２４】［実施例２］図２は、本発明の第２の実施
例のインクジェットヘッドの斜視図である。図１と同様
に一部を破断して示してある。基板１１、蓋１３、封止
片１４、ノズル板１５等の構成については、実施例１の
場合と同じである。
例のインクジェットヘッドの斜視図である。図１と同様
に一部を破断して示してある。基板１１、蓋１３、封止
片１４、ノズル板１５等の構成については、実施例１の
場合と同じである。
【００２５】図２に示すように、基板１１に、厚さ方向
に分極させた板状圧電材料を導電材料５を介して複数枚
積層した積層圧電素子２４を接着し、ダイヤモンドブレ
ード等により浅い溝２２と深い溝２３とを１列おきに形
成してある。浅い溝２３が圧力室９で、深い溝２３がダ
ミーチャネルである。
に分極させた板状圧電材料を導電材料５を介して複数枚
積層した積層圧電素子２４を接着し、ダイヤモンドブレ
ード等により浅い溝２２と深い溝２３とを１列おきに形
成してある。浅い溝２３が圧力室９で、深い溝２３がダ
ミーチャネルである。
【００２６】この構成は、隔壁２０ａの端面や、圧力室
９の底部の圧電素子部分２１の端面に集電極を設ける上
で、図示のように前面で集電極２５を一つにつなげて圧
力室全部に共通のものにし、背面で集電極２６を圧力室
毎に分離して設けるのに適する。それには、基板１１に
封止片１４を搭載する前に、金（Ａｕ）の薄膜で前面の
集電極２５と背面の集電極２６を同時に形成し、この
際、背面の集電極２６が基板１１の封止片１４搭載用領
域も覆うようにし、カッターで深い溝２３を削り出すこ
とにより背面の集電極２６を各圧力室別に分離し、同時
に基板１１の封止片１４搭載用領域上のパターンも分離
する。基板１１上で分離されたパターンは、外部からの
信号線との接続に用いられる。
９の底部の圧電素子部分２１の端面に集電極を設ける上
で、図示のように前面で集電極２５を一つにつなげて圧
力室全部に共通のものにし、背面で集電極２６を圧力室
毎に分離して設けるのに適する。それには、基板１１に
封止片１４を搭載する前に、金（Ａｕ）の薄膜で前面の
集電極２５と背面の集電極２６を同時に形成し、この
際、背面の集電極２６が基板１１の封止片１４搭載用領
域も覆うようにし、カッターで深い溝２３を削り出すこ
とにより背面の集電極２６を各圧力室別に分離し、同時
に基板１１の封止片１４搭載用領域上のパターンも分離
する。基板１１上で分離されたパターンは、外部からの
信号線との接続に用いられる。
【００２７】このように、実施例２の構成は、駆動用の
集電極２５、２６および基板１１上の電極パターンを形
成する上で便利である。
集電極２５、２６および基板１１上の電極パターンを形
成する上で便利である。
【００２８】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
インクジェットヘッドは、圧力室の底部を圧電素子で形
成してこれを駆動しているので、基板との結合部分にお
けるｄ31モード変形への影響をこの底部の圧電素子が吸
収し、隔壁の圧電素子が拘束されることなく変形してイ
ンク液滴噴射を行い、吐出力の強い安定したインク液滴
が得られる。すなわち、圧電素子の駆動効率が向上す
る。
インクジェットヘッドは、圧力室の底部を圧電素子で形
成してこれを駆動しているので、基板との結合部分にお
けるｄ31モード変形への影響をこの底部の圧電素子が吸
収し、隔壁の圧電素子が拘束されることなく変形してイ
ンク液滴噴射を行い、吐出力の強い安定したインク液滴
が得られる。すなわち、圧電素子の駆動効率が向上す
る。
【００２９】また、隔壁の動作が基板の影響を受けなく
なったので、十分な剛性を持つ部材を用いて基板を構成
することができ、これによりインクチャネル間の干渉を
防止することができる。
なったので、十分な剛性を持つ部材を用いて基板を構成
することができ、これによりインクチャネル間の干渉を
防止することができる。
【００３０】さらに、隔壁や底部が板状圧電材料を積層
した構造なので、低い電圧で駆動可能なインクジェット
ヘッドを実現できる。
した構造なので、低い電圧で駆動可能なインクジェット
ヘッドを実現できる。
【図１】本発明の第１の実施例のインクジェットヘッド
の構成を示す斜視図である。
の構成を示す斜視図である。
【図２】本発明の第２の実施例のインクジェットヘッド
の構成を示す斜視図である。
の構成を示す斜視図である。
【図３】従来のインクジェットヘッドの圧力室の構造を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
１、２１ 底部
２ａ、２ｂ、４ａ、２５、２６ 集電極
５ 導電材料
９ 圧力室
１０ａ、１０ｂ、１０ｃ、２０ａ 隔壁
１１ 基板
１２、２２、２３ 溝
１３ 蓋
１４ 封止片
１５ ノズル板
１９ 共通インク溜
Claims (3)
- 【請求項１】 基板と、 厚さ方向に分極させた板状圧電材料を導電材料を介して
前記基板上に複数枚積層した底部と、 厚さ方向に分極させた板状圧電素子を導電材料を介して
前記底部の上に複数枚積層した細片状の複数列の隔壁を
設け、 前記隔壁同士の間に溝を形成し、該溝のうちの一の溝は
圧力室として使用するとともに該一の溝の両側の溝は圧
力室として使用しないこととし、 前記圧力室のそれぞれにインク供給口とノズルを設け、 前記導電材料への電圧印加により前記底部および隔壁に
伸縮モードの変形を行わせる ことを特徴とするインクジ
ェットヘッド。 - 【請求項２】 圧力室として使用しない溝と前記基板と
の間の底部の厚みは、圧力室として使用する溝と前記基
板との間の底部の厚みよりも小さいことを特徴とする請
求項１に記載のインクジェットヘッド。 - 【請求項３】 前記底部は、前記隔壁と前記基板との
間、および圧力室として使用する溝と前記基板との間に
設けたことを特徴とする請求項１に記載のインクジェッ
トヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12778994A JP3465959B2 (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | インクジェットヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12778994A JP3465959B2 (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | インクジェットヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07329290A JPH07329290A (ja) | 1995-12-19 |
| JP3465959B2 true JP3465959B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=14968724
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12778994A Expired - Fee Related JP3465959B2 (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | インクジェットヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3465959B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7274133B2 (en) | 2003-05-30 | 2007-09-25 | Ngk Insulators, Ltd. | Cell driving type piezoelectric actuator, and method of manufacturing cell driving type piezoelectric actuator |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE69814486T2 (de) * | 1997-01-14 | 2004-04-01 | Nec Corp. | Tintenstrahlaufzeichnungskopf mit einem piezoelektrischen Substrat |
| US6933663B2 (en) | 2001-04-06 | 2005-08-23 | Ngk Insulators, Ltd. | Cell driving type actuator and method for manufacturing the same |
| JP4604625B2 (ja) * | 2004-09-22 | 2011-01-05 | パナソニック株式会社 | 圧電型マイクロ流体制御器 |
-
1994
- 1994-06-09 JP JP12778994A patent/JP3465959B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7274133B2 (en) | 2003-05-30 | 2007-09-25 | Ngk Insulators, Ltd. | Cell driving type piezoelectric actuator, and method of manufacturing cell driving type piezoelectric actuator |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07329290A (ja) | 1995-12-19 |
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