JPH07137259A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびその製造方法

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JPH07137259A
JPH07137259A JP9195694A JP9195694A JPH07137259A JP H07137259 A JPH07137259 A JP H07137259A JP 9195694 A JP9195694 A JP 9195694A JP 9195694 A JP9195694 A JP 9195694A JP H07137259 A JPH07137259 A JP H07137259A
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JP
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ink
substrate
groove
pressure chamber
conductive material
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JP9195694A
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Inventor
Seiichi Osawa
誠一 大澤
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Citizen Watch Co Ltd
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Citizen Watch Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 厚さ方向に分極させた板状圧電材料1a、1
bを導電材料2a,2bを介して複数枚積層した圧電素
子からなる隔壁10を、基板上に複数個配列し、複数の
溝20を形成し、この溝20の端部に封止22とノズル
孔23を形成したノズル板24と、蓋14により圧力室
を構成し、圧電素子の厚み方向の変化で圧力室15の容
積を変化させノズル孔23よりインク液滴17を噴射さ
せるインクジェットヘッドおよびその製造方法。 【効果】 高密度で小型、かつ応答性の高いマルチノズ
ルを有するインクジェットヘッドを提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク液滴を画像記録
媒体上へ選択的に付着させるインクジェットヘッドの構
造と、この構造を形成するための製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、その市場を大きく拡大しつつある
ノンインパクト・プリンターの内で、原理が最も単純
で、かつカラー印刷に好適なものとしてインクジェット
・プリンターがある。そのうちでも、ドット形成時にの
みインク液滴を吐出するいわゆるドロップ・オン・デマ
ンド(DOD)型が主流といえる。
【0003】DOD型としては、たとえば特公昭53−
12138号公報に開示されているカイザー型、あるい
は、たとえば特公昭61−59914号公報に開示され
ているサーマルジェット型がその代表的な方式としてあ
る。
【0004】このうち、前者のカイザー型、は小型化が
難かしく、後者のサーマルジェット型は高熱をインクに
加えるためにインクが焦げ付くという、それぞれに非常
に困難な問題を抱えている。
【0005】以上のような欠陥を同時に解決する手段と
して、圧電性素材の細片を用いる構造で、たとえば特公
平4−48622号公報に開示された伸縮モード型や、
たとえば特開昭63−252750号公報に開示された
せん断モード型が提案されている。
【0006】伸縮モード型の構造を図12に示す。PZ
T(チタン酸ジルコン酸鉛)のような圧電性素材の細片
122を、導電性の支持基板121と絶縁性の蓋123
との間に平行に固着し、この細片122間に多数の細長
いチャネルを形成する。
【0007】これらのチャネルは交互に、それぞれイン
クが充填されたインク室兼インク流路のチャネル(イン
クチャネル)125と、インクが充填されない空隙のダ
ミーチャネル126とである。
【0008】そして、インクチャネル125は、一方の
端が共通のインク溜に接続され、ここよりインクが供給
されるとともに、他方の端にはインク通路の形態の印字
ノズルが設けられる。
【0009】圧電性素材の細片122は、矢印7で示さ
れるように、支持基板121に垂直な方向に分極され、
蓋123側の細片122上面部には、インクチャネル1
25に対応して電極124が設けられている。
【0010】ここで、導電性の支持基板121に電極1
24に対して電位を与えるならば、圧電性素材の細片1
22はその厚さを増し、その幅を減じるような伸縮モー
ドの変形をおこす。
【0011】2個の細片への電圧印加を停止すると、両
細片はもとの形状に戻り、それにより通路容積は急激に
縮小させられる。その結果、その通路からインク液滴の
放出がなされる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の圧電性素材の細片を用いる構造のインクジェット
ヘッドがかかえるつぎに記載するような問題点を解決し
ようとするものである。
【0013】第1の課題点は、圧電性素材の細片の変位
量が微少であるため吐出力が弱いことである。
【0014】伸縮モード型でのインク吐出力についてや
や詳細に説明する。前記に特公平4−48622号公報
に開示された代表的なインクジェットヘッドのサイズ
は、細片122の幅寸法および高さ寸法が50μmで、
インクチャネル125の長さ寸法が10mmである。
【0015】この公報の中には具体的な圧電性素材の定
数や駆動電圧が開示されていないので、仮に、圧電定数
としてd33=5×10-10 m/V、駆動電圧として15
0Vという共に実質的に非常に大きな値を選んでみる。
【0016】すると、インクチャネルの体積減少の変化
量は約60plと見積もられるが、たとえば特開昭63
−1580号公報に開示されているように、一般にイン
クジェットのインク液滴は直径20〜90μmで、標準
的には直径40μmすなわち約30pl程度以上のイン
ク液滴量が必要といえる。
【0017】このインク液滴量は、体積変化の見積量の
約1/2であり、共通のインクだめへのインクの逃げ量
などを考慮するならば、30plのインク液滴吐出です
ら、必ずしも余裕のある値ではないのである。
【0018】このようなインクの吐出力の不足は、イン
ク液滴の吐出方向の不安定性を誘発し、印字したドット
の位置ズレを引き起こすばかりでなく、ノズル穴付近で
高粘度化したインクを吐出できなくなり、印字ドット抜
けと言う致命的な欠陥にもつながるものである。
【0019】また、この吐出力不足とともに、インクの
圧力室から充分に管路を絞ったノズル構造を採っていな
いので、インク液滴の飛翔速度が大きくならないという
問題もある。
【0020】インクジェットヘッドを記録紙に対して左
右に動かして印刷を行うタイプ、いわゆるシリアルプリ
ンタにおいては、各々のインクノズルからのインク液滴
の飛翔速度のばらつきで、インクの記録紙上の着弾位置
のばらつきが生じる。
【0021】そして、インク液滴の飛翔速度が低い場
合、記録紙上の着弾位置のばらつきは飛翔速度に高いに
場合に比べて拡大されるので、著しく印字品位を悪くす
る。
【0022】このインク液滴の飛翔速度の不足を補うに
は、駆動電圧を高めることや、細片の高さを高くするす
ることや、細片の幅寸法を広げること、などが考えられ
る。
【0023】しかしながら、駆動電圧としては150V
そのものが実用上からは既にかなり高い値であり採用す
ることは難しく、細片の高さ寸法を高くすることも駆動
電圧を高さに連動して上げたときに初めて効果がでるも
のであり、やはり有効な対策とは言えない。
【0024】一方、細片の幅寸法を広げることは、イン
クチャネル間のピッチ寸法が拡大するため、ノズル間の
ピッチ寸法も広がって、高解像度の印字に向かなくなる
という別の問題を引き起こすのである。
【0025】第2の課題点としては、細長いチャネル形
態の圧力室によって印字ヘッドが構成されているので、
管路抵抗によりインクの供給能力に限界があり、インク
液滴の連続応答性が悪いという問題である。
【0026】第3の課題点としては、インク液滴の生成
に要するインク室の必要な体積変化量は、圧電素材の細
片の変位量とチャネルの断面積に比例する。このため、
微少な変位量しか得られない圧電素子の細片では、イン
ク室の小型化に限界があり、このためノズルの配列ピッ
チ寸法には限界があるという問題である。
【0027】本発明では、前述のような従来の圧電性素
材の細片を用いる構造のインクジェットヘッドの個々の
構造や機構に起因した問題を解決し、吐出力および連続
吐出性を高かくして美しく速い印字が可能で、かつ低電
圧で駆動することができる小型のインクジェットヘッド
を提供するものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のインクジェットヘッドの構造とその製造方法と
は、下記記載の手段を採用する。
【0029】本発明による第1の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、基板と、厚さ方向に分極させた板状
圧電材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子か
らなる隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝
と、溝を覆う蓋と、溝端部に配設された封止およびノズ
ル孔を有するノズル板により構成する圧力室と、基板ま
たは封止または蓋のいずれかに設けるインク供給口とを
備え、導電材料に電圧を印加し隔壁を厚さ方向に変形さ
せることでインクが充填された圧力室の容積を変化させ
てノズル孔よりインク液滴を噴射させること特徴とす
る。
【0030】本発明による第2の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、基板と、厚さ方向に分極させた板状
圧電材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子か
らなる隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝
と、溝を覆う蓋と、溝端部に配設された封止およびノズ
ル孔を有するノズル板により構成する圧力室と、基板ま
たは封止または蓋のいずれかに設けるインク供給口とを
備え、溝の一本おきにインクの充填をし圧力室とし、他
の溝をダミーの溝とし、導電材料に電圧を印加し隔壁を
厚さ方向に変形させることでインクが充填された圧力室
の容積を変化させてノズル孔よりインク液滴を噴射させ
ること特徴とする。
【0031】本発明による第3の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、ダミーの溝は圧力室を形成する溝よ
り幅寸法が狭いこと特徴とする。
【0032】本発明による第4の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、基板と、厚さ方向に分極させた板状
圧電材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子か
らなる隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝
と、それぞれの溝を覆う実質的に独立した蓋と、溝端部
に配設された封止およびノズル孔を有するノズル板によ
り構成する圧力室と、基板または封止または蓋のいずれ
かに設けるインク供給口とを備え、溝の一本おきにイン
クの充填をし圧力室とし、他の溝をダミーの溝とし、導
電材料に電圧を印加し隔壁を厚さ方向に変形させること
でインクが充填された圧力室の容積を変化させてノズル
孔よりインク液滴を噴射させること特徴とする。
【0033】本発明による第5の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、圧電素子を駆動する導電材料の各々
が電気的に接続された集電極を隔壁の両端部に配設した
ことを特徴とする。
【0034】本発明による第6の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、集電極に電力を供給するための配線
パターンを基板上に形成したことを特徴とする。
【0035】本発明による第7の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、基板と、厚さ方向に分極させた板状
圧電材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子か
らなる隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝
と、溝の両端部に配設された封止と、インク噴射口を有
し溝を覆う蓋により構成する圧力室と、基板または封止
または蓋のいずれかに設けるインク供給口とを備え、導
電材料に電圧を印加し隔壁を厚さ方向に変形させること
でインクが充填された圧力室の容積を変化させてインク
噴射口よりインク液滴を噴射させること特徴とする。
【0036】本発明による第8の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、インク噴射が蓋に対して垂直方向な
される構成において、溝の一本おきにインクの充填をし
圧力室とし、他の溝をダミーの溝としたこと特徴とす
る。
【0037】本発明による第9の実施例におけるインク
ジェットヘッドは、インク噴射が蓋に対して垂直方向な
される構成において、ダミーの溝は圧力室を形成する溝
より狭いこと特徴とする。
【0038】本発明による第10の実施例におけるイン
クジェットヘッドは、基板と、厚さ方向に分極させた板
状圧電材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子
からなる隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する
溝と、溝の両端部に配設された封止と、溝を覆う実質的
に独立した蓋により構成する圧力室と、蓋上に配したノ
ズル孔を有するノズル板と、基板または封止または蓋の
いずれかに設けるインク供給口とを備え、溝の一本おき
にインクの充填をし圧力室とし、他の溝をダミーの溝と
し、導電材料に電圧を印加し隔壁を厚さ方向に変形させ
ることでインクが充填された圧力室の容積を変化させて
ノズル孔よりインク液滴を噴射させること特徴とする。
【0039】本発明による第11のインクジェットヘッ
ドは、インク噴射が蓋に対して垂直方向なされる構成に
おいて、圧電素子を駆動する導電材料の各々が電気的に
接続された集電極を隔壁の両端部に配設したことを特徴
とする。
【0040】本発明による第12の実施例におけるイン
クジェットヘッドは、インク噴射が蓋に対して垂直方向
なされる構成において、集電極に電力を供給するための
配線パターンを基板上に形成したことを特徴とする。
【0041】本発明による第13の実施例におけるイン
クジェットヘッドは、板状圧電材料を駆動するための電
極としての導電材料と、圧力室に充填されたインクとが
接触しないように圧力室にコーティング膜を設けること
を特徴とする。
【0042】本発明によるインクジェットヘッド製造方
法は、基板と、厚さ方向に分極させた板状圧電材料を導
電材料を介して複数枚積層した圧電素子からなる隔壁
と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝と、この溝
で形成する圧力室とを有するインクジェットヘッドにお
ける製造方法は、基板に積層圧電体を接着する工程と、
薄膜形成手段によって基板と積層圧電体に電極を形成す
る工程と、積層圧電体および基板をダイシングする工程
と、個々の圧電素子が駆動可能なように電極をパターン
分離する工程とを有することを特徴とする。
【0043】
【作用】本発明のインクジェットヘッドの上記の構成に
よれば、圧電板を積層しているので、低電圧駆動でも圧
電素子の変形量を充分大きくとることができる。このた
め、圧力室の体積変化量が大きくなり、安定した吐出力
が得られる。
【0044】また、圧力室の断面に比べ断面の小さなノ
ズル孔を設けている。このため、インク液滴を吐出する
ためのインク流路を絞る効果により、インク液滴を高速
で噴射することができる。
【0045】またさらに、前述のように圧電素子の変化
量が大きいため圧力室断面を小さくできチャネル長の短
い圧力室が形成できる。このため、インク流路抵抗を小
さくなり、管路抵抗が小さくできるので高い周波数でイ
ンク液滴の繰り返し生成が可能となり、印字速度の速い
インクジェットヘッドが提供できる。
【0046】またさらに、圧電素子の駆動電極と基板上
の配線パターンを一体的に形成することができ、ヘッド
製作が容易であるばかりでなく外部からに電気的接続が
簡単にできる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例におけるインクジェッ
トヘッドの構成を、図面を基に説明する。
【0048】図1、および図2は、本発明の第1の実施
例におけるインクジェットヘッドを示しており、図1は
インクジェットヘッドの一部を破断して示す斜視図であ
り、図2は圧力室の断面図である。以下図1と図2とを
交互に参照して説明する。
【0049】図1および図2に示すように、厚さ方向に
分極した第1の板状圧電材料1aは第1の導電材料2a
を介して、第1の板状圧電材料1aと反対方向に分極し
た第2の板状圧電材料1bと貼り合わされ、さらに第2
の導電材料2bを介して、第2の板状圧電材料1bと反
対方向に分極した第3の板状圧電材料1cが貼り合わさ
れる。
【0050】さらに同様な手段で必要な枚数だけ導電材
料と板状圧電材料とを順次積層すること、で隔壁10が
形成される。
【0051】また、第1の導電材料2a、第3の導電材
料2cなどは、隔壁10の一方の端面上に金膜(Au)
を真空蒸着法などの薄膜形成手段で形成された第1の集
電極3aと導通がとられる。
【0052】さらに第2の導電材料2b、第4の導電材
料2dなどは、隔壁10の他の端面に第1の集電極3a
と同様な手段によって形成された第2の集電極3bと導
通がとられている。
【0053】このような構成により第1の集電極3aと
第2の集電極3b間に電圧を印加すると、導電材料間に
電圧が生じ、板状圧電材料の厚さ方向に電界が発生す
る。このため隔壁10は圧電素子として機能する。
【0054】この隔壁10は、基板11上に複数個配列
され、接着剤または加熱溶着法で固定され、溝20、2
1が形成される。
【0055】この溝20、21の端部の一方に封止22
を接着し、さらに溝20、21と封止22上に、インク
供給口13を開口するように形成した蓋14で覆う。
【0056】そしてさらに、溝20の他端にノズル孔2
3を設けたノズル板24を接着することで、複数の独立
した圧力室15が形成される。
【0057】さらに基板11上に配線パターン25を配
設し、さらにこの配線パターン25とフレキシブル配線
板26とを接続することにより、外部からの駆動でイン
クジェットヘッドが駆動可能となる。
【0058】また図1では示していないが、インク供給
口13にはインクカートリッジの共通インク溜からイン
クが供給できるようになっている。
【0059】また本発明の実施例では、インク供給口1
3は蓋14に形成したが、封止22または基板11に形
成してもかまわない。
【0060】さらに、インク供給口13の大きさをチャ
ネル18の断面積に比べて充分小さくすると、インクが
充填された圧力室15からのインクの逆流を抑制できる
ので効果的である。本発明のインクジェットヘッド構成
によれば、インク供給口13の断面積および管路長さを
自由に設定することが可能である。
【0061】さらに以上の説明では、隔壁10と基板1
1との接着面、および隔壁10と蓋14との接着面に
は、導電材料による電極を形成していない。しかしなが
ら、隔壁10と基板11との接着面と、隔壁10と蓋1
4との接着面に電極を形成し、基板11と蓋14に接す
る板状圧電素子を駆動してもかまわない。
【0062】つぎに、本発明の第1の実施例のインクジ
ェットヘッドの動作を、図1と図2と用いて説明する。
【0063】第1の集電極3a、第2の集電極3bに接
続されたフレキシブル配線板26から電力を供給する
と、第1の導電材料2a,第2の導電材料2b間に電圧
が発生する。そして第2の板状圧電材料1bは厚さ方向
で電界が生じる。
【0064】第2の板状圧電材料1bは厚さ方向で電界
と反対方向に分極されているので、厚さ方向に縮む。
【0065】板状圧電材料の厚さをt、変形量をδt、
印加電圧をV、厚さ方向の圧電定数をd33とすると、歪
は電界強度に比例し、 δt/t=d33V/t、 つまり、δt=d33Vとなる。
【0066】この上式は、変形量は電圧に比例し、圧電
材料の厚さに依存しないことを意味する。
【0067】積層された各々の板状圧電材料は、第2の
板状圧電材料1bと同様の変形が発生し、全厚さ方向の
変形は、両面に電極が形成された板状圧電材料の積層枚
数mと比例しm×δtとなり、一枚に比べm倍の大きな
変形量が得られる。
【0068】さらに、前記の変形量より小さいが、圧電
材料である隔壁10は、溝20、溝21方向に伸びが発
生し、圧力室15の容積を減じ圧力を発生させる補助的
効果も現れる。
【0069】前記の厚さ方向の変形の力は大きく、圧力
室15の断面積をSとすると、S×m×δtだけの容積
は収縮する。この容積の収縮、つまり体積変化量により
圧力室15内に圧力が発生し、ノズル孔23よりインク
液滴17が噴射される。
【0070】圧力室15の体積変化量は、インク液滴1
7を形成するために一定量が必要であるが、本発明の実
施例では圧電素子一枚で構成するより、充分大きな体積
変化量が得られる。このため本発明では、安定したイン
ク液滴17の形成が可能である。
【0071】またさらに、本発明の実施例では一枚の圧
電素子の変形量をm倍に増幅できるので、圧力室の断面
積Sは一枚の圧電素子で構成した場合の1/mにするこ
とが可能となり小さな圧力室が形成できる。
【0072】このため、チャネル18の長さを短くする
ことが可能である。これはつぎに述べるように、インク
の供給に対して有利である。
【0073】インク液滴17を連続して生成するために
は、吐出したインク液滴17と同量のインクが、チャネ
ル18に対してインク噴射のためのノズル孔23と反対
の端に位置したインク供給口13より速やかに供給され
なければならない。
【0074】したがって、連続してインク液滴17を形
成するためには、チャネル18の管路抵抗は小さく、か
つチャネル18は短い方がよい。
【0075】本発明によると、積層した圧電素子からな
る隔壁10の厚さ方向、つまりチャネル18の高さ寸法
は、板状圧電材料の厚さと積層枚数に依存し、高さを増
す場合には板状圧電材料の枚数を増やすことで、変形量
は大きくすることができる。
【0076】基本的に発生圧力は、体積変化量/圧力室
体積に比例する。このため、体積の増加分は変形量で補
えるので、吐出力の低下はない。
【0077】隔壁10の高さを増せば、チャネル18の
断面積は大きくできる。このため管路抵抗を小さくで
き、かつ前述のようにチャネル18の長さを短く構成す
ることができる。したがって、インク供給能力が向上す
るので連続して安定したインク液滴17を形成すること
ができる。このためインク液滴17噴射の連続特性が向
上する。
【0078】同様なことを単層型の従来例で実施すると
変位量は変化せず、厚さが増えた分だけ、圧力室15全
体の体積は増える。このため発生圧力は低下してしま
う。
【0079】発生圧力を高くするために、印加する電圧
を増せば良いが、前述のように電圧を150Vよりさら
に上げることは、実用的でない。
【0080】また本発明のインクジェットヘッドにおい
ては、積層により変形量を増幅できる。このため、一定
な変形量を得るため必要な印加電圧を、圧電素子一枚の
場合に比べて低くでき、50V以下の低電圧駆動が可能
である。
【0081】さらに、本発明のインクジェットヘッド構
成によれば、インク液滴17形成にも有利である。
【0082】前述のようにして発生した圧力によって、
チャネル18のほぼ中央からノズル孔23寄りのインク
は、ノズル孔23に向かってチャネル18の断面積を持
った流体として流れる。
【0083】このインクの流れはより細い管であるノズ
ル孔23で絞られ、ベルヌーイの定理により、インク流
速は大きくなる。これにより高速でインク液滴17が噴
射することができる。
【0084】圧電素子の細片を用いるチャネル構造のイ
ンクジェットヘッドでは、発生力の大きさ、および管路
抵抗から考察すると、経験的にはチャネル18断面積に
対するノズル孔23面積は1/10以下が望ましい。
【0085】さらに、ノズル孔23の大きさに変えて、
インク液滴17速度、またはインク液滴17径をコント
ロールし、記録紙上により高精度でより微細なドットを
形成し、さらに密度の高く美しい印刷を行うこともでき
る。
【0086】以上の説明では圧電素子の縮みによるイン
ク液滴の噴射動作を記載したが、電界方向と分極方向と
を同方向にし、板状圧電材料を厚さ方向に伸ばして圧力
の容積を増加させ、その後電圧印加を断ち圧電素子が元
の状態に戻ることで圧力を発生させ、インク液滴を噴射
させることも可能である。
【0087】図1に示すように、溝21はインクが充填
されない空隙のダミーの溝を形成している。
【0088】このインクを充填しないダミー溝を形成す
ることにより、隣接するインクが充填された溝20、2
0a、20b、つまりインクの圧力室15は個別に駆動
可能となる。
【0089】このため時間的に自由な駆動が可能とな
り、たとえば、同時に隣接する圧力室15のインクを噴
射したり、または一方を遅延させて噴射したりすること
も可能となる。
【0090】インクを充填しないダミーの溝の溝21を
形成しない場合には、隣接する圧力室15の間の隔壁1
0は共用される。
【0091】このため、一方の圧力室15を駆動したと
き、隣あった圧力室からインク液滴が飛び出さないよう
な条件設定が必要である。
【0092】具体的には一定量以上の変位を行わないよ
うにするとか、インク孔のメニスカスの液面振動に合わ
せてインク液滴が飛び出さないような駆動タイミングを
選ぶような設定が必要である。
【0093】ダミーの溝21は、隣接する圧力室15の
隔壁10を独立させる機能だけに形成されているので、
隣接の隔壁10間に空隙さえあればよい。
【0094】このダミーの溝21幅寸法を加工限界の幅
まで狭くすると、圧力室15の配列ピッチ密度を上げる
のに優位である。したがって、より高密度なノズルピッ
チを持ったヘッドが得られる。
【0095】さらに以上の説明では、隔壁10を、イン
ク供給口13を有する蓋14と基板11とに接着した
が、隔壁10をインク供給口13を設けた基板11と蓋
14とに接着するように構成してもよい。
【0096】図3は本発明の実施例における他のインク
ジェットヘッド構成を示す部分断面図である。
【0097】インクを充填する溝20を覆う蓋30は、
インクが充填されない溝21を覆う部分を空隙とするこ
とで実質的に個々の圧力室に対して独立に動くようにな
っている。他の構成は図1と図2とに示すインクジェッ
トヘッドと同じ構成であるので、詳細な説明は省略す
る。
【0098】図3に示す構成によれば、インク液滴噴射
のための隔壁10の変位と、蓋30の変形、または振動
伝播などの機械的影響を完全に断つことができる。この
ために、それぞれの圧力室15間の干渉現象を完全に抑
えることができる。
【0099】つぎに本発明によるインクジェットヘッド
の構造を形成するための製造方法について説明する。図
4、図5、図6、図7、図8は、本発明の第1の実施例
によるインクジェットヘッドの製造方法を示した斜視図
である。以下、これらの図面を用い製造工程順にインク
ジェットヘッドの製造方法を説明する。
【0100】図4に示すように、板状圧電材料となる圧
電セラミックからなる第1のグリーンシート40aは、
表面の一部に第1の露出部41aが残るように、第1の
導電材料50aを印刷法により形成する。
【0101】つぎに、図5に示すように第1の導電材料
50aの上に、板状圧電材料となる新たな第2のグリー
ンシート40bを積み重ね、第1の露出部41aの反対
側の端面に位置する部分に第2の露出部41bが残るよ
うに、第2の導電材料50bを印刷法により形成する。
【0102】このように板状圧電材料となるグリーンシ
ートと導電材料とを交互に積み重ねたのちに、加圧焼結
処理することで、図6に示すような圧電素子ブロック6
0を形成することができる。
【0103】そして図7で示すように、ガラスからなる
基板11上に圧電素子ブロック60を接着する。さらに
圧電素子ブロック上面61をマスキングしたうえで、全
面に金(Au)などの導電材料を真空蒸着法により形成
することにより、電極70を形成する。
【0104】このとき、圧電素子ブロック60内の第1
の導電材料50a、第2の導電材料50b(図5参照)
などは、それぞれ圧電素子ブロック壁面70a、圧電素
子ブロック壁面70bで、電極70と導通をとることが
できる。
【0105】さらに図8に示すように、圧電素子ブロッ
ク60と基板11の一部とをダイヤモンドカッタなどの
切削工具よりカットする。この結果、隔壁10と溝20
と、溝21とが形成される。
【0106】さらに基板11の側面82に付着した金膜
を平面研削等により除去すると、隔壁10の個々が駆動
可能となるように電極70はパターン分離される。
【0107】つぎに図1に示すように、封止22を隔壁
10の端部に接着し、インク供給口13を形成したガラ
スからなる蓋14を隔壁10上に接着されすることによ
り、複数の圧力室15を形成することができる。
【0108】以上説明してきたように本発明の実施例の
製造方法によれば、圧電素子を駆動する導電材料の各々
が電気的に接続された第1の集電極80aと、第2の集
電極80bとを隔壁10の両端部に簡単に配設すること
ができる。この第1の集電極80aと第2の集電極80
bとを隔壁の両端部に配設すると、インクジェットヘッ
ド外の駆動線との実装が容易となるので効果的である。
【0109】さらに、本発明の実施例の製造方法によれ
ば、図8に示すように、基板11上に第1の集電極80
aと第2の集電極80bに電力を供給するための配線パ
ターン81を形成できる。
【0110】この配線パターン81を基板11上に形成
した構成によれば、さらに、図1で示したフレキシブル
配線板26との電気的接続が容易となる。
【0111】以上、本発明の第1の実施例におけるイン
クジェットヘッドの構成を形成するための製造方法につ
いて述べてきたが、本発明は、この構成に限定されるも
のではない。
【0112】たとえば、基板11はガラスでなく、セラ
ミック、プラスチックなどでもかまわない。
【0113】またさらに蓋14は、ガラスでなく、セラ
ミック、プラスチック、金属でもかまわない。
【0114】また本発明の実施例では板状圧電材料に圧
電セラミックを用いたが、有機高分子圧電フィルムを用
いることも可能である。
【0115】本発明の実施例では圧電素子の隔壁と基
板、隔壁と蓋との接着面には電極を形成しなかった。し
かしながら、圧電素子ブロック60の基板、および蓋の
当接する面を導電材料を塗布し、電極を形成すること
で、基板および蓋と隣合わせた板状圧電材料も駆動する
ことも可能である。
【0116】さらに電極の取り出し構成は、実施例に限
定されるものでなく、たとえば集電極の形成には真空蒸
着法を用いたが、圧電素子の端面に導電塗装を塗布して
もかまわないし、圧電素子上の集電極から直接、フレキ
シブル配線板を接続してもかまわない。
【0117】またさらに図7で圧電素子ブロック上面6
1をマスキングし電極70を形成したが、マスキングを
しないで全面に金膜を形成し上面61の全面または一部
の金膜を研削によって除去してもかまわない。
【0118】つぎに本発明の第2の実施例を説明する。
図9と図10とは、本発明の第2の実施例におけるイン
クジェットヘッドを示しており、図9はヘッドの一部を
断面して示す斜視図であり、図10は圧力室を示す断面
図である。
【0119】図9に示すように、実施例1で説明したも
のと同じ構成の隔壁10を基板11上に複数個配列する
ことにより形成された複数の溝20、溝21の両端部に
封止22を接着する。
【0120】さらに隔壁10と溝20と溝21と封止2
2とを覆うようにインク噴射口91を形成した蓋90を
接着し、圧力室15を形成する。
【0121】図10に示すように、実施例1で説明した
ものと同じ製造方法で、隔壁10を形成する第2の板状
圧電材料1bを駆動する第1の導電材料2aは、第1の
集電極100aに電気的接続を行い、第2の導電材料2
bは第2の集電極100bに電気的接続を行う。
【0122】さらに第1の集電極100aおよび第2の
集電極100bは、基板11上に形成した配線パターン
101と導通をとり、さらにインクジェットヘッドの端
部に取り付けたフレキシブル配線板26と接続をとる。
【0123】フレキシブル配線板26から電力を供給す
ると、配線パターン101を経由して第1の集電極10
0a、第2の集電極100bに電流が流れ、それぞれの
板状圧電材料を駆動することができる。
【0124】この図9と図10とに示す手段で板状圧電
材料1bなどに電圧を印加し、隔壁10を変形させ、イ
ンク噴射口91よりインク液滴17をさせる。
【0125】そしてインク液滴17噴射操作後、基板1
1に形成されたインク供給口102からインクの供給が
行われる。
【0126】この実施例の構成によると、第2の板状圧
電材料1bの変形方向にインク噴射口91を形成してい
るので、発生圧力の方向とインク液滴17の吐出方向が
一致するため、効率の良いインク液滴17の噴射が可能
となる。このため吐出速度の向上、圧力室の小型化など
の性能向上を達成することができる。
【0127】さらに隔壁10の狭い端面にノズル板を設
けずにすむので、接着方法が容易であるという製法方法
上の優位さもある。
【0128】実施例1で説明したように、図9で示す溝
21をダミーの溝とすると、それぞれの圧力室15を変
形させる隔壁10をそれぞれ独立にできるので、各々の
圧力室15は時間的に自由に駆動できる。
【0129】またさらに、インクを充填しないダミーの
溝21の幅寸法を狭くすることは、インクジェットヘッ
ドの高密度化に有利であることは、実施例1と同様であ
る。
【0130】図11は本発明の実施例におけるインクジ
ェットヘッドの他の構成を示す部分断面図である。
【0131】図9および図10で示した構成と同じよう
に、隔壁10を基板11上に複数個配列することにより
形成された複数の溝20、溝21の両端に封止22(図
9参照)を接着するように設ける。
【0132】さらに隔壁10と溝20と溝21と封止2
2を覆うようにインク噴射口111を形成した蓋110
を、インクの充填される溝20にそれぞれ独立に接着す
る。
【0133】さらに、ノズル孔112を形成したノズル
板113を蓋110上に接着する。
【0134】図11に示す構成によれば、第1の実施例
で説明したと同じように、それぞれの圧力室15は機械
的干渉が発生しない。
【0135】さらにインク噴射面114は、平坦形状で
形成できるので、ノズル板113のインク汚れを拭き取
るワイピングブレードなどのクリーニング操作も採用可
能となる。
【0136】以上説明した実施例、たとえば図1で示し
た圧力室15を形成する隔壁10の内面に、ポリパラキ
シレン樹脂を使用した化学蒸着法により形成するコーテ
ィング行い、コーティング膜を形成すれば、圧力室15
内のインクは、導電材料に接触しない。
【0137】このコーティング膜は高い電気絶縁性を有
し、圧力室15に接する電極である導電材料は圧力室1
5と電気的に絶縁される。
【0138】このコーティング膜を設ける構成にする
と、導電材料で形成された駆動電極がインクに触れてい
ない。
【0139】このためインクの化学的変化で駆動電極が
腐食したり、気体が発生したりすることがなく、水性イ
ンク・油性インク(非水性)インクのいずれでも使用可
能となる。
【0140】本発明の実施例ではポリパラキシレン樹脂
を用いたコーティング膜による構成を示したが、本発明
はこの構成に限定されるものではなく、たとえば導電材
料をあらかじめ圧力室15を形成する壁面に出ないよう
に印刷しておいて圧電素子を加圧焼結し、圧力室15を
形成する隔壁10の壁面には電極が露出しない構成にす
ることも可能である。
【0141】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
インクジェットヘッドによれば、板状圧電材料を積層し
ている。このため低電圧駆動でも圧電素子の変形量を充
分大きくとることができ、圧力室の体積変化量が大きい
ため、安定した吐出力が得られるという効果がある。
【0142】さらに、圧力室の断面に比べ断面の小さな
ノズル孔を設けている。このため吐出インク流路を絞る
効果により、インク液滴を高速で噴射することができる
という効果がある。
【0143】またさらに、圧電素子の変化量が大きいた
め、圧力室の断面積を小さくすることができ、チャネル
の長さの短い圧力室が形成できる。このため、インク流
路抵抗を小さくなり、管路抵抗が小さくできるので、高
い周波数でインク液滴が噴射できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるインクジェット
ヘッドの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例におけるインクジェット
ヘッドの構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例におけるインクジェットヘッド
の他の構造例を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例におけるインクジェット
ヘッドの圧電素子の構造を形成するための製造方法を示
す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施例におけるインクジェット
ヘッドの圧電素子の構造を形成するための製造方法を示
す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施例におけるインクジェット
ヘッドの圧電素子の構造を形成するための製造方法を示
す斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施例におけるインクジェット
ヘッドの圧電素子の構造を形成するための製造方法を示
す斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施例におけるインクジェット
ヘッドの圧電素子の構造を形成するための製造方法を示
す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施例におけるインクジェット
ヘッドの構成の一部を破断して示す斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施例におけるインクジェッ
トヘッドの構成を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例におけるインクジェットヘッ
ドの他の構造例を示す断面図である。
【図12】従来例における伸縮モード型のインクジェッ
トヘッドの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a 第1の板状圧電材料 2a 第1の導電材料 3a 第1の集電極 10 隔壁 11 基板 13 インク供給口 14 蓋 15 圧力室 17 インク液滴 18 チャネル 20 溝 21 溝 22 封止 23 ノズル孔 24 ノズル板 25 配線パターン 26 フレキシブル配線板

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、厚さ方向に分極させた板状圧電
    材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子からな
    る隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝と、
    溝を覆う蓋と、溝端部に配設された封止およびノズル孔
    を有するノズル板により構成する圧力室と、基板または
    封止または蓋のいずれかに設けるインク供給口とを備
    え、導電材料に電圧を印加し隔壁を厚さ方向に変形させ
    ることでインクが充填された圧力室の容積を変化させて
    ノズル孔よりインク液滴を噴射させること特徴とするイ
    ンクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 基板と、厚さ方向に分極させた板状圧電
    材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子からな
    る隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝と、
    溝を覆う蓋と、溝端部に配設された封止およびノズル孔
    を有するノズル板により構成する圧力室と、基板または
    封止または蓋のいずれかに設けるインク供給口とを備
    え、溝の一本おきにインクを充填して圧力室とし、他の
    溝をダミーの溝とし、導電材料に電圧を印加し隔壁を厚
    さ方向に変形させることでインクが充填された圧力室の
    容積を変化させてノズル孔よりインク液滴を噴射させる
    こと特徴とするインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 ダミーの溝は、圧力室を形成する溝より
    幅寸法が狭いこと特徴とする請求項2に記載のインクジ
    ェットヘッド。
  4. 【請求項4】 基板と、厚さ方向に分極させた板状圧電
    材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子からな
    る隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝と、
    それぞれの溝を覆う実質的に独立した蓋と、溝端部に配
    設された封止およびノズル孔を有するノズル板により構
    成する圧力室と、基板または封止または蓋のいずれかに
    設けるインク供給口とを備え、溝の一本おきにインクを
    充填し圧力室とし、他の溝をダミーの溝とし、導電材料
    に電圧を印加し隔壁を厚さ方向に変形させることでイン
    クが充填された圧力室の容積を変化させてノズル孔より
    インク液滴を噴射させること特徴とするインクジェット
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 圧電素子を駆動する導電材料は、それぞ
    れが電気的に接続された集電極を隔壁の両端部に配設し
    たことを特徴とする請求項1、2、あるい3に記載のイ
    ンクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 集電極に電力を供給するための配線パタ
    ーンは、基板上に形成したことを特徴とする請求項5に
    記載のインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 基板と、厚さ方向に分極させた板状圧電
    材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子からな
    る隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列して形成する溝
    と、溝の両端部に配設された封止と、インク噴射口を有
    し溝を覆う蓋により構成する圧力室と、基板または封止
    または蓋のいずれかに設けるインク供給口とを備え、導
    電材料に電圧を印加し隔壁を厚さ方向に変形させること
    でインクが充填された圧力室の容積を変化させてインク
    噴射口よりインク液滴を噴射させること特徴とするイン
    クジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 溝は、一本おきにインクを充填し圧力室
    とし、他の溝をダミーの溝としたこと特徴とする請求項
    7に記載のインクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 ダミーの溝は、圧力室を形成する溝より
    幅寸法が狭いこと特徴とする請求項8に記載のインクジ
    ェットヘッド。
  10. 【請求項10】 基板と、厚さ方向に分極させた板状圧
    電材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子から
    なる隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝
    と、溝の両端部に配設された封止と、溝を覆う実質的に
    独立した蓋により構成する圧力室と、蓋上に配したノズ
    ル孔を有するノズル板と、基板または封止または蓋のい
    ずれかに設けるインク供給口とを備え、溝の一本おきに
    インクを充填して圧力室とし、他の溝をダミーの溝と
    し、導電材料に電圧を印加し隔壁を厚さ方向に変形させ
    ることでインクが充填された圧力室の容積を変化させて
    ノズル孔よりインク液滴を噴射させること特徴とするイ
    ンクジェットヘッド。
  11. 【請求項11】 圧電素子を駆動する導電材料は、それ
    ぞれが電気的に接続された集電極を隔壁の両端部に配設
    したことを特徴とする請求項7、8、9、あるいは10
    に記載のインクジェットヘッド。
  12. 【請求項12】 集電極に電力を供給するための配線パ
    ターンは、基板上に形成することを特徴とする請求項1
    1に記載のインクジェットヘッド。
  13. 【請求項13】 板状圧電材料を駆動するための電極と
    しての導電材料と圧力室に充填されたインクとが接触し
    ないように、圧力室にコーティング膜を設けることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、
    10、11、あるいは12に記載のインクジェットヘッ
    ド。
  14. 【請求項14】 基板と、厚さ方向に分極させた板状圧
    電材料を導電材料を介して複数枚積層した圧電素子から
    なる隔壁と、隔壁を基板上に複数個配列し形成する溝
    と、この溝で形成する圧力室とを有するインクジェット
    ヘッドにおける製造方法は、基板に積層圧電体を接着す
    る工程と、薄膜形成手段によって基板と積層圧電体に電
    極を形成する工程と、積層圧電体および基板をダイシン
    グする工程と、個々の圧電素子が駆動可能なように電極
    をパターン分離する工程とを有することを特徴とするイ
    ンクジェットヘッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004209796A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットヘッド
JP2007001213A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Ngk Insulators Ltd 吐出デバイス及びその製造方法

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