JP3465488B2 - 無段変速機におけるロックアップ制御方法 - Google Patents

無段変速機におけるロックアップ制御方法

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JP3465488B2
JP3465488B2 JP23330896A JP23330896A JP3465488B2 JP 3465488 B2 JP3465488 B2 JP 3465488B2 JP 23330896 A JP23330896 A JP 23330896A JP 23330896 A JP23330896 A JP 23330896A JP 3465488 B2 JP3465488 B2 JP 3465488B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バス、トラック、
各種建設機械、もしくは、各種産業機械等に用いられる
無段変速機におけるロックアップ制御方法に関し、特
に、ハイドロメカニカルトランスミッション(Hydro Me
chanical Transmission ;以下、「HMT」という)と
いわれる無段変速機に係るものである。このHMTは、
流体の静圧エネルギーを利用するハイドロスタティック
トランスミッション(Hydro Static Transmission ;以
下、「HST」という)と、メカニカルトランスミッシ
ョン(以下、「MT」という)とを、遊星機構等を介し
て組み合わせることにより、無段階の変速を行うように
したものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の無段変速機として
は、米国特許第4,341,131号公報、もしくは、
特開昭54−35560号公報により提案されたものが
知られている。これは、図1に示すように、可変斜板
(51)を有する油圧ポンプ(5)、及び、固定斜板
(61)を有する油圧モータ(6)を互いに結合させた
HST(4)と、第1及び第2の2つの遊星歯車機構
(7,8)及びこの各遊星歯車機構(7,8)の作動条
件を切換えるための第1〜第3の3つのクラッチ機構
(10,11,12)等を備えたMT(3)とを組み合
わせたものであり、上記2つの遊星歯車機構(7,8)
の各歯数比の関係を特定条件に設定し、かつ、3つの運
転モードに分けて運転する場合の各モード切換えの際に
上記可変斜板(51)を上記固定斜板(61)と同じ斜
板角度(最大斜板角度)とする等の条件の下で制御を行
うものである。
【0003】通常、このようなHMTにおいては、図2
に示すように、上記油圧ポンプ(6)の可変斜板(5
1)がHMTの変速比に応じて3つの運転モードに分け
て変更制御され、これにより、例えばエンジン等の駆動
源からHMTの入力軸(1)に入力される一定回転数の
回転が、HMTの出力軸(2)に対し回転数を無段階か
つ連続的に変化させて伝達されるようにシステムが設計
されている。この場合、上記油圧ポンプ(5)の可変斜
板(51)は、同図に二点鎖線で示すように、第1モー
ド,第2モード及び第3モードの3つの各運転モードに
おいて、最大斜板角度(例えば17度)位置と、中立位
置(斜板角度ゼロ)との間で斜板角度が一定の増減変更
比率で徐々に増減変更制御される一方、上記油圧モータ
(6)の斜板は固定斜板(61)とされて、その斜板角
度は、同図に一点鎖線で示すように常に上記の最大斜板
角度になるようにされている。そして、上記可変斜板
(51)が最大斜板角度になって固定斜板(61)と同
じ斜板角度になる変速比位置(同図にI及びIII で示す
回転数と対応する変速比の位置)において、第1モード
から第2モードへの切換え、及び、第2モードから第3
モードへの切換えが行われるようになっている。
【0004】加えて、上記のMT(3)では、上記第1
モードで第1クラッチ機構(10)のみが接続状態にさ
れ、第2モードで第2クラッチ機構(11)のみが接続
状態にされ、第3モードで第3クラッチ機構(12)の
みが接続状態にされるようになっており、各モード切換
えに際し各クラッチ機構(10,11,12)の断続が
切換えられるようになっている。そして、この各クラッ
チ機構(10,11,12)の断続切換えの際に、係合
及び離合される両クラッチ機構のドラムとハブとがそれ
ぞれ同じ回転数で同調し切換前後で連続した変速比で回
転伝達されるように、上記第1及び第2の遊星歯車機構
(7,8)の各歯数比が次の特定関係を有するように条
件付けられている。すなわち、上記第1遊星歯車機構
(7)の太陽歯車(71)と内歯歯車(73)との間の
歯数比をYとし、第2遊星歯車機構(8)の太陽歯車
(81)と内歯歯車(83)との間の歯数比をXとした
場合に、 Y=X+1 の関係が成立するように条件付けられている(図3参
照)。
【0005】一方、一般に乗用車に搭載される無段変速
機としてオートマティックトランスミッションにおける
トルクコンバータが知られている。そして、このトルク
コンバータに対しロックアップ機構が設けられたものも
一般に知られている。このロックアップ機構は特定変速
比(特定回転数)位置でエンジンと駆動輪とを強制的に
直結するものであり、トルクコンバータを介した通常運
転からロックアップ機構によるロックアップ運転への切
換は、一般に、図4に示す手順で行われるようになって
いる。
【0006】すなわち、トルクコンバータを介した通常
運転中(ステップSA1)に、特定のロックアップ変速
比にあり(ステップSA2)、かつ、アクセル踏み込み
量の変動が所定値以下の極めて小さい定速走行状態にあ
ってロックアップ移行が可能である(ステップSA3)
という条件が成立した時に、上記ロックアップ機構が作
動されてロックアップ運転に移行する(ステップSA
4)。そして、ドライバーがブレーキ操作をした等のロ
ックアップ運転を解除する必要が生じた時(ステップS
A5)には上記ロックアップ運転を解除してトルクコン
バータを介した通常運転に復帰させるようになっている
(ステップSA6)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
無段変速機においては、HST(4)を介した動力伝達
の効率はMT(3)を介した効率よりも劣るため、この
ような無段変速機が搭載された車両が一定回転数で定速
走行を維持する場合にも、MT(3)とHST(4)と
の双方を介して動力伝達を行う通常運転を継続するので
は効率の面で好ましくない。このため、このような場合
には、上記の無段変速機においてロックアップ機構(図
1の15参照)等を付設し、HST(4)を介した動力
伝達を遮断してMT(3)のみを介して動力伝達を行な
うというロックアップ運転に切換えるようにすることが
考えられる。例えば、油圧ポンプ(5)の可変斜板(5
1)が油圧モータ(6)の固定斜板(61)と同じ最大
斜板角度になるモード切換点等の変速比位置(図2に回
転数I,III ,Vで示す位置)と、上記可変斜板(5
1)が斜板角度ゼロの中立位置になる変速比位置(図2
に回転数II及びIVで示す位置)とをロックアップ点とし
てこのロックアップ点で通常運転とロックアップ運転と
の運転状態の切換えを行うことが考えられる。そして、
この場合、従来のトルクコンバータにおけるロックアッ
プ機構による通常運転とロックアップ運転との切換と同
様に、HMTが上記の特定の変速比位置にあり、車両が
所定の定速走行状態にある時に通常運転からロックアッ
プ運転に切換えるようにすることが考えられる。
【0008】しかしながら、このような通常運転とロッ
クアップ運転との切換えを行なうと、次のような不都合
が生じることになる。
【0009】すなわち、第1に、特定のロックアップ点
(特定変速比位置)でのみロックアップ運転に移行させ
ると、例えば比較的ゆっくりとした増速運転が行われる
場合、図5に示すように、通常運転により一定回転数の
入力回転数(入力軸の回転数)が所定の変速比で変速さ
れて出力回転数(出力軸の回転数)が増速され、特定回
転数Iに対応する特定変速比位置に到達するとロックア
ップ運転に切換えられることになる。そして、ロックア
ップ運転では上記特定変速比で一定になるが、入力回転
数、すなわち、エンジン回転数がアクセル操作に応じて
増大されロックアップ限界回転数になると、再び通常運
転に切換えられて増速される。そして、特定回転数IIに
対応する特定変速比位置に到達すると、再びロックアッ
プ運転に切換えられることになる。この場合、ロックア
ップ点の高速側でしか高効率のロックアップ運転が行わ
れず、そのロックアップ点の低速側の半分は低効率の通
常運転が行われることになるため、効率の変化は半波整
流のような形になって全体の平均効率が低いものになっ
てしまうことになる。つまり、ロックアップ運転による
効率が通常運転のそれよりも例えば10%高いとして
も、ロックアップ運転に切換わる頻度が少なくてロック
アップ運転の全体に占める割合が少ないと、全体の平均
効率は通常運転による効率よりもわずかに増大するに過
ぎず、平均効率の増大はあまり望めないことになる。
【0010】第2に、上記の場合に、車両が緩やかに増
速される運転が行われても、ロックアップ点(例えば特
定回転数IまたはIIに対応する変速比位置)の手前で車
両の運転状態が安定してしまうと、ロックアップ運転に
移行することすらできず、そのロックアップ点手前の変
速比で低効率の通常運転が継続されることになり、全体
効率のより一層の悪化を招くことになる。
【0011】第3に、ロックアップ運転の解除は、入力
回転数がロックアップ限界回転数に到達した時に行われ
ることになるため、そのロックアップ運転の効率よりも
次段のロックアップ運転の効率の方が高い場合であって
も、低効率側のロックアップ運転が継続されることにな
る。例えば、図5の2段目のロックアップ運転の後半領
域では3段目のロックアップ運転の方が高効率であるに
も拘らず、低効率側の2段目のロックアップ運転が継続
され入力回転数がロックアップ限界回転数に到達すると
通常運転に切換えられてしまう。このため、より高い効
率の次段のロックアップ運転を利用することができれば
全体効率の向上を図り得るにも拘らず、それができない
状況を生じる。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、ロックアップ
運転の頻度拡大により無段変速機全体の効率を向上する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、以下の構成の無段変速機に
適用されるものである。すなわち、上記無段変速機とし
て、エンジン側に接続される入力軸(1)と、出力軸
(2)と、上記入力軸(1)と出力軸(2)との間に介
装され複数のクラッチ機構(10,11,12)及び一
対の遊星歯車機構(7,8)を備えた機械式トランスミ
ッション(3)と、上記入力軸(1)及び出力軸(2)
に対し並列に配設され入力側が上記入力軸(1)に接続
され出力側が上記機械式トランスミッション(3)を介
して上記出力軸(2)に接続された静液圧式トランスミ
ッション(4)とを備えたものとする。上記静液圧式ト
ランスミッション(4)として、可変斜板(51)の斜
板角度の増減変更制御により上記入力軸(1)からポン
プ軸(52)に入力する回転を所定の吐出圧液に変換す
る入力側の液圧ポンプ(5)と、所定の傾斜状態の斜板
(61)により上記液圧ポンプ(5)からの吐出圧液を
回転力に変換してモータ軸(62)を回転させる出力側
の液圧モータ(6)とを備えたものとする。そして、通
常運転において、上記機械式トランスミッション(3)
と、静液圧式トランスミッション(4)とを変速比に応
じて複数の運転モードに別けて作動させることにより、
上記入力軸(1)に入力する一定回転数の入力回転を無
段階で変速させて上記出力軸(2)に伝達するように構
成された無段変速機に対し適用するロックアップ制御方
法を前提とする。このものにおいて、入力軸(1)から
の入力回転が機械式トランスミッションのみを介して出
力軸(2)に伝達されるよう伝達経路を切換えるロック
アップ機構(15)と、ロックアップ制御を行なうロッ
クアップ制御手段(18)とを設け、このロックアップ
機構(15)を作動させることによりロックアップ運転
状態に切換え得る複数の変速比位置を予め特定する一
方、上記複数の特定変速比と、その複数の特定変速比に
おける入力回転数に対する複数のロックアップ運転領域
と、その各ロックアップ運転領域での効率とを上記ロッ
クアップ制御手段に予め記憶保持する。そして、出力軸
(2)の出力回転に対する変速要求が所定の一定範囲内
にあるとき、そのときの変速比の近傍のロックアップ運
転領域であって、より高い効率を発揮する側のロックア
ップ運転領域を選択するステップと、可変斜板(51)
の斜板角度を変更することにより現時点の変速比を上記
選択されたロックアップ運転領域の特定変速比に変更す
ると同時に、現時点の出力軸(2)の回転数を同一に保
つよう入力軸(1)への入力回転数を変更するステップ
と、この変更するステップによる特定変速比への変更を
待って上記ロックアップ機構(15)を作動させるステ
ップとを含むロックアップ制御を行なうことにより、運
転状態を通常運転からロックアップ運転に移行させるよ
うにするものである。
【0014】上記の構成の場合、出力軸(2)の出力回
転に対する変速要求が所定の一定範囲内にあるとき、す
なわち、無段変速機が搭載された車両の例えばアクセル
踏み込み量の変動が所定値以下で車速変動が比較的緩や
かなほぼ定速走行状態にあるなどの運転者が急速な変速
を望んでいないときには、現時点の変速比が近傍のロッ
クアップ運転領域の特定変速比とは異なっていても、現
時点の変速比を斜板角度の変更により特定変速比に変更
すると同時に、出力軸(2)の出力回転数が同一になる
ようにエンジン回転数の変更による入力軸(1)への入
力回転数の変更によりロックアップ運転への移行が可能
になる。そして、上記入力回転数の変更と同時にロック
アップ機構が作動されてロックアップ運転に移行され
る。つまり、従来の場合では複数の運転モードでの通常
運転の過程で変速比が上記特定変速比に到達しなけれ
ば、ロックアップ運転への移行が行われないのに対し、
本発明の場合では変速比が上記特定変速比以外の位置に
ある時であっても、運転者による変速要求が一定範囲内
の安定状態にあれば、車両の走行状態を同じに保ちつつ
変速比を上記特定変速比に強制的に変更することにより
通常運転から強制的にロックアップ運転に移行させるこ
とが可能になる。これにより、ロックアップ運転に移行
する頻度の拡大、及び、ロックアップ運転の全体に占め
る割合の増大が図られ、全体の平均効率の大幅な増大が
図り得る。
【0015】しかも、上記のロックアップ運転の移行に
際し、現時点の変速比からロックアップ運転移行可能な
ロックアップ運転領域の内、より高い効率を発揮する側
のロックアップ運転領域が選択されるため、通常運転に
比して高効率のロックアップ運転への移行に加えて、常
に最高の効率を発揮するロックアップ運転への移行が可
能になり、上記全体の平均効率の増大をより一層図るこ
とが可能になる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、ロックアップ機構(15)を、液圧モータ
(6)の斜板(61)を、または、これに加えて液圧ポ
ンプ(5)の可変斜板(51)を斜板角度がゼロとなる
中立位置に変更するものとする。
【0017】上記の構成の場合、液圧モータ(6)の斜
板(61)が中立位置に変更されることにより、この液
圧モータ(6)に対し液圧ポンプ(5)から吐出液の供
給を受けても上記液圧モータ(6)のモータ軸(62)
は非回転状態になり、これにより、静液圧式トランスミ
ッション(4)は機械式トランスミッション(3)の側
へ動力を伝達しない非伝達状態にされる。加えて、液圧
ポンプ(5)の可変斜板(51)も中立位置に変更され
ることにより、静液圧式トランスミッション(4)の液
圧ポンプ(5)及び液圧モータ(6)の両者間での液を
介した動力伝達が停止され、ポンプ軸(51)の回転が
無負荷状態でのものとなってその分の効率の向上が図ら
れる。
【0018】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明において、複数の運転モードでの通常運転状態
での効率を予め記憶保持しておき、ロックアップ運転状
態において、そのロックアップ運転領域の効率に比して
上記通常運転状態での効率の方が高いとき、ロックアッ
プ機構の作動を解除して通常運転状態に戻すようにする
ものである。
【0019】上記の構成の場合、通常運転に比して高効
率となるロックアップ運転領域でもその一部領域では通
常運転の効率の方が高い領域が生じ得るが、このような
ときにはロックアップ運転が解除されて通常運転状態に
戻されるため、常に効率の高い運転状態に制御されるこ
とになる。
【0020】さらに、請求項4記載の発明は、請求項1
記載の発明において、ロックアップ運転状態におけるロ
ックアップ運転領域と、他のロックアップ運転領域とが
互いに重複する運転領域にあるとき、現在のロックアッ
プ運転領域の効率に比して上記他のロックアップ運転領
域の効率の方が高い場合には、通常運転に一旦戻した
後、可変斜板(51)の斜板角度を変更することにより
現時点における変速比を上記他のロックアップ運転領域
の特定変速比に変更の後にロックアップ運転に移行する
と同時に、現時点の出力軸(2)の回転数を同一に保つ
よう入力軸(1)への入力回転数を変更して、上記他の
ロックアップ運転領域でのロックアップ運転状態に切換
えるようにするものである。
【0021】上記の構成の場合、例えば2つのロックア
ップ運転領域が一部で重複し、その内の一方のロックア
ップ運転領域でロックアップ運転が行われており、上記
の重複領域では他方のロックアップ運転領域の効率の方
が高いときには、上記一方のロックアップ運転領域での
ロックアップ運転が解除され、上記他方のロックアップ
運転領域でのロックアップ運転に切換えられて、より高
い効率での運転が図られる。しかも、この際、入力回転
数の変更によりその切換時点の出力軸(2)の回転数が
同一に保たれ、変速比のみが上記他方のロックアップ運
転領域でのロックアップ運転への移行に必要な特定変速
比に変更されるため、車両は継続した運転状態に保たれ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0023】図6及び図7は本発明の実施形態に係る無
段変速機であるHMTを示し、同図中、1はエンジン
(図示省略)に接続されて通常運転においてエンジンか
ら一定回転数の回転が入力される入力軸、2は駆動輪
(図示省略)等に接続される出力軸、3は上記入力軸
(1)と出力軸(2)との間に介装された機械式トラン
スミッションとしてのMTである。また、4は上記入力
軸(1)、MT(3)、及び、出力軸(2)に対し並列
に配設された静液圧式トランスミッションとしてのHS
Tであって、このHST(4)は可変斜板(51)を有
する入力側の液圧ポンプ(5)と、段階的切換可能な斜
板(61)を有する出力側の液圧モータ(6)とを備え
ている。さらに、15はロックアップ機構、18はロッ
クアップ制御手段であり、上記ロックアップ機構(1
5)は、上記MTとHSTとの中間位置に入力軸及び出
力軸(2)と並列に配置されたバイパス軸(150)の
他、上記斜板(61)の切換や可変斜板(51)の変更
による空転作動機構等の後述の種々の機構を備えてい
る。
【0024】(MTの構成)上記MT(3)は、第1遊
星歯車機構(7)と、第2遊星歯車機構(8)と、中間
軸(9)と、第1〜第3の3つのクラッチ機構(10,
11,12)とを備えたものである。以下、各機構
(7,8,10,11,12)について詳細に説明す
る。
【0025】上記第1遊星歯車機構(7)は、第1太陽
歯車(71)と、この第1太陽歯車(71)と噛み合う
第1遊星歯車(72)と、この第1遊星歯車(72)と
噛み合う第1内歯歯車(73)と、上記第1遊星歯車
(72)を保持する第1キャリア(74)とを備えてい
る。また、上記第2遊星歯車機構(8)は、上記中間軸
(9)に形成された第2太陽歯車(81)と、この第2
太陽歯車(81)と噛み合う第2遊星歯車(82)と、
この第2遊星歯車(82)と噛み合う第1内歯歯車(8
3)と、上記第2遊星歯車(82)を保持する第2キャ
リア(84)とを備えている。
【0026】そして、上記第1太陽歯車(71)は、出
力軸(2)に対し相対回転可能に外挿された環状の接続
軸(75)を介して歯車(76)と一体的に形成されて
おり、この歯車(76)と、後述の歯車(66)とを介
して上記液圧モータ(6)と接続されている。また、上
記第1キャリア(74)は管状部材(77)に取付けら
れており、この管状部材(77)の内周面には上記第2
内歯車(83)が形成され、これにより、第1遊星歯車
(72)と第2内歯歯車(83)とが互いに同期して回
転するようになっている。さらに、上記第1内歯歯車
(73)は鍔状部材(78)の外周側に形成され、この
鍔状部材(78)には上記第2キャリア(84)が取付
けられている。この鍔状部材(78)は上記出力軸
(2)に一体的に取付けられており、これにより、上記
第2遊星歯車(82)は上記第1内歯歯車(73)と同
期して回転し、かつ、上記第1内歯歯車(73)及び第
2遊星歯車(82)が出力軸(2)と結合されるように
なっている。
【0027】上記第1クラッチ機構(10)は、複数の
クラッチプレート(101)と、この各クラッチプレー
ト(101)を間に挟む複数のプレッシャープレート
(102)とを備えている。各プレッシャープレート
(102)は本HMTの非回転部(103)(図6にの
み示す)に相対回転を阻止した状態で固定されており、
これにより、上記第1クラッチ機構(10)はこれを接
続状態にすることによりブレーキ力を付与するようにな
っている。上記各クラッチプレート(101)は上記管
状部材(77)の周囲に取付けられており、これによ
り、上記第1クラッチ機構(10)が、第1遊星歯車
(72)と第2内歯歯車(83)とを上記非回転部(1
03)に対し断続切換可能に連結するようになってい
る。
【0028】上記第2クラッチ機構(11)は、中間軸
(9)の周囲に取付けられた複数のクラッチプレート
(111)と、筒状部材(112)の内周面に設けられ
たプレッシャープレート(113)とを備えている。上
記筒状部材(112)は歯車(114)を介して入力軸
(1)と連結されており、これにより、上記第2クラッ
チ機構(11)は第2太陽歯車(81)を上記入力軸
(1)に対し断続切換可能に連結するようになってい
る。
【0029】上記第3クラッチ機構(12)は、上記管
状部材(77)の周囲に取付けられた複数のクラッチプ
レート(121)と、上記筒状部材(112)の内周面
に設けられたプレッシャープレート(122)とを備え
たものであり、これにより、上記第1遊星歯車(72)
と第2内歯歯車(83)とを上記入力軸(1)に対し断
続切換可能に連結するようになっている。
【0030】そして、通常運転において、図3に矢印M
1 で示す発進から低変速比域(低速域)の第1モードで
は、第1クラッチ機構(10)のみが接続状態にされ、
これにより、入力軸(1)からの回転入力はHST
(4)側にのみ伝達され、出力軸(2)はHST(4)
からの伝達力のみによって回転されることになる。ま
た、同図に矢印M2 で示す中変速比域(中速域)の第2
モードでは、第2クラッチ機構(11)のみが接続状態
にされ、これにより、入力軸(1)からの回転入力はH
ST(4)及び中間軸(9)の双方に伝達され、出力軸
(2)は第2遊星歯車機構(8)を介した中間軸(9)
からの伝達力と、第1遊星歯車機構(7)を介したHS
T(4)からの伝達力との合成によって回転される。さ
らに、同図に矢印M3 で示す高変速比域(高速域)の第
3モードでは、第3クラッチ機構(11)のみが接続状
態にされ、これにより、入力軸(1)からの回転入力は
HST(4)及び管状部材(77)の双方に伝達され、
出力軸(2)はそれぞれ第1遊星歯車機構(7)を介し
た管状部材(77)及びHST(4)の双方からの伝達
力によって回転されるようになっている。
【0031】加えて、上記第1及び第2の両遊星歯車機
構(7,8)の各要素の歯数比が上記第1遊星歯車機構
(7)の太陽歯車(71)と内歯歯車(73)との間の
歯数比をYとし、第2遊星歯車機構(8)の太陽歯車
(81)と内歯歯車(83)との間の歯数比をXとした
場合に、Y=X+1の関係が成立するように設定されて
おり(図3参照)、これにより、上記各クラッチ機構
(10,11,12)の断続切換えの際に、係合及び離
合される両クラッチ機構のクラッチプレートとプレッシ
ャーリングとがそれぞれ同じ回転数で同調し切換前後で
連続した変速比で回転伝達されるようにされている。
【0032】(HSTの構成)一方、上記HST(4)
は互いにほぼ同じ構成の一対の油圧ユニットにより構成
されるものであり、エンジンからの回転力が入力される
入力側の油圧ユニットを液圧ポンプ(5)と呼び、変速
後の回転力が出力される出力側の油圧ユニットを液圧モ
ータ(6)と呼ぶものである。
【0033】上記液圧ポンプ(5)は、図8にも示すよ
うに、スプラインを介してポンプ軸(52)と一体に回
転するシリンダブロック(53)と、このシリンダブロ
ック(53)内に円周方向に列状に収容された複数の往
復動ピストン(54,54,…)と、上記シリンダブロ
ック(53)に対し非回転状態で液密に結合された非回
転ブロック(55)と、この複数の往復動ピストン(5
4,54,…)の往復動の行程を調整する可変斜板(5
1)とを備えている。そして、上記ポンプ軸(52)に
連結された歯車(56)が入力軸(1)の歯車(11
4)に噛み合わされ、これにより、上記ポンプ軸(5
2)にエンジンからの回転力が入力するようになってい
る。また、上記非回転ブロック(55)の内部には、上
記複数の往復動ピストン(54,54,…)の各シリン
ダ室(54a)と連通可能な2つの円弧状の開口(55
a,55b)(Aキドニー及びBキドニー;図9参照)
が形成され、このAキドニー(55a)もしくはBキド
ニー(55b)は、後述の液圧モータ(6)側の非回転
ブロック(65)の対応するAキドニー(65a)もし
くはBキドニー(65b)とそれぞれ連通管(57a,
57b)を介して連通されている。
【0034】さらに、上記可変斜板(51)は、通常運
転において、上記ポンプ軸(52)の位置を横切る直径
を回転軸(P)として、斜板角度がゼロとなる中立位置
(N)を挟んで最大の斜板角度(例えば17度)となる
両最大傾斜位置(M,M′)の間を繰り返し傾動可能と
なっており、この可変斜板(51)の斜板角度が増減変
更制御手段(13)によって図2に示すような所定の増
減変更比率で連続的に増減変更されるとともに、ロック
アップ作動時に上記可変斜板(51)を中立位置に変更
されるようになっている。
【0035】また、上記液圧モータ(6)は、スプライ
ンを介してモータ軸(62)と一体に回転するシリンダ
ブロック(63)と、このシリンダブロック(63)内
に円周方向に列状に収容された複数の往復動ピストン
(64,64,…)と、上記シリンダブロック(63)
に対し非回転状態で液密に結合された非回転ブロック
(65)と、この複数の往復動ピストン(64,64,
…)の往復動の行程を調整する斜板(61)とを備えて
いる。そして、上記モータ軸(62)に連結された歯車
(66)が、第1太陽歯車(71)と一体の接続軸(7
5)に結合された歯車(76)に対し噛み合わされ、こ
れにより、上記モータ軸(62)からの回転力が第1太
陽歯車(71)に伝達されるようになっている。また、
上記非回転ブロック(65)の内部には、他の上記非回
転ブロック(55)と同様に、上記複数の往復動ピスト
ン(64,64,…)の各シリンダ室(64a)と連通
可能なAキドニー(65a)及びBキドニー(65b)
(図9参照)が形成されている。
【0036】そして、上記斜板(61)は、通常運転に
おいて可変斜板(51)の最大傾斜位置Mと同じ斜板角
度に固定される一方、ロックアップ作動時には後述の斜
板角度切換機構(14)により斜板角度がゼロとなる中
立位置に切換えられるようになっている。
【0037】ここで、上記のHST(4)の作動原理に
ついて概説すると、エンジンからの回転が入力軸
(1)、歯車(114)及び歯車(56)を介してポン
プ軸(52)に伝達されても、可変斜板(51)が中立
位置Nに位置している場合には各ピストン(54)がス
トロークしないため、各シリンダ(54a)内の作動油
は液圧モータ(6)側には吐出されずに、シリンダブロ
ック(53)は空転状態になる。ところが、上記可変斜
板(51)が最大傾斜位置M側に傾くと、その斜板角度
に応じて各ピストン(54)がストロークしこのストロ
ークに応じた吐出量の圧油が一方のキドニー(55aま
たは55b)及び一方の連通管(57aまたは57b)
を通して液圧モータ(6)の各シリンダ室(64a)に
吐出されることになる。この吐出量の圧油を受けた上記
液圧モータ(6)の各ピストン(64)が傾斜状態の斜
板(61)を押すことにより、シリンダブロック(6
3)が上記吐出量に応じた回転数で回転し、この回転が
モータ軸(62)、歯車(66)及び歯車(76)を経
て第1太陽歯車(71)に伝達される。そして、上記シ
リンダブロック(63)から他方のキドニー(65bま
たは65a)及び他方の連通管(57bまたは57a)
を通して液圧ポンプ(5)側に戻される。この際、上記
可変斜板(51)が(+)側の最大傾斜位置M側の斜板
角度であると、液圧モータ(6)のシリンダブロック
(63)は入力回転と同方向に正転し、逆に、上記可変
斜板(51)が(−)側の最大傾斜位置M′側の斜板角
度であると、上記シリンダブロック(63)は入力回転
と逆方向に逆転するようになる。
【0038】上記HST(4)の回路構成を図10に基
づいて説明すると、両連通管(57a,57b)は、ス
プリングセンタの3ポート3位置弁(41)を介してタ
ンク(42)と接続されて低圧側の連通管(57aまた
は57b)から圧油が戻されるようになっている一方、
チャージポンプ(43)によりタンク(42)からの作
動油が低圧側の連通管(57aまたは57b)に補給さ
れるようにそれぞれ逆止弁(44a,44b)を介して
チャージ回路(45)と接続されている。上記両連通管
(57a,57b)には、両者をバイパスするバイパス
回路(46)がそれぞれに連通されており、このバイパ
ス回路(46)の途中には開閉切換えするバイパス用電
磁開閉弁(47)が介装されている。この電磁開閉弁
(47)は、通常運転時には閉状態とされる一方、ロッ
クアップ作動時には開状態とされて両連通管(57a,
57b)を互いに連通してAキドニー(55a,65
a)とBキドニー(55b,65b)とを互いにバイパ
スして吐出圧を逃がし得るようになっている。
【0039】また、上記チャージポンプ(41)のチャ
ージ圧を利用して斜板角度切換機構(14)が作動され
るように回路構成されている。
【0040】上記斜板角度切換機構(14)は、シリン
ダ(141)から所定量ストロークするピストン(14
2)と、圧縮コイルスプリングにより斜板(61)側に
突出するよう付勢されたピン部材(143)とを備えて
いる。上記ピストン(142)は、斜板(61)を17
度の斜板角度の通常運転時位置から中立位置(斜板角度
ゼロ)のロックアップ運転時位置への切換量に対応した
ストロークを有するように設定されており、上記ピスト
ン(142)を作動させるために上記シリンダ(14
1)が4ポート2位置の電磁弁(144)を介してチャ
ージ回路(45)と接続されて圧油が供給されるように
なっている。また、上記ピン部材(143)の背面側が
上記チャージ回路(45)と接続され、上記ピン部材
(143)に対しチャージ圧が突出側に常時作用するよ
うになっている。この際、上記ピン部材(143)の断
面積が上記シリンダ(141)の断面積よりも所定量小
さく設定されて、上記ピストン(142)の伸長作動力
よりも上記ピン部材(143)の支持力(反力)の方が
弱くなるようにされている。そして、上記アクチュエー
タ(144)は斜板(61)の回転中心(E)を挟んで
一側位置に位置付けられ、上記ピン部材(143)は他
側位置に位置付けられている。
【0041】そして、上記斜板角度切換機構(14)に
おいては、ロックアップ作動時に上記電磁弁(144)
の切換制御により斜板(61)が中立位置に切換えられ
るようになっている。すなわち、上記電磁弁(144)
がノーマル位置(図10に示す位置)にある時にチャー
ジ回路45からの圧油の供給が停止されてピストン(1
42)が縮小状態とされ、これにより、斜板(61)は
上記ピン部材(143)により押されて最大斜板角度
(17度)の状態に維持される。そして、電磁弁(14
4)が右位置に切換えられ、圧油の供給を受けたピスト
ン(142)が所定量伸長作動する結果、斜板(61)
が回転中心(E)を支点として傾動して斜板角度がゼロ
の中立位置に切換えられるようになっている。
【0042】また、図6において、モータ軸(62)の
歯車(66)の外周側位置には、この歯車(66)を回
転停止状態にロックする回転固定機構(16)が設けら
れている。この回転固定機構(16)は、上記歯車(6
6)の歯に係脱可能に係合してその歯車(66)を非回
転状態にロックする係合片(161)と、この係合片
(161)を進退させることにより係脱させるシリンダ
(162)と、このシリンダ(162)にチャージ回路
(45)から作動油を切換可能に供給する電磁開閉弁
(163)とを備えている。上記回転固定機構(16)
においては、通常運転時には上記電磁開閉弁(163)
によりチャージ回路(45)側が閉状態にされ作動油排
出状態にされて上記係合片(161)が後退位置に位置
付けられ、ロックアップ運転時には上記電磁開閉弁(1
63)が開状態にされ上記係合片(161)がチャージ
圧の作用により前進して上記歯車(66)と係合するよ
うになっている。
【0043】さらに、図6もしくは図7において、バイ
パス軸(150)は、ポンプ軸(52)の歯車(56)
と切換可能に噛み合う入力端側歯車(151)と、接続
軸(75)の歯車(76)と切換可能に噛み合う出力端
側歯車(152)とを備えており、軸方向(図6及び図
7の左右方向)に相対移動可能に支持されている。ま
た、上記バイパス軸(150)は、通常運転時等には上
記各歯車(56,76)と非係合状態にされる一方、特
定段のロックアップ作動時にはシリンダ等のアクチュエ
ータ(153)により戻し付勢ばね(154)に抗して
軸方向一側に押圧移動されて上記両歯車(56,76)
に係合されるようになっている。
【0044】以上において説明した内、増減変更制御手
段(13)による可変斜板(51)の中立位置への変更
作動と、斜板角度切換機構(14)による斜板(61)
の中立位置への変更作動と、両連通管(57a,57
b)をバイパスさせるバイパス回路(46)及び電磁開
閉弁(47)と、上記の回転固定機構(21)とによっ
て、ロックアップ作動時にHST(4)を空転状態にす
る空転作動機構が構成されており、この空転作動機構と
上記バイパス軸(150)とによってロックアップ機構
(15)が構成されている。
【0045】(ロックアップ制御)ロックアップ運転領
域として図11及び図12にA,B,C,D,Eで示す
に5段階のものがある。ロックアップ運転領域A及びC
は、通常運転におけるモード間の切換回転数I,III
(図2及び図3参照)をロックアップ点AM 及びCMと
してこれに対応する切換変速比を特定変速比とするもの
であり、ロックアップ運転領域B,Dは、第2,第3モ
ードの中間位置の可変斜板(51)が中立位置に位置付
けられる中間回転数II,IVをロックアップ点BM 及びD
M としてこれに対応する変速比を特定変速比位置とする
ものであり、また、ロックアップ運転領域Eは第3モー
ドの最大回転数Vをロックアップ点Vとしてこれに対応
する変速比を特定変速比位置とするものである。そし
て、ロックアップ制御手段(18)には、図11及び図
12に示すように、上記各ロックアップ運転領域A,
B,C,D,Eの回転数データや効率データ、及び、通
常運転における効率データ等を予め記憶させる。
【0046】図11は全負荷運転状態の場合の一例を、
図12は部分負荷運転状態の場合の一例をそれぞれ示し
たものであり、各図に実線で示す曲線は第1〜第3モー
ドでの通常運転での効率を、各図に破線で示す曲線は各
ロックアップ運転領域A,B,C,D,Eのロックアッ
プ運転での効率をそれぞれ示している。上記通常運転で
の効率は入力軸(1)への入力回転数がエンジン効率を
最大値にした状態の一定に保持された場合を示し、上記
ロックアップ運転での効率はその入力回転に対する出力
回転数AM ,BM ,CM ,DM ,EM を基準として入力
回転数調整により出力回転数を変化させた場合を示して
いる。各ロックアップ運転領域A,B,C,D,Eでは
MT(3)自体の伝達効率は一定であるもののエンジン
効率が低下するため、ロックアップ運転での効率は効率
最大の上記出力回転数AM ,BM,CM ,DM ,EM か
ら離れるに従い低下することになる。
【0047】図11を用いてロックアップ制御の基本概
念について説明すると、出力回転数がAL とAH との間
の領域では通常運転の場合よりもロックアップ運転の方
が高効率となるため、ロックアップ運転に移行させるよ
うにする。なお、AL より低回転側ではエンジンの回転
数制限領域外になるためロックアップ運転には移行する
ことができない。また、出力回転数がAH とBL と間に
ある領域ではロックアップ運転よりも通常運転の方が高
効率となるため、ロックアップ運転を解除して通常運転
を行なう。さらに、ロックアップ運転領域BとCとの交
点の出力回転数BH ・CL を挟んで効率変化傾向が逆転
するため、例えば増速中ならばロックアップ運転領域B
のロックアップ運転を続けるよりはロックアップ運転領
域Cのロックアップ運転に移行するほうが高効率になる
ため、上記出力回転数BH ・CLを切換点にとしてロッ
クアップ運転領域BとCとの両ロックアップ運転を互い
に切換えるようにする。ロックアップ運転領域CとD、
及び、DとEの各交点CH・DL ,DH ・EL において
も同様にロックアップ運転領域の切換点としてロックア
ップ運転を互いに切換えるようにする。
【0048】また、図12の部分負荷運転状態の場合で
は、一般に通常運転におけるHMTの効率の低下はロッ
クアップ運転での効率の低下よりも大きいため、全負荷
運転状態のときには通常運転の方が高効率となる領域
(図11のAH ,BL 間参照)でもロックアップ運転の
方が高効率となることがあるし、また、ロックアップ運
転領域A,B,C,D,E相互を比較しても、全負荷か
ら部分負荷への負荷の低下割合が異なるため、各ロック
アップ運転領域A,B,C,D,Eの交点AH ・BL 、
BH ・CL 、CH ・DL 、DH ・EL の出力回転数も全
負荷の場合と異なる値となる。このため、ロックアップ
制御手段(18)には、各ロックアップ運転領域A,
B,C,D,Eの特定回転数I,II,III,IV,Vであるロ
ックアップ点AM ,BM ,CM ,DM ,EM と、その各
ロックアップ運転領域の効率曲線(各図に破線で示す曲
線)と、この各効率曲線の領域端もしくは交点の回転数
値AL,AH ,BL ,BH ,CL ,CH ,DL ,DH ,
EL ,EH またはAH ・BL ,BH ・CL ,CH ・DL
,DH ・EL と、通常運転における効率曲線(各図に
実線で示す曲線)とについて、負荷の大小に応じた値を
予め記憶させておくようにする。これらの値の入力設定
及び読み出しは、例えば上記負荷との関係で定めた近似
式の形式により入力設定を行ない現在の負荷の入力によ
り対応する各値を演算する、もしくは、負荷別の複数種
類のデータテーブルの形式により入力設定を行ない現在
の負荷に最も近いデータテーブルを選択するようにすれ
ばよい。
【0049】そして、上記各ロックアップ運転領域A,
B,C,D,E内であって、ロックアップ点AM ,BM
,CM ,DM ,EM 以外の出力回転数の位置からロッ
クアップ運転に移行させるには、現時点の変速比を、高
効率を発揮するロックアップ運転領域のロックアップ点
に対応する特定変速比に変化させるための変速比制御
と、現時点の出力回転数を変化させずに一定に保持した
状態でロックアップ運転へ移行させるためのエンジン回
転数制御とを並行して行なうようにする。具体的には、
上記変速比制御として、可変斜板(51)の斜板角度を
上記ロックアップ点に対応する斜板角度に変更する。例
えば、ロックアップ点AM,EM なら(−)側の最大傾斜
位置(−17度;図2参照)、ロックアップ点CM なら
(+)側の最大傾斜位置(+17度)、ロックアップ点
BM ,DM なら中立位置(0度)まで斜板角度を変更す
る。また、上記エンジン回転数制御としては、上記の変
速比の変更が変速比を増加するものである場合には入力
回転数を低下させ、逆の場合には入力回転数を増加させ
るようにする。
【0050】例えば、図12において、発進して通常運
転で加速した後、出力回転数がALを少し越えた後、緩
やかな増速状態になった場合についてのロックアップ制
御を図13のフローチャート及び図14のタイムチャー
トに基づいて説明する。通常運転(ステップS1)の過
程において、ステップS2で出力軸(2)の出力回転
数、アクセル踏み込み量、並びに、車両速度等を入力
し、各値に基づいてロックアップ移行可能か否かの判定
を行う。この判定は、アクセル変動量(踏み込み量の変
化割合)が所定の設定値内の小値であること、車両速度
の変化割合が所定の設定値内の小値であること等のいず
れかの条件を満足することによりロックアップ移行可能
と判断する。すなわち、一定時間ほぼ一定速度で運転さ
れており運転者が急速な変速を望んでいないと判断され
たときにロックアップ移行可能と判断する。
【0051】ロックアップ移行可能と判定されたら、ス
テップS3で、現時点の出力回転数からどのロックアッ
プ運転領域でのロックアップ運転に移行させたら最も高
効率を発揮するかの選択を上記記憶データから選択し、
その高効率を発揮するロックアップ運転領域(この場
合、ロックアップ運転領域A)のロックアップ点(同様
に出力回転数AM )等を決定する。次に、ステップS4
で、増減変更制御手段(13)に対し指令を発して可変
斜板(51)の斜板角度を−17度に変更することによ
り現時点の変速比をロックアップ点AM に対応する変速
比に変更するとともに、その変更した変速比の下でも出
力回転数を現時点の出力回転数と同一に保つようエンジ
ン回転数を低下させる(図14参照)。そして、ステッ
プS5で上記ロックアップ点AM の変速比に到達したこ
とを確認してロックアップ運転に移行する(ステップS
6)。
【0052】このロックアップ運転領域Aのロックアッ
プ運転への移行は、ロックアップ機構の作動として、第
1クラッチ機構(10)と第2クラッチ機構(11)と
の2つを接続状態にし、バイパス用電磁弁(47)を開
状態にし、斜板角度切換機構(14)によって電磁弁
(148)を作動させて斜板(61)を中立位置にし、
そして、増減変更制御手段(13)によって可変斜板
(51)を中立位置にすることにより行なう。すなわ
ち、HST(4)を空転作動させて無負荷運転状態にし
て、入力軸(1)から出力軸(2)への回転伝達をMT
(3)を介してのみ行なわせるものである。この際、バ
イパス回路46を開状態にしてHST(4)の無負荷運
転をできるだけ損失のない状態にしている。なお、バイ
パス軸(150)は非係合状態のままにしておく。
【0053】そして、図14において、出力回転数の緩
やかな増速要求に対しエンジン回転数(入力軸の回転
数)を増速して入力回転数を増速することにより出力回
転数を緩やかに増速し、その出力回転数がAH ・BL
(図12参照)に達したら、ロックアップ運転領域Aよ
りもロックアップ運転領域Bの方が高効率であるため、
高効率のロックアップ運転への切換えを行なうべくステ
ップS7でロックアップ運転の解除要と判定してステッ
プS8で上記のロックアップ運転領域Aでのロックアッ
プ運転を解除する。そして、ステップS2を経てステッ
プS3に戻り、このステップS3でロックアップ運転領
域Bのロックアップ点BM 等を読み出して、このロック
アップ運転領域Bへのロックアップ運転に切換えるべ
く、ステップS4の斜板角度の変更制御と、エンジン回
転数の変更制御とを行なって、ロックアップ点BM の変
速比への到達をまって(ステップS5)ロックアップ運
転領域Bでのロックアップ運転に切換える(ステップS
6)。この際、ロックアップ機構の作動として、回転固
定機構(16)の電磁開閉弁(163)をONにして係
合片(161)をモータ軸(62)の歯車(66)に係
合させ、これにより、モータ軸(62)の回転を非回転
状態にロックして入力軸(1)から出力軸(2)への回
転及びトルクの伝達をMT(3)を介してのみ行なわせ
るようにする。
【0054】以後、同様傾向の運転状態が継続されるな
ら、同様にロックアップ運転領域BからCへのロックア
ップ運転の切換えを行なう。この際には、第2クラッチ
機構(11)と第3クラッチ機構(12)との2つを接
続状態にし、加えて、ロックアップ運転領域Aのロック
アップ運転への移行時と同様のロックアップ機構の作動
を行なう。なお、最高段のロックアップ運転領域Eのロ
ックアップ運転に移行させる際のロックアップ機構の作
動としては、アクチュエータ(153)を伸長作動させ
てバイパス軸(150)の入出力端側の各歯車(15
1,152)を歯車(56,76)に噛み合わせて接続
状態にし、斜板角度切換機構(14)の電磁弁144を
ONにして斜板(61)を中立位置に切換え、この後、
可変斜板(51)を中立位置に変更してポンプ軸(5
2)を空転状態にする。つまり、バイパス軸(150)
により入力軸(1)と接続軸(75)とを接続する一
方、HST(4)の液圧ポンプ(5)と液圧モータ
(6)の両斜板(51,61)を共に中立位置にして無
負荷運転状態にする。
【0055】一方、ステップS7では、上記の如くより
効率の高いロックアップ運転領域との交点(例えば図1
2のAH ・BL )へ到達した場合の他に、ブレーキ操作
が行われたり急アクセル踏み込み動作が行われたりして
運転者が急な加減速を望んでいる場合、または、ロック
アップ運転よりも通常運転の方が高効率の領域(例えば
図11のAH とBL との間)に入った場合にはロックア
ップ運転を解除要と判定し、ロックアップ運転を解除し
てステップS8)通常運転に戻る。
【0056】<他の実施形態>本発明は上記実施形態に
限られるものではなく種々の実施形態を含むものであ
る。すなわち、上記実施形態では通常運転のモードを3
つ、ロックアップ運転領域を5つのものの場合について
説明したが、これに限らず、クラッチ機構や遊星歯車機
構等の追加によりモードを4つ以上にしたりロックアッ
プ運転領域を6つ以上にしたりしてもよい。
【0057】また、上記実施形態ではロックアップ機構
として種々のものを示したが、モードを4つ以上にすれ
ばバイパス軸(15)を不要とすることができ、また、
無負荷損失の若干の増加を許容するならば、歯車(6
6)のロック機構(16)や斜板角度切換機構(14)
を省略することができる。この斜板角度切換機構(1
4)を省略して液圧モータ(6)の斜板(61)を固定
斜板とする場合には、回転数I,III ,V等でのロック
アップ運転において可変斜板(51)の斜板角度を液圧
ポンプ(5)の回転数と液圧モータ(6)の回転数とが
同調するように制御すればよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における無段変速機におけるロックアップ制御方法に
よれば、運転者が急速な変速を望んでいないときには、
現時点の変速比が近傍のロックアップ運転領域の特定変
速比とは異なっていても、現時点の変速比の特定変速比
への変更と、入力回転数の変更とによりロックアップ運
転への移行を可能にすることができる。このため、従来
の場合では複数の運転モードでの通常運転の過程で変速
比が上記特定変速比に到達しなければ、ロックアップ運
転への移行が行われないのに対し、本発明では変速比が
上記特定変速比以外の位置にある時であっても、車両の
走行状態を同じに保ちつつ通常運転からロックアップ運
転に強制的に移行させることができる。これにより、ロ
ックアップ運転に移行する頻度の拡大、及び、ロックア
ップ運転の全体に占める割合の増大を図ることができ、
全体の平均効率の大幅な増大を図ることができる。しか
も、現時点の変速比からロックアップ運転移行可能なロ
ックアップ運転領域の内、より高い効率を発揮する側の
ロックアップ運転領域が選択されるため、常に最高の効
率を発揮するロックアップ運転への移行が可能になり、
上記全体の平均効率の増大をより一層図ることができ
る。
【0059】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果に加えて、確実にロックアップ運転
状態にすることができる。
【0060】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1記載の発明による効果に加えて、通常運転に比して
高効率となるロックアップ運転領域でもその一部領域で
は通常運転の効率の方が高い領域が生じるような場合で
あっても、このようなときにはロックアップ運転が解除
されて通常運転状態に戻されるため、常に効率の高い運
転状態に制御することができる。
【0061】さらに、請求項4記載の発明によれば、請
求項1記載の発明による効果に加えて、例えば2つのロ
ックアップ運転領域が一部で重複していても、継続した
運転状態を保ちつつ、より効率の高いロックアップ運転
に切換えられるため、全体の平均効率のより一層の向上
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の無段変速機の全体模式図である。
【図2】無段変速機における液圧ポンプの可変斜板及び
液圧モータの斜板の両斜板角度とHMT変速比との関係
と、入力軸及び出力軸の回転数とHMT変速比との関係
を関連付けて示す説明図である。
【図3】歯数比条件がY=X+1の第1,第2遊星歯車
機構の遊星速度線図である。
【図4】従来の無段変速機におけるロックアップ移行の
フローチャートである。
【図5】従来の無段変速機における通常運転とロックア
ップ運転との切換動作における回転数,変速比及び効率
の経時変化を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態に係る無段変速機の全体模式
図である。
【図7】図6の無段変速機を簡略化した一部切欠き正面
図である。
【図8】HSTを示す簡略縦断面図である。
【図9】図8のC−C線及びD−D線における断面説明
図である。
【図10】HSTの回路構成を示す説明図である。
【図11】全負荷運転状態での通常運転領域及びロック
アップ運転領域の効率を示す図である。
【図12】部分負荷運転状態での通常運転領域及びロッ
クアップ運転領域の効率を示す図である。
【図13】ロックアップ制御の基本制御のフローチャー
トである。
【図14】本ロックアップ制御における通常運転とロッ
クアップ運転との切換動作における回転数,変速比及び
効率の経時変化を示す説明図である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 3 MT(機械式トランスミッション) 4 HST(静液圧式トランスミッショ
ン) 5 液圧ポンプ 6 液圧モータ 15 ロックアップ機構 18 ロックアップ制御手段 51 可変斜板 61 斜板 52 ポンプ軸 62 モータ軸
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 47/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン側に接続される入力軸(1)
    と、出力軸(2)と、上記入力軸(1)と出力軸(2)
    との間に介装され複数のクラッチ機構(10,11,1
    2)及び一対の遊星歯車機構(7,8)を備えた機械式
    トランスミッション(3)と、上記入力軸(1)及び出
    力軸(2)に対し並列に配設され入力側が上記入力軸
    (1)に接続され出力側が上記機械式トランスミッショ
    ン(3)を介して上記出力軸(2)に接続された静液圧
    式トランスミッション(4)とを備え、 上記静液圧式トランスミッション(4)は、 可変斜板(51)の斜板角度の増減変更制御により上記
    入力軸(1)からポンプ軸(52)に入力する回転を所
    定の吐出圧液に変換する入力側の液圧ポンプ(5)と、
    所定の傾斜状態の斜板(61)により上記液圧ポンプ
    (5)からの吐出圧液を回転力に変換してモータ軸(6
    2)を回転させる出力側の液圧モータ(6)とを備え、 通常運転において、上記機械式トランスミッション
    (3)と、静液圧式トランスミッション(4)とを変速
    比に応じて複数の運転モードに別けて作動させることに
    より、上記入力軸(1)に入力する一定回転数の入力回
    転を無段階で変速させて上記出力軸(2)に伝達するよ
    うに構成された無段変速機におけるロックアップ制御方
    法において、 入力軸(1)からの入力回転が機械式トランスミッショ
    ンのみを介して出力軸(2)に伝達されるよう伝達経路
    を切換えるロックアップ機構(15)と、ロックアップ
    制御を行なうロックアップ制御手段(18)とを設け、
    このロックアップ機構(15)を作動させることにより
    ロックアップ運転状態に切換え得る複数の変速比位置を
    予め特定する一方、上記複数の特定変速比と、その複数
    の特定変速比における入力回転数に対する複数のロック
    アップ運転領域と、その各ロックアップ運転領域での効
    率とを上記ロックアップ制御手段に予め記憶保持し、 出力軸(2)の出力回転に対する変速要求が所定の一定
    範囲内にあるとき、そのときの変速比の近傍のロックア
    ップ運転領域であって、より高い効率を発揮する側のロ
    ックアップ運転領域を選択するステップと、 可変斜板(51)の斜板角度を変更することにより現時
    点の変速比を上記選択されたロックアップ運転領域の特
    定変速比に変更すると同時に、現時点の出力軸(2)の
    回転数を同一に保つよう入力軸(1)への入力回転数を
    変更するステップと、 この変更するステップによる特定変速比への変更を待っ
    て上記ロックアップ機構(15)を作動させるステップ
    とを含むロックアップ制御を行なうことにより、運転状
    態を通常運転からロックアップ運転に移行させるように
    することを特徴とする無段変速機におけるロックアップ
    制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ロックアップ機構(15)は、液圧モータ(6)の斜板
    (61)を、または、これに加えて液圧ポンプ(5)の
    可変斜板(51)を斜板角度がゼロとなる中立位置に変
    更するものであることを特徴とする無段変速方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 複数の運転モードでの通常運転状態での効率を予め記憶
    保持しておき、ロックアップ運転状態において、そのロ
    ックアップ運転領域の効率に比して上記通常運転状態で
    の効率の方が高いとき、ロックアップ機構の作動を解除
    して通常運転状態に戻すようにすることを特徴とする無
    段変速方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 ロックアップ運転状態におけるロックアップ運転領域
    と、他のロックアップ運転領域とが互いに重複する運転
    領域にあるとき、現在のロックアップ運転領域の効率に
    比して上記他のロックアップ運転領域の効率の方が高い
    場合には、通常運転に一旦戻した後、可変斜板(51)
    の斜板角度を変更することにより現時点における変速比
    を上記他のロックアップ運転領域の特定変速比に変更の
    後にロックアップ運転に移行すると同時に、現時点の出
    力軸(2)の回転数を同一に保つよう入力軸(1)への
    入力回転数を変更して、上記他のロックアップ運転領域
    でのロックアップ運転状態に切換えるようにすることを
    特徴とする無段変速方法。
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