JP3465020B2 - 写真感光材料用自動現像機 - Google Patents

写真感光材料用自動現像機

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JP3465020B2
JP3465020B2 JP15988195A JP15988195A JP3465020B2 JP 3465020 B2 JP3465020 B2 JP 3465020B2 JP 15988195 A JP15988195 A JP 15988195A JP 15988195 A JP15988195 A JP 15988195A JP 3465020 B2 JP3465020 B2 JP 3465020B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンパクト化及び作
業性の改善がはかられ、しかもケミカルの安定性が飛躍
的に向上し、更に低補充化が容易となる写真感光材料用
自動現像機に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感光
材料ないし写真材料と称することもある)は、露光後、
現像、脱銀、洗浄、安定化等の工程により処理される。
現像には、黒白現像液、カラー現像液、脱銀処理には漂
白液、漂白定着液、定着液、洗浄には水道水またはイオ
ン交換水、安定化処理には安定液がそれぞれ使用され
る。これら各処理工程を行うための処理機能を有する液
体のことを処理液という。
【0003】このような処理は、通常写真感光材料用自
動現像機(以下、自動現像機と称することもある)で、
上記の処理液を収納した処理槽間を順次搬送させること
によって行われる。ここで写真感光材料用自動現像機と
言う場合、現像部、脱銀部、洗浄又は安定化部及び乾燥
部を有し、順次自動的に写真感光材料を搬送させる手段
を有する現像機のことを一般的にさす。
【0004】さて、このような自動現像機で処理する場
合、処理槽内の処理液の活性度を一定に保つために処理
液を補充する方式が一般に広く採られている。具体的に
は、補充用タンクから、補充液を適時処理槽内に供給し
つつ処理作業を行うようにしている。この場合、補充用
タンクに貯溜される補充液自体は別の場所で作られ、必
要に応じて補充用タンク内に補充されるのが普通である
が、従来から次のような手作業的な方法が採られてい
る。
【0005】即ち、ハロゲン化銀写真感光材料用処理剤
(以下、写真処理剤と称することもある)は粉末状ある
いは液体状で市販されており、使用にあたっては、粉末
の場合は一定量の水に手作業で溶解することにより調液
され、また、液体状の場合も濃縮されているから水で一
定量に希釈して用いられる。補充タンクは感光材料処理
装置の横に設置される場合があり、相当のスペースを確
保する必要がある。また、最近急増しているミニラボに
おいても写真感光材料用自動現像機に補充タンクを内蔵
するようにしているが、この場合も補充タンクのスペー
スを確保する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため、ハロゲン化
銀写真感光材料を処理する処理液が貯留される処理槽
に、例えば溶解槽を連通し、この溶解槽に処理液に応じ
て固体処理剤を供給して溶解させるようにすると、自動
現像機のコンパクト化が達成でき、さらに手作業による
溶解作業がなくなり、写真性能が安定な処理システムと
なり、また、写真処理剤を収納するために従来用いてき
たポリ容器の使用を低減し、あるいは使用をなくするこ
とが可能な低公害化システムとすることができる。
【0007】ところが、処理槽に応じて設けられた溶解
槽の上方位置に固体処理剤供給部を設置し、この固体処
理剤供給部から固体処理剤を直接落下させて供給するよ
うにすると、供給機構の構造が簡単になる利点がある
が、自動現像機によっては溶解槽の上方位置に固体処理
剤供給部を配置することが困難な場合がある。例えば、
処理槽や溶解槽のメンテナンスを行なう時に固体処理剤
供給部が邪魔になることがある。また、固体処理剤を供
給する処理剤供給部は、湿度の高い環境に置かれると、
結露ができ、サビや漏電等が発生する一原因となる。ま
た、固体処理剤は湿度に弱く、防湿に工夫をしていて
も、固体処理剤が水分を吸収して変質したり、膨張して
目詰まりを起したり、固体処理剤同士がくっいたり、他
の部材に付着したりして供給不良が生じることがある。
このため、それぞれの処理液の固体処理剤を供給する固
体処理剤供給部を、処理槽や溶解槽から離れた位置に配
置することが考えられるが、固体処理剤を単列あるいは
複数列で供給する場合に引っかかったり、詰まることが
なく、固体処理剤を円滑に供給することが重要な課題に
なってくる。
【0008】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、請求項1乃至請求項記載の発明は、固体処理剤
供給部を処理槽や溶解槽から離れた位置で、しかも下方
位置に配置した場合に、固体処理剤を簡単な構造で、コ
ンパクトであり、円滑かつ確実に搬送して供給すること
を可能にする写真感光材料用自動現像機を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、ハロゲン化銀写真感光材料
を処理する処理液に応じて溶解する固体処理剤を供給す
る写真感光材料用自動現像機において、前記固体処理剤
を収納する固体処理剤カートリッジから前記固体処理剤
を供給する固体処理剤供給部と、前記固体処理剤供給部
から排出された前記固形処理剤をバケットに収納して
上方に移動させ、前記固体処理剤供給部より上方に位置
する処理槽側に前記固形処理剤を搬送する搬送路へ搬送
る固体処理剤搬送部と、を有することを特徴としてい
る。
【0010】請求項2記載の発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料を処理する処理液に応じて溶解する固体処理剤
を供給する写真感光材料用自動現像機において、前記固
体処理剤を収納する固体処理剤カートリッジから前記固
体処理剤を供給する固体処理剤供給部と、前記固体処理
剤供給部より上方に位置し、前記固体処理剤を処理槽側
に搬送する搬送路と、前記固体処理剤供給部から排出さ
れた前記固形処理剤をバケットに収納して上方に移動
させ、前記搬送路へ搬送する固体処理剤搬送部と、を備
えることを特徴としている。
【0011】請求項3記載の発明は、前記固体処理剤搬
送部が、前記固体処理剤供給部と前記処理槽との間に配
置されることを特徴としている。
【0012】請求項4記載の発明は、前記バケットはカ
バーに沿って昇降され、前記バケットの底面が前記カバ
ー方向に傾斜され、前記バケットに収納された前記固体
処理剤は前記カバーに保持されて上方に移動可能であ
り、前記カバーに設けられた開口部の位置で前記固体処
理剤が前記搬送路に供給可能に構成したことを特徴とし
ている。
【0013】請求項5記載の発明は、前記バケットに仕
切板を介して複数の固体処理剤が収納され、前記固体処
理剤は前記カバーに上下方向の位置を変えて設けられた
開口部の位置で前記固体処理剤が前記搬送路に供給可能
に構成したことを特徴としている。
【0014】請求項6記載の発明は、前記バケットはカ
バーに沿って昇降され、前記バケットに収納された前記
固体処理剤は上方に移動可能であり、前記カバーに設け
られた開口部の位置で前記固体処理剤が上方への移動に
よりカムガイドに当接して押し出され、前記搬送路に供
給可能に構成したことを特徴としている。
【0015】請求項7記載の発明は、前記バケットはカ
バーに沿って昇降され、前記バケットに収納された前記
固体処理剤は上方に移動可能であり、前記カバーに設け
られた開口部の位置でカムにより前記バケットを傾けて
前記固体処理剤を前記搬送路に供給可能に構成したこと
を特徴としている。
【0016】請求項8記載の発明は、前記バケットの底
面が前記カバー方向に傾斜され、前記バケットの収納さ
れた固形処理剤の排出する排出開口部を開閉するシャッ
タを、前記バケットを保持するバケットホルダに備え、
前記シャッタは、前記排出開口部を閉じた状態で前記バ
ケットと一体に前記カバーに沿って上方へ移動可能であ
り、前記カバーに設けられた開口部より下方位置にスト
ッパが設けられ、前記開口部の位置で前記シャッタが
ストッパに当接して移動が規制されて前記排出開口部
開き、前記固体処理剤が前記排出開口部から排出され
前記カバーの開口部を介して前記搬送路に供給可能に
構成したことを特徴としている。請求項9記載の発明
は、前記固体処理剤カートリッジには、前記処理液に応
じて溶解する一種類の固体処理剤が収納されることを特
徴としている。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明では、固体処理剤供給部を
処理槽や溶解槽から離れた位置で、しかも下方位置に配
置した場合に、固体処理剤供給部から排出された固形処
理剤をバケットに収納して上方に移動させ、バケットの
上方移動による簡単な構造で、コンパクトであり、しか
も固体処理剤を円滑かつ確実に搬送することができる。
【0018】請求項2記載の発明では、固体処理剤供給
部から排出された固形処理剤をバケットに収納して上方
に移動させ、バケットから排出される固体処理剤を搬送
路によって処理槽側に搬送し、固体処理剤を円滑かつ確
実に処理槽側に搬送することができる。
【0019】請求項3記載の発明では、固体処理剤搬送
部が、固体処理剤供給部と処理槽との間に配置され、コ
ンパクトな構造で固体処理剤を円滑かつ確実に処理槽に
搬送することができる。
【0020】請求項4記載の発明では、バケットの底面
がカバー方向に傾斜され、バケットに収納された固体処
理剤は、カバーに保持されて上方に移動し、カバーに設
けられた開口部の位置で固体処理剤が搬送路に供給さ
れ、バケットとカバーとによる簡単な構造で搬送するこ
とができる。
【0021】請求項5記載の発明では、バケットによっ
て複数の固体処理剤を上方へ移動し、この複数の固体処
理剤をカバーに上下方向の位置を変えて設けられた開口
部の位置で搬送路に供給する。これにより、上方への移
動を省略でき固体処理剤の供給時間を短縮でき、しかも
簡単な構造で複数の固体処理剤を上方へ搬送して処理槽
側へ供給することができる。
【0022】請求項6記載の発明では、カバーに設けら
れた開口部の位置で固体処理剤が上方への移動によりカ
ムガイドに当接して押し出され、固体処理剤の上方への
移動を利用して簡単な構造で固体処理剤を搬送路に供給
できる。
【0023】請求項7記載の発明では、カバーに設けら
れた開口部の位置でカムによりバケットを傾け、カムに
よる簡単な構造で固体処理剤を搬送路に供給できる。
【0024】請求項8記載の発明では、バケットに固体
処理剤を収納し、シャッタを閉じた状態でバケットと一
体にカバーに沿って上方へ移動し、固体処理剤がカバー
にこすられることなく保護された状態で上方へ移動す
る。そして、カバーに設けられた開口部の位置でシャッ
タがストッパにより移動が規制されて自動的に開き、固
体処理剤が排出開口部から排出されて搬送路に供給す
る。請求項9記載の発明では、固体処理剤カートリッジ
から処理液に応じて溶解する一種類の固体処理剤が供給
される。
【0025】
【実施例】次に、この発明を適用できる感光材料処理装
置の一例を図面に基づいて説明する。まず、説明の便宜
上、図1乃至図20に基づいて、固体処理剤供給部を処
理槽や溶解槽から離れた位置で、しかも上方位置に配置
した感光材料処理装置について説明する。図1は感光材
料処理装置の正面図、図2は感光材料処理装置の平面
図、図3は感光材料処理装置の右側面図、図4は固体処
理剤の搬送経路図である。
【0026】感光材料処理装置1は、写真焼付機Aと印
画紙の現像処理を行なうペーパー自動現像機Bとを一体
的に構成したものであり、写真焼付機Aには、焼付部1
0、表示部11、操作部12が備えられ、上部にはマガ
ジン収容部13が配置され、未露光のハロゲン化銀写真
感光材料である印画紙をロール状に収納したマガジンが
セットされる。写真焼付機Aの焼付部10において、マ
ガジン収容部13のマガジンから引き出された印画紙に
原画の画像が露光され、この露光された印画紙はペーパ
ー自動現像機B内に導入される。
【0027】ペーパー自動現像機Bには、処理部20、
乾燥部21、制御部22が備えられ、印画紙は処理部2
0で現像処理され、乾燥部21で乾燥して写真プリント
が作成されて、搬送コンベアCにより、図示しないオー
ダー仕分機の受皿に搬送されるか、または回収台23に
取り出される。処理部20には、発色現像槽24a、漂
白定着槽24b、3槽で構成される安定槽24cの処理
槽24が備えられ、印画紙は順次搬送され、それぞれ発
色現像処理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。な
お、発色現像槽、漂白定着槽、安定槽を有する実質的に
3槽構成のペーパー自動現像機Bについて説明を行う
が、これに限られるものではなく、発色現像槽、漂白
槽、定着槽、安定槽を有する実質的に4槽構成の自動現
像機であってもよい。
【0028】ペーパー自動現像機Bには、処理剤補充装
置30が備えられ、この処理剤補充装置30は固体処理
剤Jを、発色現像槽24a、漂白定着槽24b、安定槽
24cの各処理槽24へ補充する装置である。処理剤補
充装置30には、固体処理剤供給部40、固体処理剤集
合部50、固体処理剤搬送部60、溶解槽70が備えら
れている。
【0029】固体処理剤供給部40及び固体処理剤集合
部50は、ケース25内に収納されており、このケース
25が乾燥部21の側壁に取り付けられている。固体処
理剤供給部40には、それぞれの溶解槽70に応じて装
填部41と供給部42が備えられ、装填部41に、処理
槽24の処理液に応じた固体処理剤Jを収納した固体処
理剤カートリッジ2が装填され、供給部42の作動によ
って所定の固体処理剤カートリッジ2から固体処理剤J
が供給される。
【0030】次に、固体処理剤カートリッジ2について
詳細に説明する。図5は錠剤型の固体処理剤Jを収容す
る固体処理剤カートリッジ2を示し、図5(a)は一部
破断断面図を含む平面図、図5(b)は固体処理剤カー
トリッジ2の側面図、図5(c)はスライド蓋5を取り
除いた状態の固体処理剤カートリッジ2の開口部の正面
図である。
【0031】固体処理剤カートリッジ2は、複数個の錠
剤型の固体処理剤Jを収納する中空四角柱状の容器本体
331と、容器本体331の中空体の一方の開口に接続
し固体処理剤Jを排出可能にする開口部を有する出口部
材2cと、出口部材2cのレール部332Aに摺動して
上下に移動可能なスライド蓋5とから構成されている。
【0032】容器本体331の内側には、3枚の仕切壁
331Sが一体に固定されていて、容器本体331の内
部は4つの分室331A,331B,331C,331
Dに区分されている。そして、各分室には、ほぼ円筒形
状をなす固体処理剤Jの各外円周が外接しそれぞれ約1
0個を縦列状態に収容することができる。即ち、第1の
分室331Aには10個の固体処理剤J1A〜J10A
が第2の分室331Bには同数の固体処理剤J1B〜J
10Bが、以下同様にして第3の分室331C及び第4
の分室331Dには同数の固体処理剤J1C〜J10
C,J1D〜J10Dがそれぞれ収納されている。
【0033】容器本体331の各分室の底部には、突起
条331Eが突出していて、固体処理剤Jの外周面と点
当たりで当接し固体処理剖Jの移動を容易にするととも
に、固体処理剤Jから脱落した粉を突起条331Eの頂
部から落下させる。固体処理剤Jから脱落した粉は、突
起条331Eから下方の溝部に溜まるから、たとえこの
溝部で粉が固着しても、固体処理剤Jは突起条331E
上を移動するから支障はない。
【0034】出口部材2cの出口開口の外側両側面に
は、レール部332Aが形成されていて、スライド蓋5
の両側面に形成された溝部5bに嵌合し、摺動可能にな
っている。また、スライド蓋5の下部両端に突出した突
起部5aは、後述の開閉規制部材121に係合してスラ
イド蓋5の自動開閉を行う。また、出口部材2cの両側
面には、ピン2bが突出していて、後述の装填部41の
ガイド溝109Dに挿脱する。
【0035】固体処理剤カートリッジ2の背面333A
は、後述の装填部41の押圧部材114cによって加圧
されて、固体処理剤カートリッジ2は供給部42の基準
面に圧着される。また、固体処理剤カートリッジ2の背
面333Aには、識別ピン2eが一体に形成されてい
て、異なる他の固体処理剤カートリッジ2の誤装填を防
止している。
【0036】次に、固体処理剤供給部40について詳細
に説明する。図6は固体処理剤供給部の断面図、図7は
固体処理剤供給部の側面図、図8は固体処理剤供給部の
一部の正面図、図9は保持手段の取付状態を示す平面
図、図10は保持手段の分解斜視図である。
【0037】固体処理剤供給部40の装填部41の固定
枠体109及びこれと一体をなすハウジング110、駆
動手段111はユニット本体112の側部に固定されて
いる。固定枠体109の両側板部109Aの図示上端付
近には、支軸113が突出していて、固体処理剤カート
リッジ2を保持する保持体114の両側に固定されたア
ーム部114Aの穴に嵌合し、保持体114は支軸11
3を中心にして揺動可能にしている。また、両側板部1
09Aとアーム部114Aとには、それぞれ固定ピン1
15,116が植設されていて、引張りばね117が張
設されているから、保持体114は図示一点鎖線に示す
ように、ばね付勢されて時計方向に揺動して、保持体1
14の底部が、固定枠体109の図示左上部に突出した
ストッパ部109Bに当接した左前の位置で、保持体1
14は停止し、固体処理剤カートリッジ2を装填する前
の状態を維持する。
【0038】保持体114の上部には、固体処理剤カー
トリッジ2を差し込む挿入部位に、固体処理剤カートリ
ッジ2を保持する保持手段118が設けられている。保
持手段118は、バネ鋼からなっており、バネ鋼の一枚
の板金をコの字に曲げて取付部118aと、この取付部
118aの両側に保持部118bを形成し、さらに取付
部118aの中央部から折り曲げてガイド部118cが
形成されている。また、保持部118bの先端には、内
側に凸状に折り曲げて曲げ部118dが形成されてい
る。
【0039】保持手段118は、その取付部118aを
保持体114の上部先端にビス119によって締付固定
され、保持部118bが保持体114の上部を両側から
挟み付けるようになっている。この保持部118bの先
端に形成された曲げ部118dは、保持体114の両側
に形成された窓部120から内側に突出しており、固体
処理剤カートリッジ2の両側面に設けた段差2aに引っ
掛かるようにして、固体処理剤カートリッジ2を保持す
る。保持手段118の前側に設けられたガイド部118
cは、固体処理剤カートリッジ2を下方から差し込むと
きのガイドとなっている。
【0040】固定枠体109の両側板部109Aの下端
付近は、立上がり部109Cを有し、ここに支軸113
を中心にする円弧状のガイド溝109Dが穿設されてい
る。固体処理剤カートリッジ2を保持体114に装填し
て、保持体114を押して支軸113を中心にして揺動
させ、保持体114の下端部を図示C方向に押し込む
と、固体処理剤カートリッジ2のガイドピン2bが、保
持体114の押圧部材114Cにより押圧されながらガ
イド溝109D内を進行する。ガイド溝109Dの最深
部は1型に曲げられたl字溝部109Eに形成し、固体
処理剤カートリッジ2のガイドピン2bが押圧部材11
4Cに付勢されてここのl字溝部109Eに進入したと
き、固体処理剤カートリッジ2の出口部材2cの前面
は、供給部106のハウジング110に形成された入口
部110Aに密接する。
【0041】供給部42のハウジング110の入口部1
10Aの前側には、スライド蓋5の開閉を規制する開閉
規制部材121が固設されている。固体処理剤カートリ
ッジ2を初期位置(図示一点鎖線)から図示C方向に押
し込み、中間位置に達すると、スライド蓋5の突起部5
aは、開閉規制部材121により押し込みが阻止され
る。固体処理剤カートリッジ2をさらに押し込み揺動さ
せると、スライド蓋5は移動しない状態であるから、固
体処理剤カートリッジ2の出口部材2cの開口部は次第
に開放されていく。固体処理剤カートリッジ2の押し込
みが所定位置に達して停止されると、開口部は全開され
て、固体処理剤カートリッジ2内の最前列の固体処理剤
Jは供給部106内に送り込まれる。
【0042】供給部42は、ハウジング110と、ハウ
ジング110の内周面に回転可能に配置され、固体処理
剤カートリッジ2内の固体処理剤Jを入口部110Aか
ら一定量受容して出口部110Bに移動させるポケット
部122Aを有する回転可能なロータ122と、出口部
110Bを開閉可能にするシャッタ部材123とから構
成されている。
【0043】ハウジング110の入口部110Aの端面
で開口の周縁には、枠状弾性パッキン124が埋設され
ていて、固体処理剤カートリッジ2の開口部が入口部1
10Aに密接されたとき、外気を遮断して防湿効果を高
めている。
【0044】装填部41には、駆動手段111が設けて
あり、モータ125の駆動軸に固定されたタイミングプ
ーリ126を巻回するタイミングベルト127はプーリ
128,129、テンションプーリ130を介してロー
タ122の回転軸に固設したプーリ131を回転させ
る。
【0045】プーリ129と同軸上には、2箇所の切欠
き部を有する切欠き円板132が一体になっていて、フ
ォトインタラプタ型の光センサPS5が切欠き部132
Aの通過を検知することによって位置検出信号を発し、
ロータ122の1サイクル停止制御を行う。
【0046】このように、固体処理剤供給部40は、固
体処理剤Jを収納する固体処理剤カートリッジ2を下方
から上方に差し込むプロセスを含む工程を有し、固体処
理剤カートリッジ2を固形処理剤Jを供給する位置に配
置するように構成されている。この固体処理剤供給部4
0の装填部41には、固体処理剤カートリッジ2を差し
込む挿入部位に、固体処理剤カートリッジ2を保持する
保持手段118を有しているから、図6に二点鎖線で示
すように、固体処理剤カートリッジ2を下方から上方に
差し込んで装填すると、図7及び図8に示すように、固
体処理剤カートリッジ2の先端部2dの両側が保持手段
118の保持部118bに形成された曲げ部118dに
当接して差し込みによって、外方へ押し広げて挿入され
る。さらに、固体処理剤カートリッジ2の先端部2dの
前側が、ガイド部118cにガイドされて差し込まれ、
固体処理剤カートリッジ2の識別ピン2eが保持体11
4の位置決め孔114Eに対向して差し込みが完了す
る。
【0047】この固体処理剤カートリッジ2の差し込み
によって、保持部118bの先端に形成された曲げ部1
18dが、固体処理剤カートリッジ2の両側面に設けた
段差2aに引っ掛かると差し込みが完了し、固体処理剤
カートリッジ2は保持手段118によって保持される。
このように固体処理剤カートリッジ2を保持した状態
で、図6において説明したように、保持体114のC方
向に押動することで固体処理剤カートリッジ2がセット
される。
【0048】固体処理剤カートリッジ2の交換の場合に
は、保持体114を前記とは逆にD方向に移動させる
と、図6に二点鎖線で示す位置になる。このとき、固体
処理剤カートリッジ2は、保持手段118によって保持
されており、落下することが規制されている。この状態
で、固体処理剤カートリッジ2を下方に引き抜くと、保
持部118bの先端に形成された曲げ部118dが、固
体処理剤カートリッジ2の両側面に設けた段差2aによ
って外方に広がり、容易に引っ掛かりを外すことができ
る。
【0049】このように、簡単な構造で固体処理剤カー
トリッジ2を保持でき、作業者は例えば片手でも着脱で
き、作業性が向上する。
【0050】また、固体処理剤カートリッジ2を保持す
る保持手段118が、バネ鋼からなっており、例えば1
枚のバネ鋼を曲げるだけで、固体処理剤カートリッジ2
を掴むようにして落ちないように保持することができ、
部品点数も少なく、調整不要であり、壊れにくいし、確
実に作動することができる。
【0051】次に、固体処理剤集合部50について詳細
に説明する。図11は集合ユニットの斜視図、図12は
集合ユニットの一部を破断した側面図である。
【0052】固体処理剤集合部50には、集合ユニット
51が処理槽24に対応して備えられ、このそれぞれの
集合ユニット51は、固体処理剤供給部40の供給部4
2と、固体処理剤搬送部60の搬送通路61との間に配
置されている。固体処理剤供給部40の供給部42から
供給される固体処理剤Jは、集合ユニット51内に自然
落下し、集合ユニット51によって固体処理剤搬送部6
0の対応する搬送通路61に供給される。
【0053】固体処理剤搬送部60には、搬送通路61
と、搬送手段62とが備えられ、搬送通路61に供給さ
れた固体処理剤Jを搬送手段62によって移動し、所定
の処理部24に連通して配置された溶解槽70の案内ガ
イド71へ供給する。
【0054】ケース25には、動作ランプ43がそれぞ
れの固体処理剤カートリッジ2に対応して設けられ、供
給部42が動作を開始すると点灯し、固体処理剤Jの供
給が終了するまで点灯して作業者に知らせる。
【0055】発色現像槽24aの処理槽24に備えられ
る溶解槽70に供給される固体処理剤Jを供給する供給
部42に対応して備えられる集合ユニット51は、図1
1及び図12に示すように構成されている。集合ユニッ
ト51は、シュータで構成され、上部の開口51aは固
体処理剤供給部40の供給部42に対向して配置され、
また下部の開口51bは固体処理剤搬送部60の搬送通
路61に対向して配置されている。この集合ユニット5
1は、固体処理剤Jを供給する供給経路51cに固体処
理剤を自然落下させる落下工程を有し、この落下工程の
落下経路がガイド52によって形成された複数の経路5
1d,51eからなり、それぞれの経路51d,51e
の鉛直方向の角度が異なり、落下工程の落下終点位置に
おける固体処理剤Jの姿勢をほぼ同じ姿勢に保つ複数の
落下経路を有している。
【0056】このように、集合ユニット51には固体処
理剤Jを供給する供給経路51cに固体処理剤を自然落
下させる落下工程の落下経路が複数の経路51d,51
eからなり、固体処理剤供給部40の供給部42から供
給される固体処理剤Jが上部の開口51aから供給され
る。図12に示すように、ガイド52によって形成され
た落下経路の幅Dは、二点鎖線で示す固体処理剤Jの直
径より狭く形成されており、経路51d,51eによっ
て固体処理剤Jが落下途中で回転することが規制され、
落下工程の落下終点位置における固体処理剤Jの姿勢を
ほぼ同じ姿勢に保つことができる。従って、固体処理剤
Jを単列あるいは複数列で供給する場合に、固体処理剤
Jが引っかかったり、詰まることがなく、固体処理剤J
を下部の開口51bに集合させて円滑に供給することが
できる。
【0057】なお、この実施例では、集合ユニット51
に落下工程の落下経路が1個のガイド52によって形成
された2個の経路51d,51eからなっているが、複
数のガイドによって3個の以上の経路を形成しても良
い。
【0058】また、漂白定着槽24b及び安定槽24c
の処理槽24に備えられる溶解槽70に供給される固体
処理剤Jを供給する供給部42に対応して備えられる集
合ユニット51も同様に構成されるが、この実施例で
は、安定槽24cの処理槽24に備えられる溶解槽70
に供給される固体処理剤Jを供給する供給部42に対応
して備えられる集合ユニット51には、ガイドを形成し
ないで単数の経路からなっている。このような集合ユニ
ット51に形成される落下経路の数は、所定時間に供給
する固体処理剤Jの量の大小に応じて設定される。
【0059】次に、固体処理剤搬送部60について詳細
に説明する。図13は固体処理剤搬送部の平面図、図1
4は図13のXIV-XIV線に沿う断面図、図15は図13
のXV-XV線に沿う断面図、図16は固体処理剤搬送部の
制御回路図、図17は固体処理剤搬送部の動作フローチ
ャートである。
【0060】固体処理剤搬送部60は、ペーパー自動現
像機Bの前側で溶解槽70の上方位置に沿って配置され
ている。固体処理剤搬送部60の箱形フレーム600は
実質的に透明である材料、例えば透明な合成樹脂で形成
され、この箱形フレーム600内には仕切壁601が一
体に形成され、発色現像槽24aの溶解槽70に固体処
理剤Jを供給する第1の搬送通路602、漂白定着槽2
4bの溶解槽70に固体処理剤Jを供給する第2の搬送
通路603、安定槽24cの溶解槽70に固体処理剤J
を供給する第3の搬送通路604が形成されている。
【0061】第1の搬送通路602、第2の搬送通路6
03及び第3の搬送通路604は、固体処理剤集合部5
0の下方位置からそれぞれの溶解槽70の上方位置まで
伸びており、実質的に透明である材料、例えば透明な合
成樹脂で形成された蓋605,606,607で覆わ
れ、それぞれ空間K1,K2,K3が形成される。ここ
で、実質的に透明である材料とは、外部から内部の状態
を見ることができる材料のことをいう。
【0062】箱形フレーム600には、固体処理剤集合
部50に対向する位置に供給開口部608が形成され、
この供給開口部608により固体処理剤Jがそれぞれの
第1の搬送通路602、第2の搬送通路603及び第3
の搬送通路604に供給される。また、箱形フレーム6
00には、それぞれの溶解槽70の上方位置にシュータ
609,610,611が設けられ、このシュータ60
9〜611から固体処理剤Jがそれぞれの溶解槽70に
供給される。
【0063】第1の搬送通路602、第2の搬送通路6
03及び第3の搬送通路604で形成される空間K1〜
K3内には、螺旋状の第1の搬送軸620、第2の搬送
軸621及び第3の搬送軸622がそれぞれに貫通さ
れ、それぞれの両端部は支持プレート623,624に
回動可能に支持され、また第2の搬送軸621及び第3
の搬送軸622は、シュータ610,611にも回動可
能に支持されている。
【0064】第1の搬送軸620、第2の搬送軸621
及び第3の搬送軸622は、箱形フレーム600の供給
開口部608に対応する位置からシュータ609〜61
1の位置まで螺旋部620a〜622aが形成され、こ
の螺旋部620a〜622aの山620b〜622bと
山620b〜622bとの間の谷620c〜622cに
固体処理剤Jは保持され、第1の搬送軸620、第2の
搬送軸621及び第3の搬送軸622の回転によって、
固体処理剤Jは円周方向に回転しながら軸方向に搬送さ
れる。この第1の搬送軸620、第2の搬送軸621及
び第3の搬送軸622が、固体処理剤Jを特定空間内に
おいて搬送する運動がエンドレスである一定間隔のピッ
チを有し特定空間内に位置する搬送手段を構成してい
る。
【0065】箱形フレーム600、仕切壁601及び蓋
605〜607には、固体処理剤Jと接触する規制凸条
600a,601a,605a〜607aが搬送方向に
形成され、この規制凸条600a,601a,605a
〜607aによって固体処理剤Jが搬送時に揺れてかけ
ること等がないように位置規制している。
【0066】それぞれのシュータ609〜611に対応
する位置には、固体処理剤Jを落下させるための案内板
630〜632が設けられ、第1の搬送軸620、第2
の搬送軸621及び第3の搬送軸622で搬送される固
体処理剤Jがシュータ609〜611の位置まで搬送さ
れると、螺旋部620a〜622aからは外れて軸上に
位置する。この位置まで固体処理剤Jが搬送されると、
案内板630〜632により軸方向と直交方向のシュー
タ609〜611の上方に向かって押されると共に、第
1の搬送軸620、第2の搬送軸621及び第3の搬送
軸622の回転運動で軸方向とは異なる方向のシュータ
609〜611の上方に向かって移動する。このよう
に、シュータ609〜611は、第1の搬送軸620、
第2の搬送軸621及び第3の搬送軸62が正回転の場
合には軸の右側に設けることが好ましい。
【0067】また、シュータ609〜611付近の螺旋
部620a〜622aから外れた軸部分を、例えばロー
レットのような固体処理剤Jとの摩擦抵抗が大きくなる
ようにすることにより、移動方向を変更し、シュータ6
09〜611への移動を容易にすることができる。
【0068】第1の搬送軸620、第2の搬送軸621
及び第3の搬送軸622は、ギヤ列640を介して駆動
モータ641の駆動軸642に接続され、駆動モータ6
41の動力がギヤ列640を介してそれぞれの搬送軸6
20〜622に伝達され、これらの搬送軸620〜62
2は同方向に連動して回転するようになっている。
【0069】シュータ609〜611の手前の蓋60
5,606,607には、それぞれリミットスイッチ6
50〜652が配置され、固体処理剤Jが接片に接触し
て通過すると、リミットスイッチ650〜652が入
る。
【0070】このリミットスイッチ650〜652が固
体処理剤検出センサーを構成しており、図16に示すよ
うに、リミットスイッチ650〜652からの検出信号
により、制御部22で駆動モータ641を制御する。
【0071】次に、固体処理剤搬送部60の作動を、図
17のフローチャートに基づいて説明する。ステップa
で固体処理剤供給部60が作動して、固体処理剤Jが供
給開口部608から投入されると、ステップbで駆動モ
ータ641が回転を始め、それぞれの第1の搬送軸62
0、第2の搬送軸621及び第3の搬送軸622に動力
が伝達されて連動して回転し、固体処理剤Jは螺旋部の
谷の部分によって保持されて搬送される。ステップcで
はリミットスイッチ650〜652によって固体処理剤
Jの検出を行なっており、ステップdにおいて一定時間
の経過が判断される。ここで、一定時間経過というの
は、固体処理剤Jを供給した時点より一定時間(固体処
理剤Jが搬送され、投下されるより長い時間を設定)経
過したかどうかを判断する。通常は設定時間に達する前
に固体処理剤Jがリミットスイッチ650〜652で検
出され、固体処理剤Jが検出されると、一定時間経過す
るまで駆動モータ641を駆動させる。このため、軸の
回転で固体処理剤Jが軸上から移動し、シュータ609
〜611よりそれぞれの溶解槽70に落下され、駆動モ
ータ641は固体処理剤Jが、リミットスイッチ650
〜652を通過して所定時間後停止する(ステップ
e)。
【0072】ステップdにおいて、一定時間経過しても
固体処理剤Jが検出されない場合には、例えば固体処理
剤Jが箱形フレーム600の搬送通路内に詰まったり、
固体処理剤Jが粉になったりした場合であり、ステップ
gで通過不良をアラームで知らせる等の投入異常の警報
が行なわれ、ステップfへ移行し駆動モータ641の駆
動を停止する。
【0073】このように、固体処理剤供給部40を処理
槽24や溶解槽70から離れた位置で、しかも上方位置
に配置した場合にも、固体処理剤供給部40により供給
された固体処理剤Jを固体処理剤搬送部60の螺旋状の
搬送軸620〜622を回転することにより、固体処理
剤Jを円周方向に回転させて軸方向に搬送することで、
所定の位置に確実に搬送することができる。
【0074】また、この固体処理剤搬送部60での搬送
は、固体処理剤Jを特定空間K1〜K3の中に配置され
た螺旋状の搬送軸620〜622を回転させ、螺旋部6
20a〜622aを利用して搬送する簡単な構造で、コ
ンパクトである。
【0075】また、螺旋状の搬送軸620〜622の回
転によって軸方向に移動するが、この固体処理剤Jの軸
方向の移動を規制し、螺旋状の搬送軸620〜622の
回転運動で軸方向とは異なる方向に移動させており、螺
旋状の搬送軸620〜622の回転運動を利用すること
で簡単な構造で移動方向を変更し、容易にしかも確実に
処理槽側に供給することができる。
【0076】また、特定空間K1〜K3を形成する部材
の一部が部材の長手方向に取り外し可能に設置され、固
体処理剤搬送部60が着脱可能であり、メンテナンスが
容易に行なえる。即ち、固体処理剤Jの搬送に支障を来
す時は、例えば取り付けている2ケ所の化粧ネジを外し
自動現像機本体より、固体処理剤搬送部60をユニット
として、簡単に取り外すことができる。そして、取り外
した固体処理剤搬送部60は、ギヤ列640を外し、螺
旋状の搬送軸620〜622を供給開口部608に押し
込み、螺旋状の搬送軸620〜622と箱形フレーム6
00を個々に分けて、掃除を行なうことができる。
【0077】また、箱形フレーム600、仕切壁601
及び蓋605〜607が透明の合成樹脂で形成され、特
定空間K1〜K3を形成する部材の少なくとも一部が実
質的に透明である材料により構成され、外部から容易に
固体処理剤Jが引っかかったり、詰まった位置が確認で
きる。また、固体処理剤Jの粉や破片が付着した状態を
確認でき、これらの清掃を簡単に、かつ迅速に行なうこ
とができる。箱形フレーム600、仕切壁601及び蓋
605〜607が透明な材料で構成されているため、固
体処理剤Jの粉や破片の掃除が簡単に行なえる。
【0078】次に、固体処理剤搬送部60の他の例を、
図18に基づいて説明する。図18(a)は固体処理剤
搬送部の側面図、図18(b)は固体処理剤搬送部のレ
ールの平面図である。この例では、固体処理剤供給部4
0から排出される固体処理剤Jは、対応するレール67
0〜672上に供給され、このレール670〜672に
はラインL1上に供給開口部670a〜672aが形成
され、この供給開口部670a〜672aから固体処理
剤Jがそれぞれの溶解槽70に落下して供給される。固
体処理剤供給部40により供給された固体処理剤Jは、
レール670〜672によって転がるように保持されて
いる。この固体処理剤Jは、所定間隔で幅方向に形成さ
れた突起673aを有する無端ベルト673により搬送
され、無端ベルト673の突起673aは、固体処理剤
Jの上部を保持可能なピッチに形成されている。この無
端ベルト673は、ゴムあるいは樹脂等の可撓性部材で
形成され、固体処理剤Jを傷付けることなく、しかも確
実に搬送し、この無端ベルト673により運動がエンド
レスである一定間隔のピッチを有する搬送手段が構成さ
れ、これによりレール670〜672上の固体処理剤J
をレール670〜672に沿って円滑かつ確実に搬送す
ることができる。
【0079】次に、固体処理剤搬送部60のさらに他の
例を、図19に基づいて説明する。図19(a)は固体
処理剤搬送部の側面図、図19(b)は固体処理剤搬送
部のレールの平面図である。この例は、図18の無端ベ
ルト673を螺旋状の搬送軸674に変えたものであ
り、他は前記例と同様に構成される。螺旋状の搬送軸6
74の回転により、固体処理剤Jの上部が螺旋部674
aの谷674bに保持され、円滑に転がるようにして搬
送される。
【0080】次に、固体処理剤搬送部60のさらに他の
例を、図20に基づいて説明する。図20は固体処理剤
搬送部の側面図である。この例は、円筒676を回転可
能に設け、この円筒676の内壁面に3条ネジ676a
を形成したものである。この円筒676の内部に固体処
理剤Jを供給して回転させると、内部の固体処理剤Jは
転がりながら3条ネジ676aによって搬送される。こ
こでは3条ネジ676aによる搬送の例を示したが、必
要に応じて条数を増減してもよい。この円筒676によ
り運動がエンドレスである一定間隔のピッチを有する搬
送手段が構成され、これにより固体処理剤Jを簡単な構
造で搬送することができる。
【0081】次に、この発明を適用できる感光材料処理
装置の実施例の一例を図面に基づいて説明する。図21
は感光材料処理装置の正面図、図22は感光材料処理装
置の平面図、図23は感光材料処理装置の左側面図、図
24は感光材料処理装置の右側面図である。
【0082】感光材料処理装置200は、ネガフィルム
を現像処理するネガフィルム自動現像機Dと、写真焼付
機あと、印画紙を現像処理するペーパー自動現像機Bと
を一体的に構成したものである。ネガフィルム自動現像
機Dは、左側に配置され、自動現像機本体204の中央
に処理槽205が配置され、自動現像機本体204の左
側部には固体処理剤供給部206が配置されている。処
理槽205は、発色現像槽205a、漂白槽205b、
定着槽205c、安定槽205dを有する実質的に4槽
構成され、それぞれに連通して溶解槽207が配置され
ている。この溶解槽207には固体処理剤供給部206
から固体処理剤がシュータ208を介して供給される。
固体処理剤供給部206には、動作ランプ209がそれ
ぞれの固体処理剤カートリッジ2の供給部に対応して設
けられ、供給動作を開始すると点灯し、固体処理剤Jの
供給が終了するまで点灯している。
【0083】固体処理剤供給部206は、自動現像機本
体204の側面に配置され、自動現像機本体204のメ
ンテナンスを損なうことがないようになっている。しか
も、固体処理剤供給部206を、自動現像機本体204
の外部に縦置きに配置することで薄幅になり、配置スペ
ースの確保が容易である。また、固体処理剤供給部20
6を、自動現像機本体204の上部に配置しないで側面
に配置することで、固体処理剤Jが熱や湿度等の影響を
受けることを防止している。しかも、写真焼付機Aの操
作部210と略同じ高さに配置され、固体処理剤カート
リッジ2の交換やメンテナンスが容易になる。
【0084】写真焼付機Aは、ネガフィルム自動現像D
と、ペーパー自動現像機Bとの間に配置され、その前側
に操作部210が配置され、上部にはマガジン収容部2
11が配置され、未露光のハロゲン化銀写真感光材料で
ある印画紙をロール状に収納したマガジンがセットされ
る。写真焼付機Aにおいて、マガジン収容部211のマ
ガジンから引き出された印画紙に原画の画像が露光さ
れ、この露光された印画紙はペーパー自動現像機B内に
導入される。
【0085】ペーパー自動現像機Bには、処理槽21
2、乾燥部213が備えられ、印画紙は処理槽212で
現像処理され、乾燥部213で乾燥して写真プリントが
作成されて取り出される。処理槽212には、発色現像
槽212a、漂白定着槽212b、3槽で構成される安
定槽212cが備えられ、印画紙は順次搬送され、それ
ぞれ発色現像処理、漂白定着処理、安定化処理がなされ
る。
【0086】発色現像槽212a、漂白定着槽212
b、安定槽212cには、溶解槽214がそれぞれ連通
して配置されている。溶解槽214には固体処理剤供給
部215から固体処理剤Jがシュータ216を介して供
給される。固体処理剤供給部215には、動作ランプ2
17がそれぞれの固体処理剤カートリッジ2の供給部に
対応して設けられ、供給動作を開始すると点灯し、固体
処理剤Jの供給が終了するまで点灯する。
【0087】固体処理剤供給部215は、自動現像機本
体218の前面に配置され、自動現像機本体218のメ
ンテナンスを損なうことがないようになっている。しか
も、固体処理剤供給部215を、自動現像機本体218
の外部に縦置きに配置することで薄幅になり、配置スペ
ースの確保が容易である。また、固体処理剤供給部21
5を、自動現像機本体218の上部に配置しないこと
で、固体処理剤Jが熱や湿度等の影響を受けることが防
止される。しかも、写真焼付機202操作部210と略
同じ高さに配置され、固体処理剤カートリッジ2の交換
やメンテナンスが容易になる。
【0088】ネガフィルム自動現像D及びペーパー自動
現像機Bに配置された固体処理剤供給部206,215
は、同様に構成されるが、ここでは便宜上ペーパー自動
現像機Bに配置される固体処理剤供給部215を、図2
5乃至図34に基づいて説明する。
【0089】図25は固体処理剤供給部の概略構成を示
す斜視図、図26は固体処理剤供給部の供給部の斜視
図、図27は固体処理剤供給部の供給部の断面図、図2
8は固体処理剤供給部の供給を説明する概略図、図29
は固体処理剤を2錠供給する場合の実施例を説明する
図、図30はシュータの断面図、図31は図30のXXXI
-XXXI線に沿う断面図、図32はバケットの他の実施例
の説明図、図33はバケットのさらに他の実施例の説明
図、図34は固体処理剤供給部の供給を説明する概略
図、図35は固体処理剤供給部の供給を説明する斜視
図、図36はバケットのシャッタの開閉を示す概略図、
図37はバケットホルダとシャッタとの分解斜視図、図
38は固体処理剤カートリッジのセット状態を示す斜視
図、図39は固体処理剤カートリッジのセット終了状態
を示す斜視図、図40は固体処理剤カートリッジの検出
状態を示す斜視図である。
【0090】固体処理剤供給部215には、カバー23
0と、カバー230を覆う前側カバー231と開閉カバ
ー232内に、装填部240と、供給部250と、固体
処理剤搬送部260とが、それぞれの溶解槽214に対
応して備えられている。装填部240には、カバー23
0の下部にカートリッジ受台241が設けられ、カバー
230の上部にはカートリッジホルダ242が設けられ
ている。カートリッジホルダ242に固体処理剤カート
リッジ2の先端部2xを下方から上方に差し込み、固体
処理剤カートリッジ2の開口部2y側をカートリッジ受
台241に位置させてセットされる。
【0091】供給部250は、図26及び図27に示す
ように構成され、ロータケース251に複数のロータ2
52が回動動作可能に収納されている。ロータケース2
51の上側に固体処理剤Jの受け入れ口251aが形成
され、この固体処理剤Jの受け入れ口251aから固体
処理剤カートリッジ2のスライド蓋2wを開くことで、
収納された固体処理剤Jが落下可能になる。この固体処
理剤Jは、ロータ252の凹部252aが上方に位置す
る時に、固体処理剤Jが落下して凹部252aに収納さ
れ、ロータ252の回転によって固体処理剤Jが移動し
て供給口251bから固体処理剤搬送部260に供給さ
れる。
【0092】固体処理剤Jがロータ252の凹部252
aから排出されると、ロータ252は逆転して再度初期
位置に復帰して凹部252aに固体処理剤Jが収納され
る。ロータ252の駆動ギヤ253は減速ギヤ列254
を介して供給用モータ255に連結され、供給用モータ
255によってロータ252が回転する。
【0093】固体処理剤搬送部260には、駆動軸26
1がカバー230の両側部230aに回動可能に設けら
れ、この駆動軸261には駆動ギヤ262が固定されて
いる。駆動ギヤ262は減速ギヤ列263を介して昇降
用モータ264に連結され、この昇降用モータ264の
正転逆転よって駆動軸261が連動して回転する。駆動
軸261の両端には下スプロケット265が固定され、
この下スプロケット265と、カバー230のそれぞれ
の側部230aに軸支された上スプロケット266及び
中間スプロケット267に昇降用チェーン268が掛け
渡されている。この両側の昇降用チェーン268には昇
降用フレーム269が設けられ、昇降用フレーム269
にはバケット270がそれぞれ設けられている。
【0094】昇降用フレーム269にはセンサー板27
1が設けられ、また上方には上限センサー272が配置
され、下方には下限センサー273が配置され、固体処
理剤Jの補充動作中に別の補充の信号があっても、下限
センサー273がセンサー板271を検出していない場
合、即ちバケット270が下にない場合は、ロータ25
2は回転しない。また、固体処理剤Jの供給後に昇降用
モータ264によってバケット270が降下し、下限セ
ンサー273でセンサー板271を検出したとき、供給
用モータ255を回転させ、ロータ252より固体処理
剤Jをバケット270にセットする。
【0095】このように、発色現像槽212a、漂白定
着槽212b、安定槽212cの処理槽212の溶解槽
214に固体処理剤Jを供給するそれぞれのバケット2
70を単一の昇降用フレーム269に取り付け、単一の
昇降用モータ264の駆動により、昇降用フレーム26
9を昇降させる。1液分例えば、発色現像槽212aの
固体処理剤Jを投入する場合には、発色現像槽212a
に対応するバケット270に固体処理剤Jを収納して昇
降させ投入を行なう。2液分例えば発色現像槽212
a、漂白定着槽212bの固体処理剤Jを同時に投入す
る場合は、2液分の固体処理剤Jをそれぞれのバケット
270に収納して昇降させ、同時に投入を行なう。1液
分の固体処理剤Jの補充中、違う薬液分の固体処理剤J
の補充の時間がきた場合、前液分の固体処理剤Jの投入
終了後、昇降用フレーム269が固体処理剤Jを収納す
る初期位置にくるまで待っている。
【0096】このように、それぞれのバケット270を
単一の昇降用フレーム269に取り付け、単一の昇降用
モータ264の駆動により、昇降用フレーム269を昇
降させることで、昇降機構が簡単になり、コストが削減
でき、さらに小型化が可能になる。
【0097】次に、図28に基づいて固体処理剤の供給
を説明する。まず、固体処理剤カートリッジ2の開口部
2yを供給部250のロータケース251の上部にセッ
トし、固体処理剤カートリッジ2のスライド蓋2wを開
け、固体処理剤Jを供給可能にする。固体処理剤カート
リッジ2内の固体処理剤Jがロータ252の凹部252
aが固体処理剤Jの受け入れ口251aに位置すると
き、固体処理剤Jがロータ252の凹部252aに入
り、その後ロータ252が矢印方向に回転し、凹部25
2aが供給口251bに対向して位置するところで、ロ
ータ252の回転が止まり、固体処理剤Jが転がり供給
口251bから外に排出される。
【0098】外部に排出された固体処理剤Jはバケット
270に入り、固体処理剤Jが入ったバケット270を
下方位置から上方位置に上昇させる。バケット270の
底面270aがカバー230側に傾斜しているため、バ
ケット270に収納された固体処理剤Jは、カバー23
0に当接して排出が規制された状態でバケット270に
よって上昇する。バケット270が上方位置に移動し、
カバー230に形成された開口部230bに対応した位
置に移動すると、固体処理剤Jが開口部230bから転
がってシュータ216に入り、シュータ216は溶解槽
214側が低く傾斜されているため、固体処理剤Jが自
重で転がりながら溶解槽214に落下する。
【0099】シュータ216の通路幅は、固体処理体J
が内部で倒れないような幅に設定されており、また通路
はバケット270から供給される固体処理体Jの個数に
応じて形成されている。
【0100】このように、固体処理剤供給部215を処
理槽212や溶解槽214から離れた位置で、しかも下
方位置に配置した場合に、固体処理剤供給部215から
排出された固形処理剤Jをバケット270に収納して上
方に移動させ、バケット270の上方移動による簡単な
構造で、コンパクトであり、しかも固体処理剤Jを円滑
かつ確実に搬送することができる。
【0101】また、固体処理剤供給部215から排出さ
れた固形処理剤Jをバケット270に収納して上方に移
動させ、バケット270から排出される固体処理剤Jを
シュータ216で構成される搬送路によって処理槽側に
搬送するから、固体処理剤Jを円滑かつ確実に処理槽側
に搬送することができる。
【0102】さらに、固体処理剤搬送部260が、固体
処理剤供給部215と処理槽側との間に配置され、固体
処理剤供給部215と処理槽側との間に形成される空間
を利用することで、コンパクトな構造で固体処理剤Jを
円滑かつ確実に処理槽側に搬送することができる。
【0103】また、バケット270の底面270aがカ
バー230方向に傾斜され、バケット270に収納され
た固体処理剤Jは、カバー230に保持されて上方に移
動し、カバー230に設けられた開口部230bの位置
で固体処理剤Jがシュータ216を構成する搬送路に供
給され、バケット270とカバー230とによる簡単な
構造で搬送することができる。
【0104】次に、図29に基づいて固体処理剤を複数
供する実施例について説明する。バケット270の底面
270aには、両側に側板270bが設けられ、この側
板270bの間には3枚の仕切板270cが設けられ、
4個の収納部が形成されている。
【0105】2錠の固体処理剤Jが、それぞれのロータ
252の凹部252aに入り、固体処理剤Jが転がり供
給口251bから外に排出され、下方に位置するバケッ
ト270の収納部に入る。この固体処理剤Jが入ったバ
ケット270を下方位置から上方位置に上昇させ、カバ
ー230に形成された開口部290の下側開口部290
aの位置で1錠目の固体処理剤Jがバケット270から
排出し、1錠目が投入される。さらに、所定時間後にバ
ケット270を上方へ移動させる。これにより、カバー
230に形成された開口部290の上側開口部290b
の位置で2錠目の固体処理剤Jがバケット270から排
出し、2錠目が投入される。
【0106】このように、バケット270によって複数
の固体処理剤Jを上方へ移動し、この複数の固体処理剤
Jをカバー230に上下方向の位置を変えて設けられた
開口部の位置で搬送路に供給することができ、上方への
移動を省略でき固体処理剤Jの供給時間を短縮でき、し
かも簡単な構造で複数の固体処理剤を上方へ搬送して処
理槽側へ供給することができる。
【0107】なお、この実施例では、バケット270に
4錠の固体処理剤Jを収納するように構成され、開口部
290には下側開口部290aと上側開口部290bの
2段階の位置で固体処理剤Jを排出できるようにしてい
るが、開口部290にバケット270の収納部に対応し
て4段階の段差開口を有する構造にしてもよく、この場
合は4錠の固体処理剤Jを1度に上昇し、4段階に固体
処理剤Jを供給することができる。また、開口部290
にバケット270の収納部に対応して4段階の段差開口
を有する構造にしておくと、1錠、あるいは2錠乃至3
錠の固体処理剤Jがバケット270に収納される場合に
も対応することができる。
【0108】次に、バケットから排出される固体処理剤
を処理槽側に搬送する搬送路を、図30及び図31に基
づいて説明する。バケット270には、前記したように
複数の固体処理剤Jがそれぞれ対応して複数の4錠の排
出開口部270iから排出可能に収納される。バケット
270から排出される固体処理剤Jを処理槽側に搬送す
る搬送路は、シュータ216により構成されている。シ
ュータ216は入口側にバケット270の排出開口部2
70iに対応して複数の入口開口部216aを有し、処
理槽側に1つの出口開口部216bを有し、さらに複数
の入口開口部216aから1つの出口開口部216bに
向かって固体処理剤Jをガイドする仕切ガイド216c
を有している。この中央の仕切ガイド216cを長く
し、この両側の仕切ガイド216cを短くして搬送路2
16dが形成され、これにより搬送路216dは、固体
処理剤Jの1錠分の幅が確保されている。
【0109】このように、バケット270から排出され
る固体処理剤Jを処理槽側に搬送する搬送路216dが
シュータ216により構成され、バケット270から排
出される固体処理剤Jは1錠づつシュータ216の複数
の入口開口部216aから1つの出口開口部216bに
向かって仕切ガイド216cによってガイドされ、固体
処理剤Jは倒れることなく搬送路216dを転がって処
理槽側へ供給される。従って、シュータ216の入口開
口部216a側がバケット270の複数の排出開口部2
70i側に応じて広くなっており、一方出口開口部21
6bが1錠づつ固体処理剤Jを処理槽側に搬送するよう
に狭くなっていても、固体処理剤Jは倒れることなく転
がって処理槽側へ供給されるため、次から次にバケット
270から排出される固体処理剤Jが倒れてシュータ2
16の内部に詰まることが防止される。
【0110】図32はバケットの他の実施例の説明図で
あり、この実施例のバケット291は、底面291aが
傾斜しないように形成されている。バケット291は鉛
直方向に配置されたカバー230に沿って昇降され、図
32(a)に示すようにバケット291に収納された固
体処理剤Jは上方に移動可能であり、図32(b)に示
すようにカバー230に設けられた開口部230aの位
置で固体処理剤Jが上方への移動によりカムガイド29
2に当接して押し出され、搬送路に供給可能に構成され
ている。
【0111】このように、カバー230に設けられた開
口部230aの位置で固体処理剤Jが上方への移動によ
りカムガイド292に当接して押し出され、固体処理剤
Jの上方への移動を利用することで、簡単な構造で固体
処理剤Jを搬送路に供給できる。
【0112】図33はバケットの他の実施例の説明図で
あり、この実施例のバケット291も同様に、底面29
1aが傾斜しないように形成されている。バケット29
1は鉛直方向に配置されたカバー230に沿って昇降さ
れ、図33(a)に示すようにバケット291に収納さ
れた固体処理剤Jは上方に移動可能であり、図33
(b)に示すようにカバー230に設けられた位置でカ
ム293によりバケット291の下部291bを押上
げ、バケット291をカバー230側へ傾けて固体処理
剤Jを搬送路に供給可能に構成されている。
【0113】このように、カバー230に設けられた開
口部の位置でカム293によりバケット291を傾ける
ことができ、カム293による簡単な構造で固体処理剤
Jを搬送路に供給できる。
【0114】次に、図34乃至図37に基づいて固体処
理剤を供給する他の実施例について説明する。この実施
例では、図28の実施例と同様に構成される部材は同じ
符号を付して説明を省略する。この実施例では、バケッ
ト270の取付部270hをバケットホルダ500の取
付孔500aに取付ボルト501を挿通してナット50
2に螺着して取り付けられ、バケット270の底面27
0aはカバー230の方向に傾斜している。バケットホ
ルダ500には、バケット270の収納された固形処理
剤Jの排出する排出開口部270iを開閉するシャッタ
503が備えられ、このシャッタ503に設けた支持シ
ャフト504がバケットホルダ500に形成された支持
孔500bに下方から挿通され、支持シャフト504に
挿着されたコイルバネ505によってシャッタ503は
常に上方の閉じ方向へ付勢されている。シャッタ503
は、バケット270とカバー230との間に位置し、且
つバケット270の排出開口部270iを閉じた状態で
バケット270と一体にカバー230に沿って上方へ移
動可能である。カバー230に設けられた開口部230
bの下方位置にはストッパ510が設けられ、カバー2
30に設けられた開口部230bの位置でシャッタ50
3がストッパ510により移動が規制されて開き、固体
処理剤Jが排出開口部270iから排出されてシュータ
216の搬送路に供給可能に構成されている。
【0115】従って、バケット270に固体処理剤Jが
収納され、固体処理剤Jがバケット270に収納されて
上昇する時に、カバー230に設けられた開口部230
bの位置で固体処理剤Jが転がり落ちて処理槽側へ供給
することができるようにバケット270の底面270a
はカバー230方向に傾斜している。このため、バケッ
ト270の排出口部270iを閉じるシャッタ503が
ないと、固体処理剤Jはバケット上昇時に固体処理剤J
が落下するのを防止するために設けられたカバー230
にこすられながら上昇することになり、上昇距離が長い
ほど固体処理剤Jがカバー230にこすられて削られ、
その分固体処理剤Jの成分の量が変化するようになる
が、シャッタ503を閉じた状態でバケット270と一
体にカバー230に沿って上方へ移動するため、固体処
理剤Jがカバー230にこすられることなく保護された
状態で上方へ移動することができる。
【0116】そして、カバー230に設けられた開口部
230bの位置でシャッタ503がストッパ510に当
接すると、シャッタ503はストッパ510により移動
が規制され、バケットホルダ500に設けられたバケッ
ト270のみが上昇してはシャッタ503が自動的に開
く。このため、バケット270の固体処理剤Jの転がり
を規制するシャッタ503がなくなり、バケット270
の底面270aはカバー230方向に傾斜しているた
め、固体処理剤Jが転がって排出開口部270iから排
出されてシュータ216の搬送路に供給される。
【0117】このように、固体処理剤Jがカバー230
にこすられないで上昇し、固体処理剤Jがすり減ること
がなくなる。このため、固体処理剤Jの削れが回りに飛
び散ることがないので、装置の他の部分の機能を損なう
ことが防止される。また、固体処理剤Jの成分の量が変
化することがないし、固体処理剤Jの削れカスの掃除や
メンテナンスが不要になる。
【0118】次に、図38乃至図40に基づいて固体処
理剤カートリッジのセットについて説明する。固体処理
剤カートリッジ2の先端部2xをカートリッジホルダ2
42に差し込むと、所定の固体処理剤カートリッジ2が
差し込まれた場合には、先端部2xの識別ピン2zがカ
ートリッジホルダ242の係合孔242aに係合してい
るロック板243を押し、これによりロック板243が
係合孔242aから外れる。このため、カートリッジホ
ルダ242は支持ピン244を支点にして回動可能にな
る。
【0119】そして、固体処理剤カートリッジ2の開口
部2y側を、図38に示すように矢印方向に回転させ
て、図39に示すように装填部240にセットする。こ
のように、カートリッジホルダ242を回転させて、固
体処理剤カートリッジ2をセットする。図40に示すよ
うに固体処理剤カートリッジ2が正常な位置にセットさ
せた時点で、カートリッジホルダ242に設けた誤動作
防止用センサー板245を誤動作防止用センサー246
が検出し、供給部250のロータ252の作動が可能と
なる。一方、誤動作防止用センサー246が誤動作防止
用センサー板245を検出しないときは、ロータ252
が作動しない。
【0120】このように、誤動作防止用センサー板24
5と誤動作防止用センサー246により構成される差込
検知手段280による検知によって、固体処理剤カート
リッジ2に収納された固体処理剤Jを供給する固体処理
剤供給部215の動作が可能となる。
【0121】このように、固体処理剤供給部215に、
差し込まれた固体処理剤カートリッジ2を差込検知手段
280によって検知し、この検知によって固体処理剤供
給部215の動作が可能となるため、固体処理剤供給部
215の固体処理剤Jの受け入れ口215aに、作業時
にゴミや紙等が落下した状態で作動することがないた
め、ゴミや紙等のかみ込みを防止し、故障や誤動作を軽
減し、耐久性の向上を図ることができる。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、固体処理剤供給部を処理槽や溶解槽から離れた位
置で、しかも下方位置に配置した場合に、固体処理剤供
給部から排出された固形処理剤をバケットに収納して上
方に移動させるから、バケットの上方移動による簡単な
構造で、コンパクトであり、しかも固体処理剤を円滑か
つ確実に搬送することができる。
【0123】請求項2記載の発明は、固体処理剤供給部
から排出された固形処理剤をバケットに収納して上方に
移動させ、バケットから排出される固体処理剤を搬送路
によって処理槽側に搬送するから、固体処理剤を円滑か
つ確実に処理槽側に搬送することができる。
【0124】請求項3記載の発明は、固体処理剤搬送部
を、固体処理剤供給部と処理槽との間に配置したから、
コンパクトな構造で固体処理剤を円滑かつ確実に処理槽
に搬送することができる。
【0125】請求項4記載の発明は、バケットの底面が
カバー方向に傾斜され、バケットに収納された固体処理
剤をカバーに保持されて上方に移動し、カバーに設けら
れた開口部の位置で固体処理剤が搬送路に供給され、バ
ケットとカバーとによる簡単な構造で固体処理剤を搬送
することができる。
【0126】請求項5記載の発明は、バケットによって
複数の固体処理剤を上方へ移動し、この複数の固体処理
剤をカバーに上下方向の位置を変えて設けられた開口部
の位置で搬送路に供給するから、上方への移動を省略で
き固体処理剤の供給時間を短縮でき、しかも簡単な構造
で複数の固体処理剤を上方へ搬送して処理槽側へ供給す
ることができる。
【0127】請求項6記載の発明は、カバーに設けられ
た開口部の位置で固体処理剤が上方への移動によりカム
ガイドに当接して押し出され、固体処理剤の上方への移
動を利用して簡単な構造で固体処理剤を搬送路に供給で
きる。
【0128】請求項7記載の発明は、カバーに設けられ
た開口部の位置でカムによりバケットを傾け、カムによ
る簡単な構造で固体処理剤を搬送路に供給できる。
【0129】請求項8記載の発明は、バケットに固体処
理剤を収納し、シャッタを閉じた状態でバケットと一体
にカバーに沿って上方へ移動するから、固体処理剤がカ
バーにこすられることなく保護された状態で上方へ移動
でき、カバーに設けられた開口部の位置でシャッタがス
トッパにより移動が規制されて自動的に開き、固体処理
剤が排出開口部から排出されて搬送路に供給するから、
固体処理剤の削れが回りに飛び散ることがないので、装
置の他の部分の機能を損なうことが防止される。また、
固体処理剤の成分の量が変化することがないし、固体処
理剤の削れカスの掃除やメンテナンスが不要になる。
求項9記載の発明は、固体処理剤カートリッジから処理
液に応じて溶解する一種類の固体処理剤が供給される。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光材料処理装置の正面図である。
【図2】感光材料処理装置の平面図である。
【図3】感光材料処理装置の右側面図である。
【図4】固体処理剤の搬送経路図である。
【図5】固体処理剤カートリッジを示す図である。
【図6】固体処理剤供給部の断面図である。
【図7】固体処理剤供給部の側面図である。
【図8】固体処理剤供給部の一部の正面図である。
【図9】保持手段の取付状態を示す平面図である。
【図10】保持手段の分解斜視図である。
【図11】集合ユニットの斜視図である。
【図12】集合ユニットの一部を破断した側面図であ
る。
【図13】固体処理剤搬送部の平面図である。
【図14】図13のXIV-XIV線に沿う断面図である。
【図15】図13のXV-XV線に沿う断面図である。
【図16】固体処理剤搬送部の制御回路図である。
【図17】固体処理剤搬送部の動作フローチャートであ
る。
【図18】固体処理剤搬送部の他の例を説明する図であ
る。
【図19】固体処理剤搬送部の他の例を説明する図であ
る。
【図20】固体処理剤搬送部の他の例を説明する図であ
る。
【図21】この発明を適用した感光材料処理装置の正面
図である。
【図22】感光材料処理装置の平面図である。
【図23】感光材料処理装置の左側面図である。
【図24】感光材料処理装置の右側面図である。
【図25】固体処理剤供給部の概略構成を示す斜視図で
ある。
【図26】固体処理剤供給部の供給部の斜視図である。
【図27】固体処理剤供給部の供給部の断面図である。
【図28】固体処理剤供給部の供給を説明する概略図で
ある。
【図29】固体処理剤を2錠供給する場合の実施例を説
明する図である。
【図30】シュータの断面図である。
【図31】図30のXXXI-XXXI線に沿う断面図である。
【図32】バケットの他の実施例の説明図である。
【図33】バケットのさらに他の実施例の説明図であ
る。
【図34】固体処理剤供給部の供給を説明する概略図で
ある。
【図35】固体処理剤供給部の供給を説明する斜視図で
ある。
【図36】バケットのシャッタの開閉を示す概略図であ
る。
【図37】バケットホルダとシャッタとの分解斜視図で
ある。
【図38】固体処理剤カートリッジのセット状態を示す
斜視図である。
【図39】固体処理剤カートリッジのセット終了状態を
示す斜視図である。
【図40】固体処理剤カートリッジの検出状態を示す斜
視図である。
【符号の説明】
2 固体処理剤カートリッジ 215 固体処理剤供給部 260 固体処理剤搬送部 270 バケット J 固体処理剤
フロントページの続き (72)発明者 中野 司 和歌山県和歌山市梅原579番地の1 ノ ーリツ鋼機株式会社内 (72)発明者 袴田 晴夫 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 石井 英雄 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 平7−325350(JP,A) 特開 平5−107713(JP,A) 特開 平5−107712(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03D 3/06 G03D 13/02 G03C 5/26 520

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀写真感光材料を処理する処理
    液に応じて溶解する固体処理剤を供給する写真感光材料
    用自動現像機において、 前記固体処理剤を収納する固体処理剤カートリッジから
    前記固体処理剤を供給する固体処理剤供給部と、前記 固体処理剤供給部から排出された前記固形処理剤
    バケットに収納して上方に移動させ、前記固体処理
    剤供給部より上方に位置する処理槽側に前記固形処理剤
    を搬送する搬送路へ搬送する固体処理剤搬送部と、 を有することを特徴とする写真感光材料用自動現像機。
  2. 【請求項2】ハロゲン化銀写真感光材料を処理する処理
    液に応じて溶解する固体処理剤を供給する写真感光材料
    用自動現像機において、 前記固体処理剤を収納する固体処理剤カートリッジから
    前記固体処理剤を供給する固体処理剤供給部と、前記固体処理剤供給部より上方に位置し、前記固体処理
    剤を処理槽側に搬送する搬送路と、 前記固体処理剤供給部から排出された前記固形処理剤
    バケットに収納して上方に移動させ、前記搬送路へ
    搬送する固体処理剤搬送部と、 を備えることを特徴とする写真感光材料用自動現像機。
  3. 【請求項3】前記固体処理剤搬送部が、 前記固体処理剤供給部と前記処理槽との間に配置される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の写真
    感光材料用自動現像機。
  4. 【請求項4】前記バケットはカバーに沿って昇降され、前記 バケットの底面が前記カバー方向に傾斜され、前記
    バケットに収納された前記固体処理剤は前記カバーに保
    持されて上方に移動可能であり、 前記カバーに設けられた開口部の位置で前記固体処理剤
    が前記搬送路に供給可能に構成したことを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の写真感光材
    料用自動現像機。
  5. 【請求項5】前記バケットに仕切板を介して複数の固体
    処理剤が収納され、前記固体処理剤は前記カバーに上下
    方向の位置を変えて設けられた開口部の位置で前記固体
    処理剤が前記搬送路に供給可能に構成したことを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の写真
    感光材料用自動現像機。
  6. 【請求項6】前記バケットはカバーに沿って昇降され、 前記バケットに収納された前記固体処理剤は上方に移動
    可能であり、 前記カバーに設けられた開口部の位置で前記固体処理剤
    が上方への移動によりカムガイドに当接して押し出さ
    れ、 前記搬送路に供給可能に構成したことを特徴とする請求
    項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の写真感光材料
    用自動現像機。
  7. 【請求項7】前記バケットはカバーに沿って昇降され、 前記バケットに収納された前記固体処理剤は上方に移動
    可能であり、 前記カバーに設けられた開口部の位置でカムにより前記
    バケットを傾けて前記固体処理剤を前記搬送路に供給可
    能に構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載の写真感光材料用自動現像機。
  8. 【請求項8】前記バケットの底面が前記カバー方向に傾
    斜され、 前記バケットの収納された固形処理剤の排出する排出開
    口部を開閉するシャッタを、前記バケットを保持するバ
    ケットホルダに備え、 前記シャッタは、前記排出開口部を閉じた状態で前記バ
    ケットと一体に前記カバーに沿って上方へ移動可能であ
    り、前記カバーに設けられた開口部より下方位置にストッパ
    が設けられ、 前記開口部の位置で前記シャッタが前記
    トッパに当接して移動が規制されて前記排出開口部を
    き、前記固体処理剤が前記排出開口部から排出されて
    記カバーの開口部を介して前記搬送路に供給可能に構成
    したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    1項に記載の写真感光材料用自動現像機。
  9. 【請求項9】前記固体処理剤カートリッジには、前記処
    理液に応じて溶解する一種類の固体処理剤が収納される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項
    に記載の写真感光材料用自動現像機。
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