JP3464983B2 - 装飾鋳造用銀合金 - Google Patents

装飾鋳造用銀合金

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JP3464983B2 JP2001116292A JP2001116292A JP3464983B2 JP 3464983 B2 JP3464983 B2 JP 3464983B2 JP 2001116292 A JP2001116292 A JP 2001116292A JP 2001116292 A JP2001116292 A JP 2001116292A JP 3464983 B2 JP3464983 B2 JP 3464983B2
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謙蔵 佐々木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装飾用銀合金、特
に指輪、ネックレース、イヤリングあるいはブローチな
どの身飾用に使用される装飾鋳造用銀合金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の装飾用合金は、指輪、ネックレー
ス、イヤリングあるいはブローチなどの身飾用に使用さ
れ、物理的、化学的、機械的に優れた性質を具備し、さ
らに人体に害がなく、特に美麗で審美性に優れたものが
要求される。さらに、これらの合金は、指輪やネックレ
ースのデザイナーや加工技術者に扱いやすいこと、すな
わち鋳造しやすく、加工しやすいなど、扱いやすさが求
められている。このような要求に適う装飾用合金とし
て、銀系の装飾鋳造用合金は、人体に害がなく、審美性
にも優れており、種々開発されている。
【0003】ところで、上記のように種々の開発の装飾
鋳造用銀合金の場合であっても、なお黄金色に乏しく、
したがって審美性の点で劣り、さらに耐食性にも劣り変
色するなどの問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、上記の従来の装飾鋳造用銀合金の有する問
題点を解消し、加工性に優れ、人に対しての害もなく、
耐食性に優れて容易に変色することなく、かつ黄金色で
審美性に優れている装飾鋳造用銀合金を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の手段は、請求項1の発明では、質量%で、In:
10〜18%、Zn:0.1〜10%、Co:0.1〜
13%、Cu:5〜20%を含有し、さらにCa−S
i:0.1〜3%を含有し、残部Agからなり、かつ、
Agは少なくとも50%を含有していることを特徴とす
る装飾鋳造用銀合金である。
【0006】請求項2の発明では、請求項1の手段にお
ける装飾鋳造用銀合金の合金成分に加えて、質量%で、
Sn:0.1〜5%を含有し、残部Agからなり、か
つ、Agは少なくとも50%含有していることを特徴と
する装飾鋳造用銀合金である。
【0007】上記の本発明の装飾鋳造用銀合金における
合金成分の成分範囲の限定理由を説明する。以下、%は
質量%を示す。
【0008】In:10〜18% Inは、銀合金の強度および耐食性に有効で、さらに黄
金色の着色に有効な元素であるが、Inが10%より少
ないと必要な耐食性が得られず、強度が劣ることとな
り、さらに黄金色の着色が得られない。一方、18%を
超えて入れると脆化すると共に黒ずみがでる。そこでI
n:10〜18%とする。
【0009】Zn:0.1〜10% Znは、Agの他のものに対する脱酸の役割があり、I
n同様に強度および耐食性に有効な元素であるが、Zn
が0.1%より少ないとこれらの効果が得られず、必要
な耐食性も得られず、変色を生じ、強度が劣ることとな
る。一方、10%を超えて入れると黄金色を消して白色
化する。さらに鋳造性が劣化し、脆化する。そこでZ
n:0.1〜10%とする。
【0010】Sn:0.1〜5% Snは、銀合金の強度を高め、耐食性を向上させる。従
って、強度を要するものにはSnを添加する。しかし、
0.1%より少ないとこれらの効果が得られず、5%を
超えると耐食性はInよりよく効くので向上するが、脆
化すると共に、白色化して黄金色を消す。そこでSn:
0.1〜5%とする。
【0011】Co:0.1〜13% Coは、靱性に乏しく強度の低い銀合金に添加すること
で、銀合金に靱性を与えて強度を向上させる。ところで
Coは融点が1500℃に近い高融点であるので、低融
点の金属と合金化しにくいが、液相点1000℃位の金
属とならば大気溶解ができる。したがって、都市ガスと
エアーを混合炎としてブローパイプ溶解法が採用でき、
コストが易く簡便で、容易である。さらに黄金色の助長
にも多少寄与する。さらに、AgまたはAg合金が大気
中のSO2と硫化銀となり黒色化されるが、Coはこの
黒色化を抑制する効果を有する。銀合金にCoを入れる
と、粘りがでて靱性は高まるが、多く入れ過ぎると鋳造
欠陥が発生し、良好な装飾物が得られない。Coの下限
を0.1%としたのは、0.1%より少ないと靱性改善
の効果が得られず、13%を超すと高融点のためブロー
パイプ溶解が困難となって合金化が難しくなり、扱い難
くなる。そこでCo:0.1〜13%とする。本発明は
このCoを含有することに最も特徴を有するものであ
る。
【0012】Cu:5〜20% Cuは、Inの着色効果を助長する働きを有する。しか
し、5%より少ないと寄与しない。20%を超えると黒
色を帯びて真っ黒になる。そこでCu:5〜20%とす
る。
【0013】Ca−Si:0.1〜3% Ca−Siは、Coの脱酸剤で、これが入らなければC
oの合金化がなりにくい。さらにAgその他の金属との
つなぎの役目をしている。0.1%未満ではその効果は
なく、3%を超えると強度が向上し加工性が悪くなる。
そこでCa−Si:0.1〜3%とする。
【0014】なお、Agは、残余とするが、Agは少な
くとも50%を含有しているものとする。ところで、A
gまたはAg合金は大気中のSO2と反応してAgSと
なり黒色化される。上記のとおり、Coがこの黒色化を
抑制する効果があり、Coが入ることで、黒色化される
時間は通常の時間よりも2〜3倍かかる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下の実施
例を通じて説明する。高純度のAg、In、Zn、C
o、Cu、Ca−Si、およびSnを用意し、これらを
表1に示す実施例No.1〜4の成分分量の合金をブロ
ーパイプ方法により溶製する。これらの銀合金の引張強
さ、伸び、硬度を調査して表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】この結果、引張強さはいずれも260MP
a以上あり、伸びは5%以上で、さらに硬度は160H
v以上あり、従って、指輪、ネックレース、イヤリング
などの装飾用としての機械的特性において、極めて好結
果を示すもので加工性も良好である。さらに黄金色で装
飾性も良好あった。さらに、鋳造性に優れ湯流れも良好
で、装飾物の作成において現用の銀合金より優れてい
た。
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、Co
を含有することで、極めて靱性の高い銀合金が得られ、
しかも適正なCo含有量とすることで鋳造性を妨げるこ
となく作業性に優れ、機械的強度が良好で、さらに耐食
性にも優れ黄金色にも優れるので、優れた身飾物が得ら
れ、従来の銀系合金に比して極めて優れた装飾鋳造用銀
合金が得られ、優れた効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2002−180156(JP,A) 特開2001−220629(JP,A) 特開2000−119773(JP,A) 特開 平2−197539(JP,A) 特公 昭48−29450(JP,B1) 米国特許4350527(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 5/06 - 5/08 A44C 1/00 - 27/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、In:10〜18%、Zn:
    0.1〜10%、Co:0.1〜13%、Cu:5〜2
    0%を含有し、さらにCa−Si:0.1〜3%を含有
    し、残部Agからなり、かつ、Agは少なくとも50%
    を含有していることを特徴とする装飾鋳造用銀合金。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装飾鋳造用銀合金の合金
    成分に加えて、質量%で、Sn:0.1〜5%を含有
    し、残部Agからなり、かつ、Agは少なくとも50%
    含有していることを特徴とする装飾鋳造用銀合金。
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