JP3464337B2 - 水素吸蔵合金利用冷熱発生装置及びその運転方法 - Google Patents

水素吸蔵合金利用冷熱発生装置及びその運転方法

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JP3464337B2 JP07546296A JP7546296A JP3464337B2 JP 3464337 B2 JP3464337 B2 JP 3464337B2 JP 07546296 A JP07546296 A JP 07546296A JP 7546296 A JP7546296 A JP 7546296A JP 3464337 B2 JP3464337 B2 JP 3464337B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍倉庫、冷蔵
庫、冷凍・冷房機器等の冷凍機に適用される水素吸蔵合
金利用冷熱発生装置及びその運転方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来の水素吸蔵合金利用冷
熱発生装置として、例えば特開平5−157398号公
報に開示されるものがある。この水素吸蔵合金利用冷熱
発生装置は、熱媒を選択的に供給する熱媒体通路が付属
され、水素吸蔵合金を収容する偶数個の水素吸蔵合金収
容容器の所定の2個同士を、バルブを介在する水素管に
よつて連通させて第1〜4対を形成し、各対の一方の水
素吸蔵合金収容容器の熱媒体通路を3方切替弁を介して
熱源又は冷熱源に選択的に接続可能として高温側とし、
各対の他方の水素吸蔵合金収容容器の熱媒体通路を冷熱
源、他の熱媒体通路又は被冷却部に選択的に接続可能と
して低温側とし、該第1,2対を第1組、該第3,4対
を第2組とすると共に、第2対の他方の水素吸蔵合金収
容容器で水素放出による冷熱の取り出しを行つている間
に第1対の他方の水素吸蔵合金収容容器で水素を回収し
て蓄え、第4対の他方の水素吸蔵合金収容容器で水素放
出による冷熱の取り出しを行つている間に、第2対の他
方の水素吸蔵合金収容容器で取り出した冷熱を冷却に使
用して第3対の他方の水素吸蔵合金収容容器で水素を回
収して蓄える第1冷凍工程と、第1対の他方の水素吸蔵
合金収容容器で水素放出による冷熱の取り出しを行つて
いる間に第2対の他方の水素吸蔵合金収容容器で水素を
回収して蓄え、第3対の他方の水素吸蔵合金収容容器で
水素放出による冷熱の取り出しを行つている間に、第1
対の他方の水素吸蔵合金収容容器で取り出した冷熱を冷
却に使用して第4対の他方の水素吸蔵合金収容容器で水
素を回収して蓄える第2冷凍工程とを交互に繰り返すこ
とにより、連続して冷熱を取り出す水素吸蔵合金利用冷
熱発生装置である。
【0003】しかしながら、この従来の水素吸蔵合金利
用冷熱発生装置にあつては、次の技術的課題を有する。
すなわち、各組の水素吸蔵合金収容容器は、高温側及び
低温側にそれぞれ2個、合計で4個必要であり、3方切
替弁、配管等の付属機器も多く必要で構造が複雑であ
り、経済性のみならずメンテナンス性にも劣る。加え
て、いずれの水素吸蔵合金収容容器においても顕熱回収
を行わないので、第1,第2冷凍工程中に行う冷熱取出
工程と水素回収工程との切り換えに際し、低温側及び高
温側の水素吸蔵合金収容容器の温度変化にエネルギーを
浪費する。従つて、効率に劣る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は次の通りである。請求項1の発明の構成は、熱媒が流
れる熱媒体通路1a,2aがそれぞれ付属され、水素吸
蔵合金を収容する一対の水素吸蔵合金収容容器1,2を
水素管9によつて接続させて水素の吸放出部Xを形成
し、一方の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1a
を、1つの高温用ポンプ14によつて送る高温用熱媒を
介して加熱源3又は所定温度に維持される冷却源5に選
択的に接続可能として高温側とすると共に他方の水素吸
蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを、1つの低温用ポ
ンプ24によつて送る低温用熱媒を介して所定温度に維
持される冷却源5、低温側の水素吸蔵合金収容容器2に
対する顕熱を蓄える第1蓄熱タンク6又は冷熱取り出し
のための冷熱蓄熱タンク7に選択的に接続可能として低
温側とし、第1蓄熱タンク6内に、冷却源5内の温度
と、冷熱蓄熱タンク7内の温度との中間の温度の低温用
熱媒が貯留され、かつ、第1蓄熱タンク6が、少なくと
も2つ(6a,6b)備えられ、水素が放出された状態
の低温側の水素吸蔵合金収容容器2を次第に昇温させる
第1顕熱回収工程では、前記低温用ポンプ24により、
一方の第1蓄熱タンク6aの熱媒、他方の第1蓄熱タン
ク6bの熱媒の順に低温側の水素吸蔵合金収容容器2の
熱媒体通路2aに流し、水素が吸蔵された状態の低温側
の水素吸蔵合金収容容器2を次第に降温させる第2顕熱
回収工程では、前記低温用ポンプ24により、他方の第
1蓄熱タンク6b、一方の第1蓄熱タンク6aの順に低
温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aからの
熱媒を流し入れることを特徴とする水素吸蔵合金利用冷
熱発生装置である。
【0005】請求項2の発明の構成は、高温側の水素吸
蔵合金収容容器1に対する顕熱を蓄える第2蓄熱タンク
4が設けられ、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒
体通路1aが、高温用熱媒を介して加熱源3、第2蓄熱
タンク4又は冷却源5に選択的に接続可能であり、第2
蓄熱タンク4内に、加熱源3の温度と、冷却源5の温度
との中間の温度の高温用熱媒が貯留されることを特徴と
する請求項1の水素吸蔵合金利用冷熱発生装置である。
【0006】請求項3の発明の構成は、第2蓄熱タンク
4が、高温側の水素吸蔵合金収容容器1に対する顕熱量
の1倍以上の熱容量を有し、第1蓄熱タンク6が、低温
側の水素吸蔵合金収容容器2に対する顕熱量の1倍以上
の熱容量を有することを特徴とする請求項2の水素吸蔵
合金利用冷熱発生装置である。
【0007】請求項4の発明の構成は、冷熱蓄熱タンク
7が低温用熱媒を貯留し、該低温用熱媒が、低温側の水
素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを流れると共
に、外部に流出して冷熱が取り出されることを特徴とす
る請求項1,2又は3の水素吸蔵合金利用冷熱発生装置
である。
【0008】請求項5の発明の構成は、熱媒が流れる熱
媒体通路1a,2aがそれぞれ付属され、水素吸蔵合金
を収容する一対の水素吸蔵合金収容容器1,2を水素管
9によつて接続させて水素の吸放出部Xを形成し、一方
の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aを、高温用
熱媒を介して加熱源3、高温側の水素吸蔵合金収容容器
1に対する顕熱を蓄える第2蓄熱タンク4又は冷却源5
に選択的に接続可能として高温側とすると共に他方の水
素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを、低温用熱媒
を介して該冷却源5、低温側の水素吸蔵合金収容容器2
に対する顕熱を蓄える第1蓄熱タンク6又は冷熱蓄熱タ
ンク7に選択的に接続可能として低温側とし、該冷却源
5内の低温用熱媒が、第2蓄熱タンク4内の高温用熱媒
の温度と、第1蓄熱タンク6内の低温用熱媒の温度との
間の所定の中間温度に維持されている水素吸蔵合金利用
冷熱発生装置の運転方法であつて、第1サイクルとし
て、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1a
を前記冷却源5に接続して降温させて該水素吸蔵合金収
容容器1の水素吸蔵合金に水素を吸蔵させ、かつ、低温
側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを冷熱蓄
熱タンク7に接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器2
内の水素吸蔵合金から水素を放出させ、低温側の水素吸
蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aに流した低温用熱媒
を冷却して冷熱蓄熱タンク7に導き、冷熱蓄熱タンク7
から冷熱を取り出す冷凍工程を行い、第2サイクルとし
て、低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2a
を第1蓄熱タンク6に接続して低温側の水素吸蔵合金収
容容器2の熱媒体通路2aに低温用熱媒を流し、低温側
の水素吸蔵合金収容容器2に対する顕熱を第1蓄熱タン
ク6に蓄熱し、低温側の水素吸蔵合金収容容器2を昇温
させる低温側顕熱回収工程と、高温側の水素吸蔵合金収
容容器1の熱媒体通路1aを第2蓄熱タンク4に接続し
て高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aに
高温用熱媒を流し、高温側の水素吸蔵合金収容容器1に
対する顕熱を第2蓄熱タンク4に蓄熱し、高温側の水素
吸蔵合金収容容器1を昇温させる高温側顕熱回収工程と
からなる第1顕熱回収工程を行い、 第3サイクルとし
て、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1a
を加熱源3に接続して昇温させて該水素吸蔵合金収容容
器1の水素吸蔵合金から水素を放出させ、かつ、低温側
の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを該冷却源
5に接続して昇温させて該水素吸蔵合金収容容器2内の
水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる再生工程を行い、第4
サイクルとして、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱
媒体通路1aを加熱源3に接続して高温側の水素吸蔵合
金収容容器1内を高温に維持しながら、低温側の水素吸
蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aのみを第1蓄熱タン
ク6に接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒
体通路2aに低温用熱媒を流し、高温側の水素吸蔵合金
収容容器1内の水素を低温側の水素吸蔵合金収容容器2
内の水素吸蔵合金に吸蔵させながら、低温側の水素吸蔵
合金収容容器2に対する顕熱を第1蓄熱タンク6に蓄熱
し、低温側の水素吸蔵合金収容容器2を降温させる低温
側顕熱回収工程と、低温側の水素吸蔵合金収容容器2の
熱媒体通路2aを冷熱蓄熱タンク7に接続し、かつ、高
温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aを第2
蓄熱タンク4に接続して高温側の水素吸蔵合金収容容器
1の熱媒体通路1aに高温用熱媒を流し、高温側の水素
吸蔵合金収容容器1の水素吸蔵合金に水素を吸蔵させな
がら、高温側の水素吸蔵合金収容容器1に対する顕熱を
第2蓄熱タンク4に蓄熱し、高温側の水素吸蔵合金収容
容器1を降温させる高温側顕熱回収工程とからなる第2
顕熱回収工程を行い、上記第1〜第4サイクルを繰り返
して実行することにより、冷熱蓄熱タンク7からの冷熱
の取り出しを次々に行うことを特徴とする水素吸蔵合金
利用冷熱発生装置の運転方法である。
【0009】請求項6の発明の構成は、熱媒が流れる熱
媒体通路1a,2aがそれぞれ付属され、水素吸蔵合金
を収容する一対の水素吸蔵合金収容容器1,2を水素管
9によつて接続させて水素の吸放出部Xを形成し、一方
の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aを、高温用
熱媒を介して加熱源3、高温側の水素吸蔵合金収容容器
1に対する顕熱を蓄える第2蓄熱タンク4又は冷却源5
に選択的に接続可能として高温側とすると共に他方の水
素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを、低温用熱媒
を介して該冷却源5、低温側の水素吸蔵合金収容容器2
に対する顕熱を蓄える第1蓄熱タンク6又は冷熱蓄熱タ
ンク7に選択的に接続可能として低温側とし、該冷却源
5内の低温用熱媒が、第2蓄熱タンク4内の高温用熱媒
の温度と、第1蓄熱タンク6内の低温用熱媒の温度との
間の所定の中間温度に維持されている水素吸蔵合金利用
冷熱発生装置の運転方法であつて、第1サイクルとし
て、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1a
を前記冷却源5に接続して降温させて該水素吸蔵合金収
容容器1の水素吸蔵合金に水素を吸蔵させ、かつ、低温
側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを冷熱蓄
熱タンク7に接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器2
内の水素吸蔵合金から水素を放出させ、低温側の水素吸
蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aに流した低温用熱媒
を冷却して冷熱蓄熱タンク7に導き、冷熱蓄熱タンク7
から冷熱を取り出す冷凍工程を行い、第2サイクルとし
て、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1a
を前記冷却源5に接続して該水素吸蔵合金収容容器1の
水素吸蔵合金に水素を吸蔵させながら、低温側の水素吸
蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを第1蓄熱タンク6
のみに接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒
体通路2aに低温用熱媒を流し、低温側の水素吸蔵合金
収容容器2に対する顕熱を第1蓄熱タンク6に蓄熱し、
低温側の水素吸蔵合金収容容器2を昇温させる低温側顕
熱回収工程と、低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒
体通路2aを冷却源5に接続して低温側の水素吸蔵合金
収容容器2の水素吸蔵合金に水素を吸蔵させながら、
温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aを第2
蓄熱タンク4に接続して高温側の水素吸蔵合金収容容器
1の熱媒体通路1aに高温用熱媒を流し、高温側の水素
吸蔵合金収容容器1に対する顕熱を第2蓄熱タンク4に
蓄熱し、高温側の水素吸蔵合金収容容器1を昇温させる
高温側顕熱回収工程とからなる第1顕熱回収工程を行
い、第3サイクルとして、高温側の水素吸蔵合金収容容
器1の熱媒体通路1aを加熱源3に接続して昇温させて
該水素吸蔵合金収容容器1の水素吸蔵合金から水素を放
出させ、かつ、低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒
体通路2aを該冷却源5に接続して昇温させて該水素吸
蔵合金収容容器2内の水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる
再生工程を行い、第4サイクルとして、低温側の水素吸
蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを第1蓄熱タンク6
に接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通
路2aに低温用熱媒を流し、低温側の水素吸蔵合金収容
容器2に対する顕熱を第1蓄熱タンク6に蓄熱し、低温
側の水素吸蔵合金収容容器2を降温させる低温側顕熱回
収工程と、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通
路1aを第2蓄熱タンク4に接続して高温側の水素吸蔵
合金収容容器1の熱媒体通路1aに高温用熱媒を流し、
高温側の水素吸蔵合金収容容器1に対する顕熱を第2蓄
熱タンク4に蓄熱し、高温側の水素吸蔵合金収容容器1
を降温させる高温側顕熱回収工程とからなる第2顕熱回
収工程を行い、上記第1〜第4サイクルを繰り返して実
行することにより、冷熱蓄熱タンク7からの冷熱の取り
出しを次々に行うことを特徴とする水素吸蔵合金利用冷
熱発生装置の運転方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1〜図7は、本発明の1
実施の形態に係る水素吸蔵合金利用冷熱発生装置を示
す。水素吸蔵合金利用冷熱発生装置は、図1に示すよう
に水素の吸放出部X、高温用熱媒の循環部Y及び低温用
熱媒(冷媒)の循環部Zを備えている。ここで、高温用
熱媒は、例えばシリコン・オイル、蒸気、加熱水等であ
り、低温用熱媒は、凝固点が−15℃以下の液体、例え
ば塩化カルシウム水溶液、フロリナート等である。
【0011】水素の吸放出部Xは、対をなす水素吸蔵合
金収容容器1,2を有する。対をなす水素吸蔵合金収容
容器1,2は、水素管9によつて連通されると共に、開
閉できるバルブ30を介在する配管31によつて水素の
供給若しくは補充又は排出が可能となつている。また、
各水素吸蔵合金収容容器1,2には、それぞれ熱交換用
の熱媒体通路1a,2aが付属されている。一方の水素
吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aは、後記する加熱
源3、第2蓄熱タンク4又は高温側の熱交換器5’に選
択的に接続可能として高温側とすると共に、他方の水素
吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aは、低温側の熱交
換器5”、第1蓄熱タンク6又は冷熱蓄熱タンク7に選
択的に接続可能として低温側としてある。
【0012】この高温側の水素吸蔵合金収容容器1内に
は、水素平衡圧力が低い水素吸蔵合金、具体的にはTi
0.20Zr0.80Cr0.81Fe0.79Mn0.41Cu0.05を収容し、低温側
の水素吸蔵合金収容容器2内には、水素平衡圧力が高い
水素吸蔵合金、具体的にはTi0.71Zr0.29Cr1.20Fe0.29Ni
0.09Mn0.40Cu0.05を収容している。
【0013】加熱源3は、加熱用熱媒体通路3aを高温
側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aに配管1
1,12によつて接続させ、加熱源3の加熱用熱媒体通
路3aに流した高温用熱媒をヒータ3bによつて加熱
(最高温度で140℃程度)できる。ヒータ3bに代え
て熱媒体通路を形成し、この熱媒体通路にガスボイラー
等の加熱蒸気(廃熱)を通す熱交換器によつて構成する
こともできる。
【0014】第2蓄熱タンク4は、高温用熱媒を貯留す
るタンクによつて構成され、各配管11,12から分岐
する配管11a,12aの先端部が接続開口している。
各熱交換器5’,5”は、それぞれ熱媒体通路5’a,
5”aを付属し、各配管11,12から分岐する配管1
1b,12bの先端部が、高温側の熱交換器5’の熱媒
体通路5’aに接続し、後記する各配管21,22から
分岐する配管21b,22bの先端部が、低温側の熱交
換器5”の熱媒体通路5”aに接続している。そして、
一対の熱交換器5’,5”は、共通のラジエータ等から
なる冷却装置15に接続され、両熱交換器5’,5”内
の低温用熱媒を冷却して常温よりも若干高温の中間温度
(約40℃)に維持することができる。冷却装置15に
は、熱交換を行う熱媒体通路15aが付属され、この熱
媒体通路15aが配管30を介して熱交換器5’,5”
内の各熱媒体通路5’b,5”bに接続され、熱媒が循
環するように構成されている。この両熱交換器5’,
5”により、冷却源5を構成している。
【0015】なお、配管30には図示を省略したポンプ
が付属され、配管30内の低温用熱媒が各熱媒体通路
5’b,5”b,15aを循環するようになつている。
しかして、第2蓄熱タンク4は、高温側の水素吸蔵合金
収容容器1に対する顕熱を蓄える機能を有し、加熱源3
で得られる高温の高温用熱媒(最高温度で140℃程
度)と、高温側の熱交換器5’で得られる中間温度(約
40℃)の高温用熱媒との間の中間の温度(90℃)の
高温用熱媒を貯留する。
【0016】低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体
通路2aに一端が接続する配管21,22の他端は、冷
熱蓄熱タンク7に接続開口している。冷熱蓄熱タンク7
は、貯留する低温用熱媒に冷熱を蓄え、冷熱を蓄えた低
温用熱媒(−10℃)は、一方の冷熱循環用配管23を
通して外部に取り出し、他方の冷熱循環用配管33を通
して還流させることができる。
【0017】また、配管21,22の中間部から分岐す
る配管21a,22aの先端部が第1蓄熱タンク6に接
続開口している。第1蓄熱タンク6内には、比較的低温
(20℃)の低温用熱媒が貯留されている。しかして、
第1蓄熱タンク6は、低温側の水素吸蔵合金収容容器2
に対する顕熱を蓄える機能を有し、冷熱蓄熱タンク7に
得られる低温(−10℃)の低温用熱媒と、低温側の熱
交換器5”で得られる中間温度(約40℃)の低温用熱
媒との間の中間の温度(20℃)の低温用熱媒を貯留す
る。また、低温用熱媒は、熱交換器5”により、高温側
の水素吸蔵合金収容容器1に対する顕熱を蓄える機能を
有する第2蓄熱タンク4内の高温用熱媒の温度と、低温
側の水素吸蔵合金収容容器2に対する顕熱を蓄える機能
を有する第1蓄熱タンク6内の低温用熱媒の温度との間
の所定の中間温度(約40℃)に維持されている。この
熱交換器5”による低温用熱媒の中間温度(約40℃)
の維持は、前述した冷却装置15による冷却によつて行
われる。
【0018】ここで、冷熱蓄熱タンク7の熱容量は、第
1,第2蓄熱タンク6,4の熱容量よりも大きく設定さ
れ、蓄えた冷熱を安定的に外部に取り出すことができる
ようになつている。更に、第2蓄熱タンク4の熱容量
は、高温側の水素吸蔵合金収容容器1に対する顕熱量の
1倍以上、好ましくは1〜2倍の範囲に設定され、第1
蓄熱タンク6の熱容量は、低温側の水素吸蔵合金収容容
器2に対する顕熱量の1倍以上、好ましくは1〜2倍の
範囲に設定され、高温側の水素吸蔵合金収容容器1又は
低温側の水素吸蔵合金収容容器2に対する顕熱をそれぞ
れ良好に回収可能になつている。
【0019】そして、各配管11,21の熱媒体通路1
a,2aの付近にはポンプ14,24が介在され、ポン
プ14,24よりも下流側から配管11a,11b,2
1a,21bが分岐している。また、ポンプ14,24
よりも下流の各配管11,11a,11b,21,21
a,21bの分岐箇所には、それぞれ3方切換え弁1
6,17,26,27が介在している。しかして、各3
方切換え弁16,17,26,27を切換え操作すると
共に、ポンプ14,24を駆動することにより、高温側
の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aが加熱源3
の加熱用熱媒体通路3a、第2蓄熱タンク4又は熱交換
器5’の熱媒体通路5’aに選択的に接続し、高温用熱
媒が循環すると共に、低温側の水素吸蔵合金収容容器2
の熱媒体通路2aが熱交換器5”の熱媒体通路5”a、
第1蓄熱タンク6又は冷熱蓄熱タンク7に選択的に接続
し、低温用熱媒が循環する。
【0020】次に、水素吸蔵合金利用冷熱発生装置の作
用について説明する。この作用は、冷凍工程、第1顕熱
回収工程、再生工程及び第2顕熱回収工程の繰り返しか
らなる。なお、両ポンプ14,24は、各冷凍工程、第
1顕熱回収工程、再生工程及び第2顕熱回収工程の終了
時に駆動を一旦停止するものとする。第1サイクルとし
ての冷凍工程について図2を参照して説明する。3方切
換え弁16,17,26を切換えて配管11と配管11
bとを連通させれば、高温側の水素吸蔵合金収容容器1
の熱媒体通路1aが熱交換器5’の熱媒体通路5’aに
接続し、低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路
2aが冷熱蓄熱タンク7に接続する。この状態からポン
プ14を駆動すれば、高温側の熱交換器5’の熱媒体通
路5’aを流れる高温用熱媒が冷却(40℃程度)さ
れ、水素吸蔵合金収容容器1内が降温して、容器1内の
水素吸蔵合金(高温MH)に発熱作用を伴いながら水素
が吸蔵される。
【0021】同時に、低温側の水素吸蔵合金収容容器2
の水素吸蔵合金(低温MH)から水素が放出され、吸熱
作用を伴つて温度低下する。水素は、水素管9を通つて
流通する。この状態からポンプ24を駆動すれば、低温
側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを通つて
降温した低温用熱媒が冷熱蓄熱タンク7に流入し、冷熱
蓄熱タンク7内の低温用熱媒が温度低下し、冷熱(−1
0℃)が蓄えられる。しかして、冷熱蓄熱タンク7に接
続開口する一対の冷熱循環用配管23,33を使用し
て、冷熱蓄熱タンク7内に蓄熱された冷熱を外部に取り
出し、冷凍に使用しながら循環させることができる。冷
熱蓄熱タンク7内の低温用熱媒が低温側の水素吸蔵合金
収容容器2の熱媒体通路2aを通つて循環して冷熱が蓄
熱されているので、冷凍工程に際してのみならず、後記
する第1顕熱回収工程、再生工程及び第2顕熱回収工程
に際しても、冷凍出力を連続的かつ平滑で脈動のない均
一温度の出力として得ることができる。この冷凍出力
は、冷熱蓄熱タンク7を大きめの熱容量に設定すること
により、更に効果的に得られる。
【0022】低温側の水素吸蔵合金収容容器2の水素吸
蔵合金から十分に水素が放出されたなら、第2サイクル
としての第1顕熱回収工程に移行する。先ず、低温側の
3方切換え弁26を切換えて、低温側顕熱回収工程を行
う。すなわち、図3に示すように3方切換え弁26を切
換えて配管21を配管21aに連通させれば、高温側の
水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aが熱交換器
5’の熱媒体通路5’aに接続されたままで、低温側の
水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aが第1蓄熱タ
ンク6に接続する。この状態から両ポンプ14,24を
駆動すれば、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体
通路1aに比較的低温(40℃)の高温用熱媒が供給さ
れ続ける。
【0023】同時に、低温側の水素吸蔵合金収容容器2
の熱媒体通路2a及び配管21,22内の低温(−10
℃)の低温用熱媒が配管21a,22aを通じて第1蓄
熱タンク6内に流入し、水素吸蔵合金収容容器2内が次
第に昇温すると共に、比較的低温(20℃)の低温用熱
媒となつて貯留される。一方、水素吸蔵合金収容容器2
内の昇温に伴い、該容器2内の水素吸蔵合金の水素圧が
上昇するため、該容器2から水素吸蔵合金収容容器1へ
の水素移動が進み、該容器2は、水素放出による温度低
下が進むので、水素移動量を増加させると共に、更に第
1蓄熱タンク6への顕熱回収を継続することができる。
このようにして、低温側顕熱回収工程が行われ、低温側
の水素吸蔵合金収容容器2に対する顕熱が第1蓄熱タン
ク6内に蓄熱されると共に、低温側の水素吸蔵合金収容
容器2内が次の工程に適した温度に変更される。
【0024】続いて、高温側顕熱回収工程を行う。高温
側顕熱回収工程は、図4に示すように3方切換え弁17
を切換えて配管11を配管11aに連通させ、高温側の
水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aを第2蓄熱タ
ンク4に接続させ、かつ3方切換え弁27を切換え、低
温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを熱交
換器5”の熱媒体通路5”aに接続させる。この状態か
ら両ポンプ14,24を駆動すれば、比較的低温(40
℃)の高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1
aに比較的高温(90℃)の高温用熱媒が供給され、高
温側の水素吸蔵合金収容容器1内が昇温する。
【0025】同時に、低温側の水素吸蔵合金収容容器2
の熱媒体通路2aを流れる低温用熱媒が配管21,21
b,22,22bを通じて熱交換器5”の熱媒体通路
5”aに流入し、低温側の水素吸蔵合金収容容器2内が
昇温する。そして、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の
昇温に伴い、容器1内の水素吸蔵合金の水素圧が上昇
し、容器1から低温側の水素吸蔵合金収容容器2への水
素移動が進行するため、高温側の水素吸蔵合金収容容器
1の水素吸蔵合金の温度が吸熱作用によつて低下する傾
向を呈するが、第2蓄熱タンク4内の比較的高温(90
℃)に維持される。一方、低温側の水素吸蔵合金収容容
器2は、水素吸収により再生が進行する。このようにし
て、後記する第2顕熱回収工程の高温側顕熱回収工程に
よつて第2蓄熱タンク4に蓄熱されたエネルギーで冷凍
工程を進行させることができると共に、第2蓄熱タンク
4内に蓄熱された熱により、冷凍工程の後に、高温側の
水素吸蔵合金収容容器1が予熱される。
【0026】第1顕熱回収工程が終了したなら図5に示
すように3方切換え弁16を切換えて、第3サイクルと
しての再生工程に移行する。すなわち、低温側の水素吸
蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aが熱交換器5”の熱
媒体通路5”aに接続したままで、高温側の水素吸蔵合
金収容容器1の熱媒体通路1aを加熱源3に接続させた
状態とし、両ポンプ14,24を駆動すれば、加熱源3
の加熱用熱媒体通路3a及び高温側の水素吸蔵合金収容
容器1の熱媒体通路1aを流れる高温用熱媒によつて高
温側の水素吸蔵合金収容容器1が加熱されて水素を放出
し、かつ、低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通
路2aを熱交換器5”の熱媒体通路5”aからの中間温
度(約40℃)の低温用熱媒が流れながら、低温側の水
素吸蔵合金収容容器2内に水素が吸蔵される。低温側の
水素吸蔵合金収容容器2内での水素吸蔵に伴つて発熱反
応を生じ、低温側の水素吸蔵合金収容容器2が若干昇温
するが、熱交換器5”内の中間温度(約40℃)に維持
される。水素は、水素管9を通つて流通する。このよう
にして、低温側の水素吸蔵合金収容容器2内の水素吸蔵
合金に十分に水素が吸蔵されることにより、回復がなさ
れる。
【0027】低温側の水素吸蔵合金収容容器2の水素吸
蔵合金に十分に水素が吸蔵回復されたなら、第4サイク
ルとしての第2顕熱回収工程に移行する。先ず、図6に
示すように低温側顕熱回収工程を行う。すなわち、高温
側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aを加熱源
3に接続したままで、3方切換え弁27を切換え、低温
側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを第1蓄
熱タンク6に接続する。第1蓄熱タンク6には、第1顕
熱回収工程において、比較的低温(20℃)の低温用熱
媒が貯留されている。
【0028】この状態から両ポンプ14,24を駆動す
れば、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1
a内に高温(140℃)の高温用熱媒が供給され続け、
水素吸蔵合金収容容器1内が高温に維持されたままで、
低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aに第
1蓄熱タンク6内の低温用熱媒が流入し、水素吸蔵合金
収容容器2内が次第に降温する。このようにして、第2
顕熱回収工程の内の低温側顕熱回収工程が行われ、低温
側の水素吸蔵合金収容容器2内が次の工程(冷凍工程)
に適した温度に変更される。なお、この低温側顕熱回収
工程では、高温側の水素吸蔵合金収容容器1が高温(1
40℃)に維持された状態での、低温側の水素吸蔵合金
収容容器2内の降温に伴い、水素吸蔵合金収容容器2内
の水素が水素吸蔵合金に吸蔵されて水素圧力が下降する
ため、高温側の水素吸蔵合金収容容器1内の水素が、水
素管9を通つて低温側の水素吸蔵合金収容容器2内の水
素吸蔵合金に吸蔵され続ける。これにより、第1顕熱回
収工程の低温側顕熱回収工程によつて第1蓄熱タンク6
内に蓄えた顕熱により、水素移動量を増加させることに
なる。その際、第1蓄熱タンク6内の温度が若干上昇す
る。
【0029】続いて、高温側顕熱回収工程を行う。すな
わち、図7に示すように3方切換え弁16,17を切換
えると共に3方切換え弁26を切換え、低温側の水素吸
蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを冷熱蓄熱タンク7
に接続し、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通
路1aを第2蓄熱タンク4に接続する。この状態から両
ポンプ14,24を駆動すれば、低温側の水素吸蔵合金
収容容器2の熱媒体通路2aに冷熱蓄熱タンク7内の低
温用熱媒が流入循環し、水素吸蔵合金収容容器2内が降
温しながら、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体
通路1a内の高温(140℃)の高温用熱媒が第2蓄熱
タンク4に供給され、水素吸蔵合金収容容器1内が次第
に降温する。水素吸蔵合金収容容器1の降温に伴い、容
器1内の水素吸蔵合金の水素圧が低下し、低温側の水素
吸蔵合金収容容器2から容器1への水素移動が進行して
容器1内の水素吸蔵合金に水素が吸蔵されるため、容器
1の水素吸蔵合金の温度が上昇傾向を呈しながら、第2
蓄熱タンク4への顕熱回収を更に進行させることができ
る。一方、低温側の水素吸蔵合金収容容器2は、水素放
出によつて冷凍工程が進行する。このようにして、第2
顕熱回収工程の内の高温側顕熱回収工程が行われ、高温
側の水素吸蔵合金収容容器1に対する高温の顕熱が第2
蓄熱タンク4に蓄熱されると共に、低温側の水素吸蔵合
金収容容器2内の冷凍工程が進められる。
【0030】このようにして、上記第1〜4サイクルを
繰り返し実行することにより、冷熱蓄熱タンク7内の低
温用熱媒が常時低温(−10℃)に良好に維持され、冷
熱の外部への取り出しが可能な状態が安定的に得られ
る。しかして、冷凍工程及び第2顕熱回収工程の高温側
顕熱回収工程においては勿論のこと、第1顕熱回収工
程、再生工程及び第2顕熱回収工程の低温側顕熱回収工
程においても、冷熱蓄熱タンク7内の冷熱を外部に取り
出して冷凍に使用することが可能となる。
【0031】また、第1蓄熱タンク6では、第1,2顕
熱回収工程により、低温側の水素吸蔵合金収容容器2の
熱媒体通路2aを通つた低温(−10℃)の低温用熱媒
と高温側の熱交換器5’内の中間温度(約40℃)の低
温用熱媒とが交互に供給される。これにより、冷凍工程
に伴う低温側の水素吸蔵合金収容容器2から得られる低
温(−10℃)の低温用熱媒と熱交換器5”で得られる
中間温度(約40℃)の低温用熱媒との間の中間の比較
的低温(20℃)の低温用熱媒が、良好に貯留される。
【0032】一方、第2蓄熱タンク4では、第1,2顕
熱回収工程により、高温側の水素吸蔵合金収容容器1の
熱媒体通路1aを通つた比較的低温(40℃)の高温用
熱媒と高温(140℃)の高温用熱媒とが交互に供給さ
れる。これにより、加熱源3で得られる高温の高温用熱
媒(最高温度で140℃程度)と、熱交換器5’で得ら
れる中間温度(約40℃)の高温用熱媒との間の中間の
比較的高温(90℃)の高温用熱媒が貯留される。
【0033】ところで、上記の実施の形態にあつては各
配管11,11a,11b,21,21a,21bに3
方切換え弁16,17,26,27を合計で4個配置し
たが、各配管11,11a,11b,21,21a,2
1bにそれぞれ開閉弁を配置し、6個の開閉弁の開閉操
作によつて上記の実施の形態と同様の選択的な切換えを
行うことも可能である。更に、一対の熱交換器5’,
5”を共通の冷却装置15に接続させて冷却源5を構成
させたが、一対の熱交換器5’,5”を単一の熱交換器
によつて構成して冷却源5を構成することも可能であ
る。
【0034】また、上記の実施の形態にあつては低温側
の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aに、1個の
第1蓄熱タンク6を選択的に接続可能とし、高温側の水
素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aに、1個の第2
蓄熱タンク4を選択的に接続可能としたが、第1,第2
蓄熱タンク6,4は、図8に示すようにそれぞれ複数個
配置することも可能である。
【0035】図8では、低温側において、配管21a,
22aをそれぞれ3方切換え弁28,29を介して各一
対の配管21a1 ,21a2 ,22a1 ,22a2 に分
岐してある。そして、一方の配管21a1 ,22a1
一方の第1蓄熱タンク6aに接続開口させ、他方の配管
21a2 ,22a2 を他方の第1蓄熱タンク6bに接続
開口させる。また、高温側において、配管11a,12
aをそれぞれ3方切換え弁18,19を介して各一対の
配管11a1 ,11a2 ,12a1 ,12a2に分岐し
てある。そして、一方の配管11a1 ,12a1 を一方
の第2蓄熱タンク4aに接続開口させ、他方の配管11
2 ,12a2 を他方の第2蓄熱タンク4bに接続開口
させる。
【0036】このようにそれぞれ2個の第1蓄熱タンク
6a,6b及び第2蓄熱タンク4a,4bを備える水素
吸蔵合金利用冷熱発生装置によれば、それぞれの蓄熱タ
ンク6a,6b,4a,4bに異なる温度の熱媒を貯留
することができる。具体的には、第1顕熱回収工程に際
しての低温側では、先ず、一方の第1蓄熱タンク6aに
低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを通
つた低温(−10℃)の低温用熱媒を供給し、次いで、
3方切換え弁28,29によつて他方の第1蓄熱タンク
6bに切り換えて、他方の第1蓄熱タンク6bに低温側
の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aを通つた低
温(−10℃よりも高温)の低温用熱媒を供給する。
【0037】そして、第2顕熱回収工程に際しての低温
側では、先ず、他方の第1蓄熱タンク6bに貯留された
比較的低温(20℃よりも高温)の低温用熱媒を低温側
の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2aに通し、次
いで、3方切換え弁28,29によつて一方の第1蓄熱
タンク6aに切り換えて、一方の第1蓄熱タンク6aに
貯留された比較的低温(20℃よりも低温)の低温用熱
媒を低温側の水素吸蔵合金収容容器2の熱媒体通路2a
に通す。これにより、低温側の水素吸蔵合金収容容器2
に対する顕熱の回収が良好に行われ、次の工程により適
した温度に変更することが良好になされる。
【0038】また、第1顕熱回収工程に際しての高温側
では、先ず、一方の第2蓄熱タンク4aに高温側の水素
吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aを通つた比較的低
温(40℃)の高温用熱媒を供給し、次いで、3方切換
え弁18,19によつて他方の第2蓄熱タンク4bに切
り換えて、他方の第2蓄熱タンク4bに高温側の水素吸
蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aを通つた比較的低温
(40℃よりも高温)の高温用熱媒を供給する。そし
て、第2顕熱回収工程に際しての高温側では、先ず、他
方の第2蓄熱タンク4bに貯留された比較的高温(90
℃よりも高温)の高温用熱媒を高温側の水素吸蔵合金収
容容器1の熱媒体通路1aに通し、次いで、3方切換え
弁18,19によつて一方の第2蓄熱タンク4aに切り
換えて、一方の第2蓄熱タンク4a内に貯留された比較
的高温(90℃よりも低温)の高温用熱媒を高温側の水
素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aに通す。これに
より、高温側の水素吸蔵合金収容容器1に対する顕熱の
回収が良好に行われ、次の工程に適した温度に変更する
ことが良好になされる。このように、第1,第2蓄熱タ
ンク6a,6b,4a,4bを、それぞれ複数個配置
し、水素吸蔵合金収容容器1,2の熱媒体通路1a,2
aに切換え接続させることにより、その個数に応じて図
9に示すように顕熱の回収率を向上させることができ
る。
【0039】なお、加熱源3及び熱交換器5’,5”の
温度を制御する冷却装置15に接続される常温熱媒供給
装置が、ガスボイラーの加熱蒸気、クーリングタワーの
冷却水等の廃熱を使用する場合には、高温側の第2蓄熱
タンク4を省略することが可能である。第2蓄熱タンク
4を省略した場合には、第2,4サイクルとしての第
1,2顕熱回収工程における高温側顕熱回収工程を省略
し、加熱源3又は熱交換器5’からの高温用熱媒を高温
側の水素吸蔵合金収容容器1の熱媒体通路1aに通し、
温度変更も行わせる。
【0040】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係る水素吸蔵合金利用冷熱発生装置によれば、
次の効果を奏することができる。請求項1の発明によれ
ば、制御系を含めて簡素かつ小形の水素吸蔵合金利用冷
熱発生装置を使用して、低温側の水素吸蔵合金収容容器
において顕熱回収が行われる。その結果、省エネルギー
を図りながら冷凍工程の効率を向上させて、水素吸蔵合
金利用冷熱発生装置のコンパクト化と高効率化とを両立
させることができる。
【0041】請求項2によれば、高温側の水素吸蔵合金
収容容器においても顕熱回収が行われる。その結果、更
なる省エネルギーを図ることができる。請求項3によれ
ば、低温側及び高温側の水素吸蔵合金収容容器における
顕熱回収が十分に行われる。請求項4によれば、冷熱蓄
熱タンクにおいて熱交換がされないので、冷熱の取り出
しが効率的になされる。
【0042】請求項によれば、複数個備えた第1蓄熱
タンクを順次に使用して第1,第2顕熱回収工程を行う
ことができ、その個数に応じて顕熱の回収率を向上させ
ることができる。請求項5,6によれば、請求項1及び
2とほぼ同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態に係る水素吸蔵合金利
用冷熱発生装置を示す図。
【図2】 同じく作用説明図。
【図3】 同じく作用説明図。
【図4】 同じく作用説明図。
【図5】 同じく作用説明図。
【図6】 同じく作用説明図。
【図7】 同じく作用説明図。
【図8】 同じく第1,第2蓄熱タンクをそれぞれ複数
個配置した構造例を示す図。
【図9】 同じく蓄熱タンクの数−顕熱回収率特性を示
す線図。
【符号の説明】
1,2:水素吸蔵合金収容容器、1a,2a:熱媒体通
路、3:加熱源、4,4a,4b:第2蓄熱タンク、
5:冷却源、5’,5”:熱交換器、6,6a,6b:
第1蓄熱タンク、7:冷熱蓄熱タンク、9:水素管、
X:吸放出部、15:冷却装置、16,17,26,2
7:3方切換え弁。
フロントページの続き (72)発明者 村井 正光 東京都府中市日鋼町1番地1 株式会社 日本製鋼所内 (56)参考文献 特開 昭63−183353(JP,A) 特開 昭63−15051(JP,A) 特開 平6−257885(JP,A) 特開 昭62−87769(JP,A) 特開 平6−281284(JP,A) 特開 平4−93593(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 17/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒が流れる熱媒体通路(1a,2a)
    がそれぞれ付属され、水素吸蔵合金を収容する一対の水
    素吸蔵合金収容容器(1,2)を水素管(9)によつて
    接続させて水素の吸放出部(X)を形成し、 一方の水素吸蔵合金収容容器(1)の熱媒体通路(1
    a)を、1つの高温用ポンプ(14)によつて送る高温
    用熱媒を介して加熱源(3)又は所定温度に維持される
    冷却源(5)に選択的に接続可能として高温側とすると
    共に他方の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体通路
    (2a)を、1つの低温用ポンプ(24)によつて送る
    低温用熱媒を介して所定温度に維持される冷却源
    (5)、低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)に対する
    顕熱を蓄える第1蓄熱タンク(6)又は冷熱取り出しの
    ための冷熱蓄熱タンク(7)に選択的に接続可能として
    低温側とし、 第1蓄熱タンク(6)内に、冷却源(5)内の温度と、
    冷熱蓄熱タンク(7)内の温度との中間の温度の低温用
    熱媒が貯留され、かつ、 第1蓄熱タンク(6)が、少なくとも2つ(6a,6
    b)備えられ、 水素が放出された状態の低温側の水素吸蔵合金収容容器
    (2)を次第に昇温させる第1顕熱回収工程では、前記
    低温用ポンプ(24)により、一方の第1蓄熱タンク
    (6a)の熱媒、他方の第1蓄熱タンク(6b)の熱媒
    の順に低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体通
    路(2a)に流し、 水素が吸蔵された状態の低温側の水素吸蔵合金収容容器
    (2)を次第に降温させる第2顕熱回収工程では、前記
    低温用ポンプ(24)により、他方の第1蓄熱タンク
    (6b)、一方の第1蓄熱タンク(6a)の順に低温側
    の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体通路(2a)か
    らの熱媒を流し入れ ることを特徴とする水素吸蔵合金利
    用冷熱発生装置。
  2. 【請求項2】 高温側の水素吸蔵合金収容容器(1)に
    対する顕熱を蓄える第2蓄熱タンク(4)が設けられ、
    高温側の水素吸蔵合金収容容器(1)の熱媒体通路(1
    a)が、高温用熱媒を介して加熱源(3)、第2蓄熱タ
    ンク(4)又は冷却源(5)に選択的に接続可能であ
    り、 第2蓄熱タンク(4)内に、加熱源(3)の温度と、冷
    却源(5)の温度との中間の温度の高温用熱媒が貯留さ
    れることを特徴とする請求項1の水素吸蔵合金利用冷熱
    発生装置。
  3. 【請求項3】 第2蓄熱タンク(4)が、高温側の水素
    吸蔵合金収容容器(1)に対する顕熱量の1倍以上の熱
    容量を有し、第1蓄熱タンク(6)が、低温側の水素吸
    蔵合金収容容器(2)に対する顕熱量の1倍以上の熱容
    量を有することを特徴とする請求項2の水素吸蔵合金利
    用冷熱発生装置。
  4. 【請求項4】 冷熱蓄熱タンク(7)が低温用熱媒を貯
    留し、該低温用熱媒が、低温側の水素吸蔵合金収容容器
    (2)の熱媒体通路(2a)を流れると共に、外部に流
    出して冷熱が取り出されることを特徴とする請求項1,
    2又は3の水素吸蔵合金利用冷熱発生装置。
  5. 【請求項5】 熱媒が流れる熱媒体通路(1a,2a)
    がそれぞれ付属され、水素吸蔵合金を収容する一対の水
    素吸蔵合金収容容器(1,2)を水素管(9)によつて
    接続させて水素の吸放出部(X)を形成し、 一方の水素吸蔵合金収容容器(1)の熱媒体通路(1
    a)を、高温用熱媒を介して加熱源(3)、高温側の水
    素吸蔵合金収容容器(1)に対する顕熱を蓄える第2蓄
    熱タンク(4)又は冷却源(5)に選択的に接続可能と
    して高温側とすると共に 他方の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体通路(2
    a)を、低温用熱媒を介して該冷却源(5)、低温側の
    水素吸蔵合金収容容器(2)に対する顕熱を蓄える第1
    蓄熱タンク(6)又は冷熱蓄熱タンク(7)に選択的に
    接続可能として低温側とし、 該冷却源(5)内の低温用熱媒が、第2蓄熱タンク
    (4)内の高温用熱媒の温度と、第1蓄熱タンク(6)
    内の低温用熱媒の温度との間の所定の中間温度に維持さ
    れている水素吸蔵合金利用冷熱発生装置の運転方法であ
    つて、 第1サイクルとして、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)の熱媒体通路(1a)を前記冷却源(5)に接続
    して降温させて該水素吸蔵合金収容容器(1)の水素吸
    蔵合金に水素を吸蔵させ、かつ、低温側の水素吸蔵合金
    収容容器(2)の熱媒体通路(2a)を冷熱蓄熱タンク
    (7)に接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)
    内の水素吸蔵合金から水素を放出させ、低温側の水素吸
    蔵合金収容容 器(2)の熱媒体通路(2a)に流した低
    温用熱媒を冷却して冷熱蓄熱タンク(7)に導き、冷熱
    蓄熱タンク(7)から冷熱を取り出す冷凍工程を行い、 第2サイクルとして、低温側の水素吸蔵合金収容容器
    (2)の熱媒体通路(2a)を第1蓄熱タンク(6)に
    接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体
    通路(2a)に低温用熱媒を流し、低温側の水素吸蔵合
    金収容容器(2)に対する顕熱を第1蓄熱タンク(6)
    に蓄熱し、低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)を昇温
    させる低温側顕熱回収工程と、高温側の水素吸蔵合金収
    容容器(1)の熱媒体通路(1a)を第2蓄熱タンク
    (4)に接続して高温側の水素吸蔵合金収容容器(1)
    の熱媒体通路(1a)に高温用熱媒を流し、高温側の水
    素吸蔵合金収容容器(1)に対する顕熱を第2蓄熱タン
    ク(4)に蓄熱し、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)を昇温させる高温側顕熱回収工程とからなる第1
    顕熱回収工程を行い、 第3サイクルとして、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)の熱媒体通路(1a)を加熱源(3)に接続して
    昇温させて該水素吸蔵合金収容容器(1)の水素吸蔵合
    金から水素を放出させ、かつ、低温側の水素吸蔵合金収
    容容器(2)の熱媒体通路(2a)を該冷却源(5)に
    接続して昇温させて該水素吸蔵合金収容容器(2)内の
    水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる再生工程を行い、 第4サイクルとして、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)の熱媒体通路(1a)を加熱源(3)に接続して
    高温側の水素吸蔵合金収容容器(1)内を高温に維持し
    ながら、低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体
    通路(2a)のみを第1蓄熱タンク(6)に接続して低
    温側の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体通路(2
    a)に低温用熱媒を流し、高温側の水素吸蔵合金収容容
    器(1)内の水素を低温側の水素吸蔵合金収容容器
    (2)内の水素吸蔵合金に吸蔵させながら、低温側の水
    素吸蔵合金収容容器(2)に対する顕熱を第1蓄熱タン
    ク(6)に蓄熱し、低温側の水素吸蔵合金収容容器
    (2)を降温させる低温側顕熱回収工程と、低温側の水
    素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体通路(2a)を冷熱
    蓄熱タンク(7)に接続し、かつ、高温側の水素吸蔵合
    金収容容器(1)の熱媒体通路(1a)を第2蓄熱タン
    ク(4)に接続して高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)の熱媒体通路(1a)に高温用熱媒を流し、高温
    側の水素吸蔵合金収容容器(1) の水素吸蔵合金に水素
    を吸蔵させながら、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)に対する顕熱を第2蓄熱タンク(4)に蓄熱し、
    高温側の水素吸蔵合金収容容器(1)を降温させる高温
    側顕熱回収工程とからなる第2顕熱回収工程を行い、上
    記第1〜第4サイクルを繰り返して実行することによ
    り、冷熱蓄熱タンク(7)からの冷熱の取り出しを次々
    に行う ことを特徴とする水素吸蔵合金利用冷熱発生装置
    の運転方法
  6. 【請求項6】 熱媒が流れる熱媒体通路(1a,2a)
    がそれぞれ付属され、水素吸蔵合金を収容する一対の水
    素吸蔵合金収容容器(1,2)を水素管(9)によつて
    接続させて水素の吸放出部(X)を形成し、 一方の水素吸蔵合金収容容器(1)の熱媒体通路(1
    a)を、高温用熱媒を介して加熱源(3)、高温側の水
    素吸蔵合金収容容器(1)に対する顕熱を蓄える第2蓄
    熱タンク(4)又は冷却源(5)に選択的に接続可能と
    して高温側とすると共に 他方の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体通路(2
    a)を、低温用熱媒を介して該冷却源(5)、低温側の
    水素吸蔵合金収容容器(2)に対する顕熱を蓄える第1
    蓄熱タンク(6)又は冷熱蓄熱タンク(7)に選択的に
    接続可能として低温側とし、 該冷却源(5)内の低温用熱媒が、第2蓄熱タンク
    (4)内の高温用熱媒の温度と、第1蓄熱タンク(6)
    内の低温用熱媒の温度との間の所定の中間温度に維持さ
    れている水素吸蔵合金利用冷熱発生装置の運転方法であ
    つて、 第1サイクルとして、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)の熱媒体通路(1a)を前記冷却源(5)に接続
    して降温させて該水素吸蔵合金収容容器(1)の水素吸
    蔵合金に水素を吸蔵させ、かつ、低温側の水素吸蔵合金
    収容容器(2)の熱媒体通路(2a)を冷熱蓄熱タンク
    (7)に接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)
    内の水素吸蔵合金から水素を放出させ、低温側の水素吸
    蔵合金収容容器(2)の熱媒体通路(2a)に流した低
    温用熱媒を冷却して冷熱蓄熱タンク(7)に導き、冷熱
    蓄熱タンク(7)から冷熱を取り出す冷凍工程を行い、 第2サイクルとして、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)の熱媒体通路(1a)を前記冷却源(5)に接続
    して該水素吸蔵合金収容容器(1)の水素吸蔵合金 に水
    素を吸蔵させながら、低温側の水素吸蔵合金収容容器
    (2)の熱媒体通路(2a)を第1蓄熱タンク(6)
    に接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱
    媒体通路(2a)に低温用熱媒を流し、低温側の水素吸
    蔵合金収容容器(2)に対する顕熱を第1蓄熱タンク
    (6)に蓄熱し、低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)
    を昇温させる低温側顕熱回収工程と、低温側の水素吸蔵
    合金収容容器(2)の熱媒体通路(2a)を冷却源
    (5)に接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)
    の水素吸蔵合金に水素を吸蔵させながら、高温側の水素
    吸蔵合金収容容器(1)の熱媒体通路(1a)を第2蓄
    熱タンク(4)に接続して高温側の水素吸蔵合金収容容
    器(1)の熱媒体通路(1a)に高温用熱媒を流し、高
    温側の水素吸蔵合金収容容器(1)に対する顕熱を第2
    蓄熱タンク(4)に蓄熱し、高温側の水素吸蔵合金収容
    容器(1)を昇温させる高温側顕熱回収工程とからなる
    第1顕熱回収工程を行い、 第3サイクルとして、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)の熱媒体通路(1a)を加熱源(3)に接続して
    昇温させて該水素吸蔵合金収容容器(1)の水素吸蔵合
    金から水素を放出させ、かつ、低温側の水素吸蔵合金収
    容容器(2)の熱媒体通路(2a)を該冷却源(5)に
    接続して昇温させて該水素吸蔵合金収容容器(2)内の
    水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる再生工程を行い、 第4サイクルとして、低温側の水素吸蔵合金収容容器
    (2)の熱媒体通路(2a)を第1蓄熱タンク(6)に
    接続して低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)の熱媒体
    通路(2a)に低温用熱媒を流し、低温側の水素吸蔵合
    金収容容器(2)に対する顕熱を第1蓄熱タンク(6)
    に蓄熱し、低温側の水素吸蔵合金収容容器(2)を降温
    させる低温側顕熱回収工程と、高温側の水素吸蔵合金収
    容容器(1)の熱媒体通路(1a)を第2蓄熱タンク
    (4)に接続して高温側の水素吸蔵合金収容容器(1)
    の熱媒体通路(1a)に高温用熱媒を流し、高温側の水
    素吸蔵合金収容容器(1)に対する顕熱を第2蓄熱タン
    ク(4)に蓄熱し、高温側の水素吸蔵合金収容容器
    (1)を降温させる高温側顕熱回収工程とからなる第2
    顕熱回収工程を行い、 上記第1〜第4サイクルを繰り返して実行することによ
    り、冷熱蓄熱タンク(7)からの冷熱の取り出しを次々
    に行うことを特徴とする水素吸蔵合金利用冷熱発生装置
    の運転方法。
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