JP3464236B2 - 高分子組成物 - Google Patents

高分子組成物

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仁 白坂
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、高分子化合物に環状ポ
リエーテルが含まれた高分子組成物に関し、特に、導電
性あるいは半導電性層を構成する材料として有用な高分
子組成物に関するものである。 【0002】 【従来の技術およびその問題点】高分子化合物に導電性
の化合物を配合させた材料であって、電気抵抗値がおお
よそ5×105 ないし5×107 Ω程度の導電性あるい
は半導電性材料(以下、「導電性あるいは半導電性」の
代わりに「導電性」という場合がある。)は、本出願前
から広く知られている。該高分子化合物としては、熱可
塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂などの樹脂あるいはエラ
ストマーが利用され、それぞれの樹脂が有する特性を巧
みに利用して、有用な導電性成形体あるいは導電性層を
有する物品が製造されている。 【0003】前記導電性材料を構成する高分子化合物に
配合される導電化剤として、従来から、銅粉などの導電
性粒子やカーボンブラックなどが広く採用されている。
ところが、該導電化剤を高分子化合物に配合した場合に
は、該組成物の電気抵抗値のバラツキが大きくなり、実
用的ではない。 【0004】また、導電化剤として各種帯電防止剤ある
いは高誘電性の液体等を用いることが試みられている
が、それらの導電化剤を配合して得られた導電性材料
は、電気抵抗値が不安定である上に、、導電化剤の滲み
出しによる表面汚染などの問題点が残っている。 【0005】それらの問題点が解消された新たな導電化
剤として、アルカリ金属塩が提案されている。なかでも
過塩素酸リチウムは、導電性のバラツキが少なく、安定
した電気抵抗値をもたらすうえに、導電化剤の滲み出し
による汚染の問題が回避できるという優れたものであ
る。 【0006】ところが、本出願人は該導電化剤、特に過
塩素酸リチウムを、例えば、ポリエーテルあるいはポリ
エステルなどの高分子化合物に配合すると、とくに結露
時にアルカリ金属塩が前記高分子化合物表面に析出する
という問題点、および、この現象は、強度や耐久性に優
れた疎水性高分子化合物を構成成分とする材料の場合に
とくに顕著である点も、見出した。 【0007】 【発明の目的】そこで、本発明の目的は、上記欠点を解
消し、結露時にも導電化剤の析出が防止されうる高分子
組成物を提供することにある。 【0008】 【問題点を解決するための手段】本発明は、前記目的を
達成するために提案されたものであって、導電化剤とし
てのアルカリ金属塩を、環状ポリエーテル、とくに疎水
性の環状ポリエーテルが含まれた高分子化合物中に配合
すると、該アルカリ金属塩の析出が防止されるという知
見に基づくものである。 【0009】 【発明の具体的な説明】以下、本発明をより詳しく説明
する。前記環状ポリエーテルは、酸素原子を含む環式化
合物を意味するものである。それら環状ポリエーテルの
中でも、例えば、水に対する溶解度が0.5%程度以下
の疎水性の環状ポリエーテルがより一層好ましい。この
環状ポリエーテルの高分子化合物における含有量は、8
重量%以下、さらに好ましくは、1ないし5重量%であ
るように調節することが重要である。 【0010】この環状ポリエーテルとして、テトラヒド
ロフランとプロピレンオキシドとからなる環状のポリエ
ーテルが例示できる。該テトラヒドロフランとプロピレ
ンオキシドとは同じ分子数からなるものが知られてお
り、とくに、2分子のテトラヒドロフランと2分子のプ
ロピレンオキシドとからなる環状のポリエーテルが好適
である。 【0011】なお、本発明における、環状ポリエーテ
ル、とくに疎水性ポリエーテルが含まれた高分子化合物
とは、前記環状ポリエーテルを予め調製しておき、次い
で該環状ポリエーテルを高分子化合物に配合して得られ
るもの、および、ポリエーテルを製造する工程中にて、
前記環状ポリエーテルが副生される場合のように、高分
子化合物の調製時に前記環状ポリエーテルが高分子化合
物に含まれるものを意味するうえに、さらに、前記高分
子化合物を1成分として反応させて得られた、より分子
量の大きい重合体をも意味するものである。 【0012】前記高分子化合物としては、通常、ポリエ
ーテル、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミドな
どが用いられる。 【0013】前記高分子化合物と反応して得られるより
分子量の大きな重合体としては、ポリウレタンが例示で
きる。 【0014】かくして、得られた環状ポリエーテルが含
まれた高分子化合物に導電化剤としてのアルカリ金属塩
が配合される。該アルカリ金属塩は導電性付与剤として
広く知られているものであり、アルカリ金属塩の中でも
とくに過塩素酸リチウムが好ましい。導電化剤の添加量
は、環状ポリエーテルが含まれた高分子化合物100 重量
部に対して0.1 ないし1.0 重量部の範囲にすることが好
ましい。 【0015】本発明の高分子組成物から公知の方法に
て、導電性成形体あるいは導電性被覆層を有する物品を
製造することができる。それら成形体あるいは被覆層を
有する物品の例としては、帯電防止性フィルム、導電性
ベルト、帯電防止性ハウジング、帯電防止性層を有する
コードあるいは導電性ロールなどを挙げることができ
る。 【0016】本発明においては、特に導電性ロールを製
造する場合に有効である。以下、導電性ロールについて
詳しく説明する。該導電性ロールは、芯金シャフトと該
シャフト上の前記導電性層、とくに導電性弾性体層とか
ら構成されるものである。 【0017】その弾性体としては、とくにポリウレタン
が好適である。すなわち、ポリエーテルポリオールある
いはポリエステルポリオールと、ポリイソシアネートと
を常用の配合剤の共存下、反応させて得られる重合体が
好ましい。 【0018】前記ロールは、低温低湿度(5℃で25%) か
ら高温高湿度(30 ℃で80%) までの全てにおいて体積抵
抗が8×104 ないし2×107 Ωの範囲内にはいるよ
うに設定されることがさらに好ましい。 【0019】これらの化合物を自体公知の混合装置にて
十分に混合した後、公知の成形方法を使用して、芯金表
面に弾性体層を形成させることができる。たとえば、本
発明では、公知のワンショット法あるいはプレポリマー
法を採用して弾性体層を形成させる。この弾性体の硬度
は15ないし50°(JIS A )が良く、さらに25ないし45°
(JIS A )が好ましい。硬度が50°(JIS A )を越える
と十分なニップ幅を確保することができなくなる等の欠
点があり、硬度が15°(JIS A )以下であると機械的強
度が低下し、好ましくない。 【0020】この芯金表面に形成された弾性体表面にポ
リアミドあるいはポリウレタンを含む表面層を形成させ
てもよい。 【0021】かくして得られた導電性ロールは、例えば
電子写真複写機内の帯電ロール、転写ロール、現像ロー
ル、クリーニングロールなどに好適に使用される。 【0022】 【発明の効果】本発明によれば、導電化剤としてアルカ
リ金属塩を使用しているため、電気抵抗値のバラツキの
ない導電材料が提供される。しかも該組成物内に配合さ
れたアルカリ金属塩が、結露時のごとく、多量の水分が
存在する環境下でも、析出されることがない。したがっ
て、本発明により、安定した電気抵抗値を有し、しか
も、接触された相手をなんら汚染することがない導電性
成形体あるいは導電性被覆層を有する物品を製造するこ
とが可能となる。また、特に、本発明の高分子組成物は
導電性ロール、しかもその中でも帯電ロールとして有用
である。 【0023】 【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこの実施例に限られるものでな
いことはいうまでもない。実施例1 2分子のテトラヒドロフランと2分子のプロピレンオキ
シドとが交互に開環結合した環状のポリエーテル3 重量
部をポリエーテルポリオール(商品名:PTMG2000、三洋
化成工業社製)100 重量部に配合し、次いで過塩素酸リ
チウムを0.2 部加え攪拌し溶解させた後、100 ℃に温調
した。続いてポリイソシアネート(商品名:ミリオネー
トMR200 日本ポリウレタン社製)を13重量部添加・攪拌
し、混合物を得た。この混合物を、あらかじめシャフト
(φ:6mm 、l:240mm )が配置されている120 ℃に予
熱された金型に注入し、120 ℃にて90分間加熱し、両端
部を除くシャフト表面に、ガラス転移点が-75 ℃である
導電性ポリウレタン弾性体層が形成されたロールを得
た。次いでこのロールを研磨加工し、表面粗さが5 μm
のロールを得た。 【0024】このロールを50℃、90%RHの雰囲気下に
て2 週間放置したが、ロール表面から過塩素酸リチウム
の析出がみられなかった。このロールを感光体表面の帯
電ロールとして用い、常法の電子写真法によりプリント
画像物を得た。結果を表1に示した。 【0025】比較例1 環状ポリエーテルを使用しないこと以外は、実施例1と
同様な操作を行い、表面粗さが5 μmのロールを得た。
このロールを50℃、90%RHの雰囲気下にて僅か30分間
放置したところで、ロール表面から過塩素酸リチウムの
析出が認められた。この放置されたロールとは異なるも
のを帯電ロールとして用い、実施例1と同じ操作にてプ
リント画像物を得た。結果を表1に示した。 【0026】実施例2ないし4 実施例1で使用した環状のポリエーテルを所定量、ポリ
エーテルエステルポリオール(商品名:プラクセルP-22
0 、ダイセル化学工業社製)に配合した。該組成物100
重量部に過塩素酸リチウムを0.2 部加え攪拌し溶解させ
た後、実施例1と同様に操作し、ロールを得た。このロ
ールの硬度(JIS A )と抵抗値を表2に示す。このロー
ルを帯電ロールとして用い、実施例1と同じ操作にてプ
リント画像物を得た。結果を表1に示した。 【0027】 *ロールの表面状態の欄の「○」は、アルカリ金属塩の
析出が見出せない状態を示し、「×」はアルカリ金属塩
の析出が認められた状態を示す。 *画像の欄の「○」は、プリント画象物の画像が良好で
あることを示し、「△」はプリント画象物の画像に僅か
な黒筋が認められるもののすぐに消失することを示し、
「×」はプリント画象物の画像に黒筋が認められなんら
消失されないことを示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導電化剤を含有する高分子組成物におい
    て、アルカリ金属塩からなる導電化剤と環状ポリエーテ
    ルとが含まれていることを特徴とする高分子組成物。
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