JP3296870B2 - 高分子組成物およびその組成物からなる層を有するロール - Google Patents

高分子組成物およびその組成物からなる層を有するロール

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JP3296870B2
JP3296870B2 JP3706193A JP3706193A JP3296870B2 JP 3296870 B2 JP3296870 B2 JP 3296870B2 JP 3706193 A JP3706193 A JP 3706193A JP 3706193 A JP3706193 A JP 3706193A JP 3296870 B2 JP3296870 B2 JP 3296870B2
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仁 白坂
千秋 河島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエーテルポリオー
ルまたはポリエステルポリオールを含むポリオールとポ
リイソシアネートからなり、導電化剤を含有する高分子
組成物に関する。また、該組成物からなる層を芯金表面
に形成させたロールに関するものであり、その中でもと
くに電子写真複写機内で使用されるロールに関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】高分子化合物に導電性
の化合物を配合させた材料であって、電気抵抗値がおお
よそ5x105 ないし5x107 Ω程度の導電性あるい
は半導電性材料(以下、「導電性あるいは半導電性」の
代わりに「導電性」ということがある。)は、本出願前
から広く知られている。該高分子化合物としては、熱可
塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂などの樹脂あるいはエラ
ストマーが利用され、それぞれの樹脂が有する特性を巧
みに利用して、有用な導電性成形体あるいは導電性層を
有する物品が製造されている。それらの中では、ポリウ
レタン、とくに、ポリエーテルポリオールまたはポリエ
ステルポリオールを含むポリオールとポリイソシアネー
トからなるポリウレタン重合体が、その特性、取扱性、
価格、などを総合すると有利であり特に多用されてい
る。
【0003】前記導電性材料を構成する高分子化合物に
配合される導電化剤として、従来から、銅粉などの導電
性粒子やカーボンブラックなどが広く採用されている。
ところが、該導電化剤を高分子化合物に配合した場合に
は、該組成物の電気抵抗値のバラツキが大きくなり、実
用的ではない。
【0004】また、導電化剤として各種帯電防止剤ある
いは高誘電性の液体等を用いることが試みられている
が、それらの導電化剤を配合して得られた導電性材料
は、電気抵抗値が不安定である上に、、導電化剤の滲み
出しによる表面汚染などの問題点が残っている。
【0005】それらの問題点が解消された新たな導電化
剤として、アルカリ金属塩が提案されている。なかでも
過塩素酸リチウムは、導電性のバラツキが少なく、安定
した電気抵抗値をもたらすうえに、導電化剤の滲み出し
による汚染の問題が回避できるという優れたものであ
る。
【0006】ところが、本出願人は該導電化剤、特に過
塩素酸リチウムを、例えば、NCO/OHが1以上に調
製されたポリオールとポリイソシアネートとの混合物か
ら調製されるポリウレタンなどの高分子化合物に配合す
ると、とくに結露時にアルカリ金属塩が前記高分子化合
物表面に析出し易いという問題点を見出した。
【0007】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、上記欠点を解
消し、結露時にも導電化剤の析出が防止されうるポリウ
レタン組成物を提供することにある。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明は、前記目的を
達成するために提案されたものであって、過剰のポリオ
ールとポリイソシアネートとから生成されたポリウレタ
ン、とくに前記ポリオールとして、ポリエーテルポリオ
ールまたはポリエステルポリオールを使用して得られた
ポリウレタンに、アルカリ金属塩が配合されていると、
該金属塩の析出が防止されるという知見に基づくもので
ある。
【0009】
【発明の具体的な説明】以下、本発明をより詳しく説明
する。本発明においては、ポリウレタン製造原料のポリ
オールとして、ポリエーテルポリオールまたはポリエス
テルポリオールを含むポリオールを使用することが一つ
の特徴である。また、ポリオール中に環状ポリエーテル
が含まれているものが用いられる。前記環状ポリエーテ
ルは、酸素原子を含む環式化合物を意味するものであ
る。それら環状ポリエーテルの中でも、例えば、水に対
する溶解度が0.5%程度以下の疎水性の環状ポリエー
テルがより一層好ましい。この環状ポリエーテルの一例
として、テトラヒドロフランとプロピレンオキシドとが
交互に結合した環状のポリエーテルが例示できる。
【0010】前記ポリエーテルポリオ−ルとしては、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リプロピレングリコール−エチレングリコールあるいは
それらのブレンドなどとして知られているポリアルキレ
ングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ル、テトラヒドロフランとアルキレンオキサイドとの共
重合ポリオール、それらの各種変性体あるいはそれらの
ブレンドなどが例示できる。
【0011】前記ポリエステルポリオールとしては、ア
ジピン酸等のジカルボン酸とエチレングリコールなどの
グリコールとの縮合により得られる縮合系ポエステルポ
リオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカ
ーボネートポリオールあるいはそれらのブレンド等が挙
げられる。本発明においては、上記ポリオール以外の公
知のポリオールが、初期の目的を損なわない範囲で共存
されていてもよい。
【0012】ポリウレタン生成に際して用いられるもう
一方の化合物としてポリイソシアネートがある。このポ
リイソシアネートは、ポリウレタン調製に際して常用さ
れるものであればどのようなものでもよい。
【0013】本発明は、前記ポリイソシアネートとポリ
オールとの反応に際して、ポリオールをポリイソシアネ
ートに対して過剰となるように調整することが重要であ
る。すなわち、NCO/OHが0.7以上ないし1未
満、さらに0.75ないし0.95となるように調整す
る。NCO/OHが前記範囲をはずれると、配合された
アルカリ金属塩が析出されやすくなり、汚染などの問題
点が生ずることになる。
【0014】前記ポリオールおよびポリイソシアネート
の反応時に、公知の助剤が存在していてもよい。それら
助剤としては、たとえば鎖延長剤、架橋剤などが挙げら
れる。具体的には、グリコール類、ヘキサントリオー
ル、トリメチロールプロパン、アミン類が例示される。
【0015】前記導電性を付与する化合物としては、ア
ルカリ金属塩を用いることが一つの特徴である。アルカ
リ金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム塩
が知られているが、特にリチウム塩が好ましい。また、
ハロゲン酸素酸塩、過ハロゲン酸素酸塩、チオシアン酸
塩、りん酸塩などが使用されるがとくに過塩素酸リチウ
ムが好ましい。アルカリ金属塩の添加量は、通常ウレタ
ン弾性体100 重量部に対して0.1 ないし1.0 重量部の範
囲である。
【0016】前記の化合物を公知の方法で混合すること
ができ、本発明の高分子組成物を調製することができ
る。ついで、本発明の高分子組成物から公知の方法に
て、導電性成形体あるいは導電性被覆層を有する物品を
製造することができる。それら成形体あるいは被覆層を
有する物品の例としては、帯電防止性フィルム、導電性
ベルト、帯電防止性ハウジング、帯電防止性層を有する
コードあるいは導電性ロールなどを挙げることができ
る。
【0017】本発明の高分子組成物は、特に導電性ロー
ルを製造するものとして有用である。以下、導電性ロー
ルについて詳しく説明する。該導電性ロールは、通常、
芯金シャフトと該シャフト上に形成された導電性層、と
くに導電性弾性体層とから構成されるものである。
【0018】その導電性ロールは、任意の芯金表面に、
前記高分子組成物から得られる導電性層を形成させるこ
とにより製造することができる。たとえば、本発明で
は、公知のワンショット法あるいはプレポリマー法を採
用することにより導電性層を形成させることが好まし
い。この導電性の硬度は15ないし50°(JIS A )が良
く、さらに25ないし45°(JIS A )が好ましい。硬度が
50°(JIS A )を越えると十分なニップ幅を確保するこ
とができなくなる等の欠点があり、硬度が15°(JIS A
)以下であると機械的強度が低下し、好ましくない。
【0019】この芯金表面に形成された弾性体表面にポ
リアミドあるいはポリウレタンを含む表面層を形成させ
てもよい。
【0020】かくして得られた導電性ロールは、低温低
湿度(5℃で25%) から高温高湿度(30 ℃で80%) までの
全てにおいて体積抵抗が8x104 ないし5x107 Ω
の範囲内にはいるように設定されることが好ましい。
【0021】かくして得られた導電性ロールは、例えば
電子写真複写機内の帯電ロール、転写ロール、現像ロー
ル、クリーニングロールなどに好適に使用される。
【0022】
【発明の効果】本発明の高分子組成物は、導電化剤とし
てアルカリ金属塩を使用しているので、電気抵抗値のバ
ラツキのない導電材料を提供することが可能となった。
しかも該組成物内に配合されたアルカリ金属塩が、結露
時のごとく、多量の水分が存在する環境下でも、析出さ
れることがない。したがって、本発明高分子組成物によ
り、安定した電気抵抗値を有し、しかも、接触された相
手をなんら汚染することがない導電性成形体あるいは導
電性被覆層を有する物品を製造することが可能となっ
た。また、特に、本発明の高分子組成物は導電性ロー
ル、しかもその中でも帯電ロールとして有用である。そ
して、そのロールを用いた電子写真複写機により、高温
・高湿雰囲気下においても、黒すじが見られない良質な
プリント画像を得ることが可能となった。
【0023】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこの実施例に限られるものでな
いことはいうまでもない。実施例1 ポリエーテルポリオール(商品名:PPTG2000、保土ケ谷
化学社製)100 重量部に、過塩素酸リチウムを0.5 重量
部加え攪拌し溶解させた後、100 ℃に温調し、ついでポ
リイソシアネート(商品名:コロネート−HX、日本ポ
リウレタン社製)を15重量部添加・攪拌し、NCO/OH=0.
75の混合物を得た。この混合物を、あらかじめシャフト
(φ:6 mm、l:240 mm)が配置されている120 ℃に予
熱された金型に注入し、120 ℃にて90分間加熱し、両端
部を除くシャフト表面に、導電性ポリウレタン弾性体層
が形成されたロールを得た。
【0024】このロールを50℃、90%RHの雰囲気下に
て2 週間放置したが、ロール表面から過塩素酸リチウム
の析出がみられなかった。このロールを感光体表面の帯
電ロールとして用い、常法の電子写真法によりプリント
画像物を得た。測定結果を表1に示した。
【0025】実施例2 ポリエステルポリオール(商品名:クラポールP-2010、
クラレ社製)100 重量部に過塩素酸リチウム0.5 重量部
加え攪拌し溶解させた後90℃に温調し、次いでポリイソ
シアネート(商品名:コロネート−HX)15.5重量部を
添加攪拌し、NCO/OH=0.78の混合物を得た。この混合物
を、あらかじめシャフト(φ:6 mm、l:240 mm)が配
置されている130 ℃に予熱された金型に注入し、130 ℃
にて60分間加熱し、両端部を除くシャフト表面に導電性
ポリウレタン層が形成されたロールを得た。
【0026】このロールを50℃、90%RHの雰囲気下に
て2 週間放置したが、ロール表面から過塩素酸リチウム
の析出がみられなかった。このロールを、実施例1と同
様に感光体表面の帯電ロールとして用い、常法の電子写
真法によりプリント画像物を得た。測定結果を表1に示
した。
【0027】比較例1 ポリイソシアネート(商品名:コロネート−HX)を20
重量部を用い、NCO/OH=1.00の混合物を得たこと以外
は、実施例2と同様な操作を行い、ロールを得た。この
ロールを50℃、90%RHの雰囲気下にて僅か30分間放置
したところで、ロール表面から過塩素酸リチウムの析出
が認められた。この放置されたロールとは異なるものを
帯電ロールとして用い、実施例1と同じ操作にてプリン
ト画像物を得た。結果を表1に示した。
【0028】 *ロールの表面状態の欄の「○」は、アルカリ金属塩の
析出が見出せない状態を示し、「×」はアルカリ金属塩
の析出が認められた状態を示す。 *画像の欄の「○」は、複写物の画像が良好であること
を示し、「×」 は複写物の画像に黒筋が認められるこ
とを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 15/08 501 G03G 15/08 501D 15/16 103 15/16 103 15/20 102 15/20 102 21/06 H01B 5/16 21/10 G03G 21/00 312 H01B 5/16 340 (56)参考文献 特開 平4−298518(JP,A) 特開 平5−262907(JP,A) 特開 平6−73286(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 75/04 - 75/12 C08K 3/00 - 3/40 F16C 13/00 G03G 15/02,15/08,15/16 G03G 15/20,21/06,21/10 H01B 5/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエーテルポリオールまたはポリエス
    テルポリオールを含むポリオールとポリイソシアネート
    からなり、導電化剤を含有する高分子組成物において、
    該導電化剤がアルカリ金属塩からなり、また該高分子組
    成物のOH/NCO比が0.7以上1未満であることを
    特徴とする高分子組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の組成物からなる層が芯金表
    面に形成されたロール。
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