JP3463790B2 - 配線基板 - Google Patents
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- H01L2224/48221—Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
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- H01L2924/1015—Shape
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICパッケージな
ど、半導体集積回路素子(以下、半導体素子若しくは単
に素子ともいう)などの電子部品が接合(搭載)される
セラミックなどからなる配線基板(回路基板)に関す
る。
ど、半導体集積回路素子(以下、半導体素子若しくは単
に素子ともいう)などの電子部品が接合(搭載)される
セラミックなどからなる配線基板(回路基板)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のセラミック製の配線基板(以
下、セラミック基板若しくは単に基板ともいう)では、
半導体素子をダイアタッチ面の素子(電子部品)ロウ付
け用領域にロウ付けする際などに、溶融ロウがその接合
面から他に濡れ拡がらないようにするため、必要に応じ
て適所にロウ不濡れ層を形成している。例えば、ダイア
タッチ面(導電回路のうちの素子取付け面)にAu合金
系ロウ(Au−Si系合金ロウやAu−Sn系合金ロ
ウ、Au−Ge系合金ロウなど)でロウ付けした半導体
素子の電極とその素子ロウ付け用領域に連なるボンディ
ングパッド部位(以下、パッド部位ともいう)とをワイ
ヤボンディングする場合には、そのパッド部位に素子ロ
ウ付け時の溶融ロウが濡れ拡がると、ワイヤボンディン
グ(以下、単にボンディングともいう)が困難となるた
め、このような濡れ拡がり(流れ)を防止するように、
素子ロウ付け用領域(接合面)とパッド部位との間にロ
ウ不濡れ層を形成している。
下、セラミック基板若しくは単に基板ともいう)では、
半導体素子をダイアタッチ面の素子(電子部品)ロウ付
け用領域にロウ付けする際などに、溶融ロウがその接合
面から他に濡れ拡がらないようにするため、必要に応じ
て適所にロウ不濡れ層を形成している。例えば、ダイア
タッチ面(導電回路のうちの素子取付け面)にAu合金
系ロウ(Au−Si系合金ロウやAu−Sn系合金ロ
ウ、Au−Ge系合金ロウなど)でロウ付けした半導体
素子の電極とその素子ロウ付け用領域に連なるボンディ
ングパッド部位(以下、パッド部位ともいう)とをワイ
ヤボンディングする場合には、そのパッド部位に素子ロ
ウ付け時の溶融ロウが濡れ拡がると、ワイヤボンディン
グ(以下、単にボンディングともいう)が困難となるた
め、このような濡れ拡がり(流れ)を防止するように、
素子ロウ付け用領域(接合面)とパッド部位との間にロ
ウ不濡れ層を形成している。
【0003】このようなロウ不濡れ層は、セラミック製
の配線基板でも導電回路(金属厚膜)が同時焼成されて
形成されるものの場合には、次のようにして形成でき
る。すなわち、導電回路をなすように、W(タングステ
ン)やMo(モリブデン)などの高融点金属を主成分と
するメタライズペーストを未焼成セラミック(グリーン
シート)に印刷した後、ロウ不濡れ層をなす必要箇所
に、前記の溶融ロウが濡れない例えばセラミックペース
トを塗布しておき、焼成することで、導電回路(金属厚
膜)上にセラミックからなるロウ不濡れ層を形成すると
いうものである。このように導電回路が同時焼成によっ
て形成されるものでは、ロウ不濡れ層はセラミックによ
って問題なく形成できる。
の配線基板でも導電回路(金属厚膜)が同時焼成されて
形成されるものの場合には、次のようにして形成でき
る。すなわち、導電回路をなすように、W(タングステ
ン)やMo(モリブデン)などの高融点金属を主成分と
するメタライズペーストを未焼成セラミック(グリーン
シート)に印刷した後、ロウ不濡れ層をなす必要箇所
に、前記の溶融ロウが濡れない例えばセラミックペース
トを塗布しておき、焼成することで、導電回路(金属厚
膜)上にセラミックからなるロウ不濡れ層を形成すると
いうものである。このように導電回路が同時焼成によっ
て形成されるものでは、ロウ不濡れ層はセラミックによ
って問題なく形成できる。
【0004】ところで、電極ピッチの微小化や高密度化
のために高精度が要請される配線基板では、導電回路を
同時焼成によって形成するのは不向きである。このた
め、このような配線基板では焼成後のセラミック基板
に、スパッタリング、蒸着、或いはイオンプレーティン
グなどの物理蒸着法(以下、単にスパッタリングともい
う)によりTi(チタン)やMoなどの金属薄膜(以
下、単に薄膜という)を形成することで導電回路を形成
している。そして、従来、このように導電回路が薄膜で
形成されるものでは薄膜上にガラスや樹脂(ソルダーレ
ジストやポリイミド等)を塗布(印刷)したりしてロウ
不濡れ層としていた。
のために高精度が要請される配線基板では、導電回路を
同時焼成によって形成するのは不向きである。このた
め、このような配線基板では焼成後のセラミック基板
に、スパッタリング、蒸着、或いはイオンプレーティン
グなどの物理蒸着法(以下、単にスパッタリングともい
う)によりTi(チタン)やMoなどの金属薄膜(以
下、単に薄膜という)を形成することで導電回路を形成
している。そして、従来、このように導電回路が薄膜で
形成されるものでは薄膜上にガラスや樹脂(ソルダーレ
ジストやポリイミド等)を塗布(印刷)したりしてロウ
不濡れ層としていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、例えば通信
用の配線(回路)基板を搭載した高周波用のICパッケ
ージのように、半導体素子がロウ付けされるセラミック
製の配線基板(部品)を、外部リード等の外部端子部材
やヒートシンク(放熱部材)などと一緒(同時)にAg
−Cu系合金ロウなどによってロウ付けしてICパッケ
ージとして組立て、その後、Auメッキ(金メッキ)す
ることで仕上げられるような配線基板では、ガラスや樹
脂によるロウ不濡れ層が形成できないといった問題があ
った。
用の配線(回路)基板を搭載した高周波用のICパッケ
ージのように、半導体素子がロウ付けされるセラミック
製の配線基板(部品)を、外部リード等の外部端子部材
やヒートシンク(放熱部材)などと一緒(同時)にAg
−Cu系合金ロウなどによってロウ付けしてICパッケ
ージとして組立て、その後、Auメッキ(金メッキ)す
ることで仕上げられるような配線基板では、ガラスや樹
脂によるロウ不濡れ層が形成できないといった問題があ
った。
【0006】というのは、このようなICパッケージの
組立てに使用される、Ag−Cu合金ロウの融点は約7
80℃以上あるのが普通であり、ロウ不濡れ層をガラス
や樹脂で形成した場合には、そのロウ付け温度に耐えら
れないためである。このように、薄膜で導電回路が形成
された回路基板でも、前記のようにロウ付けされて組み
立てられる高周波用のICパッケージなどではロウ不濡
れ層を形成できないといった問題があった。
組立てに使用される、Ag−Cu合金ロウの融点は約7
80℃以上あるのが普通であり、ロウ不濡れ層をガラス
や樹脂で形成した場合には、そのロウ付け温度に耐えら
れないためである。このように、薄膜で導電回路が形成
された回路基板でも、前記のようにロウ付けされて組み
立てられる高周波用のICパッケージなどではロウ不濡
れ層を形成できないといった問題があった。
【0007】一方、このような問題に対しては、次のよ
うな技術を提案することもできる。すなわち、基板上の
薄膜の導電回路に、ロウに濡れにくい金属として例えば
Moをスパッタリングし、レジストを塗布し、所定のパ
ターンに露光・現像処理し、Mo薄膜をロウ不濡れ層と
するというものである。しかし、Mo等の薄膜でロウ不
濡れ層を形成する場合には、導電回路に、Niメッキ及
び仕上げのAuメッキをかけた後で形成しないといけな
い。というのは、Auメッキをかける前に形成すれば、
そのMo薄膜にAuメッキがかかってしまい、ロウ不濡
れ層とならないためである。
うな技術を提案することもできる。すなわち、基板上の
薄膜の導電回路に、ロウに濡れにくい金属として例えば
Moをスパッタリングし、レジストを塗布し、所定のパ
ターンに露光・現像処理し、Mo薄膜をロウ不濡れ層と
するというものである。しかし、Mo等の薄膜でロウ不
濡れ層を形成する場合には、導電回路に、Niメッキ及
び仕上げのAuメッキをかけた後で形成しないといけな
い。というのは、Auメッキをかける前に形成すれば、
そのMo薄膜にAuメッキがかかってしまい、ロウ不濡
れ層とならないためである。
【0008】したがって、前記のようなICパッケー
ジ、つまり配線基板(部品)をヒートシンクにAg−C
u系合金ロウによって、本体や外部リードなどと一緒に
ロウ付けし、その後、AuメッキすることでICパッケ
ージとして仕上げられるものでは、このように組立てて
仕上げた後で、そのロウ不濡れ層を形成することにな
る。しかし、こうしたICパッケージでは、配線基板の
なすダイアタッチ面(電子部品搭載面)が通常、ICパ
ッケージ本体の表面より低位となるように構成されるこ
とから、露光・現像用マスクとダイアタッチ面との間に
間隙ができるため、前記提案技術の実現は困難な場合が
多い。
ジ、つまり配線基板(部品)をヒートシンクにAg−C
u系合金ロウによって、本体や外部リードなどと一緒に
ロウ付けし、その後、AuメッキすることでICパッケ
ージとして仕上げられるものでは、このように組立てて
仕上げた後で、そのロウ不濡れ層を形成することにな
る。しかし、こうしたICパッケージでは、配線基板の
なすダイアタッチ面(電子部品搭載面)が通常、ICパ
ッケージ本体の表面より低位となるように構成されるこ
とから、露光・現像用マスクとダイアタッチ面との間に
間隙ができるため、前記提案技術の実現は困難な場合が
多い。
【0009】また、仮に実現可能であるとしても、仕上
げAuメッキ後のICパッケージ(配線基板)ごとに、
Mo等をスパッタリングすることになるため、極めて製
造効率が悪い。なお、フリップチップ接続方式の配線基
板のように、ダイアタッチ面が低位とならない平坦なも
のでは、前記のような露光・現像上の問題はないもの
の、それでもMo等のスパッタリングは仕上げのAuメ
ッキ後となる。したがって、このような配線基板におい
ても基板集合体(大判)を切断して1基板ごとに分割
し、要すれば外部リードをロウ付けし、そしてAuメッ
キした後でMo等をスパッタリングすることになるため
生産効率が悪い。
げAuメッキ後のICパッケージ(配線基板)ごとに、
Mo等をスパッタリングすることになるため、極めて製
造効率が悪い。なお、フリップチップ接続方式の配線基
板のように、ダイアタッチ面が低位とならない平坦なも
のでは、前記のような露光・現像上の問題はないもの
の、それでもMo等のスパッタリングは仕上げのAuメ
ッキ後となる。したがって、このような配線基板におい
ても基板集合体(大判)を切断して1基板ごとに分割
し、要すれば外部リードをロウ付けし、そしてAuメッ
キした後でMo等をスパッタリングすることになるため
生産効率が悪い。
【0010】このように、ダイアタッチ面をなす導電回
路が金属薄膜により形成される配線基板では、ロウ不濡
れ層として、Ag−Cu合金ロウなどの高融点ロウのロ
ウ付け温度に耐え得る適切なものがなく、また同融点に
耐え得るとしても効率良く形成できるロウ不濡れ層は存
在しなかった。本発明は、こうした問題点に鑑みて成さ
れたもので、その目的とするところは、Ag−Cu合金
系ロウなどの高融点ロウのロウ付け温度に耐え得、しか
も、Auメッキ前の基板集合体(大判)の状態において
効率よく形成できるロウ不濡れ層を備えた配線基板を提
供することにある。
路が金属薄膜により形成される配線基板では、ロウ不濡
れ層として、Ag−Cu合金ロウなどの高融点ロウのロ
ウ付け温度に耐え得る適切なものがなく、また同融点に
耐え得るとしても効率良く形成できるロウ不濡れ層は存
在しなかった。本発明は、こうした問題点に鑑みて成さ
れたもので、その目的とするところは、Ag−Cu合金
系ロウなどの高融点ロウのロウ付け温度に耐え得、しか
も、Auメッキ前の基板集合体(大判)の状態において
効率よく形成できるロウ不濡れ層を備えた配線基板を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明の配線基板は、導電回路上の適所に、溶融ロ
ウの濡れ拡がり防止手段として酸化タンタル層(Ta2
O5 層)を設けたことを特徴とする。
め、本発明の配線基板は、導電回路上の適所に、溶融ロ
ウの濡れ拡がり防止手段として酸化タンタル層(Ta2
O5 層)を設けたことを特徴とする。
【0012】本発明では、ロウの濡れ拡がり防止手段
(ロウ不濡れ層)として酸化タンタル層を設けたため、
これによって、電子部品などを接合するロウの濡れ拡が
りが防止される。しかも酸化タンタル層は、Ag合金系
ロウのロウ付け温度(例えば800℃)にも問題なく耐
えられる。なお、酸化タンタル層は、ロウの濡れ拡がり
の起点と、濡れ拡がり防止の目的部位との間に、その目
的部位へのロウの濡れ拡がりを防止できるように適宜に
形成すればよい。
(ロウ不濡れ層)として酸化タンタル層を設けたため、
これによって、電子部品などを接合するロウの濡れ拡が
りが防止される。しかも酸化タンタル層は、Ag合金系
ロウのロウ付け温度(例えば800℃)にも問題なく耐
えられる。なお、酸化タンタル層は、ロウの濡れ拡がり
の起点と、濡れ拡がり防止の目的部位との間に、その目
的部位へのロウの濡れ拡がりを防止できるように適宜に
形成すればよい。
【0013】また、このような酸化タンタル層は次のよ
うに、基板集合体の状態で効率よく形成できる。すなわ
ち、セラミック基板に、例えばTi、Moをスパッタリ
ングした後、レジスト塗布、露光・現像工程等を経て、
その上にNiメッキをかけて導電回路(Auメッキな
し)を形成する。そして、その上に窒化タンタル(Ta
2 N)をスパッタリングする。次いで、レジストを塗布
してマスクをセットして露光・現像し、エッチングして
窒化タンタル膜をロウ不濡れ層のパターンとし、レジス
トを除去した後、酸化処理する。すると、窒化タンタル
層の表面は酸化タンタル層となり、Niメッキ層の表面
は酸化ニッケル層となる。しかして、その後、還元処理
し、Niメッキ層の表面の酸化膜を除去する。こうする
ことで、酸化タンタル層は還元しないから、所望とする
部位(箇所)にロウ不濡れ層として、酸化タンタル層が
形成される。なお、その後、Auメッキをかけても酸化
タンタル層上には析出しないから、ロウの濡れ拡がりを
止められる。
うに、基板集合体の状態で効率よく形成できる。すなわ
ち、セラミック基板に、例えばTi、Moをスパッタリ
ングした後、レジスト塗布、露光・現像工程等を経て、
その上にNiメッキをかけて導電回路(Auメッキな
し)を形成する。そして、その上に窒化タンタル(Ta
2 N)をスパッタリングする。次いで、レジストを塗布
してマスクをセットして露光・現像し、エッチングして
窒化タンタル膜をロウ不濡れ層のパターンとし、レジス
トを除去した後、酸化処理する。すると、窒化タンタル
層の表面は酸化タンタル層となり、Niメッキ層の表面
は酸化ニッケル層となる。しかして、その後、還元処理
し、Niメッキ層の表面の酸化膜を除去する。こうする
ことで、酸化タンタル層は還元しないから、所望とする
部位(箇所)にロウ不濡れ層として、酸化タンタル層が
形成される。なお、その後、Auメッキをかけても酸化
タンタル層上には析出しないから、ロウの濡れ拡がりを
止められる。
【0014】このように、本発明によれば、最終的な仕
上げAuメッキ(金メッキ)前の基板集合体(基板単位
に分割前のいわゆる大判)の状態で、つまり多数の基板
に同一工程で、ロウの濡れ拡がり防止手段(ロウ不濡れ
層)を形成できるので、所望とするロウ不濡れ層及びこ
れを備えた配線基板が極めて効率的に製造できる。すな
わち、ヒートシンクや外部リード等と一緒にロウ付けさ
れて組立てられるようなICパッケージに使用される配
線基板であろうと、ワイヤボンディング接続タイプのI
Cパッケージ本体をなす配線基板であろうとも、配線基
板集合体の製造時に、ロウ不濡れ層が形成できる。
上げAuメッキ(金メッキ)前の基板集合体(基板単位
に分割前のいわゆる大判)の状態で、つまり多数の基板
に同一工程で、ロウの濡れ拡がり防止手段(ロウ不濡れ
層)を形成できるので、所望とするロウ不濡れ層及びこ
れを備えた配線基板が極めて効率的に製造できる。すな
わち、ヒートシンクや外部リード等と一緒にロウ付けさ
れて組立てられるようなICパッケージに使用される配
線基板であろうと、ワイヤボンディング接続タイプのI
Cパッケージ本体をなす配線基板であろうとも、配線基
板集合体の製造時に、ロウ不濡れ層が形成できる。
【0015】本発明では、導電回路上の適所に、つまり
ロウの濡れ拡がりを防止したい適所に酸化タンタル層を
設ければよい。ボンディングパッド部位への濡れ拡がり
を防止したい場合には、導電回路上における同パッド部
位に溶融ロウが濡れ拡がらないように、その導電回路上
の適所に酸化タンタル層を設ければよい。このようにし
ておけば、導電回路上に半導体集積回路素子などの電子
部品をロウ付けした際でも、そのロウは電子部品の電極
とのボンディングのためのパッド部位に濡れ拡がらない
ことから、ロウ付け後のワイヤボンディングに支障を招
くこともない。なお、この場合、電子部品ロウ付け用領
域を包囲するように形成してもよいが、このように包囲
することなく、導電回路上におけるボンディングパッド
部位と電子部品ロウ付け用領域との間に、溶融ロウの濡
れ拡がり防止手段として酸化タンタル層を設けておくこ
とでもよい。
ロウの濡れ拡がりを防止したい適所に酸化タンタル層を
設ければよい。ボンディングパッド部位への濡れ拡がり
を防止したい場合には、導電回路上における同パッド部
位に溶融ロウが濡れ拡がらないように、その導電回路上
の適所に酸化タンタル層を設ければよい。このようにし
ておけば、導電回路上に半導体集積回路素子などの電子
部品をロウ付けした際でも、そのロウは電子部品の電極
とのボンディングのためのパッド部位に濡れ拡がらない
ことから、ロウ付け後のワイヤボンディングに支障を招
くこともない。なお、この場合、電子部品ロウ付け用領
域を包囲するように形成してもよいが、このように包囲
することなく、導電回路上におけるボンディングパッド
部位と電子部品ロウ付け用領域との間に、溶融ロウの濡
れ拡がり防止手段として酸化タンタル層を設けておくこ
とでもよい。
【0016】また、導電回路上における電子部品ロウ付
け用領域から溶融ロウが濡れ拡がらないように、その導
電回路上に酸化タンタル層を設けてもよい。このように
した場合には、接合用のロウ材層の厚さ不足を招くこと
もないので、接合の信頼性も高められる。ロウの濡れ拡
がりが大きいほど、ロウ材層の厚さ不足を招く原因とな
るが、電子部品ロウ付け用領域の周囲を包囲するように
酸化タンタル層を形成しておくことで、その濡れ拡がり
が止められる結果、ロウ材層の厚さ不足を招かない。
け用領域から溶融ロウが濡れ拡がらないように、その導
電回路上に酸化タンタル層を設けてもよい。このように
した場合には、接合用のロウ材層の厚さ不足を招くこと
もないので、接合の信頼性も高められる。ロウの濡れ拡
がりが大きいほど、ロウ材層の厚さ不足を招く原因とな
るが、電子部品ロウ付け用領域の周囲を包囲するように
酸化タンタル層を形成しておくことで、その濡れ拡がり
が止められる結果、ロウ材層の厚さ不足を招かない。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る配線基板の実施の形
態について、図1ないし5を参照しながら詳細に説明す
る。図中1は、ICパッケージを構成する部品であっ
て、窒化アルミニウムからなる一定厚さのセラミック基
板2を主体とする配線基板であり、その1主面(上面)
にはTi薄膜3がスパッタリングにより形成され、その
上にMo薄膜4がスパッタリングにより形成されてい
る。そして、その上にNiメッキがかけられ、Niメッ
キ膜(層)5が形成され、同主面に図示しないビアに導
通する、Auメッキ前の導電回路11が形成されてい
る。そして、本例では同主面の導電回路11を図中左右
に2分するように、酸化タンタル層15が形成されてい
る。
態について、図1ないし5を参照しながら詳細に説明す
る。図中1は、ICパッケージを構成する部品であっ
て、窒化アルミニウムからなる一定厚さのセラミック基
板2を主体とする配線基板であり、その1主面(上面)
にはTi薄膜3がスパッタリングにより形成され、その
上にMo薄膜4がスパッタリングにより形成されてい
る。そして、その上にNiメッキがかけられ、Niメッ
キ膜(層)5が形成され、同主面に図示しないビアに導
通する、Auメッキ前の導電回路11が形成されてい
る。そして、本例では同主面の導電回路11を図中左右
に2分するように、酸化タンタル層15が形成されてい
る。
【0018】すなわち、本例では、半導体素子がロウ付
けされる電子部品ロウ付け用領域(2点鎖線図示部)1
2aを含む部位12とボンディングパッド部位(2点鎖
線図示部)13aを含む部位13とを左右に区画するよ
うに、酸化タンタル層15が所定の幅(0.1〜0.2
mm)で配線基板1の導電回路11を横断するように形
成されている。ただし、酸化タンタル層15はその上面
がAuメッキ前の導電回路(Niメッキ膜5)11の上
面より0.1〜0.5μm高位となるように形成された
窒化タンタル層(Ta2 N)の表面を熱酸化してなるも
のである。
けされる電子部品ロウ付け用領域(2点鎖線図示部)1
2aを含む部位12とボンディングパッド部位(2点鎖
線図示部)13aを含む部位13とを左右に区画するよ
うに、酸化タンタル層15が所定の幅(0.1〜0.2
mm)で配線基板1の導電回路11を横断するように形
成されている。ただし、酸化タンタル層15はその上面
がAuメッキ前の導電回路(Niメッキ膜5)11の上
面より0.1〜0.5μm高位となるように形成された
窒化タンタル層(Ta2 N)の表面を熱酸化してなるも
のである。
【0019】しかして、このような配線基板1は、図3
に示したように、別途製造されたCu−W合金製のヒー
トシンク(Niメッキ付き)21の上面に、ICパッケ
ージ本体(Niメッキ付きセラミックフレーム)22と
共に、所定のAgロウ箔(図示せず)を介して配置し、
さらに所定のAgロウ箔を介してNiメッキ付き外部リ
ード(コバール製)23を配置する。そして、この状態
の下で、例えば800℃に加熱してこれらをロウ付けし
て組み立てられるが、このロウ付け工程において酸化タ
ンタル層15はそのロウ付け温度にも問題なく耐えられ
る。そして、その後は、図4に示したように、仕上げメ
ッキとして導電回路11などの表面にAuメッキ層(A
uメッキ膜)16を所定厚さ(例えば1〜2μm)形成
することでICパッケージ20として完成するが、この
際には、酸化タンタル層15にはAuメッキがかからな
い。なお、酸化タンタル層15の上面はAuメッキ層1
6の上面より両者の厚さの相違に基いて低位となる。
に示したように、別途製造されたCu−W合金製のヒー
トシンク(Niメッキ付き)21の上面に、ICパッケ
ージ本体(Niメッキ付きセラミックフレーム)22と
共に、所定のAgロウ箔(図示せず)を介して配置し、
さらに所定のAgロウ箔を介してNiメッキ付き外部リ
ード(コバール製)23を配置する。そして、この状態
の下で、例えば800℃に加熱してこれらをロウ付けし
て組み立てられるが、このロウ付け工程において酸化タ
ンタル層15はそのロウ付け温度にも問題なく耐えられ
る。そして、その後は、図4に示したように、仕上げメ
ッキとして導電回路11などの表面にAuメッキ層(A
uメッキ膜)16を所定厚さ(例えば1〜2μm)形成
することでICパッケージ20として完成するが、この
際には、酸化タンタル層15にはAuメッキがかからな
い。なお、酸化タンタル層15の上面はAuメッキ層1
6の上面より両者の厚さの相違に基いて低位となる。
【0020】したがって、その後は図5に示したよう
に、その配線基板1における電子部品ロウ付け用領域
(Auメッキ層16面上)12aに半導体素子25が例
えばAu−Si系ロウでロウ付けされるが、この際、溶
融ロウが濡れ拡がっても、その濡れ拡がりはその酸化タ
ンタル層15で止まり、ボンディングパッド部位13a
を含む領域には濡れ拡がらない。これにより、半導体素
子25の電極と配線基板1のパッド部位13aとはワイ
ヤ27によって問題なくワイヤボンディングすることが
できる。
に、その配線基板1における電子部品ロウ付け用領域
(Auメッキ層16面上)12aに半導体素子25が例
えばAu−Si系ロウでロウ付けされるが、この際、溶
融ロウが濡れ拡がっても、その濡れ拡がりはその酸化タ
ンタル層15で止まり、ボンディングパッド部位13a
を含む領域には濡れ拡がらない。これにより、半導体素
子25の電極と配線基板1のパッド部位13aとはワイ
ヤ27によって問題なくワイヤボンディングすることが
できる。
【0021】なお、前記配線基板1は、窒化アルミニウ
ムの配線基板集合体の焼成、製造後、次のようにして製
造される(図6,図7参照)。すなわち、配線基板集合
体(図6,7−A参照)31の上面の所定部位に導電回
路11をスパッタリングにより形成する(図6,7−B
参照)。例えば、Ti薄膜を2000オングストローム
形成し、その上にMo薄膜を5000オングストローム
形成し、レジスト塗布、露光・現像工程を経て、さら
に、Niメッキを例えば1〜2μmかける。次に、導電
回路11の全面にスパッタリングにより、窒化タンタル
(Ta2 N)膜14を1000〜5000オングストロ
ームの厚さ形成する(図6,7−C参照)。
ムの配線基板集合体の焼成、製造後、次のようにして製
造される(図6,図7参照)。すなわち、配線基板集合
体(図6,7−A参照)31の上面の所定部位に導電回
路11をスパッタリングにより形成する(図6,7−B
参照)。例えば、Ti薄膜を2000オングストローム
形成し、その上にMo薄膜を5000オングストローム
形成し、レジスト塗布、露光・現像工程を経て、さら
に、Niメッキを例えば1〜2μmかける。次に、導電
回路11の全面にスパッタリングにより、窒化タンタル
(Ta2 N)膜14を1000〜5000オングストロ
ームの厚さ形成する(図6,7−C参照)。
【0022】そして、レジスト17を塗布し(図6,7
−D参照)、露光・現像してロウ不濡れ層をなす部位に
のみレジスト17を残存させる(図6,7−E参照)。
そして、エッチングによってロウ不濡れ層をなす部位を
除いて窒化タンタル膜14を除去し、ロウ不濡れ層をな
す部位に窒化タンタル膜14を残存させ、レジスト17
を除去する(図6,7−F参照)。すると、配線基板集
合体(セラミック大判)31の表面にはニッケルメッキ
膜5が露出し、ロウ不濡れ層をなす部位に窒化タンタル
層14が露出する。
−D参照)、露光・現像してロウ不濡れ層をなす部位に
のみレジスト17を残存させる(図6,7−E参照)。
そして、エッチングによってロウ不濡れ層をなす部位を
除いて窒化タンタル膜14を除去し、ロウ不濡れ層をな
す部位に窒化タンタル膜14を残存させ、レジスト17
を除去する(図6,7−F参照)。すると、配線基板集
合体(セラミック大判)31の表面にはニッケルメッキ
膜5が露出し、ロウ不濡れ層をなす部位に窒化タンタル
層14が露出する。
【0023】次に、この配線基板集合体31を例えば5
00℃のドライエアー中などの酸化雰囲気下に通して酸
化処理し、Niメッキ膜と窒化タンタル層の表面を酸化
させ、それぞれ酸化Ni膜5aと酸化タンタル層15と
する(図6,7−G参照)。そして、水素雰囲気下70
0℃で還元熱処理する。すると、Niメッキ膜の酸化膜
は除去されるが、酸化タンタル層15は還元しない。こ
うして、Auメッキもかからず、しかもロウに濡れない
酸化タンタル層15がNiメッキ膜5に形成される(図
6,7−H参照)。以後、配線基板単位に切断すること
で、所望とするロウ不濡れ層すなわち酸化タンタル層1
5の形成された導電回路(Niメッキ付き)を備えた配
線基板(単体)が得られる。したがって、以後は前記し
たように、この配線基板を、ヒートシンク、ICパッケ
ージ本体、及び外部リードと共にセットし、ロウ付け
し、Auメッキをかけることで所望とするICパッケー
ジとして完成する。
00℃のドライエアー中などの酸化雰囲気下に通して酸
化処理し、Niメッキ膜と窒化タンタル層の表面を酸化
させ、それぞれ酸化Ni膜5aと酸化タンタル層15と
する(図6,7−G参照)。そして、水素雰囲気下70
0℃で還元熱処理する。すると、Niメッキ膜の酸化膜
は除去されるが、酸化タンタル層15は還元しない。こ
うして、Auメッキもかからず、しかもロウに濡れない
酸化タンタル層15がNiメッキ膜5に形成される(図
6,7−H参照)。以後、配線基板単位に切断すること
で、所望とするロウ不濡れ層すなわち酸化タンタル層1
5の形成された導電回路(Niメッキ付き)を備えた配
線基板(単体)が得られる。したがって、以後は前記し
たように、この配線基板を、ヒートシンク、ICパッケ
ージ本体、及び外部リードと共にセットし、ロウ付け
し、Auメッキをかけることで所望とするICパッケー
ジとして完成する。
【0024】さて次に、図8及び9に基づいて本発明の
別形態例について説明するが、前記形態における配線基
板がICパッケージの部品であったのに対し、本例の配
線基板は、ワイヤボンディング接続タイプのICパッケ
ージ本体をなすものであるという点が相違するだけで、
本質的相違はないので相違点を中心に説明し、同一部位
には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
別形態例について説明するが、前記形態における配線基
板がICパッケージの部品であったのに対し、本例の配
線基板は、ワイヤボンディング接続タイプのICパッケ
ージ本体をなすものであるという点が相違するだけで、
本質的相違はないので相違点を中心に説明し、同一部位
には同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0025】すなわち、本例の配線基板41は、詳しく
は図示しないが、アルミナセラミックを積層してなる平
板状のもので、その上面の中央寄り部位に、前例と同様
の金属薄膜による導電回路11が形成されている。そし
て、この導電回路11のなす電子部品ロウ付け用領域1
2aと、その右側のボンディングパッド部位13aとの
間に、前例と同様の酸化タンタル層15が形成されてい
る。なお、基板41の上面周縁には、封止用リッド42
をハンダ付するため、導電回路11と同様の封止用金属
薄膜43が枠状に形成されている。そして、裏面に外部
リード23がロウ付けされ、酸化タンタル層15を除
き、導電回路11や封止用金属薄膜43などの表面にA
uメッキ層16がかけられている。
は図示しないが、アルミナセラミックを積層してなる平
板状のもので、その上面の中央寄り部位に、前例と同様
の金属薄膜による導電回路11が形成されている。そし
て、この導電回路11のなす電子部品ロウ付け用領域1
2aと、その右側のボンディングパッド部位13aとの
間に、前例と同様の酸化タンタル層15が形成されてい
る。なお、基板41の上面周縁には、封止用リッド42
をハンダ付するため、導電回路11と同様の封止用金属
薄膜43が枠状に形成されている。そして、裏面に外部
リード23がロウ付けされ、酸化タンタル層15を除
き、導電回路11や封止用金属薄膜43などの表面にA
uメッキ層16がかけられている。
【0026】このような本例の配線基板41は、前記形
態と同様に、酸化タンタル層15の形成まで基板集合体
において一括して形成できる。そして、その基板集合体
の製造後、基板単位に分割し、要すれば外部リード23
をロウ付けし、その後、導電回路11や封止用金属薄膜
43などの表面にAuメッキをかけることで外部リード
23付の配線基板41として完成する。そしてこの製造
過程おいて酸化タンタル層15は、外部リード23のロ
ウ付け温度にも問題ないし、Auメッキもかからない。
したがって、その後、半導体素子25をロウ付けして、
そのロウが濡れ拡がってもその濡れ拡がりは酸化タンタ
ル層15で止められ、ボンディングパッド部位13aに
は至らない。かくして、溶融ロウの濡れ拡がりを問題な
く防止できる。
態と同様に、酸化タンタル層15の形成まで基板集合体
において一括して形成できる。そして、その基板集合体
の製造後、基板単位に分割し、要すれば外部リード23
をロウ付けし、その後、導電回路11や封止用金属薄膜
43などの表面にAuメッキをかけることで外部リード
23付の配線基板41として完成する。そしてこの製造
過程おいて酸化タンタル層15は、外部リード23のロ
ウ付け温度にも問題ないし、Auメッキもかからない。
したがって、その後、半導体素子25をロウ付けして、
そのロウが濡れ拡がってもその濡れ拡がりは酸化タンタ
ル層15で止められ、ボンディングパッド部位13aに
は至らない。かくして、溶融ロウの濡れ拡がりを問題な
く防止できる。
【0027】なお、本例のような平坦な配線基板41で
は、仕上げAuメッキ後においてMo薄膜でロウ不濡れ
層を作ることもできる。しかし、前記もしたようにその
ようにする場合には、予め、基板単位に切断して1基板
ごとに外部リード23をロウ付けしてAuメッキし、そ
の下で、一基板ごとにMoをスパッタリングすることに
なるため、極めて製造効率が悪い。これに対し、本発明
によれば、前記の形態とまったく同様に、Auメッキ工
程前の基板集合体の状態で、一括して酸化タンタル層を
形成できるから極めて効率的に製造できる。
は、仕上げAuメッキ後においてMo薄膜でロウ不濡れ
層を作ることもできる。しかし、前記もしたようにその
ようにする場合には、予め、基板単位に切断して1基板
ごとに外部リード23をロウ付けしてAuメッキし、そ
の下で、一基板ごとにMoをスパッタリングすることに
なるため、極めて製造効率が悪い。これに対し、本発明
によれば、前記の形態とまったく同様に、Auメッキ工
程前の基板集合体の状態で、一括して酸化タンタル層を
形成できるから極めて効率的に製造できる。
【0028】上記においては、ボンディングパッド部位
に、電子部品ロウ付用のロウが濡れ拡がらないように、
酸化タンタル層を形成した場合を説明したが、本発明に
おける酸化タンタル層はこのような目的のものに限定さ
れるものではない。外部リードのロウ付け時のロウが濡
れ拡がるのを防止するためなど、ひろく溶融ロウが濡れ
拡がるのを防止するように導電回路上の適所に設けるこ
とができる。
に、電子部品ロウ付用のロウが濡れ拡がらないように、
酸化タンタル層を形成した場合を説明したが、本発明に
おける酸化タンタル層はこのような目的のものに限定さ
れるものではない。外部リードのロウ付け時のロウが濡
れ拡がるのを防止するためなど、ひろく溶融ロウが濡れ
拡がるのを防止するように導電回路上の適所に設けるこ
とができる。
【0029】そして、酸化タンタル層の平面形態(パタ
ーン)は、濡れ拡がるロウの流れ方向などとの関係で、
目的部位に溶融ロウが濡れ拡がらないように適宜の形態
とすればよい。したがって、酸化タンタル層は、前記の
ように金属薄膜面を横断するように直線状に設ける必要
は必ずしもなく、パッド部位などの濡れ拡がり防止の目
的部位を完全に包囲する環状、或いは包囲することな
く、直線状、円弧状(曲線状)或いは「くの字形」など
として、ロウの濡れ拡がりの起点と、濡れ拡がり防止の
目的部位との間に、その目的部位へのロウの濡れ拡がり
を防止できるように設ければよい。また、酸化タンタル
層の幅は、使用されるロウの濡れ拡がり性やロウの設定
厚さ(量)などに応じ、その濡れ拡がりを阻止できる範
囲で適宜に設定すればよい。
ーン)は、濡れ拡がるロウの流れ方向などとの関係で、
目的部位に溶融ロウが濡れ拡がらないように適宜の形態
とすればよい。したがって、酸化タンタル層は、前記の
ように金属薄膜面を横断するように直線状に設ける必要
は必ずしもなく、パッド部位などの濡れ拡がり防止の目
的部位を完全に包囲する環状、或いは包囲することな
く、直線状、円弧状(曲線状)或いは「くの字形」など
として、ロウの濡れ拡がりの起点と、濡れ拡がり防止の
目的部位との間に、その目的部位へのロウの濡れ拡がり
を防止できるように設ければよい。また、酸化タンタル
層の幅は、使用されるロウの濡れ拡がり性やロウの設定
厚さ(量)などに応じ、その濡れ拡がりを阻止できる範
囲で適宜に設定すればよい。
【0030】上記においては、窒化アルミニウム(Al
N)又はアルミナを主成分とする配線基板で具体化した
場合を例示したが、ムライト、炭化けい素(SiC)な
どからなる配線基板でも同様に具体化できる。また、導
電回路をなす薄膜(Niメッキ下地)は上記では、Ti
及びMoとしたが、Moに代えてWでもよいし、Ti及
びPa(パラジウム)或いはTi及びAt(白金)など
としても、同様に酸化タンタル層を形成できる。なお、
本発明における配線基板は、ICパッケージの構成部品
としてのもの、さらには、ワイヤボンディング接続方式
のICパッケージ本体をなすものにおいても広く適用で
きる。
N)又はアルミナを主成分とする配線基板で具体化した
場合を例示したが、ムライト、炭化けい素(SiC)な
どからなる配線基板でも同様に具体化できる。また、導
電回路をなす薄膜(Niメッキ下地)は上記では、Ti
及びMoとしたが、Moに代えてWでもよいし、Ti及
びPa(パラジウム)或いはTi及びAt(白金)など
としても、同様に酸化タンタル層を形成できる。なお、
本発明における配線基板は、ICパッケージの構成部品
としてのもの、さらには、ワイヤボンディング接続方式
のICパッケージ本体をなすものにおいても広く適用で
きる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る配線基板によれば、溶融ロウの濡れ拡がり防止手
段(ロウ不濡れ層)が酸化タンタル層(Ta2 O5 層)
からなるから、Ag−Cu合金系ロウなどの高融点ロウ
のロウ付け温度にも問題なく耐えられる。したがって、
導電回路が薄膜で形成された配線基板で、これがヒート
シンクに本体などと一緒にロウ付けされて組み立てられ
る高周波用のICパッケージなどでも、その後も問題な
くロウ不濡れ層となすことができる。したがって、本発
明によれば、ボンディングパッド部位など溶融ロウの濡
れ拡がりを防止したい目的部位と、溶融ロウの濡れ拡が
りの起点となる部位との間の適所に、酸化タンタル層を
設けておくことで、ロウ付け温度に影響されることな
く、ロウ付け後も問題なくロウの濡れ拡がりを防止でき
る。
に係る配線基板によれば、溶融ロウの濡れ拡がり防止手
段(ロウ不濡れ層)が酸化タンタル層(Ta2 O5 層)
からなるから、Ag−Cu合金系ロウなどの高融点ロウ
のロウ付け温度にも問題なく耐えられる。したがって、
導電回路が薄膜で形成された配線基板で、これがヒート
シンクに本体などと一緒にロウ付けされて組み立てられ
る高周波用のICパッケージなどでも、その後も問題な
くロウ不濡れ層となすことができる。したがって、本発
明によれば、ボンディングパッド部位など溶融ロウの濡
れ拡がりを防止したい目的部位と、溶融ロウの濡れ拡が
りの起点となる部位との間の適所に、酸化タンタル層を
設けておくことで、ロウ付け温度に影響されることな
く、ロウ付け後も問題なくロウの濡れ拡がりを防止でき
る。
【0032】また、酸化タンタル層にはAuメッキがか
からない上に、Auメッキ前の基板集合体(大判)の状
態においてこれを形成できるので、金属薄膜からなる導
電回路をもつ配線基板で、ロウ不濡れ層を備えたものが
効率的に製造できる。
からない上に、Auメッキ前の基板集合体(大判)の状
態においてこれを形成できるので、金属薄膜からなる導
電回路をもつ配線基板で、ロウ不濡れ層を備えたものが
効率的に製造できる。
【図1】本発明に係る配線基板(配線基板)の実施形態
例を説明する概略断面図。
例を説明する概略断面図。
【図2】図1の配線基板の平面図。
【図3】図1の配線基板をロウ付けしてICパッケージ
として組立てた状態の概略断面図。
として組立てた状態の概略断面図。
【図4】図3のICパッケージにAuメッキをかけた状
態の説明用断面図。
態の説明用断面図。
【図5】図3のICパッケージの配線基板上に半導体素
子をロウ付けし、ボディングした図。
子をロウ付けし、ボディングした図。
【図6】図1の配線基板の製造工程説明用の断面図。
【図7】図1の配線基板の製造工程図。
【図8】本発明に係る配線基板の別の実施形態例を説明
する概略断面図。
する概略断面図。
【図9】図8の配線基板の平面図。
1 配線基板
11 導電回路
12a 電子部品ロウ付け用領域
13a ボンディングパッド部位
15 酸化タンタル層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01L 21/50
H01L 23/12
Claims (4)
- 【請求項1】 導電回路上の適所に、溶融ロウの濡れ拡
がり防止手段として酸化タンタル層を設けたことを特徴
とする配線基板。 - 【請求項2】 導電回路上におけるボンディングパッド
部位に溶融ロウが濡れ拡がらないように、その導電回路
上の適所に酸化タンタル層を設けたことを特徴とする配
線基板。 - 【請求項3】 導電回路上におけるボンディングパッド
部位と電子部品ロウ付け用領域との間に、溶融ロウの濡
れ拡がり防止手段として酸化タンタル層を設けたことを
特徴とする配線基板。 - 【請求項4】 導電回路上における電子部品ロウ付け用
領域から溶融ロウが濡れ拡がらないように、その導電回
路上に酸化タンタル層を設けたことを特徴とする配線基
板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8921198A JP3463790B2 (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8921198A JP3463790B2 (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 配線基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11265899A JPH11265899A (ja) | 1999-09-28 |
JP3463790B2 true JP3463790B2 (ja) | 2003-11-05 |
Family
ID=13964395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8921198A Expired - Fee Related JP3463790B2 (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3463790B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4557406B2 (ja) * | 2000-10-27 | 2010-10-06 | 京セラ株式会社 | 圧力検出装置用パッケージ |
WO2007105361A1 (ja) | 2006-03-08 | 2007-09-20 | Kabushiki Kaisha Toshiba | 電子部品モジュール |
-
1998
- 1998-03-17 JP JP8921198A patent/JP3463790B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11265899A (ja) | 1999-09-28 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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