JP3463599B2 - 試料保持機,半導体製造装置,半導体検査装置,回路パターン検査装置,荷電粒子線応用装置,校正用基板,試料の保持方法,回路パターン検査方法、および、荷電粒子線応用方法 - Google Patents
試料保持機,半導体製造装置,半導体検査装置,回路パターン検査装置,荷電粒子線応用装置,校正用基板,試料の保持方法,回路パターン検査方法、および、荷電粒子線応用方法Info
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Description
試料を保持する試料保持機,該試料保持機を有する半導
体製造装置,半導体検査装置,回路パターン検査装置,
荷電粒子線応用装置,校正用基板,試料の保持方法,回
路パターン検査方法、および、荷電粒子線応用方法に関
する。
伴い、電子線を用いた回路パターンの検査装置が実用化
されてきている。
報,日本特許公開平5−258703号公報,文献Sandland, et
al.,“An electron-beam inspection system for x-ra
y maskproduction”,J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.9, N
o.6, pp.3005-3009 (1991)、文献Meisburger, et al.,
“Requirements and performance of an electron-beam
column designed for x-ray mask inspection”,J. Va
c. Sci. Tech. B, Vol.9,No.6, pp.3010-3014 (1991)、
文献Meisburger, et al.,“Low-voltage electron-opti
cal system for the high-speed inspection of integr
ated circuits”,J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.10, No.
6, pp.2804-2808 (1992)、文献Hendricks,et al.,“Cha
racterization of a New Automated Electron-Beam Waf
erInspection System”, SPIE Vol. 2439, pp.174-183
(20-22 February, 1995)等に記載された技術が知られ
ている。
に追随して高スループット且つ高精度な検査を行うため
には、非常に高速に、高SNな画像を取得する必要があ
る。そのため、通常の走査型電子顕微鏡(SEM)の1
00倍以上(10nA以上)の大電流ビームを用いて照
射される電子数を確保し、高SN比を保持している。さ
らに、基板から発生する二次電子,反射電子の高速、且
つ高効率な検出が必須である。
基板が帯電の影響を受けないように2KeV以下の低加
速電子線を照射している。この技術については、日本学
術振興会第132委員会編「電子・イオンビームハンド
ブック(第2版)」(日刊工業新聞社、1986年)6
22頁から623頁に記載がある。しかし、大電流で、
かつ低加速の電子線では空間電荷効果による収差が生
じ、高分解能な観察が困難であつた。
で高加速電子線を減速し、試料上で実質的に低加速電子
線として照射する手法が知られている。例えば、日本特
許公開平2−142045号公報,日本特許公開平6−139985号
公報に記載された技術がある。
電子光学系の一例の概略を図9を参照して説明する。図
9は、従来技術における回路パターン検査装置の電子光
学系の概略図である。
出た一次電子線201は、コンデンサレンズ3,走査偏
向器5,絞り6,シールドパイプ7,対物レンズ9等を
通過して収束,偏向されてX−Yステージ11,回転ス
テージ12上の半導体装置などの被検査基板10に照射
される。この被検査基板10には、一次電子線減速用に
高圧電源23より減速電圧(以下、リターディング電圧
という)が印加されている。被検査基板10からは一次
電子線201の照射により第1の二次電子202が発生
する。第1の二次電子202はリターディング電圧によ
り数keVのエネルギーに加速される。対物レンズ9の
電子銃側には隣接してEクロスB偏向器8が設けてあ
る。
01に対しては電界と磁界による偏向量が互いに打ち消
し合い、第1の二次電子202に対しては、両者の重ね
合わせで電子を偏向させる偏向器である。加速された第
1の二次電子202は、該EクロスB偏向器8により偏
向され、さらに、二次電子検出器13に外付けした吸引
電極14と二次電子検出器13の間の吸引電圧が形成す
る電界に引き寄せられて二次電子検出器13に入射す
る。
で構成されている。第1の二次電子202は半導体検出
器に入射して電子正孔対を作り、これが電流として取り
出され電気信号に変換される。この出力信号は、さらに
プリアンプ21で増幅されて画像信号用の輝度変調入力
となる。以上の電子光学系の動作で基板上の一領域の画
像を得てから画像出力信号に一画面分の遅延をかけ、第
二の領域の画像を同様にして取得する。この二つの画像
を画像比較評価回路で比較し、回路パターンの欠陥部の
検出が行われる。ここで、一次電子線201の照射位置
は走査偏向器5へ入力される走査偏向信号によりビーム
が、基板上へ照射する位置として決定される。
などで変動する場合、同一の偏向信号で走査されても電
子ビームの実質の基板照射位置の領域は変動し、同一の
領域へのビーム偏向が得られない。
電子線応用装置において、次のような偏向補正の手法が
採用されている。
なくとも二面の標準マーク付き試料を設置し、それぞれ
の高さにおける標準マークの画像信号の位置ずれを算出
する。 (2)前記位置ずれの算出と共に、試料表面の高さを逐
次計測する光学センサを設置して動作させ、標準マーク
の高さを信号化する。
号の位置ずれから、高さに応じた偏向補正テーブルを算
出・記憶し、基板の観察時に前記基板表面の高さに応じ
た偏向補正信号を算出して偏向補正をする。
でウェハ表面の高さが変動する場合にも偏向信号を補正
してウェハ表面の高さの如何に拘らず、電子ビームによ
り同一偏向領域を照射できるようになる。この技術は、
例えば、日本特許公開昭56−103420号公報等に記載され
ている。本技術によれば、ウェハを保持したまま、何回
でも外周部の基準マーク観察を行い、偏向補正テーブル
の更新が手軽に実現できる。したがって、一次ビーム偏
向量の電子光学系の時間変化によるドリフトに対して
も、1枚のウェハ処理中に一定の時間間隔で、十数回程
度標準マークの観察をやり直し、偏向補正テーブルをそ
の都度、更新することで偏向補正が時間変化に追随する
ことができる。
化した回路パターン検査装置は、これまで実現されてい
なかった。
のそりに対応する偏向補正手法として上記偏向補正手法
を採用するのが本発明の要旨である。しかし、回路パタ
ーン検査装置に、本偏向補正方法をそのまま採用する場
合、以下の問題点がある。
により、一次電子ビームは、基板を照射する直前にリタ
ーディング電界の影響を受けるという問題点がある。
心軸に対して軸対称に分布しているので、ウェハ位置に
よらず一様に偏向感度を調節することで、一次電子ビー
ムを所望の領域へ偏向することができる。しかし、ウェ
ハ外周部では、ウェハそのものの断面形状およびウェハ
を設置する試料台の端部の断面構造により、軸に非対称
なリターディング電界の乱れが生じるという問題点があ
る。
査で信号を得るので、所望のビーム径に絞り、低加速で
照射するためにリターディング電圧が他の電子線応用装
置と比べて数倍以上の高電圧である。したがって、リタ
ーディング電界の変化量も他の電子線応用装置に比べて
大きくなるという問題点がある。
周部付近であるか否かによって、同一の偏向信号による
一次ビームの基板照射領域には無視できない差異、いわ
ゆるビーム歪みが生じるという問題点がある。
に、試料台の最外周部に厚みの異なる2面の標準マーク
を設けて偏向補正テーブルを作成すると、該偏向補正テ
ーブルに上記の試料台の外周部特有のビーム歪みの影響
が加わることとなる。その結果、試料台中心部における
試料表面高さの計測結果から偏向補正テーブルを参照し
ても当該位置に対する適切な偏向補正信号を得ることは
できず、ビームは照射位置ずれを生じるという問題点が
ある。
られる画像信号の画素のずれを生じ、画像の比較検査に
おける精度低下の要因となる。この画素のずれが一定の
許容範囲を超えると、画像の比較検査を目的とする回路
パターン検査装置においては、致命的な検査精度の低下
となるという問題点がある。
うち、電子線を試料に照射して加工したり、検査したり
する電子線応用装置においては、電子線を真空中で照射
しなければならない。また、試料の加工精度を向上させ
たり検査時に得られた画像の分解能を向上させるために
は、発生した電子線の照射エネルギー強度を制御する必
要がある。
て加工する電子線描画装置,半導体表面のパターンの幅
等を測定する測長SEM(走査電子顕微鏡測長装置),
半導体の材質を電子線を照射することによって分析する
分析SEMなどの電子線応用装置には、電子線の照射エ
ネルギー強度を制御するために試料に電圧を印加するリ
ターディングと呼ばれる方法が採用されている。この技
術は例えば、日本特許公開平成5−258703号公報や日本
特許公開平成6−188294号公報に記載されている。
をはじめとする電子線応用装置の試料保持機において
は、リターディング電圧の印加によって試料の端部に発
生する電界の変動に関しては考慮されていなかった。そ
の結果、試料の端部まで電子線を照射しようとしても、
前記電界の変動があるため電子線の照射位置と試料位置
との関係の精度が著しく低下してしまい、したがって、
試料の端部近辺の部分は、加工,分析や検査ができなか
った。
は、試料の端部の電子線の照射位置と試料位置との関係
の精度の低下を防止して、加工,分析や検査ができるよ
うにすることである。
ギーをリターディング電圧により制御する機能を備えた
電子線応用装置において、電子線を照射位置の精度の低
下なく試料に照射することを目的とする。
を達成するための手段として、本発明に係る回路パター
ン検査装置の代表的な一例を説明する。
次荷電粒子線を収束し試料の回路パターンの第1,第2
の領域を走査偏向する照射光学系と、上記一次荷電粒子
線の減速と、その照射により試料から発生する二次荷電
粒子および反射電子を加速する加減速手段と、上記試料
を保持する試料台と、上記試料への一次荷電粒子線の照
射位置の表面高さを計測するセンサと、上記試料から発
生する荷電粒子を検出する検出器と、上記検出信号から
上記試料の照射領域の画像を形成する画像形成手段を有
する回路パターン検査装置において、上記試料台を基板
設置部の外周部に該ビーム軸方向の厚みの異なる少なく
とも二面の標準マーク試料を設置できる構成とし、前記
標準マーク試料と略同様の少なくとも二面の基板設置部
の中央部標準マーク試料の画像信号を記憶する記憶手段
と、当該両標準マーク画像信号から外周部特有の一次荷
電粒子線の歪み量を演算する演算手段と、上記外周部標
準マーク画像信号から上記外周部特有の歪み量を除去す
る除去手段と、当該歪み量除去後の外周部標準マーク画
像信号から試料高さに応ずる偏向補正用テーブルを作成
・記憶する手段と、上記センサで得た表面高さの信号に
応じて上記偏向補正用テーブルから偏向補正信号を取り
出す偏向補正信号発生手段と、上記外周部標準マーク試
料を所望タイミングで照射し上記偏向補正用テーブルを
更新させる制御手段と具備することを特徴とするもので
ある。
グ電界の乱れを軽減させるために、シールド電極を設け
る構成としたものである。
その方法を機能的に説明する。上記回路パターン検査装
置は、試料台の中央部における偏向補正量の試料表面の
高さ依存性を試料の外周部と比較して、該試料外周部の
特有の歪み量を得ることができる。該外周部特有の歪み
量を外周部の標準マーク信号から除去して偏向補正量の
高さ依存性を算出すれば、中央部で得られる偏向補正量
と等価的な補正量を知ることができる。
な偏向補正テーブルが作成できるようになるので、ウェ
ハを設置したまま、所望の回数だけ外周部での偏向補正
テーブルの算出を行いテーブルを更新することができ
る。その結果、スループットを低下させることなく、ビ
ームのドリフト等にも追随できる表面高さ依存性を含め
た偏向補正テーブルを精度よく得ることができる。
テーブルにて補正しきれない位置ずれを生じる領域が存
在し、この領域における画像比較結果をそのまま、結果
として出力すると、かえって大量の誤検出が発生する可
能性がある。そのため、本発明では、ウェハ上で同一の
補正テーブルにて補正しきれない領域では、むしろ検査
を行わないような構成も実施した。その結果、誤検出が
生じない高精度な検査が可能になった。
ング電圧と、同電位のシールド電極を設けることで、該
試料近傍の電界乱れを軽減し、同一の補正テーブルにて
補正可能となるウェハ上の領域をより大きくすることを
実現した。
ターン検査装置により、精度を低下させることなく、高
リターディング電圧の印加条件の下で、ビーム照射位置
ずれを起こさず、絶縁物もしくは絶縁物と導電性物質が
混在する半導体素子の製造過程における回路パターンを
電子線により高速,安定に照射位置精度の高い画像とし
て取得し、その画像を自動比較検査し、欠陥を誤りなく
検出することができるものである。
ために、本発明は以下の手段を採用したものである。
電子線を照射する真空室,試料を真空室内に搬送するロ
ーダ,試料を載せるとともに電子線の照射位置を調整す
るために移動可能なステージ,ステージと試料の間にあ
って試料を保持するための試料保持機,試料にリターデ
ィング電圧を加えるための電源,ステージの移動量また
は位置を計測する位置計測装置,試料の加工や観察のた
めに試料に電子線を照射する電子源と偏向器,試料から
発生する反射電子や二次電子を検出して得られた情報を
利用して試料の観察,分析,検査をする情報処理装置か
ら構成されている。そして、試料保持機の電子線照射面
側の試料との境界部分は試料表面の高さとほぼ同一とす
る。このようにすると試料表面の電界分布が試料端部に
わたってほぼ均一となり、リターディング電圧によって
生じる電界の変動を防止できる。その結果、試料の全面
にわたって位置の精度の低下なく電子線を照射すること
ができる。
いて説明する。
およびその方法ならびに校正用基板の各実施の形態につ
いて、図1ないし図8を参照しながらに説明する。
パターン検査装置を図1ないし図7を参照して説明す
る。
本概念は、基板に印加したリターディング電圧が高圧の
負電位であることに起因して顕在化する基板および試料
台の外周部の断面形状に沿う当該リターディング電圧に
基づく電界の乱れを予め考慮に入れ、可能な範囲で偏向
補正テーブルを最適化することで、高精度の検査を行う
ことである。
させる電極を設け、上記補正の不可能な領域を実用上の
問題ない範囲まで小さくすることである。
の構成を示す縦断面図である。図1を参照して、本実施
例に係る回路パターン検査装置を詳細に説明する。回路
パターン検査装置は、大別して電子光学系101,試料
室102,制御部103,画像処理部104から構成さ
れている。
線引き出し電極2,コンデンサレンズ3,走査偏向器
5,絞り6、シールドパイプ7,EクロスB偏向器8,
対物レンズ9,接地電極15,シールド電極16より構
成されている。
転ステージ12,光学式試料高さ測定器26,位置モニ
タ用測長器27より構成されており、また、二次電子検
出器13が対物レンズ9の下方にあり、二次電子検出器
13の出力信号は、プリアンプ21で増幅されAD変換
器22によりデジタルデータとなる。
30b,演算部33,欠陥判定部34より、構成されて
いる。取り込まれた電子線画像及び光学画像はモニタ3
2に表示される。
よび動作条件は、制御部103から入出力される。予
め、制御部103には、電子線発生時の加速電圧・電子
線偏向幅・偏向速度・試料台移動速度・検出器の信号取
り込みタイミング等々の条件が入力されている。
ニタ用測長器27の信号から補正信号を生成し、一次電
子線210が常に正しい位置に照射されるように対物レ
ンズ9の電源25や走査信号発生器24に補正制御回路
28から補正信号が送られる。
出電子源を用いる。これにより、明るさ変動の少ない比
較検査画像が得られ、且つ電子線電流を大きくすること
が可能なことから、高速な検査が可能になる。
印加されることで電子銃1から引き出される。一次電子
線201の加速は、電子銃1に高圧の負電位を印加する
ことでなされる。これにより、一次電子線201はその
電位に相当するエネルギー、例えば本実施例では12k
eVでX−Yステージ11方向に進み、コンデンサレン
ズ3で収束され、さらに、対物レンズ9により細く絞ら
れ、X−Yステージ11の上に搭載された被検査基板1
0(具体的には、ウェハもしくはチップ等である)に照
射される。
より負電圧、すなわちリターディング電圧を印加できる
ようになっている。被検査基板10とEクロスB偏向器
8の間には、接地電極15を設け、当該接地電極15と
前記被検査基板10との間にリターディング電界を形成
させた。前記被検査基板10に接続した高圧電源23を
調節することにより、被検査基板10への電子線照射エ
ネルギーを最適値に調節することが容易にできる。
て、前記被検査基板10に−11.5kVの負電位を印
加する。画像形成には、X−Yステージ11を静止させ
一次電子線201を二次元に走査する方法と、一次電子
線201は一次元のみ走査し、走査方向と略直交する方
向に、X−Yステージ11を連続的に移動する方法のい
ずれかを選択することができる。
−Yステージ11を静止させて検査し、被検査基板10
の広い範囲を検査するときは、X−Yステージ11を連
続移動して検査すると、効率の良い検査が行える。
は、細く絞った一次電子線201を該被検査基板10に
照射し第1の二次電子202を発生させ、これらを一次
電子線201の走査およびX−Yステージ11の移動と
同期して検出することにより、被検査基板10の表面画
像が得られる。本実施例では発生した第1の二次電子2
02を反射部材300で当て、発生した第2の二次電子
203を二次電子検出器13で検出するようにしてい
る。
ことが必須となり、したがって、通常のSEMのように
pAオーダのビーム電流で低速に走査したり、あるいは
複数回の走査は行われない。そこで、通常のSEMに比
べ、約100倍以上の例えば100nAの大電流電子線
を一回のみの走査により、画像を形成する構成とした。
10msec で取得するようにし、画像信号には一画像分
の遅延をかけて、次の画像の取り込みと同期させて画像
比較評価を行い、被検査基板10上の欠陥探索を行っ
た。
基板の搭載状態を示す平面図であり、図3は回路パター
ン検査装置の内部電界のシミュレーションの結果を示す
電界分布図である。被検査基板10はX−Yステージ1
1に搭載されている。以上の構成で、被検査基板10に
リターディング電圧を印加すると、該被検査基板10の
形状に沿ったリターディング電界が発生する。
検査基板10の周囲に4つの突起部C1,C2,C3,C4
を設け、その内一つC1 をバネを介在させて可動的に設
置した構成である。被検査基板10の表面は巨視的には
平坦と見なされ、該基板の中央部の観察時には、図3
(a)の乱れのない電界分布となると考えられる。
では、図2に示されるように、被検査基板10そのもの
断面形状の不均一や該基板抑え用の突起部C1,C2,C
3,C4 があり、図3(b)のように突起周囲で電界が
乱れる。ここで、被検査基板10と接地電極15間に設
けたシールド電極16によって、リターディング電界の
乱れは低減されている。この電界の分布から一次電子線
201は次のように影響を受ける。
電子の照射位置の広がりと偏向位置との関係を示す関係
図である。図4に示す如く、一次電子線201は、ビー
ム軸と偏向ビーム線との交点、いわゆる偏向支点(図示
せず)から直線軌道で被検査基板10を照射するのでは
なく、高加速状態から当該被検査基板10の近傍に近づ
くにつれて減速されると共に、リターディング電界によ
る軸対称の偏向作用を受けて、直線軌道よりも微少量だ
け拡大する。前記一次電子線201が、前記被検査基板
10中央部を照射する時には該被検査基板10表面を巨
視的にほぼ平坦と考えて、この軸対称の拡がりを考慮す
ればよい。
射時には、一次電子線201は偏向信号による照射予定
位置x0に対して線形に変化する照射位置x1へ到達す
る。この照射位置x1は、図5のように被検査基板10
の表面高さに応じた値となる。
照射するときには、一次電子線201は、該被検査基板1
0の断面形状に応じて生じる近傍電界の乱れにより、さ
らなる偏向作用を受ける。図5には示されるように、外
周部の観察時には一次電子線201の照射位置x2が被
検査基板10上の一方向へほぼ平行に移動する。該移動
量(x2−x1)がビーム歪み量であり、照射位置の近
傍の断面形状に依存する。
果、偏向幅に対して数10%程度にも達しうることが分
かった。それと同時に、ビーム歪み量(x2−x1)
は、照射予定位置に対して厳密には線形的に変化するも
のではないことも判明した。この基板の外周部のビーム
歪みが、非線形、且つ無視できない量であるため、次の
二つの問題が生じた。
補正は、同一の補正テーブルでは補正しきれないという
問題と、偏向補正テーブルを生成するための標準マーク
試料がX−Yステージ11の外周部に設置されている場
合には、当該補正テーブルが一次電子線201の歪みを
含んだ量となり、適切な偏向補正を達成することができ
ないという問題である。
自動画像比較検査が目的であるため、電子光学系101
の時間変化によるビームドリフトに追随して、且つ所要
時間の短い偏向用補正テーブルの生成が必要である。
置の構成では図6に示す手順で偏向補正しながら、画像
比較検査を行うものである。図6は動作手順を説明する
フローチャートおよび搭載された被検査基板の平面図で
ある。まず、回路パターン装置の定期的なメンテナンス
時等に基本校正フローを実施する。
異なる二面の標準マーク付き試料(+200μm,−2
00μm)を埋め込んだ校正用ウェハをローディング
し、標準マークの表面高さzH,zLの中央部の画像を
取得させる。中央部標準マーク信号記憶部35にて、二
面の画像信号を記憶させる。該標準マークの表面高さz
H,zLは、被検査基板10のそりによる表面高さ変動
幅と同程度の幅を設定した。次いで、最外周部にも同様
に厚みの異なる二面の標準マーク付き試料17を設置し
画像取得を行い、外周部標準マーク信号記憶部36に保
存する。
ークの画像信号は、図7に例示されている。図7は画像
表示の一例を示す模式図である。
成〔xk〕と、中央部標準マークの信号〔x3〕と、外
周部標準マークの信号〔x2〕の3つがそれぞれ異なる
マーク画像を形成する。上記中央部標準マークの信号
〔x3〕の記憶部35と、外周部標準マークの信号〔x
2〕の記憶部36から読み出した信号を比較演算部37
にて、偏向歪み係数〔B〕に変換する。すなわち、中央
部と外周部の標準マークの信号の位置ずれから外周部歪
み係数Bを算出し、外周部歪み量記憶部38に記憶す
る。
(1),式(2)で定義される。
まま、ウェハ毎に次の外周部標準マークによる校正フロ
ーを実施する。基本校正時と同様に、試料台の最外周部
に設置した高さzH,zLの二面の標準マーク付き試料
の画像を形成させる。|zH−zL|は400μmであ
る。
[x2(zH)],[x2(zL)]を記憶部36に保存す
る。これを外周部歪み量の除去演算回路39にて、標準
マークの真の構成位置xkと外周部標準マークの信号
[x2]とを比較して外周部偏向歪み係数Cを算出す
る。
(3),式(4)で定義される。
あることから、外周部特有の歪み量を含んでいる。
マーク信号と中央部標準マーク信号差から外周部におい
てのみ生ずる歪[B]を上記式(3),式(4)に代入
し、そこで外周部の歪み係数[B]を差し引きし、中央
部の歪み量と等価の偏向歪み係数[A]を算出する。
(5),式(6)で定義される。
対してそれぞれに得られており、該偏向歪み係数[A]
から偏向補正テーブルを算出し、記憶部40にて任意の
高さに対する偏向補正テーブルを算出することができ
る。
性を線形と仮定し、いわゆる内挿法を用い各値を得て完
成させることができる。
基板10の置き換えを必要とし、所要時間の長い基本校
正フローを頻繁に行うことなく、ビーム歪みの影響を受
けない高精度な偏向補正テーブルの更新が可能になっ
た。
テーブルを完成し記憶した後、通常検査を開始する。
次試料高さ測定器26によって計測し、高さ信号を偏向
補正信号発生回路29へ送り、偏向補正テーブルを参照
して、偏向補正信号を取得しながら一次電子線201を
偏向し、画像信号が取り出される。前記取り出された画
像信号は、遅延回路31にて一画像分の遅延をかけて演
算部33で比較し、欠陥判定部34で欠陥の有無を判定
する。本実施例では、偏向補正テーブルを電子光学系1
01の時間変化に伴う一次電子線201のドリフトに対
して高精度で追随させるため、補正テーブルの更新制御
手段41にて、上記の外周部標準マーク17の画像観察
と偏向補正テーブル更新をウェハ毎に一回のタイミング
で実施した。
み量を演算処理し、歪み量を除去した偏向補正テーブル
を生成して更新した。当該テーブル更新は、所望のタイ
ミングで行うように補正テーブルの更新制御手段41に
予め設定しておくことができる。
被検査基板10外周から10mmまでは同一の偏向補正テ
ーブルで偏向補正しきれない領域として検査無効領域制
御手段42にて検査不能と判定し、欠陥判定部34で判
定を無効とすると共に、一次電子線201の照射自体も
行わない構成とした。
構成であるため、ビーム歪みが一様でなく、補正テーブ
ルの基板位置依存性を考慮した補正が、非常に複雑、且
つ長時間となるためである。
ムが同一の偏向補正テーブルで補正できる範囲となるよ
うに考慮して幅10mmで構成し、それぞれの高さにおけ
る試料面の中央で画像取得を行うものとした。中央部標
準マーク付き試料は、外周部標準マーク付き試料よりも
大きい面積で構成し、二面の境界線から10mm以上離れ
た位置で標準マークの画像形成を行うものとして動作さ
せた。
を用いてビーム歪みを考慮しない偏向補正をかけて検査
した結果と比較して、誤検出率を約20%低減させるこ
とができた。
ビームを用いる場合を説明したが、荷電粒子源および荷
電粒子線を用いる場合は、上記電子光学系と同一構成の
ものを照射光学系ということにする。
例の回路パターン検査装置の例を図8を参照して説明す
る。
態を示す平面図である。本実施例は、X−Yステージ1
1を等方的な構成とした以外は、実施例1と同様であり
再度の説明は煩瑣となるので、部分構成図のみを示すこ
とにする。本X−Yステージ11は、試料である被検査
基板10周囲を基板表面から+〜100μm以内の高
さ,外周から動径方向に10mmの幅を持って構成し、静
電チャック方式を採用した。
の部分を動径方向に可動にし、基板設置後に可動部分を
該基板に最接近させて当該基板外周に接する位置で固定
する。この構成は、複雑であり実動作に困難な点もあっ
たが、被検査基板10の端部で生じるビーム歪みが低減
され、外周から3mmまでと、ほとんど全面にわたり検査
可能になった。この場合には検査無効領域制御手段42
で無効信号を発する必要はない。
の実施例を説明する。本実施例は、図示していないが、
実施例1におけるシールド電極16の内径を30mmφか
ら15mmφへと半減させた構成とした。その結果、リタ
ーディング電圧の乱れが低減され、外周から7mmまで検
査可能になった。
の負のリターディング電位を印加した試料である被検査
基板10の外周部近傍で生じる電界の乱れをあらかじめ
考慮し、外周部歪みの影響を受けず基板の照射位置の高
さに応じた高精度な一次電子線201の偏向補正を行う
回路パターン検査装置または検査方法を得ることができ
る。そのために、偏向補正テーブルを外周部検査マーク
位置から取ったが、X−Yステージ11の径をウェハよ
り十分大型化し、標準マーク17の設置位置がビーム歪
みを生じないよう十分内側となるように設置しても差し
支えない。
とで電界の乱れの影響が変化し、それに伴い検査有効領
域は変化するので、これを考慮して制御手段42を構成
すれば、より無駄の少ない検査が可能になる。なお、実
施例中に記載した数値は、すべて一例示であり、異なる
仕様での実施ももちろん可能であることはいうまでもな
い。基板の大きさ,厚み,そりによる表面高さの変動
幅,リターディング電圧等の条件を考慮し、試料台の基
板抑え用突起や基板落とし込み用穴等の幅,高さ、およ
び標準マーク試料の厚み,大きさ等を最適化すればより
効率的、且つ高精度に回路パターンの検査が実施でき
る。
度を低下させることなく、高リターディング電圧の印加
条件の下で、基板外周部でのビーム歪みの影響を受け
ず、高速・高精度に試料高さに応じた偏向補正を行うこ
とができるので、その結果、比較検査画像にビーム照射
位置ずれを起こさず、絶縁物もしくは絶縁物と導電性物
質が混在する半導体装置の製造工程における回路パター
ンを電子線により高速,安定に照射位置の高精度画像と
して取得し、その画像を自動比較検査して欠陥を誤りな
く検出することができる。さらに、その結果を半導体装
置の製造条件に反映し、半導体装置の信頼性を高めると
共に、不良率を低減することができる。
の実施例を説明する。
子線を用いた半導体検査装置の例を以下に述べる。図1
0に、電子線を用いた半導体検査装置の主要部の縦断面
図を示す。半導体検査装置では半導体ウェハやこのウェ
ハに回路パターンを転写する回路パターンマスク等に形
成された回路パターンが所望通りであるかどうかが検査
され、ウェハやマスクが試料となる。
学系は電源501から電気が供給されて電子を放出する
電子銃502,電子銃502から引き出された電子線5
03,電子線503を試料であるウェハ510に収束さ
せ照射させる収束レンズ506a及び対物レンズ506b,
電子線503をウェハ510の所望の位置に照射させる
ために偏向させる偏向器511,電子線503の照射に
よってウェハ510から発生する二次電子を検出する二
次電子検出器515とその二次電子を二次電子検出器5
15の方向へ変更させるウィーンフィルター514を内
蔵した鏡体505から構成される。偏向器511及び対物
レンズ506bに加えられる電流の大きさは制御装置5
13で制御される。
搬送装置520によって試料室507に搬送され、試料保
持機521に載せられる。試料保持機521は移動可能
なステージ508のパレットガイド526で位置が固定
されている。鏡体505と試料室507は排気装置50
4a,504b,504c,504dで真空に維持され
る。ロードロック室519と試料室507との間にはゲ
ートバルブ518が設けられ、ウェハ510を搬送する
時のみ開けられる。
囲はウェハ510の大きさに比べて狭いので、ステージ
508を連続的または断続的に移動させて検査したいウ
ェハ510の回路パターンに電子線503を照射する。
このときのウェハ510の位置合わせは、ステージ50
8の位置をレーザ干渉計512で計測し、制御装置51
3で電子線503が偏向される量にステージ508の位
置を表す補正量を重畳して補正を行う。
ら発生する二次電子はウィーンフィルター514により
二次電子検出器515の方向へ偏向されて検出される。
検出された二次電子の量は増幅器516により増幅され
たのち情報処理装置517から画像信号として出力され
る。
には電子線503の電圧を上げればよいが、照射される
試料の種類によっては試料が破壊されてしまう場合があ
る。これを防止するために、リターディング電源509
から試料に負のリターディング電圧を加えて電子線50
3を試料の手前で減速させる方法が知られている。この
方法は特に半導体ウェハ等の試料に有効である。
521の構成を示す斜視図であり、一部は断面で表して
いる。
がパレットガイド526で案内され位置が固定されてい
る。ウェハ510は試料保持機521に静電吸着装置52
1aを介して載せられている。ウェハ510の周囲は保持
板521bが取り囲んでいる。試料保持機521にはウ
ェハを出し入れする搬送口531が設けられている。ス
テージ508は直進ガイド527a,527bで案内さ
れた方向に駆動ロッド525a,525bで移動され
る。
の平面図及び縦断面図であり、図12(a)はウェハ5
10の周囲の保持板521bの移動前、図12(b)は
ウェハ510の周囲の保持板521bの移動後である。
送口531から試料保持機521内に搬送されると、静
電吸着装置521a上に載せられる。次にリフト機構5
28により、図12(b)に示すようにリフト方向53
6へ保持板521bとほぼ同じ高さまで持ち上げられ、
ウェハ510の表面の高さと試料保持機521の保持板
521bの表面の高さがほぼ同一となる。次に2個以上
に分割された保持板521bがウェハ510の中心に向
かうスライド方向535に、保持機スライド機構532
によってスライドし、ウェハ510の端に接触する。本
図の実施例では保持板521bは4個に分割された例を
示した。
保持機521の保持板521bの表面の高さは完全に同
一が望ましいが、加工精度,組立精度等のため、完全に
同一にさせることは困難である。したがって、両者の高
さの同一性に対して、寸法許容差を考慮する必要があ
り、発明者らは、実験によりこれを見出した。詳細は後
述する。
板521bとの間にわずかな隙間537があり、この隙
間はないのが望ましい。しかしながら、ウェハ510の
外周の寸法と保持板521bの寸法の加工精度の大小に
より隙間537ができる。この隙間の寸法許容値につい
ては、後述する。
を示し、試料保持機521の平面図及び縦断面図を示
す。ウェハ510は静電吸着装置521aに載せられ、
複数個の保持ピン539のうちのひとつがピン移動方向
540に移動してウェハ510の位置が固定される。次
に保持板521cがリフト方向536へ移動し、ウェハ
510の表面の高さと保持板521cの表面の高さはほ
ぼ同一となる。
成を示す。図14は従来の試料保持機の平面図及び側面
図である。
機521の上に固定された支持台530の上に載せられ
複数個のベアリング529で位置が固定される。したが
って、ウェハ510の端部の周囲の試料保持機521の
高さはウェハ510の厚さだけ低い。
面図である。図15において、ウェハ510は試料保持
機521の上に固定された静電吸着装置521aの上に
載せられ複数個の爪523a,523b,523cで位
置が固定される。爪523aの断面形状は図15(b)
に示すような爪523bの形、図15(c)に示すよう
な爪523cの形にして、ウェハ510を押さえるよう
にするので、ウェハ510の端部の周囲にこれらの爪5
23a,523b,523cが突出することになる。こ
のような従来の試料保持機を用いた場合を想定して、以
下に述べるシミュレーションを行った。
持機521に固定し、リターディング電圧を加えて電子
線503を照射した場合の、ウェハ510の表面の電界
の分布をシミュレーションした電界分布図である。複数
個の線は等しい電圧を繋いだ等電位線524である。
03を照射した場合を示す。図の中央が電子線503の
軌跡である。ウェハ510の表面上の等電位線524は
シールド電極541の近傍まではウェハ510の表面と
平行であり、乱れ等の変化はみられない。このような部
分では、電子線503へのリターディング電位による寸
法的な影響はない。シールド電極541の近傍では等電
位線524がウェハ510の表面から離れている。
521の突起がウェハ510より1mmだけ高い場合の電
界シミュレーションの結果による電界分布図を示す。図
17(a)は電子線503の照射位置が突起から5mm離
れている場合、図17(b)は電子線503の照射位置
が突起から10mm離れている場合である。
(b)よりも(a)の方、すなわち突起が電子線503
に近い方が電界の変動がみられる。突起から5mmの範囲
は電界の変動がみられ、電子線503の照射位置が乱さ
れる可能性が高いことが予想される。
ある場合の電界シミュレーションの結果による電界分布
図を示す。図18(a)は電子線503の照射位置がウ
ェハ端部から5mmの場合、図18(b)は電子線503
の照射位置がウェハ端部から10mmの場合である。
(b)よりも(a)の方、すなわち電子線503の照射
位置がウェハ510の端部に近いほど等電位線524の
変動が大きく、電子線503の照射位置が乱される可能
性が高いことが予想される。したがって、ウェハ510
の端部に大きな空間を設けることは避けなければならな
いことがわかる。
に高さのある突起または低い空間を設けた場合、電子線
503の照射位置が乱されない範囲は、ウェハ510の
端部から少なくとも10mm内側であることがわかった。
電界分布図をみると、ウェハ510の端部の電界の変動
を防いで電子線503の照射位置への影響を防止するた
めには、試料保持機521のウェハ510の端部周辺
を、ウェハ510の表面と同じ高さにすると効果がある
ことが判明した。
機521の高さ寸法とを完全に同じにすることは機械加
工や組立の時の誤差等により困難であるが、発明者らの
実験によれば、ウェハ510の端部表面と試料保持機5
21の高さの差が±200μmであれば、電子線503
の照射位置への影響がほとんど無視できることがわかっ
た。
10と保持板521b,521cとの間には両者の加工
精度の問題から隙間537が出来る。発明者らの実験に
よれば、この隙間537は0.5mm 以下であれば、電子
線503の照射位置への影響がほとんど無視できること
がわかった。
ーディング電圧により制御する機能を備えた電子線応用
装置において、試料と試料を保持する試料保持機との高
さをほぼ同一にしたり、この高さに許容寸法を設けた
り、高さがほぼ同一の範囲を設けたりして、電界の変動
を防止するような構成とすることにより、試料の端部で
も電子線を照射位置の精度の低下なく照射することがで
きる。
料の端部の電子線の照射位置と試料位置との関係の精度
の低下を防止して、加工,分析や検査ができるようにな
るという効果がある。
ング電圧により制御する機能を備えた電子線応用装置に
おいて、電子線を照射位置の精度の低下なく試料に照射
できるという効果がある。
す縦断面図。
分布図。
示す関係図。
を説明するフローチャートと搭載された被検査基板の平
面図。
を示す縦断面図。
断面図。
び試料保持機の構成を示し、一部断面を施した斜視図。
図及び断面図。
ョンの結果を示す電界分布図。
ョンの結果を示す電界分布図。
ョンの結果を示す電界分布図。
9…対物レンズ、10…被検査基板、11…X−Yステ
ージ、13…二次電子検出器、26…光学式試料高さ測
定器、34…欠陥判定部、35…中央部標準マーク信号
記憶部、36…外周部標準マーク信号記憶部、37…比
較演算部、38…外周部歪み量記憶部、39…外周部歪
み量除去演算回路、40…偏向補正テーブル算出・記憶
部、41…補正テーブル更新制御手段、201…一次電
子線、202…第1の二次電子、203…第2の二次電
子、503…電子線、510…ウェハ、521…試料保
持機。
Claims (4)
- 【請求項1】一次荷電粒子線を収束し試料の回路パター
ンの第1、第2の領域を走査偏向する照射光学系と、上
記一次荷電粒子線を減速すると共に、その照射により試
料から発生する二次荷電粒子および反射電子を加速する
加減速手段と、上記試料を保持する試料台と、上記試料
への一次荷電粒子線の照射位置の表面高さを計測するセ
ンサと、上記試料から発生する荷電粒子を検出する検出
器と、上記検出信号から上記試料の照射領域の画像を形
成する画像形成手段とを有する回路パターン検査装置に
おいて、 上記試料台を基板設置部の外周部に上記一次荷電粒子線
のビーム軸方向の厚みの異なる少なくとも二面の標準マ
ーク試料を設置できる構成とし、該標準マーク試料と少
なくとも二面の基板設置部の中央部標準マーク試料の画
像信号を記憶する記憶手段と、該二面の標準マーク画像
信号から外周部特有の一次荷電粒子線の歪み量を演算す
る演算手段と、上記外周部標準マーク画像信号から上記
外周部特有の歪み量を除去する除去手段と、当該歪み量
除去後の外周部標準マーク画像信号から試料高さに応ず
る偏向補正用テーブルを作成・記憶する記憶手段と、上
記センサで得た表面高さの信号に応じて上記偏向補正用
テーブルから偏向補正信号を取り出す偏向補正信号発生
回路と、上記外周部標準マーク試料を所望タイミングで
照射し、上記偏向補正用テーブルを更新させる制御手段
とを具備することを特徴とする回路パターン検査装置。 - 【請求項2】照射光学系により荷電粒子源からの一次荷
電粒子線を収束し台上に設置した試料の第1、第2の領
域を走査偏向する照射工程と、上記一次荷電粒子線を減
速すると共に、その照射により試料から発生する二次荷
電粒子および反射粒子を加速する加減速工程と、上記発
生させた荷電粒子を検出する検出工程と、上記検出信号
から画像を形成する画像形成工程と、上記試料への一次
荷電粒子線の照射位置の表面高さを計測する計測工程
と、上記試料の第1、第2の領域で得た上記画像を比較
する比較工程を含む回路パターン検査方法において、 上記試料台上の外周部に設けた上記一次荷電粒子線のビ
ーム軸方向の厚みの異なる少なくとも二面の標準マーク
試料を照射し画像信号を得る取得工程と、上記試料台に
設けた上記外周部標準マークと略同様の少なくとも二面
の中央部標準マーク試料とから得られる画像信号を記憶
する記憶工程と、上記記憶させた両標準マーク信号から
外周部特有の荷電粒子線のビームの歪み量を演算する演
算工程と、上記外周部標準マーク画像信号から上記外周
部特有の歪み量を除去する除去工程と、上記歪み量除去
後の外周部標準マークの信号から試料高さに応ずる偏向
補正用テーブルの算出・記憶工程と、上記計測工程で得
られる表面高さ信号に応じて上記偏向補正用テーブルか
ら偏向補正信号を取り出す偏向補正信号発生工程と、上
記外周部標準マークを所望のタイミングで照射し上記偏
向補正用テーブルを更新する制御工程とからなることを
特徴とする回路パターン検査方法。 - 【請求項3】一次荷電粒子線を試料上の一領域を走査偏
向し照射する照射光学系と、上記試料を保持する試料台
と、上記一次荷電粒子線を減速させると共に、その照射
で上記試料から発生する二次荷電粒子および反射粒子を
加速する加減速手段と、上記試料での一次荷電粒子線の
照射位置の表面高さを計測するセンサと、上記試料から
発生した二次荷電粒子および反射粒子を検出する検出器
と、上記検出信号から画像を形成する画像形成手段とを
有し、上記試料台が外周部に一次荷電粒子線の軸方向の
厚みの異なる少なくとも二面の標準マーク試料を設置で
きる構成とし、さらに、上記試料台の上記外周部標準マ
ークと略同様の少なくとも二面の中央部標準マークと、
上記中央部標準マーク試料の画像信号を記憶し、上記両
画像信号を比較して得た外周部特有の一次荷電粒子線の
歪み量を記憶する手段と、上記外周部標準マーク画像信
号から上記外周部特有の歪み量を除去する演算回路と、
上記歪み量除去後の外周部標準マーク信号から試料高さ
に応ずる偏向補正用テーブルを算出・記憶する手段と、
上記センサで得た表面高さに応じた上記偏向補正用テー
ブルから偏向補正信号を取り出す偏向補正信号発生回路
と、上記外部標準マークを所望のタイミングで照射し、
偏向補正用テーブルを更新させる制御手段と具備したこ
とを特徴とする荷電粒子線応用装置。 - 【請求項4】照射光学系により一次荷電粒子線を試料上
の一領域を走査偏向し照射する照射工程と、上記一次荷
電粒子線を減速させると共に、上記試料から発生する二
次荷電粒子および反射粒子を加速する加減速工程と、上
記試料の一次荷電粒子線の照射位置の表面高さを計測す
る工程と、上記試料で発生した荷電粒子を検出する検出
工程と、上記検出信号から画像を形成する画像形成工程
と、上記試料部より外周部に設けた一次荷電粒子線の軸
方向の厚みの異なる少なくとも二面の標準マーク試料の
画像信号を得る取得工程と、上記外周部の標準マークと
略同様の少なくとも二面の中央部標準マーク試料の画像
信号を記憶する記憶工程と、上記両標準マーク画像信号
を比較し、外周部特有の一次荷電粒子線の歪み量を算出
・記憶する工程と、上記外周部標準マークの画像信号か
ら上記外周部特有の歪み量を除去する除去工程と、上記
歪み除去後の信号から試料高さに応ずる偏向補正用テー
ブルを算出・記憶する算出・記憶工程と、上記計測工程
で得た表面高さ信号を入力し、上記偏向補正用テーブル
から上記高さに応じた偏向補正信号を取り出す偏向補正
信号発生工程と、上記外部標準マークを所望のタイミン
グで照射し偏向補正用テーブルを更新させる制御工程と
からなることを特徴とする荷電粒子線応用方法。
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