JP3463022B2 - 磁気継手要素、磁気継手および制御棒駆動装置 - Google Patents

磁気継手要素、磁気継手および制御棒駆動装置

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JP3463022B2
JP3463022B2 JP2000199733A JP2000199733A JP3463022B2 JP 3463022 B2 JP3463022 B2 JP 3463022B2 JP 2000199733 A JP2000199733 A JP 2000199733A JP 2000199733 A JP2000199733 A JP 2000199733A JP 3463022 B2 JP3463022 B2 JP 3463022B2
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magnetic coupling
coupling element
control rod
sleeve
welding
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悟郎 柳瀬
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気継手要素、こ
の磁気継手要素を用いた磁気継手、およびこの磁気継手
を用いた制御棒駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の制御棒駆動装置は制御
棒と一体となり、原子炉の反応度を制御するものであ
り、プラントの運転および安全上特に重要なものであ
る。
【0003】従来、この制御棒駆動装置として、回転駆
動源である電動機アセンブリと接液側である制御棒昇降
駆動用ボールねじ機構とを、径が異なり互いに離間嵌合
状態で配置される磁石内在型の1対の筒状の磁気継手要
素からなる磁気継手によって連結する構成の電動型の制
御棒駆動装置が知られている。
【0004】図5は、この電動型の制御棒駆動装置の具
体的な構成例を示している。
【0005】この図5に示すように、制御棒駆動機構ハ
ウジング8内にアウタチューブ9が設置され、これらの
制御棒駆動機構ハウジング8およびアウタチューブ9
が、スプールピース10にボルト11によって締結され
ている。スプールピース10内は原子炉圧力容器に通じ
ており、内側磁気継手要素13は運転期間を通じて炉水
に浸されている。
【0006】この制御棒駆動装置の下端側には、駆動源
である電動機アセンブリ12が設けられ、この電動機ア
センブリ12の回転が、スプールピース10の隔壁10
aにより隔てられた内側磁気継手要素13と外側磁気継
手要素14とから構成される磁気継手、および駆動軸2
等を介して、ボールねじ機構に伝達されるようになって
いる。
【0007】そして、制御棒駆動装置の上部構造内に
は、ボールねじ3、ボールナット4、中空ピストン5等
からなるボールねじ機構が設けられ、ボールねじ3の下
端部には駆動軸2を介して内側磁気継手要素13が連結
されている。一方、下部構造側に設けられた電動機アセ
ンブリ12の垂直な回転軸1が、外側磁気継手14にお
結合されている。内側磁気継手要素13および外側磁気
継手要素14は互いに磁気的に結合しているため、スプ
ールピース10の隔壁10aを介して非接触で内側およ
び外側磁気継手要素13、14間で動力を伝達可能であ
る。そして、内側磁気継手要素13に一体回転可能に連
結されたボールねじ3にボールナット4が螺合し、ボー
ルねじ3が回転するようになっている。
【0008】ボールナット4の上部には、ボールねじ3
を囲んで上方に伸びる中空ピストン5が設けられ、この
中空ピストン5の上端に、カップリング6を介して制御
棒7が連結されている。
【0009】このように構成された制御棒駆動機構にお
いて、電動機アセンブリ12を回転駆動させることによ
り、回転軸1,外側磁気継手要素14,内側磁気継手要
素13および駆動軸2を介してボールねじ3が回転し、
このボールねじ3の回転によりボールナット4が上下動
する。ボールナット4の上下動に連動して、中空ピスト
ン5および制御棒7が上下動し、この制御棒7の上下動
により炉心への挿入および引抜き量が調整され、炉出力
がコントロールされる。
【0010】スクラム時は制御棒7とカップリング6を
介して結合した中空ピストン5が、水圧制御ユニットか
ら供給される水圧により急速に押し上げられボールナッ
ト4から分離し、急速に制御棒7を炉心に挿入する。
【0011】図6〜図9は、上述した磁気継手の構成を
示している。図6は内側磁気継手要素13の拡大断面図
であり、図7は図6のC−C線断面図である。図8は外
側磁気継手要素14の拡大断面図であり、図7は図6の
D−D線断面図である。
【0012】図6および図7に示すように、内側磁気継
手要素13は、キー15、カラー16、ブッシュ17、
ヨーク18、永久磁石19、スリーブ20等によって構
成され、永久磁石19の磁力により、外側磁気継手要素
14とトルクの伝達を行うことができる。すなわち、内
側磁気継手要素13は、全体として筒状の匡体内に磁石
を密封収容した構成とされている。この匡体が永久磁石
19の外周側を被覆するスリーブ20と、その永久磁石
19の軸方向端部側を被覆する端板部材としてのカラー
16およびブッシュ17を有しており、スリーブ20の
上下端部にカラー16およびブッシュ17がそれぞれ周
継手26としての溶接部により接合されている。
【0013】また、図8および図9に示すように、外側
磁気継手要素14は大径なスリーブ21、カラー22、
ブッシュ23、ヨーク24、永久磁石25等を有し、永
久磁石25の磁力により、内側磁気継手要素13とトル
クの伝達を行うことができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の磁気
継手においては、下記の点において技術の確立あるいは
改良の余地があった。
【0015】すなわち、内側磁気継手要素13に使用さ
れている永久磁石19は、設計上の理由により希土類磁
石とされており、直接水に浸かった場合には、経年的な
磁力の劣化が加速される傾向にある。したがって、図6
に示したように、従来の内側磁気継手要素13は、永久
磁石19が水に直接接することがないように、かつ極力
磁石を大きくして内側磁気継手要素13と外側磁気継手
要素14との距離を小さくして伝達可能なトルクを大き
くできる寸法として、板厚が約0.5mmのスリーブ2
0で永久磁石19を被覆する構造となっていた。
【0016】しかし、スリーブ20として約0.5mm
の板厚の円筒を製作することについては、加工性が悪く
製作コストの上昇を招くとともに、歩留まり悪化の要因
となっており、その改良が求められていた。
【0017】また、図6に示したように、従来の内側磁
気継手要素13の周継手26としての溶接線26は、ス
リーブ20を一周するように設けられているが、そのス
リーブ20を回転させながら溶接した場合には、用いら
れている永久磁石19の極が互い違いに配置されている
ことから、磁力によって溶接線が波打ち状態となり易
く、溶接構造の信頼性を確保するために歩留まりが悪化
するという不具合を生じていた。
【0018】さらに、内側磁気継手要素13において
は、スリーブ20内部の永久磁石19をスリーブ20外
部の接液から防止するため、周継手26である溶接部の
溶接止端部における信頼性向上が求められていた。
【0019】さらにまた、溶接止端部を含む溶接線の信
頼性確認のため、溶接後に適切な溶接検査が求められて
いたが、従来の内側継手要素13にあっては、端板であ
るカラー16およびブッシュ17の溶接部位が鍔状であ
り、項信頼性のある体積検査を行うことが困難であっ
た。
【0020】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、溶接部における波打ち状態の解消お
よび溶接加工性の向上ひいては溶接信頼性の向上が図
れ、しかも溶接後の検査を容易かつ高精度で行うことが
できる磁気継手要素、およびこの磁気継手要素を用いた
磁気継手を提供することにある。
【0021】また、本発明の他の目的は、上述した磁気
継手を適用することにより、信頼性の高い制御棒駆動機
構を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、筒状の匡体内に磁石を密封収
容した磁気継手要素であって、前記匡体は、前記磁石を
外周側から被覆するスリーブと、前記磁石を軸方向端部
外側から被覆する端板部材とを有し、これらスリーブと
端板部材とが溶接により接合されているものにおいて、
前記端板部材にその外周縁部から軸方向に沿って突出す
る筒状部を一体形成し、この筒状部の軸方向端部から1
mm以上離した部分に溶接線を配置して前記スリーブと
全周に亘ってレーザ溶接するとともに、前記端板部材を
この溶接線より軸方向に1mm以上奥まで皿状に加工し
たことを特徴とする磁気継手要素を提供する。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】請求項2の発明では、筒状の匡体内に磁石
を密封収容した径の異なる1対の磁気継手要素を同一軸
心上に備え、前記小径な一方の磁気継手要素を内側磁気
継手要素とするとともに、前記大径な他方の磁気継手要
素を外側磁気継手要素として前記内側磁気継手要素の外
側に組合せ配置した磁気継手であって、前記内側磁気継
手要素として請求項1記載の磁気継手要素を適用したこ
とを特徴とする磁気継手を提供する。
【0027】請求項3の発明では、原子炉の制御棒を昇
降駆動する電動型の制御棒駆動装置であって、制御棒駆
動機構ハウジング内に連通して接液状態で設けられる制
御棒昇降駆動用ボールねじ機構に連結される内側磁気継
手と、前記制御棒駆動機構の外側空間に設けられ前記ボ
ールねじ機構の回転駆動源となる電動機アセンブリに連
結される外側磁気継手要素とを有する磁気継手を備えた
ものにおいて、前記磁気継手として、請求項2記載の磁
気継手を適用したことを特徴とする制御棒駆動装置を提
供する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気継手要
素、磁気継手および制御棒駆動機構の実施形態につい
て、図1〜図4を参照して説明する。なお、制御棒駆動
機構の全体構成については図5に示したものと略同様で
あり、また外側磁気継手要素の構成については図8およ
び図9に示したものと略同様であるから、これらの制御
棒駆動機構全体および外側磁気継手要素については図
5、図8および図9を参照し、重複する説明は省略す
る。
【0029】第1実施形態(図1、図2、図5) 本実施形態は、沸騰水型原子炉の制御棒駆動装置に適用
される内側磁気継手要素についてのものであり、図1は
図5に示した内側磁気継手要素13の第1実施形態を示
す拡大断面図であり、図2は図1のA−A線断面図であ
る。なお、説明を容易にするため、従来例と共通または
対応する部材等には図6および図7に示した符号と同一
の符号を使用する。
【0030】図1に示すように、本実施形態の内側磁気
継手要素13は、筒状の匡体内に永久磁石を密封収容し
た構成とされており、具体的にはキー15、カラー1
6、ブッシュ17、ヨーク18、永久磁石19、および
スリーブ20を備えて構成される。すなわち、匡体は永
久磁石19およびヨーク18を外周側から被覆する薄肉
な円筒状のスリーブ20と、永久磁石19およびヨーク
18を軸方向両端部外側から被覆する上下1対の端板部
材としてのカラー16およびブッシュ17とにより構成
され、この匡体材料としては、オーステナイト系ステン
レス鋼(例えばSUS316L、SUS316、SUS
304L、SUS304等)が適用されている。そし
て、スリーブ20の肉厚は0.8mm以上に設定されて
いる。
【0031】カラー16はディスク状のもので、その外
周縁部から軸方向に沿って永久磁石と19反対側の方向
(上方向)に突出する筒状部が一体形成してある。ま
た、ブッシュ17は軸受部となる上下に長い内筒の下端
部にディスク状部分を一体形成したもので、そのディス
ク状部分の外周縁部から軸方向に沿って永久磁石19と
反対側の方向(下方向)に突出する筒状部が一体形成し
てある。このように、カラー16およびブッシュ17
は、そのディスク状部分とこれより突出する筒状部と
より皿状をなしている。
【0032】そして、カラー16およびブッシュ17の
各筒状部の外周面には、スリーブ20の全体が嵌合し得
る凹部が形成され、これらの凹部に嵌合したスリーブ2
0の軸方向端部(上下端部)とカラー16およびブッシ
ュ17の各筒状部とがレーザ突合せ溶接による溶接部
(周継手)26で接合されている。このレーザ溶接によ
る加工は、正逆方向の2パスにより行ったものである。
なお、レーザ溶接には、例えばYAGレーザ、CO
ーザ等、各種のレーザを適用することができる。
【0033】ここで、制御棒駆動装置の上側になるカラ
ー16とスリーブ20との溶接部26については、カラ
ー16の軸方向端部より1mm以上離した部分に溶接線
を配置するとともに、カラー16を溶接部より1mm以
上奥まで皿状に加工してある。また、制御棒駆動装置の
下側になるブッシュ17とスリーブ20との溶接部につ
いても、ブッシュ17の軸方向端部より1mm以上離し
た部分に溶接線を配置するとともに、ブッシュ17の底
面を溶接部より1mm以上奥まで皿状に加工してある。
【0034】このような構成の内側磁気継手要素13で
あると、制御棒駆動装置の磁気継手として適用する場
合、スリーブ20の板厚を0.8mm以上としたことに
より、内側磁気継手要素13と外側磁気継手要素14と
の間で必要とされる伝達可能なトルク値を満足できるこ
とが確認できた。また、スリーブ製作時の加工について
も、従来の板厚0.5mmの場合に比して加工性の容易
化が図れるようになる。
【0035】そして、スリーブ20とカラー16および
ブッシュ17との溶接方法としてレーザ溶接を用いたこ
とにより、従来のTIG溶接の場合と異なり、永久磁石
の磁気的影響を受けずに溶接を行うことが可能となり、
溶接信頼性の維持を図ることが可能となる。また、スリ
ーブ20の板厚を0.8mm以上に設定することによ
り、2パス溶接が可能となり、溶接欠陥の生じ易い溶接
止端部が、例えば1層目のパスの止端部と2層目のパス
の止端部との位置を異ならせることによって正常化する
ことができる。したがって、溶接欠陥のない高信頼性の
溶接施工が可能となり、制御棒駆動機構への適用につい
て、溶接欠陥による漏洩の可能性を大幅に低減させるこ
とが可能となる。
【0036】また、本実施形態においては、例えば制御
棒駆動装置の上側になるカラー16とスリーブ20の溶
接部については、カラー16の軸方向端部より1mm以
上離した部分に溶接線を配置するとともに、カラー16
を溶接部より1mm以上奥まで皿状に加工したことによ
り、放射線透過試験または超音波探傷試験が容易かつ確
実に実施でき、このような体積検査の実施により、製作
時の溶接欠陥が容易に発見可能となる。すなわち、開口
部分に対する体積検査は例えば「斜角」の放射線探傷検
査(RT)とする。この場合、通常の配管等であれば部
材表面に垂直に放射線が入射するように線源およびフィ
ルムを設置するが、斜角のRTでは部材表面に対して斜
めにセットされる。
【0037】本実施形態においては、溶接部26のある
円筒部分の外周面と内周面とが平行(筒状)であるた
め、垂直法による超音波探傷も実施可能である。本実施
形態によれば、これらを組合せた「体積検査」を容易に
行うことができる。したがって、本実施形態によれば、
従来では表面検査のみでしか行えなかった非破壊試験に
比べて(図6参照)、より信頼性の高い試験を実施する
ことが可能となり、溶接欠陥によって永久磁石19が接
液し、磁力の劣化速度が速まることを防ぐことが可能と
なる。
【0038】第2実施形態(図3、図4、図5) 本実施形態も、沸騰水型原子炉の制御棒駆動装置に適用
される内側磁気継手要素についてのものであり、図3は
図5に示した内側磁気継手要素13の第2実施形態を示
す拡大断面図であり、図2は図1のB−B線断面図であ
る。なお、説明を容易にするため、従来例と共通または
対応する部材等には図6および図7に示した符号と同一
の符号を使用する。
【0039】図3に示すように、本実施形態の内側磁気
継手要素13も、筒状の匡体内に永久磁石を密封収容し
た構成とされており、具体的にはキー15、カラー1
6、ブッシュ17、ヨーク18、永久磁石19、および
スリーブ20を備えて構成される。すなわち、匡体は永
久磁石19およびヨーク18を外周側から被覆する薄肉
な円筒状のスリーブ20と、永久磁石19およびヨーク
18を軸方向両端部外側から被覆する上下1対の端板部
材としてのカラー16およびブッシュ17とにより構成
され、この匡体材料としては、オーステナイト系ステン
レス鋼(例えばSUS316L、SUS316、SUS
304L、SUS304等)が適用されている。そし
て、スリーブ20の肉厚は0.8mm以上に設定されて
いる。
【0040】カラー16はディスク状のもので、その外
周縁部から軸方向に沿って永久磁石と19反対側の方向
(上方向)に突出する筒状部が一体形成してある。この
ように、カラー16は、そのディスク状部分とこれより
突出する筒状部部とにより皿状をなしている。
【0041】また、ブッシュ17は軸受部となる上下に
長い内筒の下端部にディスク状部分を一体形成して構成
され、そのディスク状部分の外周縁部から軸方向に沿っ
て永久磁石19側の方向(上方向)にスリーブ20と同
一径の筒状部が一体に突出形成してある。このように、
ブッシュ17は、そのディスク状部分とこれより上方に
突出する筒状部とにより構成されている。
【0042】そして、本実施形態においても、第1実施
形態と同様に、カラー16およびブッシュ17が2パス
のレーザ突合せ溶接による溶接部(周継手)26,27
で接合されている。ここで、制御棒駆動装置の上側にな
るカラー16とスリーブ20との溶接部26について
は、カラー16の軸方向端部より1mm以上離した部分
に溶接線を配置するとともに、カラー16を溶接部より
1mm以上奥まで皿状に加工してある。また、制御棒駆
動装置の下側になるブッシュ17とスリーブ20との溶
接部27についても、ブッシュ17の軸方向端部より0
mm以上離した部分に溶接線を配置してある。すなわ
ち、制御棒駆動装置の下側になるブッシュ17とスリー
ブ20の溶接部27については、ブッシュ17の端部を
上方に向けて加工し開先をとることで、ブッシュ17と
スリーブ20を突き合わせ溶接とし、後述するように、
溶接部27の溶接線に対する放射線透過試験または超音
波探傷試験を可能としている。
【0043】このような構成の第2実施形態の内側磁気
継手要素13であっても、第1実施形態と同様に、制御
棒駆動装置の磁気継手として適用する場合、スリーブ2
0の板厚を0.8mm以上としたことにより、内側磁気
継手要素13と外側磁気継手要素14との間で必要とさ
れる伝達可能なトルク値を満足できることが確認でき
た。また、スリーブ製作時の加工についても、従来の板
厚0.5mmの場合に比して加工性の容易化が図れるよ
うになる。
【0044】また、スリーブ20とカラー16およびブ
ッシュ17との溶接方法としてレーザ溶接を用いたこと
により、従来のTIG溶接の場合と異なり、永久磁石の
磁気的影響を受けずに溶接を行うことが可能となり、溶
接信頼性の維持を図ることが可能となる。また、スリー
ブ20の板厚を0.8mm以上に設定することにより、
2パス溶接が可能となり、溶接欠陥の生じ易い溶接止端
部が、例えば1層目のパスの止端部と2層目のパスの止
端部との位置を異ならせることによって正常化すること
ができる。したがって、溶接欠陥のない高信頼性の溶接
施工が可能となり、制御棒駆動機構への適用について、
溶接欠陥による漏洩の可能性を大幅に低減させることが
可能となる。
【0045】また、本実施形態においても、放射線透過
試験または超音波探傷試験が容易かつ確実に実施でき、
このような体積検査の実施により、製作時の溶接欠陥が
容易に発見可能となる。この場合、ブッシュ17とスリ
ーブ20との溶接部27の体積検査については、組立前
(スリーブ20内に永久磁石19を挿入する前)にRT
を実施すればよい。したがって、本実施形態によっても
「体積検査」を容易に行うことができ、従来では表面検
査のみでしか行えなかった非破壊試験に比べて(図6参
照)、より信頼性の高い試験を実施することが可能とな
り、溶接欠陥によって永久磁石19が接液し、磁力の劣
化速度が速まることを防ぐことが可能となる。
【0046】第3実施形態(図1〜図5、図8、図9) 本実施形態は、第1実施形態または第2実施形態で示し
た内側磁気継手要素13を、図8および図9に示した外
側磁気継手要素14と組合せて、磁気継手とするもので
ある。
【0047】これにより、溶接部26における波打ち状
態の解消および溶接加工性の向上ひいては溶接信頼性の
向上が図れ、しかも溶接後の検査を容易かつ高精度で行
うことができる磁気継手を提供することができる。
【0048】第4実施形態(図1〜図5、図8、図9) 本実施形態は、第3実施形態で示した磁気継手を適用し
て、図5に示した沸騰水型原子炉の制御棒駆動装置を構
成するものである。
【0049】これにより、信頼性の高い制御棒駆動機構
を提供することができる。
【0050】
【発明の効果】以上で説明したように本発明によれば、
溶接部における波打ち状態の解消および溶接加工性の向
上ひいては溶接信頼性の向上が図れ、しかも溶接後の検
査を容易かつ高精度で行うことができる磁気継手要素、
およびこの磁気継手要素を用いた磁気継手を提供するこ
とができる。
【0051】また、磁気継手の適用により、信頼性の高
い制御棒駆動機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気継手の第1実施形態を示す縦
断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】本発明に係る磁気継手の第2実施形態を示す縦
断面図。
【図4】図3のB−B線断面図。
【図5】制御棒駆動全体を示す断面図。
【図6】従来の磁気継手を示す縦断面図。
【図7】図6のC−C線断面図。
【図8】外側磁気継手要素を示す縦断面図。
【図9】図8のD−D線断面図。
【符号の説明】
1 回転軸 2 駆動軸 3 ボールねじ 4 ボールナット 5 中空ピストン 6 カップリング 7 制御棒 8 制御棒駆動機構ハウジング 9 アウタチューブ 10 スプールピース 11 ボルト 12 電動機アセンブリ 13 内側磁気継手要素 14 外側磁気継手要素 15 キー(内側磁気継手要素) 16 カラー(内側磁気継手要素) 17 ブッシュ(内側磁気継手要素) 18 ヨーク(内側磁気継手要素) 19 永久磁石(内側磁気継手要素) 20 スリーブ(内側磁気継手要素) 21 スリーブ(外側磁気継手要素) 22 カラー(外側磁気継手要素) 23 ブッシュ(外側磁気継手要素) 24 ヨーク(外側磁気継手要素) 25 永久磁石(外側磁気継手要素) 26 溶接部(周継手) 27 溶接部(周継手)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 7/12 G21C 7/14 H02K 1/22 H02K 1/27

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状の匡体内に磁石を密封収容した磁気継
    手要素であって、前記匡体は、前記磁石を外周側から被
    覆するスリーブと、前記磁石を軸方向端部外側から被覆
    する端板部材とを有し、これらスリーブと端板部材とが
    溶接により接合されているものにおいて、前記端板部材
    にその外周縁部から軸方向に沿って突出する筒状部を一
    体形成し、この筒状部の軸方向端部から1mm以上離し
    た部分に溶接線を配置して前記スリーブと全周に亘って
    レーザ溶接するとともに、前記端板部材をこの溶接線よ
    軸方向に1mm以上奥まで皿状に加工したことを特徴
    とする磁気継手要素。
  2. 【請求項2】 筒状の匡体内に磁石を密封収容した径の
    異なる1対の磁気継手要素を同一軸心上に備え、前記小
    径な一方の磁気継手要素を内側磁気継手要素とするとと
    もに、前記大径な他方の磁気継手要素を外側磁気継手要
    素として前記内側磁気継手要素の外側に組合せ配置した
    磁気継手であって、前記内側磁気継手要素として請求
    1記載の磁気継手要素を適用したことを特徴とする磁気
    継手。
  3. 【請求項3】 原子炉の制御棒を昇降駆動する電動型の
    制御棒駆動装置であって、制御棒駆動機構ハウジング内
    に連通して接液状態で設けられる制御棒昇降駆動用ボー
    ルねじ機構に連結される内側磁気継手と、前記制御棒駆
    動機構の外側空間に設けられ前記ボールねじ機構の回転
    駆動源となる電動機アセンブリに連結される外側磁気継
    手要素とを有する磁気継手を備えたものにおいて、前記
    磁気継手として、請求項2記載の磁気継手を適用したこ
    とを特徴とする制御棒駆動装置。
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