JP2595114B2 - 中性子束モニタハウジングの予防保全方法 - Google Patents

中性子束モニタハウジングの予防保全方法

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JP2595114B2
JP2595114B2 JP2003573A JP357390A JP2595114B2 JP 2595114 B2 JP2595114 B2 JP 2595114B2 JP 2003573 A JP2003573 A JP 2003573A JP 357390 A JP357390 A JP 357390A JP 2595114 B2 JP2595114 B2 JP 2595114B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子力発電プラントの供用期間中に原子炉
圧力容器(以下、RPVという。)内の中性子束モニタハ
ウジング(以下、ICMハウジングという。)の応力腐食
割れ等に対する予防保全方法に係り、特に信頼性の高い
予防保全効果が比較的容易に得られるICMハウジングの
予防保全技術に関する。
〔従来の技術〕
沸騰水型原子炉のRPVのICMハウジングは第9図に示す
ような構造とされている。即ちインコネル材等により肉
盛溶接が施されたRPV1貫通孔1Aが設けられていると共
に、この貫通孔1Aと貫通するように溶接肉盛座2が取付
けられている。この溶接肉盛座2にRPV1の壁を貫通して
ICMハウジング3が溶接部4を介して溶着されている。
従来型の沸騰水型原子炉のICMハウジング3はSUS304
系の銅管を使用しており、ICMハウジング3の溶接部
4、又はその近傍に万一腐食等に起因する貫通亀裂が発
生し、炉水が漏洩する可能性がある場合が想定され、こ
の亀裂の発生を未然に防止し、炉水の漏洩を防ぐための
予防保全方法が必要である。
ICMハウジングの補修については、特開昭56−82696号
に記されており、その補修後のICMハウジングの構造を
第10図に示す。第10図に示すように特開昭56−82696号
に記載のICMハウジング補修方法は比較的容易な工法で
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕 従来の特開昭56−82696号に記載のICMハウジング補修
方法は比較的容易な工法ではあるが、この技術はICMハ
ウジングに亀裂が発生した場合の補修方法であり、亀裂
の発生を未然に防止するための工法ではない。
本発明の目的は、中性子束モニタハウジングの耐応力
腐食割れ性を向上できる中性子束モニタハウジングの予
防保全方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、円筒スリーブを溶接する溶接機
のヘッド部が小形化された中性子束モニタハウジングの
予防保全方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、円筒スリーブ溶融の際の入熱に
よる鋭敏化を抑制できる中性子束モニタハウジングの予
防保全方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、対応力腐食割れ性を更に向上で
きる中性子束モニタハウジングの予防保全方法を提供す
ることにある。
本発明の他の目的は、補修が簡単に行え、かつ補修後
の耐応力腐食割れ性を向上できる中性子束モニタハウジ
ングの補修方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、中性子束モニタハウジングの耐
応力腐食割れ性を向上できる中性子束モニタハウジング
の予防保全構造を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する請求項1の発明の特徴は、前記中
性子束モニタハウジング内で前記固定部との前記溶接部
付近に前記中性子束モニタハウジングに比べて耐食性が
高い円筒スリーブを挿入し、前記中性子束モニタハウジ
ング内で前記円筒スリーブを拡管し、前記拡管された円
筒スリーブをその軸方向全長にわたって全面溶融して、
中性子束モニタハウジングの内側部分に肉盛層を形成す
ることにある。
本発明の他の目的を達成する請求項2の発明の特徴
は、前記円筒スリーブをフィラーメタルとし、前記円筒
スリーブの溶融にノンフィラータングステンインナート
ガス溶接機を用いることにある。
本発明の他の目的を達成する請求項3の発明の特徴
は、前記溶接機に流すアーク電流と逆のタイミングで前
記円筒スリーブに電流を流すことにある。
本発明の他の目的を達成する請求項4の発明の特徴
は、前記円筒スリーブは炭素含有量が0.03%以下で、か
つ前記円筒スリーブの溶融後に生じる金属組織中に約4
%以上のδフェライト組織が析出する材料によって構成
されたことにある。
本発明の他の目的を達成する請求項5の発明の特徴
は、前記固定部との前記溶接部直下より前記既設中性子
束モニタハウジングを内側から切断し、新たな下部中性
子束モニタハウジングを下方より前記原子炉圧力容器内
に挿入して、残っている前記既設中性子束モニタハウジ
ングと対向させ、前記既設中性子束モニタハウジングと
前記下部中性子束モニタハウジングとを溶接し、中性子
束モニタハウジング内で前記既設中性子束モニタハウジ
ングと前記固定部との前記溶接部、及び前記既設中性子
束モニタハウジングと前記下部中性子束モニタハウジン
グとの前記溶接部付近に、前記中性子束モニタハウジン
グよりも耐食性の高い円筒スリーブを挿入し、中性子束
モニタハウジング内で前記円筒スリーブを拡管し、前記
拡管された円筒スリーブをその軸方向全長にわたって全
面溶融して、前記中性子束モニタハウジング内側部分に
肉盛層を形成することにある。
本発明の他の目的を達成する請求項6の発明の特徴
は、前記中性子束モニタハウジング内側で前記固定部と
の前記溶接部付近に形成された前記中性子束モニタハウ
ジングよりも耐食性の高い材料の肉盛部を有することに
ある。
[作用] 請求項1の発明は、中性子束モニタハウジングの溶接
部付近でその内側に挿入され、かつ中性子束モニタハウ
ジングよりも耐食性の高い円筒スリーブを、これの軸方
向全長にわたって全面溶融して肉盛層を形成するので、
中性子束モニタハウジングの一部と耐食性が高い円筒ス
リーブが溶け合った肉盛層が前記溶接部付近で中性子束
モニタハウジングの内側部分に形成される。この肉盛層
は円筒スリーブの軸方向全長で、かつその全面に相当す
る位置に形成される。肉盛層の形成によって、応力腐食
割れが生じやすい溶接部の鋭敏化領域の内表面部分(中
性子束モニタハウジングの内表面部分)の金属組織を耐
応力腐食割れ性の高い組織に変えることができる。この
ため、中性子束モニタハウジングの応力腐食割れ性を向
上できる。請求項6の発明も同様な作用を生じる。
請求項2の発明は、肉盛層を形成する際に溶接機から
のフィラーの供給が不要になるので、溶接機のヘッド部
を小形化することができる。
請求項3の発明は、円筒スリーブに流す電流を溶接機
に流すアーク電流と逆のタイミングで流すので、円筒ス
リーブを加熱することにより溶融の効率を向上させ、円
筒スリーブ溶融の際に溶接機からの総入熱量を低下させ
ることができ、溶融の際の入熱による鋭敏化の抑制につ
ながる。
請求項4の発明は、円筒スリーブを炭素の含有量0.03
%以下で、かつ円筒スリーブの溶融後に生じる金属組織
中に約4%以上のδフェライト組織が析出する材料で構
成されるので、肉盛層の耐食性が著しく向上する。従っ
て、中性子束モニタハウジングの耐応力腐食割れ性を更
に向上させることができる。
請求項5の発明は、固定部の溶接部直下より中性子束
モニタハウジングを内側から切断して、新たな下部中性
子束モニタハウジングを溶接するので、中性子束モニタ
ハウジングの補修を簡単に行うことができる。また各溶
接部付近で中性子束モニタハウジングの内面に耐食性の
高い肉盛層を形成するので、中性子束モニタハウジング
の耐応力腐食割れ性が向上する。
〔実施例〕
本実施例においては、概ね次のとおりである。
RPVの内側に固設された溶接肉盛座内に前記RPVの壁を
貫通して挿入され、前記溶接肉盛座と溶接部において固
定された既設ICMハウジングにおいて、耐応力腐食割れ
性を向上すべく、含有炭素量を0.03%以下とし、再溶融
した場合に金属組織中に約4%以上のδフエライト組織
が析出するよう材料のクロム,モリブデン,シリコン,
ニオブ,ニツケル,マンガン含有量を調整したステンレ
ス製の薄肉円筒スリーブを前記ICMハウジング内面の溶
接部近傍にあつて事前に機械加工又は研摩して得られた
良好な面に拡管により密着固定し、この薄肉スリーブを
全面溶融することによりICMハウジング内面に良好な肉
盛層を形成し、前記ICMハウジング内表面の耐食性を向
上させ、応力腐食割れの発生を未然に防止することが達
成される。
又、薄肉円筒スリーブは内面より拡管し、その拡管量
(加工度)を2〜5%程度とすることによりICMハウジ
ングへの材料的悪影響がなく、薄肉円筒スリーブの溶融
施行の際、薄肉円筒スリーブの変形を拘束できるため、
高精度で、品質の良い内面肉盛層の形成が可能である。
以下、本発明の実施例を第1図〜第15図に基づき具体
的に説明する。
第8図は、沸騰水型原子炉のRPVを示す。RPV1はRPV胴
体1C,RPV下鏡1D及びRPV上蓋(図示せず)から構成され
ている。RPV1はスカート5によつて原子炉格納容器のベ
デスタル(図示せず)上に固設されている。
第9図は、ICMハウジング3がRPV下鏡1Dに固設された
状態の断面図を示す。RPV下鏡1Dの内面にはインコネル
の肉盛部1Bが形成されており、この肉盛部1B上に溶接肉
盛部2が肉盛溶接されている。前記ICMハウジング3は
前記RPV下鏡1Dを貫通して前記スタブチユーブ2に溶接
部4によつて固設されている。
前記溶接部近傍のICMハウジング3には応力腐食割れ
により、貫通亀裂4Aが生じる恐れがあり、漏洩経路14を
通り炉水の漏洩が懸念される。
第1図は、本発明の一実施例を示す予防保全後のICM
ハウジング3の断面図である。また第2図〜第7図は本
発明の一実施例によりICMハウジング3の予防保全方法
の手順を示す。まず第2図に示すように、炉心支持板6
の穴にさし込まれている中性子束モニタ案内管8上部の
孔を水シールキヤツプ7により栓をする。次に水シール
キヤツプ7,中性子束モニタ案内管8およびICMハウジン
グ3で囲まれた部分の水を抜く。次に、第3図に示すよ
うにICMハウジング3の下方からその内部に遠隔操作式
の内面加工機又は研摩装置9を挿入し、予防保全の対象
となる溶接肉盛4近傍のICMハウジング3の内面を機械
加工又は研摩することにより内面を仕上げ円筒スリーブ
の挿入性,密着性を向上させる。次に、第4図に示すよ
うにICMハウジング3の下方からその内部に薄肉の円筒
スリブ10を挿入し、さらにスリーブ挿入治具(図示せ
ず)により、ICMハウジング3内の機械加工済の位置ま
で案内させる。ここで用いる円筒スリーブは施行性を考
慮し0.3mm〜1.8mm程度の薄肉とするのが好適であり、
又、その材料成分はその耐食性の観点から含有炭素量は
0.03%以下とし、又、スリーブを再溶融した場合に金属
組織中に約4%以上のδフエライト組織が析出するよう
材料のクロム当量(Cr,Mo,Si,Nb)及びニツケル当量(N
i,C,Mn)成分を調整する。に、第5図に示すようにICM
ハウジング3内面に遠隔操作式の拡管装置11を挿入し、
円筒スリーブ10の内側に拡管部の位置決めを行い、ゴム
製の拡管部を貫通し取付けられた上,下のピストンでゴ
ムを圧縮し拡管部を拡張させることにより、円筒スリー
ブ10に拡管加工度2〜3%の塑性加工を与えICMハウジ
ング3の内面に圧着させる。さらに第7図に示すように
ICMハウジング3の下方より、遠隔操作式自動溶接機12
を挿入し、円筒スリーブ10との位置決めを行い、例えば
円筒スリーブ10の上端より下端に向けて遠隔操作式自動
溶接機12のヘツド回転降下させながらノンフイラータン
グステンインナートガス溶接にて円筒スリーブ10をICM
ハウジング3の内面に全面溶融させる。またこのとき円
筒スリーブ10の上端部,下端部及び母材となるICMハウ
ジング3の境界部は溶融の際の熱影響による鋭敏化を防
ぐため低入熱溶融とする。
ここに遠隔操作式自動溶接機12は円筒スリーブを溶融
させるための熱入力方法の一手段であつて、これをレー
ザ等でおきかえても同様な効果が得られる。
又、円筒スリーブに事前に塑性加工が施されることに
より溶融に際して発生するスリーブの変形が最小限に抑
制され、品質及び施行性が向上する。
このようにしてICMハウジング3の溶接部近傍に形成
された鋭敏化領域の内表面に円筒スリーブ10を溶融し、
ICMハウジング3の内表面の組織を改善し、ICMハウジン
グ3の貫通亀裂の発生を予防し、そして作業従事者の被
曝を極力押えたICMハウジング3の予防保全が可能であ
る。尚、円筒スリーブ10溶融の際には、第7a図に示すよ
うに、溶融機12に流すアーク電流と逆のタイミングで円
筒スリーブ10に電流を流し、円筒スリーブ10を熱膨張さ
せ、ICMハウジング3との密着性を向上させ溶接後の品
質を高めることができるとともに、円筒スリーブ10を加
熱することにより溶融の効率を向上させ、溶け込み量を
増大させることができ、溶接機12の溶融の際の総入熱量
を低下させ、入熱によるICMハウジング3の鋭敏化を防
止することができる。
又、第9図に示すように万一、ICMハウジング3の溶
接部4近傍に応力腐食割れによる貫通亀裂4Aが生じ漏洩
経路14より炉水が漏洩した場合の、ICMハウジング3の
補修の実施例を以下に説明する。まず前記予防保全方法
と同様に第2図の如くICM案内管8上部の孔を水シール
キヤツプ7により栓をし、水シールキヤツプ7、ICM案
内管8及びICMハウジング3で囲まれた部分の水を抜い
た後、第12図に示すようにICMハウジング3の下方から
その内部に遠隔操作式の切断加工装置16を挿入し、溶接
部4の下端に沿つて既設ICMハウジング3の切断及び開
先加工を行い切断されたICMハウジング3をRPV下方へ引
き抜く。次に第13図に示すように、新規に製作された低
炭素ステンレス鋼のICMハウジング17を前記RPV下方より
挿入し、さらに新規ICMハウジング17下方より遠隔操作
式自動溶接機18を挿入し、既設ICMハウジング3下端部
と新規ICMハウジング17の上端部を溶接し溶接部19を形
成させる。次に第14図の如く既設ICMハウジング3の溶
接部近傍か新規ICMハウジング17の溶接部19までの内面
を前記予防保全方法と同様に遠隔操作式の内面加工機又
は研摩装置(図示せず)により機械加工又は研摩し成分
を調整したインコネル製又は、成分を調整したステンレ
ス製の薄肉円筒スリーブ10を機械加工又は研摩済の位置
まで挿入させ、さらに遠隔操作式の拡管装置(図示せ
ず)を挿入し、円筒スリーブ10に拡管加工度2〜3%の
塑性加工を与えICMハウジング3の内面に圧着させる。
次に第15図に示すようにICMハウジング17の下方より、
遠隔操作式自動溶接機12を挿入し、円筒スリーブ10を前
記予防保全方法と同様に全面溶融させる。このようにし
て、既設ICMハウジング3に貫通亀裂4Aが発生し炉水が
漏洩する事態が発生した場合にも比較的簡単にICMハウ
ジングの補修ができ既設ICMハウジング3の溶接部近傍
の内表面に耐食性の高い肉盛層が形成されることから耐
応力腐食割れ性の高いICMハウジング構造を提供するこ
とができる。
以上の予防保全方法により第1図,第11図に示す様
に、ICMハウジング3の溶接部近傍の内表面に耐食性の
高い肉盛層を形成させることにより耐応力腐食割れ性の
高いICMハウジング構造を提供することができる。又、
本発明は小型,小口径長尺のICMハウジングのみなら
ず、制御棒駆動機構ハウジングノズル貫通部他の同様構
造のものにもこの技術を応用することが可能である。
〔発明の効果〕
請求項1及び請求項6の発明によれば、中性子束モニ
タハウジングの耐応力腐食割れ性を向上できる。
請求項2の発明によれば、溶接機のヘッド部を小形化
することができる。
請求項3の発明によれば、円筒スリーブ溶融の際に溶
接機からの総入熱量を低下させることができ、円筒スリ
ーブ溶融の際の入熱による鋭敏化の抑制につながる。
請求項4の発明によれば、中性子束モニタハウジング
の耐応力腐食割れ性を更に向上できる。
請求項5の発明によれば、補修を簡単に行うことがで
き、かつ中性子束モニタハウジングの耐応力腐食割れ性
を向上できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例による予防保全後のICMハウ
ジング部を示す断面図、第2図から第6図までは第1図
における予防保全手順を順次示し、第2図は水シールキ
ヤツプを利用してICM案内管、ICMハウジング内の水を抜
いた状態を示したRPVの断面図、第3図は内面加工機に
てICMハウジング内面の機械加工状況を示すICMハウジン
グ部の断面図、第4図は円筒スリーブ挿入後の状況を示
すICMハウジング部の断面図、第5図は挿入された円筒
スリーブを拡管装置にて拡管している状況を示すICMハ
ウジング部の断面、第6図と第7図は円筒スリーブを自
動溶接機により上端から下端に向けて溶融している状態
を示すICMハウジング部の断面図、第7a図は第7図にお
ける溶接工法におけるアーク電流とスリーブ電流の時
間,経過を示すグラフ図、第8図は本発明の予防保全方
法の概要説明用のRPV下部及びICMハウジング部の断面
図、第9図は予防保全前のICMハウジングとその近傍のR
PV下部構造の説明用断面、第10図は従来のICMハウジン
グ補修構造を示すICMハウジングの断面図、第11図は補
修を兼ねた予防保全後の一実施例を示すICMハウジング
部断面図、第12図から第15図までは第11図における予防
保全手順を順次示し、第12図は切断加工機にてICMハウ
ジングを切断開先加工し切断した下部ICMハウジングを
引抜いた状態を示すICMハウジング部の断面図、第13図
は新規の下部ICMハウジングを挿入し溶接機にて溶接し
た状態を示すICMハウジング部の断面図、第14図は円筒
スリーブを挿入し拡管装置で拡管密着固定した状態を示
すICMハウジング部の断面図、第15図は円筒スリーブを
溶接機にて溶融している状態を示すICMハウジング部の
断面図である。 1……原子炉圧力容器、1A……貫通孔、1B……肉盛、1C
……RPV胴体、1D……RPV下鏡、2……溶接肉盛座、3…
…ICMハウジング、4……溶接部、4A……貫通亀裂(仮
想)、5……スカート、6……炉心支持板、7……水シ
ールキヤツプ、8……中性子束モニタ案内管、9……遠
隔操作式内面加工機、10……円筒スリーブ、11……遠隔
操作式拡管装置、12……遠隔操作式自動溶接機、13……
スリーブ、14……漏洩経路、16……遠隔操作式切断加工
装置、17……新規ICMハウジング、18……遠隔式自動溶
接機、19……溶接部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒沢 孝一 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 沼田 孝幸 茨城県日立市弁天町3丁目10番2号 日 立協和工業株式会社内 (72)発明者 服部 成雄 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 進藤 丈典 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社呉工場内 (56)参考文献 特開 平2−210296(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉圧力容器の内面に設けられた固定部
    に前記原子炉圧力容器を貫通して溶接された円筒状の中
    性子束モニタハウジングの予防保全方法において、 前記中性子束モニタハウジング内で前記固定部との前記
    溶接部付近に前記中性子束モニタハウジングに比べて耐
    食性が高い円筒スリーブを挿入し、前記中性子束モニタ
    ハウジング内で前記円筒スリーブを拡管し、前記拡管さ
    れた円筒スリーブをその軸方向全長にわたって全面溶融
    して、中性子束モニタハウジングの内側部分に肉盛層を
    形成することを特徴とする中性子束モニタハウジングの
    予防保全方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記円筒スリーブをフ
    ィラーメタルとし、前記円筒スリーブの溶融にノンフィ
    ラータングステンインナートガス溶接機を用いることを
    特徴とする中性子束モニタハウジングの予防保全方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記溶接機に流すアー
    ク電流と逆のタイミングで前記円筒スリーブに電流を流
    すことを特徴とする中性子束モニタハウジングの予防保
    全方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3において、前記円筒
    スリーブは炭素含有量が0.03%以下で、かつ前記円筒ス
    リーブの溶融後に生じる金属組織中に約4%以上のδフ
    ェライト組織が析出する材料によって構成されたことを
    特徴とする中性子束モニタハウジングの予防保全方法。
  5. 【請求項5】原子炉圧力容器の内面に設けられた固定部
    に前記原子炉圧力容器を貫通して溶接された既設の円筒
    状の中性子束モニタハウジングの予防保全方法におい
    て、 前記固定部との前記溶接部直下より前記既設中性子束モ
    ニタハウジングを内側から切断し、新たな下部中性子束
    モニタハウジングを下方より前記原子炉圧力容器内に挿
    入して、残っている前記既設中性子束モニタハウジング
    と対向させ、前記既設中性子束モニタハウジングと前記
    下部中性子束モニタハウジングとを溶接し、中性子束モ
    ニタハウジング内で前記既設中性子束モニタハウジング
    と前記固定部との前記溶接部、及び前記既設中性子束モ
    ニタハウジングと前記下部中性子束モニタハウジングと
    の前記溶接部付近に、前記中性子束モニタハウジングよ
    りも耐食性の高い円筒スリーブを挿入し、中性子束モニ
    タハウジング内で前記円筒スリーブを拡管し、前記拡管
    された円筒スリーブをその軸方向全長にわたって全面溶
    融して、前記中性子束モニタハウジング内側部分に肉盛
    層を形成することを特徴とする中性子束モニタハウジン
    グの補修方法。
  6. 【請求項6】原子炉圧力容器と前記原子炉圧力容器の内
    面に設けられた固定部に前記原子炉圧力容器を貫通して
    溶接された円筒状の中性子束モニタハウジングとを備え
    た原子炉において、 前記中性子束モニタハウジング内側で前記固定部との前
    記溶接部付近に形成された前記中性子束モニタハウジン
    グよりも耐食性の高い材料の肉盛部を有することを特徴
    とする中性子束モニタハウジングの予防保全構造。
JP2003573A 1989-08-04 1990-01-12 中性子束モニタハウジングの予防保全方法 Expired - Fee Related JP2595114B2 (ja)

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