JP3460457B2 - 環状オレフィン系共重合体の成形方法 - Google Patents

環状オレフィン系共重合体の成形方法

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JP3460457B2
JP3460457B2 JP20576996A JP20576996A JP3460457B2 JP 3460457 B2 JP3460457 B2 JP 3460457B2 JP 20576996 A JP20576996 A JP 20576996A JP 20576996 A JP20576996 A JP 20576996A JP 3460457 B2 JP3460457 B2 JP 3460457B2
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resin
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浩一 川口
吉次 丸橋
泰宏 小田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状オレフィン系共重
合体の成形方法に関するもので、より詳細には、成形時
における環状オレフィン系共重合体のゲル化を防止し、
透明性や外観特性に優れた成形物を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】環状オレフィン系共重合体は、透明性に
優れ、耐熱性や機械的特性にも優れたオレフィン系樹脂
として、透明包装材料の分野で着目されている。
【0003】しかしながら、環状オレフィン系共重合体
の成形体中には、しばしば成形体の透明性を妨げる成分
が含有されており、この透明性阻害成分は環状オレフィ
ン系共重合体のゲル化成分であることも知られている。
【0004】特開平6−226802号公報には、この
ゲル化成分の発生を防止するため、環状オレフィン系共
重合体を成形加工機で溶融成形するに際して、溶融樹脂
と接触する部材の表面を硬質クロムメッキ、チタンカー
バイト処理、或いは窒化チタン処理したものとすること
が記載されている。
【0005】また、特開平6−228322号公報に
は、このゲル化成分の発生を防止するため、環状オレフ
ィン系共重合体のペレットを製造するに際して、乾燥時
或いは混合時に発生する環状オレフィン系共重合体の微
粉末の量を100ppm以下にすることが記載されてい
る。更に、特開平7−145213号公報には、環状オ
レフィン系樹脂ペレットを、融点またはガラス転移点の
うちいずれか低い方の温度が200℃以下である粉体お
よび/または液体状のコーティング剤でコーティングし
た後、成形機で溶融成形して得られる成形体が記載され
ており、コーティング剤の好適なものとして、フェノー
ル系抗酸化剤が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、環状オ
レフィン系共重合体のペレットを使用して、その成形を
行うときには、未だ上記の対策のみではゲル化成分が発
生する場合があり、特にコールドパリソン法等において
器壁を延伸成形するときには、ゲル化成分による不透明
部分が目立ち、透明性、外観特性、商品価値等において
未だ不満足であることが分かった。
【0007】従って、本発明の目的は、環状オレフィン
系共重合体のペレットを使用して成形を行う際、ゲル化
成分の発生が有効に防止され、透明性等の光学的特性、
外観特性、商品価値等に優れた成形体を製造できる方法
を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、環状オ
レフィン系共重合体を含有する樹脂ペレットに滑剤とし
て脂肪酸金属塩または脂肪酸アミドを外部添加し、添加
混合物を溶融混練した後に予備成形体に成形し、次いで
予備成形体を延伸成形することを特徴とする環状オレフ
ィン共重合体の成形方法が提供される。
【0009】樹脂ペレット当たり滑剤を0.01乃至
0.3重量%外部添加するのが好ましく、滑剤が脂肪酸
金属塩、脂肪酸アミド、特にステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、エチレ
ンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アミドが好まし
い。
【0010】環状オレフィン系共重合体は、200℃以
下のガラス転移点、特に150乃至60℃のガラス転移
点を有する重合体であることが好ましい。また、樹脂ペ
レットとしては1.0乃至2.0のアスペクト比と3.
5mm以上の長軸方向寸法を有するペレット、特に球状
乃至球状に近い形状のペレットが好適である。本明細書
において、アスペクト比とは、長軸寸法/短軸寸法の比
として定義される。
【0011】本発明においては、滑剤を外部添加した樹
脂ペレットを、ガラス転移温度+200℃以下の温度、
特にガラス転移温度+150℃以下の温度で溶融混練す
ることが望ましい。
【0012】本発明は、ペレットを押出或いは射出成形
等で溶融する場合に有効であるが、コールドパリソン法
による容器の製造のように、環状オレフィン系共重合体
の成形を、予備成形体への成形と、予備成形体の延伸成
形とにより行う場合に特に著しい効果を奏するものであ
る。
【0013】
【作用】本発明者らは、環状オレフィン系共重合体の成
形に関する研究課程で次のような興味のある事実を見い
だした。即ち、環状オレフィン系共重合体を成形する際
発生する架橋ゲルは、溶融状態での環状オレフィン系共
重合体の取り扱いのみならず、固体状態、即ちペレット
の状態での環状オレフィン系共重合体の取り扱いにも関
連することが分かった。
【0014】環状オレフィン系共重合体の成形工程で
は、環状オレフィン系共重合体が溶融するに先立って、
そのペレットがスクリュー,バレルとこすれ合う段階と
そのペレット同士が未溶融状態でこすれ合う段階が必ず
存在するが、ペレットとスクリュー,バレルとのこすれ
合い、ペレット同士のこすれ合いで架橋ゲルが生成する
のである。
【0015】この架橋ゲルの生成はメカノケミカル的な
ものであり、固体同士の接触によりラジカルが発生し、
このラジカルを通して環状オレフィン系共重合体の架橋
を生じるに至ると信じられる。メカノケミカル的に発生
する架橋ゲルは、未延伸の状態では比較的目立たないも
のであっても、延伸成形を行うと、屈折率の違いもあっ
て、特に目立つようになる。
【0016】本発明者らは、環状オレフィン系共重合体
を含有する樹脂ペレットに滑剤を外部添加し、添加混合
物を溶融混練した後に予備成形体に成形し、次いで予備
成形体を延伸成形すると、架橋ゲルの発生が有効に抑制
され、成形体の透明性、外観特性、商品価値を顕著に高
め得ることを見いだした。
【0017】本明細書において、外部添加(外添)とは
内部添加(内添)の反義語であり、内部添加が環状オレ
フィン系共重合体ペレット粒子内に滑剤が添加されてい
ることを意味するのに対して、外部添加は環状オレフィ
ン系共重合体ペレット粒子外に滑剤が添加されているこ
とを意味する。
【0018】本発明においては、滑剤を外部添加するこ
とが、架橋ゲルの発生を防止する上で重要であり、後述
する例に示すとおり、滑剤を環状オレフィン系共重合体
のペレットに内部添加したのでは架橋ゲルの発生を有効
に防止できない。
【0019】滑剤の外部添加が環状オレフィン系共重合
体の架橋ゲルの生成を抑制することは、現象として見い
だされたものであって、その理由は未だ確かなものでは
ないが、外部添加された滑剤が環状オレフィン系共重合
体ペレットとスクリュー,バレルとの直接的な接触、ペ
レット同士の直接的な接触を妨げ或いはこすれ合いを軽
減させると共に、ペレットとスクリュー,バレルまたは
ペレット同士が接触しても、ラジカルの発生を防止し或
いは発生したラジカルを消滅させるいわゆるラジカル・
スキャベンジャー的な作用をしているものと思われる。
【0020】樹脂ペレット当たり滑剤を0.01乃至
0.3重量%外部添加するのが好ましく、上記範囲より
も少ない場合には、架橋ゲルの生成を抑制するのに不十
分であり、一方上記範囲よりも多いと、成形時にスクリ
ューが滑ったり、ペレットのフィード安定性が損なわれ
たり、成形性が低下する。
【0021】滑剤は、この分野で知られている任意のも
のが使用されるが、滑剤としては、脂肪酸金属塩、脂肪
酸アミド、特にステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、エチレンビスステアリ
ン酸アミド等の脂肪酸アミドが好ましい。
【0022】環状オレフィン系共重合体は、200℃以
下のガラス転移点、特に150乃至60℃のガラス転移
点を有する重合体であることが成形性と成形体の物性の
面から好ましく、樹脂ペレットとしては1.0乃至2.
0のアスペクト比と3.5mm以上の長軸方向寸法を有
するペレット、特に球状乃至球状に近い形状のペレット
が、ペレットとスクリュー,バレルのこすれ合い、ペレ
ット同士のこすれ合いの程度を軽減する上で有効であ
る。
【0023】本発明においては、滑剤を外部添加した樹
脂ペレットを、ガラス転移温度+200℃以下の温度、
特にガラス転移温度+150℃以下の温度で溶融混練す
ることが、架橋ゲルの生成を押さえる点で望ましい。
【0024】本発明は、ペレットを押出、射出成形等で
溶融する場合に有効であるが、コールドパリソン法によ
る容器の製造のように、環状オレフィン系共重合体の成
形を、予備成形体への成形と、予備成形体の延伸成形と
により行う場合に、透明性、外観的特性、商品価値を向
上させる点で著しい効果を奏するものである。
【0025】
【発明の好適態様】環状オレフィン系共重合体として
は、オレフィンと環状オレフィンとの非晶質乃至低結晶
性共重合体(COC)が使用される。
【0026】共重合体を構成するオレフィンとしては、
エチレンが好適であるが、他にプロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1ーヘキセン、1−オクテン、3ー
メチル1−ペンテン、1−デセン等の炭素数3乃至20
のα−オレフィンが、単独或いはエチレンとの組み合わ
せで使用される。
【0027】環状オレフィンとしては、基本的には、エ
チレン系不飽和結合とビシクロ環とを有する脂環族炭化
水素化合物、特にビシクロ[2、2、1]ヘプト−2−
エン骨格を有する炭化水素化合物であり、具体的には次
のものが挙げられるが、勿論これに限定されるものでは
ない。
【0028】ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
誘導体;例えば下記式(1)
【化1】 式中、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、
或いはアルキリデン基であり、nは1〜4の数である
(以下同様である)、で表されるビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン誘導体。特に、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン 6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 5,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン 1−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 6−n−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン 6−イソブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン 7−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン。
【0029】トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−
デセン誘導体;例えば、下記式(2)
【化2】 で表されるトリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デ
セン誘導体。特に、トリシクロ[4.3.0.12.5
−3−デセン 2−メチルトリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デ
セン 5−メチルトリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デ
セン。
【0030】トリシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−
ウンデセン誘導体;例えば、下記式(3)
【化3】 で表されるトリシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−ウ
ンデセン誘導体。特に、トリシクロ[4.4.0.1
2.5]−3−ウンデセン 10−メチルトリシクロ[4.4.0.12.5 ]−3−
ウンデセン。
【0031】テトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10]−3−ドデセン誘導体、例えば、下記式(4)
【化4】 で表されるテトラシクロ[4.4.0.12.5
7.10]−3−ドデセン誘導体。特に、テトラシクロ
[4.4.0.12.5 .17.10]−3−ドデセン 8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5
7.10]−3−ドデセン 8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5
7.10]−3−ドデセン 8−プロピルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10]−3−ドデセン 8−ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5
7.10]−3−ドデセン 8−イソブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10]−3−ドデセン 8−ヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10]−3−ドデセン 8−シクロヘキシルテトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10]−3−ドデセン 8−ステアリルテトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10]−3−ドデセン 5,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10]−3−ドデセン 2,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10]−3−ドデセン 8,9−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12.5
7.10]−3−ドデセン 8−エチル−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10]−3−ドデセン 11,12−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10]−3−ドデセン 2,7,9−トリメチルテトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10]−3−ドデセン 2,7−ジメチル−9−エチルテトラシクロ[4.4.
0.12.5 .17.10]−3−ドデセン 9−イソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン 9,11,12−トリメチルテトラシクロ[4.4.
0.12.5 .17.10]−3−ドデセン 9−エチル−11,12−ジメチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン 9−イソブチル−11,12−ジメチルテトラシクロ
[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン 5,8,9,10−テトラメチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .17. 10]−3−ドデセン 8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10]−3−ドデセン 8−エチリデン−9−メチルテトラシクロ[4.4.
0.12.5 .17.10]−3−ドデセン 8−エチリデン−9−エチルテトラシクロ[4.4.
0.12.5 .17.10]−3−ドデセン 8−エチリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン 8−エチリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.
0.12.5 .17.10]−3−ドデセン 8−n−プロピリデンテトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10]−3−ドデセン 8−n−プロピリデン−9−メチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン 8−n−プロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン 8−n−プロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ
[4.4.0.12. 5 .17.10]−3−ドデセン 8−n−プロピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン 8−イソプロピリデンテトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10]−3−ドデセン 8−イソプロピリデン−9−メチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン 8−イソプロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン 8−イソプロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ
[4.4.0.12. 5 .17.10]−3−ドデセン 8−イソプロピリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.
4.0.12.5 .1 7.10]−3−ドデセン。
【0032】ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .0
2.7 .09.13]−4−ペンタデセン誘導体;例えば、下
記式(5)
【化5】 で表されるペンタシクロ[6.5.1.13.6
2.7 .09.13]−4−ペンタデセン誘導体。特に、ペ
ンタシクロ[6.5.1.13.6 .02.7 .09.13]−
4−ペンタデセン 1,3−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13.6
2.7 .09.13]−4−ペンタデセン 1,6−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13.6
2.7 .09.13]−4−ペンタデセン 14,15−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.1
3.6 .02.7 .09.13]−4−ペンタデセン。
【0033】ペンタシクロ[7.4.0.12.5 .1
9.12.08.13]−3−ペンタデセン誘導体、例えば下記
式(6)
【化6】 で表されるペンタシクロ[7.4.0.12.5
9.12.08.13]−3−ペンタデセン誘導体。特に、ペ
ンタシクロ[7.4.0.12.5 .19.12.08.13]−
3−ペンタデセン メチル置換ペンタシクロ[7.4.0.12.5
9.12.08.13]−3−ペンタデセン。
【0034】ペンタシクロ[6.5.1.13.6 .0
2.7 .09.13]−4,10−ペンタデカジエン誘導体、
例えば下記式(7)
【化7】 で表されるペンタシクロ[6.5.1.13.6
2.7 .09.13]−4,10−ペンタデカジエン誘導
体。特に、ペンタシクロ[6.5.1.13.6
2.7 .09.13]−4,10−ペンタデカジエン。
【0035】ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .1
9.12.08.13]−3−ヘキサデセン誘導体、例えば下記
式(8)
【化8】 で表されるペンタシクロ[8.4.0.12.5
9.12.08.13]−3−ヘキサデセン誘導体。特に、ペ
ンタシクロ[8.4.0.12.5 .19.12.08.13]−
3−ヘキサデセン 11−メチル−ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .1
9.12.08.13]−3−ヘキサデセン 11−エチル−ペンタシクロ[8.4.0.12.5 .1
9.12.08.13]−3−ヘキサデセン 10,11−ジメチル−ペンタシクロ[8.4.0.1
2.5 .19.12.08. 13]−3−ヘキサデセン。
【0036】ペンタシクロ[6.6.1.13.6 .0
2.7 .09.14]−4−ヘキサデセン誘導体、例えば、下
記式(9)
【化9】 で表されるペンタシクロ[6.6.1.13.6
2.7 .09.14]−4−ヘキサデセン誘導体。特に、ペ
ンタシクロ[6.6.1.13.6 .02.7 .09.14]−
4−ヘキサデセン 1,3−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13.6
2.7 .09.14]−4−ヘキサデセン 1,6−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.13.6
2.7 .09.14]−4−ヘキサデセン 15,16−ジメチルペンタシクロ[6.6.1.1
3.6 .02.7 .09.14]−4−ヘキサデセン。
【0037】ヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .1
10.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン誘導体、
例えば下記式(10)
【化10】 で表されるヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .1
10.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン誘導体。
特に、ヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .110.13
2.7 .09.14]−4−ヘプタデセン 12−メチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .1
10.13 .02.7 .09. 14]−4−ヘプタデセン 12−エチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6 .1
10.13 .02.7 .09. 14]−4−ヘプタデセン 12−イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13.6
10.13 .02.7 .09.14]−4−ヘプタデセン 1,6,10−トリメチル−12−イソブチルヘキサシ
クロ[6.6.1.13.6 .110.13 .02.7
9.14]−4−ヘプタデセン。
【0038】ヘプタシクロ[8.7.0.12.9 .1
4.7 .111.17 .03.8 .012.16 ]−5−エイコセン
誘導体、例えば、下記式(11)
【化11】 で表されるヘプタシクロ[8.7.0.12.9
4.7 .111.17 .03.8 .0 12.16 ]−5−エイコセ
ン誘導体。特に、ヘプタシクロ[8.7.0.12.9
4.7 .111.17 .03.8 .012.16]−5−エイコセ
ン。
【0039】ヘプタシクロ[8.7.0.13.6 .1
10.17 .112.15 .02.7 .011.16]−4−エイコセ
ン誘導体、例えば、下記式(12)
【化12】 で表されるヘプタシクロ[8.7.0.13.6 .1
10.17 .112.15 .02.7 .011.16 ]−4−エイコセ
ン誘導体。特に、ヘプタシクロ[8.7.0.13.6
10.17 .112.15 .02.7 .011.1 6 ]−4−エイコ
セン ジメチル置換ヘプタシクロ[8.7.0.13.6 .1
10.17 .112.15 .0 2.7 .011.16 ]−4−エイコセ
ン。
【0040】ヘプタシクロ[8.8.0.12.9 .1
4.7 .111.18 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイコ
セン誘導体、例えば、下記式(13)
【化13】 で表されるヘプタシクロ[8.8.0.12.9
4.7 .111.18 .03.8 .0 12.17 ]−5−ヘンエイ
コセン誘導体。特に、ヘプタシクロ[8.8.0.1
2.9 .14.7 .111.18 .03.8 .012.17]−5−ヘ
ンエイコセン。
【0041】ヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .1
11.18 .113.16 .03.8 .012.17]−5−ヘンエイ
コセン誘導体、例えば下記式(14)
【化14】 で表されるヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .1
11.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイ
コセン誘導体。特に、ヘプタシクロ[8.8.0.1
4.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.1 7 ]−5−
ヘンエイコセン 15−メチル−ヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .1
11.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイ
コセン トリメチル置換ヘプタシクロ[8.8.0.14.7 .1
11.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−ヘンエイ
コセン。
【0042】オクタシクロ[8.8.0.12.9 .1
4.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5−
ドコセン誘導体、例えば、下記式(15)
【化15】 で表されるオクタシクロ[8.8.0.12.9
4.7 .111.18 .113.16 .03.8 .012.17 ]−5
−ドコセン誘導体。特に、オクタシクロ[8.8.0.
2.9 .14.7 .111.18 .113.16 .03.8.0
12.17 ]−5−ドコセン 15−メチルオクタシクロ[8.8.0.12.9 .1
4.7 .111.18 .113 .16 .03.8 .012.17 ]−5−
ドコセン 15−エチルオクタシクロ[8.8.0.12.9 .1
4.7 .111.18 .013 .16 .03.8 .012.17 ]−5−
ドコセン。
【0043】ノナシクロ[10.9.1.14.7 .1
13.20 .115.18 .02.10 .03.8.012.21 .0
14.19 ]−5−ペンタコセン誘導体、例えば下記式(1
6)
【化16】 で表されるノナシクロ[10.9.1.14.7 .1
13.20 .115.18 .02.10.03.8 .012.21 .0
14.19 ]−5−ペンタコセン誘導体。特に、ノナシクロ
[10.9.1.14.7 .113.20 .115.18 .0
2.10 .03.8 .012.21 .014.19 ]−5−ペンタコセ
ン トリメチル置換ノナシクロ[10.9.1.14.7 .1
13.20 .115.18 .02.10 .03.8 .012.21 .0
14.19 ]−5−ペンタコセン。
【0044】ノナシクロ[10.10.1.15.8 .1
14.21 .116.19 .02.11 .04.9 .013.22 .0
15.20 ]−6−ヘキサコセン誘導体、例えば、下記式
(17)
【化17】 で表されるノナシクロ[10.10.1.15.8 .1
14.21 .116.19 .02.11 .04.9 .013.22 .0
15.20 ]−6−ヘキサコセン誘導体。特に、ノナシクロ
[10.10.1.15.8 .114.21 .116.19 .0
2.11 .04 .9 .013.22 .015.20 ]−6−ヘキサコ
セン。
【0045】環状オレフィンの他の例として、次のもの
を挙げることもできる。 5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン 5−メチル−5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エン 5−ベンジル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン 5−トリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 5−(エチルフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン 5−(イソプロピルフェニル)−ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン 5−(ビフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エン 5−(β−ナフチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン 5−(α−ナフチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン 5−(アントラセニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン 5,6−ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エン シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物 1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレン 1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘ
キサヒドロアントラセン 8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10 ]−3−ドデセン 8−メチル−8−フェニル−テトラシクロ[4.4.
0.12.5 .17.10]−3−ドデセン 8−ベンジル−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10 ]−3−ドデセン 8−トリル−テトラシクロ[4.4.0.12.5 .1
7.10 ]−3−ドデセン 8−(エチルフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.
2.5 .17.10 ]−3−ドデセン 8−(イソプロピルフェニル)−テトラシクロ[4.
4.0.12.5 .17. 10 ]−3−ドデセン 8,9−ジフェニル−テトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10 ]−3−ドデセン 8−(ビフェニル)テトラシクロ[4.4.0.
2.5 .17.10 ]−3−ドデセン 8−(β−ナフチル)テトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10 ]−3−ドデセン 8−(αナフチル)−テトラシクロ[4.4.0.1
2.5 .17.10 ]−3−ドデセン 8−(アントラセニル)−テトラシクロ[4.4.0.
2.5 .17.10 ]−3−ドデセン (シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物)にシク
ロペンタジエンをさらに付加した化合物 11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.5.1.1
3.6 .02.7 .09.13 ]−4−ペンタデセン 11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.6.1.1
3.6 .02.7 .09.14 ]−4−ヘキサデセン 11−フェニル−ヘキサシクロ[6.6.1.13.6
10.13 .02.7 .09.14 ]−4−ヘプタデセン 14,15−ベンゾ−ヘプタシクロ[8.7.0.1
2.9 .14.7 .111.1 7 .03.8 .012.16 −5−エイ
コセン]
【0046】この共重合体(COC)は、50乃至22
モル%、特に40乃至22モル%の環状オレフィンと残
余のエチレンとから誘導され且つ200℃以下、特に1
50乃至60℃のガラス転移点(Tg)を有するのがよ
い。
【0047】この共重合体の分子量は、特に制限はない
が、デカリン中135℃で測定して、0.1乃至20d
l/gの極限粘度[η]を有するのがよく、また、その
結晶化度は、X線回折法で測定して、一般に10%以
下、特に5%以下である。
【0048】上記共重合体(COC)は、オレフィンと
環状オレフィンとを、それ自体公知のバナジウム系触媒
或いはメタロセン系触媒の存在下にランダム重合させる
ことにより得られる。好適な共重合体(COC)は、三
井石油化学株式会社から、APELの商品名で入手しう
る。
【0049】環状オレフィン系共重合体は、単独で用い
ることが好ましいが、その本質を損なわない範囲、即ち
50重量%よりも少ない量、特に30重量%以下の量
で、他のオレフィン系樹脂とのブレンド物の形で使用す
ることもできる。他のオレフィン系樹脂としては、オレ
フィン系ホモポリマーやコポリマーが好適に使用され
る。例えば、低密度、中密度或いは高密度のポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペンテン
−1、プロピレン−エチレン共重合体、アイオノマー、
エチレン−アクリル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体等を挙げることができる。勿論これらのオレフィ
ン系樹脂は単独でも二種以上の組み合わせでも使用する
ことができる。
【0050】ブレンドするこれらのオレフィン系樹脂
は、一般に0.1乃至50g/10min、特に0.2
乃至30g/10minのMFR(メルトフローレー
ト)を有しているのがよく、成形法に応じて、押出グレ
ードのものや射出グレードのものを適宜選択使用するこ
とができる。
【0051】上記環状オレフィン系共重合体には、それ
自体公知の配合剤、例えば顔料、充填剤、酸化防止剤、
滑剤、安定剤、紫外線吸収剤等をそれ自体公知の処方に
従って配合しうる。
【0052】環状オレフィン系共重合体のペレットは
0.1乃至0.2のアスペクト比と3.5mm以上の長
軸方向寸法を有するペレットが好適である。ペレットの
寸法があまりに小さくなる場合、こすれ合い防止の効果
が少なくなり、架橋ゲルの発生傾向が大きくなる。ペレ
ットの形状は、球状、ダイス状、円柱状、角柱状等の任
意の形状をとりうるが、特に球状乃至球状に近い形状の
ペレットが、ペレット同士のこすれ合いの程度を軽減す
る上で望ましい。
【0053】滑剤としては、高級脂肪酸金属塩:特にス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸マグネシウム等、脂肪酸アミド:特にオレイン酸アミ
ド、エシル酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン
酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレン
ビスステアリン酸アミド等が好適である。
【0054】滑剤の外部添加量は、環状オレフィン系共
重合体のペレットに対して、0.01乃至0.3重量%
であることが好ましい。
【0055】樹脂ペレットに対する滑剤の外部添加は、
樹脂ペレットに秤量した粉末状の滑剤を添加し、両者を
穏やかに撹拌混合するだけでよく、この混合は、それ自
体公知の撹拌器や混合機、例えばリボンブレンダー、コ
ニカルブレンダー、ヘンシェルミキサーのような各種混
合機を用いて行うことができる。また、この混合は、押
出機や射出機のフィード中に行うこともできる。
【0056】添加混合物を、押出機や射出機に供給し、
溶融混練した後に予備成形体に成形し、次いで予備成形
体を延伸成形することにより任意の形状に成形する。こ
の際、ガラス転移温度+200℃以下の温度、特にガラ
ス転移温度+150℃以下の温度で溶融混練すること
が、架橋ゲルの生成を押さえる点で望ましい。
【0057】押出機としては、任意のスクリュウを備え
た押出機が好適に使用される。ダイスとしては、フラッ
トダイやリングダイを使用することができる。
【0058】射出機としては、射出プランジャまたはス
クリューを備えたそれ自体公知のものが使用され、ノズ
ル、スプルー、ゲートを通して前記混合物を射出型中に
射出する。これにより、樹脂が射出型キャビティ内に流
入し、冷却固化されてプリフォーム等の予備成形品が得
られる。
【0059】本発明は、コールドパリソン法のように、
一旦予備成形体を製造し、この予備成形体を最終成形品
に延伸成形する用途に有用である。例えば、射出成形に
より、試験管状の有底プリフォームを成形し、この有底
プリフォームに気体を吹き込むと共に軸方向に引っ張り
延伸して二軸延伸成形ボトルとする。また、シートに熱
成形後、プラグアシスト成形、圧空成形して、延伸カッ
プ状容器とする。この際器壁は高さ方向に分子配向され
る。更に、フィルムをインフレーション成形、キャスト
成形し、次いで、一軸或いは二軸方向に延伸して延伸フ
ィルムとする。
【0060】延伸成形は、樹脂のガラス転移点にもよる
が、一般に70乃至200℃、特に80乃至180℃の
範囲がよく、延伸倍率は1.2乃至20倍、特に1.3
乃至16倍の範囲が適当である。
【0061】本発明は、各種プラスチック包装容器、例
えばボトル、カップ、チューブ、プラスチック缶、パウ
チ、キャップ等として、またフィルム、トレイ等の包装
材料として、更にコンテナー、タンク、籠等の流通用容
器として、更にパイプ、ケース等の構造物を製造するの
に有用である。
【0062】
【実施例】本発明を次の例で説明する。実験例における
成形方法及び評価方法は以下の通りである。
【0063】(成形方法)環状オレフィン共重合体の樹
脂ペレットを熱溶融させプリフォーム(成形前駆体)を
射出成形し、このプリフォームを二軸延伸ブロー成形
し、成形品を得る。射出成形及び延伸ブロー成形を行っ
た成形機は、日精ASB機械工業(株)製二軸延伸ブロ
ー成形機、日精ASB−50Hである。特に記載のない
場合、この成形機を用いた。
【0064】(1)ガラス転移点(Tg)の測定 ガラス転移点の測定には、パーキンエルマー社製のDS
C−2型を使用した。ガラス転移点の測定方法は、環状
オレフィン共重合体の樹脂ペレットを粉砕し、測定パン
の中に封入し、測定サンプルとした。昇温速度は10℃
/分で測定した。
【0065】 (2)成形温度の測定 溶融混練温度 溶融樹脂用温度計を用い、直接樹脂温度を測定した。 延伸温度 非接触赤外線温度計を用い、延伸成形直前のプリフォーム温度 を測定した。
【0066】(3)ゲルの量 ゲルの評価法:視覚により、 殆どないものを◎ わずかにあるものを○ 即座に確認できるものを△ かなりあるものを×と判定した。
【0067】実施例1 環状オレフィン共重合体、APEL6508(三井石油
化学工業(株)製、Tg=70℃)を用い、薬用ガラス
規格5K瓶と同等の錠剤瓶(重量8.9g、平均肉厚
1.5mm)を、上記(成形方法)で記載した延伸ブロ
ー成形機で延伸ブロー成形を行った。射出成形時の樹脂
温度は210℃、プリフォームの延伸温度は110℃で
ある。樹脂ペレットの外部添加剤として、エチレンビス
ステアリン酸アミドを使用した。重合時に添加された酸
化防止剤:IRGANOX1010 (チバガイギー社製)が内部添
加されているが、この内部添加されている酸化防止剤の
量を0.1重量%とし、ペレット化した。溶融成形前に
ペレットに外部添加したエチレンビスステアリン酸アミ
ドの添加量を変化させた結果を表1に示す。ペレットは
直径5mmの球状のものを用いた。
【0068】
【表1】
【0069】外部添加量を1.0wt%以上に増加させ
ると、成形時にスクリューが滑り、またペレットのフィ
ード安定性が損なわれ、成形安定性が悪化した。また、
著しくはエアーの巻き込みによる気泡が生じた。
【0070】比較例1 実施例1と同様の樹脂を用い、実施例1と同様の外部添
加剤を用いず、IRGANOX1010の内部添加量を変化させ成
形した。結果を表2に示す。
【0071】
【表2】 内部添加量を増やしても、ゲル発生防止効果は得られな
かった。
【0072】実施例2 外部滑剤として、ステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸カルシウムを使用する以外は実施例1と同様にし
て、ボトルの成形を行った。結果を表3に示す。
【0073】
【表3】 これらの滑剤は極少量添加することにより効果がでるこ
とがわかった。ただし、0.3wt%以上添加するとホ
ッパーローダー等に外部滑剤の粉末が付着する等の問題
が生じた。
【0074】比較例2 外部滑剤として、内部添加酸化防止剤と同じIRGANOX101
0、及びパルミチン酸とステアリン酸のモノグリセリン
エステルとジグリセリンエステルの混合物(脂肪酸エス
テル)、或いは、帯電防止剤として使用されるエレクト
ロストリッパー(花王石鹸(株))を使用して、実施例
1と同様の成形を行った。結果は何れも同等であり、表
4に示す。
【表4】 ゲルの発生防止には、ある程度多量にこれらを加える必
要があった。ただし、0.2wt%以上加えた場合には
ホッパーやホッパーローダーにこれらの粉末が付着する
という問題が生じた。
【0075】比較例3 外部滑剤として、脂環族飽和炭化水素(石油樹脂)であ
る荒川化学工業(株)製、ARKON P−100を1
0.0wt%外部添加したものを用い、実施例1と同様
の成形を行った。ゲルの発生防止には効果がなかった。
【0076】実施例3 実施例1の環状オレフィン共重合体に実施例1と同様の
外部滑剤を外部添加剤として用い、その添加量をそれぞ
れ0.1wt%とし、樹脂ペレット形状を変化させて実
施例1と同様に成形した。結果を表5に示す。ペレット
の寸法は、ノギスを用いて測定した。
【0077】
【表5】
【0078】以上の結果より、アスペクト比1.0乃至
2.0、長軸寸法3.5mm以上で球形に近いものがゲ
ルの発生が少ないことがわかった。
【0079】実施例4 実施例1の環状オレフィン共重合体のエチレン共重合量
を変化させガラス転移点(Tg)を変化させた樹脂につ
き実施例1と同様に酸化防止剤IRGANOX1010
を内部添加剤として0.1wt%用いるが、外部添加剤
として、同添加剤を0.1wt%、ステアリン酸マグネ
シウムあるいはエチレンビスステアリン酸アミドを0.
02wt%、ステアリン酸モノグリセリンエステル0.
2wt%用いることとし、樹脂のTgに応じて溶融混練
温度を変化させて成形した。結果を表6に示す。
【0080】
【表6】
【0081】樹脂のTgが120℃以上のものに関し
て、IRGANOX、ステアリン酸モノグリセリンエス
テルはゲルの発生が多くみられた。それに対し、ステア
リン酸マグネシウム、エチレンビスステアリン酸アミド
は高Tgの樹脂にも効果があった。
【0082】比較例4 実施例1の環状オレフィン共重合体を用いて、インジェ
クションブロー成形機にて実施例1と同様の形状の容器
を成形した。実施例1と同様、酸化防止剤IRGANOX 1010
を内部添加剤として0.1wt%用い、外部添加剤と
して同添加剤を0.1wt%、ステアリン酸マグネシウ
ムを0.02wt%、あるいはステアリン酸カルシウム
を0.4wt%添加し、樹脂のTgに応じて溶融混練温
度を変化させて成形した。結果を表7に示す。 成形条件 射出成形時の樹脂温度はTgに応じて210〜300℃
で、ブロー時のプリフォーム温度はTgに応じて70〜
200℃の範囲で成形した。 成形機 AMS Kerplas社製インジェクションブローマシ
ン ブロー倍率(面積倍率)は1.4倍である。
【0083】
【表7】
【0084】インジェクションブローで成形した成形品
は殆ど溶融成形に近い高温成形のため延伸されていず、
ゲルは存在していたとしても外観上目立たなかったと思
われる。
【0085】実施例5 実施例1と同様な成形機を用い、実施例1の環状オレフ
ィン共重合体(Tg=70℃)に実施例1と同様の外部
滑剤を外部添加剤として用い、その添加量をそれぞれ
0.1wt%とし、実施例1と同様な形状の容器を溶融
混練温度を変化させて成形した。結果を表8に示す。
【0086】
【表8】
【0087】樹脂のTgよりも著しく高温成形した場
合、ゲルの発生が認められた。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、環状オレフィン系共重
合体を含有する樹脂ペレットに滑剤として脂肪酸金属塩
または脂肪酸アミドを外部添加し、添加混合物を溶融混
練した後に予備成形体に成形し、次いで予備成形体を延
伸成形することにより、成形の際のゲル化成分の発生が
有効に防止され、透明性等の光学的特性、外観特性、商
品価値等に優れた成形体を製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29C 55/28 B29C 55/28 C08J 5/00 CES C08J 5/00 CES // B29K 23:00 B29K 23:00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状オレフィン系共重合体を含有する樹
    脂ペレットに滑剤として脂肪酸金属塩または脂肪酸アミ
    を外部添加し、添加混合物を溶融混練した後に予備成
    形体に成形し、次いで予備成形体を延伸成形することを
    特徴とする環状オレフィン共重合体の成形方法。
  2. 【請求項2】 樹脂ペレット当たり滑剤を0.01乃至
    0.3重量%外部添加する請求項1記載の成形方法。
  3. 【請求項3】 滑剤がステアリン酸マグネシウム、ステ
    アリン酸カルシウム、エチレンビスステアリン酸アミド
    である請求項1記載の成形方法。
  4. 【請求項4】 樹脂ペレットが1.0乃至2.0のアス
    ペクト比と3.5mm以上の長軸方向寸法を有するペレ
    ットであることを特徴とする請求項1記載の成形方法。
  5. 【請求項5】 滑剤を外部添加した樹脂ペレットを、ガ
    ラス転移温度+200℃以下の温度で溶融混練する請求
    項1記載の成形方法。
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