JP3459453B2 - 水易分散性粉末組成物及びこれを配合した粉末化粧料 - Google Patents

水易分散性粉末組成物及びこれを配合した粉末化粧料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用時に水に分散して
使用し、優れた水分散性を有する粉末組成物及びこれを
配合した粉末化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】基礎化粧品における粉末製品は、使用時
に水性溶液に溶解、あるいは分散した後皮膚に塗布する
ものがほとんどであり、皮膚の柔軟化やしっとり感を付
与するために油性成分を配合したもの、また美容効果を
付与するために脂溶性薬剤を配合したものがある。しか
し室温で固体の油性成分を配合する場合は、水への分散
性が悪くなる為に、水に対する分散性の良好な粉体と混
合して顆粒状にしたり、界面活性剤で処理して油性成分
の水に対する分散性を高めたりしている(特開昭63−
254180号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、顆粒状
にした油性成分の配合は、水への分散性は向上するもの
の、塗布時に顆粒が崩壊せずにざらつきや痛みを感じる
ことがあった。また、界面活性剤で処理した場合には、
粉末化した油性成分と界面活性剤を有機溶剤中で十分混
合した後、有機溶剤を揮散させて界面活性剤を油性粉末
表面に吸着させる方法が一般的であり、用いる有機溶剤
は低沸点の物質がほとんどであるために、人体への影
響、環境汚染、火災、爆発など製造上の危険性といった
点で近年問題視されるようになっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな欠点を有さない粉末組成物を得るべく鋭意検討を進
めた結果、室温で固体の粉末状脂溶性物質と、非イオン
性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤
から選ばれる一種又は二種以上の界面活性剤を特定の比
率で凍結乾燥処理して得られる粉末組成物によって達成
することができることを見い出した。
【0005】すなわち本発明は、融点が50℃以上の粉
末状脂溶性物質と、非イオン性界面活性剤、陰イオン性
界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる一種又は二種
以上の界面活性剤とを、1:0.01〜1:2の比率
(重量比)で水に分散し、その分散液を凍結乾燥処理し
て得られる水易分散性粉末組成物及び該組成物の製造方
法並びに該組成物を配合してなる粉末化粧料を提供する
ものである。
【0006】本発明における粉末状脂溶性物質は、融点
が50℃以上で、通常化粧品、医薬品等に使用される脂
肪酸類、ロウ類、炭化水素類、高級アルコール類、エス
テル類及びビタミン類から任意に選択され、粉砕処理し
たものが使用される。脂肪酸類としては例えば、パルミ
チン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等が挙げられ、ロウ
類としては、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツ
ロウ等、炭化水素類としては、パラフィンワックス、セ
レシン、マイクロクリスタリンワックス等、高級アルコ
ール類としては、ベヘニルアルコール、コレステロー
ル、フィトステロール等、エステル類としては、ジステ
アリン酸グリセリル、ジステアリン酸エチレングリコー
ル、ステアリン酸コレステリル等が挙げられる。
【0007】粉末状脂溶性物質を脂溶性ビタミンに特定
した場合には、肌荒れ、にきび、日焼け、しみに対する
治癒効果を付与することができる。こうした脂溶性ビタ
ミンとしては、アシル化アスコルビン酸、アシル化ピリ
ドキシン、ビタミンD等が挙げられるが、特にアシル化
アスコルビン酸、アシル化ピリドキシンが好適である。
【0008】アシル化アスコルビン酸としては、例えば
ステアリン酸アスコルビル、ジステアリン酸アスコルビ
ル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコ
ルビル、トリパルミチン酸アスコルビル、ジイソパルミ
チン酸アスコルビル、ジオレイン酸アスコルビル等が挙
げられ、またアシル化ピリドキシンとしてはジオクタン
酸ピリドキシン、ジカプリン酸ピリドキシン、ジラウリ
ン酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、トリ
パルミチン酸ピリドキシン等が挙げられる。
【0009】一方、本発明において必須成分である界面
活性剤のうち、非イオン性界面活性剤としては通常化粧
品、医薬品で使用されているものであれば特に限定はな
いが、例えばグリセリン脂肪酸エステル及びアルキレン
グリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び
アルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂
肪酸エステル及びアルキレングリコール付加物、ソルビ
タン脂肪酸エステル及びアルキレングリコール付加物、
ソルビトール脂肪酸エステル及びアルキレングリコール
付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、庶
糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0010】陰イオン性界面活性剤としては通常化粧
品、医薬品で使用されているもので特に限定はないが、
例えば高級脂肪酸塩、アシルアミノ酸塩、アシルメチル
タウリン塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アル
キルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリ
ン酸塩等が挙げられる。
【0011】両性界面活性剤としては通常化粧品、医薬
品で使用されているもので特に限定はないが、例えば植
物種子、卵黄より得られるリン脂質及びその水素添加
物、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルア
ミドプロピルベタイン、アルキルアミドプロピルジメチ
ルアミノ酢酸ベタイン、アルキル−N−カルボキシメチ
ル−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等が挙げ
られる。
【0012】本発明における粉末状脂溶性物質と総界面
活性剤は1:0.01〜1:2(重量%)の比率で調製
することが必要である。この範囲より界面活性剤が少な
くなると水分散性が悪くなり、一方この範囲より界面活
性剤が多くなりすぎると粉末としての流動性が悪くな
り、水分散性においても良好なものは得られない。この
ようにして得られた粉末組成物は0.01重量%以上の
任意の量で化粧料中に配合することができる。
【0013】本発明による粉末化粧料には、発明の効果
を損なわない範囲で、その他の粉体、その他の油性成
分、色素、香料、多価アルコール、防腐剤、水溶性高分
子等を適宜配合することができる。このようにして得ら
れた粉末化粧料は、水への分散が良好で、肌をしっとり
させ、あるいは低度の皮膚疾患にも十分効果の期待でき
る優れたものである。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を詳細に説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0015】実施例1〜3、比較例1〜8 表1に記載の組成にて水分散組成物を調製し、その外
観、水分散性を下記評価基準に基づいて評価した。その
結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】(製法) 実施例1〜3及び比較例7〜8 界面活性剤を精製水に加熱もしくは室温にて溶解または
均一分散後、脂溶性粉末を添加しホモミキサーにて30
00R.P.M.5分間攪拌する。その後−40℃の冷
凍機にて12時間放置し凍結させたものを凍結乾燥し、
粉末を得た。 比較例1〜3 界面活性剤を有機溶剤に室温にて溶解させた後脂溶性粉
末を添加し、湯煎上で手攪拌しながら有機溶剤を揮散さ
せて粉末を得た。 比較例4〜6 界面活性剤を精製水に溶解または均一分散させたものを
粉体攪拌機にて脂溶性粉末を攪拌しているところに徐々
に添加し、熱風棚式乾燥機にて乾燥後、粉末を得た。
【0018】(評価基準) 1:外観 ○:良好な流動性のある粉末であるこ
と ×:流動性が悪く、また一部塊状物が見られる 2:水分散性 ○:水に混ぜたとき均一に混ざる △:水に混ぜたとき一部塊状のものが認められる ×:水に混ぜたとき均一に分散しない
【0019】表1の結果から明らかな如く、本発明品で
ある実施例1〜3の粉末は、良好な流動性を有すると共
に、水に容易に分散するものであった。これに対して界
面活性剤の比率の小さい比較例7では、水分散性が悪
く、水に均一に分散しないものであった。また界面活性
剤の比率の大きい比較例8では、粉末としての流動性が
悪く、一部に塊状物がみられ、粉末組成物として品質の
劣るものであった。凍結乾燥によらず、熱風棚式乾燥機
で乾燥させた比較例4〜6の粉末は、外観的には流動性
が良好であるが、水分散性において劣っていた。有機溶
剤を用いて得られる比較例1〜3の粉末は、粉末として
の流動性も良く、水分散性も良好なものであるが、この
方法は、上記した如く、火災や爆発といった製造上の危
険性、環境等への影響という観点から、製法として見直
しの必要となってきているものである。
【0020】実施例4 粉末クリーム (処方) (重量%) (1)実施例1の水易分散性粉末 50 (2)香料 適量 (3)D−マンニット 残量 (製法)上記各成分を攪拌混合し、粉末クリームを得
た。本品は水に対して良好に分散し、塗布後の肌に充分
なしっとり感を付与するものであった。
【0021】実施例5 美白パウダー (処方) (重量%) (1)実施例2の水易分散性粉末 10 (2)香料 適量 (3)タルク 5 (4)マルトース 残量 (製法)上記各成分を攪拌混合し、美白パウダーを得
た。本品は水に対して良好に分散し、継続使用によりし
みの減少がみられるものであった。
【0022】実施例6 肌荒れ改善パウダー (処方) (重量%) (1)実施例3の水易分散性粉末 10 (2)香料 適量 (3)マイカ 5 (4)デキストリン 残量 (製法)上記各成分を攪拌混合し、肌荒れ改善パウダー
を得た。本品は水に対して良好に分散し、継続使用によ
り肌荒れの改善がみられるものであった。
【0023】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明により、水分
散性に優れ、使用性の極めて優れた粉末組成物が製造上
の問題もなく得ることができ、またこれを配合した粉末
化粧料が提供できたのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−279233(JP,A) 特開 平4−297405(JP,A) 特開 平2−243617(JP,A) 特開 平4−275216(JP,A) 特開 平4−244020(JP,A) 特開 昭63−280005(JP,A) 特開 平2−121906(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点が50℃以上の粉末状脂溶性物質
    と、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両
    性界面活性剤から選ばれる一種又は二種以上の界面活性
    剤とを、1:0.01〜1:2の比率(重量比)で水に
    分散し、その分散液を凍結乾燥処理して得られる水易分
    散性粉末組成物。
  2. 【請求項2】 粉末状脂溶性物質がアシル化アスコルビ
    ン酸類、アシル化ピリドキシン類から選ばれる一種また
    は二種以上であることを特徴とする請求項1の水易分散
    性粉末組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の水易分散性粉末
    組成物を配合することを特徴とする粉末化粧料。
  4. 【請求項4】 融点が50℃以上の粉末状脂溶性物質
    と、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両
    性界面活性剤から選ばれる一種又は二種以上の界面活性
    剤とを、1:0.01〜1:2の比率(重量比)で水に
    分散し、その分散液を凍結乾燥処理することを特徴とす
    る水易分散性粉末組成物の製造方法。
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