JP3458932B2 - 物品保管設備 - Google Patents

物品保管設備

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JP3458932B2
JP3458932B2 JP04228396A JP4228396A JP3458932B2 JP 3458932 B2 JP3458932 B2 JP 3458932B2 JP 04228396 A JP04228396 A JP 04228396A JP 4228396 A JP4228396 A JP 4228396A JP 3458932 B2 JP3458932 B2 JP 3458932B2
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博 上田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、奥行き方向に複数
の物品保持部を有する物品収納部を縦横に複数個並べて
構成された物品保管棚と、この物品保管棚に対する搬入
出部と前記各物品収納部との間で物品を搬送する搬送装
置と、前記物品保管棚における各物品収納部の物品保管
状態を記憶して管理するとともに、前記搬送装置の作動
を制御する制御手段とを備え、前記搬送装置が、各物品
収納部の複数の物品保持部に対して各別に物品の収納と
取出しが可能で、かつ、各物品収納部の手前に位置する
物品保持部に物品が存在しないときに奥に位置する物品
保持部に対して物品の収納と取出しが可能に構成された
物品保管設備に関する。
【0002】
【従来の技術】このような物品保管設備においては、物
品収納部の手前に物品が存在する状態で奥に位置する物
品を取出そうとすると、まず手前の物品を取出して仮置
き収納部に収納し、その後に奥の物品を取出さねばなら
ず、そのために手前の物品を仮置きするための空の収納
部が不可欠となる。そこで、従来においては、例えば実
開平5ー19210号公報に開示のように、複数個の物
品収納部のうちで特定の物品収納部を常に仮置き専用の
収納部として固定的に確保し、物品を収納する際は勿論
のこと、物品を取出す際にも、その取出し作業完了後に
おいて特定の仮置き収納部を常に空の状態に維持するよ
うに構成したものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、仮置き
用として特定の収納部を常に空の状態に維持しなければ
ならないので、物品の取出し作業時に仮置き収納部に物
品を収納した場合には、その後で必ず仮置き収納部の物
品を元の収納部に移し替えなければならず、その移し替
え作業のために物品取出し作業に要する時間が長くなる
虞れがあった。また、上述のように一旦仮置き収納部に
収納した物品を再び元の収納部に移し替える必要がある
ため、仮置き収納部に収納される物品についてみると、
何度も移し替えられることになって、その度に物品収納
部に対して位置ずれを生じ、その位置ずれが集積し、そ
の結果として位置ずれの大きさが許容限度を越えてしま
う虞れがある。したがって、上記公報にも開示のように
物品収納部に対する位置ずれを修正するための調芯手段
が必要となる。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
したもので、その目的は、仮置き収納部に物品を収納し
た場合においても、その後にその物品を元の物品収納部
に移し替える必要がなく、そのまま収納しておけばよい
ので、それによって物品取出し作業に要する時間の短縮
を図り得るとともに、場合によっては上述のような調芯
手段を設ける必要のない物品保管設備の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明によれば、搬送装置の作動を
制御する制御手段が、物品保管棚の物品収納部へ物品を
収納する際、少なくともひとつの物品収納部を空のまま
にして、この空の物品収納部を仮置き収納部として確保
する収納制御を実行するものであるから、物品の収納作
業完了後において少なくともひとつの物品収納部が仮置
き収納部として確保され、また、物品収納部から物品を
取出す際、物品収納部の手前に位置する物品保持部に物
品が存在すると、その手前の物品を取出して前記仮置き
収納部に収納し、かつ、奥に位置する物品保持部の物品
を取出して、その物品収納部を新たな仮置き収納部とす
る取出し制御を実行するものであるから、従来のように
仮置き収納部に収納した物品を元の物品収納部に移し替
える作業が不要となり、物品取出し作業に要する時間の
短縮を図ることができ、それでいて少なくともひとつの
仮置き収納部が確保されることになるので、物品の取出
し作業を支障なく行うことができ、さらに、必要によっ
ては上述した調芯手段をなくすことも可能となる。
【0006】また、請求項1に記載の発明によれば、前
記制御手段が、物品保管棚の物品収納部を複数のゾーン
に区画し、各ゾーン単位の複数の物品収納部毎に少なく
ともひとつの仮置き収納部を確保するように構成するも
のであるから、物品取出し作業時において仮置き収納部
に物品を収納する必要が生じた場合にも、搬送装置の移
動距離は各ゾーンの範囲内で済み、したがって、物品取
出し作業に要する時間をさらに短縮して、作業能率の向
上を図ることができる。
【0007】請求項2に記載の発明によれば、前記制御
手段が、物品収納部の複数のゾーンへの区画状態を変更
できるように構成するものであるから、物品保管棚に対
する物品の収納状態などに応じてゾーンの区画状態を適
宜変更することにより、例えば収納物品が少ない場合に
はゾーンの数を増やして作業能率の向上を図り、収納物
品が多い場合にはゾーンの数を減らして収納容量を大き
くするなど、そのときの状況に応じた適切な使用が可能
となる。
【0008】請求項3に記載の発明によれば、搬送装置
の作動を制御する制御手段が、物品保管棚の物品収納部
へ物品を収納する際、少なくともひとつの物品収納部を
空のままにして、この空の物品収納部を仮置き収納部と
して確保する収納制御を実行するものであるから、物品
の収納作業完了後において少なくともひとつの物品収納
部が仮置き収納部として確保され、また、物品収納部か
ら物品を取出す際、物品収納部の手前に位置する物品保
持部に物品が存在すると、その手前の物品を取出して前
記仮置き収納部に収納し、かつ、奥に位置する物品保持
部の物品を取出して、その物品収納部を新たな仮置き収
納部とする取出し制御を実行するものであるから、従来
のように仮置き収納部に収納した物品を元の物品収納部
に移し替える作業が不要となり、物品取出し作業に要す
る時間の短縮を図ることができ、それでいて少なくとも
ひとつの仮置き収納部が確保されることになるので、物
品の取出し作業を支障なく行うことができ、さらに、必
要によっては上述した調芯手段をなくすことも可能とな
る。 また、請求項3に記載の発明によれば、前記制御手
段が、前記取出し制御を実行する際、物品収納部の手前
に位置する物品保持部に物品が存在すると、その手前の
物品を取出して仮置き収納部の手前の物品保持部に収納
する取出し優先モードを実行するものであるから、その
後に仮置き収納部に収納した物品を取出す際、手前に位
置する物品を迅速に取出すことができ、取出し作業を優
先させる際に作業時間を短縮して作業能率の向上を図り
得る。
【0009】請求項4に記載の発明によれば、搬送装置
の作動を制御する制御手段が、物品保管棚の物品収納部
へ物品を収納する際、少なくともひとつの物品収納部を
空のままにして、この空の物品収納部を仮置き収納部と
して確保する収納制御を実行するものであるから、物品
の収納作業完了後において少なくともひとつの物品収納
部が仮置き収納部として確保され、また、物品収納部か
ら物品を取出す際、物品収納部の手前に位置する物品保
持部に物品が存在すると、その手前の物品を取出して前
記仮置き収納部に収納し、かつ、奥に位置する物品保持
部の物品を取出して、その物品収納部を新たな仮置き収
納部とする取出し制御を実行するものであるから、従来
のように仮置き収納部に収納した物品を元の物品収納部
に移し替える作業が不要となり、物品取出し作業に要す
る時間の短縮を図ることができ、それでいて少なくとも
ひとつの仮置き収納部が確保されることになるので、物
品の取出し作業を支障なく行うことができ、さらに、必
要によっては上述した調芯手段をなくすことも可能とな
る。 また、請求項4に記載の発明によれば、前記制御手
段が、前記取出し制御を実行する際、物品収納部の手前
に位置する物品保持部に物品が存在すると、その手前の
物品を取出して仮置き収納部の奥の物品保持部に収納す
る収納優先モードを実行するものであるから、その後に
収納作業を行う際、手前の物品保持部に必要な物品を迅
速に収納することができ、収納作業を優先させる際に作
業時間を短縮して作業能率の向上を図り得る。
【0010】請求項5に記載の発明によれば、搬送装置
の作動を制御する制御手段が、物品保管棚の物品収納部
へ物品を収納する際、少なくともひとつの物品収納部を
空のままにして、この空の物品収納部を仮置き収納部と
して確保する収納制御を実行するものであるから、物品
の収納作業完了後において少なくともひとつの物品収納
部が仮置き収納部として確保され、また、物品収納部か
ら物品を取出す際、物品収納部の手前に位置する物品保
持部に物品が存在すると、その手前の物品を取出して前
記仮置き収納部に収納し、かつ、奥に位置する物品保持
部の物品を取出して、その物品収納部を新たな仮置き収
納部とする取出し制御を実行するものであるから、従来
のように仮置き収納部に収納した物品を元の物品収納部
に移し替える作業が不要となり、物品取出し作業に要す
る時間の短縮を図ることができ、それでいて少なくとも
ひとつの仮置き収納部が確保されることになるので、物
品の取出し作業を支障なく行うことができ、さらに、必
要によっては上述した調芯手段をなくすことも可能とな
る。 また、請求項5に記載の発明によれば、前記制御手
段が、前記取出し制御を実行する際、物品収納部の手前
に位置する物品保持部に物品が存在すると、その手前の
物品を取出して仮置き収納部の手前の物品保持部に収納
する取出し優先モードの実行と仮置き収納部の奥の物品
保持部に収納する収納優先モードの実行とに切り換え可
能に構成するものであるから、取出し作業を優先させた
い場合には、取出し優先モードを実行することにより取
出し作業の能率向上を、また、収納作業を優先させたい
場合には、収納優先モードの実行により収納作業の能率
向上を図ることができ、そのときの状況に対応した最適
な使用が可能となる。
【0011】請求項6に記載の発明によれば、前記物品
保管棚が、搬送装置の搬送径路を挟んでその両側に、か
つ、両物品保管棚における物品収納部の収納取出口を前
記搬送径路側に向けて配設されるものであるから、搬送
径路を挟んで両側に位置する両物品保管棚に対する物品
の収納と取出しを共通の搬送装置で行うことができ、保
管設備の使用面積の割りには多数の物品を保管すること
ができるとともに、両物品保管棚の物品収納部間にわた
ってひとつのゾーンを区画することにより、物品取出し
作業時における搬送装置の移動距離を一層短くして、物
品取出し作業の能率向上を図ることができる。
【0012】請求項7に記載の発明によれば、前記物品
保持部が、物品を載置したパレットを保持するように構
成されるものであるから、物品の収納や取出しをパレッ
トを介して行うことができ、物品の種類や形状などに左
右されることがなく、さらに、パレットを保持する物品
保持部を各物品収納部の奥行き方向に2個ずつ配設し、
かつ、前記搬送装置を走行可能でかつ上下方向に昇降可
能な昇降台とこの昇降台に設けられた伸縮可能なフォー
クとを備えたスタッカークレーンから構成するものであ
るから、例えば、昇降装置を備えた自走可能な台車を設
けて、この台車をスタッカークレーンと各物品収納部と
の間で走行可能に構成し、この台車の走行と昇降装置と
によって、各物品収納部の物品保持部とスタッカークレ
ーンとの間で物品を移載するものなどに較べて、構造が
極めて簡単で、かつ、その作動も簡単となり、比較的低
コストで実施することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による物品保管設備の実施
の形態を図面に基づいて説明する。この物品保管設備
は、物流センターなどの倉庫内に設置して物品保管のた
めに使用されるもので、図1および図2に示すように、
物品を搬送する搬送装置としてのスタッカークレーン1
が、上下一対のレール2,3に沿って移動可能に構成さ
れ、このスタッカークレーン1による搬送径路4を挟ん
でその両側には、物品保管棚5が設置されている。これ
ら物品保管棚5は、上下方向に立設の複数本の柱部材6
や水平方向に配設の複数本の棚部材7などから構成さ
れ、物品収納部8を縦方向と横方向とに複数個ずつ並べ
た構造となっている。
【0014】各物品収納部8は、図3に示すように、柱
部材6に固着の腕部材9や、この腕部材9に固着の棚部
材7などからなり、一対の棚部材7上に物品載置用のパ
レットPが載置可能に構成されている。つまり、各パレ
ットP上に物品Cを載置して、そのパレットPを一対の
棚部材7間にわたって載置保持することで、物品Cを物
品収納部8に収納するのであり、この一対の棚部材7が
物品保持部10を構成し、この物品保持部10が2個並
べられている。換言すると、各物品収納部8が、その奥
行き方向に2個の物品保持部10を有し、かつ、物品収
納部8の収納取出口側がスタッカークレーン1による搬
送径路4側を向くように各物品保管棚5が設置されてい
る。
【0015】前記スタッカークレーン1は、物品保管棚
5に対する物品Cの搬入部11や搬出部12と各物品保
管棚5の物品収納部8との間で物品Cを搬送するもの
で、そのため、上下方向に昇降可能な昇降台13を備
え、かつ、この昇降台13には伸縮可能なフォーク14
を備えている。このフォーク14は、物品収納部8の奥
に位置する物品保持部10にまで伸長可能な構造で、手
前に位置する物品保持部10と奥に位置する物品保持部
10とに対して各別に物品CをパレットPに載置した状
態で収納したり、取出したりできるように、かつ、搬送
径路4の両側に位置する物品保管棚5の各物品収納部8
に対して収納ならびに取出し可能に構成されている。な
お、本明細書においては、便宜上、手前に位置する物品
保持部10に収納の物品を物品Aと、奥に位置する物品
保持部10に収納の物品を物品Bと称し、かつ、物品A
と物品Bとを総称して物品Cと称する。
【0016】前記物品保管棚5における各物品収納部8
の物品保管状態は、マイクロコンピュータからなる制御
部H1で記憶されて管理され、かつ、スタッカークレー
ン1の作動は、スタッカークレーン1に搭載のマイクロ
コンピュータからなる制御部H2により制御されるよう
に構成されている。前記制御部H1と制御部H2とは、
互いに通信可能に構成されていて、これら両制御部H
1,H2からなる制御部Hによって全体が制御され、後
述する収納制御や取出し制御の実行により、図4に示す
ように、各物品保管棚5の物品収納部8を複数のゾーン
Zに区画した状態において、各ゾーンZ毎に必ずひとつ
空の物品収納部8を確保して、それを仮置き収納部8a
とするように構成され、操作装置15の操作によって前
記制御部Hに制御指令を指示できるように構成されてい
る。
【0017】つぎに、この物品保管設備の制御作動を図
5から図7のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、オペレータが操作装置15を操作して入庫か出庫
かを指令することにより、図5に示すように、入庫指令
であれば入庫モードを実行し、出庫指令であれば出庫モ
ードを実行する。
【0018】入庫モードにおいては、パレットP上に載
置されて搬入部11にまで搬入されてきた物品Cに応じ
て、図6に示すように、入庫する物品の種類などの必要
な情報を入力し、必要に応じて収納形態を設定する。つ
まり、各物品保管棚5の物品収納部8を複数のゾーンZ
に区画するか否か、あるいは、新たに設定し直すか否か
を決定し、必要があれば、操作装置15を操作して区画
形式の設定処理を行うのである。区画形式の設定がなけ
れば、各物品保管棚5をひとつのゾーンZとして空の物
品収納部8があるか否かを検索し、空の物品収納部8を
ひとつ確保した状態で、さらに空の物品収納部8がある
か否か、また、手前の物品保持部10が空の物品収納部
8があるか否かを検索し、空の物品収納部8や手前のみ
が空の物品収納部8があれば、そのうちのひとつの物品
保持部10を特定して、その物品保持部10に物品Cを
収納する。この場合、空の物品収納部8に物品Cを収納
する際には、まず奥の物品保持部10に物品Bを収納
し、その後、手前の物品保持部10に物品Aを収納す
る。
【0019】この物品Cの収納作業においては、まず、
スタッカークレーン1のフォーク14が伸縮して、搬入
部11にある物品CをパレットPごと昇降台13上にま
で搬送する。その後、搬送径路4に沿ってスタッカーク
レーン1が移動するとともに、昇降台13が昇降して特
定した物品収納部8の収納取出口にまで至り、再びフォ
ーク14が伸縮し、物品CをパレットPごと棚部材7上
に載置して収納作業が完了する。これを繰り返して順次
収納作業を行うのであるが、この収納作業において、各
物品保管棚5をひとつのゾーンZとし、このひとつのゾ
ーンZにおいて必ずひとつの物品収納部8を空のままで
残し、この空の物品収納部8を仮置き収納部8aとして
確保する収納制御を実行するのであり、収納する余裕が
ないと、異常警報を発してリターンする。つまり、入庫
モードを実行しないのである。
【0020】図4の(イ)や(ロ)に示すような区画形
式の設定があると、各ゾーンZについて空の物品収納部
8があるか否かを検索し、空の物品収納部8をひとつ確
保した状態で、さらに空の物品収納部8があるか否か、
また、手前の物品保持部10が空の物品収納部8がある
か否かを検索し、空の物品収納部8や手前のみが空の物
品収納部8があれば、そのうちのひとつの物品保持部1
0を特定して、上述と同じ作動によって、その物品収納
部8に物品Cを収納する。この場合においても、各ゾー
ンZ毎に必ずひとつの仮置き収納部8aを確保する収納
制御を実行し、収納する余裕がないと、異常警報を発し
て入庫モードを実行しない。
【0021】オペレータは、この異常警報によって収納
余裕のないことを知ることができ、必要な場合には区画
の変更を入力する。すなわち、例えば図4の(ロ)に示
すように、ひとつの物品保管棚5が4つのゾーンZに区
画されている場合に、区画形式の設定を変更して、図4
の(イ)に示すように2つのゾーンZに変更するのであ
る。すると、今まで仮置き収納部8aとして確保されて
いた物品収納部8への収納が可能となって、収納作業が
続行される。この場合においても、新たに設定し直した
各ゾーンZ毎に必ずひとつの仮置き収納部8aを確保す
る収納制御を実行し、区画形式を変更しなければ、終了
の入力によってリターンする。
【0022】出庫モードにおいては、図7に示すよう
に、出庫する物品の種類などを入力し、必要に応じて出
庫時におけるモードの設定を行う。このモード設定は、
取出し優先モードと収納優先モードとを選択するもの
で、詳しくは後述するが、いずれにせよ入力された物品
情報に基づいて、出庫すべき物品Cが収納されている物
品収納部8を検索する。その検索結果に基づいて、スタ
ッカークレーン1が移動し、かつ、昇降台13が昇降し
て、出庫すべき物品Cが収納されている物品収納部8の
収納取出口にまで至り、出庫すべき物品Cが物品収納部
8の手前側の物品保持部10にあれば、その手前側の物
品Aをフォーク14の伸縮で昇降台13にまで搬送し、
その後は入庫時と逆の作動で搬出部12にまで搬送す
る。
【0023】出庫すべき物品Cが奥の物品保持部10に
あると、まず、手前の物品保持部10にある物品Aを取
出して、そのゾーンZにある仮置き収納部8aにまで搬
送して収納する。例えば、図2に示すように下から3段
目の物品収納部8の奥にある物品Bを取出す場合を仮定
すると、図中に矢印で示すように、まず、フォーク14
の伸縮と昇降台13の昇降によって、下から3段目の物
品収納部8の手前にある物品Aを取出して、その物品A
を4段上の仮置き収納部8aに収納して仮置きする。そ
の後、再び下から3段目の物品収納部8にまで復帰移動
し、奥にある物品Bを取出して搬出部12にまで搬出す
るのである。つまり、この取出し作業で奥にある物品B
を取出す場合には、手前にある物品Aを仮置き収納部8
aに移し替え、その後、奥にある物品Bを取出して搬出
し、この奥の物品Bを取出すことにより空になった物品
収納部8を新たな仮置き収納部8aとする取出し制御を
実行し、この新たな仮置き収納部8aを記憶するのであ
る。
【0024】そして、この取出し制御時において、さら
に上述した取出し優先モードと収納優先モードとのいず
れか一方のモードを選択して実行することができる。つ
まり、取出し優先モードを選択指示すると、手前にあっ
た物品Aを仮置き収納部8aに仮置きする際、仮置き収
納部8aの手前側に収納しておいて、その仮置きした物
品Aを何時でも取出せる取出し優先モードを実行するの
であり、収納優先モードを選択指示すると、仮置き収納
部8aの奥に収納して手前側を空にし、何時でも手前側
に別の物品Cを収納できる収納優先モードを実行するの
である。
【0025】〔別実施形態〕これまでの実施形態におい
ては、図4に示すように、搬送径路4の両側に位置する
各物品保管棚5の物品収納部8をそれぞれ複数のゾーン
Zに区画した例を示したが、両物品保管棚5の物品収納
部8間にまたがって複数のゾーンZを設定することもで
きる。その場合の作動状態の一例を示したのが図8で、
例えば、図中左側の物品保管棚5に仮置き収納部8aが
あり、かつ、右側の物品保管棚5の下から3段目の奥に
ある物品Bを取出す場合を仮定すると、図中に矢印で示
すように、まず、下から3段目の物品収納部8の手前に
ある物品Aを取出して、左側の物品保管棚5の仮置き収
納部8aに仮置きする。その後、再び下から3段目の物
品収納部8にまで復帰移動し、奥にある物品Bを取出し
て搬出部12にまで搬出するのであり、この場合には、
右側の物品保管棚5の下から3段目が新たな仮置き収納
部8aとなる。
【0026】また、各物品収納部8において、その奥行
き方向に物品保持部10を2個ずつ設けたものを示した
が、3個以上設けて実施することもできる。この場合、
取出すべき物品Cが奥にあれば、手前にある物品Aを順
次仮置き収納部8aに収納し、その後に奥の物品Bを取
出して搬出すことになり、その取出した物品Bより奥に
別の物品Bがあれば、その物品Bも仮置き収納部8aに
移し替えることになる。このように各物品収納部8に物
品保持部10を3個以上設ける場合、上述したフォーク
14に替えて昇降装置を備えた自走可能な台車を設け、
この台車をスタッカークレーン1の昇降台13と各物品
収納部8との間で走行可能に構成し、この台車の走行と
昇降装置による昇降操作とによって、物品Cを各物品収
納部8の物品保持部10と昇降台13との間で移載可能
に構成して実施することもできる。さらに、上述の実施
形態においては、各物品収納部8の物品保管状態を記憶
して管理する制御部H1を地上側に設け、スタッカーク
レーン1の作動を制御する制御部H2をスタッカークレ
ーン1に搭載して、両制御部H1,H2を互いに通信可
能に構成したものを示したが、これら両制御部H1,H
2をひとつの制御部Hから構成し、地上側に設置して実
施することもできる。
【0027】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】物品保管設備の平面図
【図2】物品保管設備の正面図
【図3】物品収納部の平面図
【図4】物品保管棚の模式図
【図5】物品保管設備の作動を示すフローチャート
【図6】物品保管設備の作動を示すフローチャート
【図7】物品保管設備の作動を示すフローチャート
【図8】別の実施形態を示す物品保管設備の正面図
【符号の説明】
1 搬送装置 4 搬送径路 5 物品保管棚 8 物品収納部 8a 仮置き収納部 10 物品保持部 11 搬入部 12 搬出部 13 昇降台 14 フォーク P パレット A 手前の物品 B 奥の物品 C 物品 H 制御手段 Z ゾーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 1/00 - 1/20

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 奥行き方向に複数の物品保持部(10)
    を有する物品収納部(8)を縦横に複数個並べて構成さ
    れた物品保管棚(5)と、この物品保管棚(5)に対す
    る搬入出部(11),(12)と前記各物品収納部
    (8)との間で物品(C)を搬送する搬送装置(1)
    と、前記物品保管棚(5)における各物品収納部(8)
    の物品保管状態を記憶して管理するとともに、前記搬送
    装置(1)の作動を制御する制御手段(H)とを備え、
    前記搬送装置(1)が、各物品収納部(8)の複数の物
    品保持部(10)に対して各別に物品(C)の収納と取
    出しが可能で、かつ、各物品収納部(8)の手前に位置
    する物品保持部(10)に物品(A)が存在しないとき
    に奥に位置する物品保持部(10)に対して物品(B)
    の収納と取出しが可能に構成された物品保管設備であっ
    て、 前記制御手段(H)が、前記物品保管棚(5)の物品収
    納部(8)へ物品(C)を収納する際、少なくともひと
    つの物品収納部(8)を空のままにして、この空の物品
    収納部(8)を仮置き収納部(8a)として確保する収
    納制御を実行し、前記物品保管棚(5)の物品収納部
    (8)から物品(C)を取出す際、前記物品収納部
    (8)の手前に位置する物品保持部(10)に物品
    (A)が存在すると、その手前の物品(A)を取出して
    前記仮置き収納部(8a)に収納し、かつ、奥に位置す
    る物品保持部(10)の物品(B)を取出して、その物
    品収納部(8)を新たな仮置き収納部(8a)とする取
    出し制御を実行するように構成し、 前記制御手段(H)
    が、前記物品保管棚(5)の物品収納部(8)を複数の
    ーン(Z)に区画し、各ゾーン(Z)単位の複数の物品
    収納部(8)毎に少なくともひとつの仮置き収納部(8
    a)を確保するように構成してある 物品保管設備。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(H)が、前記物品収納部
    (8)の複数のゾーン(Z)への区画状態を変更できる
    ように構成してある請求項1記載の物品保管設備。
  3. 【請求項3】 奥行き方向に複数の物品保持部(10)
    を有する物品収納部(8)を縦横に複数個並べて構成さ
    れた物品保管棚(5)と、この物品保管棚(5)に対す
    る搬入出部(11),(12)と前記各物品収納部
    (8)との間で物 品(C)を搬送する搬送装置(1)
    と、前記物品保管棚(5)における各物品収納部(8)
    の物品保管状態を記憶して管理するとともに、前記搬送
    装置(1)の作動を制御する制御手段(H)とを備え、
    前記搬送装置(1)が、各物品収納部(8)の複数の物
    品保持部(10)に対して各別に物品(C)の収納と取
    出しが可能で、かつ、各物品収納部(8)の手前に位置
    する物品保持部(10)に物品(A)が存在しないとき
    に奥に位置する物品保持部(10)に対して物品(B)
    の収納と取出しが可能に構成された物品保管設備であっ
    て、 前記制御手段(H)が、前記物品保管棚(5)の物品収
    納部(8)へ物品(C)を収納する際、少なくともひと
    つの物品収納部(8)を空のままにして、この空の物品
    収納部(8)を仮置き収納部(8a)として確保する収
    納制御を実行し、前記物品保管棚(5)の物品収納部
    (8)から物品(C)を取出す際、前記物品収納部
    (8)の手前に位置する物品保持部(10)に物品
    (A)が存在すると、その手前の物品(A)を取出して
    前記仮置き収納部(8a)に収納し、かつ、奥に位置す
    る物品保持部(10)の物品(B)を取出して、その物
    品収納部(8)を新たな仮置き収納部(8a)とする取
    出し制御を実行するように構成し、 前記制御手段(H)が、前記取出し制御を実行する際、
    物品収納部(8)の手前に位置する物品保持部(10)
    に物品(A)が存在すると、その手前の物品(A)を取
    出して仮置き収納部(8a)の手前の物品保持部(1
    0)に収納する取出し優先モードを実行するように構成
    してある 物品保管設備。
  4. 【請求項4】 奥行き方向に複数の物品保持部(10)
    を有する物品収納部(8)を縦横に複数個並べて構成さ
    れた物品保管棚(5)と、この物品保管棚(5)に対す
    る搬入出部(11),(12)と前記各物品収納部
    (8)との間で物品(C)を搬送する搬送装置(1)
    と、前記物品保管棚(5)における各物品収納部(8)
    の物品保管状態を記憶して管理するとともに、前記搬送
    装置(1)の作動を制御する制御手段(H)とを備え、
    前記搬送装置(1)が、各物品収納部(8)の複数の物
    品保持部(10)に対して各別に物品(C)の収納と取
    出しが可能で、かつ、各物品収納部(8)の手前に位置
    する物品保持部(10)に物品(A)が存在しないとき
    に奥に位置する物品保持部(10)に対して物品(B)
    の収納と取出しが可能に構成された物品保管設備であっ
    て、 前記制御手段(H)が、前記物品保管棚(5)の物品収
    納部(8)へ物品(C)を収納する際、少なくともひと
    つの物品収納部(8)を空のままにして、この空の物品
    収納部(8)を仮置き収納部(8a)として確保する収
    納制御を実行し、前記物品保管棚(5)の物品収納部
    (8)から物品(C)を取出す際、前記物品収納部
    (8)の手前に位置する物品保持部(10)に物品
    (A)が存在すると、その手前の物品(A)を取出して
    前記仮置き収納部(8a)に収納し、かつ、奥に位置す
    る物品保持部(10)の物品(B)を取出して、その物
    品収納部(8)を新たな仮置き収納部(8a)とする取
    出し制御を実行するように構成し、 前記制御手段(H)が、前記取出し制御を実行する際、
    物品収納部(8)の手前に位置する物品保持部(10)
    に物品(A)が存在すると、その手前の物品(A)を取
    出して仮置き収納部(8a)の奥の物品保持部(10)
    に収納する収納優先モードを実行するように構成してあ
    物品保管設備。
  5. 【請求項5】 奥行き方向に複数の物品保持部(10)
    を有する物品収納部(8)を縦横に複数個並べて構成さ
    れた物品保管棚(5)と、この物品保管棚(5)に対す
    る搬入出部(11),(12)と前記各物品収納部
    (8)との間で物品(C)を搬送する搬送装置(1)
    と、前記物品保管棚(5)における各物品収納部(8)
    の物品保管状態を記憶して管理するとともに、前記搬送
    装置(1)の作動を制御する制御手段(H)とを備え、
    前記搬送装置(1)が、各物品収納部(8)の複数の物
    品保持部(10)に対して各別に物品(C)の収納と取
    出しが可能で、かつ、各物品収納部(8)の手前に位置
    する物品保持部(10)に物品(A)が存在しないとき
    に奥に位置する物品保持部(10)に対して物品(B)
    の収納と取出しが可能に構成された物品保管設備であっ
    て、 前記制御手段(H)が、前記物品保管棚(5)の物品収
    納部(8)へ物品(C)を収納する際、少なくともひと
    つの物品収納部(8)を空のままにして、この空の物品
    収納部(8)を仮置き収納部(8a)として確保する収
    納制御を実行し、前記物品保管棚(5)の物品収納部
    (8)から物品(C)を取出す際、前記物品収納部
    (8)の手前に位置する物品保持部(10)に物品
    (A)が存在すると、その手前の物品(A)を取出して
    前記仮置き収納部(8a)に収納し、かつ、奥に位置す
    る物品保持部(10)の物品(B)を取出して、その物
    品収納部(8 )を新たな仮置き収納部(8a)とする取
    出し制御を実行するように構成し、 前記制御手段(H)が、前記取出し制御を実行する際、
    物品収納部(8)の手前に位置する物品保持部(10)
    に物品(A)が存在すると、その手前の物品(A)を取
    出して仮置き収納部(8a)の手前の物品保持部(1
    0)に収納する取出し優先モードの実行と仮置き収納部
    (8a)の奥の物品保持部(10)に収納する収納優先
    モードの実行とに切り換え可能に構成してある 物品保管
    設備。
  6. 【請求項6】 前記物品保管棚(5)が、前記搬送装置
    (1)の搬送径路(4)を挟んでその両側に、かつ、両
    物品保管棚(5)における物品収納部(8)の収納取出
    口を前記搬送径路(4)側に向けて配設されている請求
    項1、2、3、4または5記載の物品保管設備。
  7. 【請求項7】 前記物品保持部(10)が、物品(C)
    を載置したパレット(P)を保持するように構成されて
    各物品収納部(8)の奥行き方向に2個ずつ配設される
    とともに、前記搬送装置(1)が、前記物品保管棚
    (5)における物品収納部(8)の収納取出口に沿って
    走行可能でかつ上下方向に昇降可能な昇降台(13)と
    この昇降台(13)に設けられた伸縮可能なフォーク
    (14)とを備えたスタッカークレーンからなる請求項
    1、2、3、4、5または6記載の物品保管設備。
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