JP3458217B2 - 容量素子 - Google Patents

容量素子

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JP3458217B2
JP3458217B2 JP03221292A JP3221292A JP3458217B2 JP 3458217 B2 JP3458217 B2 JP 3458217B2 JP 03221292 A JP03221292 A JP 03221292A JP 3221292 A JP3221292 A JP 3221292A JP 3458217 B2 JP3458217 B2 JP 3458217B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リーク電流を低減した
容量素子及びそれを用いた半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイナミックランダムアクセスメモリ
(DRAM)はコンピュータの記憶素子として記憶容量
が大きく高速であることから近年精力的に研究され、よ
り高速高集積化が進んでいる。DRAMについての技術
は例えばサイエンスフォーラム社発行、赤坂洋一他3名
編集、最新版超LSIプロセスデータハンドブックに詳
細が述べられている。
【0003】図23は一般的なDRAMメモリセルの構
成を説明する回路図である。
【0004】DRAMに用いられている、メモリセルは
MOSトランジスタ142とコンデンサ141が1対と
なり構成され、コンデンサ141に蓄積された電荷によ
って1ビットのデータを記憶する。MOSトランジスタ
142のゲート電極42はワード線に接続され、さらに
ワード線は周辺回路のXデコーダドライバ145に連結
されている。また、MOSトランジスタ142のソース
電極はビット線45に接続され、更にこのビット線45
はセンスアンプ147、読み出し回路、書き込み回路等
の周辺回路149に接続されている。また、ドレイン電
極はコンデンサ141の一方の電極に接続されており、
コンデンサ141のもう一方の電極は各ビット共通の図
示せざるプレート線に接続されている。このコンデンサ
141の容量はα線によって作り出される電荷によるエ
ラー(ソフトエラーと呼ばれる)に対する耐性を備える
ためには100fC以上の電荷が蓄積されていなければ
ならない。
【0005】また、強誘電体と呼ばれる物質は自発的に
電気分極をもち、その自発分極は電場により方向を反転
し得る。この物質にはキュリー温度と呼ばれる温度があ
り、この温度以下であれば上記の自発分極を有し、キュ
リー温度以上であれば自発分極を有しない。また、キュ
リー温度付近ではその物質の誘電率が極大となり、中に
はその時の誘電率が10000を超す物質もある。キュ
リー温度の異なる物質を固溶させることにより、キュリ
ー温度をそれぞれの物質の値からシフトさせたり、温度
に対する誘電率のピーク幅を広げ温度に対する依存性を
変化させることができる。
【0006】このような誘電率の高い物質をDRAMの
容量素子や強誘電体の自発分極の方向をメモリとして用
いる強誘電体メモリに関する技術は特開昭63−201
998号公報、特開昭64−066897号公報、特開
平1−158691号公報に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記容量素子の絶縁体
としてSiO2を用いた場合、従来のメモリセル構造で
占有面積を小さくしかつ読みだし可能な容量値を得るに
は、電極に凹凸を設ける等の手段により電極面積を増大
させるといった方法がとられている。しかしこの技術に
おいてはプロセスの複雑化を招き、これに伴い容量素子
の容量値間のバラツキが大きくなるといった問題があ
る。また、絶縁膜の膜厚を数ナノメータ以下の薄膜とし
所望の容量値を得ようとした場合、絶縁膜中のリーク電
流が増大したり絶縁破壊を起こしたりするといった問題
がある。
【0008】また、容量素子の絶縁体として強誘電体を
用いた場合、その比誘電率が大きいために少ない占有面
積でかつ簡単な構造で、高い容量値を持つ容量素子を形
成できる。しかしその反面、強誘電体はその比抵抗が1
0の14乗Ωcm程度以下と他の誘電率の小さな絶縁体に
比較して小さく、そのめに強誘電体を用いた容量素子は
リーク電流が増加するといった問題がある。
【0009】このようなリーク電流の大きな容量素子を
用いメモリを構成した場合、データ書き込み時に蓄積さ
れた電荷が読み出し時まで保持することができず、デー
タが消失するといった問題がある。
【0010】これら容量素子の絶縁体中を流れるリーク
電流は結晶粒の境界部に生ずるバンドギャップ中の深い
準位に起因して流れ、そのため、リーク電流は結晶粒の
境界部に沿って流れ易く、この境界は結晶成長方向とほ
ぼ平行に形成される。
【0011】上記、蓄積容量においては下地電極上に絶
縁体膜をCVD法や電極表面の酸化といった方法により
絶縁膜が形成されている。絶縁膜を下地電極上に形成す
ると、絶縁膜の結晶粒は下地電極に対してほぼ垂直に成
長する。そのため、電極により印加される電界成分のう
ちこの結晶成長方向に平行の成分が大きいために電極間
のリーク電流が増加するといった問題がある。
【0012】本発明の目的は、容量素子のリーク電流を
低減することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、誘電体と、
該誘電体に両側から当接し電界を印加する電極とを有す
る容量素子において、前記誘電体の結晶粒界の形状が細
長であり、該結晶粒界の細長い方向と垂直に前記電界を
印加するように前記電極を配置したことにより達成され
る。
【0014】上記目的は、前記誘電体が強誘電体である
ことにより達成される。
【0015】上記目的は、前記の容量素子を半導体基板
上に構成し、前記電極の1方を能動素子に接続した半導
体記憶装置を提供することにより達成される。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【作用】上記構成によれば、容量素子の絶縁体中のリー
ク電流には結晶粒の境界部に発生するバンドギャップ中
の深い準位に起因して流れる電流がある。そのため、リ
ーク電流は結晶粒の境界部に沿って流れ易く、この境界
は結晶成長方向に沿って形成される。この絶縁膜の結晶
成長方向即ち、結晶粒界の細長い方向とほぼ垂直に電界
を印加することにより、リーク電流のパス数は結晶成長
方向と平行に電界を印加した場合に比べて少なくかつ結
晶粒の境界部に沿って結晶粒を迂回して流れるためパス
の距離が長くなり、電気抵抗が増加するからリーク電流
を減少させることができる。
【0022】上記の容量素子とMOSトランジスタが1
対となるDRAMセルにおいて、リーク電流が低減され
た容量素子の1方の電極が上記MOSトランジスタのド
レイン電極またはソース電極に接続され、もう一方の電
極がプレート電極に接続されることにより、データ書き
込み時に蓄積された電荷が読み出し時まで消失すること
なく保持され、データの良好な書き込み・読み出し特性
を有するDRAMが得られる。
【0023】絶縁体として自発分極を有する強誘電体を
用い、上記構造の容量素子を構成し、この強誘電体の自
発分極の方向を読み込み、書き込みが可能な外部回路を
設けた強誘電体強誘電体不揮発性メモリ(FRAM)を
構成することによりリーク電流の低減され、書き込みに
要する電力も少なくかつ電荷が保持され書き込み・読み
出し特性に優れたFRAMが得られる。
【0024】上記のランダムアクセスメモリ又は強誘電
体不揮発性メモリを用い、半導体メモリカード、半導体
ディスク基板を構成することにより高速のメモリアクセ
ス時間が得られ、強誘電体不揮発性メモリを用いた場合
には電源オフ時のメモリ保存用の電池を必要とせず磁気
ディスクと同等またはそれ以上のメモリ容量が得られる
と共に、同様使用方が可能となり、磁気ディスクよりは
るかに高速のメモリアクセスが可能となる。上記のラン
ダムアクセスメモリ又は不揮発性メモリを内蔵キャッシ
ュメモリとして用いマイクロプロセッサや上記のメモリ
を用いコンピュータを構成することにより、安価で大容
量の固体記録媒体が形成でき、高速処理ができしかも小
型化が可能となりしかも低消費電力化できる。さらに、
強誘電体メモリを用いることによりソフトエラーに耐え
るメモリが得られる。
【0025】上記メモリ素子を用いたメモリカードを従
来のフロッピディスクのようにワークステーション以下
の小型及び携帯用コンピュータシステムにおける交換可
能な補助記憶媒体として利用すれば、ディスクを回転さ
せるために要するモータ等の駆動系や駆動用の電源が不
要なので、システム全体を小型化でき、消費電力を低減
して、さらに大容量の情報を高速に読み書きできるので
システム全体としての処理能力が向上する。
【0026】上記メモリ素子、上記メモリ素子を用いた
論理素子やシステムLSI、さらに上記メモリ素子を用
いた半導体ディスク基板メモリカードを、スーパーコン
ピュータ、大型、汎用、中小型コンピュータやワークス
テーション、さらにはパーソナルコンピュータ、ポータ
ブルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノート
型パーソナルコンピュータに用いると従来に比較して大
容量かつ、高速のアクセスが可能でさらに安価であるた
めに、処理能力等の性能を高めることができる。 強誘
電体不揮発性メモリを用いた場合、不揮発性、大容量、
低消費電力、等の利点を持ち、特に、不揮発性であるた
めに電気的なバックアップを必要としないので、中小型
以上の機種に見られるような停電対策用の蓄電池が不要
で、システム全体を小型化できるという利点がある。記
憶内容をアクセス時間の遅い磁気ディスク上にコピーす
る必要がなく、従来のシステムより高速にかつ大容量の
情報を処理できるので、システム全体の高速化、性能ア
ップ、小型化、低価格化が図れるといった利点がある。
【0027】携帯用のパーソナルコンピュータからノー
ト型コンピュータに関しても、磁気ディスクを必要とし
ないために、振動に強いシステム構成でき、低消費電力
であるため、長時間のバッテリ動作をさせることがで
き、携帯用の用途が広がり移動体内等においても安定な
動作を保証することができる。
【0028】上記論理素子を信号処理部に用い、本発明
のメモリ素子を主記憶部用いれば、大容量の情報に高速
でアクセスできるために極めて高度かつ複雑な情報処理
を短時間で行うことができる。
【0029】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を用い説明
する。
【0030】実施例1 本実施例の容量素子について説明する。各図中には電子
顕微鏡により観察される結晶の粒塊の様子を模式的に表
している。
【0031】図1は強誘電体の結晶成長方向と平行に電
極を形成した場合の容量素子の断面図を示す。
【0032】図2は強誘電体の結晶成長方向と垂直に電
極を形成した場合の容量素子の断面図を示す。
【0033】図中の1は1対の電極で、2は強誘電体の
結晶を示し、電極面積は500μm2、電極間隔は0.
5μmである。強誘電体の材料としてはTa25を用い
ている。
【0034】なおTa25はCVD法により以下のプロ
セスで形成される。あらかじめ10の−6乗Torrま
で排気された真空容器に基板を設置する。基板を600
℃に加熱する。Ta(OC2H5)5と紫外線により励
起されたオゾンをそれぞれ200ml/min、500
ml/minの流量比で導入する。その時の容器内の圧
力は0.1Torrである。成膜後、真空中で700
℃、1時間の熱処理を加える。また、電極にはn型にド
ーピングされたポリシリコンを用いている。
【0035】図3はそれぞれの構造の容量素子のリーク
電流の電極間電圧依存性を示す図表である。この結果電
極を結晶成長方向に垂直に設け、結晶成長方向と垂直に
電界を印加した容量素子の方が、平行に電界を印加した
場合に比べ約一桁ほどリーク電流が少ない。
【0036】また、結晶成長方向に垂直に電極を形成し
た場合、および平行に形成した場合それぞれの実効的な
比誘電率はともに20である。
【0037】同様の方法によりTiO2を形成した場合
についても誘電率はほぼ同程度で電界を結晶成長方向に
垂直に印加することによりリーク電流は1桁ほど減少さ
せることができる。
【0038】実施例2 本実施例の容量素子を用いたDRAMメモリセルについ
て説明する。このDRAMメモリセルは、0.3μmル
ールで設計され、電源電圧は3.0V、センスアンプピ
ッチ 0.8μm、ワード線ピッチ0.7μmで設計さ
れた。しかし、本発明は上記の設計寸法に限定されるも
のではない。
【0039】次にこのDRAMメモリセル部の製造プロ
セスを説明する。
【0040】図4は一般的なMOSトランジスタの構成
を説明する説明図である。
【0041】MOSトランジスタは、Si基板上にn型
拡散層41、ゲート電極42、ゲート絶縁膜43、素子
分離等のSiO2絶縁膜44、ポリシリコンからなるビ
ット線45を形成して構成する。
【0042】図5は容量素子を用いたDRAMメモリセ
ル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【0043】さらに、コンタクトホールが形成された後
にPb(Mg、Nb)O3をゾルゲル法により膜厚0.
5μmで強誘電体51として成膜する。
【0044】図6は容量素子を用いたDRAMメモリセ
ル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【0045】フォトリソグラフィ工程、ドライエッチン
グ工程を経て、強誘電体51となるPb(Mg、Nb)
3が幅0.15μm、長さ2μmとなるように形成さ
れる。その際、強誘電体51は高さ0.5μmとなり、
強誘電体容量素子がMOSトランジスタのソース電極の
コンタクト部を囲むようなパターンとなる。
【0046】図7は容量素子を用いたDRAMメモリセ
ル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【0047】スパッタ法により電極となる白金71を強
誘電体51上に0.05μmにて成膜する。
【0048】図8は容量素子を用いたDRAMメモリセ
ル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【0049】ボロンリンシリケートガラス(BPSG)
81を電極となる白金71上に成膜し800℃の高温で
リフローさせる。
【0050】図9は容量素子を用いたDRAMメモリセ
ル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【0051】ボロンリンシリケートガラス(BPSG)
81を強誘電体(Pb(Mg、Nb)O3)51上の白
金71が露出するまでエッチバックさせる。
【0052】図10は容量素子を用いたDRAMメモリ
セル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【0053】王水によるウェットエッチングにより、露
出した白金71を除去し、プレート電極101と蓄積ノ
ード102を電気的に分離する。白金の除去はイオンミ
リング法によっても加工できる。その結果、強誘電体
(Pb(Mg、Nb)O3)51と接する電極の面積は
1μm2(2μm×0.5μm)、また電極間隔は0.
15μmとなる。
【0054】図11は容量素子を用いたDRAMメモリ
セル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【0055】本図に示すように容量素子上に保護膜とし
てSiO2膜を形成しメモリーセルが構成される。DR
AMとして用いられる場合、さらにその上にアルミ配線
111等が配設され外部電極とのコンタクトがとられ、
パッケージに封入され完成する。尚、図23に示される
センスアンプ147、ドライバー回路146、145、
等の周辺回路のプロセスについては省略したが当然含ま
れている。
【0056】本実施例において、容量素子の容量値は約
80fFが得られた。プレート電極に印加される電圧が
電源電圧3Vの半分の1.5Vが印加されるため、蓄積
される電荷量は120fCである。また、強誘電体の結
晶成長方向に垂直に電極を形成した場合にはリーク電流
1fA程度でありDRAMメモリセルとして用いるには
充分小さい値が得られている。
【0057】これに対して従来技術のように、白金を下
地膜として用い、Pb(Mg、Nb)O3膜を同様のゾ
ルゲル法により0.15μmの膜厚で成膜し、電極面積
を1μmとして容量素子を構成した際には、結晶成長方
向は図2に記載したように下地の白金膜に対して垂直方
向に成長する。このような結晶成長方向は容量素子を切
断し電子顕微鏡等により確認することができる。この容
量素子の電気特性を評価したところ容量が80fCと同
等であったのに対し、リーク電流は20fAとなり著し
くリーク電流が増加している。
【0058】また、強誘電体膜を成膜する前にMOSト
ランジスタのソース電極のコンタクト部にバリア材を形
成することにより強誘電体に含まれる鉛やジルコニウム
等の重金属やマグネシウム等のSi中で可動イオンとな
りうる物質がSi中に混入することを防止できる。Si
中に重金属が混入したり、可動イオンが混入するとSi
のバンドギャップ中の深いエネルギ域に電子のエネルギ
準位が形成されリーク電流の増加や閾値電圧の変化等の
MOS特性の劣化を引き起こす。これらを防ぐことので
きるバリア材としては例えば窒化チタン等である。
【0059】図12は他の容量素子を用いたDRAMメ
モリセル部の説明図である。本図はバリア材として窒化
チタン181をソース電極上に形成したDRAMメモリ
セル部である。また本方式によれば蓄積用の容量素子を
構成する為に1回のリソグラフィ工程で済み、従来の容
量素子構成のために2回から4回リソグラフィ工程を必
要とする方式と比較してマスク枚数が減少し、合せ精度
の問題によるレイアウト上の制限が緩和される効果を有
する。
【0060】実施例3 また本実施例において強誘電体としてPb(Mg、N
b)O3について述べているが、本発明は上記に限定さ
れるものではない。例えば、BaTiO3やSrTiO3
またはこれらの膜を主成分とする固溶体膜を用いた場
合、Pb(Mg、Nb)O3に比較して比誘電率が小さ
いため、素子寸法は上記のものと異なるが、100kH
z以上の高周波領域においても、高い応答特性を得るこ
とができる。これは、BaやSr原子の質量ががPb原
子の質量と比較して小さいためである。 また、Pb
(Ti、Zr)O3や(Pb、La)(Ti、Zr)O3
はPb(Mg、Nb)O3の構成元素であるMgを含ま
ないため、Mg拡散やMgが可動イオンとなることによ
るMOSトランジスタ特性の変化といった問題を引き起
こすことがなく、信頼性の向上につながる。
【0061】また、成膜方法についてもゾルゲル法を取
り上げるげているが、他にスパッタ法、有機金属気相堆
積法、蒸着法、水熱法等によっても成膜することができ
る。スパッタ法はターゲットの組成を変化させることに
より膜の組成を良く制御でき、(Pb、La)(Ti、
Zr)O3や銅を固溶させたPb(Mg、Nb)O3など
構成元素数が多い膜の成膜も容易に行うことができる。
また、有貴金属気相堆積法や水熱法は10枚以上の基板
上に同時成膜できスループットが向上する。
【0062】ここでBaTiO3とSrTiO3との固溶
体膜を有機金属気相成長法により形成する技術について
述べる。
【0063】図13は一般的な有機金属気相成長法によ
る成長装置の構成を示す説明図である。BaTiO3
SrTiO3の組成比は4対6とし、Ba、Ti、及び
Srのヂパビロイドメタナト錯体を別々の容器(それぞ
れ161、162、163)に入れヒータ164により
それぞれ180℃、250℃、230℃で加熱するとと
もに容器内にアルゴンガス166をそれぞれの容器内に
流量220ml/min、400ml/min、300
ml/minとなるように流量コントローラ165によ
り制御し導入する。容器から蒸発したそれぞれの金属錯
体を含んだアルゴンガスはSi基板168が設置されて
いる石英筒内167に導入される。同時に石英内筒内に
はオゾンガス、水蒸気、酸素の混合ガスも導入総流量5
00ml/minの流量で導入される。また、この石英
筒内に設置された基板は加熱コイルにより600℃に加
熱されている。石英筒内は圧力100Paとなるように
排気されている。
【0064】この結果、石英筒内に設置されている50
枚の基板表面には成膜時間1時間で約0.5μmの膜厚
のBaTiO3とSrTiO3との固溶体膜が形成され
る。成膜後の基板は毎時100℃で約6時間かけて室温
に戻され実施例2に記載したものと同様の工程により容
量素子が構成されている。
【0065】実施例4 また、上記実施例2において電極として白金を用いてい
るが、本実施例では従来のプロセスとの互換性を考慮し
白金121を約0.01μm程度に薄膜化し、さらにア
ルミニウム122を0.1μmほど成膜した積層構造の
電極を形成した。 図14は本実施例の白金とアルミニ
ウムの積層構造とした電極の構成を説明する説明図であ
る。
【0066】本図に示すようにエッチング加工性の優れ
たアルミニウム122を用いることにより、エッチング
時の容量素子構造の変化による容量値のバラツキを20
%ほど減少させることができる。アルミニウム122の
代りにポリシリコンを用いても同等の効果が得られる。
【0067】また、絶縁膜形成の際、BPSGのリフロ
ー法等の高温を要するプロセスと異なる400℃以下の
低温プロセスが可能なプラズマCVD法やオゾンとテト
ラエチルオルソシリケート等の有機シリコンを用いた方
法などによりSiO2を形成する場合、電極として直接
ポリシリコンやアルミニウムを形成しさらに素子間のバ
ラツキをさらに約10%低減させることができる。しか
しこの場合、SiO2中およびSiO2と強誘電体界面の
リーク電流が5%ほど増加する。このリーク電流は、強
誘電体膜中のリーク電流に比較して充分に小さいため、
この方法を採用することができる。
【0068】実施例5 次に、強誘電体の結晶成長方向とほぼ平行に電極を形成
した容量素子を用い、強誘電体不揮発性メモリ(FRA
M)を構成するためにPb(Zr、Ti)O3(チタン
酸ジルコン酸鉛)を強誘電体層として用いた。
【0069】図15は一般的な不揮発性メモリセルの構
成を示す回路図である。本実施例では本図の強誘電体容
量素子173に自発分極を有する物質であるPb(Z
r、Ti)O3を用いた。Pb(Zr、Ti)O3はキュ
リー温度が300℃以上で室温において自発分極を有す
る。本実施例では電極間隔が0.2μmで電極面積は2
μm2乗の容量素子を用いたものである。電源電圧が5
Vにおいて電極間のリーク電流を10分の1程度に減少
させることができる。
【0070】実施例6 図16は強誘電体容量素子がMOSトランジスタのソー
ス電極のコンタクト部を囲む構成を示す平面図である。
【0071】上記実施例においては、図16に記載した
ように強誘電体容量素子がMOSトランジスタのソース
電極のコンタクト部131を囲むように構成されてい
る。
【0072】図17は強誘電体容量素子がMOSトラン
ジスタのソース電極のコンタクト部を囲む他の構成を示
す平面図である。本実施例では図16と同様に強誘電体
容量素子がトランジスタの電極を囲むように形成すると
ともに、より電極表面積を大きく取れるように電極面に
凹凸を設けた。このようなレイアウトにおいて、上記と
同じ容量値とすれば強誘電体の高さを0.4μmと低く
することができる。強誘電体容量素子の高さを低くでき
ることにより容量素子の上部に構成される配線(ワード
線のアルミニウム配線等)の断線による歩止まりの低下
を抑えることができる。
【0073】実施例7 上記実施例においては金属あるいは強誘電体膜は1層の
みから構成されていたが本実施例では、半導体基板上に
組成の異なる強誘電体を成膜し第1の層は下地酸化膜と
のバッファ層として用いることにより第2の層の強誘電
体の結晶性を向上させ強誘電性を得る技術について述べ
る。
【0074】図18は多層の強誘電体及び多層の電極を
用いたメモリセルの構成を示す説明図である。本素子
は、0.3μmルールで設計され、電源電圧は3.0
V、センスアンプピッチ0.8μm、ワード線ピッチ
0.7μmで設計されたものである。しかし、本発明は
上記の設計寸法に限定されるものではない。
【0075】Si基板上に図4に記載した様にMOSト
ランジスタ及びビット線が形成された後に、シリコンと
のコンタクト抵抗を低減するためにコンタクト部チタン
を形成する。形成されたチタンはその後の高温プロセス
においてシリコンと反応しシリコンとの境界部に約0.
020μmのチタンシリサイド(窒化チタン)192を
形成する。このチタンシリサイドはさらにコンタクト抵
抗を低減させている。
【0076】さらにチタン上部にバリア層となるチタン
タングステン193が形成される。強誘電体膜を成膜す
る前にMOSトランジスタのソース電極のコンタクト部
にバリア材を形成することにより強誘電体に含まれる鉛
やジルコニウム等の重金属やマグネシウム等のSi中で
可動イオンとなりうる物質がSi中に混入することを防
止できる。Si中に重金属が混入したり、可動イオンが
混入するとSiのバンドギャップ中の深いエネルギ域に
電子のエネルギ準位が形成されMOSトランジスタのリ
ーク電流の増加や閾値電圧の変化等を引き起こす。これ
らを防ぐことのできるバリア材としてチタンタングステ
ン193を用いたものである。
【0077】さらに、SrTiO3194及びPb(M
g、Nb)O3195それぞれCVD法、ゾルゲル法に
より膜厚0.1及び0.45μm成膜する。
【0078】図19はECRプラズマアシスト有機金属
CVD法によりSrTiO3膜を成膜する装置の説明図
である。
【0079】ECRプラズマアシスト有機金属CVD法
によりSrTiO3膜を形成するプロセスを説明する。
8インチSi基板201の配置された真空容器202の
側部にマイクロ波導波管203とマイクロ波発生装置2
04より2.45GHzのマイクロ波が導入される。導
入されてマイクロ波の電界方向は基板に対して平行方向
であり真空容器上部に設けられた磁界コイル205によ
り導入されたガスが電子サイクロトロン共鳴を起しプラ
ズマとなり基板上に成膜される。あらかじめ10の−6
乗Torrまで排気し、基板をヒータ206により60
0℃に加熱する。Ti(OC2H5)5:207とSr
(DPM)2:208をそれぞれの容器及び配管ヒータ
209により150℃、300℃に加熱し、それぞれの
酸素をキャリアガスとして50ml/min、150m
l/minの流速で真空容器内に導入する。この導入用
の配管には真空容器に至るまで途中の配管中で凝結する
ことを防止するために、配管にも加熱装置が設けられて
いる。なお、基板上に均一に成膜処理が行えるようにガ
スは基板に対し垂直方向に導入され、多数の導入孔を有
している。
【0080】この導入されたガスは電子サイクロトロン
共鳴によりプラズマとなり基板上に成膜処理をする。そ
の際の容器内の圧力は0.1mTorrである。成膜
後、真空中で700℃で1時間の熱処理を行う。
【0081】実施例3に記載のように、SiO2上に直
接PbMgNbO3を形成するよりも、SrTiO3上に
PbMgNbO3を形成した方が結晶粒塊が大きくなり
誘電率も増加する。しかし、膜中の結晶粒塊は図示して
いないが、細長い粒塊を形成し粒塊の長手方向は基板に
対し垂直方向を向いている状態が観察された。
【0082】さらに、フォトリソグラフィ工程、ドライ
エッチング工程を経て、Pb(Mg、Nb)O3195
及びSrTiO3194幅0.15μm、長さ2μmと
なるように形成する。その際、強誘電体層の高さは0.
5μmであり、図16に示したようにMOSトランジス
タのソース電極のコンタクト部を囲むように形成されて
いる。さらに、アルミニウム196を0.04μmポリ
シリコン197を0.05μm成膜する。さらに、ボロ
ンリンシリケートガラス(BPSG)198を成膜し8
00℃の高温でリフローさせる。さらに、ボロンリンシ
リケートガラス(BPSG)198をPb(Mg、N
b)O3上のポリシリコンが露出するまでエッチバック
させる。
【0083】さらに、エッチングにより強誘電体上部の
ポリシリコン197を除去し、硫酸により強誘電体上部
のアルミニウム196を除去する。これにより、強誘電
体を介してプレート電極199と蓄積ノード1910を
電気的に分離する。その結果、Pb(Mg、Nb)O3
と接する電極の面積は1μm2(2μm×0.5μ
m)、また電極間隔は0.15μmとなった。
【0084】さらに、上記容量素子上に保護膜としてS
iO2膜1911を形成しメモリーセルが構成される。
DRAMとして用いられる場合、さらにその上にアルミ
配線1912等が配設され外部電極とのコンタクトがと
られ、パッケージに封入され完成する。尚、センスアン
プ、ドライバー回路、、等の周辺回路のプロセスについ
ては省略したが当然含まれており、図12に示すような
構成となる。
【0085】容量素子の容量値は本実施例において、約
80fFが得られる。プレート電極に印加される電圧が
電源電圧3Vの半分の1.5Vが印加されるため、蓄積
される電荷量は120fCである。また、リーク電流1
fA程度でありDRAMメモリセルとして用いるには問
題の無い値が得られている。
【0086】またこのようなDRAMに用いる物質とし
てPb(Mg、Nb)O3について述べているが、本発
明は上記の組成の膜に限定されるものではない。例え
ば、BaTiO3やSrTiO3またはこれらの膜を主成
分とする固溶体膜を用いた場合、Pb(Mg、Nb)O
3に比較して比誘電率が小さいため、素子寸法は上記の
ものと異なるが、100kHz以上の高周波領域におい
ても、高い応答特性を得ることができる。これは、Ba
やSr原子の質量ががPb原子の質量と比較して小さい
ためである。また、Pb(Ti、Zr)O3や(Pb、
La)(Ti、Zr)O3はPb(Mg、Nb)O3の構
成元素であるMgを含まないため、Mg拡散やMgが可
動イオンとなることによるMOSトランジスタ特性の変
化といった問題を引き起こすことがなく、信頼性が向上
する。
【0087】実施例8 図20は本実施例の容量素子の構成を示す説明図であ
る。
【0088】これまでの実施例においては結晶成長方向
と平行に電極を形成し電極間に電圧を印加することによ
り結晶成長方向と垂直に電界を印加していた。
【0089】本実施例においては、強誘電体の結晶成長
方向と垂直に電極を形成し電極間に電圧を印加すること
により結晶成長方向と垂直に電界を印加している。本実
施例の容量素子の製造プロセスは、強誘電体膜として結
晶成長によりPbZrTiO3213膜を形成後、結晶
成長方向と垂直に金属膜212を成膜加工し、さらに保
護膜としてSiO2膜211を形成した。
【0090】図21は本実施例の容量素子の強誘電体中
にできる電気力線のシュミレーション結果を示す図表で
ある。
【0091】PbZrTiO3213及びSiO2211
の比誘電率をそれぞれ1000、4として強誘電体中に
できる電気力線のシュミレーションを行った。このよう
に、電極212、214間の下部においては電気力線の
方向、いわゆる電界方向はPbZrTiO3213の結
晶成長方向に対して垂直となり、さらに膜中に印加され
る電界のほとんどが高誘電率層のPbZrTiO321
3中に印加され、低誘電率層であるSiO2211中に
はほとんど電気力線は見られず、高誘電率層を有効に利
用し高い容量値を得ることができる。
【0092】このように、構造として結晶成長方向と平
行に電極を形成していない場合でも、結晶成長方向と垂
直に電界を印加してリーク電流を低減することができ、
高い容量値を得ることができる。
【0093】実施例9 結晶成長方向と垂直に電界を印加してリーク電流を低減
する効果は必ずしも多結晶物質のみに限られず、膜中に
粒塊を形成し、この粒塊が柱状構造であり、この粒塊の
長手方向が全体的にある一定の方向を向いている物質で
あればアモルファス物質においても得られる。
【0094】例えば、アモルファスシリコン窒化膜(略
してa−Si34と記す)にも上記柱状構造が観測さ
れ、やはりリーク電流は粒塊の長手方向に多くこれと垂
直の方向には少ない。このようなa−Si34膜の柱状
構造はECRCVD法などにより10mTorr以下の
比較的低圧力で3nm/s以上の高速で成膜した際に成
膜方向に細長い粒塊が見られる。このa−Si34膜中
の粒塊の長手方向の比抵抗は1012Ω・cm程度であ
り、これと垂直方向には1015Ω・cm以上の値を得る
ことができる。
【0095】図22は容量素子の強誘電体の結晶中にわ
ずかに欠陥が存在する状態を説明する説明図である。
【0096】単結晶強誘電体232においても結晶中に
わずかに存在する欠陥233の方向が本図に記載したよ
うに電極231により印加される電界の方向が結晶欠陥
の方向とほぼ垂直であればリーク電流を著しく低下する
ことができる。
【0097】実施例10 図24は強誘電体容量素子を用いたSRAMバックアッ
プメモリメモリセル部の回路図である。上記容量素子を
SRAMデータのバックアップ用として用いるものであ
る。図15に記載したメモリ構造ではデータ書き込み時
のみならず、データ読み出し時にも強誘電体の分極方向
を反転させるのに対して図24に記載した構成では電源
オフ時や特にデータ強誘電体に記憶させようとした場合
にのみバックアップワードライン(BUWL)に電圧を
印加しMOSトランジスタをオンしSRAM中のデータ
を転送し、バックアップコンロールライン(BUCL)
に1パルスの矩形波を印加することにより強誘電体メモ
リ容量(FC)とダミー強誘電体メモリ容量(FC上
線)にデータを書き込むといった動作をするため、分極
反転回数が著しく少なくデータ保持特性が良く素子の信
頼性も高い。本実施例により得られた強誘電体膜の自発
分極は50μC/cm2であるため、読み出しに必要な
容量面積は0.2μm2程度であるためセル面積もバッ
クアップ用のMOSトランジスタを含め20%程度拡大
する程度で高信頼性で高速のメモリを構成することがで
きる。
【0098】実施例11 図25は本発明のメモリ素子をオンチップ化させたシス
テムLSIのレイアウトを示す。本技術は今後、通信方
式がアナログネットワーク、デジタルネットワーク、ナ
ロウバンドイインテリジェントサービスデジタルネット
ワーク(N−ISDN)、さらにブロ−ドバンド(B)
−ISDNに対応できる技術であり、高精細な自然動画
を含むマルチメディア通信に対応可能なな高集積高速メ
モリと通信回路から直接信号を取いれるためにドライバ
レシーバ回路等をオンチップ化させたものである。
【0099】図26に本発明のFRAM、DRAM、S
RAMをキャッシュメモリとして内蔵した論理LSI
(マイクロプロセッサ)のレイアウトを示した。本実施
例のように、本発明のメモリ素子を内蔵キャッシュメモ
リとして用いれば、先に述べたように大容量かつ低消費
電力であるので、高度な機能を持つ論理素子を低消費電
力で動作させることができるといった利点がある。さら
に、ソフトエラーに耐えるマイクロプロセッサが得られ
るといった効果もある。
【0100】実施例12 図27は、本発明のFRAM、DRAM、SRAMを半
導体ディスク基板として用いたレイアウトを示す。本図
に示したように、本発明のFRAM、DRAM、SRA
Mを半導体ディスク基板として用いれば、先述したよう
に安価で大容量の固体記録媒体として、極めて有利であ
る。特にFRAMデスクを用いれば、不揮発性であるた
めに停電時にも電気的バックアップが不要で、記憶内容
を他の記憶媒体(例えば磁気ディスク、磁気テープ等)
にバックアップとしてコピーする必要がなく、また可動
部がないために衝撃に強く、消費電力の極めて少ないな
どの利点がある。さらに、ソフトエラーに耐える半導体
ディスク基板が得られるという効果もある。
【0101】図28は、本発明のFRAM、DRAM、
SRAMをメモリカードとして用いたレイアウトを示
す。特にFRAMを用いたカード(FRAMカード)は
従来のメモリカードのように記憶保持用の電池をカード
内に内蔵させる必要がないために従来のフロッピディス
クと同様の使用法が可能で、フロッピディスクに比べ大
幅にアクセス時間が短縮できるといった利点がある。従
って、上記、メモリ素子を用いたメモリカードを従来の
フロッピディスクのようにワークステーション以下の小
型及び携帯用コンピュータシステムにおける交換可能な
補助記憶媒体として利用すれば、ディスクを回転させる
ために要するモータ等の駆動系や駆動用の電源が不要な
ので、システム全体を小型化できまた、消費電力を低減
で、さらに大容量の情報を高速に読み書きできるのでシ
ステム全体としての処理能力が向上する。
【0102】実施例13 上記論理素子(マイクロプロセッサ)、及び本発明によ
るメモリ素子(FRAM、DRAM、SRAM)、さら
に本発明による半導体ディスク基板や本発明によるメモ
リカードは、スーパーコンピュータ、大型、汎用、中小
型コンピュータやワークステーション、さらにはパーソ
ナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ラップト
ップコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータに
用いるとその効果が大きい。
【0103】図29は本実施例のコンピュータシステム
を説明する説明図である。本図において半導体ディスク
として、DRAM及びSRAMディスクは従来と同様の
使い方であるが、従来に比較して大容量かつ安価である
ために、処理能力等の性能を高めることができる。これ
らは特に中小型以上の機種で大きな効果がある。
【0104】また、FRAMディスクは、従来の半導体
ディスクに比べ、不揮発性、大容量、低消費電力等の利
点を持つ。特に、不揮発性であるために電気的なバック
アップを必要としないので、中小型以上の機種に見られ
るような停電対策用の蓄電池が不要で、システム全体を
小型化できるという利点がある。また、記憶内容をアク
セス時間の遅い磁気ディスク上にコピーする必要がな
く、従来のシステムより高速にかつ大容量の情報を処理
できるので、システム全体の高速化、性能アップ、小型
化、低価格化が図れるといった利点がある。
【0105】さらに、携帯用のパーソナルコンピュータ
からノート型コンピュータに関しても、磁気ディスクを
必要としないために、振動に強いシステム構成でき、低
消費電力であるため、長時間のバッテリ動作をさせるこ
とができ、携帯用の用途が広がり移動体内等においても
安定な動作を保証することができる。
【0106】さらに、上記マイクロプロセッサを信号処
理部に用い、本発明のメモリ素子を主記憶部用いれば、
大容量の情報に高速でアクセスできるために極めて高度
かつ複雑な情報処理を短時間で行うことができる。
【0107】さらに、本発明の論理素子、メモリ素子、
及び半導体ディスクや、メモリカードを用いたシステム
には上記コンピュータ以外にもワードプロセッサ、プリ
ンタ等のOA機器、ゲーム用コンピュータシステム、電
子卓上計算機、電子手帳等においても低消費電力で、小
型化、高速化が図れ性能アップ、低価格化、低消費電力
化が図れるといった利点がある。さらに自動車や冷蔵
庫、オーデオセット等の家庭電化製品の制御にも同様な
効果を示す。
【0108】図30は自動車のエンジン、ガソリンイン
ジェクション、サスペンションを電気的に制御するシス
テム示す説明図である。このシステムでは、過酷な環境
下でデータの出し入れを行うために、記憶内容に対する
信頼性が問題となるが、本発明のDRAM、FRAM、
SRAM等を使用することにより外的影響によりデータ
エラーに対する耐性を高めることができ、信頼性の問題
を解決することができる。また、大容量のメモリを提供
できるので、上記制御システムにおいても、少ない部品
数で、高度な処理能力を持たせることができるといった
利点がある。さらに、FRAMを用いれば、消費電力が
少ないために、上記制御システムによる省エネルギ効果
があり燃費が向上する効果もある。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、容量素子の絶縁体中を
リーク電流は結晶粒の境界部に沿って流れ易く、結晶粒
界の細長い方向とほぼ垂直に電界を印加することによ
り、リーク電流のパス数は結晶成長方向と平行に電界を
印加した場合に比べて少なくかつ結晶粒の境界部に沿っ
て結晶粒を迂回して流れるためパスの距離が長くなり、
電気抵抗が増加するから容量素子のリーク電流を低減す
る効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の強電体の結晶成長方向と平行
に電極を形成した場合の容量素子の断面図である。
【図2】強誘電体の結晶成長方向と垂直に電極を形成し
た場合の容量素子の断面図である。
【図3】図1、図2に示したそれぞれの構造の容量素子
の電極間電圧とリーク電流の関係を示す図表である。
【図4】一般的なMOSトランジスタの構成を説明する
説明図である。
【図5】本発明の実施例の容量素子を用いたDRAMメ
モリセル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【図6】本発明の実施例の容量素子を用いたDRAMメ
モリセル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【図7】本発明の実施例の容量素子を用いたDRAMメ
モリセル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【図8】本発明の実施例の容量素子を用いたDRAMメ
モリセル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【図9】本発明の実施例の容量素子を用いたDRAMメ
モリセル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【図10】本発明の実施例の容量素子を用いたDRAM
メモリセル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【図11】本発明の実施例の容量素子を用いたDRAM
メモリセル部の製造プロセスを説明する説明図である。
【図12】本発明の実施例の他の容量素子を用いたDR
AMメモリセル部の説明図である。
【図13】一般的な有機金属気相成長法による成長装置
の構成を示す説明図である。
【図14】本発明の実施例の白金とアルミニウムの積層
構造とした電極の構成を説明する説明図である。
【図15】一般的な不揮発性メモリセルの構成を示す回
路図である。
【図16】本発明の実施例の容量素子がMOSトランジ
スタのソース電極のコンタクト部を囲む構成を示す平面
図である。
【図17】本発明の実施例の容量素子がMOSトランジ
スタのソース電極のコンタクト部を囲む他の構成を示す
平面図である。
【図18】本発明の実施例の多層の強誘電体及び多層の
電極を用いたメモリセルの構成を示す説明図である。
【図19】ECRプラズマアシスト有機金属CVD法に
よりSrTiO3膜を成膜する装置の説明図である。
【図20】本発明の他の実施例の容量素子の構成を示す
説明図である。
【図21】図20に示す容量素子の強誘電体中にできる
電気力線のシュミレーション結果を示す図表である。
【図22】本発明の実施例の容量素子の強誘電体の結晶
中に欠陥が存在する状態を説明する説明図である。
【図23】一般的なDRAMメモリセルの構成を説明す
る回路図である。
【図24】本発明の実施例の強誘電体容量素子を用いた
SRAMバックアップメモリメモリセル部の回路図であ
る。
【図25】本発明のメモリ素子をオンチップ化させたシ
ステムLSIのレイアウトである。
【図26】本発明のFRAM、DRAM、SRAMをキ
ャッシュメモリとして内蔵した論理LSI(マイクロプ
ロセッサ)のレイアウトである。
【図27】本発明のFRAM、DRAM、SRAMを半
導体ディスク基板として用いたレイアウトである。
【図28】本発明のFRAM、DRAM、SRAMをメ
モリカードとして用いたレイアウトである。
【図29】本発明の実施例のコンピュータシステムを説
明する説明図である。
【図30】本発明の実施例のメモリを用いた自動車制御
システムを示す説明図である。
【符号の説明】
1 電極 2 強誘電体 41 n型ドープ層 42 ゲート電極 43 ゲート絶縁膜 44 SiO2 45 ビット線 51 強誘電体 71 白金 81 SiO2(BPSG) 101 プレート線(白金) 102 蓄積ノード 111 ワード線(アルミニウム) 121 白金 122 アルミニウム 131 MOSトランジスタのソース電極とのコンタク
ト部 141 強誘電体容量素子 142 MOSトランジスタ 145 Xデコーダドライバ 146 Yデコーダドライバ 147 センスアンプ 148 プリチャージ回路 149 読み出し、書き込みアンプ 161 Baのヂパビロイドメタナト錯体の容器 162 Tiのヂパビロイドメタナト錯体の容器 163 Srのヂパビロイドメタナト錯体の容器 164 ヒータ 165 流量コントローラ 166 アルゴンガス 167 石英筒 168 Si基板 169 基板加熱用ヒータ 171 メモリーセル 172 ダミーメモリセル 173 分極にヒステリシスを有する強誘電体容量素子 181 窒化チタン 191 チタン 192 窒化チタン 193 チタンタングステン 194 チタン酸ストロンチウム 195 Pb(Mg、Nb)O3 196 アルミニウム 197 ポリSi 198 BPSG 199 プレート電極 201 基板 202 真空容器 203 マイクロ波導波管 204 マイクロ波発生装置 205 磁界コイル 206 基板ヒータ 207 チタン 208 ストロンチウム 209 ヒータ 211 誘電体膜(低誘電率層) 212 電極 213 誘電体膜(高誘電体膜) 221 電気力線 231 電極 232 欠陥を有する単結晶強誘電体 1910 ストレージノード 1911 層間膜 1912 アルミ配線 2010 流量コントローラ 2011 酸素ガスボンベ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/108 (72)発明者 大上 三千男 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 崔 宰豪 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平3−293775(JP,A) J.Vac.Sci.Techno l,A6(5),Sep/Oct (1988)pp.2921−2928

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体と、該誘電体に両側から当接し電
    界を印加する電極とを有する容量素子において、前記誘
    電体の結晶粒界の形状が細長であり、該結晶粒界の細長
    い方向と垂直に前記電界を印加するように前記電極を配
    置したことを特徴とする容量素子。
  2. 【請求項2】 前記誘電体が強誘電体であることを特徴
    とする請求項1に記載の容量素子。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の容量素子を半導体基板
    上に構成し、前記電極の1方を能動素子に接続したこと
    を特徴とする半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の容量素子を半導体基板
    上に構成し、前記電極の1方を能動素子に接続したこと
    を特徴とする半導体記憶装置。
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