JP3457666B2 - 熱成形性導電性積層物及び方法 - Google Patents

熱成形性導電性積層物及び方法

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Description

【発明の詳細な説明】 国連出願の参照 本願は、1992年5月22日付け出願第07/887,535号の一
部継続出願である。
発明の分野 本発明は、プラスチック基板パネルの静電塗装に熱成
形性導電性積層物を使用することに関する。
発明の背景 本発明の一具体例は一般にプラスチックの静電塗装に
関する。以下では、本発明をプラスチック製車体パネル
の静電吹付塗装と関連させて説明するが、本発明は以下
の説明から一層明らかとなる別の用途もあることを理解
されたい。
典型的な静電吹付塗装法においては、スプレーヘッド
は高い電圧(50〜140KV)に保持されると共に塗装され
る物体(基板)は電気的に接地される。金属製基板を塗
装するときは、金属を地面の電位に維持することは比較
的簡単である。静電塗装法においては、粒子(塗料の液
滴)はスプレーヘッドにある電極により帯電され、そし
てスプレーヘッドからの帯電された塗料の霧は高い電圧
の差により金属表面に吸引される。この方法は、オーバ
ースプレーを大いに減少させ、塗装された金属部品上に
高品質の表面を生じさせる。これらの理由から、また他
にあるが、静電吹付塗装技術はシート状金属から作った
外装車体パネルを吹付塗装するために自動車工業におい
て多年にわたって使用されてきた。
最近になって、自動車工業は、外装車体パネル及び装
備品用にプラスチック材料の使用を増大させてきた。そ
の主な理由は、軽量化、そして自動車製造者がポリカー
ボネートのようなより精巧で耐衝撃性の高いプラスチッ
クを入手できるようになったという事実である。従っ
て、大型車体パネル用プラスチックの将来における成功
は、塗装された金属製車体パネルと類似のクラスA等級
の外観でもって組立工場においてオンラインで塗装でき
る能力に大いに左右されよう。プラスチック製車体パネ
ルの静電吹付塗装が長年にわたり使用されてきた。しか
し、プラスチック基板を塗装するために静電吹付技術を
使用するときにはいくつかの困難が生じる。しかして、
問題は、静電塗装吹付装置を使用して金属部品と同じ高
い品質及び外観でもってプラスチックを塗装することが
目的であるときに特に困難である。
プラスチック基板を静電吹付塗装するためには、多く
の技術的な問題を解決しなければならない。例えば、静
電吹付塗装工程中に静電荷がプラスチック基板の表面に
蓄積する。蓄積する電荷は金属ほどには容易に散逸しな
い。この電荷の蓄積は、スプレーヘッドと基板との間の
電位を低下させて帯電された塗料液滴上の電気的な力を
弱めることになる。また、基板表面上に蓄積された電荷
は、空中の塗料液滴をはね返す反対の電場を生じさせる
し、また蓄積された電荷は表面全面に不均一な場を生じ
させる傾向がある。これらの現象は、金属製基板の塗装
と比較したときに少ない塗料付着をもたらし且つ塗膜の
堆積の均一性の低下を生じさせるという自制的効果を生
じる。
さらに、いくつかのプラスチックは、塗料を吹付た後
に長時間にわたって存在し続け得る電荷を保持し、その
ために塗装された表面を粉塵を吸引しやすくさせてい
る。
これらの問題の結果として、高品質のAクラスの塗料
被覆をプラスチックの静電塗装により達成することは困
難であった。そして、問題は、複雑な三次元形状を有す
るプラスチックパネルに均一な塗料被覆を適用すること
が目的であるときに特に困難であった。
問題を解決する方法の一つは、表面電荷の問題を軽減
させ且つプラスチック上への塗膜の付着の低下及び不均
一な堆積を防止するある種のプラスチック基板材料を捜
し求めることであった。しかし、この方法は今日まで成
功したとはいえなかった。
別の方法は、最終仕上塗膜上に静電吹付する前にプラ
スチック基板上にエアスプレーされる導電性のプライマ
ーを開発することであった。導電性プライマーを使用す
れば、静電荷の蓄積、低い塗膜の堆積、不均一な導電性
及び膜の厚みの問題は軽減できよう。さらに別の方法は
導電性材料を成形用配合物に添加することであったが、
これは完成部品の物性を低下させる恐れがある。また、
導電性重合体の使用が試みられたが、この方法はあまり
にも高価である。
このような導電性プライマーを使用するためには、あ
る種の技術的な問題をまず克服しなければならない。ま
ず、プラスチック基板に対するプライマーの良好な接着
が要求される。特別な問題はプライマーの表面平滑性を
制御すること及びTPO(熱可塑性ポリオレフィン)及び
ポリプロピレンのような低エネルギーの基板に対する良
好な接着性を達成することであった。また、導電性プラ
イマーは湿度に対する不感受性、プライマー表面全面に
導電性の均一性及び耐久性と共に良好なレベルの表面導
電性を有するべきである。表面導電性が余りにも低いな
らば、塗膜の不均一な堆積が生じるであろう。表面導電
性は、“抵抗率”(Ω/in又はΩ/sq)により表される
が、湿度に対して適度に不感受性であるべきである。さ
もなければ導電性及び塗膜の堆積の不均一性が生じる。
また、その他の因子も表面導電性の均一性を変える恐れ
がある。プライマーを適用すると塗膜の厚みが変わると
きは、そのような均一性を得ることはさらに困難とな
る。
一般的いえば、自動車工業においてプラスチック基板
パネルのために導電性プライマーを使用することはクラ
スA等級の仕上を経済的に得るのには成功しなかった。
これらのプライマー塗布技術は、不均一な導電性及びプ
ライマー膜厚の故に、仕上塗膜の一般的に劣った外観を
生じさせていた。即ち、不均一なプライマーは、プロセ
スにおいて下塗りであっても、仕上られた外部塗料被覆
の劣った外観を作り出す恐れがある。従って、非静電的
なエアースプレー技術、次いで帯電された粒子の塗膜を
エアースプレーすることによって適用されたプライマー
により均一な塗膜の厚みを得ることは困難である。さら
に、均一な導電性及びプライマー膜厚によってさえも、
吹付けられた表面は、“オレンジの皮様”の表面のよう
なクラスA以下の仕上を生じる恐れがある。さらに、導
電性プライマーを使用する技術は高いスクラップ率及び
生産時間の延長をもたらしている。静電吹付塗装のため
プラスチック部品にプライマーを塗布する昨今の方法
は、プライマー塗布のために別の場所に運搬するか又は
組立工場の塗装ラインでプライマー塗布をするという追
加の工程を追加することによっている。しかし、これ
は、結局、高い輸送及び取扱いコスト並びに通常よりも
高いスクラップ戻し率という結果になる。さらに、それ
は揮発性の有機化合物の発生源を作り出す。車体全体が
プラスチックから首尾よく製造されるならば、金属部品
用のメッキ浴の使用は製造工程から省くことができる。
本発明は、その一具体例として、静電塗装に適用する
ために非導電性の表面を導電性の表面に変換させる熱成
形性導電性積層物を提供する。この導電性積層物は不均
一な導電性及びフィルム厚の問題を克服すると共に積層
物の表面全体にわたって均一に高レベルの導電性を提供
するものである。この積層物は、熱成形性の積層物の表
面に均一な導電性プライマーを与える方法によって形成
される。得られた積層物は複雑な三次元形状に熱成形す
ることができ、次いで熱成形後にこれに均一な塗料被覆
を静電塗装することができる。熱成形された積層物は、
プラスチック製車体パネルに一要素として使用するとき
は、基板に接着することができ、例えば、熱可塑性樹脂
と成形され、又は各種のシート成形技術で熱硬化性樹脂
と成形され、又は減圧成形され、プラスチック基板に接
着させることができる。成形技術及び材料の例には、SM
C(シート成形用配合物)、BMC(塊状成形用配合物)、
TMC(肉厚成形用配合物)、RIM(反応射出成形)及びRT
M(樹脂転写成形)が含まれる。(TMCはタケラ・ケミカ
ル・インダストリーズ社の商標である)。次いで、プラ
イマー塗布された部品は、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹
脂と共に成形直後に又は減圧成形直後に塗装できる状態
にある。このことは、プラスチック製車体パネルを静電
吹付塗装するための昨今のオフライン方法と関連する余
分な輸送のコスト及びサイクル時間のコストを省くこと
になる。さらに利点としては、導電性プライマーは、熱
成形工程中ずっと導電性の均一性を保持する。このプラ
イマーは、良好な伸び及び付着特性を有する導電性の均
一フィルムからなる。熱成形中にその均一な導電性を保
持することによって、このプライマー塗布された導電性
表面に塗布された塗料被覆は、複雑な形状のパネルにつ
いさえも、クラスA等級の仕上りを達成することができ
る。また、オーバースプレー及びスクラップ率は少なく
なる。
本発明は、これを自動車工業に使用すること以外に、
静電吹付塗装の適用にあたって任意の輪郭付けされたプ
ラスチックパネルを製造するのに使用することができ
る。熱成形性導電性積層物は、ドアーやキャビネットの
制作に、又は電子工業、例えば電磁遮蔽の分野に使用す
ることができる。
発明の概要 概略すれば、本発明の一具体例は、均一な塗装仕上を
生じさせるように静電塗装又は電磁遮蔽に適合したプラ
スチック製部品を製造するのに使用することができる熱
成形性導電性プラスチック積層物の製造法からなる。こ
の方法は、一時的な可撓性流延用シート、好ましくは剥
離被覆、さらに好ましくはつや消し剥離被覆を形成し、
次いでその流延用シート上に導電性重合体物質を均一な
フィルム厚の、薄い液状フィルム形状で流延することを
包含する。導電性重合体物質又はプライマーは、一具体
例として、カーボンブラックのような微粒状導電性物質
及びヒュームドシリカの分散体のような粘着防止剤を含
有するポリエステル樹脂を含む。この処方物の成分は、
溶媒を蒸発させることにより均一なフィルム厚まで乾燥
したときに導電性プライマーフィルムの表面抵抗率(又
は導電性)が静電吹付可能であるように制御される。静
電吹付可能である導電性プライマー被覆は、ランスベル
グスケール上で約110単位以上の、又は約5〜約50KΩ/i
nの最適範囲にある。導電性プライマーはプラスチック
表面シートに付着する固有の付着特性を有し、従って熱
積層技術においてはプライマーは乾式塗料転写積層技術
により流延用シートから薄い半可撓性の熱成形性プラス
チック表面シートに転写される。次いで、得られた積層
物は、複雑な三次元形状、例えば車体パネルの形状に熱
成形することができる。プライマー内に含まれるカーボ
ンブラック及びヒュームドシリカは、溶媒の揮発を促進
させ、続いて静電吹付塗装技術により塗装したときにク
ラスA等級の外装自動車塗装仕上を生じさせることがで
きる平滑な被覆を与える。また、予備成形された積層物
は、例えば射出仕上(クラッド)又は熱硬化成形技術に
より下敷きプラスチック基板材料に接着して完成品を製
作することができる。導電性プライマー被覆は十分な伸
び率を有し、従って熱成形工程中ずっと導電性の均一性
を維持できるので得られる基板上の外部表面に高品質の
仕上塗料被覆を生じさせることができる。電気的表面抵
抗率は転写積層工程及び熱成形工程中ずっとその所望の
範囲内に保持される。
さらに有益なことして、本発明は高い耐熱性のプラス
チック基板パネルの静電吹付塗装に有用である。これら
のパネルは通常、いわゆるエンジニアリングプラスチッ
クにより熱硬化成形技術を使用して製作される。過去に
おいてこれらのプラスチックの静電吹付塗装は、ある場
合には、接着性の問題を経験していた。しかし、本発明
の導電性プライマーはこれらの基板パネルに対して良好
な接着性並びに良好な表面導電性を与える。
本発明のこれらの状況及びその他の状況は、以下の詳
細な説明及び添付の図面から明らかとなろう。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の原理に従って熱成形性導電性積層物
からパネルを製作するための方法における工程を例示す
るブロック図である。
図2は、静電吹付可能なプラスチックパネルの製作法
に使用されるつや消し剥離被覆を塗布した支持体と導電
性プライマーを塗布した積層物の一具体例を例示する概
略断面図である。
図3は、つや消し剥離被覆と導電性プライマー被覆を
適用するためのインライン法を例示する概略立面図であ
る。
図4は、本法の転写積層工程を例示する概略立面図で
ある。
図5は、真空成形の前に塗料を被覆した積層物を加熱
する本法の熱成形工程を例示する概略図である。
図6は、本法における別の熱成形工程を例示する該略
図である。
図7は、本法の射出仕上工程における予備工程を例示
する概略断面図である。
図8は、射出金型内での熱成形された積層物の裏に射
出成形された基板材料を例示する概略断面図である。
図9は、静電吹付塗装された耐候性のクラスA等級の
外装自動車塗装仕上を有する輪郭付けされたプラスチッ
ク製車体パネルを例示する概略断面図である。
図10は、導電性被覆と押出成形されたプラスチックシ
ートからなる導電性複合積層物を形成する方法を示す概
略立面図である。
図11は、導電性被覆と押出成形されたプラスチックシ
ートからなる導電性積層物を形成する方法を示す概略立
面図である。
詳細な説明 図1は、本発明に従って熱成形性導電性積層物で作ら
れたプラスチックパネルを静電吹付塗装するための方法
における工程を例示するブロック図である。この方法
は、静電吹付塗装仕上を有する外装自動車用車体パネル
の製作に使用することと関連させて説明するが、以下の
説明から明らかなように本発明のその他の使用も可能で
ある。
図1を参照すると、外装自動車用に使用できる表面を
有する塗料被覆が静電吹付技術によって輪郭付けされた
成形プラスチック製車体パネルに適用される。この方法
は剥離被覆20を支持体シート22に適用し、次いで支持体
シート上で剥離被覆を乾燥させることを包含する。好ま
しい剥離被覆は、以下に説明するその加工上の利点の故
につや消し剥離被覆である。しかし、その他の剥離被覆
も使用できる。この方法は、さらに、剥離被覆を有する
支持体に均一なフィルム厚の導電性樹脂被覆を適用し、
その導電性被覆を支持体の上で乾燥して均一な導電性プ
ライマー被覆24を形成させることを包含する。場合によ
りサイズ剤被覆25がプライマーに適用され、次いでその
サイズ剤被覆が乾燥される。導電性プライマー被覆をプ
ラスチック基板パネルに接着させるにはいくつかのオプ
ションがある。そのオプションの一つでは、導電性プラ
イマー被覆が薄い熱成形性プラスチック表面シート26に
転写積層される。サイズ剤被覆25が導電性プライマーを
表面シートに接着させる。支持体とそのつや消し剥離被
覆をプライマーから剥離させるため転写積層工程におい
て支持体は剥がされる。つや消し剥離被覆は、剥がされ
る支持体に接着したままである。この熱成形性導電性積
層物は押し出されたプラスチック基板パネルに接着さ
せ、次いで次の熱成形工程30において製品基板に熱成形
することができる。或いは、導電性積層物は、熱成形工
程32において熱成形して薄い輪郭付けされた導電性表面
シートを形成させ、次いでその導電性表面シートを成形
プラスチック基板パネル34に接着させることができる。
また、基板パネルは、熱硬化又は熱可塑性成形技術、又
は真空成形技術により形成させることができる。図2
は、以下に詳細に説明するように、相互に接着された押
出層28a、28b及び28cを有する押出成形された三層基板
パネルを例示する。場合によりサイズ剤被覆27を表面シ
ート26に塗布して基板に対する接着を向上させることが
できる。図1を参照するに、導電性プライマーは押出積
層工程35において押出された表面シートに直接積層する
こともできる。このオプションにおいては、導電性表面
シートは、次いで熱成形32し、成形された基板に接着さ
せることができる。導電性プライマーを塗布した積層物
は所望の高度に輪郭付けされた仕上形状に賦形すること
ができるが、その間、外装自動車用塗料被覆36のその後
の静電吹付塗装に対して十分に高レベルの導電性を保持
することができる。最終の塗料被覆は耐候性で、耐久性
の光沢のある外装自動車用塗装である。これらの塗装に
は、硬質の高度に架橋された熱硬化性エナメル、ウレタ
ン若しくはアクリル系ラッカー並びにビニル若しくはフ
ルオロポリマー樹脂の可撓性塗料仕上が含まれる。後者
のタイプのものは、ポリ弗化ビニリデンデン(PVDF)又
はPVDF−アクリルブレンドである。導電性プライマー
は、熱成形及び基板成形工程中ずっとその導電性の均一
性を保持し、輪郭付けされたパネル基板上に静電吹付塗
装されたクラスA等級の外装自動車用仕上の形成を容易
にさせる。
図2は、熱成形性積層物を製作する方法の一具体例を
概略的に例示する。この方法では、つや消し剥離被覆20
が可撓性の折まげ可能な耐熱性で自立性の支持体シート
22上に塗布される(これは当業界では流延用シートと称
される)。支持体シートは、好ましくは、マイラー(デ
ュポン社の商標)又はアメリカンヘキスト2000PETフィ
ルムのようなポリエステル流延フィルムである。ポリエ
ステル支持体フィルムは、その後のつや消し剥離被覆及
びプライマー被覆の乾燥工程の間に適用される温度での
軸方向の伸びに抵抗する十分に高い耐熱性を有する。
つや消し剥離被覆20は、その後に支持体に適用される
被覆から剥離被覆を塗布した支持体を自由に剥離させる
剥離剤と共に低光沢つや消し剤を分散させた熱可塑性樹
脂被覆からなる。その他の剥離系も色々な光沢レベルで
可能である。一具体例として、剥離剤は、つや消し剥離
層の剥離を高めるため合成樹脂被覆内に含まれるワック
ス成分を、さらに剥離性を高めるため被覆内のシリコー
ン樹脂成分と共に含む。好ましい具体例においては、ワ
ックス成分はポリエチレンワックスである。被覆20は、
好ましくは、グラビア塗布技術により適用され、樹脂を
架橋させ且つ剥離被覆を支持体に接着させるために乾燥
オーブンにおいて約220〜250゜Fで空気乾燥される。プ
ライマー被覆がポリアリレートのような高い耐熱性の重
合体シートに転写される乾式塗料転写積層工程ような場
合には、剥離被覆(その熱硬化性樹脂成分も含めて)は
省くことができる。
導電性プライマー被覆24は、次いで剥離被覆を塗布し
た支持体に適用される。導電性プライマーは、好ましく
は、樹脂中に均一に分散された導電性粒子を与えるため
にカーボンのようなミクロン以下の大きさの充填剤を含
有する熱可塑性合成樹脂材料からなる。好ましい導電性
充填剤はカーボンブラックである。導電性プライマー
は、以下に説明する導電性を有する可撓性の合成樹脂乾
燥フィルム様の被覆である。ある場合には、導電性プラ
イマーは、プライマー被覆の耐熱性を増大させるために
軽く架橋された熱硬化性樹脂からなっていてよい。いず
れの場合も、樹脂質導電性被覆は、それが熱成形性であ
る、即ち、その導電性を損なうことなく又は低下させる
ことなく熱で伸びることができるという意味において可
撓性(又はこの明細書で定義するように熱可塑性)であ
る。SMC法、加熱された器具と接触する真空成形法又は
その他の高温金型面の適用法における使用は完成プライ
マー被覆の高い耐熱性を要求する場合がある。樹脂は適
当な有機溶媒に溶解され、薄い均一な被膜として適用さ
れる。次いで、この導電性被覆は、樹脂を硬化させ且つ
剥離被覆を塗布した支持体の表面全面にわたり薄い可撓
性の連続した均一に導電性のプライマー被覆を形成させ
るように高められた温度で溶媒を蒸発させることにより
乾燥される。ベース樹脂は、各種のプラスチックに対す
る付着性に調整するように変性することができる。さら
に、樹脂質プライマーベースには導電性を所望に応じて
変えるように、グラファイト、ニッケル、銅、銀被覆ガ
ラスビーズ、ニッケル被覆グラファイトファイバー、メ
タルール(アベリー・デニソン社の商標)として知られ
る金属フレークのようなその他の導電性材料を添加する
ことができる。混合物には少量のヒュームドシリカのよ
うな粘着防止剤が分散される。分散体は、有機溶媒によ
りほぼ24%固形分で約1,000cpsの粘度が得れるまで粘度
を抑えるために薄められる。好適な有機溶媒は、メチル
エチルケトン(MEK)とトルエンとの1:1混合物であって
よい。このラッカーが導電性の要件を満たすことを確実
にするためには、表面抵抗率は、Ω/Vメーター及びラン
スベルグモデル236スプレーヤビリテイメーターの双方
により検査される。Ω/Vメーターは好ましくは5KΩ〜50
KΩ/inの範囲内で読むべきである。ランスベルグ測定値
は、約110単位よりも大であるべきである。ラッカー
は、少量の試料を取り出し、これを200゜Fで4分間ベー
キングして溶媒を追い出し、次いで導電率を測定するこ
とによって検査される。導電率の測定値が合致したなら
ば、導電性被覆をつや消し剥離被覆支持体に適用するこ
とができる。
図3は、本法における第一工程を詳述する。この工程
は、一時的な支持体フィルムの表面につや消し剥離被覆
を薄いフィルム状で被服することを包含する。支持体フ
ィルムの膜厚は、約2ミル以下であり、好ましくは約0.
48〜約0.75ミルの厚みである。また、支持体フィルム
は、導電性被覆からその剥離を可能ならしめるのに十分
な強度を与えるフィルム厚を有する。
支持体フィルムは供給ロール38に収容されており、こ
れから支持体は巻きほどかれ、遊びロール40の回りを通
過し、次いでグラビア印刷ステーション42に通され、そ
こでつや消し剥離被覆が慣用のグラビアシリンダー44に
よって支持体フィルム上にグラビア塗布される。つや消
し剥離被覆を含む支持体フィルムは、次いで、つや消し
剥離被覆20を乾燥させ且つ架橋させるのに十分な約325
゜F〜約350゜Fの温度で操作される第一乾燥オーブン、
好ましくは20フィート長さの衝突型エアーオーブンに通
される。第一段階乾燥オーブンにおいては、つや消し剥
離被覆は、支持体シートに永久的に接着させるのに十分
に架橋される。好ましくは、つや消し剥離被覆は、約3
〜約5g/m2の塗布量を生じるように塗布され乾燥され
る。
乾燥され且つ架橋されたつや消し剥離被覆を含む支持
体は第一段階オーブン46に存在し、次いで乾燥つや消し
剥離被覆上に導電性プライマー被覆24を塗布するために
リバースロールコーターステーション48に通される。導
電性プライマー被覆は次いで第二乾燥オーブン50、好ま
しくは120フィート長さの衝突型エアーオーブンに通さ
れる。このオーブンは、導電性プライマー被覆の乾燥特
性に応じて、制御された異なった温度の乾燥帯域を有す
る多段階型であってよい。好ましくは、以下に説明する
流延導電性プライマー被覆は、本質的に溶媒を含まない
(<0.3重量%)静電吹付可能な導電性被覆をつや消し
剥離被覆上に形成させるように選定された樹脂に応じて
約250゜F〜350゜Fのオーブンエアー温度で乾燥される。
乾燥された導電性被覆を有するフィルム51は第二乾燥
オーブン50から取り出され、第一被覆段階の終わりで再
巻き取りロール52に巻き取られる。
このフィルムの導電性被覆を有する側は、後に本法の
転写積層段階の間に表面シートに導電性層を接着させる
のに使用するためにサイズ剤被覆を塗布することができ
る。ある種の積層シート及び積層条件についてはサイズ
剤被覆は省くことができる。
乾燥された導電性被覆を含むフィルムは、第二乾燥オ
ーブン50からグラビア印刷ステーション(図示していな
い)に通され、ここで随意のサイズ剤被覆25が乾燥導電
性被覆に塗布される。次いでサイズ剤被覆は、サイズ剤
被覆25を乾燥させるために約250゜Fの温度で操作される
衝突型エアーオーブン(図示していない)に通される。
サイズ剤被覆はグラビアシリンダーにより適用され、約
25容量%までの顔料を含有できるが、10容量%以下が好
ましい。サイズ剤被覆の乾燥塗布量は約1〜約3g/m2
間にある。
サイズ剤被覆25は、後に本法の過程で行われる転写積
層工程中に表面シート26に対する導電性フィルムの接着
を行わせるのに好適な種々の被覆用組成物の任意のもの
からなっていてよい。サイズ剤被覆は、好ましくは、ア
クリル系樹脂のような適当な熱可塑性樹脂材料からな
る。一具体的においては、サイズ剤被覆は、ポリメタク
リル酸メチル又はポリメタクリル酸エチル含有樹脂から
なる。
表面シート26がポリプロピレン又はポリエチレンのよ
うな熱可塑性ポリオレフィンから作られ場合には、別の
サイズ剤被覆を使用することができる。この場合には、
サイズ剤被覆は、好ましくは、熱可塑性塩素化ポリオレ
フィン(CPO)溶液の被覆用組成物から作られる。好ま
しいCPOサイズ剤被覆は、塩素化ポリプロピレン又は塩
素化ポリエチレンであって、この場合に被覆用組成物は
約10重量%〜約60重量%のCPOを含有し、従って約40重
量%〜約90重量%は溶媒である。
サイズ剤被覆25の乾燥に続いて、導電性フィルムは乾
燥オーブンに存在し、供給ロール(図示していない)に
巻き取られる。完成された箔は次いで被覆系から取り出
され、剥離被覆を塗布した支持体から導電性プライマー
24及びサイズ剤被覆25を除去し且つこのプライマーを表
面シート26の表面に転写するために転写積層ステーショ
ンの巻出部に据えつけられる。この工程は、いくつかの
変法により行うことができる。押出兼積層装置を使用す
ることができる。この場合には、表面シート26が押出さ
れると同時に押出されたシートに導電性プライマーフィ
ルムが積層され、押出機ダイの出口並びにカレンダーロ
ール及び転写ロールから発生された熱及び圧力を使用し
てプライマー被覆を表面シートに熱接着させることがで
きる。。この方法は図11に示し、例15において詳細に説
明する。導電性の箔が押出されたシートと加圧接触され
ると、押出温度が箔を押出シートに接着させるように十
分に高められる。つや消し剥離被覆を塗布されたポリエ
ステル支持体シートは、転写及び積層工程中に伸び又は
変形に抵抗するのに十分な耐熱性を有する。積層工程に
続いて、可撓性の積層された押出フィルムは制御された
冷却を受ける。一連の水冷冷却ロール(図示してない)
が積層物に制御された温度低下を生じさせる。
別法として、存在するプライマー塗布表面シートは、
図10に示し且つ例10で詳細に説明するように、押出シー
トに押出キャップ積層することができる。この技術は、
一般的には図2によっても例示される。この場合、押出
される基板28は多層押出物である。ある場合、特にポリ
アリレートのような耐熱性エンジニアリングプラスチッ
クを多層基板状で使用するような場合には、接着はサイ
ズ剤被覆25又は27なしで達成される。
他の別法として、導電性プライマーは、例1に記載す
る乾式塗料転写積層工程によて存在する半可撓性プラス
チック表面シートに積層することができる。
支持体が積層物から除かれるときは、この支持体シー
トと架橋し且つこれに永久的に接着しているつや消し剥
離被覆は、剥し取り工程の間は支持体シートに付着した
ままである。つや消し剥離被覆は、導電性プライマー被
覆に転写される微細荒さを有するつや消し外部表面を有
する。このつや消し被覆の微細荒さは、吹付塗料の接着
を高めるのに十分に低い光沢をプライマー被覆に転写す
るように写し取られる。所望の光沢の度合はいろいろ変
えることができる。つや消し剥離被覆の処方物(以下に
説明する)が所望の低い光沢表面と、任意のはぎ取り温
度での低光沢表面からの支持体シートのスムーズで自由
な剥離との組合せを与える。
つや消し剥離被覆処方物は、グラビア又はローラーコ
ーチングのような慣用の流延法によって支持体に適用で
きる被覆からなる。好ましい被覆用組成物は、乾燥する
ために熱に暴露したときに、架橋し且つ支持体シートに
対して付着した表面被覆として永久的に接着する熱硬化
性樹脂材料である。つや消し剥離被覆に含まれる固形分
は、好ましくは、主成分として、ポリエステル支持体フ
ィルムに対する乾燥架橋被覆の良好な接着を与える1種
又は2種以上の架橋剤を包含する。一具体例において
は、つや消し剥離被覆処方物は、ポリエステルフィルム
に接着するビニル樹脂のような主要架橋性樹脂を含む。
好適なビニル樹脂は、以下の例1において詳細に説明す
るVAGHとして知られる中分子量塩化ビニル−酢酸ビニル
樹脂である。このビニル樹脂は、つや消し剥離被覆中に
約20重量%までの全固形分の量で存在できる。さらに、
つや消し剥離被覆は、このつや消し剥離被覆からの導電
性被覆の剥離を向上させるための二次的架橋性樹脂を含
むことができる。一具体例においては、二次的架橋性樹
脂は、例1に詳細に説明するケンポール13−1501として
知られる樹脂のようなアクリル変性アルキッド樹脂であ
ってよい。この二次的架橋性樹脂は、つや消し剥離被覆
の全固形分の約1〜約15%を占める。さらに、つや消し
剥離被覆は、架橋過程を促進させるのに好適な触媒を含
み、好ましくはつや消し剥離被覆の全固形分の約1〜約
2%の量で含む。
つや消し剥離被覆組成物の樹脂成分は適当な有機溶媒
と混合される。一具体例として、樹脂は、メチルイソブ
チルケトン(MIBK)のような主要樹脂用溶媒と混合され
る。この溶媒は処方物中の全溶媒の約80%〜約95%を占
める。溶液状の樹脂の架橋を遅らせるにはイソプロピル
アルコール(IPOH)のような二次的樹脂用溶媒が有用で
ある。二次的樹脂用溶媒は、好ましくは、溶媒の全体の
約5〜約20%を占める。
つや消し剥離被覆処方物は、主要架橋性樹脂を主要溶
媒及び二次的樹脂用溶媒に混合により溶解し、次いで二
次的架橋性樹脂を主要つや消し剤、好ましくは微粒状不
活性無機物質からなる充填剤の形のつや消し剤と共に添
加することにより調製される。一具体例として、充填剤
は、約5.0μの平均粒度を有する珪酸アルミニウムから
なる。処方物に含まれる充填剤は、つや消し剥離被覆内
の全固形分の約25%までを占める。微粒状充填剤は、樹
脂と樹脂用溶媒とのブレンド中に、好ましくは約100゜F
〜約120゜Fの高められた温度で十分に分散される。
つや消し剥離層が乾燥し架橋すると、これは支持体シ
ートの表面上につや消し被覆を形成する。熱硬化した樹
脂被覆は支持体シートの面と連続性であり、従って、そ
の架橋され永久的に接着された乾燥フィルム形態では、
これがポリエステル支持体シートとプライマー被覆及び
その下の基板との間に高い耐熱性の熱伝達バリヤーを提
供する。つや消し表面は、充填剤の量及び粒度により制
御される。つや消し剥離被覆内の微細粒子は、顕微鏡の
尺度でみると、微細荒さを有する表面を形成していて、
その写し取られた微細荒さが乾燥導電性被覆の表面に転
写されるようなものである。
つや消し剥離被覆処方物は、転写過程の間に導電性被
覆から支持体及びそのつや消し剥離被覆を自由に剥離さ
せるのを高めるため剥離剤を含むことができる。この剥
離剤は、好ましくは、剥離被覆の加熱剥離を容易にさせ
るため高められた温度で溶融するポリエチレンワックス
のようなワックス成分を含む。ワックス成分は、通常10
0゜F〜120゜Fでつや消し剥離被覆に懸濁される。ワック
ス成分は、その懸濁された又は粒状の形態でつや消し剤
としても作用する。好ましいポリエチレンワックスは、
シャムロックS−381−N1(例1に記載)である。剥離
被覆処方物の好ましい一具体例としては、ポリエチレン
ワックスはつや消し剥離被覆に含まれる固形分の約0.1
%〜約25%を占める。
つや消し剥離被覆処方物に含有される剥離剤は、さら
に、ポリエチレンワックスと結び付いてつや消し剥離被
覆からの導電性被覆の自由な剥離を室温から高温までに
わたる温度で促進させるシリコーン樹脂成分を含むこと
ができる。一具体例として、シリコーン樹脂は、つや消
し剥離被覆処方物に含まれる固形分の約0.5%〜25%を
占める。剥離は、ワックスとシリコーン樹脂を剥離被覆
において併用するときに改善される。
一具体例として、導電性プライマー被覆は、熱可塑性
合成樹脂被覆用組成物である。導電性被覆の好ましい乾
燥フィルム厚は約0.3〜約1.5ミルである。好ましくは、
導電性プライマー被覆ラッカー処方物は導電性、耐吹付
塗料溶媒性、吹付られた塗料及びプライマーに対する接
着性という所望の性質を有する乾燥被膜を与え、このた
めに静電吹付塗装の後にクラスA等級の表面が得られ
る。一具体例として、導電性重合体材料は、カーボンブ
ラックのような微粒状導電性材料及びヒュームドシリカ
の分散体のような粘着防止剤を含有するポリエステル樹
脂を包含する。その他の熱可塑性樹脂材料、例えば、ア
クリル系、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリカー
ボネート及びポリエーテルイミド樹脂も使用することが
できる。
一具体例として、導電性プライマー被覆に含まれる樹
脂の主成分は、アドコートX80−125(モートン・インタ
ーナショナル・オブ・シカゴ社の商標)のようなポリエ
ステル樹脂である。好ましい態様としては、このポリエ
ステル成分は、導電性被覆用処方物に含有される全固形
分の約50%〜約90%、好ましくは約70〜85%を占める。
その下限は乾燥フィルムの凝集力により支配され、上限
は要求される導電性により支配される。一具体例とし
て、導電性被覆は、上述のように、そして例15に説明す
るように、最終プライマーの耐熱性を増大させるため軽
く架橋される。
第二の成分は導電性の顔料、好ましくはカーボンブラ
ック、さらに好ましくはバルカンXC−72(キャボット・
コーポレーション社の商標)である。その好ましい態様
では、カーボンブラックは、導電性プライマーに含まれ
る固形分の約10重量%〜約50重量%を占める。その下限
は静電塗装を可能にする仕上られた乾燥導電性プライマ
ー被覆の表面導電性により支配される。
第三のそして随意の成分は、粒状粘着防止剤、好まし
くはヒュームドシリカ、最も好ましくは称呼TS−100
(デグッサ社の商標)である。その好ましい態様では、
ヒュームドシリカは導電性プライマー中の全固形分の0
%〜約5重量%、好ましくは約2〜3重量%を占める。
余りにも多い粘着防止剤は仕上られた乾燥導電性プライ
マー被覆の導電率を低下させる。
好ましい処方物は、27部のアドコートX80−125ポリエ
ステル樹脂、各32.6部の溶媒MEK及びトルエン、6.8部の
バルカンXC−72カーボンブラック及び1部のTS−100ヒ
ュームドシリカを含有する。
導電性被覆処方物のその他の少量成分としては、称呼
FC−430(3Mコーポレーション社の商標)として市販さ
れている物質のような分散剤が含まれる。分散剤は好ま
しくは樹脂100部当たり約0.05部まである。
実施例 例1 プラスチック製車体パネルを下記の工程:(a)つや
消し剥離フィルムを製造し、(b)導電性プライマーフ
ィルムを製造し、(c)導電性転写箔を製造し、(d)
熱成形性裏当てシートに転写し、(e)熱成形し、
(f)熱成形された積層物を基板パネルに接着すること
からなる方法によって製作した。
a.つや消し剥離被膜 つや消し剥離被膜を下記の成分から処方した。
1.VAGHはユニオン・カーバイド社(ニュージャージー州
サマーセット)から市販されている中分子量の部分加水
分解された塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂(ほぼ90%の塩
化ビニル、4%の酢酸ビニル、2.3%のヒドロキシル含
有量)である。
2.ASP400は、エンゲルハード社(ニュージャージー州エ
ジソン)により製造され、ジャンセン−ソーダー社(イ
リノイス州イタスカ)より販売されている平均粒度5μ
の珪酸アルミニウムである。
3.ケンポール13−1501は、フリーマン・ケミカル社(ウ
イスコンシン州ポートワシントン)より市販されている
アクリル変性アルキッド樹脂溶液(50%の樹脂、50%の
キシレン)である。
4.SR−107は、ジェネラル・エレクトリック社(コネチ
カット州ウオーターフォルド)より製造され、フィッツ
ケム社(イリノイス州シカゴ)より販売されているシリ
コーン樹脂である。
5.S381−N1は、シャムロック・ケミカル社(ニュージャ
ージー州ニューアーク)より市販されているポリエチレ
ンワックスである。
6.サイキャット4040は、アメリカン・シアナミド社(コ
ネチカット州ワーリングホード)により市販されている
p−トルエンスルホン酸触媒(イソプロパノール中40重
量%)である。
7.サイメル303は、アメリカン・シアナミド社により市
販されている液状ヘキサメトキシメチルメラミン架橋剤
である。
組成物1は、コールスミキサーにおいてVAGH樹脂をMI
BKとIPOHのブレンドに混合して溶解し、次いでケンポー
ル13−1501、ASP400及びS381−NIを混合しながら添加す
ることにより製造した。この混合物を次いで約110゜Fの
温度でサンドミルしてASP400を分散させた。
b.導電性プライマー被覆 導電性プライマー被覆を下記のように処方した。
16.5部のメチルエチルケトン(MEK)と16.5部のトル
エンを容器中で混合した。混合しながら58部のポリエス
テル樹脂溶液をゆっくりと添加した。混合物が均一にな
った後、9部のバルカンXC−72カーボンブラックをゆっ
くりと添加した。このプレミックスをショットミル(1m
m径のショット)で5μ以下の粉砕物に粉砕した。粉砕
中のどんな溶媒損失もその元の重量まで戻し、このバッ
チをバッチAと呼ぶ。別の容器に96部のポリエステル溶
液を添加し、4部のヒュームドシリカをゆっくりと添加
しながら混合した。この混合物を30μの粉砕物に分散さ
せ、これをバッチBと呼ぶ。3部のバッチAと1部のバ
ッチBを均一状態が得られるまで混合した。
8.ポリエステル樹脂溶液はアドコートX80−125であっ
て、MEKとトルエンとの50:50ブレンド中で40%固形分の
ものであった。
9.バルカンXC−72は、キャボット・コーポレーション社
(マサチューセッツ州ウオルトマン)より市販されてい
る平均粒度30nmの高表面積導電性カーボンブラックであ
る。
10.ヒュームドシリカは、デグッサ・コーポレーション
社(ニュージャージー州テターボロ)より市販されてい
る平均粒度5μのTS−100であった。
c.導電性転写箔の製造 つや消し剥離被覆を、支持体上に100HKグラビアシリ
ンダーパターンにより3g/m2の塗布量(乾燥)で均一な
フィルム厚でクラビア塗布した。支持体は、75ゲージの
延伸された光沢ポリエステル支持体シート(ホスタファ
ン2000、ヘキスト・セラニーズ社(サウスカロライナ州
グリアー)製)であった。ラインの速度は200ft/minで
あり、被覆は20ftの衝突型エアーオーブン(図3のオー
ブンNo.1)で340゜Fの空気温度(ウエブ温度はほぼ220
゜F)で乾燥し、架橋させた。これにより支持体シート
に永久的に接着された連続性で均一な高い耐熱性のつや
消し剥離フィルムが形成された。
次に、導電性プライマー被覆をリバースロールコータ
ー上のリバースロールコーターステーションにおいて乾
燥つや消し剥離被覆の上に22g/m2の塗布量(乾燥)で塗
布した。プライマー被覆は連続した均一なフィルム厚の
ものであり、120ftの三帯域衝突型エアーオーブンにお
いて、三帯域の空気温度を200゜F、230゜F及び250゜Fに
して、乾燥し、融着させた。これにより支持体フィルム
のつや消し剥離被覆の上に乾燥されたプライマー被覆が
形成された。
ウエブの収縮を最小限にし且つ支持体フィルムのひず
みを防止するために、ウエブの張力を乾燥オーブンの最
初から終わりまでウエブ幅1in(線)当たりの0.81b以下
に保持した。
乾燥され塗布されたプライマーフィルムをロールとし
て巻き取り、コーターから取り出した。
d.熱成形性裏当てシートへの転写 次いで、導電性プライマー被覆を有する支持体を図4
に例示する乾式塗料転写積層技術により熱成形性表面シ
ート26に積層した。この転写積層工程により形成された
熱成形性積層物56は、表面シート26に付着された複合導
電性プライマー層24を含む。表面シートは、好ましく
は、合成樹脂材料の半硬質で自立性の薄い平滑シートで
ある。表面シートは、後に完成品の構造基板ベース28を
形成させるのに使用される射出成形されたプラスチック
材料又は熱硬化性の繊維入り成形用配合物と相容性であ
る材料から作られるか、或いは表面シートは、完成パネ
ルを形成するための別の技術として全構造体が真空成形
される時に付着される他の重合体積層物と相容性であ
る。好ましくは、表面シートは、完成品の基板ベースと
同じか又は実質的に同じ重合体材料から作られる。ま
た、表面シートは、導電性プライマーの導電性に実質上
影響を与えることなく、付着された複合導電性プライマ
ー被覆と共に複雑な三次元形状に熱成形することができ
る厚みを有する材料から作られる。基板を成形する材料
は、相当量の大きい繊維又は粒状充填剤を含有し、従っ
てその基板材料から成形される最終塗装製品上に不完全
な表面を生じさせる場合がある。しかして、積層物が成
形基板パネルの不完全な表面に付着され、これによりそ
の基板パネルの表面特性が向上され、均一な導電性プラ
イマーが生じ、このプライマーは外装自動車用塗料によ
り静電吹付塗装すると格別に平滑な制御されたクラスA
等級の外装自動車用塗装表面を生じさせる。クラスA等
級の外装自動車用仕上げの性質は、PCT出願第WO88/0741
6号に記載されているが、ここではこれを引用すること
によりその内容を明細書に含めるものとする。この多層
製品は、その仕上げられた形態で、裏当てシート(これ
は基板の基準以下の表面と仕上げられた塗装被覆との間
の緩衝層を提供する)と組合せた外装自動車用特性を持
つ高性能の本質的に欠陥のない三次元形状の塗装被覆か
らなる。また、この表面シート材料は、塗装被覆に伝え
られる表面欠陥を最小減にさせる。表面シートを作る好
ましい材料は、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン)、ポリカーネート、キセノイ(G.E.の商標)
として知られるポリエステル、ウルテム(G.E.の商標)
として知られるポリエーテルイミド、ノリル(G.E.の商
標)として知られる変性フェニレンオキシド、ポリアリ
レート、TPO、ナイロン、ビニル(PVC)、GTX、ウレタ
ン、アクリル系、ポリカーボネートである。好ましいAB
S材料は、ボルグ・ワーナー社のサイコラックLSであ
る。ポリプロピレン及びポリエチレンを含めて熱可塑性
ポリオレフィン(TPO)も、またポリエステル又は非晶
質ナイロン、例えばベックスロイC−717(デュポン社
の商標)も使用することができる。
表面シートの厚みは代えることができるが、一般的に
は、表面シートが下層の基板の表面欠陥を孤立させ又は
吸収するのに十分な厚みを有すると共に塗装後の塗装被
覆の平滑な上部表面を変えることが必要である。表面シ
ートの厚みの望ましい範囲は、約20〜200ミルであると
思われるが、例えば熱硬化性又は熱可塑性成形に使用し
たときにABSシートについては20ミルが好ましい厚みで
ある。VPF(真空成形)操作にはこれよりも厚い積層物
が好ましい。
図4に例示する積層工程は、上部巻き戻しロール62に
貯蔵された導電性被覆を有する支持体60及び底部巻き戻
しロール64に貯蔵された可撓性の20ミル厚ABS表面シー
ト24を示す。一具体例では、導電性被覆を有する支持体
は、単一の可撓性つや消し剥離被覆を有する流延シート
上の導電性プライマー被覆からなる。導電性被覆流延シ
ート60は、ドラム66の回りを通り、表面シートはドラム
68の回りを通る。支持体及び裏当てシートは次いで加熱
された積層用ドラム70とゴム製バックアップロール72と
の間を通過する。積層用ドラムは好ましくは鋼製でり、
好ましくは約400゜F〜425℃の温度で操作される。これ
は重ねられたシートと加圧接触されてつや消し剥離被覆
内の剥離剤を溶融させてプライマーを支持体から剥離さ
せ且つその導電性プライマー被覆を表面シートに接着さ
せるのに十分な温度に両シートを加熱させる。ゴム製バ
ックアップロール72及び積層用ドラム70は、支持体及び
裏当てシートと好ましくは約300lb/線inの圧力で加圧接
触される。積層中にシートが移動する速度は、得られる
積層物が転写及び接着を行うのに必要な温度で加熱され
ることを保証する。この熱が表面シート材料を多少軟化
させて導電性被覆と表面シートとの間の完全な接着を確
実にさせる。導電性つや消し剥離被覆を有する支持体の
ポリエステル支持体シートは、支持体シートが積層工程
中の伸びに抵抗するように積層温度よりも高い耐熱性を
有する。転写工程中に、支持体上のつや消し表面の微細
荒さがプライマー被覆の表面に転写される。接着工程に
続いて、可撓性導電性被覆を有する積層物はこれを室温
まで冷却するために1個又はそれ以上の冷却ロール74の
回りを通される。次いで、仕上げられた積層物56は積層
物再巻き取りドラム76に通される。支持体シートは次の
熱成形工程の前に積層物から剥し取ることができ、又は
付いたままでもよい。仕上げられた導電性積層物には同
様にしてその他の重合体フィルム又は積層物を転写積層
することができる。
e.熱成形 本法の次の工程では、図4に示した積層物56を所望の
三次元形状に熱成形した。熱成形工程を図5及び図6に
示す。ここでは、最初平滑な積層物が車体パンルの表面
として使用するための高度に輪郭付けされた三次元形状
に成形される。別々の積層物シートを真空成形機のクラ
ンプフレーム78の内部に個々に置く。クランプフレーム
は軌道80の上を前後に動くことができる。積層物シート
を図5に示す位置でクランプフレーム内に最初に置く。
次いでクランプフレームを軌道に沿ってオーブン82内
に移動させて裏面シートを熱成形温度まで加熱させる。
ABS表面シートは約280゜F〜約380゜Fの範囲の温度に加
熱される。ベックスロイナイロンについては、シートは
約380゜F〜約420゜Fの温度に加熱される。これらの温度
は実際のシート温度であって、オーブン温度ではない。
熱成形工程については熱成形温度を低下させるために圧
力の助けを使用することができる。熱成形温度では、積
層物は84のシルエットで示されるようにたるむ。
積層物がオーブンで所望の温度に加熱された後、クラ
ンプフレームは軌道80に沿って、オーブン82を出て真空
成形用支持台86上の元の位置まで戻される。真空成形用
支持台86の作業表面は例示としてのみ湾曲した表面とし
て示す。最終製品の表面に付与される所望の三次元形状
に応じてその他の形状を使用することができる。
次いで、予熱された積層物は、まず真空成形用支持台
の上で真空ポンプ88に接続することにより真空引きをす
ることによって所望の三次元形状に真空成形される。次
いで、真空成形用支持台は図6に示す位置まで押し上げ
られ、その位置ではこれはクランプフレーム内をたち上
がっている。支持台の穴を通して真空を抜いて熱いプラ
スチックを支持台の作業表面の形状内な押し込む。ま
た、成形圧力を増大させるために支持台の反対側のプラ
イマー被覆の自由表面に空気の正圧を加えることができ
る。支持台はプラスチックを固体状態に冷却させるのに
十分な長さにわたって適所にとどめ、それから支持台は
所定の位置まで降下される。これはプラスチックに支持
台の形状を残す。好ましい真空成形工程は、雄型真空成
形機であって、真空成形用支持台が裏当てシートの反対
側で外装導電性被覆と接触しないように表面シートと直
接接触するようなものを使用することである。このよう
にすれば、表面シートは支持台の作業表面にあり得るど
の欠陥もその大部分を覆い隠し、従って導電性被覆の表
面は影響されず、自由に伸ばされる。また、雌型も首尾
よく使用することができる。
別の熱成形工程(図示してない)おいては、積層物を
熱成形機に連続シートとして供給することができる。ま
ず、積層物はオーブンを通り、次いでオーブンの下流側
端部とインラインの熱成形用支持台に通される。連続シ
ートは積層物を熱成形温度に加熱するために設定された
間隔で停止されると同時にシートの予め加熱された部分
は所望の形状に真空成形される。
熱成形工程は、図7において90で示される三次元形状
の予備成形積層物を生じる。簡単にするために、予備成
形された積層物は、表面シート26とそれに付着された導
電性プライマー被覆24とからなるものとして例示する。
この積層物は、可能な三次元形状の一例としてのみ熱成
形工程後の三次元形状の形態で例示する。しかし、その
他の複雑な三次元形状も可能である。導電性被覆は、そ
の熱成形中に導電率の不均一性並びに静電吹付塗装して
クラスA等級の表面を得る能力に大きく影響することな
く約150%以上の伸びを経験する。
f.熱成形された積層物の基板パネルへの接着 次の射出仕上げ操作を図7及びず8に示す。ここで
は、予備成形積層物90が下層のプラスチック基板パネル
28に付着される。射出仕上げ工程は、積層物を基板に接
着させるための可能な手段の一例である。積層物90をそ
の所望の形状に予備成形した後、これを縁どりして所定
の大きさにするが、これは射出仕上げできる状態にあ
る。熱成形された積層物90を射出金型92に入れ、射出成
形された基板の面に融着させる。射出仕上げ工程の最初
の工程に従えば、プラスチック射出金型はその開放位置
にあり、そして予備成形積層物が固定側半型と可動側半
型との間の金型キャビテー内に置かれる。半型の内部表
面100は予備成形積層物90の導電性プライマー塗布表面
の外部輪郭と等しく整合する。この金型の表面は、表面
欠陥が積層物の導電性被覆を有する表面に転写されない
ように表面欠陥を含まない硬質表面である。真空成形打
ち抜きシート90を射出金型内に入れた後、射出成形用材
料102を受け取るるために積層物の後方に空間を残す。
射出成形用材料を可動側半型内の通路104を通して予備
成形積層物の後方の金型キャビテー内に流入させる。成
形用材料は金型キャビテーの形状に順応し、積層物の表
面シート部分に永久的に融着される。射出成形用材料は
導電性被覆と接触しない。上述のように、基板と表面シ
ートを製作した成形用材料は、この二つの材料が融着し
て一体的な成形基板を形成し、その上で導電性被覆が欠
陥のない仕上げを与えるように相容性である。射出金型
が操作される温度は、成形用材料の融点よりも相当に低
い。ABS裏当てシートを使用した一具体例においては、
例えば、溶融材料は約450゜Fの温度で実施あった。金型
の面を冷却するために水ジャケットを使用することがで
きる。金型の両方の面が約160゜F〜170゜Fの温度に冷却
されるので積層物上の導電性プライマー被覆は射出成形
中は安定のままである。これよりも高い金型温度では軽
く架橋された又はより耐熱性の樹脂を使用することがで
きる。
本発明の方法により製造された完成品は、成形基板に
融着された予備成形積層物90とその表面シート26とを含
む。一具体例として、製品は導電性プライマー塗布外装
車体用部材又はパネルであってよい。基板材料のどんな
欠陥も20ミル厚の表面シートによって吸収されて欠陥の
ない導電性被覆22が得られた。
この例は例示としての熱可塑性射出成形工程に関して
説明したが、完成品を形成させるのにその他の技術も使
用することができる。これらの技術には、繊維強化熱硬
化射出成形(TMC)、シート成形用配合物(SMC)の使
用、圧縮仕上げ及び反応射出成形(RIM)、樹脂転写成
形(RTM)技術、真空成形、感圧又は接着剤接合技術が
包含されるが、これらの限られない。プライマー被覆を
有する表面シートに基板パネルを融着させるためABSに
代えてその他のプラスチック成形用材料も使用すること
ができる。これらには、ポリプロピレン及びポリエチレ
ンのような熱可塑性ポリオレフィン(TPO)、ポリエス
テル及び非晶質ナイロンが挙げられよう。これらの場合
には、表面シートは好ましくは射出成形用材料と同じ重
合体材料から作られる。
例2 例1からのポリエステル樹脂系における導電性被覆を
例1におけるつや消し剥離被覆を有するポリエステルフ
ィルムの上に0.8ミル厚の均一なフィルムとして塗布
し、次いで20ミル厚のABS表面シートに積層した。
以下の表にランスベルグ単位、KΩ/in及びKΩ/sqで
表した抵抗率の測定値を示す。
フィルム厚 ランスベルグ KΩ/in KΩ/sq 0.8ミル 165+ 37 26 例3 例1からのポリエステル樹脂系における導電性被覆を
例1におけるつや消し剥離被覆を有するポリエステルフ
ィルムの上に0.5ミル厚の均一なフィルムとして塗布
し、次いで20ミル厚のABS裏当てシートに積層させた。
以下の表にランスベルグ単位、KΩ/in及びKΩ/sqで
表した抵抗率の測定値を示す。
フィルム厚 ランスベルグ KΩ/in KΩ/sq 0.5ミル 165+ 45 32 例2及び3の双方において、被覆は静電吹き付け可能
である表面を生じた。静電吹付可能であるとみなすため
には、約110単位よりも大きいランスベルグの読み値が
要求される。
静電吹付可能性を決定するための最も好ましい方法
は、ランスベルグ236スプレーラビリテイメーターによ
るものである。このメーターでは、1in離した2個の導
電性のプローベを被検表面と接触させる。測定は、手に
持ったゲージ上にぼたんを押し下げることにより活性化
させ、電荷を一方のプローベから他方のプローベに通
す。読みをランスベルグ単位で記録する。110単位より
も低い読みはどれも静電吹付可能でないとみなす。
表面抵抗率を計算するための他の方法は、ミクロンタ
22−201U Ω/Vメーターの使用による。好ましい方法
は、ポイントプローベの距離を正確に1in離して固定
し、被検表面をプローベと接触させ、抵抗率をKΩ/in
で記録することにより点ごとの読みを記録する。最も好
ましい方法は、プレキシグラスのような非導電性のプラ
スチックの1・1/4in平方のブロックの上に2個の1in×
1/8inの銅棒を固定することにより測定することであ
る。銅棒は1in離して平行にする。銅棒は測定すべき表
面についての接触点として作用する。各棒をΩ/Vメータ
ーに結びつけ、500gの荷重をプレキシグラスの頂部に置
き、それから読みをKΩ/sqで記録する。
例4 一連の導電性被覆を種々のカーボンブラック顔料対ポ
リエステル樹脂の比でもって処方した。導電性被覆を例
1に記載のようなつや消し剥離ライナーに適用し、20ミ
ル厚のABSシートに積層させた。導電性フィルムの厚み
は0.8ミルであった。カーボンブラックはバルカンXC−7
2でった。下記の表は、顔料/バインダー(又は樹脂)
の比率の関数としての表面抵抗率の測定値を示す。
例5 254m2/gの表面積を有する標準キャボット社製バルカ
ンXC−72カーボンブラックを2種の他のキャボット社製
の低表面積のカーボンブラックと比較した。138m2/gの
表面積を有するモンガルL及び140m2/gの表面積を有す
るバルカンPA−74をポリエステル樹脂30部当たり7部の
カーボンブラックの比で処方した。処方物を実験室用試
料振盪機の上で1/8in径のショットによりミル処理し
た。被覆を例1に記載のようなつや消し剥離ライナーに
0.8ミルの厚みで塗布した。
下記の結果は、カーボンブラックの種類対ランスベル
グ単位の測定値を示す。
約200m2/gよりも高い表面積を有するカーボンブラッ
クは最高の且つ最も一貫した導電率を生じるものと結論
された。
例6 カーボンブラック以外の導電性材料を処方した。U.S.
ブロンズパウダー・パールゴールドB620及びポッターラ
ブス社製のESD繊維バッチ91−100−4.6.7を例1のポリ
エステル樹脂系において30重量%(乾燥)の濃度で置き
換えた。混合物が均質となった後、溶液を0.8ミルのフ
ィルム厚で塗布した。下記の表は、材料の種類を抵抗率
のランスベルグ単位で比較した結果を示す。
種類 ランスベルグ 静電吹付可能性 ブロンズパウダー 80 不可 ESDファイバー 82 不可 例7 カーボンブラックの代わりにU.S.ブロンズパウダー・
パールゴールドB620を50重量%及び67重量%の量で添加
した例1の導電性被覆の試料を例1に記載のようなつや
消し剥離ライナーに0.8ミルのフィルム厚で塗布し、20
ミル厚のABSシートに積層させた。また、類似の試料を
導電性充填剤なしで、導電性充填剤としてカーボンブラ
ックを使用して、及びメタルアーを導電性充填剤として
使用してそれぞれ作った。メタルアー材料はアベリー・
デニソン社製の製品No.L−55360であった。各試料をベ
キスキャンCP2装置によりEMI/RF遮蔽特性について測定
した。ベキスキャンCP2マイクロ波反射分析器は、プラ
スチック製性部品についてEMI/RF遮蔽効果を検査する非
破壊試験法である。良好な市販製品は約70%以上の範囲
内の反射測定値を有する。下記の表は試験結果を示す。
平均主要寸法が約10μである高いアスペクト比の真空
蒸着アルミニウムフレークである大きい粒度のメタルア
ーフレークについて良好な結果が得られた。
例8 例1の導電性積層物を20ミル厚のABSシートの上に成
形した。この積層物を真空成形シェルに真空成形した
(パッケイジング・インダストリーズ社製の連続供給真
空成形機で)。このシェルを射出成形機においてABCと
共に射出成形した。得られた基板を完成ドアートリムパ
ネルとして成形した。下記の表は、完成部品の表面の抵
抗率の測定値を示す。
部品 ランスベルグ KΩ/in KΩ/sq 吹付可能性 トリム 165+ 10.3 7.1 可 例9 例1に記載のような導電性被覆を例1に記載のような
つや消し剥離ライナーに被覆し、20ミル厚のABSシート
及び20ミル厚のウルテムシートに積層させた。各構成体
を三つの異なった絞り又は伸びの深さをまねた三工程成
形工具を使用して真空成形した。下記の表は、導電性被
覆の絞りの深さ又は最終フィルム厚の関数として測定し
た表面抵抗率を示す。
データを記録した後、導電性被覆を有する真空成形積
層物を静電吹付塗装した。使用した塗料は、ミツガン州
レークオリオンにあるキャデラック組立工場のGM組立塗
装ラインから直接受けた。下記の表は個々の塗料を列挙
する。
ウレタンは、両成分を混合したときに触媒作用を受
け、吹き付けると硬質透明被覆を形成する透明被覆系で
ある。
下記の表は、導電性完成部品が静電吹付塗装中に合格
するGM塗装サイクルを表わす。静電吹付塗装の前に、導
電性被覆を有する部品の表面を90゜FのELPOメッキ浴に
5分間浸漬する(ELPOはPPGの商標である)。次いで、
塗料を高速スプレーヘッドに通し、ここで塗料の液滴が
帯電される。次いで塗料は接地さた表面に大きな過剰吹
付なしに接着する。積層物と射出成形部品の両者をGM塗
装ライン仕様書により指令される焼付サイクルに従って
塗装した。まず、灰色の表面下塗りを1.2ミルの乾燥塗
布量で吹き付け、250゜Fで焼き付けた。次いで、青色の
メタルカラーベース被覆を0.9ミルの塗布量で吹き付
け、160゜Fの熱に3分間曝した。次いで、活性化された
透明被覆を1.9ミルの塗布量で吹き付け、最終硬化のた
めに250゜Fで39分間焼き付けた。結果は、GM4350M外装
塗装規格書に従って試験してクラスAの仕上げであっ
た。試験の大部分は、最も重要なサイクル試験も含めて
本質的に完全であった。塗装表面は規格書の各試験区分
に合格した。また、部品はキセノンアークSAE J1960仕
様書に合格した。試験結果を下記の表に要約する。
例10 図10を参照するに、例1に記載の0.8ミル厚の導電性
被覆をやはり例1に記載したつや消し剥離ライナー20に
被覆した。このつや消し剥離フィルムを48in幅のレクチ
ン、ウルテム及びキセノイシートに積層させた。108で
示す積層物のロール巻きを押出キャップシート積層し、
真空成形した。各導電性積層物のロール110を押出機112
の上に取り付けた。キセノイシートは、単層押出品で
も、一つ以上の層が充填剤入りの3〜5層の押出品でも
よい。全層の厚みは10〜200ミルであってよい。この試
験では、3層押出品を48"幅のダイリップを通して150ミ
ルの厚さに成形した。このような3層押出品を図2の具
体例に示す。この例では、押し出される層は充填剤の入
っていないキセノイ28a、ガラス充填剤入りキセノイ28b
及び充填剤の入っていないキセノイ28cであってよい。
再び図10を参照するに、導電性積層物の押出物の熱と金
属ロール116及び118のニップの圧力とによって押出物11
4の表面に融着させた。結果は170ミル厚の導電性シート
であり、静電吹付可能な完成部品に真空成形できるもの
でった。下記の複合体は首尾よく押出積層され、真空成
形された。
A 導電性被覆 20ミルのウルテム 150ミルのキセノイ 押出 B 導電性被覆 20ミルのキセノイ 150ミルのキセノイ 押出 C 導電性被覆 20ミルのレキサン 150ミルのキセノイ 押出 これよりも小さい規模での実験で、例1に記載のよう
な導電性被覆を例1に記載のつや消し剥離ライナーに塗
布し、150ミルのキセノイ共押出品に積層させて、下記
の構成体を得た。
D 導電性被覆 25ミルのキセノイ 100ミルのガラス重点剤入りキセノイ 25ミルのキセノイ 次いで、それぞれの厚い導電性シートを小さいダイで
真空成形して輪郭付けされた導電性完成部品を得た。こ
れを例9に記載のように静電吹付塗装した。導電性プラ
イマーは、その成形中に、十分に静電吹付可能な範囲内
にあった表面導電性に影響することなく伸ばされた。塗
装された部品は現在のGM4350M試験に合格した。屋外耐
候性試験は継続中であるが、初期の試験結果は吹付塗装
された部品が1000時間のキセノンアーク試験に合格した
ことを示した。
例11 市販のPPG導電性吹付プライマー塗布フェンダー及び
例10に記載のように本発明の方法により作った同じ形状
の導電性熱成形積層物フェンダーの両方について抵抗率
の測定(KΩ/sq)を行った。試験した導電性被覆は例
1の処方物から作った。各フェンダーの表面について40
個の測定値をランダムに記録した。下記の表は、本発明
の導電性プライマー(導電性被覆)と終始一貫して(導
電性表面の均一性)有意な統計的改善を立証している。
試料 平均 標準偏差 標準偏差 PPG 56.6 30.2 181.2 導電性被覆 1.1 0.22 1.32 例12 下記の表は、別の樹脂系で首尾よく作られた導電性被
覆及びそれぞれのランスベルグ単位で表わした抵抗率の
測定値を示す。各樹脂処方物において、バルカンXC−72
カーボンブラックを0.23の顔料対樹脂比でもって添加
し、1/8in径のショットにより3時間ミル処理をした。
粘着防止剤のTS100ヒュームドシリカは使用しなかっ
た。各0.8ミルの被覆を例1に記載のようなつや消し剥
離ライナーに適用し、ウエブの上で抵抗率を直接測定し
た。
例13 例1に記載のような導電性被覆を例1に記載のような
つや消し剥離ライナーに被覆し、20ミル厚のポリアリレ
ート裏当てシートに積層させた。ポリアリレートは、例
12で使用したDKX−103材料であった。このポリエステル
支持体は、保護のためのシート成形実験中に表面に残っ
ていた。この積層物は、ウオールボード装飾用パネルの
ような平らなシートSMC用途に使用される。この構造体
を圧縮成形すると静電吹付可能である165+単位のラン
スベルグ抵抗率測定値が得られた。
例14 導電性ポリアリレートフィルムを2ミル厚のポリエス
テル支持体上に流延させた。ポリアリレートフィルム
は、約190℃のTgを有するDKX−57(ヘキストセラニーズ
社)を使用して作った。次いで、ポリアリレート導電性
フィルムを20ミル厚のポリアリレートシートに積層させ
た。支持体の適切な接着及び剥離がつや消し剥離被覆を
使用することなく達成された。慣用の積層物を、デュポ
ン社製のアクリリック68080のような熱可塑性サイズ剤
被覆を使用して、導電性ポリアリレートフィルムと20ミ
ルのポリアリレート積層物との間で0.3ミルの厚さで適
用して下記の構造を作った。
2ミルのポリエステル 導電性ポリアリレート デュポン社製のアクリリック68080サイズ剤 20ミルのポリアリレート サイズ剤被覆を有する積層物及びサイズ剤被覆を含ま
ない積層物を輪郭付けされた三次元形状のシェルに真空
成形した。シェルをSMC金型に入れ、圧縮成形した。ま
た、シェルをTMC金型に入れ、その後方にプラスチック
射出成形して静電吹付可能な完成部品を得ることができ
る。即ち、導電性プライマー被覆は真空成形中に伸長す
るのに十分に可撓性であると同時にその抵抗率の元のレ
ベルを保持した。また、このような抵抗率は成形された
部品の表面積全体にわたって全く均一であった。平らな
シートを望むときは、いずれかの積層物を金型に平らに
入れ、圧縮成形することができる。
例15 軽く架橋された導電性被覆を2.5倍をデスモジュールN
100(モベイ社製のイソシアネート)と100部の例1の導
電性被覆から処方した。(アドコートX80−125は、ヒド
ロキシル官能基を有するポリエステル樹脂であり、イソ
シアネート、メラミン及びその他の官能性樹脂により架
橋できる)。標準つや消し剥離層の上に0.8ミル厚(乾
燥)で被覆を流延させた。架橋された導電性被覆と標準
導電性被覆の両方をそれぞれ高い耐熱性のポリアリレー
トプラスチックシートに積層させた。図11は、押出され
たシートに導電性プライマーフィルムを高温で積層する
ための押出積層系を例示する。この系は、この例の軽く
架橋されたフィルムのような高い耐熱性のプライマーフ
ィルムを使用してポリアリレートのような耐熱性プラス
チックに積層するときに使用される。図11を参照する
に、ポリアリレートの連続押出シート112が押出機124の
ダイ出口から押出される。高温押出物はまず上部ローラ
126と中間レベルのローラ128との間に通される。押出さ
れたシートは20ミルの厚みを有する。別に本発明の高い
耐熱性の導電性プライマーフィルム130がローラ132から
押出機に向けて供給される。プライマーフィルムはつや
消し剥離被覆を有する支持体シートに支持される。プラ
イマーフィルムと押し出されたシートが中間ローラ128
とゴム製ローラ134とのニップに供給され、そこで熱と
圧力が適用されて被覆を軟化させ、プライマーフィルム
を押出シートに接着させる。ダイ出口を去る押出シート
の温度は600゜F以上であってよく、ローラ128と134のニ
ップでの接着の温度は400゜F以上の温度であってよい。
次いで、導電性プライマー被覆を有する積層物は下方ロ
ーラ136の回りを通るときに温度低下を受ける。プライ
マーフィルムを押出物に接着させた後、つや消し剥離被
覆を有する支持体は除去され、高耐熱性プラスチックシ
ートの露出面に高耐熱性導電性プライマーフィルムを含
む複合完成シートが残る。導電性表面の耐熱性を61bの
金属表面上で被覆を275゜Fの熱に1分間暴露することに
より測定し、下記の結果を得た。
架橋物・・・ピックオフなし、平滑 標準被覆・・・ピックオフあり、粗面 導電性積層物を輪郭付けされた形状に熱成形した。導
電性被覆用樹脂の架橋度を高くしてさらに試験を行っ
た。例1の導電性プライマー処方物100部をそれぞれ入
れた2個の別個の容器にデスモジュールN100イソシアネ
ート架橋性樹脂を6部及び15部の量で添加した。2個の
樹脂をつや消し剥離支持体に塗布し、20ミルのポリアリ
レート裏当てシートに積層させ、次いでこれを輪郭付け
された形状に熱成形した。結果は下記のようであった。
試料 剥離 熱成形絞り 2部/100 OK OK 6部/100 OK OK 15部/100 劣る N.A. 以上のことから、熱可塑性樹脂又は架橋度の小さい樹
脂は成形又は熱成形中に表面導電性を低下させることな
く伸長できるので導電性被覆に使用するに好適であると
結論された。ポリエステル100部につき約10部までの架
橋性樹脂という程度のポリエステル樹脂の架橋は静電吹
付可能を保持するのに十分な熱可塑性導電性被覆を生じ
させるものと思われる。
例16 顔料対バインダーの比を変えて4個の導電性プライマ
ーを作った。この例では、バインダーは、デユポン社製
の塩素化ポリオレフィンであるハイパロン827Bであっ
た。粒状導電性充填剤はXC−72カーボンブラックであっ
た。処方を以下に示す。
ハイパロン827CPO 100 100 100 100 XC−72カーボンブラック 23.3 17.5 11.7 5.5 トルエン溶媒 289 289 289 289 各処方物は、まずハイパロン827Bをトルエン溶媒に溶
解し、次いでこのブレンドにXC−72カーボンブラックを
1/8in径の鋼ショットを使用して分散させることにより
作った。次いでこれらの溶液のそれぞれをつや消しポリ
エステル支持体シートに4種の厚み、0.75ミル、0.35ミ
ル、0.2ミル及び0.1ミルで流延させた。
次いで各シートを20ミル厚のTPOパネルに積層させ、
次いでつや消しポリエステル支持体を除去して、TPOパ
ネルに積層された導電性フィルムを残した(TPOパネル
は例17で詳細に説明する)。次いで、これらの導電性パ
ネルのそれぞれを、種々の伸びを表面に与えた金型上に
真空熱成形させた。
金型の領域にわたる伸びの量は、1in当たりの8本の
線の格子模様を有する20ミルのTPOの小片を成形するこ
とにより決定した。測定は金型の色々な表面に添って行
って伸びを決定した。
ランスベルグ抵抗率及びKΩ/sqで表した抵抗率を熱
成形前に、そして熱成形後は金型の6個の点で測定し
た。読みをそれぞれ下記の表1及び表2に示す。
結果は、任意のフィルム厚で0.055の顔料対バインダ
ーの比で非常に高い抵抗性を示すが、静電吹付可能性が
ないことを示している。0.117の顔料対バインダーの比
では0.1ミルの生成物は吹付可能ではなく、0.2ミルの生
成物は高い伸びでは吹付可能性を失った。
0.175の顔料対バインダーの比では、0.1ミルの生成物
の高い伸びまで吹付可能性が達成され、保持された。0.
23の顔料対バインダーの比では、試料及び伸びの全てに
ついて吹付可能性が達成され、保持された。
結論として、導電性フィルムの厚さ及び(又は)顔料
対バインダーの比を増大させることにより高い伸び全般
にわたって吹付可能性が保持できるといえる。良好な結
果は約0.175以上の顔料対バインダーの比で及び約0.2ミ
ル以上の導電性フィルム厚で達成される。
例17 この例では、TPOパネルに対する導電性被覆の接着性
を試験するためにプロセスを変えた。TPOは、ポリプロ
ピレンに分散されたエチレン−プロピレンゴムからなっ
ていた。例1からのポリエステル樹脂系における導電性
被覆を使用し、導電性のTPOシートをアンダースタンプ
を使用して製作した。このアンダースタンプは、最初に
ヘキスト・ダイヤホイル社製のシリコーン塗布剥離ライ
ナーにデユポン社製のアクリリック68080のタイコート
を流延させることにより作った。アクリリックタイコー
トを0.3ミルの乾燥フィルム厚で適用した。アライン社
製の塩素化ポリエチレン(CPO)A1−112の水ベース透明
被覆をタイコート上に流延させ、0.3ミルのフィルム厚
に乾燥した。この構成体をTPOの20ミル厚のパネルに積
層させた。次いで、この積層物に例1からの導電性積層
物を積層させて下記の構成体を作った。
0.8ミルの導電性ポリエステル 0.3ミルのアクリリックタイコート 0.3ミルの塩素化ポリエチレン 20ミルのTPO 次いで、この積層物を例16の金型の上で真空成形し、
抵抗率の測定をランスベルグ単位及びKΩsqで行った。
%伸び率 ランクベルグ KΩ/sq 0 >165 0.11 12.5 >165 0.11 37.5 >165 0.11 43.5 >165 0.11 62.5 >165 0.20 131 >165 0.18 156 >165 0.20 結論として、タイコートを導電性被覆に直接流延する
よりはむしろ接着性を高めるためにCPOを使用してタイ
コートをアンダースタンプとして別個に流延させるとTP
Oパネルについて導電性フィルムの良好な接着が達成で
きるといえる。タイコートを別個に流延させ、次いで積
層すると、タイコートを導電性被覆に直接流延させたな
らば起こるかもしれない導電性被覆の溶媒による侵食が
回避される。その結果、導電性被覆は完成パネルの三次
元形状をまねた広い範囲の伸びにわたって良好な抵抗率
レベルが保持される。
例18 この例では、ローム&ハース社製のアクリリック−イ
ミド共重合体を使用してSMC法に使用できる導電性積層
物を製作した。このアクリル系樹脂は149℃のTg(ガラ
ス転移温度)を有する非晶質アクリリック−イミド共重
合体であるHT−510であった(プラスチックのガラス転
移温度はそのプラスチックが脆い状態からゴム状状態に
転移するときの温度である)。大抵のアクリル系樹脂は
105℃又はそれ以下のTgを有する。SMC法は約135℃以上
の金型温度を使用する。このプロセス温度はこのような
アクリル系樹脂から作ったどんなフィルムも溶融させ、
分解させる。しかし、HT−510アクリリック−イミド共
重合体を使用して作った導電性フィルムはSMC法におい
て生き残るものと思われる。
HT−510をメチルエチルケトンに溶解し、XC−72カー
ボンブラックを添加し、下記の処方で1/8in径のショッ
トを使用してミル処理した。
成分 メチルエチルケトン 300 HT−510アクリリックイミド 100 XC−72カーボンブラック 23.3 次いで、この導電性プライマーをつや消しポリエステ
ル支持体上に塗布し、0.6ミルの乾燥フィルム厚に乾燥
した。アイロマー・シミー社製のアイロスチック160/38
の接着剤タイコートを下記の処方でメチルエチルケトン
に溶解した。
成分 メチルエチルケトン 300 アイロスチック160/38 100 次いで、このタイコートを導電性積層物に0.1ミルの
乾燥フィルム厚で塗布した。この構成体を20ミル厚のポ
リアリレートシートに積層して下記の構成体を作った。
0.6ミルの導電性アクリリック−イミド被覆 0.1ミルのアイロスチック160/38のサイズ剤被覆 20ミルのポリアリレートシート ランスベルグ及びKΩ/sqの両方で測定した抵抗率は
それぞれ165ランスベルグ単位及び1.0KΩ/sqよりも大で
あった。
この例は、導電性フィルムがSMC法において使用でき
ること、高いSMC処理温度(約149℃以上)で凝集状態を
保持できることを示している。SMC法において使用され
る材料については、少なくとも約145℃のTg、さらに好
ましくはシート成形法の温度よりも高いTgを有する導電
性フィルム及び裏当てシートを使用することが好まし
い。ここに記載したポリエリレート裏当てシートは好適
な裏当てシートの一例である。使用できるその他のポリ
アリレート裏当てシートは米国特許第4,959,189号及び
同5,001,000号に記載されているものと類似している。
よって、これらの記載をここに参照することにより本明
細書に含めるものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 15/08 B32B 15/08 G C08J 7/04 C08J 7/04 D (72)発明者 ヤング,フレデリック アメリカ合衆国 46375 インディアナ, シェアビル,ホリー レイン 152 (72)発明者 ビューネ,ウィリアム ジェイ. アメリカ合衆国 46323 インディアナ, ハモンド,マクック アベニュー 7325 (56)参考文献 米国特許4740426(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/00 - 7/26 B29B 15/00 B29D 31/00 B32B 15/08 C08J 7/04

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の工程: 導電性樹脂プライマー被覆を耐熱性支持体シートに被覆
    し、そのプライマー被覆を支持体シート上で均一な皮膜
    厚まで乾燥し、その際に該導電性プライマー被覆はラン
    スベルグ236スプレーラビリテイメーター上で約110単位
    以上のランスベルグ値によって測定したときに静電吹付
    可能である表面を有するものとし、 導電性プライマー被覆を支持体シートから可撓性熱成形
    性プラスチックシートに転写して該転写された導電性プ
    ライマー被覆を該熱成形性プラスチックシートに密着さ
    せ、 導電性プライマー被覆を塗布したシートを三次元形状の
    輪郭付けされた基材パネルに成形し、その際に導電性プ
    ライマー被覆は輪郭付けされた基材パネルの外部表面上
    にあるようにし、該導電性プライマー被覆は該輪郭付け
    された基材パネルの成形の際に伸びを受けた領域を有
    し、該導電性プライマー被覆は基材パネルの輪郭付けさ
    れた外部表面に静電吹付可能な表面抵抗率レベルを与え
    るために該伸び中に約110単位以上のランスベルグ値を
    保持するようにし、 輪郭付けされた基材パネル上の伸ばされた導電性プライ
    マー被覆の外部表面に仕上げ塗料被覆を静電吹付技術に
    よって適用する ことを含む、静電吹付塗装されたプラスチックパネルの
    製作方法。
  2. 【請求項2】支持体シートが、プライマー被覆が剥離被
    覆を塗布した支持体シートから転写されるときに導電性
    プライマー被覆の表面に微細荒さを転写させるために分
    散された充填剤粒子を含有するつや消し剥離被覆からな
    る剥離被覆を有する請求の範囲1に記載の方法。
  3. 【請求項3】EMI/RF遮蔽パネルを与えるように導電性プ
    ライマーが約70%以上の反射能を有する請求の範囲1に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】熱成形性プラスチックシートが熱可塑性ポ
    リオレフィン(TPO)であり、導電性プライマー被覆が
    除去可能な支持体シート上に形成され、塩素化ポリオレ
    フィン(CPO)被覆がTPOシート上に形成され、接着剤タ
    イコートがCPO被覆上に形成され、次いで導電性プライ
    マー被覆が積層技術によりTPOシートのタイコート側に
    転写されて、TPOシートの外部表面に導電性被覆が残さ
    れる請求の範囲1に記載の方法。
  5. 【請求項5】次の工程: 導電性樹脂プライマー被覆を耐熱性支持体シートに被覆
    し、そのプライマー被覆を支持体シート上で均一な皮膜
    厚まで乾燥し、その際に該導電性プライマー被覆はラン
    スベルグ236スプレーラビリテイメーター上で約110単位
    以上のランスベルグ値によって測定したときに静電吹付
    可能である表面を有するものとし、 導電性プライマー被覆を支持体シートから可撓性熱成形
    性プラスチックシートに転写して該転写された導電性プ
    ライマー被覆を該熱成形性プラスチックシートに接着さ
    せ、 導電性プライマー被覆を塗布したシートを三次元形状の
    輪郭付けされた基材パネルに成形し、その際に導電性プ
    ライマー被覆は輪郭付けされた基材パネルの外部表面上
    にあるようにし、該プライマー被覆は該輪郭付けされた
    基材パネルの成形の際に伸びを受けた領域を有し、該導
    電性プライマー被覆は基材パネルの輪郭付けされた外部
    表面に静電吹付可能な表面抵抗率レベルを与えるために
    該伸び中に約110単位以上のランスベルグ値を保持する
    ようにし、 輪郭付けされた基材パネル上の伸ばされた導電性プライ
    マー被覆の外部表面に耐候性熱硬化性ラッカー塗料被覆
    を静電吹付塗装して該輪郭付けされたプラスチック基材
    パネルの表面上に外装自動車等級塗料被覆を形成させる ことを含む、静電吹付塗装されたプラスチック車体パネ
    ルの製作方法。
  6. 【請求項6】外部塗料被覆がGM4350外装塗装規格書に従
    って試験してクラス“A"の自動車用仕上げを有する請求
    の範囲5に記載の方法。
  7. 【請求項7】静電吹付技術によって輪郭付けされたプラ
    スチックパネルの外部表面に仕上げ塗料被膜が適用され
    る静電吹付塗装されたプラスチックパネルの製作方法に
    おいて、 導電性樹脂プライマー被覆を耐熱性支持体シートに被覆
    し、そのプライマー被覆を支持体シート上で均一な皮膜
    厚まで乾燥し、その際に該導電性プライマー被覆はラン
    スベルグ236スプレーラビリテイメーター上で約110単位
    以上のランスベルグ値によって測定したときに静電吹付
    可能である表面を有するものとし、 導電性プライマー被覆を支持体シートから可撓性熱成形
    性プラスチックシートに転写して該転写された導電性プ
    ライマー被覆を該熱成形性プラスチックシートに密着さ
    せ、 導電性プライマー被覆を塗布したシートを三次元形状の
    輪郭付けされた基材パネルに成形し、その際に導電性プ
    ライマー被覆は輪郭付けされた基材パネルの外部表面上
    にあるようにし、該導電性プライマー被覆は該輪郭付け
    された基材パネルの成形の際に伸びを受けた領域を有
    し、該導電性プライマー被覆は、静電塗装された塗料被
    覆を輪郭付けされた基材パネルの外部表面に密着させる
    のに十分な静電吹付可能な表面抵抗率レベルを与えるた
    めに該伸び中に約110単位以上のランスベルグ値を保持
    するようにする ことを特徴とする、静電吹付塗装されたプラスチックパ
    ネルの製作方法。
  8. 【請求項8】静電吹付技術によって輪郭付けされたプラ
    スチック車体パネルの外部表面に耐候性熱硬化性ラッカ
    ー外装自動車等級塗料被覆が適用される静電吹付塗装さ
    れたプラスチック車体パネルの製作方法において、 導電性樹脂プライマー被覆を耐熱性支持体シートに被覆
    し、そのプライマー被覆を支持体シート上で均一な皮膜
    厚まで乾燥し、その際に該導電性プライマー被覆はラン
    スベルグ236スプレーラビリテイメーター上で約110単位
    以上のランスベルグ値によって測定したときに静電吹付
    可能である表面を有するものとし、 導電性プライマー被覆を支持体シートから可撓性熱成形
    性プラスチックシートに転写して該転写された導電性プ
    ライマー被覆を該熱成形性プラスチックシートに密着さ
    せ、 導電性プライマー被覆を塗布したシートを三次元形状の
    輪郭付けされた基材パネルに成形し、その際に導電性プ
    ライマー被覆は輪郭付けされた基材パネルの外部表面上
    にあるようにし、該プライマー被覆は該輪郭付けされた
    基材パネルの成形の際に伸びを受けた領域を有し、該導
    電性プライマー被覆は、静電塗装された塗料被覆を輪郭
    付けされた基材パネルの外部表面に密着させるのに十分
    な静電吹付可能な表面抵抗率レベルを該外部表面に与え
    るために該伸び中に約110単位以上のランスベルグ値を
    保持するようにする ことを特徴とする、静電吹付塗装されたプラスチック車
    体パネルの製作方法。
  9. 【請求項9】静電吹付塗装される塗料被覆を適用するよ
    うに適合されたプライマー被覆を塗布した外部表面を有
    するプラスチック車体パネルであって、 三次元の輪郭付けされた形状に熱成形された熱可塑的に
    成形可能な重合体材料から作られた熱成形性半硬質重合
    体表面シート、及び 熱成形された重合体表面シートの輪郭付けされた外部表
    面領域に密着された乾燥塗料転写皮膜を含む導電性熱成
    形性重合体プライマー被覆であって、該導電性乾燥塗料
    転写皮膜が皮膜の露出した表面に導電率を与える分散さ
    れ導電性材料を含有する熱可塑的に成形可能な重合体材
    料からなるもの を含み、 該導電性乾燥塗料転写皮膜は輪郭付けされた表面シート
    の成形の際に伸びを受けた領域を有し、該導電性乾燥塗
    料転写皮膜はシートの露出した輪郭付けされた外部表面
    に静電吹付可能な表面抵抗率を与えるために少なくとも
    約110単位の保持されたランスベルグ値(ランスベルグ2
    36スプレーラビリテイメーター上で測定して)を有する
    ものとした、 プラスチック車体パネル。
  10. 【請求項10】EMI/RF遮蔽パネルを与えるように導電性
    プライマーが約70%以上の反射能を有する請求の範囲9
    に記載のパネル。
  11. 【請求項11】静電吹付塗装される外装自動車用塗料被
    覆を適用するように適合されたプライマー被覆を塗布し
    た外部表面を有する外装自動車用プラスチック車体パネ
    ルであって、 三次元の輪郭付けされた形状に熱成形された熱可塑的に
    成形可能な重合体材料から作られた熱成形性半硬質重合
    体表面シート、 熱成形された重合体表面シートの輪郭付けされた表面領
    域に密着された乾燥塗料転写皮膜を含む導電性熱成形性
    重合体プライマー被覆であって、該導電性乾燥塗料転写
    皮膜が皮膜の外部表面に導電率を与える分散され導電性
    材料を含有する熱可塑的に成形可能な重合体材料からな
    るもの、 熱成形された表面シートに密着された成形重合体基材パ
    ネル、及び プライマー被覆の外部表面に適用されたクラス“A"(GM
    4350外装塗装規格書に従う)の仕上げを有する外装自動
    車等級塗料被覆 を含み、 該導電性乾燥塗料転写皮膜は輪郭付けされた表面シート
    の成形の際に伸びを受けた領域を有し、該導電性乾燥塗
    料転写皮膜の外部表面はシートの輪郭付けされた外部表
    面に静電吹付可能な表面抵抗率を与えるために少なくと
    も約110単位の保持されたランスベルグ値(ランスベル
    グ236スプレーラビリテイメーター上で測定して)を有
    するものとした、 外装自動車用プラスチック車体パネル。
  12. 【請求項12】静電吹付塗装される塗料被覆を適用する
    ように適合されたプライマー被覆を塗布した外部表面を
    有するプラスチック自動車車体用成形部品であって、 三次元の輪郭付けされた形状に熱成形された熱可塑的に
    成形可能な重合体材料から作られた熱成形性半硬質重合
    体表面シート、 熱成形された重合体シートの輪郭付けされた外部表面領
    域に密着された乾燥塗料転写皮膜を含む導電性熱成形性
    重合体プライマー被覆であって、該導電性乾燥塗料転写
    皮膜が導電性皮膜の外部表面に導電率を与える分散され
    導電性材料を含有する熱可塑的に成形可能な重合体材料
    からなるもの、及び 導電性皮膜の外部表面に適用されたクラス“A"(GM4350
    外装塗装規格書に従う)の仕上げを有する外装自動車等
    級塗料被覆 を含み、 該導電性乾燥塗料転写皮膜は輪郭付けされた表面シート
    の成形の際に伸びを受けた領域を有し、該導電性乾燥塗
    料転写皮膜はシートの輪郭付けされた外部表面に静電吹
    付可能な表面抵抗率を与えるために少なくとも約110単
    位の保持されたランスベルグ値(ランスベルグ236スプ
    レーラビリテイメーター上で測定して)を有するものと
    した、 プラスチック自動車車体用成形部品。
  13. 【請求項13】静電吹付塗装される塗料被覆を適用する
    ように適合されたプライマー被覆を塗布した外部表面を
    有するプラスチック車体パネルであって、 三次元の輪郭付けされた形状に熱成形された熱可塑的に
    成形可能な重合体材料から作られた熱成形性半硬質重合
    体表面シートであって、約10〜約200ミル(約0.254〜1.
    524mm)の範囲の厚みを有するもの、 熱成形された重合体シートの輪郭付けされた外部表面領
    域に密着された乾燥塗料転写皮膜を含む導電性熱成形性
    重合体プライマー被覆であって、該重合体材料が皮膜の
    露出した外部表面に導電率を与える分散され導電性材料
    を含有するものを含み、 該導電性乾燥塗料転写皮膜の外部表面は乾燥転写皮膜が
    形成される支持体との反復接触からそれに転写された微
    細荒さを有し、 該導電性乾燥塗料転写皮膜は輪郭付けされた表面シート
    の成形の際に伸びを受けた領域を有し、該導電性皮膜は
    シートの輪郭付けされた外部表面に静電吹付可能な表面
    抵抗率を与えるために少なくとも約110単位の保持され
    たランスベルグ値(ランスベルグ236スプレーラビリテ
    イメーター上で測定して)を有するものとした、 プラスチック車体パネル。
  14. 【請求項14】プラスチックパネルの静電吹付塗装を容
    易にさせる方法であって、次の工程: 導電性転写性樹脂プライマー被覆を耐熱性支持体シート
    に被覆し、そのプライマー被覆を支持体シート上で均一
    な皮膜厚まで乾燥し、その際に該導電性プライマー被覆
    はランスベルグ236スプレーラビリテイメーター上で約1
    10単位以上のランスベルグ値によって測定したときに静
    電吹付可能である表面を有するものとし、 導電性プライマー被覆を支持体シートからプラスチック
    基材シートに転写して該転写された導電性プライマー被
    覆を該プラスチック基材シートに密着させ、その際に該
    支持体シートは、これに密着されていて且つプライマー
    被覆が剥離被覆を塗布した支持体シートからプラスチッ
    ク基材シートに転写されるときに導電性プライマーア被
    覆の表面に微細荒さを転写させるために分散された充填
    剤粒子及び剥離剤を含有する熱硬化性樹脂を含むつや消
    し剥離被覆を有し、該プライマー被覆表面及びその抵抗
    率レベルがプラスチックパネルの静電吹付塗装を向上さ
    せるようにする ことを含む、上記の方法。
  15. 【請求項15】導電性プライマー被覆を塗布した表面シ
    ートを静電吹付塗装して輪郭付けされた基材パネルの表
    面にクラス“A"(GM4350外装塗装規格書に従う)の外装
    自動車用塗料被覆を形成させることを含む請求の範囲14
    に記載の方法。
  16. 【請求項16】EMI/RF遮蔽パネルを与えるように導電性
    プライマーが約70%以上の反射能を有する請求の範囲14
    に記載の方法。
  17. 【請求項17】熱成形性プラスチックシートが熱可塑性
    ポリオレフィン(TPO)であり、導電性プライマー被覆
    が除去可能な支持体シート上に形成され、塩素化ポリオ
    レフィン(CPO)被覆がTPOシート上に形成され、接着剤
    タイコートがCPO被覆上に形成され、次いで導電性プラ
    イマー被覆が積層技術によりTPOシートのタイコート側
    に転写されて、TPOシートの外部表面に導電性被覆が残
    される請求の範囲14に記載の方法。
  18. 【請求項18】導電性プライマー被覆を塗布したシート
    を三次元形状の輪郭付けされた基材パネルに成形するこ
    とを含み、その際に導電性プライマー被覆は輪郭付けさ
    れた基材パネルの外部表面上にあり、該導電性プライマ
    ー被覆は該輪郭付けされた基材パネルの成形の際に伸び
    を受けた領域を有し、該導電性プライマー被覆は約110
    単位以上のランスベルグ値を保持するようにした、請求
    の範囲14に記載の方法。
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