JP3457361B2 - 同期再生及び記録再生装置 - Google Patents

同期再生及び記録再生装置

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JP3457361B2 JP22706193A JP22706193A JP3457361B2 JP 3457361 B2 JP3457361 B2 JP 3457361B2 JP 22706193 A JP22706193 A JP 22706193A JP 22706193 A JP22706193 A JP 22706193A JP 3457361 B2 JP3457361 B2 JP 3457361B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はディジタルビデオテープ
レコーダの再生データの如く所定の大きさのブロック毎
に同期パターンが付加されたディジタルデータに対して
適用される同期再生及び記録再生装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ディジタルビデオテープレコーダ
(以下、VTRと称する)では、画素データを小さなブ
ロックに分割し、そのブロックに対して再生時の誤りを
訂正するための検査符号、ブロック認識用のIDと同期
検出用の同期パターンを付加して記録している。この記
録されるデータの形式の一例は図8に示す通りである。 【0003】そして、再生時には、この同期パターンを
検出し、同期パターンの位置を基準として記録したデー
タを認識している。しかし、同期パターンが正常に再生
できた場合には問題は起こらないが、実際は再生時のジ
ッタや誤りにより、同期が検出されるべき部分で検出で
きない同期抜けや、本来の位置以外で同期パターンが検
出される凝似同期という現象が起こる場合がある。従っ
て、検出された同期パターンの間の相関性などを利用し
て、これらの悪影響を取り除き正しい同期を再生する必
要があった。 【0004】ここで、図13は従来の同期再生装置の一
例の構成を示す図である。同図において、端子100よ
り入力された信号は、同期パターン検出回路101に入
力されると同時にデータ遅延回路102にも入力され
る。この同期パターン検出回路101では予め設定され
た同期パターンと入力されたデータとの間で比較を行
い、同期パターンが検出された場合に同期検出パルスを
出力する。一方、データ遅延回路102に入力されたデ
ータは同期再生装置の処理遅延に相当するブロック長の
約2倍の期間データが遅延され端子108より出力され
る。そして、上記同期検出パルスは、第1のカウンタ1
03のリセット端子に入力され、第1のカウンタ103
ではリセット後、データクロック毎にカウントが行わ
れ、カウント値がブロック長に達したときにキャリーパ
ルスを出力してカウントを停止する。この第1のカウン
タ103のリセットはカウント中であってもデータクロ
ックに同期してリセット可能である。さらに、AND回
路104の一方の入力端子にはキャリーパルスが入力さ
れ、他方には同期検出パルスが入力される。その結果、
AND回路104の出力端子からは、連続して検出され
た2つの同期パターンの間隔がブロック長と等しい場合
に一致パルスが出力される。そして、第2のカウンタ1
06はブロック長をカウントする。さらに、当該第2の
カウンタ106のリセット端子にはOR回路105の出
力が接続されており、AND回路104の出力とカウン
タ103自身のキャリーパルスによりリセットされる。
この第2のカウンタ106はデータクロック毎にカウン
トを行い、ブロック長に達したときにキャリーを出力す
る。この第2のカウンタ106のキャリーパルスは端子
107より出力され再生同期パルスとして使用される。 【0005】以下、図14のタイムチャートを参照し
て、かかる構成の従来の同期再生装置の動作について詳
細に説明する。同図において、同期パターンがブロック
長間隔で正常に検出されている場合、AND回路104
より出力される一致パルスもブロック長間隔で出力され
る。その結果、一致パルスが入力される度にリセットさ
れている第2のカウンタ106からはブロック長間隔で
キャリーパルスが発生し、再生同期パルスは正常に出力
される。同期抜けが発生した場合には第1のカウンタ1
03のカウント値がブロック長に達してもAND回路1
04からは一致パルスが出力されない。そして、第2の
カウンタ106は再生同期パルスによってもリセットさ
れているので、最後に発生した一致パルスを基準とし
て、第2のカウンタ106からはブロック長間隔でキャ
リーパルスが発生し続ける。そのため、同期抜けが発生
しても再生同期パルスは第2のカウンタ106により補
間され連続して正常に出力される。 【0006】また、凝似同期が検出された場合には以下
の動作を行う。即ち、正しい同期検出パルスによりリセ
ットされた第1のカウンタ103はデータクロックと共
にカウントを繰り返し、凝似同期が検出されたときにリ
セットされる。第1のカウンタ103は凝似同期が検出
された点を基準に新たにカウントを始めるが、次に正常
に同期が検出されたときにはカウント値がブロック長に
達していないために、AND回路104からは一致パル
スが出力されない。そのとき、再生同期パルスは第2の
カウンタ106により補間されて出力される。その後、
連続して2つの正しい同期を検出すると再び一致パルス
がAND回路104から出力され通常の動作に復帰す
る。このように、従来の同期再生装置は、連続する2つ
の同期検出パルスがブロック長と等しい場合に、その同
期検出パルスを正しいと判定し、以下、同期抜けや凝似
同期が発生しても再生同期パルスはブロック長間隔で補
間され出力される。 【0007】一方、図16はディジタル記録装置の信号
の流れをディジタルVTRを例に挙げ示した図である。
同図に示すように、まずアナログ記録信号201はロー
パスフィルタ202で帯域制限された後にアナログディ
ジタル変換器203でディジタル信号に変換される。勿
論、記録信号がディジタル信号であった場合はこの処理
は不要となる。 【0008】次いで、ディジタル信号処理は離散コサイ
ン変換器等の圧縮器204によってデータの圧縮を行
い、さらに誤り訂正符号が付加される。これまでの信号
処理はVTRに限らず一般的なディジタル記録装置に共
通な作業であり、これを記録信号処理ブロック218と
称すことにする。記録信号処理ブロックを出た記録信号
は変調器205によって記録に適した符号に変調され、
また、記録イコライザ206によって周波数、位相など
の特性を調整した後に記録媒体に記録される。 【0009】ここでは、VTRを例にとっているので記
録増幅器207と磁気ヘッド208によって磁気テープ
209上に記録される。記録された信号は磁気ヘッド2
10によって再生され、前置増幅器211で増幅された
後に再生イコライザ212によって記録時の信号を復元
する。そして、復調器213によって複号されてディジ
タル再生信号となる。記録信号処理ブロックの出口から
ここまでは記録機構に強く依存する部分であり、記録媒
体が何かによっても種々の構成が考えられる。 【0010】例えば追記式光磁気ディスクに記録する場
合にはレーザーピックアップと光磁気媒体で構成され、
また、半導体メモリに記録する場合にはこの部分は大容
量半導体メモリとアドレスデコーダによる記録システム
となる。このブロックを機構系ブロック219と称すこ
とにする。そして、機構系ブロックを出たディジタル再
生信号記録信号処理ブロックで行った作業の逆を行い元
の信号を復元する。 【0011】即ち、先ず誤り訂正214を行い、次いで
逆離散コサイン変換器等の複号器215によって圧縮符
号を元に戻し、ディジタルアナログ変換器216によっ
て元のアナログ信号217となる。この部分もディジタ
ル記録装置にほとんど共通であり、これを再生信号処理
ブロック220と称することにする。 【0012】さて、これまでは信号の流れを追ってきた
が、図17は前述の信号処理ブロックを操作するコント
ロールブロック306を示す図である。同図に示すよう
に、コントロールブロック306は当然に3つの処理ブ
ロックに係わるが、その主たるものは機構系ブロックで
ある。これは、機構系ブロックは一般に機械的な動作を
伴うため、その制御や信号処理との調整に複雑な作業を
必要とするからである。特に、VTRを例にとればそれ
は顕著であり、磁気テープの走行や回転ドラムの回転、
或いは記録再生のタイミングや各方面のとの同期等に繁
雑な制御を必要とする。これに対して、記録信号処理ブ
ロック302や再生信号処理ブロック304に対するコ
ントロールブロックの制御は、主として同期のためのク
ロック信号の供給と数種の命令に限られ、その制御は単
純である。 【0013】ここで、従来のディジタル記録装置におけ
る半導体メモリ等の比較的大容量の記録装置の使われ方
について言及する。半導体メモリはディジタル記録装置
の随所に必要に応じて使われている。例えば、比較的複
雑な処理を行う圧縮器や誤り訂正器等は数フレームに及
ぶ容量の半導体メモリを持っていることがあり、その主
たる目的は個々の処理ブロックを非同期的に動作させる
ためのデータの蓄積、或いはコントロールブロック30
6や外部から送られるクロック信号に同期させるための
データの蓄積である。この様に半導体メモリを用いた結
果、データ処理にかなりの時間を要し、数フレームの遅
延をもたらすこともある。しかし、この種の遅延時間は
精々10分の1秒程度であり、一般的には機構系ブロッ
クに係わる制御によって吸収され問題にされることは希
である。従って、利用者はメモリの存在を意識すること
もなく、また直接的な恩恵を受けることも殆どない。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】従来の同期再生装置は
同期抜けや、単独で発生した凝似同期に対しては再生同
期パルスを正常に出力することができたが、次に示す状
態の場合に誤動作を起こしていた。即ち、図15は従来
の同期再生装置が凝似同期により誤った再生同期パルス
を出力する場合の動作を示す図である。 【0015】同図に示すように、正しい同期位置以外で
発生している凝似同期がブロック長間隔で2つ発生し、
且つ2つの凝似同期の間の本来同期パターンが検出され
るべき位置では同期抜けが発生している。従来の同期再
生装置では、連続して検出された2つの同期パターンが
ブロック長に等しければ常にその同期パターンの位置を
正しいと判定してしまうため、この凝似同期の位置を基
準として誤った再生同期パルスを出力してしまう。この
誤動作の状態は次に正しい位置での同期検出パルスが2
つ連続して発生するまで正しい状態に復帰できない。エ
ラーが比較的多く発生するシステムの場合にはこの誤動
作の状態に入り易く、正しい状態に復帰するまでに多く
の時間が必要となる。 【0016】このように、従来の同期再生装置では、連
続して発生した2つの凝似同期がブロック長と等しく、
その2つの凝似同期の間で同期抜けが発生した場合に誤
った再生同期パルスが出力されるといった問題があっ
た。再生データは再生同期パルスを基準として使用して
いる為、その後、正常な状態に復帰するまでに再生され
たデータが全て失われてしまうといった問題があった。 【0017】一方、前述したような一般的な記録再生装
置において、利用者が操作する上で、その応答性や反応
性を決定してしまうものは機構系ブロックであることは
明らである。何故なら、他の動作ブロックは完全に電気
回路によって構成され、その遅延時間は比較的大きな半
導体メモリを使用して複雑な処理を行うブロックでさえ
10分の1秒程度であるのに比較して、機構系ブロック
は機械的操作を伴い、特にVTR等では磁気テープの安
定走行に比較的長い時間を必要とする。 【0018】具体的には、機種にもよるが一般的なVT
Rは再生ボタンが押されてから実際に再生されるまでに
数秒の時間を要する。さらに、長時間の連続した信号に
対して複数の磁気テープを用い連続的に記録再生する必
要がある場合、従来のVTRでは記録再生機構ブロック
の複雑さの為に磁気テープ交換時に無視できない時間の
記録再生不可能な信号が生じる。記録したい信号に応じ
て常に不足のない長時間収録可能な磁気テープを用意す
ることは現実的でないから信号を知覚不可能な程度に切
れ目なく記録再生する為には2台以上のVTRを使い外
部又は内部からのコントロール信号によりリレー記録若
しくはリレー再生を行う必要があった。 【0019】そして、このような機械制御に起因する操
作性は記録媒体や駆動系の機械的強度によって強く制限
され、これを向上させることは甚だ困難であった。本発
明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする
ところは、所定数のデータ毎に同期パターンが挿入され
て記録或いは伝送されたデータ系列から同期信号を再生
する場合に、疑似同期信号や同期抜けが発生した場合で
も誤動作を起こし難く、編集等により同期信号の不連続
点がある場合でもデータの損失無く追従して同期再生可
能な同期再生装置、及び長時間の連続信号に対して複数
の記録媒体を使用する場合でも記録再生不可能な信号が
生じない連続した記録再生を実現すると共に、操作性を
向上した記録再生装置を提供することにある。 【0020】 【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の態様では、所定数のデータで構成される
ブロック毎に同期パターンが挿入されて記録又は伝送さ
れたデータ系列から前記同期パターンを検出し、前記ブ
ロック毎の同期を出力する同期再生装置において、前記
データ系列から前記同期パターンを検出し、同期検出パ
ルスを出力する同期パルス出力手段と、前記同期パター
ンを含むブロックの大きさをカウントする自走型のカウ
ント手段と、前記同期パターンが検出された場合に
記カウント手段の出力を記憶する第1の記憶手段と、少
なくとも前記第1の記憶手段の出力を記憶可能な第2の
記憶手段と、前記第1及び第2の記憶手段の出力と、前
記カウント手段の出力とをそれぞれ比較し、両者が等し
い場合にそれぞれ第1及び第2の一致パルスを出力する
第1及び第2の比較手段と、前記第1の比較手段から第
1の一致パルスが出力されたことを記憶する第3の記憶
手段と、第1の疑似同期位置でのカウント手段の出力を
第1の記憶手段に記憶し、当該第1疑似同期位置の直後
の同期位置で同期が検出されないときに当該同期位置の
直後の第2疑似同期位置でのカウント手段の出力を第3
の記憶手段に記憶し、上記第2疑似同期位置の直後の同
期位置で同期が検出されたときに上記第1及び第3の記
憶手段をリセットし、第2の一致パルスを再生された同
期検出信号として出力するよう制御する同期再生制御手
段と、を具備することを特徴とする。 【0021】 【0022】 【0023】 【0024】 【0025】 【0026】 【作用】即ち、本発明の態様に係る同期再生装置で
は、所定数のデータで構成されるブロック毎に同期パタ
ーンが挿入されて記録又は伝送されたデータ系列から前
記同期パターンを検出し、前記ブロック毎の同期を出力
する同期再生装置において、同期パルス出力手段が前記
データ系列から前記同期パターンを検出し同期検出パル
スを出力し、自走型のカウント手段が前記同期パターン
を含むブロックの大きさをカウントし、第1の記憶手段
が前記同期パターンが検出された場合に前記カウント手
段の出力を記憶し、第2の記憶手段が少なくとも前記第
1の記憶手段の出力を記憶可能で、第1及び第2の比較
手段が前記第1及び第2の記憶手段の出力と前記カウン
ト手段の出力とをそれぞれ比較し両者が等しい場合にそ
れぞれ第1及び第2の一致パルスを出力し、第3の記憶
手段が前記第1の比較手段から第1の一致パルスが出力
されたことを記憶する。そして、同期再生制御手段
が、、第1の疑似同期位置でのカウント手段の出力を第
1の記憶手段に記憶し、当該第1疑似同期位置の直後の
同期位置で同期が検出されないときに当該同期位置の直
後の第2疑似同期位置でのカウント手段の出力を第3の
記憶手段に記憶し、上記第2疑似同期位置の直後の同期
位置で同期が検出されたときに上記第1及び第3の記憶
手段をリセットし、第2の一致パルスを再生された同期
検出信号として出力するよう制御する。 【0027】 【0028】 【0029】 【0030】 【0031】 【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。図1は本発明の第1の実施例に係る同期
再生装置の構成を示すブロック図である。同図に示すよ
うに、所定の形式(図8参照)で再生、或いは伝送され
てきたデータは、データ入力端子1より同期パターン検
出回路2とデータ遅延回路3とに入力される。同期パタ
ーン検出回路2は、先に説明した従来例と同様に、デー
タ入力端子1より入力されたデータと予め設定された同
期パターンを比較し、両者が一致した場合に同期検出パ
ルスを制御回路4に出力する。そして、この同期検出パ
ルスは、制御回路4において、同期再生装置内の制御に
使用される。データ遅延回路3はデータが入力されてか
ら同期再生装置の処理遅延に相当する時間だけデータを
遅延させるための回路であり、本実施例ではブロック長
の約2倍の時間だけデータを遅延させてデータ出力端子
13よりデータを出力している。カウンタ5はブロック
長をカウントするためのカウンタであり、データクロッ
ク毎にカウントが進む。そして、このカウンタ5は特に
リセット処理は行わない自走式のカウンタ5であり、カ
ウンタ5の出力値は検出された同期の位置を示してい
る。第1のレジスタ6はカウンタ5より出力されるカウ
ンタ値を制御回路4の指示に従って記憶する。第2のレ
ジスタ9には選択回路8を介して第1のレジスタ6の出
力とカウンタ値が選択的に入力されており、当該第2の
レジスタ9は制御回路4の指示に従って入力された各値
を記憶する。尚、これら各レジスタは例えばDタイプフ
リップフロップ等により容易に構成することができ、レ
ジスタの大きさは少なくともカウンタ5の出力ビット数
以上あれば十分である。第1及び第2のレジスタ6,9
の出力は、それぞれ第1及び第2の比較回路7,10に
入力され、共にカウンタ5より出力されるカウンタ値と
比較され、両者が一致した場合にそれぞれ第1及び第2
の一致パルスを出力する。この両一致パルスは制御回路
4に入力され、同期再生装置の制御に使用される。ま
た、第1の一致パルスは第3のレジスタ11に記憶さ
れ、第2の一致パルスは再生同期パルスとしても使用さ
れ再生同期パルス出力端子12より出力される。 【0032】次に上記制御回路4の動作について更に詳
細に説明する。上記制御回路4は、同期検出パルス、第
1,第2の一致パルス、第3のレジスタ11の出力、及
び図示しないリセット信号が入力され、各レジスタへの
記憶とリセット、及び選択回路8の切り替えを行う。 【0033】本実施例の同期再生装置は、先ず図示して
いないリセット信号により各レジスタのリセットと制御
回路4の初期化を行う。各レジスタのリセットはカウン
タ5から出力されない値を強制的に記憶するか、若しく
は記憶状態かリセット状態かを判別するためのビットを
付加しておくことにより行う。そして、このリセットに
より制御回路4は「探索モード」に設定される。さら
に、リセット動作はデータの入力開始前に行うと共に、
ディジタルVTRの様に不連続なヘリカルトラックから
再生されたデータを入力する場合、トラックの先頭にお
いてもリセットを行うことが望ましい。そして、「探索
モード」において第2の一致パルスが出力されると「同
期モード」となる。 【0034】次に上記制御回路4から出力される各信号
について順に説明する。先ず第2のレジスタ9への記憶
は、第2のレジスタ9がリセット状態で同期が検出され
たとき、或いは探索モードで第1のレジスタ6が記憶状
態にあり第2の一致パルスが出力されたときで同期が検
出されなかったとき、又は第3のレジスタ11が記憶状
態で第2の一致パルスが出力されたときで同期が検出さ
れなかったときに行われる。そして、第2のレジスタ9
のリセットは、リセット信号が入力されたとき、或いは
探索モードで第1のレジスタ6がリセット状態にあり第
2の一致パルスが出力されたときに同期が検出されなか
ったときに行われる。さらに、第1のレジスタ6への記
憶は、第2のレジスタ9が記憶状態、第3のレジスタ1
1がリセット状態で、同期が検出されたときに第2の一
致パルスが出力されなかったときに行われる。また、第
3のレジスタ11への記憶は、第1のレジスタ6が記憶
状態にあり第1の一致パルスが出力されたときに同期が
検出されたときに行われる。そして、第1,第3のレジ
スタ6,11のリセットは、リセット信号が入力された
とき、或いは第1の一致パルスが出力されたときに同期
が検出されなかったとき、或いは第2のレジスタ9への
記憶が行われたとき、又は第2の一致パルスが出力され
たときに同期が検出されたときに行われる。さらに、選
択信号は、第2のレジスタ9がリセット状態にあり同期
が検出されたときカウンタ5の出力を選択し、その他は
第1のレジスタ6の出力を選択する。尚、以上の信号を
発生するための回路は、簡単なデコード回路と動作モー
ドを保持するための数個のフリップフロップとで構成す
ることができる。 【0035】次に図2及び図3を参照して、「探索モー
ド」から「同期モード」へ変化する場合の本実施例の動
作状況を説明する。図2は先頭の同期が検出される前に
凝似同期が発生した場合の動作を示すタイムチャートで
ある。 【0036】同図に示すように、最初に検出された凝似
同期の発生位置(A)がカウンタ5より第2のレジスタ
9に記憶される。次いで検出された正しい同期信号の発
生位置(B)が第1のレジスタ6に記憶される。その
後、位置(A)で同期が検出されないために位置(A)
を誤りと判断し、第1のレジスタ6の出力を第2のレジ
スタ9に記憶する。それと同時に第1のレジスタ6はリ
セットされる。さらに、その後に位置(B)で同期が正
しく検出されているので、位置(B)を正しい同期位置
と判断し「探索モード」から「同期モード」に変化す
る。以後、カウンタ5の値が第2のレジスタ9と等しく
なる毎に再生同期パルスを出力する。 【0037】これに対して、図3は先頭の同期が正しく
検出された後、次に同期が検出されるまでに凝似同期が
発生した場合の動作を示すタイムチャートである。同図
に示すように、先頭の同期位置(A)でカウンタ5の出
力が第2のレジスタ9に記憶される。凝似同期の位置
(B)は第1のレジスタ6へ記憶される。しかし、次に
位置(A)に達したときには同期が検出されているた
め、位置(A)を正しい同期位置と判断し「探索モー
ド」から「同期モード」に変化する。同時に第1のレジ
スタ6はリセットされる。このように「探索モード」か
ら「同期モード」への変化は2つの同期検出パルスがブ
ロック長の間隔と等しかった場合に起こる。さらに凝似
同期が発生した場合でも、その影響を受けずに正常に動
作することができる。 【0038】次に図4及び図5を参照して、「同期モー
ド」中の動作を説明する。尚、「同期モード」中には、
常に第2のレジスタ9に記憶している値が現在の再生同
期の基準位置となっている。 【0039】図4は「同期モード」中に凝似同期が発生
した場合と同期抜けが発生した場合の動作を示すタイム
チャートである。同図に示すように、凝似同期が発生し
た場合には、その位置(B)は第1のレジスタ6に記憶
される。しかし、その後、位置(B)では同期が検出さ
れず、第2のレジスタ9に記憶している位置(A)で同
期が引き続いて検出されるため、第1のレジスタ6はリ
セットされ正常な動作を続けることができる。また同期
抜けが発生した場合でも、カウンタ5の値と第2のレジ
スタ9の一致パルスは出力されるので正常な動作を続け
ることができる。 【0040】これに対して、図5は編集等により同期信
号の不連続点が発生した場合の動作を示すタイムチャー
トである。同図に示すように、編集操作が行われていな
い場合には正常な同期信号はブロック長間隔で発生す
る。例えば映像データと音声データが同一トラック上に
記録されているディジタルVTRにおいて、音声データ
のみ書き換えたような場合には編集点でデータが不連続
となる。その結果、編集点付近で検出される同期信号は
ブロック長間隔とならない。その場合でも、不連続点な
データに合わせて、できる限りデータを再生できるよう
に同期を再生する必要がある。 【0041】そして、この図5の例ではi番目のブロッ
クが編集により短くなり不連続点が発生している。い
ま、編集点の前の同期の位置を(A)とし、後の同期の
位置を(B)とする。同期状態に当たるため、第2のレ
ジスタ9には位置(A)におけるカウンタ値が記憶され
ている。編集点の直後に検出された同期信号の位置
(B)は、凝似同期の場合と同様に第1のレジスタ6に
先ず記憶される。それ以降、位置(A)では同期は検出
されず、次の位置(B)で同期が検出されて第3のレジ
スタ11がセットされる。第3のレジスタ11がセット
された状態で次の位置(A)では同期が検出されないた
め、第2のレジスタ9が第1のレジスタ6の値、つまり
位置(B)でのカウンタ5の値に更新される。以後、位
置(B)を基準とした再生同期パルスが出力される。 【0042】次に図6はブロック長の間隔で2つの凝似
同期が検出されると共に、その間において同期抜けが発
生した場合の動作を示すタイムチャートである。同図に
示すように、2つの凝似同期のうち先に発生した凝似同
期の位置(B)でのカウンタ値が第1のレジスタ6に記
憶される。そして、その直後の位置(A)では同期が検
出されずに同期抜けの状態となり、さらに、その直後の
位置(B)では再び凝似同期が検出されるために、第3
のレジスタ11がセットされる。しかし、その次の位置
(A)では再び正常に同期が検出されるために、第2の
レジスタ9の更新は行われず、第1と第3のレジスタ
6,11のリセットのみが行われる。従来例ではこのよ
うな状況では誤動作を起こしていた。 【0043】このように第1の実施例では、編集点のよ
うに不連続な点が発生しても速やかに次の正しい位置を
基準として再生同期を出力することができる。またブロ
ック長の間隔で2つの凝似同期が発生し、且つ、その間
において同期抜けが発生しても誤動作をする事がない。
尚、第1の実施例の同期再生装置の構成では制御回路4
を少し変更することで凝似同期に伴う誤動作の発生確率
を更に下げることが可能である。そのためには、第2の
レジスタ9への記憶条件を「第2のレジスタ9がリセッ
ト状態で同期が検出されたとき、或いは探索モードで第
1のレジスタ6が記憶状態にあり第2の一致パルスが出
力されたとき、または第3のレジスタ11が記憶状態で
第1の一致パルスが出力されたとき」のように変更する
とよい。 【0044】かかる変更をすることにより、ブロック長
間隔で連続して3つの凝似同期が発生し、且つそれぞれ
の凝似同期の間で同期抜けが発生しない限り誤動作は起
きない。その確率は無視できるほど低い。 【0045】また、本実施例はデータの入出力が1本の
信号線によるシリアルデータとして扱っているが、デー
タレートが高速な場合には複数の信号線によるパラレル
データとして処理を行う方が容易である。従って、本実
施例はパラレルデータに対しても容易に適用することが
可能である。 【0046】ここで、図7はパラレルデータ型の同期再
生装置の構成を示すブロック図である。同図に示すよう
に、パラレル入力の同期パターン検出器2は、同期検出
パルスを出力すると同時に、パラレルデータ内で検出さ
れた同期の位相データを出力している。尚、パラレルデ
ータが入力された場合の同期パターン検出方法や、レジ
スタの操作等を行う制御回路4の動作は先に示した図1
の場合と同様であるため、ここでは説明は省略する。そ
して、パラレル型の同期パターン検出器2を使用した場
合には次のような追加を行う。即ち1つは同期パターン
検出器より出力される位相データをカウンタの値と共に
記憶できるように、第1及び第2のレジスタ6,9の記
憶ビット数を増やすことである。かかる場合には、選択
回路8も同様にビット数を増やす。 【0047】また、必要に応じて第1及び第2の比較回
路7,10も、位相データの比較ができるように拡張す
る。そして、比較回路7,10からはカウンタ5の値と
同期検出位相の両方がレジスタの値と等しいときに一致
パルスを出力する。さらに、同期再生装置としての出力
も再生同期パルスの他に再生同期位相を出力する必要が
ある。また、再生同期位相は第2のレジスタ9に記憶さ
れている位相データを再生同期位相端子14より出力す
る。このように、本発明はパラレル入力型の同期再生装
置にも容易に適用することが可能である。 【0048】また、本実施例はデータの先頭、例えばデ
ィジタルVTRにおけるトラックの先頭の部分での若干
の性能劣化が許容できる場合には、リセット処理を省略
し、さらに簡略化することができる。その場合、本実施
例の同期再生装置は常に「同期モード」で動作すること
となり「探索モード」が不要となる。その結果、第2の
レジスタ9は第1のレジスタ6の出力のみが記憶可能で
あれば十分なため、選択回路8は不要となる。また、制
御回路4における選択回路8の部分、及びモードの変化
の制御に関係する部分を削除することが可能となる。性
能の劣化はデータの先頭部分のみで発生し、その他の部
分における性能には変化はない。従って、特にデータが
連続して入力される場合の回路の簡略化に有効である。 【0049】以上詳述したように、本発明の第1の実施
例に係る同期再生装置によれば、ブロック長をカウント
する自走型のカウンタと、同期が検出された位置を記憶
する2つのレジスタを使用して同期を再生しているた
め、編集等による不連続点がある場合でも損失無く同期
を再生することができ、またブロック長の間隔で2つの
凝似同期が発生した場合でも誤動作することがないた
め、再生或いは伝送されてきたデータの同期を安定して
再生することが可能となる。 【0050】次に本発明の第2の実施例に係る記録再生
装置について説明する。図9は第2の実施例による記録
再生装置の構成を示すブロック図である。同図におい
て、記録信号処理ブロック22、再生信号処理ブロック
25、機構系ブロック24、及びコントロールブロック
27は前述した従来例と同等のものであるが、請求項2
に記載の前置記録装置23が記録信号処理ブロックと機
構系ブロックとの間に置かれ、そのディレイ及びその動
作がコントロールブロックによる命令によって制御され
ることに第2の実施例の特徴がある。 【0051】以下、この前置記録装置23の内部構造に
ついて説明する。尚、前置記録装置23は主となる機構
系処理ブロックの操作性を補うために高い動作速度を持
っていることが望ましい為、本実施例では光磁気ディス
クを利用した前置記録装置23とする。 【0052】図10は前置記録装置23の詳細な構成を
示すブロック図である。同図に示すように、この前置記
録装置23は、光磁気ディスクメモリ40とそのコント
ローラ32と記録アドレスカウンタ34と再生アドレス
カウンタ35とバッファアドレスカウンタ36と入出力
バッファ39、41とからなる。コントローラ32は外
部からのクロック信号30に同期して記録と再生を時分
割して行う。即ち、入力バッファ39は記録信号情報を
時間圧縮して記録し、出力バッファ41は再生信号を時
間伸張して出力するため、外部から見れば記録と再生が
同時に行われているかのように成る。このとき、光磁気
メモリ40上での記録位置及び再生位置は記録アドレス
カウンタ34と再生アドレスカウンタ35及びバッファ
アドレスカウンタ36を参照し、それぞれのアドレスカ
ウンタは参照される度に、その内容を順次変化させる。 【0053】図11は上記アドレスカウンタの内容を更
に詳細に示す図である。同図に示すように、このメモリ
空間48はブロック化された信号情報(データ)をその
ブロックアドレスの順に配列したものである。ブロック
は入出力バッファ50で処理される情報単位で、本実施
例では1ブロックは1フィールド分の映像情報と、その
付加信号情報及び音声信号に相当する。この空間の中
で、記録時には入力バッファ39の1ブロック情報が記
録アドレスカウンタ34の示すアドレス位置(7B…2A1)
に書き込まれると共に記録アドレスカウンタ34は1ブ
ロック上位の次のアドレス位置(7B…2A2)に変化する。
また、再生時には再生アドレスカウンタ35の示すアド
レス位置(7B…298)の1ブロック情報が出力バッファ4
1に読み出され、再生アドレスカウンタ35は1ブロッ
ク上位の次のアドレス位置(7B…299)に変化する。記録
と再生を時間分割により同時に行うことができ、その遅
延時間は記録アドレスカウンタ34と再生アドレスカウ
ンタ35との距離を変化させることにより随意に変える
ことができる。さらに、バッファアドレスカウンタ36
は記録開始時の記録アドレスカウンタ34の示すアドレ
ス位置(7B…2A0)の1ブロック下位のアドレスを保持
し、記録アドレスカウンタ34が次にこのアドレスと一
致した時、即ち光磁気メモリ40に記録情報が一杯にな
った時にバッファアドレスカウンタ36の位置からバッ
ファ再生を行う。このバッファ再生出力はVTRの入力
に接続されているため、VTRには光磁気メモリ40が
一杯になるまでの時間だけ遅れた記録信号が記録され
る。通常はこのバッファ再生は記録停止時にバッファア
ドレスカウンタ36が記録アドレスカウンタ34の示す
アドレス位置の1ブロック下位になれば停止する。 【0054】一方、再生アドレスカウンタ35による再
生出力はVTRの状態に関わらず、コントロールブロッ
ク27の命令によって、常に必要な位置の記録情報を再
生することができる。これによって、前置記録装置23
は大きな遅延時間を持つバッファメモリとなり、しか
も、その遅延時間は外部よりアドレスカウンタを変化さ
せることによって常に操作できる機能を持つことにな
る。さらに、本実施例では4ギガビットの記憶容量を持
つ光磁気ディスク40を2枚使用することにより、約3
分のディジタルビデオ信号を記録することができる。ま
た、出力切り替えスイッチはVTRによる再生出力と前
置記録装置による再生出力を必要に応じて切り替えるも
ので、これもコントロールブロック27により制御され
る。 【0055】次に本発明による記録再生装置を用いて複
数の記録媒体を使って連続して記録再生を行う第2の実
施例の改良例について説明する。図12は第2の実施例
の改良例に係る記録再生装置の構成を示すブロック図で
ある。同図に示すように、第3の実施例では、前置記録
装置23の前段に入力切り替えスイッチ51a、後段に
出力切り替えスイッチ51bが設けられ、これらによっ
て入力は記録信号処理ブロック22と記録再生機構ブロ
ック(本実施例ではVTR)24に、出力は記録再生機
構ブロック24と再生信号処理ブロック25にそれぞれ
切り替えられる。 【0056】ところで、長時間の連続した信号に対して
複数の磁気テープを用い連続的に記録再生する場合、従
来のVTRでは記録再生機構ブロック24の複雑さの為
に磁気テープ交換時に無視できない時間の記録再生不可
能な信号が生じる。記録したい信号に応じて常に不足の
ない長時間収録可能な磁気テープを用意することは現実
的でない。このため、従来は信号を知覚不可能な程度に
切れ目なく記録再生するためには、2台以上のVTRを
使い外部または内部からのコントロール信号によりリレ
ー記録若しくはリレー再生を行う必要があった。 【0057】次に磁気テープ交換時に記録再生不可能な
信号が生じない連続した記録再生を実現する第2の実施
例の改良例に係る記録再生装置による記録方法と再生方
法について説明する。 【0058】複数の磁気テープを使った連続的な切れ目
のない記録動作は、第1巻目の磁気テープをVTRにセ
ットしコントロールパネル26の連続モードスイッチを
押してからレコードボタンを押して記録を行う。直ちに
コントロールブロック27が検知して前置記録装置23
の入力及び出力切り替えスイッチはそれぞれ入力側が記
録信号処理ブロック22、出力側がVTRへ切り替わ
る。前置記録装置23のバッファアドレスカウンタ36
は記録アドレスカウンタ34の示すメモリ位置の1ブロ
ック下位に設定され、記録と同時にバッファ再生が行わ
れる。記録が続き第1巻目の磁気テープがテープエンド
近くになるとコントロールブロック27がこれを検知、
コントロールパネル26のインジケータランプが点滅
し、利用者に第2巻目の磁気テープをVTRにセットす
る準備を促す。第1巻目の磁気テープがテープエンドに
達するとコントロールブロック27がこれを検出しVT
Rの記録を停止して記録再生機構ブロック24に磁気テ
ープを排出する指示を送ると共に前置記録装置23のバ
ッファアドレスカウンタ36を停止させる。このときバ
ッファ再生は停止するが記録アドレスカウンタ34によ
る光磁気メモリ40への記録は続けられる。利用者が磁
気テープを交換し、VTRが記録可能な状態になるとコ
ントロールブロック27が検知し、前置記録装置23の
バッファ再生を再開し同時にVTRの記録も再開する。
バッファ再生はバッファアドレスカウンタ36の示すメ
モリ位置のブロックから再生を再開する。このときバッ
ファアドレスカウンタ36は、第1巻目の磁気テープに
対して最後にバッファ再生出力したブロックの1ブロッ
ク上位のメモリ位置からカウントを再開するので、第2
巻目の磁気テープには第1巻目の磁気テープの最後に記
録されたブロック情報の次のブロック情報から記録され
る。このようにして、第1巻目と第2巻目の磁気テープ
の間に切れ目のない完全に連続した信号が記録される。
第3巻目以降の磁気テープの交換に対しても上記と同様
の動作が繰り返される。 【0059】ここで、磁気テープ交換後の前置記録装置
の各アドレスカウンタの関係について説明する。第2巻
目の磁気テープの記録最中、バッファアドレスカウンタ
36は常に記録アドレスカウンタ34の示すメモリ位置
からVTRの記録を中断していた時間相当分のブロック
だけ下位を示しているので、第2巻目の磁気テープに記
録される信号は前置記録装置23の入力よりVTR記録
を中断した時間だけ遅延した信号となる。第3巻目の磁
気テープ記録中、バッファアドレスカウンタ36は常に
記録アドレスカウンタ34の示すメモリ位置から2回の
磁気テープ交換のためにVTR記録を中断した時間相当
分のブロックだけ下位を示しているので、第3巻目に記
録される信号は前置記録装置23の入力よりVTR記録
が2回中断した時間だけ遅延した信号となる。磁気テー
プを交換する度に、この遅延時間は累積する。磁気テー
プを交換する度に記録アドレスカウンタ34の示すアド
レスとバッファアドレスカウンタ36の示すアドレス間
の距離は拡大する。記録アドレスカウンタ34がバッフ
ァアドレスカウンタ36から最も離れた位置、即ちバッ
ファアドレスカウンタ36の示すメモリ位置の1ブロッ
ク下位に達するまで上述の連続記録が可能である。従っ
て、1回の磁気テープ交換時のVTRの無記録時間を2
0秒とすると本実施例の場合最大9回までのテープ交換
による完全な連続記録が可能である。テープ交換時、万
が一次の磁気テープが記録可能状態になる以前に記録ア
ドレスカウンタ34がバッファアドレスカウンタ36に
一致した場合はコントロールブロック26が検知し直ち
にバッファ再生が再開される。同時にコントロールパネ
ル26のLEDが点滅し連続記録モードが解除されたこ
とを利用者に知らせる。磁気テープへの記録が開始され
るまでの数秒の信号は失われることになるが、これは前
置記録装置23の記憶容積を大きくすることにより避け
ることができる。 【0060】次に前述のように連続記録したテープを連
続再生する場合の前置記録装置23の動作を説明する。
連続記録された第1巻目の磁気テープをVTRにセット
しコントロールパネル26の連続モードスイッチを押し
てから再生ボタンを押して再生を行う。直ちにコントロ
ールブロック27が検知して前置記録装置23の入力及
び出力切り替えスイッチはそれぞれ入力側がVTR、出
力側が再生信号処理ブロック25へ切り替わる。前置記
録装置23のバッファアドレスカウンタ36は記録アド
レスカウンタ34の示すメモリ位置の1ブロック下位に
固定され、最初の3分間はバッファ再生は行われない。
3分経過して記録アドレスカウンタ34の示すメモリ位
置がバッファアドレスカウンタ36の示すメモリ位置の
1ブロック下位に達したときバッファ再生が開始する。
このとき再生信号処理ブロック25に出力される信号は
VTR出力の信号から3分遅延した信号となる。第1巻
目の磁気テープがテープエンド近くになるとコントロー
ルブロック27がこれを検知、コントロールパネル26
のインジケータランプが点滅し、利用者に第2巻目の磁
気テープをVTRにセットする準備を促す。第1巻目の
磁気テープがテープエンドに達するとコントロールブロ
ック27がこれを検出し、VTRの再生を停止して記録
再生機構ブロック24に磁気テープを排出する指示を送
ると共に前置記録装置23の記録アドレスカウンタ34
を停止させる。このとき前置記録装置23の記録は停止
するがバッファ再生は続けられる。利用者が磁気テープ
を交換しVTRが再生可能な状態になるとコントロール
ブロック27が検知し、VTR再生と同時に前置記録装
置23の記録を再開する。記録アドレスカウンタ34は
停止している値からカウントを再開するので、光磁気メ
モリ40には第1巻目の磁気テープのVTR再生信号に
完全に連続した第2巻目の磁気テープのVTR再生信号
が記録される。記録アドレスカウンタ34はバッファア
ドレスカウンタ36からテープ交換に要した時間相当の
値だけ遅れてカウントアップを続ける。同様に第3巻目
のVTR再生中は、記録アドレスカウンタ34は2回の
テープ交換のためにVTR再生を中断した時間相当の値
だけ遅れる。磁気テープを交換する度にこの遅延時間は
累積する。バッファアドレスカウンタ36が記録アドレ
スカウンタ34から最も離れた位置、即ち記録アドレス
カウンタ34の示すメモリ位置の1ブロック下位に達す
るまでの間は上述の連続再生が可能である。従って、テ
ープ交換を記録時と同程度の時間で行うことで再生信号
に切れ目のない完全な連続再生が可能である。 【0061】以上説明したように、本発明の記録再生装
置によれば、前置記録再生装置によって少なくとも1秒
以上の信号情報を記録保持することにより、VTR等の
機械制御を伴う従来の記録再生装置の操作性を著しく向
上させ、更に前置記録再生装置の記録状態或いは再生状
態を表示する手段を設置することによって、利用者は装
置状態を簡便に把握することができる。具体的には、長
時間の連続した信号に対して複数の磁気テープを用い連
続的に記録再生する場合、2台以上のVTRを使ったリ
レー記録若しくはリレー再生を行う必要がなく、1台で
信号を知覚不可能な程度に切れ目なく記録再生すること
ができる。また、前置記録再生装置の記録状態或いは再
生状態を表示する手段により、利用者は記録媒体(VT
Rの場合は磁気テープ)の交換時期を的確に知ることが
できる。 【0062】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
所定数のデータ毎に同期パターンが挿入されて記録或い
は伝送されたデータ系列から同期信号を再生する場合
に、疑似同期信号や同期抜けが発生した場合でも誤動作
を起こし難く、編集等により同期信号の不連続点がある
場合でもデータの損失無く追従して同期再生可能な同期
再生装置、及び長時間の連続信号に対して複数の記録媒
体を使用する場合でも記録再生不可能な信号が生じない
連続した記録再生を実現すると共に、操作性を向上した
記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例に係る同期再生装置の構成
を示すブロック図である。 【図2】第1実施例の「探索モード」から「同期モー
ド」へ変化する動作を示す図である。 【図3】第1実施例の「探索モード」から「同期モー
ド」へ変化する動作を示す図である。 【図4】第1実施例の「同期モード」における動作を示
す図である。 【図5】第1実施例の「同期モード」における動作を示
す図である。 【図6】従来誤動作を起こしていた入力に対する第1実
施例の動作を示す図である。 【図7】第1実施例の改良例であるパラレルデータ入力
型の同期再生装置の構成を示すブロック図である。 【図8】入力されるデータのフォーマットを示す図であ
る。 【図9】本発明の第2の実施例に係る記録再生装置の構
成を示すブロック図である。 【図10】第2の実施例に係る記録再生装置における光
磁気ディスクを利用した前置記録装置の構成を示すブロ
ック図である。 【図11】第2の実施例に係る記録再生装置における前
置記録装置のアドレスカウンタの構造を示すメモリ空間
図である。 【図12】第2の実施例に係る記録再生装置の改良例の
構成を示すブロック図である。 【図13】従来の同期再生装置のブロック図である。 【図14】従来の同期再生装置の動作を示す図である。 【図15】従来の同期再生装置の誤動作の様子を示す図
である。 【図16】従来のディジタルVTRの信号の流れを示す
ブロック図である。 【図17】従来のディジタルVTRの信号処理系と制御
系との関係を示すブロック図である。 【符号の説明】 1…データ入力端子、2…同期パターン検出回路、3…
データ遅延回路、4…制御回路、5…ブロック長カウン
タ、6…第1のレジスタ、7…第1の比較回路、8…選
択回路、9…第2のレジスタ、10…第2の比較回路、
11…第3のレジスタ、12…再生同期パルス出力端
子、13…データ出力端子、14…再生同期位相出力端
子、21,301…データ信号入力、22,218,3
02…記録信号処理ブロック、23,35…前置記録再
生装置、24,219,303…記録再生機構ブロッ
ク、25,220,304…再生信号処理ブロック、2
6,305…コントロールパネル、27,306…コン
トロールブロック、28,307…コントロール信号、
29…再生出力信号、30…クロック信号、31…コン
トロール信号、32…光磁気メモリコントローラ、33
…アドレス信号、34…記録アドレスカウンタ、35…
再生アドレスカウンタ、36…バッファアドレスカウン
タ、37…コントロール信号、38…記録データ信号入
力、39…データ入力バッファ、40…光磁気メモリ、
41…データ出力バッファ、42…再生データ信号出
力、43…コントロール信号、44…アドレスデコー
ダ、45…記録アドレスポインタ、46…再生アドレス
ポインタ、47…バッファアドレスポインタ、48…メ
モリ空間、49…データ入出力バス、50…データ入出
力バッファ、51…切り替えスイッチ、100…入力端
子、101…同期パターン検出回路、102…データ遅
延回路、103…第1のカウンタ、104…AND回
路、105…OR回路、106…第2のカウンタ、10
7…出力端子、108…出力端子、201…アナログ信
号入力、202…ローバスファルタ、203…アナログ
ディジタル変換器、204…データ圧縮器、205…変
調器、206…記録イコライザ、207…記録増幅器、
208…記録ヘッド、209…磁気テープ、210…再
生ヘッド、211…前置増幅器、212…再生イコライ
ザ、213…復調器、214…誤り訂正器、215…複
号器、216…ディジタルアナログ変換器、217…ア
ナログ信号出力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 H04L 7/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 所定数のデータで構成されるブロック毎
    に同期パターンが挿入されて記録又は伝送されたデータ
    系列から前記同期パターンを検出し、前記ブロック毎の
    同期を出力する同期再生装置において、 前記データ系列から前記同期パターンを検出し、同期検
    出パルスを出力する同期パルス出力手段と、 前記同期パターンを含むブロックの大きさをカウントす
    る自走型のカウント手段と、 前記同期パターンが検出された場合に前記カウント手
    段の出力を記憶する第1の記憶手段と、 少なくとも前記第1の記憶手段の出力を記憶可能な第2
    の記憶手段と、 前記第1及び第2の記憶手段の出力と前記カウント手段
    の出力とをそれぞれ比較し、両者が等しい場合にそれぞ
    れ第1及び第2の一致パルスを出力する第1及び第2の
    比較手段と、 前記第1の比較手段から第1の一致パルスが出力された
    ことを記憶する第3の記憶手段と、第1の疑似同期位置でのカウント手段の出力を第1の記
    憶手段に記憶し、当該第1疑似同期位置の直後の同期位
    置で同期が検出されないときに当該同期位置の直後の第
    2疑似同期位置でのカウント手段の出力を第3の記憶手
    段に記憶し、上記第2疑似同期位置の直後の同期位置で
    同期が検出されたときに上記第1及び第3の記憶手段を
    リセットし、第2の一致パルスを再生された同期検出信
    号として出力するよう制御する同期再生制御手段と、 を具備する ことを特徴とする同期再生装置。
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