JP3454973B2 - 歯磨剤 - Google Patents
歯磨剤Info
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Description
し、詳しくは歯垢溶解除去力が増強され、使用後の口中
のさっぱり感、歯のつるつる感が向上し、また歯牙表面
へのフッ素取り込み効果が向上した歯磨剤に関する。
従来から知られている。かかる顆粒には、薬剤、酵素
剤、研磨剤等の機能性材料を含有させたものや、その審
美的効果を目的としたものがある。これら顆粒の結合剤
としてはメチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス等の水溶性結合剤やワックス、エチルセルロース等の
水不溶性結合剤が使われてきたが、上記水溶性結合剤を
用いた場合、歯磨剤製造時の混合過程で顆粒が崩壊した
りする等の問題があり、また、上記水不溶性結合剤を用
いた場合、触知し得る程度に顆粒の硬度と大きさを調整
すると、顆粒が口中で異物感として捉えられたりする等
の問題があった。
解消した歯磨剤としてゼオライト等の水不溶性粉末材料
を水不溶性無機結合剤で結着させて得られる顆粒入りの
歯磨剤を提案した(特開平1−299211号公報)。
この歯磨剤は、水不溶性粉末材料を水不溶性結合剤で造
粒し、一定の大きさと強度を保持した顆粒を配合したも
のであるため、口中において顆粒を触知でき、効果感を
認識できるにもかかわらず、異物感をほとんど感ずるこ
とがなく、また、歯を傷つけることなく研磨力が増強さ
れたものである。
磨剤は、くだける顆粒が歯と歯の隙間にある歯垢を押し
出すという物理的効果によって歯垢を除去するものであ
るため、歯垢除去効果が十分であるとはいえない。すな
わち、歯垢中の菌体を歯面に繋ぎ留めているのは粘着性
多糖であるが、この歯垢の粘着構造に対しては十分な破
壊効果があるとはいえないものである。
て、本発明者は鋭意検討を行った結果、強アルカリ性の
顆粒を歯磨剤に配合した場合、歯に対して局所的に強ア
ルカリを作用させることができるため、歯垢の粘着構造
を十分に破壊するという化学的に歯垢を除去する効果に
優れるとともに、使用後の口中のさっぱり感、歯のつる
つる感、歯牙表面にフッ素を取り込む効果に優れること
を見出し、本発明を完成するに至った。
及び/又は水酸化カルシウムを含む水不溶性アルカリ化
合物及び水不溶性無機結合剤を含有し、5%水スラリー
としたときにpH10〜10.5となる顆粒を含む歯磨剤
を提供するものである。
しては、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カル
シウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化
マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム
マグネシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸2水素カ
ルシウム、リン酸カルシウム及びピロリン酸カルシウム
などが挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いるこ
とができる。これらの水不溶性アルカリ化合物のうち水
酸化マグネシウムは、5%水スラリーとしたときのpH
が10.5なので単独で使用できるが、水酸化カルシウ
ムはpH12.7なのでpHが高すぎ、単独での使用は
好ましくない。その他はいずれもpH9.8以下である
ので、水酸化マグネシウム及び/又は水酸化カルシウム
と組み合わせて使用する。本発明においてはこのうち炭
酸カルシウム、酸化カルシウム、リン酸水素カルシウム
及びリン酸カルシウムを用いることが好ましい。
へのフッ素取り込み効果の点から炭酸カルシウムと水酸
化マグネシウムとの混合物を用いることが特に好まし
い。この場合、顆粒中における炭酸カルシウムと水酸化
マグネシウムの含有割合は炭酸カルシウム/水酸化マグ
ネシウム=90/1〜8/1とすることが好ましい。
体の0.5〜95重量%(以下単に%で示す)とするこ
とが好ましく、特に50〜90%とすることがコスト、
造粒しやすさ、顆粒強度の点から好ましい。
は、コロイダルシリカ、メタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム、合成ケイ酸アルミニウム及びアルミナゾルなどが
挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることがで
きる。本発明においてはこのうちコロイダルシリカを用
いることが好ましい。
腔内で触知し、かつ口腔内でのざらつきを適度なものと
する点から、30メッシュ篩(JIS規格)を通過する
が、200メッシュ篩(JIS規格)を通過しない粒径
サイズ(75〜500μm)とすることが好ましい。ま
た、顆粒の強度(硬さ)は、顆粒を肉眼で認知し、かつ
口腔内での異物感を和らげる点から、顆粒1個あたり
0.1〜50g(より好ましくは0.1〜10g)の荷
重を加えたときに崩壊するものが好ましい。
とができる。なかでも噴霧造粒法は造粒物の形状がほと
んど真球となり、ハンドリングも容易であって本発明の
顆粒の製造法として好適である。
ときにpH10〜10.5となることが化学的歯垢除去
効果および物理的歯垢除去効果の両者を得る観点から必
要である。本発明においては歯局所をアルカリにすると
いう観点から顆粒とすることが必要である。pH10以
上となる研磨剤を顆粒とすることなく配合した場合に
は、口腔内全体が強アルカリ性となるため好ましくな
い。
剤、粉歯磨剤など各種歯磨剤に配合できるが、顆粒の審
美性を表現できる上で特に練り歯磨剤に配合することが
好適である。顆粒の配合量は歯磨剤中に1〜50%とす
ることが好ましく、3〜30%とすることが特に好まし
い。
は歯牙表面へのフッ素の取り込み効果に優れたものであ
るため、フッ素化合物を配合すると虫歯予防等に優れる
歯磨剤を得ることができる。フッ素化合物としては、フ
ッ化ナトリウム、フッ化錫、モノフルオロリン酸ナトリ
ウムなどが挙げられる。フッ素化合物の配合量はフッ素
濃度として歯磨剤中に90〜1000ppm とすることが
好ましい。
れ、通常の歯磨剤に配合される他の成分を配合すること
ができる。例えば粘結剤としては、カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒド
ロキシエチルセルロース、増粘性シリカ、モンモリロナ
イト、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、グアガ
ム、ペクチンなどが挙げられる。界面活性剤としては、
アシルグルタミン酸ナトリウム、アシルサルコシンナト
リウム等のアシルアミノ酸の塩類;ラウリルリン酸ナト
リウム等のアルキルリン酸の塩類;ショ糖脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステルなどが挙げられる。薬用成分としては、ア
ラントイン、トラネキサム酸、ビタミンE、ビタミン
C、塩化ナトリウム、ニガリ、カルバゾクロム、プロポ
リス、グリチルレチン酸、塩化セチルピリジニウムなど
が挙げられる。その他、湿潤剤、甘味剤、防腐剤、香料
等を配合することができる。
強され、使用後の口中のさっぱり感、歯のつるつる感が
向上し、また歯牙表面へのフッ素取り込み効果が向上し
たものである。
れらの実施例に限定されるものではない。
成の顆粒を得た。
り、5%水スラリーとしたときのpHは10.5であ
り、30メッシュ篩を通過するが、200メッシュ篩を
通過しない粒径を有し、5g/個の荷重を加えたときに
崩壊した。
(5%水スラリーのpH7.8)、表4に示す組成の顆
粒(b)(5%水スラリーのpH9.2)及び実施例1
の顆粒の原料粉末を配合した表5に示す組成の歯磨剤
(それぞれ本発明品、比較品1、比較品2及び比較品3
とする)を調製し、下記の方法で試験を行い、歯全体、
歯間部及び歯の平滑面における歯垢除去率を評価した。
結果を図1〜図3に示す。
同じハブラシを使用して、被験者4名について歯磨剤使
用前後の歯垢量を測定することにより歯垢除去率を求め
た。歯垢量の測定は、鈴木の方法(口腔衛生会誌,2
0,8,1970)に準じた。すなわち被験歯として、
上下顎6歯を用い、歯垢顕示剤で歯垢を染色後、歯肉辺
縁よりの歯垢の高さ(mm)をポケットプローブで測定
し、測定部位は、1歯あたり唇側5カ所、舌口蓋側5カ
所の計10カ所とし、各々の部位の合計をその歯垢量と
した。歯垢除去率は次の式を用いて求めた。
は、比較品に比べ、有意に高い(p<0.01)歯垢除
去率を示した。
を評価した。本発明品と比較品2の歯磨剤4gをそれぞ
れ蒸留水で20%に希釈し、静置した。上澄液10mlに
歯牙の成分であるハイドロキシアパタイト粉末1gを1
分間処置し、40mlの蒸留水で2回洗浄し、その後、こ
の処置後アパタイトを濃塩酸3mlを加えて溶解し、適切
に希釈したものについてフッ素イオン選択電極(オリオ
ン社製)を用いて取り込まれたフッ素量を測定した。フ
ッ素取り込み量は本発明品が0.1ppm 、比較品2が
0.06ppm であった。
体における歯垢除去率を示す図である。
部における歯垢除去率を示す図である。
平滑部における歯垢除去率を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 水酸化マグネシウム及び/又は水酸化カ
ルシウムを含む水不溶性アルカリ化合物及び水不溶性無
機結合剤を含有し、5%水スラリーとしたときにpH10
〜10.5となる顆粒を含む歯磨剤。 - 【請求項2】 水不溶性アルカリ化合物が炭酸カルシウ
ムと水酸化マグネシウムとの混合物である請求項1記載
の歯磨剤。 - 【請求項3】 さらにフッ素化号物を含むものである請
求項1又は2記載の歯磨剤。 - 【請求項4】 前記顆粒の配合量が1〜50重量%であ
る請求項1〜3のいずれか1項記載の歯磨剤。
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1995
- 1995-06-22 JP JP15597595A patent/JP3454973B2/ja not_active Expired - Fee Related
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