JP3454762B2 - Ofdm復調装置における周波数誤差制御回路および方法 - Google Patents

Ofdm復調装置における周波数誤差制御回路および方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OFDM復調装置
における周波数誤差制御回路および方法に関する。OF
DM(Orthogonal Frequency Division Multiplex :直
交周波数分割多重)方式は、例えば現在、実用化に向け
て開発が進められている、“地上ディジタル放送”シス
テム等に好適に利用することのできる方式であり、マル
チパス干渉の影響を受けることなく音声信号や映像信号
を伝送することができるという利点や、周波数利用効率
を高めて伝送することができるという利点を有する。
【0002】このOFDM方式では、互いに直交する多
数のキャリアの各々に、位相あるいは振幅の形で音声信
号や映像信号の情報が分割多重され、ここに各該キャリ
アの周波数は、ベースバンドにおいて、ある基本周波数
の整数倍(例えば、2倍、3倍、4倍…)となるように
選ばれ、この基本周波数の一周期は有効シンボル期間と
称される。上記キャリア同士は直交するため、該有効シ
ンボル期間における相異なるキャリア同士の積は0とな
り、多数の上記キャリアの各々からそれぞれの情報を容
易に抽出することができる。
【0003】かかるOFDM方式によるOFDM復調装
置においては、当該復調装置のある受信側の基準発振器
と、送信側の基準発振器との間で周波数誤差が生じる
と、復調に際して、高速フーリエ変換(FFT)回路に
よる演算において相互相関が発生し、この結果正常な復
調データが得られなくなってしまう。このような周波数
誤差は、上記両基準発振器間の誤差のみならず、例えば
受信側(車両)の送信側(放送局)に対する相対移動に
よるドップラーシフト等にも起因して生ずることがあ
る。
【0004】本発明はこのような周波数誤差を常に零に
収れんさせるための周波数誤差制御手法について述べる
ものである。
【0005】
【従来の技術】図30はOFDM復調装置におけるOF
DM受信信号の第1の形態を表す図である。本図に示す
とおり、この第1の形態によるOFDM受信信号は、そ
れぞれにガード期間Tgを伴う上記の有効シンボル期間
Tsを1シンボルとして、連続した複数のシンボルから
なる。そしてこの連続した複数のシンボルを1フレーム
として、複数フレームが連続するが、隣接する該フレー
ムの間には、シンボル同期用の無信号期間(ヌルシンボ
ル期間)Tnlが挿入され、また、このTnlの直後に
は全てのキャリア位相が既知な位相参照シンボルも含ま
れる。このような第1の形態は、欧州のディジタル音声
放送において採用されている。
【0006】図30に示すような形態の送信データを受
信して復調するOFDM復調装置にとっては、当該OF
DM受信信号中のヌルシンボル期間Tnlを検出するこ
とはきわめて容易であり、簡単かつ正確にシンボル同期
をとり、かつ、上記の位相参照シンボルを読み取ること
ができ、その後に配置されるデータシンボル内のデータ
を復調できる。
【0007】したがって図30に示す第1の形態を有す
る信号をOFDM受信信号とする場合、OFDM復調装
置における周波数誤差制御は、その確立したシンボル同
期と上記位相情報をもとに、容易に行うことができる。
しかしながらこの欧州方式に基づく場合は、そのヌルシ
ンボル期間Tnlの存在により、当然伝送効率が低下す
るという不利を伴う。
【0008】そこでこのような不利を伴わない送信デー
タの形態として、ヌルシンボルを不要とする形態が提唱
された。これを示すのが図31である。図31はOFD
M復調装置におけるOFDM受信信号の第2の形態を表
す図である。本図に示すとおり、この第2の形態によれ
ば、前述したヌルシンボル期間Tnlは排除され、シン
ボル期間Tsおよびガード期間Tgからなるシンボルが
隙間なく連続して構成される送信データを受信すること
になる。
【0009】上述したような第2の形態のOFDM受信
信号を入力として、送信されたデータの復調を行うOF
DM復調装置の従来例が例えば特開平7−143097
号において既に提案されている。図32は従来例におい
て提案される復調装置を示す図である。また、図33は
図32に示す復調装置における動作を表すタイミングチ
ャートである。
【0010】これら両図を参照すると、復調装置内の、
A/D変換器aの出力、遅延回路bの出力および相関器
cの出力は、それぞれ、タイミングチャートの(a),
(b)および(c)の各欄に示される。なお、タイミン
グチャート(a)は、上述した図31と同じである。こ
の従来例による復調装置の作用は以下のとおりである。
【0011】直交周波数分割多重変調信号のガード期間
は有効シンボル期間の一部の信号と同一であるので、第
1および第2の遅延手段の遅延量を有効シンボル期間に
基づいて設定することにより、検波周波数が適正である
場合には、直交復調手段からの同相検波軸信号及び直交
検波軸信号はそれぞれ第1および第2の遅延手段の出力
と相関を有する。また、検波周波数がずれた場合でも、
同相検波軸信号および直交検波軸信号はそれぞれ第2及
び第1の遅延手段の出力と相関を有する。そこで、ガー
ドタイミング検出手段が相関結果に基づいてガード期間
のタイミングを検出し、復調部はタイミング信号に基づ
いてシンボル期間の信号を抽出して復調を行う。そして
さらに、誤差検出手段が相関結果に基づいて直交復調手
段の検波周波数誤差を検出する。この検波周波数誤差を
用いて検波周波数を制御することによりキャリア同期を
得る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のとおり従来例に
おいて開示する周波数誤差制御は、OFDM受信信号の
ガード(G)が、シンボル(S)の後半部分(G′)と
同じである、という同期性を利用して、それら(G,
G′)の相関をとった結果から周波数誤差を推定するも
のである。
【0013】この周波数誤差制御について分析すると、
これは基本的に時間軸上での演算処理によって実行され
る。さらに具体的には、同相軸(I軸)と直交軸(Q
軸)とで規定される位相面上のベクトル回転角の変動に
注目して周波数誤差を割り出すものである。この結果、
(i)周波数誤差の推定範囲は、隣接キャリア間の周波
数間隔(1/Tu:Tuは有効シンボル期間の長さ)の
1/2すなわち0.5/Tuに限定されてしまう。0.
5/Tuを超えると、上記ベクトル回転角(tan-1
Q/SI)は元に戻ってしまうからである。(ii)上記
(i)の限定を超える周波数誤差に対処するため図32
のdに示す部分の回路が必要となる。(iii )上記(i
i) に示したアークタンジェント(tan-1SQ/S
I)を求めるための回路は装置化が容易ではない(SQ
は、I信号とQ信号の遅延信号との相関係数;SIは、
I信号とその遅延信号との相関係数)。(iv) 上記 (i
i) に示したアークタンジェント (tan-1SQ/S
I)に関しさらに、移動体で受信中、瞬時の電波遮断あ
るいはフェージングにより、2つの相関出力が0になっ
たときは、そのアークタンジェントの演算が行えない。
【0014】したがって本発明は、上記(i)〜(iv)
に鑑み、時間軸上での演算処理によらない周波数誤差制
御を実現することを目的とするものであり、具体的に
は、基本的に周波数軸上での演算処理に基づく、OFD
M復調装置の周波数誤差制御回路および方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1は本発明に基づくO
FDM復調装置における周波数誤差制御方法を示すステ
ップ図である。本発明に基づく基本概念を明らかにする
ためにまず、本発明に係る方法を説明する。
【0016】本方法は、送信側からの情報を複数のキャ
リアの各々に分割多重してなる受信信号を入力とし受信
側にて該情報の復調を行うOFDM復調装置における周
波数誤差制御方法であって、次の第1、第2および第3
ステップを有してなる。第1ステップS11は、周波数
軸上に連続するキャリアに対して設定された所定の帯域
幅の低周波側および高周波側においてそれぞれフィルタ
処理を行うステップである。
【0017】第2ステップS12は、第1ステップS1
1で得られた、前記低周波側および高周波側での各出力
が有する各電力の大小比較を行い、その比較結果に基づ
いて、送信側に対する受信側の周波数誤差を検出するス
テップである。第3ステップS13は、検出された周波
数誤差に応じて受信側の周波数を補正するステップであ
る。
【0018】以下本発明では、上記の方法に基づく第1
実施例および第2実施例について述べるものとする。第
1実施例において、上記所定の帯域幅は、上記複数のキ
ャリアを全て内含する帯域幅であり、上記第1ステップ
S11では、該帯域幅の低周波側端部および高周波側端
部においてそれぞれフィルタ処理を行うようにする。
【0019】一方第2実施例においては、上記複数のキ
ャリアが、上記情報を含むデータキャリアと、所定の周
波数間隔で該複数のキャリア中に所定本数挿入されるパ
イロットキャリアとからなるとき、上記所定の帯域幅
は、各該キャリアの占有帯域にほぼ等しい帯域幅であ
り、上記第1ステップS11では、該帯域幅の低周波側
端部および高周波側端部においてそれぞれフィルタ処理
を行うようにする。
【0020】
【発明の実施の形態】図2は本発明の基本構成を示すブ
ロック図である。本図において、参照番号10はOFD
M復調装置全体を示し、受信信号Srを入力とする直交
復調手段11と直交復調された同相信号(I信号)およ
び直交信号(Q信号)から復調データOUTを再生する
FFT(高速フーリエ変換)手段12および本発明の主
題である周波数誤差制御回路20からなる。
【0021】この本発明に係る周波数誤差制御回路20
は、基本的に、第1フィルタ手段21と、第2フィルタ
手段22と、周波数誤差検出手段23と、周波数補正手
段24とを有してなる。さらに詳しくは、この周波数誤
差制御回路20は、送信側からの情報を複数のキャリア
の各々に分割多重してなる受信信号Srを入力とし受信
側にて該情報の復調を行うOFDM復調装置10におけ
る周波数誤差制御回路であり、ここに第1フィルタ手段
21および第2フィルタ手段22は、周波数軸上に連続
する上記キャリアに対して設定された所定の帯域幅の低
周波側および高周波側においてそれぞれフィルタ処理を
行う。
【0022】周波数誤差検出手段23は、これら第1お
よび第2フィルタ手段21,22の各々の出力が有する
各電力の大小比較を行い、その比較結果に基づいて、送
信側に対する受信側の周波数誤差を検出する。周波数補
正手段24は、検出された上記周波数誤差に応じて受信
側の周波数を補正する。
【0023】上記各手段の作用は信号波形を参照して説
明することによって一層明らかとなる。図3はFFT手
段12に入力されるI/Q信号の1シンボルの構成を表
す図である。本図の横軸は周波数である。FFT手段1
2においてFFTを行うポイント数の総計はNmであ
り、0番目から(Nm−1)番目までのポイントが順
次、周波数軸上に配列され、これらNm点の各々に各キ
ャリアが対応する。
【0024】本図中、実線の矢印はデータキャリアを表
し、その両側に位置する点線の矢印はヌルキャリア(デ
ータなし)を表す。図中左側のヌルキャリアは0〜(N
v1−1)番目までのNv1本であり、図中右側のヌル
キャリアは(Na+Nv1)〜(Nm−1)番目までの
Nv2本である。これらの中間のデータキャリアはNv
1〜(Na+Nv1−1)番目までのNa本であり、し
たがって、Nm=Nv1+Na+Nv2である。
【0025】通常FFT手段12は2n (2,4,8
…)点のFFTポイントを入力として動作するため、該
FFT手段12が例えば128FFTポイントを入力と
して動作するのに対して、データキャリアが例えば10
0本であるときは、残りの28(=128─100)本
のキャリアはヌルキャリアとする。この例によれば、N
m=128,Na=100,Nv1+Nv2=28であ
る。
【0026】図4はデータキャリアの分布を概念的に表
す図である。すなわち長時間の観測においては各キャリ
アは、本図に示すような帯域をもって分布する。本図
中、Tuは既述の有効シンボル期間の長さであり、1/
Tuは1キャリアの周波数帯域である。図5はスペクト
ルアナライザで観測したときのスペクトラム図である。
【0027】全てのキャリアは合成されて送信されるも
のであり、そのスペクトラムは本図のようになる。その
周波数帯域は、図3のNaと図4の1/Tuの積で規定
され、Na/Tuである。 (1)第1実施例 本発明の第1実施例の作用について、信号波形を用いて
説明する。
【0028】図6は第1実施例による周波数誤差検出の
第1のモードを表す図である。本図は、前述した図3と
図4を合成したものに相当する。この場合、図4の低周
波側端部のキャリアCR1と高周波側端部のキャリアC
R2のみを示す。本発明のポイントは、キャリアCR1
の中心周波数からk/Tu(図では、k=0.5)だけ
低い位置に中心周波数を有する第1フィルタF1を立て
る(図2の第1フィルタ手段21参照)。
【0029】また、キャリアCR2の中心周波数からk
/Tu(図では、k=0.5)だけ高い位置に中心周波
数を有する第2フィルタF2を立てる(図2の第2フィ
ルタ手段22参照)。ここで、キャリアCR1およびC
R2の各中心周波数は送信側で設定された周波数(途中
でドップラーシフトにより若干変動することもある)で
あり、一方、フィルタF1およびF2の各中心周波数は
受信側(OFDM復調装置10)で設定された周波数で
ある。
【0030】もし送信側と受信側との間に周波数誤差が
ないとすると(本図の第1のモード)、フィルタF1に
よるフィルタ出力とフィルタF2によるフィルタ出力は
ほぼ等しくなる。図7は本発明による周波数誤差検出の
第2のモードを表す図である。本図の見方は上記図6の
場合と同じである。
【0031】この第2のモードは、送信側の周波数(C
R1,CR2)が受信側の周波数(F1,F2)に対し
て、高周波側にずれた場合である。この場合、第2フィ
ルタF2には出力が現れるが、第1フィルタF1にはほ
とんど出力が現れない。結局、これら出力の相違によっ
て、高周波側への周波数誤差を検出することができる。
これと逆の場合は次の第3のモードである。
【0032】図8は本発明による周波数誤差検出の第3
のモードを表す図である。本図の見方も上記図6の場合
と同じである。この第3のモードは、送信側の周波数
(CR1,CR2)が受信側の周波数(F1,F2)に
対して、低周波側にずれた場合である。この場合、第1
フィルタF1には出力が現れるが、第2フィルタF2に
はほとんど出力が現れない。結局、これら出力の相違に
よって、低周波側への周波数誤差を検出することができ
る。
【0033】図9は第1実施例の利点を表す図(その
1)、図10は同図(その2)、図11は同図(その
3)である。上述した第1実施例による利点は、周波数
誤差が1キャリア(1/Tu)以上になってもこれを検
出し補正できることである。ちなみに既述した従来例で
は、1キャリアの1/2までの周波数誤差しか検出する
ことができず、これを超える周波数誤差についてはさら
に付加手段を設けて検出することになる。
【0034】図9は、周波数誤差が全くない状態を示
す。本図のCRは、図3のNaポイントに対応する全キ
ャリアである。第1実施例においては、この全キャリア
CRをその両端側の第1および第2フィルタF1,F2
によって閉じ込める働きが生まれる。したがって、上記
の1キャリアの1/2を大幅に超えるような周波数シフ
トが生じても、これを検出することができる。キャリア
CRの周波数が例えばNaポイント相当分だけ大幅に+
シフト(右シフト)した場合を図10に示し、逆に、例
えばNaポイント相当分だけ−シフト(左シフト)した
場合を図11に示す。
【0035】図10の+シフトの場合には、第2フィル
タF2には出力が現れるが、第1フィルタF1には出力
が全く現れない。図11の−シフトの場合には、第1フ
ィルタF1には出力が現れるが、第2フィルタF2には
出力が全く現れない。周波数シフトがNaポイント相当
分をも超えるような異常状態(通常は起こり得ない)が
生じたとしても両フィルタF1,F2の出力なし、とい
うことで検出することができる。以下、具体構成例につ
いて説明する。
【0036】図12は第1実施例に基づくOFDM復調
装置の具体構成例を示す図である。なお全図を通じて、
同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して
示す。図12におけるブロック11,12,21〜24
は、図2における同一の参照番号を付したブロックに相
当し、図12における参照番号10および20も図2に
おける10および20と等価な構成要素である。
【0037】図12のOFDM復調装置10を構成する
直交復調手段11およびFFT手段12は共に周知の手
段であるが、本図では直交復調手段11について詳細例
を示している。すなわち、該手段11は、再生キャリア
およびπ/2移相器37を経由した再生キャリアと、O
FDM受信信号Srとをそれぞれ混合するミキサ31お
よび32と、各該ミキサの出力よりベースバンド信号を
取り出すローパスフィルタ(LPF)33および34
と、各該ローパスフィルタの出力をディジタル信号(I
信号、Q信号)に変換するA/D変換器35および36
と、から構成される。
【0038】上記の再生キャリアは、周波数補正手段2
4の出力側に設けられる電圧制御発振器49により生成
される。第1実施例に基づく図12の周波数誤差制御回
路20は次のように構成される。まず、図1の第1ステ
ップS11に記述された所定の帯域幅は、複数のキャリ
アを全て内含する帯域幅であり(図9参照)、第1およ
び第2フィルタ手段21,22はそれぞれ、その帯域幅
の低周波側端部および高周波側端部においてフィルタ処
理を行う(図6〜図8参照)。
【0039】上記第1フィルタ手段21の中心周波数
は、上記帯域幅の低周波側端部に位置するキャリアの中
心周波数よりも、k/Tu(Tuは有効シンボル期間の
長さ、kは0.5またはその近傍の値)に相当する周波
数だけ低く設定する(図6の左端参照)。一方、上記第
2フィルタ手段22の中心周波数は、上記の帯域幅の高
周波側端部に位置するキャリアの中心周波数よりも、k
/Tuに相当する周波数だけ高く設定する(図6の右端
参照)。
【0040】ここで、第1フィルタ手段21は、OFD
M信号の各キャリアの変調スペクトラム特性にほぼ等し
い第1インパルス応答特性を有する。同様に、第2フィ
ルタ手段22は、OFDM信号の各キャリアの変調スペ
クトラム特性にほぼ等しい第2インパルス応答特性を有
する。上記インパルス応答特性を数式で表すと、下記
(1)式および(2)式のとおりである。
【0041】 wl(t)=exp{j2πNv1t/Tu}exp(−jπt/Tu)(0 <t<Tu)…(1) wh(t)=exp{j2π(Nv1+Na−1)t/Tu}exp(jπt /Tu)(0<t<Tu)…(2) 上記(1)式は、低周波側端部のキャリア(FFTポイ
ントの、Nv1)についてのインパルス応答wl(t)
を表し、上記(2)式は高周波側端部のキャリア(FF
Tポイントの、Nv1+Na−1)についてのインパル
ス応答wh(t)を表す。Tuは、前述した有効シンボ
ル期間の時間長である。
【0042】上記インパルス応答特性を有するフィルタ
出力を生成する第1フィルタ手段21は、図12におい
て次のように構成される。すなわち、第1フィルタ手段
21は第1相関器40および第1メモリ41を含んで構
成される。第1メモリ41は、受信信号Srを直交復調
した同相および直交信号(I/Q信号)から高速フーリ
エ変換(FFT手段12)によりデータ復調するときの
複数のサンプリング点の各々について、上記第1インパ
ルス応答特性に準じて予め算出された各第1離散応答値
を格納する。第1相関器40は、上記同相および直交信
号(I/Q信号)と各第1離散応答値とを乗算しさらに
これを累積加算し、これにより第1フィルタ出力を生成
する。
【0043】同様に、第2フィルタ手段22は第2相関
器42および第2メモリ43を含んで構成される。第2
メモリ42は、上記同相および直交信号(I/Q信号)
から高速フーリエ変換(FFT手段12)によりデータ
復調するときの複数のサンプリング点の各々について、
上記第2インパルス応答特性に準じて予め算出された各
第2離散応答値を格納する。第2相関器42は、上記同
相および直交信号(I/Q信号)と各第2離散応答値と
を乗算しさらにこれを累積加算し、これにより第2フィ
ルタ出力を生成する。
【0044】上記の複数のサンプリング点の各々につい
て第1インパルス応答特性(1)に準じて予め算出され
た各第1離散応答値は、下記(3)式で表され、その値
は第1メモリ41に格納される。 wl(n)=exp{j2π(Nv1)n/Nm}exp(−jπn/Nm) (n=0,1,2,…,Nm−1)…(3) サンプリング点の各々は、(3)式においてn=0,
1,2,…,Nm−1により規定される。Nmは全FF
Tポイントの数であり、Nv1は最低キャリア周波数に
相当するFFTポイントである。
【0045】同様に、上記の複数のサンプリング点の各
々について第2インパルス応答特性(2)に準じて予め
算出された各第2離散応答値は、下記(4)式で表さ
れ、その値は第2メモリ43に格納される。 wh(n)=exp{j2π(Nv1+Na−1)n/Nm}exp(jπn /Nm)(n=0,1,2,…,Nm−1)…(4) サンプリング点の各々は、(4)式において、n=0,
1,2,…,Nm−1により規定される。Nmは全FF
Tポイントの数であり、Nv1+Na−1は最高キャリ
ア周波数に相当するFFTポイントである。図13は図
12に示す第1相関器40の具体例を示す図である。
【0046】第1相関器40は、保持メモリ51と、乗
算器52と、累積加算器53とからなる。保持メモリ5
1は、Nm段のレジスタ54からなる。これらレジスタ
54には、上記(3)式の第1離散応答値が格納され
る。これらの第1離散応答値は、I/Q信号と、乗算器
52において乗算される。この乗算は0,1,2…Nm
−1のようにNmサンプル個の数だけ順次行われ、第p
回(p=1,2,…Nm)での乗算結果を保持して、第
(p+1)回での乗算結果と加算するという演算を、累
積加算器53にて行う。この結果が第1フィルタ出力と
なる。さらに後述する第1電力算出回路44に印加され
る。
【0047】図14は図12に示す第2相関器42の具
体例を示す図である。この第2相関器42も前述と同様
に、保持メモリ55と、乗算器56と、累積加算器57
とからなる。保持メモリ55は、Nm段のレジスタ58
からなる。これらレジスタ58には、上記(4)式の第
2離散応答値が格納される。これらの第2離散応答値
は、I/Q信号と、乗算器56において乗算される。こ
の乗算は0,1,2…Nm−1のようにNmサンプル個
の数だけ順次行われ、第p回(p=1,2,…Nm)で
の乗算結果を保持して、第(p+1)回での乗算結果と
加算するという演算を、累積加算器57にて行う。この
結果が第2フィルタ出力となる。さらに後述する第2電
力算出回路45に印加される。
【0048】再び図12を参照すると、上記周波数誤差
検出手段23は、上記第1フィルタ出力をなす複素信号
に対して複素乗算を行ってその電力を算出する第1電力
算出回路44および上記第2フィルタ出力をなす複素信
号に対して複素乗算を行ってその電力を算出する第2電
力算出回路45を備える。さらに、上記の両電力を入力
しこれらの大小比較を行って、高周波側への誤差量また
は低周波側への誤差量を示す周波数誤差信号を出力する
比較部46を備える。
【0049】この周波数誤差信号は既述の電圧制御発振
器49を含む周波数補正手段24の入力側に設けられる
ループフィルタ47に印加される。ここでディジタルの
該周波数誤差信号は平滑化され、さらにD/A変換器4
8でアナログ信号に変換されて、上記の電圧制御発振器
49に印加され、再生キャリアの周波数を変化させる。
【0050】(2)第2実施例 第2実施例は、既述の図4に示した一群のキャリアを1
セグメントとするとき、これが複数セグメント連続する
場合に好適に利用し得る。図15は第2実施例を適用す
る背景について説明する図(その1)、図16は同図
(その2)、図17は同図(その3)、図18は同図
(その4)である。
【0051】図15を参照すると、図中のSGは1つの
セグメントであり、図4に示した一群のキャリアに相当
し、例えば既述の“地上ディジタル放送”システムで
は、これが複数連続する場合がある(図では3セグメン
トの例を示す)。広帯域を要するHDTV等のテレビ放
送等では、放送信号の送信に13セグメントを必要とす
るが、音楽等では1セグメントで十分であり、有効利用
のために、例えば各放送局の音楽放送を数セグメントで
送信することが提案されている(図15は放送局X,
Y,Zの3セグメントを連結した場合)。なお1セグメ
ントの帯域は約430kHz である。
【0052】このような場合、ユーザが放送局Yを選択
すると、OFDM復調装置10内では、図17に示すよ
うなフィルタ特性FY を持った選局フィルタによって当
該セグメントSGを切り出し、図18に示す受信信号S
rを抽出する。これは部分受信と称される。この場合、
受信側(OFDM復調装置10)の周波数と、送信側
(放送局Y)の周波数とが相互にずれていると、3連続
セグメントSGは、図16に示すように、受信側の基準
周波数frからずれることになる。
【0053】このような周波数ずれがあったまま、上述
のフィルタ操作を行うと、図18に示すように、放送局
Yからの受信信号を正しく切り出すことができない。そ
うすると、前述した第1実施例に基づく手法により、周
波数誤差を検出し、その周波数ずれを補正しなければな
らない。ところが、図15〜図18に示すような複数連
続セグメントSGから1セグメントを切り出すのに、第
1実施例をそのまま適用することができない。
【0054】なぜなら、図18に示す低周波側の端部お
よび高周波側の端部は、図6に示すような送信側の周波
数で定まる両端部とは全く異なり、受信側の基準周波数
frをもとに設定した端部だからである。結局、図15
〜図18のような形態のもとでは、図6〜図8に示すよ
うなフィルタF1およびF2を立てることができない。
【0055】そこで第2実施例は、各セグメントSGの
中に所々挿入されるパイロットキャリアに着目して、周
波数誤差の検出を行うようにする。すなわち、複数のキ
ャリアが、情報を含むデータキャリアと、所定の周波数
間隔で該複数のキャリア中に所定本数挿入されるパイロ
ットキャリアとからなるとき、図1のステップS11に
記述する所定の帯域幅は、各キャリアの占有帯域にほぼ
等しい帯域幅であり、第1および第2フィルタ手段2
1,22はそれぞれ、該帯域幅の低周波側端部および高
周波側端部においてフィルタ処理を行うようにしたのが
第2実施例である。
【0056】図19はパイロットキャリアとこれに隣接
するデータキャリアを示す図である。本図中、Cdはデ
ータキャリアであり、隣接するデータキャリアCd間に
挾まれるように挿入されるのがパイロットキャリアCp
である。なお、パイロットキャリアCpは、1セグメン
トSG中に、所定の周波数間隔で所定本数(例えば12
本)挿入される。
【0057】この所定の周波数間隔とは、例えば全キャ
リアが1セグメント中108本あったとき、0,3,3
5,49,61,72,79,85,89,96,99
および104番目にそれぞれパイロットキャリアCpが
挿入されることを意味する。このようにパイロットキャ
リアCpは、セグメント中の挿入位置(挿入パターン)
が予め分かっている。加えて、各パイロットキャリア
Cpの振幅は、各データキャリアCdの振幅の4/3倍
となっている。したがって、各データキャリアCdの電
力を「1」としたと、各パイロットキャリアCpの電力
は「16/9」(=(4/3)2 )倍になっている(図
19の、16/9と1)。第2実施例は、上記およ
びの事実、特にの事実に着目して案出されており、
前述した第1実施例の基本原理がそのまま利用できる。
これを図を用いて明らかにする。
【0058】図20は第2実施例による周波数誤差検出
の原理を示す図(その1)、図21は同図(その2)、
図22は同図(その3)である。図20においては、フ
ィルタF1によるフィルタ出力とフィルタF2によるフ
ィルタ出力とはほぼ同じであり、この場合、送信側と受
信側との間の周波数誤差はない。
【0059】図21においては、+側の周波数ずれがあ
り、フィルタF1の出力(電力)に対し、フィルタF2
の出力(電力)は16/9倍になる。図22において
は、−側の周波数ずれがあり、フィルタF2の出力(電
力)に対し、フィルタF1の出力(電力)は16/9倍
になる。つまり両フィルタ出力の電力の大小比較をする
ことにより、+側または−側の周波数ずれを検出でき、
さらにこれを補正することができる。このことは、前述
の第1実施例のもとで、図6〜図8を参照した原理と全
く同じである。
【0060】このように第2実施例での第1フィルタ手
段21の中心周波数は、パイロットキャリアCpの中心
周波数よりも、k/Tuに相当する周波数だけ低く設定
する(Tuは有効シンボル期間の長さ、kは0.5また
はその近傍の値、図20〜図21では0.5)。一方第
2フィルタ手段22の中心周波数は、パイロットキャリ
アCpの中心周波数よりも、上記のk/Tuに相当する
周波数だけ高く設定する。
【0061】さらに具体的には、第1フィルタ手段21
は、パイロットキャリアCpの低周波側端部での変調ス
ペクトラム特性にほぼ等しい第1インパルス応答特性を
有する。また第2フィルタ手段22は、パイロットキャ
リアCpの低周波側端部での変調スペクトラム特性にほ
ぼ等しい第2インパルス応答特性を有する。
【0062】上記インパルス応答特性を数式で表すと、
下記(5)式および(6)式のとおりである。 wl(t)=exp{j2πkpt/Tu}exp(−jπt/Tu)(0< t<Tu)…(5) wh(t)=exp{j2πkpt/Tu}exp(jπt/Tu)(0<t <Tu)…(6) (5)式はフィルタF1についてのもの、(6)式はフ
ィルタF2についてのものである。なお、上式中のTu
は前述した有効シンボル期間の時間長である。またkp
は、1セグメント中に複数あるパイロットキャリアCp
の、該1セグメント中での位置を表す。例えば、 kp=0,3,35,49,61,72,79,85,
89,96,99または104 である。このkpの割り出しについては後述する。
【0063】図23はパイロットキャリアの抽出方法を
模式的に表す図である。本図の見方は図19と同様であ
るが、特にk番目のキャリアと、これに隣接する(k−
1)番目と(k+1)番目のキャリアを描いている。例
えば108本のキャリアがあるとすれば、k=1,2,
3,…,107である。本図中、59−および59+は
減算器であり、k番目のキャリアがパイロットキャリア
であるとすれば、減算器59−および59+の双方より
+の差電力が現れ、このとき、パイロットキャリアCp
を検出できる。これら減算器の出力が共に0か、いずれ
か一方が−差電力を示せば、k番目のキャリアはパイロ
ットキャリアでなはない。
【0064】図24は第2実施例に基づくOFDM復調
装置の具体構成例を示す図である。この第2実施例の構
成のうち、まず、フィルタ及び周波数誤差検出部60に
ついて説明する。図25は図24のフィルタ及び周波数
誤差検出部60についてさらに詳しく示す図である。
【0065】本図において、前述の第1フィルタ手段2
1は、上記第1インパルス応答特性(上記(5)式)に
従いパイロットキャリアCpの低周波側端部の周波数に
ついて算出された第1離散応答値をTu(Tuは有効シ
ンボル期間)毎に発生する第1応答値発生部71と、受
信信号Srを復調した同相および直交信号(I/Q信
号)との相関演算を行う第1積和演算部72とからな
る。
【0066】また前述の第2フィルタ手段22は、上記
第2インパルス応答特性(上記(6)式)に従いパイロ
ットキャリアCpの高周波側端部の周波数について算出
された第2離散応答値をTu毎に発生する第2応答値発
生部73と、上記同相および直交信号(I/Q信号)と
の相関演算を行う第2積和演算部74とからなる。これ
ら第1および第2積和演算部72,74からの各出力を
上記の周波数誤差検出手段23に入力して、k/Tu以
内の周波数誤差を検出する(kは0.5程度である)。
この検出手段23は図中、比較部75として示されてい
る。
【0067】なお上記(5)式および(6)式中のkp
は、図24のパイロット検出部67より与えられる。再
び図24に戻ると、そのパイロット検出部67は、電力
差演算部66の出力を受けて動作する。さらに詳しくは
次のとおりである。電力差演算部66は、同相および直
交信号(I/Q信号)を入力としてデータ復調を行う高
速フーリエ変換(FFT)手段12から得た複数のサン
プリング点毎の復調データの振幅より、これらサンプリ
ング点毎に、隣接するサンプリング点間の電力差を演算
して(図23参照)、複数のパイロットキャリアCpを
抽出する。前記の抽出された複数の該パイロットキャリ
アを入力しこれらの周波数軸上の位置(kp)を検出す
ると共に、上記のk/Tu(kは0.5程度)以上のキ
ャリアオフセットを検出する。パイロット検出部67
は、このパイロット検出部67により検出されたパイロ
ットキャリア位置(kp)を示す信号は、上記の第1お
よび第2応答値発生部71,73(図25)に与えられ
る。
【0068】図26は図24の電力差演算部66をさら
に詳しく示す図である。本図の構成は概略的に図23に
表されている。図26において、電力差演算部66は、
FFT手段12よりサンプリング点の(k+1)、kお
よび(k−1)番目の各復調データを、電力算出回路7
6,77および78に入力し、それぞれの電力を算出す
る。その電力をPk+1 、PkおよびPk-1 とすると、符
号反転器79と加算器81によって、Pk−Pk+1 を計
算する。同様に、符号反転器80と加算器82によっ
て、Pk−Pk-1 を計算する。
【0069】これらの計算により、Pk−Pk+1 もPk
−Pk-1 も共に正の値であれば、このPkに相当するキ
ャリアはパイロットキャリアCpであるものと判定され
る。すなわち抽出パイロット信号である。このときの様
子はまさしく図23に示す態様と全く同じであり、Pk
=16/9,Pk+1 =Pk-1 =1となる。ただし実際に
は、これらの電力差は雑音等の影響を受けており、十分
正確なものとは言えないので、予め定めた閾値83と、
計算された電力差(Pk−Pk+1) とを比較器84にお
いて比較し、有意な電力差の有無を表す論理(1または
0)を判別器87の一方の入力に与える。
【0070】判別器87の他方の入力にも、予め定めた
閾値86と、計算された電力差(Pk−Pk-1 )とを比
較器85において比較し、有意な電力差の有無を表す論
理(1または0)を与える。判別器87の2つの入力に
与えられた論理が(1,1)のときのみ、抽出パイロッ
ト信号としてこれより出力される(図23の態様)。こ
れ以外の態様のときは、該論理は(0,0)、(0,
1)または(1,0)となる。したがって、判別器87
はANDゲートで構成することができる。
【0071】なお図26に示す一組の回路は、キャリア
総数が例えば108本であるとすると、実際には108
組並列に存在することになるが、簡単のためにそのうち
の一組のみを示す。例えば“地上ディジタル放送”シス
テムにおけるMode1の「部分受信」セグメントは、
その108本のキャリアのうち、{0,3,35,4
9,61,72,79,85,89,96,99,10
4}番目の位置のいずれかに上記抽出パイロット信号が
立つことになる。どの位置に該抽出パイロット信号が立
っているかを特定し、かつ、所定のシーケンスでこの特
定情報を出力するのが前述したパイロット検出部67で
ある。
【0072】図27は図24のパイロット検出部67を
さらに詳しく示す図である。このパイロット検出部67
の入力段には、上記電力差演算部66からのサンプリン
グ点対応の上記抽出パイロット信号の各々について時間
平均をとる平均化部91を有する。受信信号Srが到来
するまでの伝送路上では周波数歪等を含み易く、単一の
シンボルにおける抽出パイロット信号のみでは信頼性に
乏しい。そこで例えば1フレーム分の複数の当該信号を
監視して、その平均値から真の抽出パイロット信号の周
波数位置を特定する。
【0073】平均化部91からの真の抽出パイロット信
号は、相関器92の一方の入力に印加される。この相関
器92の他方の入力には、選択部93を介して、配置メ
モリ94に格納されているキャリア配置情報が印加され
る。このキャリア配置情報は、上記のパイロットキャリ
ア位置、すなわち{0,3,35,49,61,72,
79,85,89,96,99,104}の配置パター
ンを含んでいる。これらのキャリア位置は等間隔ではな
く、各隣接パイロットキャリア間の位置間隔は、3−3
2−14−12−11−7−6−4−7−3−5のよう
なパターンになっている。
【0074】このパターンと、平均化部91からの抽出
パイロット信号との相関を相関器92でとり、一致した
ときに、各抽出パイロット信号に対応するパイロットキ
ャリアの位置が特定される。しかしこのようなパイロッ
トキャリアの位置が正しく特定されるのは、例えば、図
を参照すると、図17に示すフィルタ特性FY が、求め
る中央のセグメントSGを左右対称に正確に切り出す場
合のみである。もしSGに対するFY の左右対称性が失
われると(図17に示すように)、パイロットキャリア
の位置を特定することができない。このために、演算部
95と上記の選択部93を設け、次のようにパイロット
検出を行う。
【0075】すなわち、パイロット検出部67は、1単
位のセグメントSGとして特定される複数のキャリアの
中のパイロットキャリアCpのうち、該セグメントSG
の中央に位置するパイロットキャリアを最初に選択して
その周波数軸上の位置を検出すると共に当該キャリアオ
フセットを検出して周波数誤差制御を行い、続いて該中
央のパイロットキャリアの近傍に位置するパイロットキ
ャリアを選択してその位置を検出すると共に当該キャリ
アオフセットを検出して周波数誤差制御を行うという操
作を繰り返す。
【0076】上記の選択は、演算部95の指示により選
択部93により行われ、上記のキャリアオフセットが、
パイロット信号位置の情報と共に、該演算部95より出
力される。このキャリアオフセットは、既述の0.5/
Tuという小さい周波数誤差を超える大きな周波数誤差
である。この小さい周波数誤差は、既述のとおり図24
のフィルタ及び周波数誤差検出部60にて生成され、さ
らに第1ループフィルタ61に印加される。一方、上記
の大きな周波数(キャリアオフセット)は図24の第2
ループフィルタ62に印加される。
【0077】上述のように、セグメントSGの中央に位
置するパイロットキャリアを最初に選択するようにした
のは、図17を参照すると、セグメントSG(Y)がフ
ィルタ特性FY に対し、図17の右側に大きくずれよう
と、左側に大きくずれようと、該セグメントSG(Y)
の中央に位置するパイロットキャリア(前述のパイロッ
トキャリア配置パターン{0,3…104}において4
9番目〜61番目に位置するパイロットキャリア)は、
そのFY の中の入っている可能性が一番高いからであ
る。逆に言えば、0番目や3番目のパイロットキャリア
と、99番目や104番目のパイロットキャリアは、わ
ずかなキャリアオフセットがあっただけで、そのFY の
外に出てしまうからである。
【0078】そして、中央に位置するパイロットキャリ
アをもとにキャリアオフセットを0に収束させると、そ
の次にその中央に位置するパイロットキャリアの近傍に
位置するパイロットキャリアも選択部93で選択して同
様にキャリアオフセットを0に収束させて行く。図28
は図27に示すパイロット検出部67の特徴的な動作を
表すフローチャートである。
【0079】この図28と図27を参照しながら具体的
に説明する。±0.5/Tu以上の周波数誤差に対して
は、パイロットキャリアの配置情報のうち、セグメント
の中央部に近い1または数本(例えば2本)パイロット
信号のキャリア配置情報を選択し(図28のステップS
21)、これらから相関を求め(図28のステップS2
2)、前述の配置パターンが一致する毎に(ステップS
23)、パイロットキャリアの配置情報を増やしていく
(ステップS25)。
【0080】前述のように例えば、地上ディジタル放送
では、Mode1の「部分受信」セグメントは、その1
08本のキャリアのうち、{0,3,35,49,6
1,72,79,85,89,96,99,104}の
位置にパイロットキャリアが配置される。まずは、{4
9,61}の2つのキャリア位置、つまり61−49の
間隔でパイロットキャリアが検出できるか見る。検出で
きた場合、49番目のパイロットキャリアが53番目で
一致したとき、キャリアオフセットが53−49として
求められ、さらに{49,61,72}のように1つキ
ャリア位置情報を増やし、パイロットキャリアの数がn
p本とすれば、np個の全ての位置情報において検出で
きるまで繰り返す(ステップS24,S26)。はじめ
から、np個の全てのパイロットキャリア配置情報を用
いて同時に検出しないのは、キャリアオフセットが大き
い場合、前述したようにセグメント両端に近いキャリア
はフィルタの帯域外に出てしまうことが想定されるため
であり、できるだけ帯域中央に近い、少ないパイロット
キャリア配置情報でキャリアオフセットを補正しなが
ら、最終的にセグメントをフィルタ帯域内に収容した時
点で、np個の全てのパイロットキャリア配置情報で相
関をとるためである。
【0081】配置メモリ94に格納されているパイロッ
トキャリア配置情報と平均化部91からのパイロットキ
ャリアとについて相関器92で両者の一致/不一致が検
出される。演算部95はプログラムに従ってパイロット
キャリア配置情報を選択部93に指示する。まずは、セ
グメントSGの帯域の中央に近い2つのパイロットキャ
リア配置情報を選択部93に送り、相関器92で相関演
算を行う。一致しなければ、平均化部91からの新たな
出力を用いて再び相関演算を行う。一致すれば選択部9
3にパイロットキャリア配置情報を1つ増やすよう指示
し、新たに相関演算を行っていく。また一致した時点
で、パイロットキャリアの位置および、そのときのキャ
リア位置とパイロットキャリア配置情報からキャリアオ
フセットの量が分かる。
【0082】この動作はnp個のパイロットキャリア配
置情報全てで一致が検出されるまで繰り返され、その間
にキャリアオフセットを図24の第2ループフィルタ6
2で平滑化し、電圧制御発振器49の発振周波数を変え
ることで、少しずつキャリアオフセットが補正されて行
く。最後にこの図24を再び参照すると、OFDM復調
装置10は、受信信号Srを直交復調して同相および直
交信号を出力する直交復調手段11と、該直交復調手段
11に対し再生キャリアを印加する上述の電圧制御発振
器49とを含み、フィルタ及び周波数誤差検出部60内
の周波数誤差検出手段23(図25)からの出力を平滑
化する第1ループフィルタ61からの出力と、パイロッ
ト検出部67により検出された上述のパイロットキャリ
ア位置を示す信号を平滑化する第2ループフィルタ62
からの出力とを合成部64にて合成し、この合成出力を
D/A変換器65を介してアナログ信号とし、上記の電
圧制御発振器49に入力する。
【0083】
【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によれば、O
FDM復調装置10における優れたディジタルAFC
(Auto Frequency Control) 引込特性が得られる。図2
9は第1実施例におけるAFC引込特性を示すグラフで
ある。なおCN比10dB,DU比0dB、遅延時間
5.04μsec、ドップラーシフト3OHzの2波レ
イリーフェージングの時のものである。また信号として
は、地上ディジタル音声放送の1セグメント、Mode
2,DQPSK変調であり、ガード長は有効シンボル長
の1/4とした。この実測値によれば、従来例に比べ、
引込み時間は11フレーム(従来例)から8フレーム
(本発明)へと約28%も短縮される。
【0084】さらに本発明によれば、既述したアークタ
ンジェントを求めるための回路を必要としないことから
単純な構成で実現できる。さらにまた特に第1実施例
(図12)によると、0.5/Tu以内という微小周波
数誤差も、これを超えるキャリアオフセットも共に、単
一の回路系で対処可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくOFDM復調装置における周波
数誤差制御方法を示すステップ図である。
【図2】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図3】FFT手段12に入力されるI/Q信号の1シ
ンボルの構成を表す図である。
【図4】データキャリアの分布を概念的に表す図であ
る。
【図5】スペクトルアナライザで観測したときのスペク
トラム図である。
【図6】第1実施例による周波数誤差検出の第1のモー
ドを表す図である。
【図7】本発明による周波数誤差検出の第2のモードを
表す図である。
【図8】本発明による周波数誤差検出の第3のモードを
表す図である。
【図9】第1実施例の利点を表す図(その1)である。
【図10】第1実施例の利点を表す図(その2)であ
る。
【図11】第1実施例の利点を表す図(その3)であ
る。
【図12】第1実施例に基づくOFDM復調装置の具体
構成例を示す図である。
【図13】図12に示す第1相関器40の具体例を示す
図である。
【図14】図12に示す第2相関器42の具体例を示す
図である。
【図15】第2実施例を適用する背景について説明する
図(その1)である。
【図16】第2実施例を適用する背景について説明する
図(その2)である。
【図17】第2実施例を適用する背景について説明する
図(その3)である。
【図18】第2実施例を適用する背景について説明する
図(その4)である。
【図19】パイロットキャリアとこれに隣接するデータ
キャリアを示す図である。
【図20】第2実施例による周波数誤差検出の原理を示
す図(その1)である。
【図21】第2実施例による周波数誤差検出の原理を示
す図(その2)である。
【図22】第2実施例による周波数誤差検出の原理を示
す図(その3)である。
【図23】パイロットキャリアの抽出方法を模式的に表
す図である。
【図24】第2実施例に基づくOFDM復調装置の具体
構成例を示す図である。
【図25】図24のフィルタ及び周波数誤差検出部60
についてさらに詳しく示す図である。
【図26】図24の電力差演算部66をさらに詳しく示
す図である。
【図27】図24のパイロット検出部67をさらに詳し
く示す図である。
【図28】図27に示すパイロット検出部67の特徴的
な動作を表すフローチャートである。
【図29】第1実施例におけるAFC引込特性を示すグ
ラフである。
【図30】OFDM復調装置におけるOFDM受信信号
の第1の形態を表す図である。
【図31】OFDM復調装置におけるOFDM受信信号
の第2の形態を表す図である。
【図32】従来例において提案される復調装置を示す図
である。
【図33】図32に示す復調装置における動作を表すタ
イミングチャートである。
【符号の説明】
10…OFDM復調装置 11…直交復調手段 12…FFT手段 20…周波数誤差制御回路 21…第1フィルタ手段 22…第2フィルタ手段 23…周波数誤差検出手段 24…周波数補正手段 40…第1相関器 41…第1メモリ 42…第2相関器 43…第2メモリ 44…第1電力算出回路 45…第2電力算出回路 46…比較部 47…ループフィルタ 48…D/A変換器 49…電圧制御発振器 60…フィルタ及び周波数誤差検出部 61…第1ループフィルタ 62…第2ループフィルタ 63…スイッチ 64…合成部 65…D/A変換器 66…電力差演算部 67…パイロット検出部 71…第1応答値発生部 72…第1積和演算部 73…第2応答値発生部 74…第2積和演算部 75…比較部 91…平均化部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−276166(JP,A) 特開 平7−95175(JP,A) 特開 平7−327060(JP,A) 特開 平7−143097(JP,A) 特開 平11−136208(JP,A) 特表 平9−510842(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 11/00

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信側からの情報を複数のキャリアの各
    々に分割多重してなる受信信号を入力とし受信側にて該
    情報の復調を行うOFDM復調装置における周波数誤差
    制御回路であって、 周波数軸上に連続する前記キャリアに対して設定された
    所定の帯域幅の低周波側および高周波側においてそれぞ
    れフィルタ処理を行う第1フィルタ手段および第2フィ
    ルタ手段と、 前記第1および第2フィルタ手段の各々の出力が有する
    各電力の大小比較を行い、その比較結果に基づいて、前
    記送信側に対する前記受信側の周波数誤差を検出する周
    波数誤差検出手段と、 検出された前記周波数誤差に応じて前記受信側の周波数
    を補正する周波数補正手段とからなり、ここに 前記第1フィルタ手段および第2フィルタ手段は、該所
    定の帯域幅における前記低周波側の端部および前記高周
    波側の端部においてそれぞれフィルタ処理を行い、か
    つ、 前記第1フィルタ手段の中心周波数は、前記の低周波側
    端部に位置する前記キャリアの中心周波数から一定周波
    数だけ低く設定し、前記第2フィルタ手段の中心周波数
    は、前記の高周波側端部に位置する前記キャリアの中心
    周波数から前記一定周波数だけ高く設定する ことを特徴
    とする、OFDM復調装置における周波数誤差制御回
    路。
  2. 【請求項2】 前記所定の帯域幅は、前記複数のキャリ
    アを全て内含する帯域幅であ請求項1に記載の周波数
    誤差制御回路。
  3. 【請求項3】 前記第1フィルタ手段の中心周波数は、
    記の低周波側端部に位置する前記キャリアの中心周波
    から、k/Tu(Tuは有効シンボル期間の長さ、k
    は0.5またはその近傍の値)に相当する周波数だけ低
    く設定し、前記第2フィルタ手段の中心周波数は、前
    高周波側端部に位置する前記キャリアの中心周波数
    、前記k/Tuに相当する周波数だけ高く設定する請
    求項に記載の周波数誤差制御回路。
  4. 【請求項4】 前記第1フィルタ手段は、OFDM信号
    の各前記キャリアの変調スペクトラム特性にほぼ等しい
    第1インパルス応答特性を有し、 前記第2フィルタ手段は、該OFDM信号の各前記キャ
    リアの変調スペクトラム特性にほぼ等しい第2インパル
    ス応答特性を有する請求項に記載の周波数誤差制御回
    路。
  5. 【請求項5】 前記第1フィルタ手段は第1相関器およ
    び第1メモリを含んでなり、該第1メモリは、前記受信
    信号を直交復調した同相および直交信号から高速フーリ
    エ変換によりデータ復調するときの複数のサンプリング
    点の各々について、前記第1インパルス応答特性に準じ
    て予め算出された各第1離散応答値を格納し、該第1相
    関器は、前記同相および直交信号と各前記第1離散応答
    値とを乗算しさらにこれを累積加算して第1フィルタ出
    力を生成し、 前記第2フィルタ手段は第2相関器および第2メモリを
    含んでなり、該第2メモリは、前記同相および直交信号
    から高速フーリエ変換によりデータ復調するときの複数
    のサンプリング点の各々について、前記第2インパルス
    応答特性に準じて予め算出された各第2離散応答値を格
    納し、該第2相関器は、前記同相および直交信号と各前
    記第2離散応答値とを乗算しさらにこれを累積加算して
    第2フィルタ出力を生成する請求項に記載の周波数誤
    差制御回路。
  6. 【請求項6】 前記周波数誤差検出手段は、 前記第1フィルタ出力をなす複素信号に対して複素乗算
    を行ってその電力を算出する第1電力算出回路および前
    記第2フィルタ出力をなす複素信号に対して複素乗算を
    行ってその電力を算出する第2電力算出回路と、 前記の両電力を入力しこれらの大小比較を行って、高周
    波側への誤差量または低周波側への誤差量を示す周波数
    誤差信号を出力する比較部とを備える請求項に記載の
    周波数誤差制御回路。
  7. 【請求項7】 前記OFDM復調装置は、前記受信信号
    を直交復調して同相および直交信号を出力する直交復調
    手段を含み、前記周波数補正手段は、該直交復調手段に
    対し再生キャリアを印加する電圧制御発振器と、前記比
    較部からの出力を平滑化するループフィルタと、このフ
    ィルタ出力をアナログ化するD/A変換器とを備え、こ
    のアナログ変換信号を前記電圧制御発振器に入力する請
    求項に記載の周波数誤差制御回路。
  8. 【請求項8】 送信側からの情報を複数のキャリアの各
    々に分割多重してなる受信信号を入力とし受信側にて該
    情報の復調を行うOFDM復調装置における周波数誤差
    制御回路であって、 周波数軸上に連続する前記キャリアに対して設定された
    所定の帯域幅の低周波側および高周波側においてそれぞ
    れフィルタ処理を行う第1フィルタ手段および第2フィ
    ルタ手段と、 前記第1および第2フィルタ手段の各々の出力が有する
    各電力の大小比較を行い、その比較結果に基づいて、前
    記送信側に対する前記受信側の周波数誤差を検出する周
    波数誤差検出手段と、 検出された前記周波数誤差に応じて前記受信側の周波数
    を補正する周波数補正手段とからなり、ここに 前記複数のキャリアが、前記情報を含むデータキャリア
    と、所定の周波数間隔で該複数のキャリア中に所定本数
    挿入されるパイロットキャリアとからなるとき、前記所
    定の帯域幅は、各該キャリアの占有帯域にほぼ等しい帯
    域幅であり、前記第1および第2フィルタ手段は、前記
    低周波側の端部および前記高周波側の端部においてフィ
    ルタ処理をそれぞれ行う ことを特徴とする、OFDM復
    調装置における周波数誤差制御回路。
  9. 【請求項9】 前記第1フィルタ手段の中心周波数は、
    前記パイロットキャリアの中心周波数から、k/Tu
    (Tuは有効シンボル期間の長さ、kは0.5またはそ
    の近傍の値)に相当する周波数だけ低く設定し、前記第
    2フィルタ手段の中心周波数は、前記パイロットキャリ
    アの中心周波数から、前記k/Tuに相当する周波数だ
    け高く設定する請求項に記載の周波数誤差制御回路。
  10. 【請求項10】 前記第1フィルタ手段は、前記パイロ
    ットキャリアの低周波側端部での変調スペクトラム特性
    にほぼ等しい第1インパルス応答特性を有し、 前記第2フィルタ手段は、該パイロットキャリアの低周
    波側端部での変調スペクトラム特性にほぼ等しい第2イ
    ンパルス応答特性を有する請求項に記載の周波数誤差
    制御回路。
  11. 【請求項11】 前記第1フィルタ手段は、前記第1イ
    ンパルス応答特性に従い前記パイロットキャリアの低周
    波側端部の周波数について算出された第1離散応答値を
    Tu(Tuは有効シンボル期間)毎に発生する第1応答
    値発生部と、前記受信信号を復調した同相および直交信
    号との相関演算を行う第1積和演算部とからなり、 前記第2フィルタ手段は、前記第2インパルス応答特性
    に従い前記パイロットキャリアの高周波側端部の周波数
    について算出された第2離散応答値を前記Tu毎に発生
    する第2応答値発生部と、前記同相および直交信号との
    相関演算を行う第2積和演算部とからなり、 該第1および第2積和演算部からの各出力を前記周波数
    誤差検出手段に入力して、前記k/Tu以内の周波数誤
    差を検出する請求項10に記載の周波数誤差制御回路。
  12. 【請求項12】 前記同相および直交信号を入力として
    データ復調を行う高速フーリエ変換手段から得た複数の
    サンプリング点毎の復調データの振幅より、各該サンプ
    リング点毎に、隣接する該サンプリング点間の電力差を
    演算して複数の前記パイロットキャリアを抽出する電力
    差演算部と、前記の抽出された複数の該パイロットキャ
    リアを入力しこれらの前記周波数軸上の位置を検出する
    と共に、前記k/Tu以上のキャリアオフセットを検出
    するパイロット検出部とを備え、 該パイロット検出部により検出された前記のパイロット
    キャリア位置を示す信号を、前記第1および第2応答値
    発生部に与える請求項11に記載の周波数誤差制御回
    路。
  13. 【請求項13】 前記パイロット検出部は、前記電力差
    演算部からの前記サンプリング点対応の抽出パイロット
    信号の各々について時間平均をとる平均化部を有する請
    求項12に記載の周波数誤差制御回路。
  14. 【請求項14】 前記パイロット検出部は、1単位のセ
    グメントとして特定される複数の前記キャリアの中の前
    記パイロットキャリアのうち、該セグメントの中央に位
    置するパイロットキャリアを最初に選択してその周波数
    軸上の位置を検出すると共に当該キャリアオフセットを
    検出して周波数誤差制御を行い、続いて該中央のパイロ
    ットキャリアの近傍に位置するパイロットキャリアを選
    択してその位置を検出すると共に当該キャリアオフセッ
    トを検出して周波数誤差制御を行うという操作を繰り返
    す請求項12に記載の周波数誤差制御回路。
  15. 【請求項15】 前記OFDM復調装置は、前記受信信
    号を直交復調して同相および直交信号を出力する直交復
    調手段と、該直交復調手段に対し再生キャリアを印加す
    る電圧制御発振器とを含み、 前記周波数誤差検出部からの出力を平滑化する第1ルー
    プフィルタからの出力と、前記パイロット検出部により
    検出された前記のパイロットキャリア位置を示す信号を
    平滑化する第2ループフィルタからの出力とを合成し、
    この合成出力をD/A変換器を介してアナログ信号と
    し、前記電圧制御発振器に入力する請求項12に記載の
    周波数誤差制御回路。
  16. 【請求項16】 送信側からの情報を複数のキャリアの
    各々に分割多重してなる受信信号を入力とし受信側にて
    該情報の復調を行うOFDM復調装置における周波数誤
    差制御方法であって、 周波数軸上に連続する前記キャリアに対して設定された
    所定の帯域幅の低周波側および高周波側においてそれぞ
    れフィルタ処理を行う第1ステップと、 前記第1ステップで得られた、前記低周波側および高周
    波側での各出力が有する各電力の大小比較を行い、その
    比較結果に基づいて、前記送信側に対する前記受信側の
    周波数誤差を検出する第2ステップと、 検出された前記周波数誤差に応じて前記受信側の周波数
    を補正する第3ステップを有し、ここに 前記第1ステップでは、該所定の帯域幅における前記低
    周波側の端部および前記高周波側の端部においてそれぞ
    れフィルタ処理を行い、かつ、 前記の低周波側端部でのフィルタ処理における中心周波
    数は、該低周波側端部に位置する前記キャリアの中心周
    波数から、一定周波数だけ低く設定し、前記の高周波側
    端部でのフィルタ処理における中心周波数は、該高周波
    側端部に位置する前記キャリアの中心周波数から、前記
    一定周波数だけ高く設定する ことを特徴とする、OFD
    M復調装置における周波数誤差制御方法。
  17. 【請求項17】 前記所定の帯域幅は、前記複数のキャ
    リアを全て内含する帯域幅であ請求項16に記載の周
    波数誤差制御方法。
  18. 【請求項18】 前記低周波側端部でのフィルタ処理に
    おける中心周波数は、該低周波側端部に位置する前記キ
    ャリアの中心周波数から、k/Tu(Tuは有効シンボ
    ル期間の長さ、kは0.5またはその近傍の値)に相当
    する周波数だけ低く設定し、前記高周波側端部でのフィ
    ルタ処理における中心周波数は、該高周波側端部に位置
    する前記キャリアの中心周波数から、前記k/Tuに相
    当する周波数だけ高く設定する請求項16に記載の周波
    数誤差制御方法。
  19. 【請求項19】 送信側からの情報を複数のキャリアの
    各々に分割多重してなる受信信号を入力とし受信側にて
    該情報の復調を行うOFDM復調装置における周波数誤
    差制御方法であって、 周波数軸上に連続する前記キャリアに対して設定された
    所定の帯域幅の低周波側および高周波側においてそれぞ
    れフィルタ処理を行う第1ステップと、 前記第1ステップで得られた、前記低周波側および高周
    波側での各出力が有する各電力の大小比較を行い、その
    比較結果に基づいて、前記送信側に対する前記受信側の
    周波数誤差を検出する第2ステップと、 検出された前記周波数誤差に応じて前記受信側の周波数
    を補正する第3ステップを有し、ここに 前記複数のキャリアが、前記情報を含むデータキャリア
    と、所定の周波数間隔で該複数のキャリア中に所定本数
    挿入されるパイロットキャリアとからなるとき、前記所
    定の帯域幅は、各該キャリアの占有帯域にほぼ等しい帯
    域幅であり、前記第1ステップでは、前記低周波側の端
    部および前記高周波側の端部においてフィルタ処理をそ
    れぞれ行う ことを特徴とする、OFDM復調装置におけ
    る周波数誤差制御方法。
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