JP3454710B2 - 流量計測装置 - Google Patents

流量計測装置

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JP3454710B2
JP3454710B2 JP09765698A JP9765698A JP3454710B2 JP 3454710 B2 JP3454710 B2 JP 3454710B2 JP 09765698 A JP09765698 A JP 09765698A JP 9765698 A JP9765698 A JP 9765698A JP 3454710 B2 JP3454710 B2 JP 3454710B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒータおよび温度
センサを用いて流体の流量を求める流量計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガスなどの測定対象流体が特定の大きさ
および形の管路を流れるときの、一定時間当たりの流量
を計測するために、フルイデックメータが用いられてい
る。但し、低流量時の計測には、一般にフルイデックメ
ータの補完用として取り付けられた流量計測装置が用い
られている。この流量計測装置は、マイクロヒータおよ
びサーモパイル(温度センサ)を有してなる流量センサ
を備えたものである。
【0003】図9に従来の流量計測装置の構成例をブロ
ック図で示す。流量計測装置は、測定対象流体の流れ方
向上流側に設けられた測温抵抗である上流側サーモパイ
ル1001、測定対象流体の流れ方向下流側に設けられ
た同じく測温抵抗である下流側サーモパイル1003お
よび上流側サーモパイル1001と下流側サーモパイル
1003との中間位置に設けられたマイクロヒータ10
05とを備えた流量センサ1009と、下流側サーモパ
イル1003のピーク電圧から上流側サーモパイル10
01のピーク電圧を差し引き増幅する差動増幅器101
1と、差動増幅器1011の出力のピークを検出するピ
ークホールド回路1013と、ピークホールド回路10
13によって検出されたピーク値をA/D変換するA/
D変換器1015と、A/D変換されたデータを蓄積す
るメモリ1017とA/D変換されたピーク値を演算処
理することにより流量値を演算により算出する流量演算
部1019とを有したマイコン1021と、流量値を表
示するディスプレイ1023と、マイクロヒータ100
5を駆動させるヒータ駆動回路1025と、リチウム電
池1027と、を備えて構成されている。
【0004】次に、従来の流量計測装置の動作を説明す
る。測定対象流体としてのガスが流れ、流量計測が開始
されると、ヒータ駆動回路1025によって流量センサ
1009のマイクロヒータ1005が稼動する。マイク
ロヒータ1005が発生した熱は、上流側サーモパイル
1001側から下流側サーモパイル1003側方向へ流
れるガスを媒体として、下流側サーモパイル1003に
伝達される。下流側サーモパイル1003は、冷接点と
温接点との熱起電力の差および熱容量の差から熱を電圧
として感知する測温抵抗から構成され、測定対象流体と
してのガスの温度を電圧値で検出する。一方、上流側サ
ーモパイル1001も、下流側サーモパイル1003と
同様にガスの温度を電圧値で検出する。
【0005】下流側サーモパイル1003で計測された
下流側電圧値および上流側サーモパイル1001で計測
された上流側電圧値はそれぞれ、差動増幅器1011の
非反転入力端子および反転入力端子に入力される。差動
増幅器1011は、入力された下流側電圧値から上流側
電圧値を差動し、これを増幅する。増幅された差動電圧
値は、差動増幅器1011から出力され、ピークホール
ド回路1013に入力される。ピークホールド回路10
13では、増幅された差動電圧値のピーク値が得られ
る。得られたピーク値はA/D変換器1015で、A/
D変換され、デジタル化されたピーク値がマイコン10
21のメモリ1017に記憶される。
【0006】マイコン1021では、図10に示される
ような曲線を示す多項式を用いて、デジタル化されたピ
ーク値を多項式中のピーク値に当たる変数に入力するこ
とによって、流量値が流量演算部1019によって求め
られる。求められた流量値は、マイコン1021に接続
されたディスプレイ1023等によって表示される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の流量計測装置は、流量値を算出するために次数の
高い多項式を用いなければならないことから、マイコン
1021の流量演算部1019による計算量が大きくな
り演算処理時間が長くなるという問題点がある。また、
これによって消費電力も増大する。この種の流量計測装
置は電源にリチウム電池などの小型電池が用いられる場
合が多く、消費電力の削減が望まれている。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、少ない計算量で流量値の計測を可能とし、消費電力
を低減させることが可能な流量計測装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1記載の発明は、ヒータと前記ヒータの下流
側に設置された下流側温度センサと前記ヒータの上流側
に設置された上流側温度センサとを備えた流量センサ
と、前記ヒータを駆動させる駆動パルスを出力するヒー
タ駆動回路と、前記下流側温度センサおよび前記上流側
温度センサの出力の差のピーク値を検出するピーク値検
出手段と、前記ピーク値検出手段から出力された前記ピ
ーク値をA/D変換するA/D変換器と、前記A/D変
換されたピーク値に応じてピーク値と流量値との関係が
一次関数となるように前記ピーク値を変化させるパラメ
ータを変更するパラメータ変更手段と前記A/D変換さ
れたピーク値から流量値を所定の一次関数式によって算
出する流量演算手段とを備えた処理手段と、を具備した
ことを特徴とする流量計測装置である。
【0010】上記構成では、ピーク値に対する流量値を
一次関数の関係にすることができ、これによってマイコ
ンでの演算処理規模が小さくなり、消費電力を低減でき
る。
【0011】また、請求項2記載の発明は、前記駆動パ
ルスを生成するためのパルス信号を発生するパルス発生
手段を備え、前記パラメータ変更手段は前記パラメータ
として前記駆動パルスのパルス幅を変更するよう前記パ
ルス発生手段に指示することを特徴とする上記1に記載
の流量計測装置である。
【0012】上記構成では、ヒータの駆動パルスのパル
ス幅を変更することでピーク値に対する流量値を一次関
数の関係にすることができ、これによってマイコンでの
演算処理規模が小さくなり、消費電力を低減できる。
【0013】また、請求項3記載の発明は、前記下流側
温度センサおよび前記上流側温度センサの出力の差を増
幅するゲイン変更可能な増幅手段を備え、前記パラメー
タ変更手段は前記パラメータとして前記増幅手段のゲイ
ンを変更するよう前記増幅手段に指示することを特徴と
する上記1に記載の流量計測装置である。
【0014】上記構成では、増幅手段のゲインを変更す
ることでピーク値に対する流量値を一次関数の関係にす
ることができ、これによってマイコンでの演算処理規模
が小さくなり、消費電力を低減できる。
【0015】また、請求項4記載の発明は、前記パラメ
ータ変更手段は前記ピーク値の所定範囲ごとに前記パラ
メータの切り換えを行い、前記流量演算手段は前記切り
換えたパラメータごとに対応するピーク値と流量値との
一次関数式によって前記ピーク値から流量値を算出する
ことを特徴とする上記1に記載の流量計測装置である。
【0016】上記構成では、ピーク値に対する流量値を
一次関数の関係にすることができ、これによってマイコ
ンでの演算処理規模が小さくなり、消費電力を低減でき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形
態に係る流量計測装置を示したブロック図である。流量
計測装置は、測定対象流体の流れ方向上流側に設けられ
た測温抵抗である上流側サーモパイル101と測定対象
流体の流れ方向下流側に設けられた同じく測温抵抗であ
る下流側サーモパイル103と上流側サーモパイル10
1と下流側サーモパイル103との中間位置に設けられ
たマイクロヒータ105とを備えた流量センサ107
と、下流側サーモパイル103のピーク電圧から上流側
サーモパイル101のピーク電圧を差し引く差動増幅器
109と、差動増幅器109の出力のピークを検出する
ピーク値検出手段としてのピークホールド回路111
と、ピークホールド回路111によって検出されたピー
ク値をA/D変換するA/D変換器113と、A/D変
換されたピーク値と前回入力されたピーク値とを比較し
てパルス幅を変更する必要があるかを判断する判断部1
15、パルス幅変更の際に参照されるルックアップテー
ブル117およびピーク値を演算処理することにより流
量値を算出する流量演算手段としての流量演算部119
とを備えた処理手段としてのマイコン121と、流量値
を表示するディスプレイ123と、マイクロヒータ10
5を駆動させるヒータ駆動回路125と、ヒータ駆動回
路125に供給するパルス信号を発生するパルス発生手
段としてのパルス発生器127と、電源としてのリチウ
ム電池129と、を備えて構成されている。
【0018】上記マイコン121の上記ルックアップテ
ーブル117は図2に示されるように、ピーク値とこれ
に対応するヒータ駆動回路125に供給されるパルス信
号のパルス幅とが設定されており、上記判断部115は
ルックアップテーブル117を用いて、入力されたピー
ク値がどのパルス幅に対応しているかを判断する。ま
た、この判断部115およびルックアップテーブル11
7によりパラメータ変更手段が構成される。一方、上記
流量演算部119は所定のパルス幅ごとに予め求められ
た所定の一次関数式の変数に入力されたピーク値を代入
することによって、流量値を算出する機能を備えてい
る。
【0019】次に、第1の実施形態の流量計測装置の動
作を以下に述べる。測定対象流体としてのガスが流れ、
本実施形態の流量計測装置が計測を開始すると、ヒータ
駆動回路125によって流量センサ107のマイクロヒ
ータ105が稼動する。マイクロヒータ105が発生し
た熱は、ガスを媒体として下流側サーモパイル103に
伝達される。下流側サーモパイル103は、冷接点と温
接点との熱起電力の差および熱容量の差から熱を電圧と
して感知することによって、ガスの温度を電圧値で検出
する。一方、上流側サーモパイル101も下流側サーモ
パイル103と同様に、ガスの温度を電圧値で検出す
る。
【0020】下流側サーモパイル103で計測された下
流側電圧値および上流側サーモパイル101で計測され
た上流側電圧値はそれぞれ、差動増幅器109の非反転
入力端子および反転入力端子に入力される。入力された
下流側電圧値および上流側電圧値は、下流側電圧から上
流側電圧が差動され、増幅される。増幅された数mVの
差動電圧値は、差動増幅器109から出力され、ピーク
ホールド回路111に入力される。ピークホールド回路
111では、増幅された差動電圧値のピーク値が得られ
る。得られたピーク値はA/D変換器113で、A/D
変換され、デジタル化されたピーク値がマイコンの判断
部115に入力される。
【0021】マイコン121の判断部115はルックア
ップテーブル117を用いて、今回得られたピーク値を
前回得られたピーク値と比較して、ヒータ駆動回路12
5に供給されるパルスのパルス幅を変更する必要がある
かを判断する。ルックアップテーブル117を参照する
ことによって、今回得られたピーク値と前回得られたピ
ーク値との対応パルス幅が異なるときは、パルス幅変更
を行う。また、今回得られたピーク値と前回得られたピ
ーク値との対応パルス幅が同一であれば、流量演算部1
19で流量値を求める演算を行う。
【0022】次に、パルス幅変更を行うときの詳細な説
明を行う。パルス幅変更が決定された後、マイコン12
1の判断部115は、得られたピーク値に対応したパル
ス幅をルックアップテーブル117を参照することによ
って判断し、決定する。ルックアップテーブル117に
は、図2に示されるように、ピーク値の所定の範囲ごと
にピーク値とパルス幅との対応関係が設定されている。
ヒータ駆動回路125に供給するパルス幅が、判断部1
15によって決定されると、判断部115は決定された
パルス幅のパルス信号を発生するようパルス発生器12
7に指示を送り、パルス発生器127は指示されたパル
ス幅のパルス信号をヒータ駆動回路125に供給する。
これにより、ヒータ駆動回路125から決定されたパル
ス幅の駆動パルスが出力され、マイクロヒータ105に
供給される。
【0023】パルス幅が変更された状態での下流側電圧
値は、パルス幅が変更される前の下流側電圧値とは異な
る。図3は、同一流量値においてもパルス幅が大きい程
ピーク値が大きいことを示している。よって、マイコン
121の判断部115によってパルス幅が小さくされた
場合、このパルス幅で計測されるピーク値は前回得られ
たピーク値よりも小さくなり、パルス幅が大きくされた
場合、前回得られたピーク値よりもピーク値は大きくな
る。但し、パルス幅変更前とパルス幅変更後では、流量
値に変化はないものとする。
【0024】よって、変更されたパルス幅での流量セン
サ107によって計測された差動電圧値のピーク値が、
再びマイコン121の判断部115で判断され、このと
きのピーク値に対応するパルス幅が前回得られたピーク
値に対応するパルス幅と異なれば、再びパルス幅が変更
される。
【0025】上記のパルス幅変更を行った結果、駆動パ
ルスのパルス幅が定常状態となったときに、以下の流量
値を求める演算処理が行われる。
【0026】演算処理を行う場合、マイコン121の流
量演算部119は、現在のパルス幅に対応した一次関数
式の変数に得られたピーク値を入力することによって、
流量演算部119で流量値を算出する。但し、流量値を
算出する一次関数式はパルス幅ごとにそれぞれ異なる
が、パルス幅によらず一次関数Y=aX+b(但し、Y
は流量値、Xはピーク値、aおよびbは定数)のように
簡単なものが流量演算部119に設定されている。定数
aおよびbの設定には予め各パルス幅別にピーク値から
計測して流量値を求めた図4のパルス幅別ピーク値―流
量値特性が参照される。そして、パルス幅に対応した定
数aおよびbを持つ一次関数式が、ピーク値ごとに図5
の一次関数に示されるように予め決定され、流量演算部
119に記憶されている。
【0027】このようにして求められた流量値は、マイ
コン121に接続されたディスプレイ123等によって
表示される。
【0028】第1の実施形態によれば、流量値とピーク
値とが一次関数になるようパルス幅を変化させることに
よって、マイコン121の流量演算器119での演算処
理が簡単になり、消費電力を低減できる。
【0029】次に、本発明の第2の実施形態を説明す
る。図6は、本実施形態の流量計測装置を示したブロッ
ク図である。流量計測装置は、測定対象流体の流れ方向
上流側に設けられた測温抵抗である上流側サーモパイル
101と測定対象流体の流れ方向下流側に設けられた同
じく測温抵抗である下流側サーモパイル103と上流側
サーモパイル101と下流側サーモパイル103との中
間位置に設けられたマイクロヒータ105とを備えた流
量センサ107と、下流側サーモパイル103のピーク
電圧から上流側サーモパイル101のピーク電圧を差し
引く、ゲイン変更可能な増幅手段としてのプログラマブ
ルゲインアンプ601と、プログラマブルゲインアンプ
601の出力のピークを検出するピークホールド回路1
11と、ピークホールド回路111によって検出された
ピーク値をA/D変換するA/D変換器113と、A/
D変換されたピーク値と前回入力されたピーク値とを比
較してプログラマブルゲインアンプ601のゲインを変
更する必要があるかを判断する判断部603、ゲイン変
更の際に参照されるルックアップテーブル605および
ピーク値を演算処理することにより流量値を算出する流
量演算手段としての流量演算部607とを備えたマイコ
ン609と、流量値を表示するディスプレイ123と、
マイクロヒータ105を駆動させるヒータ駆動回路12
5と、電源としてのリチウム電池127と、を備えて構
成されている。
【0030】上記マイコン609の上記ルックアップテ
ーブル605は、ピーク値とこれに対応するプログラマ
ブルゲインアンプ601のゲインとが設定されており、
上記判断部603はルックアップテーブル605を用い
て、入力されたピーク値がどのゲインに対応しているか
を判断する。この判断部603およびルックアップテー
ブル605によりパラメータ変更手段が構成される。一
方、上記流量演算部607は、ゲインごとに予め求めら
れた所定の一次関数式にピーク値を代入することによっ
て流量値を算出する機能を備えている。
【0031】次に、流量計測装置の動作を以下に述べ
る。測定対象流体としてのガスが流れ、本発明の流量計
測装置が計測を開始すると、ヒータ駆動回路125によ
って流量センサ107のマイクロヒータ105が稼動す
る。マイクロヒータ105が発生した熱は、ガスを媒体
として下流側サーモパイル103に伝達される。下流側
サーモパイル103は、冷接点と温接点との差および熱
容量の差から熱を電圧として感知することによって、測
定対象流体としてのガスの温度を電圧値で検出する。一
方、上流側サーモパイル101も下流側サーモパイル1
03と同様に、測定対象流体としてのガスの温度を電圧
値で検出する。
【0032】下流側サーモパイル103で計測された下
流側電圧値および上流側サーモパイル101で計測され
た上流側電圧値はそれぞれ、プログラマブルゲインアン
プ601の非反転入力端子および反転入力端子に入力さ
れる。入力された下流側電圧値および上流側電圧値は、
下流側電圧から上流側電圧が差動され、増幅される。増
幅された数mVの差動電圧値は、プログラマブルゲイン
アンプ601から出力され、ピークホールド回路111
に入力される。ピークホールド回路111では、増幅さ
れた差動電圧値のピーク値が得られる。得られたピーク
値はA/D変換器113でA/D変換され、デジタル化
されたピーク値がマイコン609の判断部603に入力
される。
【0033】マイコン609の判断部603はルックア
ップテーブル605を用いて、今回得られたピーク値が
前回得られたピーク値と比較して、ゲインを変更する必
要があるかを判断する。ルックアップテーブル605を
参照することによって、今回得られたピーク値と前回得
られたピーク値との対応ゲインが異なるときは、ゲイン
変更を行う。また、今回得られたピーク値と前回得られ
たピーク値との対応が同一であれば、流量演算部607
で流量値を求める演算を行う。
【0034】次に、プログラマブルゲインアンプ601
のゲイン変更を行うときの詳細な説明を行う。 ゲイン
変更を行うことが決定された後、マイコン609の判断
部603は、得られたピーク値に対応したゲインをルッ
クアップテーブル605を参照することによって判断
し、決定する。ルックアップテーブル605には、ピー
ク値の所定範囲ごとにピーク値とゲインとの対応関係が
記憶されている。プログラマブルゲインアンプ601に
設定するゲインが決定されると、マイコン609は決定
されたゲインを設定するようプログラマブルゲインアン
プ601に指示を送る。プログラマブルゲインアンプ6
01は、プログラムゲインアンプ601内のゲイン変更
スイッチ状態を変更するか、もしくはプログラマブルゲ
インアンプ601の負帰還ループの抵抗値を変更するこ
とによって、指示されたゲインを設定する。
【0035】ゲインが変更された状態での下流側電圧値
は、ゲインが変更される前の下流側電圧値とは異なる。
図7は、同一流量値においてもゲインが大きい程ピーク
値が大きいことを示している。よって、ゲイン変更によ
ってゲインが小さくされた場合、変更されたゲインで計
測されるピーク値はゲイン変更前に得られたピーク値よ
りも小さくなり、ゲインが大きくされた場合、ゲイン変
更前に得られたピーク値よりもピーク値は大きくなる。
【0036】よって、変更されたゲインによるピーク値
が、再びマイコン609の判断部603で判断されるこ
ととなり、今回変更されたゲインによるピーク値に対応
するゲインが、前回得られたピーク値に対応するゲイ
ン、つまり現在のゲインと異なれば、再びゲインが変更
される。但し、ゲイン変更前とゲイン変更後では、流量
値に変化はないものとする。
【0037】上記のゲイン変更を行った結果、プログラ
マブルゲインアンプ601のゲインが定常状態となった
ときに、以下に示されたような流量値を求める演算処理
が行われる。
【0038】演算処理を行う場合、マイコン609の流
量演算部607は、現在のゲインに対応した数式の変数
に得られたピーク値を入力することによって、流量演算
部607で流量値を算出する。但し、流量値を算出する
数式はゲインごとにそれぞれ異なるが、ゲインによらず
一次関数Y=cX+d(但し、Yは流量値、Xはピーク
値、cおよびdは定数)のように簡単なものが設定され
ている。また、定数cおよびdは予めゲイン別にピーク
値から計測して流量値を求めた図8のゲイン別ピーク値
―流量値特性が参照され、それぞれゲインに対応した定
数cおよびdが予め決定され、流量演算部607に記憶
されている。
【0039】以下に、図8を参照して具体例を説明す
る。ピーク値が(a)から(c)となった場合、流量演
算部607はゲインを100倍から50倍へ変更した
後、再びピーク値を計測し、得られたピーク値がゲイン
50倍に対応しているならば、ゲイン50倍の一次関数
式の変数Xに得られたピーク値を代入することによって
流量値を演算によって求める。
【0040】このようにして求められた流量値は、マイ
コン609に接続されたディスプレイ123等によって
表示される。
【0041】但し、本実施形態では、図8に示されるよ
うにピーク値―流量値特性においてヒステリシスABC
Dが設けられている。このヒステリシスABCDを持た
せたピーク値―流量値特性から、ある特定の範囲のピー
ク値に対しては、幅を持たせたゲイン設定および流量値
演算を行う。
【0042】なお、中間のゲイン(75倍など)を設け
て、より細かくピーク値―流量値特性を設定しても良
い。
【0043】第2の実施形態によれば、流量値とピーク
値とが一次関数になるよう、プログラマブルゲインアン
プ601のゲインを変化させることによって、マイコン
609での演算処理が簡単になり、消費電力を低減でき
る。
【0044】従来の技術を用いた場合は、流量値とピー
ク出力値とが高次関数の関係にあることから、マイコン
の流量演算部による演算処理が比較的大きく、演算時間
が長く、消費電力が大きなものであった。しかしなが
ら、第1の実施形態および第2の実施形態によれば、流
量値の演算が一次関数であることから流量演算部におけ
る演算量を少なくすることができる。従って、マイコン
を含む流量計測装置の消費電力を低減できるので、本発
明は特に電源にリチウム電池等の小型電池を用いる場合
に好適である。
【0045】
【発明の効果】上述のように本発明の流量計測装置によ
れば、流量センサと、ピーク値検出手段と、A/D変換
器と、A/D変換されたピーク値に応じてピーク値と流
量値との関係が一次関数となるようにピーク値を変化さ
せるパラメータを変更するパラメータ変更手段とA/D
変換されたピーク値から流量値を所定の一次関数式によ
って算出する流量演算手段とを備えた処理手段と、を設
け、ヒータの駆動パルスのパルス幅または増幅手段のゲ
インを変更することでピーク値に対する流量値を一次関
数の関係にすることができる。これによって、マイコン
での演算処理規模が小さくなり、消費電力を低減できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る流量計測装置を
示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る、ルックアップテーブル
を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る、ピーク値とパルス幅と
の関係を示すグラフである。
【図4】第1の実施形態に係る、パルス幅別のピーク値
と流量値との関係を示すグラフである。
【図5】第1の実施形態に係る、流量演算部で用いられ
るピーク値別の一次関数を示すグラフである。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る流量計測装置を
示す図である。
【図7】第2の実施形態に係る、ゲイン別のピーク値と
流量値との関係を示すグラフである。
【図8】第2の実施形態に係る、流量演算部で用いられ
るゲイン別の一次関数を示すグラフである。
【図9】従来の流量計測装置を示すブロック図である。
【図10】ピーク値と流量値との関係を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
101 上流側サーモパイル 103 下流側サーモパイル 105 マイクロヒータ 107 流量センサ 109 差動増幅器 111 ピークホールド回路 113 A/D変換機 115、603 判断部 117、605 ルックアップテーブル 119、607 流量演算部 121、609 マイコン 123 ディスプレイ 125 ヒータ駆動回路 127 パルス発生器 129 リチウム電池 601 プログラマブルゲインアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータと、前記ヒータの下流側に設置さ
    れた下流側温度センサと、前記ヒータの上流側に設置さ
    れた上流側温度センサと、を備えた流量センサと、 前記ヒータを駆動させる駆動パルスを出力するヒータ駆
    動回路と、 前記下流側温度センサおよび前記上流側温度センサの出
    力の差のピーク値を検出するピーク値検出手段と、 前記ピーク値検出手段から出力された前記ピーク値をA
    /D変換するA/D変換器と、 前記A/D変換されたピーク値に応じてピーク値と流量
    値との関係が一次関数となるように前記ピーク値を変化
    させるパラメータを変更するパラメータ変更手段と、前
    記A/D変換されたピーク値から流量値を所定の一次関
    数式によって算出する流量演算手段と、を備えた処理手
    段と、を具備したことを特徴とする流量計測装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動パルスを生成するためのパルス
    信号を発生するパルス発生手段を備え、 前記パラメータ変更手段は前記パラメータとして前記駆
    動パルスのパルス幅を変更するよう前記パルス発生手段
    に指示することを特徴とする請求項1に記載の流量計測
    装置。
  3. 【請求項3】 前記下流側温度センサおよび前記上流側
    温度センサの出力の差を増幅するゲイン変更可能な増幅
    手段を備え、 前記パラメータ変更手段は前記パラメータとして前記増
    幅手段のゲインを変更するよう前記増幅手段に指示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の流量計測装置。
  4. 【請求項4】 前記パラメータ変更手段は前記ピーク値
    の所定範囲ごとに前記パラメータの切り換えを行い、 前記流量演算手段は前記切り換えたパラメータごとに対
    応するピーク値と流量値との一次関数式によって前記ピ
    ーク値から流量値を算出することを特徴とする請求項1
    に記載の流量計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107966187A (zh) * 2017-11-22 2018-04-27 广州奥格智能科技有限公司 一种液位仪超低功耗处理电路及其节能检测方法

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