JP3453848B2 - 車両のアンチスキッド制御装置 - Google Patents

車両のアンチスキッド制御装置

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JP3453848B2
JP3453848B2 JP13068994A JP13068994A JP3453848B2 JP 3453848 B2 JP3453848 B2 JP 3453848B2 JP 13068994 A JP13068994 A JP 13068994A JP 13068994 A JP13068994 A JP 13068994A JP 3453848 B2 JP3453848 B2 JP 3453848B2
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control
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/1755Brake regulation specially adapted to control the stability of the vehicle, e.g. taking into account yaw rate or transverse acceleration in a curve
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T2201/00Particular use of vehicle brake systems; Special systems using also the brakes; Special software modules within the brake system controller
    • B60T2201/16Curve braking control, e.g. turn control within ABS control algorithm

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  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の制動時における
各車輪のスリップ状態が目標とするスリップ状態に一致
するように各車輪のブレーキ圧を調整する車両のアンチ
スキッド制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両制動時に各車輪のスリップ状
態が目標とするスリップ状態(スリップ率としては約2
0%)を越えたことを条件としてブレーキ圧の調整を開
始し、各車輪のスリップ状態を目標スリップ状態に維持
しつつ車両を停止させることで制動距離を短くするアン
チスキッド制御装置が知られている。こうした装置は、
通常、制動を開始してから各車輪のスリップ状態が目標
スリップ状態を越えるようになるまでは、ブレーキ踏み
込み圧をそのまま各車輪のブレーキに伝達するように構
成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、旋回中であ
ったり、駆動輪にだけチェーンが巻かれていたり、乗員
の配置が偏っているなど、各車輪への荷重配分が異なる
状況下で制動が行われるとき、荷重配分の小さい車輪ほ
ど早くロック傾向になり、他の車輪よりも早いタイミン
グで目標スリップ率を越えてしまう。このため、かかる
場合の車輪毎のアンチスキッド制御の開始タイミングは
異なることとなり、運転者が違和感を感じるという問題
がある。
【0004】また、左右輪の接地面の摩擦係数が異なる
スプリット路の走行中や、荒れ地の様に各車輪の接地面
の摩擦係数が異なる路面の走行中に制動が行われる場合
にも、摩擦係数の低い路面に接地している車輪ほど早く
アンチスキッド制御が開始されてしまい、制御開始タイ
ミングのアンバランスに起因して運転者が違和感を感じ
るという問題がある。
【0005】さらに、各車輪の摩耗状況や空気圧がアン
バランスな場合にも、各車輪のロック傾向に差が生じ、
同様の問題が生じる。なお、旋回制動時に対しては、ア
ンチスキッド制御を開始する以前に、旋回制動中の横加
速度が所定値以上になったとき、「 後輪のブレーキ
圧を上昇させないようにする(特開昭61−1564号
公報)。」、「 旋回内側車輪のブレーキ圧を保持又
は減圧する(特開平1−178060号公報)。」、
「 旋回内側車輪のブレーキ圧を旋回外側車輪のブレ
ーキ圧の上昇率よりも低い上昇率で増加させる(特開平
1−215657号公報)。」といった技術が提案され
ている。しかし、これらも各車輪の荷重配分などを考慮
した制御には至っておらず、上述のアンチスキッド制御
開始タイミングの違和感を緩和する技術とはなっていな
い。
【0006】一方、出願人は、こうした荷重配分のアン
バランスなどを考慮して、車両旋回時等における各車輪
毎のアンチスキッド制御の開始タイミングのずれを防止
する技術として、特願平5−251794号を提案して
いる。この提案の技術は現在未公開であり、公知の従来
技術ではないが、「車体速度VO に対してアンチスキッ
ド判定値VS =0.8VO でアンチスキッド制御を実行
する装置において、車輪速度が第1の判定値VD (VO
>VD >VS )を下回ったときに当該車輪のブレーキ圧
の増圧勾配を若干抑制し、さらに第2の判定値VB (V
O>VD>VB>VS)をも下回ったときにはより抑制した
増圧勾配に切り換える。」というものである。この技術
によって各車輪のアンチスキッド制御の開始タイミング
を略一致させることができる。
【0007】しかし、この提案の技術においては、4輪
全てについてブレーキ圧の増圧が抑制される場合が考え
られる。例えば、制動直後から4輪の全てが同じように
スリップし始める様な場合である。この様な場合には、
4輪の全てに対してブレーキ圧の増圧が抑制されるた
め、運転者にとっては思ったような減速感が得られない
ままアンチスキッド制御に移行する事態が考えられる。
即ち、先の提案の技術では、アンチスキッド開始タイミ
ングが速すぎることによる違和感を解消する変わりに、
減速感が十分に得られないという新たな違和感が生じる
おそれがある。
【0008】そこで、本発明は、アンチスキッド制御の
開始タイミングが各車輪でずれるのを抑えて運転者の違
和感を解消すると共に、特に、そうした違和感の解消に
よって新たな違和感を生じさせないようにすることを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】請求項1
記載の車両のアンチスキッド制御装置は、車両制動時に
各車輪がアンチスキッド制御移行条件になったか否かを
判定するアンチスキッド条件判定手段と、アンチスキッ
ド制御移行条件になったと判定された車輪のブレーキ圧
を調整して当該車輪の減速の状態を制御するアンチスキ
ッド制御手段とを備えた車両のアンチスキッド制御装置
において、各車輪がアンチスキッド制御移行条件となる
前に、所定のロック傾向が生じた車輪に対してブレーキ
圧の増圧を抑制する増圧抑制手段と、該増圧抑制手段に
よるブレーキ圧の増圧の抑制を、車両の少なくとも1輪
に対して禁止する増圧抑制禁止手段とを備えたことを特
徴とする。
【0010】この請求項1記載のアンチスキッド制御装
置によれば、車両が制動されるとき、各車輪がアンチス
キッド制御移行条件となる前に、所定のロック傾向が生
じた車輪に対してブレーキ圧の増圧が抑制される。一
方、車輪の全てにこの所定のロック傾向が生じた場合に
は、少なくとも1輪に対しては増圧抑制制御が禁止され
る。従って、常に1輪についてはアンチスキッド制御移
行前の増圧抑制制御がなされることがないので、車両全
体の制動状況としては、ある程度の減速感を確保するこ
とができる。
【0011】この結果、本発明のアンチスキッド制御装
置によれば、増圧抑制制御を通じてアンチスキッド制御
の開始タイミングについての違和感を抑え、しかも、増
圧抑制禁止制御を通じて快適な減速感を味わいながら車
両を制動することができる。なお、より望ましくは、前
記増圧抑制制御が禁止される1輪は、最後に増圧抑制制
御の開始条件を満足した車輪としておくとよい。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】ここで、前記アンチスキッド条件判定手段
は、最高回転速度の車輪との回転速度差を一つの条件と
して各車輪がアンチスキッド制御への移行条件となった
か否かを判断するように構成することができる。これ
は、車体速度は通常、4輪の内の最高車輪速度に一致す
るからである。ただし、路面の摩擦係数が非常に小さい
ときの様に、全部の車輪のロック傾向が強く現れる場合
には、最高車輪速度と実際の車体速度とのずれが大きく
なる。従って、あらゆる路面状態を考慮すると、請求項
に記載した様に、請求項記載のアンチスキッド制御
装置において、さらに、車体速度を検出又は推定する車
体速度取得手段をも備え、前記アンチスキッド条件判定
手段は、車体速度と各車輪の回転速度との差に基づいて
各車輪がアンチスキッド制御移行条件となったか否かを
判断するようにしておくとよい。この構成によれば、ア
ンチスキッド制御開始前の減速感などに対する上述の効
果を奏しつつ、あらゆる状況下においてアンチスキッド
制御を的確に実施させることができるという効果があ
る。
【0019】一方、請求項に記載した様に、請求項1
又は請求項の車両のアンチスキッド制御装置におい
て、さらに、車輪減速度を検出又は推定する車輪減速度
取得手段をも備え、前記増圧抑制手段は、車輪減速度が
所定以上であるときに限ッて前記増圧抑制制御を行うよ
うに構成することができる。
【0020】この構成を採用すれば、車輪減速度がそれ
ほど大きくないときには各車輪間で減速状態がずれてい
てもブレーキ圧の増圧抑制を行わない。ここで、車輪減
速度がそれほど大きくないということは、運転者がブレ
ーキを緩く踏んでいるような状況と考えられるので、あ
る車輪についてアンチスキッド制御が早く開始されてし
まったとしても運転者に大きな違和感は生じない。むし
ろ、各車輪共に増圧勾配を抑制することなくブレーキ踏
み込み圧そのままで制動をかけていった方が、運転者の
減速感覚にはマッチする。
【0021】一方、車輪減速度が所定以上の車輪につい
ては、基準となる車輪との減速状態のずれが大きくなる
とブレーキ圧の増圧勾配が抑制気味となる。車輪減速度
が大きいということは、運転者が急ブレーキに近い様な
ブレーキの踏み込み方をしていると考えることができ
る。この様なときは、運転者はある程度以上の減速感を
期待している。従って、こういうときこそ、あまり早く
アンチスキッド制御が開始されると大きな違和感が生じ
るといえる。
【0022】この様に、請求項記載の如く車輪減速度
をも考慮することで、運転者のブレーキ踏み込み状態及
びそのときの運転者の減速に対する期待感をある程度推
定した上で、違和感を少なくしつつアンチスキッド制御
を実施することができるようになるのである。
【0023】本発明においてはまた、請求項に記載し
た様に、請求項1〜請求項のいずれか記載の車両のア
ンチスキッド制御装置において、さらに、車両の横方向
加速度を検出又は推定する横方向加速度取得手段をも備
え、前記増圧抑制手段は、該横方向加速度の大きさに応
じて前記増圧抑制の程度を変更するように構成すること
ができる。例えば、車両の横方向加速度が大きいほどブ
レーキ圧の増圧抑制の程度を大きくするようにすること
ができる。車両に大きな横方向加速度が生じているとい
うことは、スピンが生じやすい傾向にあると考えること
ができる。従って、このような場合に増圧抑制の程度を
より大きくすることで車輪の路面グリップを向上させ、
スピンに至るような状況を回避することが可能になる。
低μ路での旋回走行中に急ブレーキが踏まれた様な場合
に特に有効となる。
【0024】本発明においてはさらに、請求項に記載
した様に、請求項1〜請求項のいずれか記載の車両の
アンチスキッド制御装置において、さらに、車両の旋回
方向を検出又は推定する旋回方向取得手段をも備え、前
記増圧抑制手段は、旋回の外輪より内輪の方の増圧抑制
の程度を大きくするように構成することができる。旋回
中に制動をかけると、一般に車両のテールが外側へ流れ
気味の傾向となる。このとき、請求項記載の装置によ
れば、旋回内側輪における増圧が外側輪よりも抑制気味
となるので、車両に対してテールを内へ振ろうとするモ
ーメントを生じさせる。従って、車両のテールが外側へ
流れようとするのを防止しつつ上述した様な各効果を奏
することが可能となる。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。まず図1は本発明が適用された実施例のアンチスキ
ッド制御装置全体の構成を表わす概略構成図である。な
お、本実施例はフロントエンジン・リアドライブの四輪
車に本発明を適用した例である。
【0026】図1に示す如く、車両の右前輪1,左前輪
2,右後輪3及び左後輪4の各々には、各車輪1〜4の
回転に応じたパルス信号(回転速度信号)を発生する回
転速度センサ5,6,7,8が配設されている。これら
回転速度センサ5〜8としては、例えば、電磁式、磁気
抵抗式等のものが用いられる。
【0027】また各車輪1〜4には、それぞれ、ホイー
ルシリンダ11,12,13,14が配設されている。
これら各ホイールシリンダ11〜14は、マスターシリ
ンダ16からの油圧を受けて油圧ブレーキ装置を作動さ
せる。このマスターシリンダ16からの油圧は、アクチ
ュエータ21,22,23,24を介して各ホイールシ
リンダ11〜14に送られる。マスターシリンダ16の
油圧は、運転者によるブレーキペダル25の踏み込み具
合いに対応して増減する。このブレーキペダル25に
は、その踏込状態を検出して、制動時にはオン信号を、
非制動時にはオフ信号を出力するストップスイッチ26
が設けられている。
【0028】ここで、上記各アクチュエータ21〜24
は、電磁式の三位置弁からなり、非通電時にはそれぞれ
図示の状態(A位置)に制御される。一方、通電時に
は、その電流レベルに応じて、B位置又はC位置に切り
換えられる。各アクチュエータ21〜24がA位置にあ
るとき、マスターシリンダ16と各ホイールシリンダ1
1〜14とが連通し、ホイールシリンダ11〜14のブ
レーキ油圧はマスターシリンダ16の油圧の増減に一対
一で対応した状態となる。制動時であればマスターシリ
ンダ16の油圧に対応してブレーキ油圧を増圧する増圧
モードが実行される。
【0029】一方、各アクチュエータ21〜24がB位
置に切り換えられるとホイールシリンダ11〜14には
ブレーキ油が出入りできなくなり、ブレーキ油圧を保持
する保持モードが実行される。また、各アクチュエータ
21〜24がC位置に切り換えられると、ホイールシリ
ンダ11〜14からリザーバ28a,28bへとブレー
キ油が逃げ出し、ブレーキ油圧を減圧する減圧モードが
実行される。
【0030】なお、減圧モードに切り換えられてリザー
バ28a,28bに逃されたブレーキ油は、油圧ポンプ
27a,27bによってマスターシリンダ16側へと戻
される様になっている。これは、減圧モードから増圧モ
ードへ切り換えられたときに直ちにブレーキ油圧の増圧
を開始できるように油圧回路内のブレーキ油の量を確保
しておくためである。
【0031】各アクチュエータ21〜24を増圧モー
ド、減圧モード、保持モードの何れかに制御するモード
切換は、電子制御回路40により実施されている。電子
制御回路40は、CPU、ROM、RAM、入出力イン
ターフェース等からなるマイクロコンピュータから構成
されており、イグニッションスイッチ41のオン時に電
源供給を受けて動作する。電子制御回路40には、各車
輪の回転速度センサ5〜8及びストップスイッチ26か
らの信号も入力されている。そして、電子制御回路40
は、これら回転速度センサ5〜8及びストップスイッチ
26からの信号を受け、これら各信号に基づき制動力制
御のための演算処理を行い、上記各アクチュエータ21
〜24の弁位置(モード)を切り換えている。
【0032】以下に、この電子制御回路40にて実行さ
れる演算処理について図2及び図3のフローチャートに
沿って説明する。まず図2は電子制御回路40にて実行
されるメインルーチンの処理内容を表すフローチャート
である。
【0033】図2に示す如く、イグニッションスイッチ
41がオンされると、まず、メモリクリア、フラグリセ
ット等の初期化処理を行う(ステップ100)。次に、
各回転速度センサ5〜8からの回転速度信号を読み込み
(ステップ110)、この読み込んだ回転速度信号に基
づき、各車輪1〜4の回転速度(以下、車輪速度とい
う。)VWFR ,VWFL,VWRR,VWRL 及びこれを微分し
た各車輪1〜4の回転加速度(以下、車輪加速度とい
う。)DVWFR ,DVWFL,DVWRR,DVWRL を演算す
る(ステップ120)。なお、上記車輪速度VW 及び車
輪加速度DVW に付した添え字、FR,FL,RR,RLは、そ
れぞれ、その値が右前輪1,左前輪2,右後輪3,左後
輪4の値であることを表わし、以下の説明においても、
各車輪毎に求められる値には、この添え字を付して表わ
す。
【0034】次に、各車輪1〜4の車輪速度VWFR〜WRL
の内の最大速度VWmaxに基づき、推定車体速度VO を演
算する(ステップ130)。なお、この処理は、例え
ば、各車輪1〜4の車輪速度VWFR〜VWRLの内の最大速
度VWmaxが、前回求めた推定車体速度VO(n-1)に所定値
を加えた加速限界値Vαから、推定車体速度VO(n-1)か
ら所定値を減じた減速限界値Vβまでの範囲内にあるか
否かを判断し、最大速度VWmaxが加速限界値Vαから減
速限界値Vβまでの範囲内にあれば、最大速度VWmaxを
そのまま推定車体速度VO として設定し、最大速度VWm
axが上記加速限界値Vαを越えていれば、この加速限界
値Vαを推定車体速度VO として設定し、最大速度VWm
axが減速限界値Vβを下回っていれば、その減速限界値
Vβを推定車体速度VOとして設定する、といった従来
より周知の手順で実行される。
【0035】次に、車両に生じている横方向加速度の推
定値(横G推定値)Gyi を演算する(ステップ14
0)。この横G推定値Gyi は、後輪3,4の車輪速度
VWRR,VWRL から下記式を用いて算出される。
【0036】
【数1】
【0037】ここで、TRは後輪の車軸の長さである。
こうして推定車体速度VO と横G推定値Gyi とが求め
られると、今度は各車輪1〜4毎にスリップ率判定用の
制御基準値を設定するのに使用する旋回補正値△VWOF
R,△VWOFL,△VWORR,△VWORLを演算する(ステッ
プ150)。
【0038】この旋回補正値△VWOFR〜△VWORLは、車
両の旋回時に各車輪1〜4の取付け位置での車体速度が
上記ステップ130で求めた推定車体速度VO からずれ
るために設定される値であり、本実施例では、非制動時
であるストップスイッチ26のオフ時に、左・右後輪
3,4の車輪速度VWRL,VWRRの内の大きい方の値VWR
max と各車輪1〜4の車輪速度VWFR〜VWRLとの差を求
めることによって設定される。
【0039】つまり非制動時には、各車輪1〜4の車輪
速度VWFR〜VWRLがその取付け位置の車体速度と一致
し、しかも車両の旋回時には旋回内側車輪の車輪速度が
旋回外側車輪の車輪速度よりも小さくなるため、ステッ
プ150において、車両の非制動時に、左・右後輪3,
4の車輪速度VWRL,VWRRの内の大きい方の値VWRmax
を基準に、各車輪1〜4の車輪速度VWFR〜VWRLとのず
れを求めることによって、制動開始直前の車両の旋回角
度に応じた各車輪位置での車体速度のずれを求め、これ
を各車輪1〜4の旋回補正値△VWOFR〜△VWORLとして
設定するのである。
【0040】またこうして各車輪1〜4の旋回補正値△
VWOFR〜△VWORLが求められると、今度は、推定車体速
度VO から各車輪1〜4の旋回補正値△VWOFR〜△VWO
RLを減じることにより、各車輪1〜4の取付け位置での
車体速度に対応した制御基準値VWOFR,VWOFL,VWOR
R,VWORRを演算する(ステップ160)。
【0041】続いて、このステップ160で設定された
各車輪1〜4の制御基準値VWOFR〜VWORLと、ステップ
120で求めた各車輪1〜4の車輪速度VWFR〜VWRL及
び車輪加速度DVWFR〜DVWRLとに基づき、各車輪1〜
4毎に、車両制動時のスリップ状態を判定し、ブレーキ
油圧を制御する油圧制御処理を実行し、再度ステップ1
10に移行する(ステップ170)。
【0042】次に、上記ステップ170にて各車輪1〜
4毎に実行される油圧制御処理を図3に示すフローチャ
ートに沿って説明する。なお、ステップ170では、車
両の各車輪1〜4毎に油圧制御処理を実行するが、この
処理は各車輪1〜4毎に全く同様に行われるため、以下
の説明では一つの車輪に対して実行される油圧制御処理
のみを説明する。また、以下の説明において取り扱う値
については、現在制御対象となっている車輪の値である
ため、車輪を表す添え字FR〜RLは省略する。
【0043】この油圧制御処理は、ストップスイッチ2
6がオン状態であるとき、つまり車両制動時に実行され
るものであり、処理が開始されると、まず、現在制御対
象となっている車輪に対して既にアンチスキッド制御
(ABS制御)が実行されているか否かを判断する(ス
テップ210)。そして、ABS制御実行中であれば、
ステップ230に移行し、その車輪のスリップ率を目標
スリップ率に制御するようにアクチュエータを駆動して
前述の増圧モード、保持モード、減圧モードの切換を通
じてブレーキ油圧を増減制御する周知のABS制御を実
行する。
【0044】一方、ABS制御が実行されていないと判
断されると(ステップ210=NO)、今度は、上記ス
テップ130で求めた推定車体速度VO と現在の車輪速
度VW との偏差△VWOが、予め設定されたABS制御開
始判定値△VS を越えたか否か及び車輪加速度DVW が
所定のABS制御開始減速度GS よりも低下したか否か
を判断する(ステップ220)。この判定において、偏
差△VWOがABS制御開始判定値△VS を越え、かつ、
車輪加速度DVW がABS制御開始減速度GSより低下
したと判断されると、ABS制御を開始すべく、上記ス
テップ230に移行する。
【0045】なお、ABS制御開始判定値△VS は、車
輪のスリップ率がABS制御の目標スリップ率(約20
%)を越えたか否かを判定するための値であり、このス
テップ220では、車輪速度VW がその車輪取付け位置
での車体速度を表わす制御基準値VWOからこの判定値△
VS を越えて下回ったときに、車輪にスリップが発生し
たと判断して、ステップ230のABS制御に移行する
のである。即ち、△VWO=VWO−VW と△VS との大小
を判断してABS制御移行条件が成立したか否かを判断
するのである。
【0046】ステップ220にて「NO」と判定された
とき、即ち△VWO≦△VS であるときには、当該車輪の
車輪加速度DVW が予め設定された負の加速度である基
準減速度KGD (KGD ≧GS )より小さいか否か、即
ち車輪が基準減速度KGD より大きな減速度で減速して
いるか否かを判断する(ステップ240)。
【0047】このステップ240にて「NO」と判定さ
れたとき、即ちDVW ≧KGD であるときには、車輪は
路面にしっかりと接地しておりスリップが発生する虞は
ないと判断することができるので、そのまま当該処理を
終了する。一方、ステップ240にて「YES」と判定
されたとき、即ちDVW <KGDであるときには、さら
に最高回転速度の車輪の車輪速度VWmaxと各車輪速度V
Wとの偏差△VW1=VWmax−VW が、所定の基準値△VD
を越えているか否かを判定する(ステップ250)。
この基準値△VD は例えば数km/h程度に設定され
る。
【0048】このステップ250で「NO」と判定され
たとき、即ち△VW1≦△VD であるときには、当該車輪
は最高回転速度の車輪に比べてそれほど回転速度の差が
生じていないと判断できるので、そのまま処理を終了す
る。一方、ステップ250にて「YES」と判定された
とき、即ち△VW1>△VDであるときには、横G推定値
Gyi の絶対値が、予め設定された急旋回判定用加速度
KGY を越えているか否かを判断する(ステップ26
0)。そして、車両の横G推定値の絶対値|Gyi |
が、急旋回判定用加速度KGY を越えていなければ、車
両は直進中か、或は旋回していても旋回内側車輪に大き
なスリップが発生する虞のない緩やかな旋回状態である
と判断して、ステップ280に移行し、油圧急増制御を
実行する。
【0049】この油圧急増制御とは、当該車輪のアクチ
ュエータに所定デューティ比の増圧信号を出力すること
により、アクチュエータの弁位置を所定のデューティ比
にて増圧モードと保持モードとの間で切り換え、非通電
時よりはゆっくりであるが、そこそこ速い速度でブレー
キ油圧を増圧する制御である。
【0050】一方、車両の横G推定値の絶対値|Gyi
|が急旋回判定用加速度KGY を越えていれば、車両の
旋回によって内側車輪に大きなスリップが発生する虞が
あると判断できる。そこで、さらに、横G推定値Gyi
の正負に基づいて右旋回であるか左旋回であるのかを判
断し、現在制御対象となっている車輪が旋回内側車輪で
あるか否かを判断する(ステップ270)。制御対象の
車輪が旋回内側車輪でない場合には、ステップ280に
移行して油圧急増制御を実行する。
【0051】しかし、制御対象の車輪が旋回内側車輪で
あるならば、油圧緩増制御の方へ移行する(ステップ2
90)。油圧緩増制御とは、油圧急増制御の場合よりも
保持モードの方が長くなるようにアクチュエータへの通
電を行い、油圧急増制御の場合よりもさらにゆっくりと
しかブレーキ油圧が増圧されないようにする制御であ
る。
【0052】この様に、本実施例によれば、各車輪がA
BS制御移行条件に至る前において、車輪加速度DVW
が所定の減速度KGD よりも小さいとき、即ち、所定以
上の減速度で制動がかけられているとき、最高車輪速度
の車輪(Max輪)との車輪速度差△VW1が数km/h
以上になったらブレーキ油圧の増圧勾配を小さくする
(ステップ280)。従って、4輪の内の減速度の大き
い車輪の制動力は相対的に弱くなり、減速し難くなる。
そして、4輪全ての減速の状態がMax輪の減速状態と
略一致させられることになる。このときさらに、車両が
急旋回状態にあるならば、旋回内側輪ほどブレーキ油圧
の増圧勾配は一層小さくされる(ステップ290)。こ
れは、急旋回時においては内側輪の荷重配分が小さくな
り、その分だけ車輪のロック傾向が早くなるので、増圧
勾配を少し小さくしただけではMax輪(普通は旋回外
側前輪)よりもかなり早く減速してしまうといった現象
を考慮したものである。
【0053】以上の制御の効果をタイミングチャートで
説明する。急旋回中に制動がなされた場合、即ち、横G
推定値が大きいときの例を図4に示す。制動が開始され
ると、車体速度VO が減少を開始する。この車体速度V
O は、通常は、図示の様にMax輪(旋回外側前輪)の
車輪速度VWmaxとほぼ同じになる。一方、内側輪はスリ
ップし易くロック傾向が強いので、相対的に早く減速す
る。しかし、最高車輪速度VWmaxに対して△VW1だけよ
けいに減速されて図示VD のラインを切るようになる
と、上述の油圧緩増制御(ステップ290)が実行され
てそこからの車輪速度の落込みが非常に緩くなる。ま
た、外側後輪は、Max輪(外側前輪)よりはロック傾
向が強いので、Max輪よりも相対的に早く減速してい
く。ただし、内側輪に比べると減速の程度は緩やかであ
る。従って、内側輪がVD のラインを切るタイミングよ
りも遅くVD のラインを切る。この後は、ステップ28
0の油圧急増制御が実行され、それまでよりは減速の仕
方が緩やかになる。そして、これら内側輪及び外側後輪
がABS制御条件であるVS のラインを切るタイミング
は、油圧緩増制御や油圧急増制御を実行しない場合(図
示点線)に比べると十分に遅くなる。この結果、ABS
制御が開始されるまでに車体速度も十分に低下してお
り、運転者の予想よりも早くABS制御が開始されると
いうことがなくなり、十分な減速感を味わいながら車両
を制動することが可能になる。
【0054】また、図示のブレーキ油圧の変化を実線と
点線で比べると分かる様に、ABS制御が開始される時
点での車輪速度のアンダーシュートが小さくなるので各
車輪について適正油圧になるまでの時間が短くなる。即
ち、実施例によれば、ABS制御開始後、各車輪のブレ
ーキ油圧を適正油圧に速やかに収束させることができる
ようにもなるのである。
【0055】次に、横G推定値が小さいとき、即ち、直
進中や緩やかな旋回の最中に制動が行われたときの例を
図5に示す。この場合には、内側輪に対しても油圧緩増
制御は実行されない。これは、この様な場合には特定の
車輪に大きなスリップが発生することはないので、油圧
急増制御のみによって各車輪のブレーキ油圧を良好に制
御できるからである。即ち、車両の緩やかな旋回によっ
て制動時に左右車輪に速度差が発生した場合には、図5
に示す如く、その車輪速度の落ち込み状態に応じて各車
輪毎に油圧急増制御が実行される。この場合も、ABS
制御の開始タイミングが早くなり過ぎるのを防止し、か
つ、ABS制御開始後に各車輪のブレーキ油圧を適正油
圧に速やかに収束させることができる。
【0056】また、車両直進中の制動時に路面の傾斜等
によって前後車輪に速度差が発生した場合の例を図6に
示す。この場合にも、車体速度が十分に落ち込んでから
ABS制御に移行することができ、ABS制御の開始タ
イミングが思ったよりも早くなってしまうということが
ない。
【0057】以上の各タイミングチャートは、最高車輪
速度VWmaxが推定車体速度VO として使用できるような
場合についてのものであるが、次に、4輪全てがスリッ
プしてしまう場合を例について説明する。図7は、この
様な場合のMax輪についての制御状態を示す。
【0058】実線で示す通り、このMax輪について
は、ABS制御開始条件に至るまでずっとブレーキ踏み
込み圧(マスターシリンダ圧)そのものに対応したブレ
ーキ油圧の増圧が行われる。ここで、特願平5−251
794号(比較例)の様に推定車体速度VO を基準にし
て各車輪のブレーキ油圧の増圧勾配を小さくすると、点
線で示した様に、Max輪についても油圧急増制御又は
油圧緩増制御が実行されることになり、減速度が緩やか
になって十分な減速感を運転者が感じられなくなる。即
ち、実施例によれば、Max輪については増圧勾配が変
更されないので実線の如く車体減速度が速やかに発生す
るが、特願平5−251794号の技術ではこのMax
輪についても増圧勾配が小さくされるので、点線の様に
車体減速度の発生が緩くなってしまい、運転者は車両全
体としての減速感に違和感を感じるようになる。
【0059】本実施例では、特に、Max輪を基準とし
て他の車輪のブレーキ油圧の増圧勾配を調整することで
ABS開始タイミングが早くなり過ぎないようにすると
いう構成を採用したので、この様に4輪全てがスリップ
を起こし易い様な状況下にあっても常に1輪だけは通常
の制動が実行され、運転者に対して十分な減速感を与え
ながらABS制御へと移行することができるのである。
【0060】なお、図7に示す例は、ABS制御の開始
まで、Max輪と他の車輪との相対的な速度の関係が変
わらない場合について図示したものである。しかし、M
ax輪について増圧を行い、他の輪について増圧抑制を
行った結果、他の輪のいずれかがMax輪の車輪速度を
超えた場合には、その超えた輪がMax輪となり、その
辞典から増圧抑制が禁止されることになる。
【0061】このようにして、少なくとも1輪について
は、通常の制動が行われ、減速度の確保が図られる。以
上一実施例について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、種々なる態様を採用し得る。
【0062】例えば、前述の実施例では、各車輪速度V
W と推定車体速度VO との比較によりABS制御開始判
定を行い、Max輪との比較により増圧抑制制御の開始
判定を行っていた。しかし、各車輪速度VW と推定車体
速度VO との比較によりABS制御開始判定及び増圧抑
制制御の開始判定を行ってもよい。ただし、この場合に
は、推定車体速度VO との比較により既に3輪の増圧抑
制制御が開始されているとの条件が成立している場合、
最後に増圧抑制制御の開始判定が行われた車輪に対し
て、増圧抑制制御の実行を禁止する。このような処理に
より、4輪各輪の車輪速度がほぼ同時にスリップした場
合でも、少なくとも1輪への増圧抑制制御の実行が禁止
され、通常の制動を行うことが可能である。
【0063】また、ABS制御の基準としては、Max
輪の車輪速度VWmaxをそのまま推定車体速度VO として
用いるようにしてもよい。普通はVWmax=VO として用
いてABS制御を行ってもそれほど大きな問題は生じな
いからである。また、実施例では旋回方向や横方向加速
度を考慮し、旋回の内側輪であるか否かによって増圧勾
配を変化させたが、旋回方向や横方向加速度を考慮しな
い構成としても構わない。例えば、駆動輪にだけチェー
ンを巻いた状態のときなどでも前後輪で制動時の荷重分
担がアンバランスとなるが、この様なときにも荷重分担
の軽い車輪でABS制御が早く開始されてしまうのを防
止でき、運転者の違和感をなくする点で十分に効果があ
るからである。
【0064】具体的には、図8,図9に示す制御として
構成することができる。まず、図8について説明する
と、実施例の図2と比べてステップ140を廃止してい
る。これは、旋回等を考慮する必要がないからである。
それ以外は実施例と同じ処理内容となる。
【0065】また、図9について説明する。ここでは、
ステップ250までは実施例と同様に処理され、ステッ
プ250で「YES」と判定された後を若干変更してあ
る。即ち、制御対象車輪の車輪速度とMax輪の車輪速
度との偏差△VW1が所定値△VD よりも大きいときに
は、さらに、△VW1>△VB となっているか否かを判断
する(ステップ360)。ここで、△VB >△VD であ
る。
【0066】そして、偏差△VW1がこの判定値△VB 以
下であれば、ステップ280に移行して、油圧急増制御
を実行する。油圧急増制御の内容は実施例と同様であ
る。一方、ステップ360にて、偏差△VW が判定値△
VB を越えたと判断されると、当該車輪の車輪加速度D
VW が、ステップ240での基準減速度KGD より更に
負側に設定された基準減速度KGB より小さいか否かを
判断する(ステップ370)。
【0067】このステップ370にて、「NO」と判定
されたときにはステップ280へ移行して油圧急増制御
を実行する。一方、「YES」と判定された場合には、
ステップ290へ移行して油圧緩増制御を実行する。こ
の様に構成することで、Max輪に対して減速の仕方が
激しい車輪については油圧緩増制御によってうんとゆっ
くりとしか制動力を増加させず、全車輪の減速状態を略
一致させながらABS制御へと移行していくことにな
る。
【0068】なお、この様に構成した場合にも、急旋回
中には内側輪が早く減速してステップ360,370で
YESの判定を得易いことから、実施例と全く同じ効果
を奏することができる。そして、直進走行中に何等かの
原因で非常に減速の早い車輪があったとしても、油圧急
増制御と油圧緩増制御とを使い分けることで、車体速度
が十分減速する前にいずれかの車輪だけが早くABS制
御を開始してしまうという事態を的確に排除することが
できる。
【0069】この他、急旋回時の様に外側前輪がMax
輪となることが多いことから、ABS制御開始前の増圧
勾配の調整基準車輪として、Max輪ではなく旋回外側
前輪という条件を採用しても構わない。その他、車輪回
転速度によるのではなく、各車輪のロックの傾向を何等
かの手法で判定して、ロック傾向の最も小さい車輪を基
準にしてABS制御開始前の増圧勾配の調整を行うよう
にしてもよいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のアンチスキッド制御装置全体の構成
を表わす概略構成図である。
【図2】 電子制御回路にて実行されるメインルーチン
の処理内容を表すフローチャートである。
【図3】 図2のステップ170にて実行される油圧制
御処理を表わすフローチャートである。
【図4】 車両の急旋回時における制御結果を表わすタ
イムチャートである。
【図5】 車両の緩旋回時における制御結果を表わすタ
イムチャートである。
【図6】 車両の直進時における制御結果を表わすタイ
ムチャートである。
【図7】 4輪全てがスリップしてしまう様な条件下で
の制御結果を表わすタイムチャートである。
【図8】 変形例のメインルーチンの処理内容を表すフ
ローチャートである。
【図9】 図8のステップ170にて実行される油圧制
御処理を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
1〜4・・・車輪、5〜8・・・回転速度センサ、11
〜14・・・ホイールシリンダ、16・・・マスターシ
リンダ、21〜24・・・アクチュエータ、25・・・
ブレーキペダル、26・・・ストップスイッチ、27
a,27b・・・油圧ポンプ、28a,28b・・・リ
ザーバ、40・・・電子制御回路、41・・・イグニッ
ションスイッチ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−233149(JP,A) 特開 昭56−2244(JP,A) 特開 平5−85340(JP,A) 特開 平1−215657(JP,A) 特開 平1−132448(JP,A) 特開 昭62−275869(JP,A) 特開 昭61−1564(JP,A) 特開 平1−178060(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/32 - 8/96

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両制動時に各車輪がアンチスキッド制
    御移行条件になったか否かを判定するアンチスキッド条
    件判定手段と、 アンチスキッド制御移行条件になったと判定された車輪
    のブレーキ圧を調整して当該車輪の減速の状態を制御す
    るアンチスキッド制御手段とを備えた車両のアンチスキ
    ッド制御装置において、 各車輪がアンチスキッド制御移行条件となる前に、所定
    のロック傾向が生じた車輪に対してブレーキ圧の増圧を
    抑制する増圧抑制手段と、 該増圧抑制手段によるブレーキ圧の増圧の抑制を、車両
    の少なくとも1輪に対して禁止する増圧抑制禁止手段と
    を備えたことを特徴とする車両のアンチスキッド制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項記載の車両のアンチスキッド制
    御装置において、 さらに、車体速度を検出又は推定する車体速度取得手段
    をも備え、 前記アンチスキッド条件判定手段は、車体速度と各車輪
    の回転速度との差に基づいて各車輪がアンチスキッド制
    御移行条件となったか否かを判断し、 前記アンチスキッド制御手段は車体速度と各車輪の回転
    速度との差が目標の状態となる様にブレーキ圧の調整を
    行うことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項の車両のアンチス
    キッド制御装置において、さらに、車輪減速度を検出又
    は推定する車輪減速度取得手段をも備え、前記増圧抑制
    手段は、車輪減速度が所定以上であるときに限って前記
    増圧の抑制を行うことを特徴とする車両のアンチスキッ
    ド制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項のいずれか記載の車
    両のアンチスキッド制御装置において、さらに、車両の
    横方向加速度を検出又は推定する横方向加速度取得手段
    をも備え、前記増圧抑制手段は、該横方向加速度の大き
    さに応じて前記増圧の抑制程度を変更することを特徴と
    する車両のアンチスキッド制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項のいずれか記載の車
    両のアンチスキッド制御装置において、さらに、車両の
    旋回方向を検出又は推定する旋回方向取得手段をも備
    え、前記増圧抑制手段は、旋回の外輪より内輪の方の増
    圧の抑制程度を大きくすることを特徴とする車両のアン
    チスキッド制御装置。
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