JP3453556B2 - 隅折れの検知機構を有する折り装置 - Google Patents

隅折れの検知機構を有する折り装置

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JP3453556B2 JP2000357069A JP2000357069A JP3453556B2 JP 3453556 B2 JP3453556 B2 JP 3453556B2 JP 2000357069 A JP2000357069 A JP 2000357069A JP 2000357069 A JP2000357069 A JP 2000357069A JP 3453556 B2 JP3453556 B2 JP 3453556B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製本工程の一つであ
る折り工程に配置される折り装置に係り、特に折りを行
う刷り紙の4隅の折れ込みを発見する隅折れ検知装置を
有する折り装置であって、隅折れ発見から隅折れのある
枚葉紙の排除までを容易かつ短時間に行えるようにした
折り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】製本工程の一つとして、複数のページを
表裏に印刷した枚葉紙(以下「刷り紙」とする)を所定
の回数折ることにより連続したページの冊子である折り
丁を形成する折り工程がある。
【0003】上記折り工程を図6及び本発明の実施例を
示す図1を用いて説明すると、刷り紙の折り作業は、刷
り紙を先ず二つ折りし、この二つ折りを更に折ることに
より四つ折り、八つ折り、16折り、とういうように順
次折作業を進めることによって刷り紙に予め印刷してあ
るページが連続する折り丁を形成する。この折り工程は
図に示すように大型の折り機により自動的に行われてい
る。
【0004】即ち、例えば1万枚程度の多数の刷り紙P
が重ねられて配置されている。この刷り紙Pのうち最上
部の刷り紙は給紙ロータ50により取り出され、この給
紙ロータ50の回転によってベルトコンベヤ51等の移
送手段からなる移送部を矢印方向に移動する。ここで、
給紙ロータ50の円周面には多数の吸気孔が形成されて
おり、この吸気孔から空気Aを吸引することにより最上
部の刷り紙Pを吸引しながら自己の回転によりこの刷り
紙Pを移送部52に送り出す。
【0005】移送部52を移動する刷り紙Pはガイドロ
ーラ53及び紙折りローラ54の回転によりその先端部
がガイド部55に進入し、かつその先端が予め設定され
たストッパ59に当たると、刷り紙P(符号P1で示
す)はガイドローラ53と紙折りローラ54により繰り
出される刷り紙後部の移動により撓み、この撓み部が紙
折りローラ54及び56の回転により折り曲げられ、か
つこの折り曲げ部を先頭にして前記紙折りローラ56と
ガイドローラ57の回転により次の四つ折り工程へと移
動する。この第1段の二つ折り工程は、給紙ロータ50
による刷り紙Pの吸引から二つ折り完成までに要する時
間は1秒程度であり、かなり高速で折りが行われる。
【0006】弁(電磁弁等)Vを制御装置1により断続
的に開閉することにより給紙ロータ50は断続的に刷り
紙Pを吸引し移送部52に給紙する。符号P2は前記刷
り紙P1に後続する刷り紙であり、この給紙ロータ50
の吸引タイミングを調節することにより、刷り紙Pの供
給速度を調整することができるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の折り工程におい
て、折りが終了した折り丁に折れ込みが発見されること
がある。この折れ込みは平面が長方形或いは正方形の刷
り紙の四隅のうちの一部が内側に折れ込んでいる状態で
折り工程が進行することによって発生する。なお、この
ように四隅の一部が刷り紙の内側に折れ込むことを以下
「隅折れ」と称する。
【0008】この隅折れは連続して発生することは殆ど
なく、例えば数千枚或いは一万数千枚の折り丁に一枚と
いった具合にランダムに発生するため、折り段階で隅折
れを発見することは事実上不可能に近い。即ち、現実に
は各折り丁を揃えて一冊の本の形に綴じた後に各折り丁
の各辺を断裁する断裁工程で初めて発見されることが殆
どである。このように製本の最終工程に近い段階で初め
て発見されるため、隅折れを有するものはこの隅折れ部
分を引き出して切断し、かつ切断面を紙やすりで成形す
る等、多くの手間がかかることになる。
【0009】例えば折り丁1万枚に一冊の割合で隅折れ
が発生すると仮定し、かつ折り丁50枚で一冊の本に製
本される本を5万冊製本したとすると、折り丁の数は本
5万冊に折り丁50枚を乗じた250万枚となる。この
状態で前記割合で隅折れが発生すると仮定した場合、全
折り丁数250万枚の1万分の1である250枚に隅折
れが発生することになる。隅折れがランダムに発生する
こを考えると、隅折れを有する本もこの250冊に近い
数字となる。従って先ず5万冊の本から上記隅折れを有
する約250冊の本を発見し、かつ発見した隅折れの補
修を個々に手作業で行わねばならず、これらの作業には
大変な労力が必要となる。
【0010】しかし従来は、隅折れがある程度発生する
ことはやむを得ないものとして、各行程に於ける隅折れ
の発見には別段配慮はなされておらず、専ら発生した隅
折れの修復に意を注いでいたのが実情である。
【0011】発明者等は、上記の点に鑑み先ず折り行程
における隅折れの発生原因について種々検討した結果、
折りが完了した折り丁の各ページとの関係から、その殆
どが二つ折り前の刷り紙の四隅のうち移動方向前方の二
つの隅のうちの何れかであることが判明した。但し、後
述するように刷り紙には後方の二つの隅の隅折れも少な
からず発生しているが、この後方の隅折れは、折り工程
では発生せず、後述の理由によりほぼ全てが折り工程以
前の刷り紙の断裁工程及びこの刷り紙の印刷工程におい
て発生していることが判る。
【0012】即ち、折り工程における隅折れは、既に印
刷されている面が折れ込むため、隅折れ部分を展開する
と、印刷面が現れる。これに対して印刷工程等で生じた
隅折れは隅折れした部分に印刷されるため、隅折れ部分
を展開すると、印刷面のうちこの隅折れ部分に対応する
部分が印刷されていない。これにより隅折れがどの段階
で発生したがほぼ判る。
【0013】次に、折り工程において発生する隅折れ
は、前述の如くその殆どが二つ折り前の刷り紙の四隅の
うち移動方向前方の二つの隅のうちの何れかであるが、
発明者等はその原因として静電気、湿度等のいわば自然
条件の他に、給紙ロータ50による刷り紙の吸引の際
に、平積みされた多数の刷り紙Pの離れを良くするため
に平積みの刷り紙Pの前方上段部分の両側(図中符号イ
で示す部分)に対して噴射される空気による風入れに起
因する刷り紙の撓み等、各種の原因が複合的に作用し、
かつ刷り紙Pがこの給紙ロータ50によって移送部52
に先端部が入る段階で発生するものと推測した。この推
測に基づいて後述の本願発明のように刷り紙Pが折り工
程に入る前にその隅部の折れの有無を検知するシステム
を構成したところ、隅折れを有する折り丁の殆ど全てを
発見したことからも、隅折れ発生位置の推測が正しかっ
たことが本発明の効果から判明した。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述したよう
に発明者等が得た知見に基づいて構成した隅折れ検出装
置であって、少なくとも折り段階に発生する隅折れの発
見を行い、かつ印刷段階等、折り工程以前に発生した隅
折れも発見可能とした隅折れ発見装置であることを特徴
とする。
【0015】即ち本発明の第1の構成は、移動中の刷り
紙Pの四隅のうち、少なくとも刷り紙移動方向における
前方の二つの隅を監視するための複数のフォトセンサ
(以下単に「センサ」とする)を、二つ折り工程前の刷
り紙移動面に対して配置し、移動中の刷り紙の各隅に対
するそれぞれのセンサによる刷り紙検知の作動順序より
隅折れの有無を検知し、かつ隅折れ発見の場合には給紙
ロータの空気吸引経路を遮断して折り機に対する後続の
刷り紙の供給を一時遮断するよう構成した刷り紙の隅折
れ発見装置である。
【0016】また本発明の第2の構成は、少なくとも前
記複数のンサを利用して刷り紙移動方向における刷り紙
後方の二つの隅を監視するよう構成した装置である。
【0017】更に、隅折れの検出精度を高めるため、隅
折れを直接検知するセンサに加えて当該隅折れ検知セン
サの配置位置の前方には刷り紙の有無を検知する前部中
央センサが、また当該隅折れ検知センサの配置位置の後
方にも刷り紙の有無を検知する後方中央センサが設けら
れることによりセンサの検知精度を高めるよう構成した
刷り紙の隅折れ発見装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】折り機の移送部を二つ折り部に向
かって進行している刷り紙に対して、センサはその刷り
紙の幅方向において、そのほぼ両端に位置するよう配置
され、刷り紙の隅折れを検知している。この場合、隅折
れを直接検知するセンサに加えて、両センサの略中央に
位置しかつ、前記隅折れを直接検知するセンサに対して
刷り紙の実際の位置を検知するセンサを設けて隅折れ発
見動作の誤作動を防止するセンサとして用いる。
【0019】刷り紙前方の隅折れを検知する場合には、
前記中央のセンサが刷り紙を検知した時点を隅折れ検知
のタイミングとし、両隅折れセンサによる刷り紙検知の
動作の有無によって隅折れの有無を検知する。
【0020】刷り紙後方の隅折れを検知する場合には、
両隅折れセンサの内少なくとも一方が、刷り紙検知状態
から非検知状態に変化した時に、後方の中央センサが刷
り紙を検知しいてるときは隅折れ有りとする。
【0021】上記の方法により刷り紙の何れかの部分に
隅折れが発見されたならば、この発見と同時に電磁弁を
閉とする等の手段により、折り機の移送部に刷り紙を供
給する給紙ロータの空気吸引経路を遮断する。これによ
り給紙ロータによる刷り紙の供給が中断される。一方隅
折れの有る刷り紙は折り工程を最終工程まで進行する。
しかし、後続の刷り紙の供給は中断されているため、最
終的折り工程に至る折り丁は隅折れを有する折り丁、或
いは給紙ロータの空気吸引経路を遮断した時点で既に移
送部に進入していた後続の正常な刷り紙の折り丁のみで
あるため、折りの最終工程から出てきた折り丁をチェッ
クするだけで隅折れのある折り丁を簡単に排除すること
ができる。また隅折れのある折り丁を排除したならば、
給紙ロータの空気吸引経路を開として折り作業を再開す
る。
【0022】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参考に具体的に
説明する。図2は本発明の第1の実施例を示す。符号S
N1、SN2、SN3及びSN4は何れも折り機の移送
部52(図1参照)を移動する刷り紙Pを検出するフォ
トセンサを示し、このうちSN2、SN3は刷り紙Pの
隅折れを直接検知するセンサ(以下「隅折れ検知セン
サ」とする)である。またSN1はこの隅折れ検知セン
サSN2及びSN3の配置部の前方に配置され、刷り紙
Pの有無を検知するセンサ(以下「前方中央センサ」と
する)であり、同様にSN4はこの隅折れ検知センサS
N2及びSN3の配置部の後方に配置され、刷り紙Pの
有無を検知するセンサ(以下「後方中央センサ」とす
る)である
【0023】なお、上記各センサSN1乃至SN4は、
刷り紙Pを検出した時にON動作、刷り紙Pを検出しな
いときにOFF動作をするセンサである場合を例に以下
説明する。また各センサの検知速度は少なくとも500
分の1秒、好適には1000分の1秒程度の性能を有す
るものがよい。更に、各センサSN1乃至SN4は図1
に示すように、刷り紙P(P1)が第1の折り工程であ
る二つ折り工程に至る前の位置において後述する位置関
係で配置されている。なお、図1において符号1は制御
装置、2はリセット部、符号3は警報手段である。
【0024】図2は刷り紙Pの移動方向(矢印で示す)
において前方の二つの隅の隅折れを発見する構成を示
し、この前方の隅折れを発見する場合には後方中央セン
サSN4はは基本的には使用しない。隅折れ検知センサ
SN2及びSN3は刷り紙Pの幅方向において、刷り紙
Pの両側縁部に近い位置にそれぞれ配置される。一方前
方中央センサSN1は各隅折れ検知センサSN2及びS
N3が配置された位置(破線Lで示す)に対して、刷り
紙進行方向において距離D1だけ前方に配置される。こ
の状態で各センサSN1、SN2、SN3は刷り紙Pの
検知を行う。
【0025】ここで、折り機の移動部52における刷り
紙Pの移動速度はかなり早く、通常2000mm/秒程
度で移動している。即ち、1000分の1秒で刷り紙P
は約2mm移動することになる。この刷り紙Pの移動速
度を前提として、前記距離D1を設定する。この距離D
1を例えば4mmに設定し、かつ刷り紙Pの移動速度を
前述のとおりとすると、移動する刷り紙Pの先端を前方
中央センサSN1が検知してONとなった時点で、各隅
折れ検知センサSN2及びSN3に対しては1000分
の2秒前に刷り紙が位置しているはずである。このよう
にして前方中央センサSN1により刷り紙Pの実際の位
置を検知し(刷り紙Pの中央部に折れが発生することは
皆無に近いため)、各隅折れ検知センサSN2及びSN
3が完全に刷り紙Pを検知できる状態を設定する。
【0026】以上の状態で刷り紙Pの前方2か所の隅折
れの有無の検知状態を、図3に示すフロー図も併用して
説明する。折り作業においては図1に示す給紙ロータ5
0の空気吸引系統の弁(電磁弁)Vを制御装置1が間欠
的に開閉(Sa1)することにより昇降テーブル58上
の刷り紙Pのうち、最上部の刷り紙Pを順次吸引(Sa
2)し、かつ吸引した刷り紙Pは移送部52を前記速度
で移動する(Sa3)。移動する刷り紙Pはその先端部
が前方中央センサSN1に検知された時点(Sa4)
を、隅折れ有無の検知タイミングとする。
【0027】この前方中央センサSN1がONの時点、
即ち刷り紙P先端を検知した時点ではこの前方中央セン
サSN1よりも後方に位置する各隅折れ検知センサSN
2及びSN3は当然ONとなっいなければならない。従
ってこの中央センサSN1がONとなった検知タイミン
グにおいて検知センサSN2及びSN3の作動状態を検
知し(Sa5)、隅折れ検知センサSN2及びSN3の
少なくとも一方がONとなっていない場合には弁Vを閉
として吸引を中止し(Sa7、Sa8)後続の刷り紙P
の供給を停止する。なお図示の場合は作業順序を明瞭に
示すため、フロー図として時系列的に表示しているが、
各センサのON、OFF信号を弁Vの開閉回路に組み込
むことにより、ステップSa4からSa6まではほぼ同
時(例えば1/0000秒から2/1000秒程度)に
進行し、隅折れ発見とほぼ同時に刷り紙Pの供給が停止
される。一方ステップSa5において両隅折れ検知セン
サSN2、SN3がONであるときは折り作業を続行す
る。
【0028】なおステップSa5において、隅折れ有り
の時は制御装置1は前述のとおり前記弁Vを閉とする
が、これに加えて弁V閉と同時に警報手段3により警報
音の発声或いは警告灯の点滅等、作業者に対して隅折れ
の発生を知らせる。図2の例では刷り紙Pの前方右側の
隅が隅折れ(符号Pp1で示す)しており、このため前
記時点において、隅折れ検知センサSN2はONとなっ
ているものの、隅折れ検知センサSN3は依然としてO
FF状態を維持していることになる。
【0029】このような隅折れ発生の状態においても、
折り機自体はそのまま作動しており、刷り紙Pの供給だ
けが中断されることになる。このため隅折れが発生した
刷り紙Pのみ、場合によってはこの隅折れの発生してい
る刷り紙に加えて、隅折れ発見の前に移動部52に供給
された後続の刷り紙は最終の折り工程まで進行する。即
ち、刷り紙Pの供給が中断された最後の刷り紙或いはそ
の1枚前の刷り紙による折り丁に対して隅折れが発生し
ていることになるので、この折り段階で隅折れを容易か
つ確実に発見することができる。
【0030】なお、隅折れの発見は隅折れの状態にもよ
るが、折れ込みの幅W(図2参照)が10mm以下であ
っても高い確率で隅折れを発見できることが確認できて
いる。また、本発明装置による試験によって製本後には
隅折れは殆ど発見されないことから、隅折れは印刷工程
で発生したものも含め、殆ど全てが第1の折りに入る前
までに発生していることも確認できた。
【0031】以上本実施例では前方中央センサSN1の
ON動作を隅折れ検知のタイミングとする構成である
が、この前方中央センサSN1を無くし、各隅折れ検知
センサSN2及びSN3のONとなった時間の同時性を
判断することにより隅折れを発見する構成も理論的には
可能である。この場合、各隅折れ検知センサSN2およ
びSN3の作動の微妙な差等の影響が検知精度に影響す
ること、及び検知タイミングの設定等に配慮をする必要
がある。従って、本実施例のように前方中央センサSN
1ONの時点においてセンサSN2及びSN3のON、
OFF状態を検知することにより隅折れを発見する方法
が本願出願時点ではも最も確実な方法である。但し、セ
ンサの反応速度のより一層の高速化、センサ信号の処理
速度のより一層の高速化が達成できれば前方中央センサ
SN1を用いない方法も実用可能である。
【0032】図4は刷り紙Pの移動方向において後方の
二つの隅の隅折れを発見する構成を示す。なお、前述の
ように刷り紙Pの後端の二つの隅の隅折れは折り工程で
はほぼ100パーセント発生せず、印刷段階等、折り工
程以前に既に刷り紙Pに発生していることが、刷り紙の
印刷状態等により確認されている。
【0033】この隅折れの発見には後方中央センサSN
4と、隅折れ検知センサSN2及びSN3が用いられ
る。後方中央センサSN4は図2に示すように、破線L
1で示す各隅折れ検知センサSN1及びSN3が配置さ
れた位置に対して、刷り紙Pの進行方向において距離D
2だけ後方に配置される。なおこの距離D2は前記前方
中央センサSN1と破線L1との距離D1と同じ値に設
定してもよい。
【0034】以上の状態で刷り紙Pの後方2か所の隅折
れの有無の検知状態を、図5に示すフロー図も併用して
説明する。刷り紙Pの隅折れの発見は一枚の刷り紙Pの
進行に従って、前述のように刷り紙進行方向に対して先
端両隅の隅折れの有無が検知され、続いてこの刷り紙P
の後端側2か所の隅折れが検知されることになる。即
ち、図3に示すフローと共通して、給紙ロータ50の空
気吸引系統の弁(電磁弁)Vを制御装置1が間欠的に開
閉(Sb1)することにより昇降テーブル58上の刷り
紙Pのうち、最上部の刷り紙Pを吸引(Sb2)し、か
つ吸引した刷り紙Pは移送部52を前記速度で移動する
(Sb3)。
【0035】刷り紙Pの移動と共に後方中央センサSN
4は刷り紙Pを検知しOFFからONに変化し、刷り紙
Pの移動中ON状態を継続する(Sb4)。なおこの時
点で両隅折れ検知センサSN2及びSN3も刷り紙Pを
検知してONになっている。次に、後方中央センサSN
4がON状態で隅折れ検知センサSN2及びSN3のう
ち少なくとも一方がONからOFFになったときは(S
b5)、直ちに弁Vを閉(Sa7)とし、刷り紙前方の
隅折れ検知の場合と同様後続の刷り紙Pの吸引を停止す
る(Sb8)。
【0036】即ち後方中央センサSN4は刷り紙Pの実
際の位置を検知することが可能であるから、後方中央セ
ンサSN4がONであることは、刷り紙Pがこの後方中
央センサSN4の検知位置にまだ存在していることを意
味する。この時点で隅折れ検知センサSN2及びSN3
のうち少なくとも一方がONからOFFになることは、
刷り紙Pが実際には各センサSN2、SN3、SN4に
よって検知される位置にありながら、検知されないこ
と、即ち隅折れがあることを意味する。
【0037】因みに図4の場合にはこのステップSb5
において隅折れ検知センサSN2がONからOFFにな
ることにより刷り紙Pの供給が停止される。以後は前述
の場合と同様最終工程から排出された折り丁の隅折れを
確認する。一方隅折れ検知センサSN2及びSN3がO
N状態のときに後方中央センサSN4がOFFとなる状
態(Sb6)であれば隅折れは発生していないことにな
るので、折り作業が続行される。
【0038】なおこの刷り紙後端の隅折れ検知の場合
も、後方中央センサSN4を無くし、各隅折れ検知セン
サSN2及びSN3のOFFとなった時間の同時性を判
断する方法により隅折れを発見する構成も理論的には可
能である。
【0039】また、各センサSN1乃至SN4の取り付
けに当たっては特別の部材を移送部に差し渡し、この特
別の部材に個々のセンサを取り付ける方法の他、折り機
に既設の部材に取り付けるようにしてもよい。例えば図
6において、折り機には刷り紙移送部52の左側には定
規と称する位置決め部材が配置されており(図示せ
ず)、進行方向に対して刷り紙Pの左側縁がこの定規に
当接して進行するよう構成されいている。定規を刷り紙
の大きさに合わせて移送部52の幅方向に移動させるこ
とにより、刷り紙の大きさに係わらず刷り紙が常に折り
機中央を移動するように構成されている。
【0040】一方刷り紙Pの右側面を規制するための押
さえ部材が設けられ、この定規の調節に対応して抑え部
材も位置調節がされる。即ちこの定規及び押さえ部材に
それぞれ隅折れ検知センサSN2及びSN3を設けてお
けば、刷り紙Pの大きさが変更されても、定規及び押さ
え部材の新たな設定に対応してして自動的に隅折れ検知
センサSN2及びSN3の位置設定が行われることにな
る。また前方中央センサSN1及び後方中央センサSN
4は常時二つ折り部に差し渡してあるバー等の中央部固
定的に取り付けておけば、刷り紙Pはその大きさに係わ
らず上記調整により移送部52の中央を常時移動するの
でこれら前方中央センサSN1、後方中央センサSN4
の位置の再設定は不要である。
【0041】
【発明の効果】以上本発明を具体的に説明したように、
従来は殆ど不可能であった折り工程に於ける隅折れの発
見が可能となり、然もその発見率も極めて高いため、製
本工程の最終段階で発見される隅折れによる本の修理、
或いは廃棄等の労力或いは無駄を殆ど全て排除すること
が可能となる。
【0042】また、隅折れの発見と共に折り機に対する
後続の刷り紙の供給を一時中断する構成であるため、隅
折れのある折り丁は最終段階の折り工程から排出された
最後の折り丁或いはこの折り丁の前の折り丁と判るの
で、隅折れのある折り丁を捜し出す手間が全くかからな
い。
【0043】さらにまた隅折れが発見されたときでも折
り機自体は運転を継続しており、隅折れのある折り丁の
排除ができたら直ちに刷り紙の供給を行い折り作業を開
始できるため、折り作業の中断は極めて短時間であり、
折り作業全体に殆ど影響を与えることなく隅折れの発見
排除が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置を設けた折り機の概略図であ
る。
【図2】刷り紙の前方の隅折れを発見するための各セン
サの位置状態を示す図である。
【図3】刷り紙の前方の隅折れを発見するための行程を
示すフロー図である。
【図4】刷り紙の後方の隅折れを発見するための各セン
サの位置状態を示す図である。
【図5】刷り紙の後方の隅折れを発見するための行程を
示すフロー図である。
【図6】本発明装置の取付対象である折り機の斜視部分
図である。
【符号の説明】
1 制御装置 2 リセット部 3 警報手段 50 給紙ロータ 52 移送部 P(P1、P2) 刷り紙 Pp1 隅折れ SN1 前方中央センサ SN2 隅折れ検知センサ SN3 隅折れ検知センサ SN4 後方中央センサ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気の吸引力により刷り紙を吸引して多
    数の刷り紙を順次折り部に送る給紙ローラを有する給紙
    部と、この給紙部から供給された刷り紙を所定の回数折
    り曲げる折り部とを有する折り装置において、刷り紙の
    移送方向に直交する刷り紙幅方向の両端近傍において刷
    り紙の有無を検知する隅折れ検知センサがそれぞれ設け
    られ、これら各隅折れ検知センサの配置位置のほぼ中央
    部で、かつ刷り紙移動方向に対して、これら隅折れ検知
    センサの設置位置よりも前方の位置に刷り紙の有無を検
    知する前部中央センサが設けられ、更に刷り紙移動方向
    に対して、これら隅折れ検知センサの設置位置よりも後
    方の位置に、刷り紙の有無を検知する後部中央センサが
    設けられ、これら4個のセンサによる刷り紙の検知のO
    N・OFF信号は前記給紙ローラの空気吸引系統の弁の
    開閉回路に組み込まれ、隅折れ有りとする各センサのO
    N・OFF信号の組み合わせにより当該弁開閉回路を介
    して弁を閉として給紙を中止し、かつ折り部の運転は継
    続することにより折り作業を継続し刷り紙の前後左右
    の少なくも一つに隅折れを有する刷り紙の折り丁を、折
    り部の最終工程で回収するよう構成したことを特徴とす
    る隅折れの検知機構を有する折り装置。
  2. 【請求項2】 隅折れ検知センサは折り機の刷り紙位置
    調節部材にそれぞれ配置され、刷り紙の大きさに対応し
    てこれら刷り紙位置調節部材を調節することにより、各
    隅折れ検知センサ自体は設定変更することなく常時適正
    な位置で刷り紙の有無を検知するよう構成したことを特
    徴とする請求項1記載の隅折れの検知機構を有する折り
    装置。
  3. 【請求項3】 前方中央センサ、後方中央センサ及び各
    隅折れ検知センサは何れもフォトセンサであることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の隅折れの検知機構を有
    する折り装置
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