JP3453274B2 - ガセット袋 - Google Patents

ガセット袋

Info

Publication number
JP3453274B2
JP3453274B2 JP10827597A JP10827597A JP3453274B2 JP 3453274 B2 JP3453274 B2 JP 3453274B2 JP 10827597 A JP10827597 A JP 10827597A JP 10827597 A JP10827597 A JP 10827597A JP 3453274 B2 JP3453274 B2 JP 3453274B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gusset bag
layer
heat
resin layer
polyolefin resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10827597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10287344A (ja
Inventor
隆司 二川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Shikoku Kakoh Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Shikoku Kakoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Shikoku Kakoh Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP10827597A priority Critical patent/JP3453274B2/ja
Publication of JPH10287344A publication Critical patent/JPH10287344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3453274B2 publication Critical patent/JP3453274B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガセット袋に関す
るものであり、詳しくは、方形状のハム・ソーセジ等を
製造する際に好適に使用し得るガセット袋に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、ガセット袋は、円筒体の端
部に折り込みシールを行うガセット加工によって形成さ
れた袋を意味し、方形状のハム・ソーセジ等を製造する
際に好適に使用されている。そして、ガセット加工にも
各種の形態があり、例えば、通常のガセット加工の場合
は、円筒体の端部を方形状に形成し、その対向する2辺
をそれらの略中央から谷折りしてこれに他の2辺を重ね
合わせて直線状のヒートシールバーによってヒートシー
ルする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来公知の
ガセット袋は、ハム・ソーセジの容器として使用した
際、時として、ガセット加工により形成される各ヒート
シールラインの交差部において破損事故を惹起する問題
がある。すなわち、ハム・ソーセジは、基本的には、ガ
セット袋に原料を充填した後に加熱処理して製造される
が、原料充填時の充填圧や加熱処理時の膨張圧により、
ヒートシールラインの交差部が破損するという問題があ
る。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、ガセット加工により形成される各ヒ
ートシールラインの交差部において破損事故が防止さ
れ、方形状のハム・ソーセジ等を製造する際に好適に使
用し得るガセット袋を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々検討を
重ねた結果、ガセット加工により形成される各ヒートシ
ールラインの交差部を特定形状に構成することにより、
上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得た。
【0006】本発明は、上記の知見を基に完成されたも
のであり、その第1の要旨は、少なくともヒートシール
性樹脂の最内層と耐熱性樹脂の最外層から構成される積
層フイルムの円筒体の端部をヒートシールして成るガセ
ット袋であって、ガセット加工により形成される各ヒー
トシールラインの交差部が外方に膨出する形状を備えて
いることを特徴とするガセット袋に存し、その第2の要
旨は、少なくともヒートシール性樹脂の最内層と耐熱性
樹脂の最外層から構成される積層フイルムの円筒体の端
部をヒートシールして成るガセット袋であって、ガセッ
ト加工により形成される各ヒートシールラインの交差部
が略円弧形状であることを特徴とするガセット袋に存す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、ガセット袋の構成材料としては、常法
に従い、ヒートシール性樹脂の最内層と耐熱性樹脂の最
外層から構成される積層フイルムを使用することが出来
る。ところで、一般に、ハム・ソーセジは、袋に原料を
充填した後に加熱処理して製造される。そして、方形状
製品の場合、上記の加熱処理は、方形状のリテイナー内
で行われる。
【0008】ところが、収縮フイルムから成る筒状袋を
使用して製造された方形状製品は、方形状のリテイナー
を使用しているにも拘らず、端部の形状が半球状となる
所謂角落ちが生じる欠点がある。従って、方形状のスラ
イス製品が要求されるサンドイッチ等の用途において
は、製品端部は使用出来ずに歩留りが低いと言う問題が
ある。
【0009】そこで、本発明においては、方形状のスラ
イスハム・ソーセージ製品を歩留り良く製造するという
観点から、上記の積層フイルムとして、少なくとも、ポ
リオレフィン樹脂層(A)、変性ポリオレフィン樹脂層
(B)、ガスバリヤ性樹脂層(C)を順次に積層した多
層構造を有し、かつ、上記のポリオレフィン樹脂層
(A)は密度が0.880〜0.970g/cm3 であ
り且つヒートシール層として最内層に配置されている未
延伸積層フイルム(1)、または、少なくとも、ポリオ
レフィン樹脂層(A)、変性ポリオレフィン樹脂層
(B)、ガスバリヤ性樹脂層(C)、変性ポリオレフィ
ン樹脂層(B)を順次に積層した多層構造を有し、か
つ、上記のポリオレフィン樹脂層(A)は密度が0.8
8〜0.970g/cm3 であり且つヒートシール層と
して最内層に配置されている未延伸積層フイルム(2)
を使用することが推奨される。斯かる未延伸積層フイル
ムは、加熱処理後におけるガセット袋からの製品取り出
しが極めて容易であるという効果をも有する。
【0010】本発明で使用されるポリオレフィン樹脂と
しては、低密度ポリエチレン(LDPE:密度0.91
0〜0.929g/cm3 )、中密度ポリエチレン(M
DPE:密度0.930〜0.941g/cm3 )、高
密度ポリエチレン(HDPE:密度0.942〜0.9
65g/cm3 )、線状低密度ポリエチレン(LLDP
E:密度0.918〜0.940g/cm3 )、これら
のブレンド品などの他、各種のポリプロピレンが挙げら
れる。なお、上記の密度はJUS K 6748−19
81による値である。
【0011】LLDPEは、エチレンと炭素数3〜13
のα−オレフィンとの共重合体(エチレン含有量:86
〜99.5モル%)であり、従来の高圧法により製造さ
れたLDPEとは異なる低中密度のポリエチレンであ
る。高圧法LDPEとLLDPEとの構造的違いは、前
者は多分岐状の分子構造であり、後者は直鎖状の分子構
造となっている点である。LLDPEの製造において、
エチレンと共重合されるα−オレフィンとしては、ブテ
ン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、
4−メチルペンテン−1等が挙げられる。これらの共重
合は、所謂チーグラーナッタ型触媒を使用した低中圧法
によって行われる。
【0012】上記のLLDPEの具体例を商品名で示せ
ば、ユニポール(UCC社)、ダウレックス(ダウケミ
カル)、スクレアー(デュポンカナダ社)、マーレック
ス(フィリップス社)、ネオゼツクス及びウルトゼツク
ス(三井石油化学)、日石リニレツクス(日本石油化学
社)、スタミレツクス(DSM社)等が挙げられる。
【0013】本発明で使用される変性ポリオレフィン樹
脂(APO)は、エチレン成分および/またはプロピレ
ン成分を主たる構成成分としたポリオレフィン樹脂に
α,β不飽和カルボン酸またはその誘導体を共重合およ
び/またはグラフト重合させて製造される。
【0014】上記のポリオレフィン樹脂としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−エチルアクリル酸共重合体、エチレン−
アクリル酸ナトリウム共重合体などが挙げられる。
【0015】上記の共重合されるα,β−不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、メチルメタクリル酸、アクリル酸ナトリウム、ア
クリル酸亜鉛、酢酸ビニル、グリシジルメタクリレート
等が挙げられ、分子鎖中に40モル%以内の範囲内で含
まれる。共重合変性ポリオレフィン樹脂としては、例え
ばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル
酸共重合体、エチレン−エチルアクリル酸共重合体、エ
チレン−アクリル酸ナトリウム共重合体などが挙げられ
る。
【0016】上記のグラフトされるα,β−不飽和カル
ボン酸またはその誘導体としては、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸あるいはこれらの酸無水物、または、これらの酸のエ
ステル等が挙げられる。これらの変性用化合物の中で
は、特に、無水マレイン酸が好適である。また、グラフ
ト量は、ポリオレフィン樹脂に対し0.01〜25重量
%、好ましくは0.05〜1.5重量%の範囲から選択
される。
【0017】グラフト反応は、常法に従い、通常、ポリ
オレフィン樹脂とα,β−不飽和カルボン酸またはその
誘導体とを樹脂温度150〜300℃で溶融混合するこ
とにより行われる。グラフト反応に際しては、反応を効
率よく行なわせるために、α,α′−ビス−t−ブチル
パーオキシ−p−ジイソプロピルベンゼン等の有機過酸
化物を0.001〜0.05重量%配合するのがよい。
【0018】本発明で使用するガスバリヤ性樹脂として
は、ポリアミド(PA)、エチレン−酢酸ビニル共重合
体鹸化物(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポ
リブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネー
ト(PC)等が挙げられる。これらの中では、ポリアミ
ド(PA)又はエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物
(EVOH)が好適に使用される。
【0019】上記のポリアミド樹脂としては、(1)3
員環以上のラクタム、(2)重合可能なω−アミノ酸、
(3)ジアミンとジカルボン酸の各ポリアミド原料の重
縮合によって得られるポリアミド樹脂を使用することが
出来る。
【0020】3員環以上のラクタムとしては、具体的に
は、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、α−ピロ
リドン、α−ピペリドン等が挙げられ、重合可能なω−
アミノ酸としては、具体的には、6−アミノヘキサン
酸、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン
酸、9−アミノノナン酸などが挙げられる。
【0021】ジアミンとしては、具体的には、ヘキサメ
チレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチ
レンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレ
ンジアミン等が挙げられ、ジカルボン酸としては、具体
的には、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セ
バチン酸、ドデカン二塩基酸、グルタール酸などが挙げ
られる。
【0022】本発明で使用するポリアミド樹脂の具体例
としては、ナイロン4、6、7、8、11、12、6・
6、6・10、6・11、6・12、6T、6/6・
6、6/12、6/6T、6I/6T等が挙げられる。
【0023】前記の積層フイルム(1)においては、変
性ポリオレフィン樹脂層(B)は、接着剤層として機能
し、ガスバリヤ性樹脂層(C)は、積層フイルムにガス
バリヤ性と実用的な強度を付与する機能を有する。ポリ
オレフィン樹脂層(A)は、上記の特定範囲の密度を有
していることにより、ヒートシール性、耐ピンホール、
製品との離型性などに優れる。ポリオレフィン樹脂層
(A)を構成するポリエチレン樹脂の好ましい密度は、
0.925〜0.955g/cm3 である。斯かる密度
範囲のポリエチレン樹脂は、融点が約125〜135℃
であり、製品との離型性が特に優れるため、加熱処理後
におけるガセット袋からの製品取り出しが極めて容易で
ある特徴を有する。
【0024】ポリオレフィン樹脂層(A)は、通常、L
DPE、LLDPE、MDPE、HDPE、PPの単品
によって構成されるが、これらのブレンド品によって構
成することも出来る。LLDPEから成るポリオレフィ
ン樹脂層(A)は特に好ましく推奨される。
【0025】前記の積層フイルム(1)は、上記のガス
バリヤ性樹脂層(C)に更に変性ポリオレフィン樹脂層
(B)とガスバリヤ性樹脂層(C)とを順次に追加積層
することが出来る。追加積層されたガスバリヤ性樹脂層
(C)は、ガスバリヤ性と強度を一層高める機能を有す
る。
【0026】上記の各積層フイルムにおいて、ポリオレ
フィン樹脂層(A)の厚さは、通常20〜100μm、
好ましくは30〜70μm、変性ポリオレフィン樹脂層
(B)の厚さは、通常2〜30μm、好ましくは5〜1
5μm、ガスバリヤ性樹脂層(C)の厚さは、通常5〜
50μm、好ましくは10〜30μmの範囲から選択さ
れる。
【0027】前記の積層フイルム(2)は、前記の積層
フイルム(1)の、ポリオレフィン樹脂層(A)/変性
ポリオレフィン樹脂層(B)/ガスバリヤ性樹脂層
(C)から成る多層構造のガスバリヤ性樹脂層(C)に
変性ポリオレフィン樹脂層(B)を追加積層した構造を
有する。追加積層した変性ポリオレフィン樹脂層(B)
は、積層フイルムの強度を高める機能を有する。そし
て、その厚さは、通常5〜40μm、好ましくは10〜
30μmの範囲から選択される。
【0028】前記の積層フイルム(2)は、追加積層し
た変性ポリオレフィン樹脂層(B)に更にポリオレフィ
ン樹脂層(A)を追加積層することが出来る。追加積層
したポリオレフィン樹脂層(A)は、積層フイルムの強
度を一層高める機能を有する。そして、その厚さは、通
常5〜50μm、好ましくは10〜30μmの範囲から
選択される。
【0029】本発明のガセット袋は、基本的には、先
ず、例えば共押出環状ダイを使用した下向水冷成形法に
よって積層フイルムの円筒体を製造し、次いで、当該円
筒体の一端をガセット加工することにより製造される。
上記の共押出成形法およびガセット加工は、それ自体、
何れも公知の技術であり、その好ましい態様の概要は次
の通りである。
【0030】すなわち、上記の共押出成形法は、通常、
環状ダイの下方にサイズ用リングが内部に備えられた水
槽を配置し、当該水槽の下方に安内板と巻取ロールとを
順次に配置して成る設備を使用し、そして、環状ダイか
ら複数種類の原料樹脂を実質的に延伸が起こらない様に
共押し出しし、サイズ用リングの間を通過させて冷却し
た後、積層フイルムの円筒体を安内板を通して巻取ロー
ルに供給して折り畳み、ダブルフイルムとして巻き取る
方法である。従って、本発明の積層フイルムは、その好
ましい態様において、実質的に未延伸フイルムであり、
長さ方向(MD)及び幅方向(TD)の加熱収縮率(J
IS K 6734)が何れも5%以下である。
【0031】図1は本発明のガセット袋の一例の説明図
であって、(a)は側面説明図、(b)は開放端部側の
斜視説明図、図2は、本発明のガセット袋の他の一例の
側面説明図、図3は、図1に示すガセット袋を使用した
方形状ハムの部分説明図である。
【0032】第1の要旨に係る本発明のガセット袋の特
徴は、図1に示す様に、ガセット加工により形成される
各ヒートシールライン(2)の交差部(3)が外方に膨
出する形状を備えている点に存する。斯かる特徴的な構
成により、本発明のガセット袋(1)は、上記の各ヒー
トシールライン(2)の交差部(3)における破損事故
が防止され、方形状のハム・ソーセジ等を製造する際に
好適に使用することが出来る。
【0033】すなわち、交差部(3)における膨出形状
は、方形状のハム・ソーセジの製造工程において、原料
充填時の充填圧や加熱処理時の膨張圧によって受けるヒ
ートシールラインの交差部に集中せんとする応力を分散
する作用を有する。そして、上記の膨出形状は、特に制
限されず、例えば方形状を含めた任意の形状から選択す
ることが出来るが、図3に例示する様に、ガセット袋に
内容物を充填した際に各ヒートシールライン(2)の交
差部(3)が略半球形状の膨出部を形成する形状が好適
である。斯かる略半球形状部の寸法は、任意に選択する
ことが出来るが、ガセット袋に原料を充填して方形状の
ハム・ソーセジとした際における底円の直径として通常
5〜20mm、膨張高さとして通常5〜15mmとされ
る。
【0034】第2の要旨に係る本発明のガセット袋の特
徴は、図2に示す様に、ガセット加工により形成される
各ヒートシールライン(2)の交差部(3′)が略円弧
形状であることを特徴とする。すなわち、図2に示すガ
セット袋(1)は、各ヒートシールライン(2)の交差
部(3′)が略円弧形状であることを条件とし、交差部
(3′)が外方に膨出していることを必要としない。す
なわち、交差部(3′)は、各ヒートシールライン
(2)の直線部の仮想交点(三角部)と接触していて
も、または、その内側に存在してもよい。交差部
(3′)における略円弧形状は、図1に示すガセット袋
(1)と同様に、ヒートシールラインの交差部に集中せ
んとする応力を分散する作用を有する。交差部(3′)
の略円弧の半径(R)は、通常5〜20mm、好ましく
は5〜15mmとされる。図2に示すガセット袋(1)
に原料を充填して方形状のハム・ソーセジとした際、交
差部(3′)は、通常、極僅かであるが、凹部を形成す
る。
【0035】図1及び図2に示す本発明の各ガセット袋
(1)の交差部(3)及び(3′)の前記の各形状は、
何れも、適切なR部が設けられたヒートシールバーを使
用するガセット加工により容易に得ることが出来る。
【0036】
【表1】
【0037】<破損事故>後述するガセット袋に予め調
理されたハム原料を充填した後にリテイナーにセットと
して加熱処理することにより方形状ハムの製造を行い、
その原料充填充填工程および加熱処理工程においてヒー
トシールラインの交差部が破損した割合を調査した。調
査個数は1,000個とした。
【0038】<製品ハムの角落損失量>上記と同様に形
状ハムの製造を行い、長手方向中心部の縦横の何れかが
7.5cm以下部を切取り、全体に対する割合(重量
%)を角落損失量とした。
【0039】<積層フイルムの熱収縮率>JIS K
6734に準拠して長さ方向(MD)及び幅方向(T
D)について測定した。
【0040】実施例1 先ず、3層共押出環状ダイを使用した下向水冷成形法に
よって表2に示す積層フイルムの円筒体を製造した。押
出温度は240℃、水冷温度は28℃、巻取速度は15
m/min.とした。次いで、得られた円筒体を所定長
さにスリットし、その一端部に、R部が設けられたヒー
トシールバーを使用したガセット加工を行い、各ヒート
シールライン(2)の交差部(3)が図1(a)に示す
様に外方に膨出する形状であるガセット袋を得た。
【0041】上記のガセット袋に予め調理されたハム原
料を充填した後、リテイナーにセットして加熱処理し、
長手方向中心部の縦横が共に8cmで且つ全長が35c
mの方形状ハムを製造した。そして、製造過程における
破損事故の割合を調査し、また、得られた方形状ハムに
ついて角落ち損失量を測定した。更に、上記の積層フイ
ルムの長さ方向(MD)及び幅方向(TD)の加熱収縮
率を測定した。これらの結果を表3に示す。なお、上記
の方形状ハムにおいて袋の各ヒートシールライン(2)
の交差部(3)に形成された略半球形状部の底円の直径
は15mm、膨張高さは通常8mmであった。
【0042】実施例2 先ず、5層共押出環状ダイを使用した下向水冷成形法に
よって表2に示す積層フイルムの円筒体を製造した。押
出温度は240℃、水冷温度は28℃、巻取速度は20
m/min.とした。次いで、実施例1と同様に、各ヒ
ートシールライン(2)の交差部(3)が図1(a)に
示す様に外方に膨出する形状であるガセット袋を得、方
形状ハムを製造した。破損事故の割合、角落ち損失量お
よび積層フイルム加熱収縮率の各測定結果を表3に示
す。なお、上記の方形状ハムにおいて袋の各ヒートシー
ルライン(2)の交差部(3)に形成された略半球形状
部の底円の直径は15mm、膨張高さは通常8mmであ
った。
【0043】実施例3 先ず、4層共押出環状ダイを使用した下向水冷成形法に
よって表2に示す積層フイルムの円筒体を製造した。押
出温度は240℃、水冷温度は28℃、巻取速度は20
m/min.とした。次いで、実施例1と同様に、各ヒ
ートシールライン(2)の交差部(3)が図1(a)に
示す様に外方に膨出する形状であるガセット袋を得、方
形状ハムを製造した。破損事故の割合、角落ち損失量お
よび積層フイルム加熱収縮率の各測定結果を表3に示
す。なお、上記の方形状ハムにおいて袋の各ヒートシー
ルライン(2)の交差部(3)に形成された略半球形状
部の底円の直径は15mm、膨張高さは通常8mmであ
った。
【0044】実施例4 先ず、5層共押出環状ダイを使用した下向水冷成形法に
よって表2に示す積層フイルムの円筒体を製造した。押
出温度は240℃、水冷温度は28℃、巻取速度は20
m/min.とした。次いで、実施例1と同様に、各ヒ
ートシールライン(2)の交差部(3)が図1(a)に
示す様に外方に膨出する形状であるガセット袋を得、方
形状ハムを製造した。破損事故の割合、角落ち損失量お
よび積層フイルム加熱収縮率の各測定結果を表3に示
す。なお、上記の方形状ハムにおいて袋の各ヒートシー
ルライン(2)の交差部(3)に形成された略半球形状
部の底円の直径は15mm、膨張高さは通常8mmであ
った。
【0045】実施例5 実施例1において、異なるR部が設けられたヒートシー
ルバーを使用したガセット加工を行い、各ヒートシール
ライン(2)の交差部(3′)が略円弧形であるガセッ
ト袋を得、当該ガセット袋を使用した以外は、実施例1
と同様にして方形状ハムを製造した。破損事故の割合、
角落ち損失量および積層フイルム加熱収縮率の各測定結
果を表3に示す。なお、上記のガセット袋の各ヒートシ
ールライン(2)の交差部(3′)の円弧は、各ヒート
シールライン(2)の直線部の仮想交点(三角部)の内
側に存在しており、そして、円弧の半径(R)は約10
mmであった。
【0046】比較例1 実施例1において、円筒体の一端部に当該端部に沿った
直線状のヒートシールを伴うガセット加工を行ってガセ
ット袋を得、当該ガセット袋を使用した以外は、実施例
1と同様にして方形状ハムを製造した。そして、破損事
故の割合、角落ち損失量および積層フイルム加熱収縮率
の各測定結果を表3に示す。なお、得られたガセット袋
の各ヒートシールラインの交差部は、直線の交差によ
り、平面視の状態では三角形を形成し、従って、三角形
の頂点を超える膨出形状部が存在しない形状を有してい
た。
【0047】参考例1(シュリンクフイルム使用の例) PVDC系シュリンクフイルムの円筒体を所定長さにカ
ットし、その一端部をクリップ結紮加工して収縮袋を得
た。次いで、この収縮袋を使用して実施例1と同様にし
て方形状ハムを製造し、角落ち損失量を測定した。その
結果を上記の積層フイルム加熱収縮率の測定結果と共に
表3に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、ガセット
加工により形成される各ヒートシールラインの交差部に
おける破損事故が防止され、方形状のハム・ソーセジ等
を製造する際に好適に使用し得るガセット袋が提供さ
れ、本発明は食肉加工分野に寄与する所が大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のガセット袋の一例の説明図で
あって、(a)は側面説明図、(b)は開放端部側の斜
視説明図である。
【図2】図2は、本発明のガセット袋の他の一例の側面
説明図である。
【図3】図3は、図1に示すガセット袋を使用した方形
状ハムの部分説明図である。
【符号の説明】
1:ガセット袋 2:ヒートシールライン 3:ヒートシールラインの交差部 3´:ヒートシールラインの交差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−295349(JP,A) 特開 昭59−221243(JP,A) 特開 平9−86570(JP,A) 実開 昭56−75143(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 30/16 B32B 27/32

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともヒートシール性樹脂の最内層
    と耐熱性樹脂の最外層から構成される積層フイルムの円
    筒体の端部をヒートシールして成るガセット袋であっ
    て、ガセット加工により形成される各ヒートシールライ
    ンの交差部が外方に膨出する形状を備えていることを特
    徴とするガセット袋。
  2. 【請求項2】 ガセット袋に内容物を充填した際に各ヒ
    ートシールラインの交差部が略半球形状の膨出部を形成
    する請求項1に記載のガセット袋。
  3. 【請求項3】 少なくともヒートシール性樹脂の最内層
    と耐熱性樹脂の最外層から構成される積層フイルムの円
    筒体の端部をヒートシールして成るガセット袋であっ
    て、ガセット加工により形成される各ヒートシールライ
    ンの交差部が略円弧形状であることを特徴とするガセッ
    ト袋。
  4. 【請求項4】 積層フイルムが、少なくとも、ポリオレ
    フィン樹脂層(A)、変性ポリオレフィン樹脂層
    (B)、ガスバリヤ性樹脂層(C)を順次に積層した多
    層構造を有し、かつ、上記のポリオレフィン樹脂層
    (A)は密度が0.880〜0.970g/cm3 であ
    り且つヒートシール層として最内層に配置されている未
    延伸積層フイルムである請求項1〜3の何れかに記載の
    ガセット袋。
  5. 【請求項5】 未延積層フイルムが、ガスバリヤ性樹脂
    層(C)に更に変性ポリオレフィン樹脂層(B)とガス
    バリヤ性樹脂層(C)とを順次に積層した多層構造を有
    している請求項4に記載のガセット袋。
  6. 【請求項6】 積層フイルムが、少なくとも、ポリオレ
    フィン樹脂層(A)、変性ポリオレフィン樹脂層
    (B)、ガスバリヤ性樹脂層(C)、変性ポリオレフィ
    ン樹脂層(B)を順次に積層した多層構造を有し、か
    つ、上記のポリオレフィン樹脂層(A)は密度が0.8
    80〜0.970g/cm3 であり且つヒートシール層
    として最内層に配置されている未延伸積層フイルムであ
    る請求項1〜3に記載のガセット袋。
  7. 【請求項7】 未延伸積層フイルムが、外層側の変性ポ
    リオレフィン樹脂層(B)に更にポリオレフィン樹脂層
    (A)を積層した多層構造を有している請求項6に記載
    のガセット袋。
  8. 【請求項8】 ガスバリヤ性樹脂が、ポリアミド(P
    A)、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVO
    H)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエ
    チレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタ
    レート(PBT)、ポリカーボネート(PC)の群から
    選択されす何れかの1種または2種以上である請求項4
    〜6の何れかに記載のガセット袋。
  9. 【請求項9】 長さ方向(MD)及び幅方向(TD)の
    加熱収縮率(JISK 6734)が5%以下である請
    求項1〜8の何れかに記載のガセット袋。
JP10827597A 1997-04-09 1997-04-09 ガセット袋 Expired - Lifetime JP3453274B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10827597A JP3453274B2 (ja) 1997-04-09 1997-04-09 ガセット袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10827597A JP3453274B2 (ja) 1997-04-09 1997-04-09 ガセット袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10287344A JPH10287344A (ja) 1998-10-27
JP3453274B2 true JP3453274B2 (ja) 2003-10-06

Family

ID=14480521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10827597A Expired - Lifetime JP3453274B2 (ja) 1997-04-09 1997-04-09 ガセット袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3453274B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4970666B2 (ja) * 2001-06-26 2012-07-11 日本マタイ株式会社 プラスチック製袋
WO2005019051A1 (ja) * 2003-08-22 2005-03-03 Hosokawa Yoko Co., Ltd. ガゼット袋のシール構造及びガゼット袋
JP2011161647A (ja) * 2010-02-04 2011-08-25 Gunze Ltd 食品包装用フィルム
PL3140218T3 (pl) * 2014-05-05 2020-03-31 Dow Global Technologies Llc Giętki pojemnik
KR20170002558A (ko) * 2014-05-05 2017-01-06 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 가요성 용기 및 이의 제조방법
MX2017000532A (es) * 2014-07-16 2017-05-01 Dow Global Technologies Llc Contenedor flexible con accesorios y proceso para producirlo.

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10287344A (ja) 1998-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2668788B2 (ja) 多層のクツク−インフイルムおよびその製造法
JP4864177B2 (ja) 延伸多層フィルムケーシング
AU2690095A (en) Laminates for form-fill-seal packaging
JPH0499621A (ja) 2軸延伸積層フィルム
JP2009051212A (ja) 包装用積層体及び包装用積層体から製造される物品
JP3752144B2 (ja) 積層フイルム及び包装袋
JPH07108550B2 (ja) 熱可塑性大形袋
JP3453274B2 (ja) ガセット袋
JP3224213B2 (ja) 食品包装袋
JP2009062090A (ja) 外装容器に用いられる内装袋とその製造方法及びそれを用いた外装容器
JP3070217B2 (ja) ヒートシール可能な熱収縮性積層フイルム
US6753053B2 (en) Laminated film and packaging bag
JP3400904B2 (ja) ガセット袋
JP4089024B2 (ja) 食品包装袋
JPH06210810A (ja) バツクシームし得る多層フイルム
JP2000052524A (ja) 食品包装袋
JPH06305086A (ja) 紙容器
JP2001054940A (ja) 積層フイルム及び包装袋
WO1993018915A1 (fr) Film multicouche etire
JPH09117993A (ja) 包装袋
US20030207055A1 (en) Package having a multilayer film disposed around a layered coil of filament strands
JPH0531867A (ja) 多層延伸フイルム及びその製造方法
JPH10305512A (ja) 遮光性積層材およびそれを使用した包装用容器
JPH09104468A (ja) 任意の方向に引裂可能な積層フィルム及びこれで作った易開封性包装袋
JPH0449035A (ja) 乾電池包装用熱収宿性フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030708

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140718

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term