JP3450586B2 - 抜曲げ加工装置 - Google Patents

抜曲げ加工装置

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JP3450586B2
JP3450586B2 JP11610396A JP11610396A JP3450586B2 JP 3450586 B2 JP3450586 B2 JP 3450586B2 JP 11610396 A JP11610396 A JP 11610396A JP 11610396 A JP11610396 A JP 11610396A JP 3450586 B2 JP3450586 B2 JP 3450586B2
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利孝 宮木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パネルに下穴を打
抜いた後、その下穴の周囲端縁を曲げる抜曲げ加工装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】これに関連する従来の抜曲げ加工装置が
実開昭61−9128号公報に記載されており、その要
部縦断面図が図7に示されている。前記抜曲げ加工装置
1は、パネルwに下穴を打抜いた後、その下穴の周囲端
縁をほぼ直角に曲げる装置であり、ベース6上に固定ダ
イ3を備えている。前記固定ダイ3には上から順番に小
径の固定ダイ穴3a、段差3d及び大径の保持穴3bが
同軸に形成されており、その固定ダイ穴3aに可動ダイ
4が摺動可能な状態で収納されている。
【0003】前記可動ダイ4は内部にダイ穴4aを備え
る筒状部材であり、その下端部にはフランジ4fが固定
されている。前記フランジ4fは固定ダイ3の保持穴3
bに収納されており、そのフランジ4fの下面とベース
6の受け面6uとの間には前記可動ダイ4を押し上げる
ように付勢されたコイルバネ5が装着されている。この
ため、前記可動ダイ4に外力が加わらない状態ではその
可動ダイ4はコイルバネ5の力によってフランジ4fが
段差3dに当接する位置、即ち、上限位置に保持されて
おり、この状態で前記可動ダイ4の上端面と固定ダイ3
の上端面とが連続するようになる。
【0004】また、前記可動ダイ4の真上には昇降装置
(図示されていない)に装着されたポンチ2が同軸に位
置決めされている。前記ポンチ2にはその先端部分に可
動ダイ4のダイ穴4aに嵌入される下穴ポンチ部2aが
形成されており、さらにその上には固定ダイ3の固定ダ
イ穴3aと協働してパネルwの下曲げ加工を行うための
曲げポンチ部2bが同軸に形成されている。
【0005】前記抜曲げ加工装置1でパネルwの抜曲げ
加工を行うには、図7に示されるように、パネルwを固
定ダイ3及び可動ダイ4の上に位置決めした状態で、前
記ポンチ2を下降させる。前記ポンチ2が下降する過程
で、先ず、ポンチ2の下穴ポンチ部2aが可動ダイ4の
ダイ穴4aに嵌入されて下穴が打抜かれる。このとき、
前記可動ダイ4はコイルバネ5によって押し上げられて
いるため、下穴が打抜かれる際に下方に大きく変位する
ことはない。前記下穴ポンチ部2aが可動ダイ4のダイ
穴4aが嵌入された状態からさらに前記ポンチ2が下降
すると、可動ダイ4がポンチ2によってコイルバネ5の
バネ力に抗して押し下げられ、下穴が打抜かれたパネル
wはポンチ2の曲げポンチ部2bと固定ダイ3の固定ダ
イ穴3aとによってその下穴の周囲端縁がほぼ直角に下
曲げされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た抜曲げ加工装置1では、パネルwに下穴を打抜く際に
コイルバネ5の力で可動ダイ4を上限位置に保持する構
造のため、ポンチ2でパネルwを打抜くまでの間に可動
ダイ4が若干下方に変位する。このため、抜曲げ加工を
する前に前記パネルwの下穴の周囲が変形することがあ
る。また、下穴の周囲を曲げ加工をするときに可動ダイ
4はコイルバネ5のバネ力に抗してポンチ2により押し
下げられる。このため、抜曲げ加工が終了してポンチ2
が上昇すると、可動ダイ4がコイルバネ5によって押し
上げられ、この可動ダイ4によってパネルwの抜曲げ加
工部位が押圧される。この結果、パネルwが変形等する
ことがあり加工精度が低下するという問題もある。さら
に、曲げ加工時に可動ダイ4がポンチ2によって常時押
圧されているため、可動ダイ4及びポンチ2の寿命が短
くなる。本発明の技術的課題は、パネルに下穴を打抜く
際に可動ダイによってそのパネルが変形しないように保
持するとともに、抜曲げ加工後にパネルを変形させるよ
うな力が加わらないようにして、製品の加工精度の向上
を図るとともに工具寿命の延長も図ろうとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
特徴を有する抜曲げ加工装置によって解決される。即
ち、請求項1に記載の発明は、パネルに下穴を打抜いた
後、その下穴の周囲端縁を曲げる抜曲げ加工装置であっ
て、前記パネルに下穴の打抜き加工を施す第1抜き部
と、前記下穴の周囲端縁を曲げ加工する押圧部とがほぼ
同軸に形成されており、軸方向に移動可能な構成の第1
の工具と、前記第1の工具の第1抜き部と協働して前記
パネルに下穴の打抜き加工を施す第2抜き部が形成され
ており、その第1の工具とほぼ同軸に移動可能な構成の
第2の工具と、前記第1の工具と第2の工具の軸方向
移動中の相対位置を含む位置関係を制御する制御手段と
を有しており、前記制御手段は、前記パネルに下穴を打
抜く際に、前記第1の工具あるいは第2の工具のいずれ
か一方の工具を前記パネルの支持位置である下穴打抜き
位置に固定可能な構成であるこのように、パネルに下
穴を打抜く際に、そのパネルが下穴打抜き位置に固定さ
れた工具、即ち、第1の工具あるいは第2の工具のいず
れか一方の工具によって支持される。このため、パネル
が打抜き方向に変位することがなくなり、そのパネルの
変形等を防止できる。また、下穴の周囲端縁を曲げる際
に、第1の工具の押圧部と第2の工具とが干渉しないよ
うに、制御手段により両者の位置関係を調整できる。こ
のため、抜曲げ加工後に、例えば、第1の工具が退避し
ても、従来のように、第2の工具からパネル(製品)を
変形させるような力が加わることがない。したがって、
製品の加工精度が向上するとともに、曲げ加工中に第1
の工具と第2の工具とが干渉しないために工具の寿命も
長くなる。請求項2の発明は、請求項1に記載の抜曲げ
加工装置であって、制御手段は、液圧シリンダを使用し
て第1の工具と第2の工具との位置関係を制御するとと
もに、パネルに下穴を打抜く際に、前記液圧シリンダに
よって前記第1の工具あるいは第2の工具のいずれか一
方の工具を下穴打抜き位置に固定可能な構成であること
を特徴とする。請求項3の発明は、請求項1又は請求項
2のいずれかに記載の抜曲げ加工装置 であって、制御手
段は、パネルに下穴を打抜く際に、第2の工具を下穴打
抜き位置に固定可能な構成であることを特徴とする
求項4の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記
載の抜曲げ加工装置であって、制御手段は、パネルに下
穴を打抜く際に、第1の工具を下穴打抜き位置に固定可
能な構成であることを特徴とする
【0008】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕以下、図1〜図3に基づいて本発
明の第1の実施の形態に係る抜曲げ加工装置(以下、バ
ーリング加工装置という)の説明を行う。ここで、図1
は本実施の形態に係るバーリング加工装置の要部縦断面
図であり、図2は図1の II 矢視図である。また、図3
は本実施の形態に係るバーリング加工装置の動作を表す
縦断面図である。前記バーリング加工装置10はパネル
wに下穴を打抜いた後、その下穴の周囲端縁をほぼ直角
に下曲げする装置(下曲げバーリング加工装置)であ
り、図示されていないベース上に下型13が載置されて
いる。前記下型13の中央には上から順番に小径の固定
ダイ穴13a、リング状のテーパ面13t及び大径の保
持穴13bが連続して同軸に形成されており、その保持
穴13bに可動ダイ14が上下に摺動できるように収納
されている。
【0009】前記可動ダイ14は後記するポンチ12と
協働してパネルwに下穴を加工する部材であり、前記保
持穴13b内を上下摺動するブロック14eとそのブロ
ック14eの上端部に固定されたリング状の抜き刃14
xとから構成されている。前記リング状の抜き刃14x
の内側はダイ穴14aになっており、また、その抜き刃
14xの外側面14uは下型13に形成された固定ダイ
穴13aとテーパ面13tとに面接触できる形状に成形
されている。そして、前記可動ダイ14が上限位置に保
持された状態で、前記抜き刃14xの外側面14uが下
型13の固定ダイ穴13aとテーパ面13tとに面接触
し、その抜き刃14xの上端面14fは下型13の上端
面13fと連続するようになる。
【0010】前記可動ダイ14の下方にはその可動ダイ
14を昇降させるための液圧シリンダ15が縦に設置さ
れている。前記液圧シリンダ15は液体の圧力で可動ダ
イ14を昇降させるシリンダであり、その下部液室15
dが高圧配管15pを介してコンプレッサ16に接続さ
れている。前記コンプレッサ16は液圧シリンダ15の
下部液室15dに供給される液体の圧力を制御する機器
であり、ロッド15rの押込量に応じて液圧を上昇させ
ることができる。前記コンプレッサ16は所定位置に水
平に位置決めされており、そのコンプレッサ16のロッ
ド16rの先端にカムローラ16kが回転可能に装着さ
れている。そして、そのカムローラ16kと後記するス
ライダーカム17とによって前記ロッド16rの押込量
が決定される。
【0011】前記下型13の真上には、昇降可能な上型
(図示されていない)が設置されており、その上型には
ポンチ12が可動ダイ14と同軸に装着されている。前
記ポンチ12はその先端部(下端部)に下穴打抜き部1
2aが形成されており、その下穴打抜き部12aが可動
ダイ14のダイ穴14aに嵌入されるようになってい
る。また、前記下穴打抜き部12aの上にはテーパ面1
2tが形成されており、さらに、そのテーパ面12tの
上に下型13の固定ダイ穴13aと協働してパネルwの
下曲げ加工を行う曲げ加工部12bが形成されている。
【0012】前記上型にはポンチ12の周囲にパネルw
の加工部位周辺を押さえるためのパッド18が装着され
ており、さらに、その上型の端部には柱状のドライバー
カム19が縦に固定されている。そして、そのドライバ
ーカム19の側面に形成されたガイド部19sに前述の
スライダーカム17が上下摺動できるように装着されて
いる。
【0013】前記上型が下降する際に、前記スライダー
カム17がカムローラ16kに当接すると、そのスライ
ダーカム17はカムローラ16kによってガイド部19
sの上限位置まで押し上げられる。そして、前記上型が
この位置からさらに下降することにより、前記カムロー
ラ16kは上限位置に保持されたスライダーカム17の
左傾斜面17a(図2参照)、垂直面17b及び右傾斜
面17cに倣って移動する。前記カムローラ16kがス
ライダーカム17の左傾斜面17aを倣うときは、ロッ
ド16rがコンプレッサ16に押し込まれて液圧が上昇
し、可動ダイ14は液圧シリンダ15によって待機位置
(図示されていない)から下穴打抜き位置(上限位置
図1参照)まで押し上げられる。
【0014】また、前記カムローラ16kがスライダー
カム17の垂直面17bを倣うときには、ロッド16r
がコンプレッサ16に最大限押し込まれた状態に保持さ
れ、前記液圧シリンダ15によって押し上げられた可動
ダイ14は上限位置に保持される。即ち、前記可動ダイ
14の抜き刃14xの外側面14uが下型13の固定ダ
イ穴13aとテーパ面13tとに面接触するとともに、
その抜き刃14xの上端面14fが下型13の上端面1
3fと連続するようになる。また、前記カムローラ16
kがスライダーカム17の右傾斜面17cを倣うときに
は、ロッド16rがコンプレッサ16から押し出されて
液圧が低下し、前記液圧シリンダ15に付設されている
戻しスプリング(図示されていない)の作用により、可
動ダイ14は待機位置まで下降する。なお、前記カムロ
ーラ16kが右傾斜面17cまで到達すると、スライダ
ーカム17は自重でガイド部19sの下限位置まで下降
する。
【0015】また、前記上型が上昇する際には、前記カ
ムローラ16kはガイド部19sの下限位置に保持され
たスライダーカム17の右傾斜面17c、垂直面17b
及び左傾斜面17aを倣うようになる。このときは、上
型の下降時と逆に、前記カムローラ16kがスライダー
カム17の右傾斜面17cを倣うときに可動ダイ14は
液圧シリンダ15によって下穴打抜き位置まで押し上げ
られる。また、前記カムローラ16kがスライダーカム
17の左傾斜面17aを倣うときに、可動ダイ14は待
機位置まで下降する。ここで、スライダーカム17の移
動量Sは上型上昇の際にパッド18がパネルwにより離
脱した後にスライダカム17の右傾斜面17cがカムロ
ーラ16kと接触するタイミングになるように設定され
ている。即ち、前記ポンチ12が本発明の第1の工具に
相当し、そのポンチ12の下穴打抜き部12aが本発明
の第1抜き部、曲げ加工部12bが本発明の押圧部とし
て機能する。また、前記可動ダイ14が本発明の第2の
工具に相当し、その可動ダイ14の抜き刃14xが本発
明の第2抜き部として機能する。さらに、前記液圧シリ
ンダ15、コンプレッサ16、カムローラ16k及びス
ライダーカム17等が本発明の制御手段として機能す
る。
【0016】次に、図1〜図3に基づいて、本実施の形
態に係るバーリング加工装置の動作説明を行う。先ず、
前記上型(図示されていない)が上限位置に保持されて
いる状態で下型13にパネルwがセットされる。次に、
上型が下降する過程で最初にパッド18がパネルwに当
接し、そのパネルwの加工部位周辺が前記パッド18と
下型13の上端面13fとによって拘束される。
【0017】この位置からさらに上型が下降すると、ス
ライダーカム17がコンプレッサ16のカムローラ16
kによってガイド部19sの上限位置まで押し上げら
れ、上限位置に保持されたスライダーカム17の左傾斜
面17aにカムローラ16kが倣うようになる。そし
て、前記カムローラ16kがスライダーカム17の点A
〜点Bまで移動する過程で、可動ダイ14は液圧シリン
ダ15によって待機位置から下穴打抜き位置(上限位
置)まで押し上げられる。前記カムローラ16kが点B
に到達した状態では、図3(A)に示されるように、可
動ダイ14が上限位置に到達し、その可動ダイ14の抜
き刃14xの上端面14fが下型13の上端面13fに
連続してパネルwを下方から支持する。
【0018】この状態で上型が下降すると、前記カムロ
ーラ16kはスライダーカム17の垂直面17b(点B
〜点C)に倣い、液圧シリンダ15によって押し上げら
れた可動ダイ14は上限位置に保持される。また、前記
上型に固定されたポンチ12の下穴打抜き部12aが、
図3(B)に示されるように、可動ダイ14のダイ穴1
4aに嵌入されてパネルwに下穴が打抜かれる。さら
に、前記カムローラ16kがスライダーカム17の右傾
斜面17cへと移動する過程で、図3(C)に示される
ように、可動ダイ14が下穴打抜き位置(上限位置)か
ら待機位置まで下降する。そして、可動ダイ14の抜き
刃14xが下型13の固定ダイ穴13aとテーパ面13
tから所定寸法だけ離れたタイミングで、図3(D)に
示されるように、ポンチ12の曲げ加工部12bと下型
13の固定ダイ穴13aとによってパネルwの下穴の周
囲端縁が下曲げ加工される。
【0019】このようにして、バーリング加工が終了す
ると、前記上型が上昇して、ポンチ12がパネルwから
抜かれ、さらに、前記パッド18がパネルwから離れ
る。次に、前記カムローラ16kがガイド部19sの下
限位置に保持されたスライダーカム17の右傾斜面17
cを倣って点D〜点Cまで移動する。これによって、前
記可動ダイ14が上限位置まで上昇し、下型13の固定
ダイ穴13aにセットされているパネルwがその可動ダ
イ14によって押し出される。なお、前記上型が上限位
置まで到達するまでにカムローラ16kはスライダーカ
ム17の垂直面17b、左傾斜面17aに倣って移動
し、可動ダイ14は待機位置まで戻される。
【0020】このように、本実施の形態に係るバーリン
グ加工装置によると、パネルwが下方に変位しないよう
に可動ダイ14によって支持した状態でポンチ12によ
り下穴を打抜くため、下穴を打抜く際にパネルwが変形
等することがない。また、下曲げ加工後、パッド18が
パネルwより離脱する前に可動ダイ14がパネルwを押
し上げることがないため、パネルwを変形させることが
ない。このため、製品の加工精度が向上する。さらに、
ポンチ12の曲げ加工部12bと下型13の固定ダイ穴
13aとが協働して下曲げ加工する際に、ポンチ12が
可動ダイ14と干渉しないために、前記ポンチ12、可
動ダイ14等の寿命も長くなる。
【0021】〔第2の実施の形態〕以下、図4〜図6に
基づいて本発明の第2の実施の形態に係るバーリング加
工装置の説明を行う。ここで、図4は本実施の形態に係
るバーリング加工装置の要部縦断面図であり、図5は図
4の V矢視図である。また、図6は本実施の形態に係る
バーリング加工装置の動作を表す縦断面図である。前記
バーリング加工装置20はパネルwに下穴を打抜いた
後、その下穴の周囲端縁をほぼ直角に上方に曲げる装置
(上曲げバーリング加工装置)であり、図示されていな
いベース上に下型23が載置されている。前記下型23
の中央には保持穴23bが縦に形成されており、その保
持穴23bに可動ダイ24が上下に移動できるように収
納されている。
【0022】前記可動ダイ24は後記するポンチ22と
協働してパネルwに下穴を加工するとともに、下穴加工
後のパネルwを上曲げ加工する部材であり、前記保持穴
23b内を上下動するブロック24eとそのブロック2
4eの上端部に固定されたリング状の抜曲刃24xとか
ら構成されている。前記リング状の抜曲刃24xの内側
にはダイ穴24aが形成されており、また、その抜曲刃
24xの外側面には後記する上型のパッド28のダイ穴
28bと協働して上曲げ加工を行う曲げ加工面24uが
形成されている。
【0023】前記可動ダイ24はリング状の底付ブロッ
ク21の上に載置されており、この状態で可動ダイ24
の抜曲刃24xの上端面24fの高さは下型23の上端
面23fの高さと等しくなる。さらに、前記可動ダイ2
4の下方にはその可動ダイ24を昇降させるための液圧
シリンダ25が縦に設置されている。前記液圧シリンダ
25は第1の実施の形態において説明した液圧シリンダ
15と等しい構造であり、前記コンプレッサ26、カム
ローラ26k及びドライバーカム27とによって駆動さ
れる。
【0024】前記下型23の真上には、昇降可能な上型
(図示されていない)が設置されており、その上型には
ポンチ22が可動ダイ24と同軸に装着されている。前
記ポンチ22はその先端部(下端部)に下穴打抜き部2
2aが形成されており、その下穴打抜き部22aが可動
ダイ24のダイ穴24aに嵌入されるようになってい
る。さらに、前記上型にはポンチ22の周囲にパネルw
の周囲を押さえるためのパッド28が装着されており、
そのパッド28の先端部内側に前記ダイ穴28bが形成
されている。また、前記上型の端部には前記ドライバー
カム27が縦に固定されている。即ち、前記可動ダイ2
4が本発明の第1の工具に相当し、その可動ダイ24の
抜曲刃24xが本発明の第1抜き刃、押圧部として機能
する。また、前記ポンチ22が本発明の第2の工具に相
当し、そのポンチ22の下穴抜き部22aが本発明の第
2抜き部として機能する。
【0025】次に、図4〜図6に基づいて、本実施の形
態に係るバーリング加工装置の動作説明を行う。先ず、
前記上型(図示されていない)が上限位置に保持されて
いる状態で下型23にパネルwがセットされる。次に、
上型が下降する過程で最初にパッド28がパネルwに当
接し、図6(A)に示されるように、そのパネルwの加
工部位周辺が前記パッド28と下型23の上端面23f
とによって拘束される。また、前記可動ダイ24の抜曲
刃24xの上端面24fが下型23の上端面23fと共
にパネルwを下方から支持する。
【0026】この状態から引き続き上型が下降すると、
前記上型に固定されたポンチ22の下穴打抜き部22a
が、図6(B)に示されるように、可動ダイ24のダイ
穴24aに嵌入されてパネルwに下穴が打抜かれる。前
記下穴が打抜かれると、上型と一体に下降するドライバ
ーカム27にカムローラ26kが当接し、そのカムロー
ラ26kがドライバーカム27の左傾斜面27aに倣い
ながら移動する。これによって、図6(C)(D)に示
されるように、前記可動ダイ24が上昇し、その可動ダ
イ24の抜曲刃24xの曲げ加工面24uと前記パッド
28のダイ穴28bとでパネルwの上曲げ加工を行う。
【0027】そして、前記カムローラ26kがドライバ
ーカム27の垂直面27bに倣っている間、図4(D)
に示されるように、可動ダイ24の抜曲刃24xはパッ
ド28のダイ穴28bに嵌め合わされた状態に保持され
る。前記上型がさらに下降して前記カムローラ26kが
ドライバーカム27の右傾斜面27cに倣って移動する
と、前記液圧シリンダー25に付設されている戻しスプ
リング(図示されていない)の作用により、可動ダイ2
4は底付ブロック21の位置まで下降して上曲げバーリ
ング加工が終了する。
【0028】このように、本実施の形態に係るバーリン
グ加工装置によると、ポンチ22と可動ダイ24とによ
ってパネルwに下穴を打抜いた後、その可動ダイ24を
上曲刃として使用することにより、その可動ダイ24と
パッド28とによりパネルwの上曲げ加工を行う。この
とき、可動ダイ24がポンチ22と干渉することがない
ため、パネルwに対してポンチ22からそのパネルwを
変形させるような力が加わることがない。このため、第
1の実施の形態の場合と同様に製品の加工精度が向上す
る。また、前記ポンチ22、可動ダイ24等の寿命も長
くなる。
【0029】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、この本発明の実施の形態には請求の範囲に記載し
た技術的事項以外に次のような各種の技術的事項を有す
るものであることを付記しておく。 (1) パネルに下穴を打抜いた後、その下穴の周囲端
縁を曲げるバーリング加工装置において、前記パネルが
下穴の打抜き方向に変位しないように所定位置で支持す
る可動ダイと、前記可動ダイと協働してパネルに下穴を
打抜くポンチと、前記可動ダイを前記所定位置から前記
ポンチと干渉しないようにそのポンチの位置に応じて移
動させる可動ダイ移動機構とを有しており、前記可動ダ
イ移動機構は、ポンチと固定型(下型)とによって下穴
の周囲端縁を曲げ加工する際に、可動ダイを待機位置ま
で移動させることを特徴とするバーリング加工装置。即
ち、ポンチと固定型とによってパネルの曲げ加工が行わ
れるため、下穴の打ち抜き方向にパネルを曲げることが
できる。 (2) パネルに下穴を打抜いた後、その下穴の周囲端
縁を曲げるバーリング加工装置において、前記パネルが
下穴の打抜き方向に変位しないように所定位置で支持す
る可動ダイと、前記可動ダイと協働してパネルに下穴を
打抜くポンチと、前記可動ダイを前記所定位置から前記
ポンチと干渉しないようにそのポンチの位置に応じて移
動させる可動ダイ移動機構とを有しており、可動ダイ移
動機構は、可動ダイを曲刃として移動させることにより
下穴の周囲端縁を曲げ加工することを特徴とするバーリ
ング加工装置。即ち、可動ダイによってパネルの曲げ加
工が行われるため、下穴の打ち抜き方向と逆の方向にパ
ネルを曲げることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によると、パネルに下穴を打抜く
際に第1の工具あるいは第2の工具の働きによりパネル
が変形等することがない。また、抜曲げ加工後に前記工
具から製品を変形させるような力が加わらないため、製
品の加工精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る抜曲げ加工装
置の要部縦断面図である。
【図2】図1の II 詳細図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る抜曲げ加工装
置の動作を表す縦断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る抜曲げ加工装
置の要部縦断面図である。
【図5】図4の V 詳細図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る抜曲げ加工装
置の動作を表す縦断面図である。
【図7】従来の抜曲げ加工装置の要部縦断面図である。
【符号の説明】
w パネル 12 ポンチ(第1の工具) 13 下型 13a 固定ダイ穴 14 可動ダイ(第2の工具) 15 液圧シリンダ(制御手段) 16 コンプレッサ(制御手段) 17 スライダーカム(制御手段) 18 パッド 22 ポンチ(第2の工具) 24 可動ダイ(第1の工具) 28 パッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B21D 35/00 B21D 35/00 37/12 37/12 (72)発明者 岩上 眞市 神奈川県横須賀市田浦港町無番地 関東 自動車工業株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−18916(JP,U) 実開 昭57−3424(JP,U) 実開 昭59−153023(JP,U) 実開 昭57−92421(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 19/08 B21D 28/10 B21D 28/26 B21D 35/00 B21D 28/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネルに下穴を打抜いた後、その下穴の
    周囲端縁を曲げる抜曲げ加工装置であって、 前記パネルに下穴の打抜き加工を施す第1抜き部と、
    記下穴の周囲端縁を曲げ加工する押圧部とがほぼ同軸に
    形成されており、軸方向に移動可能な構成の第1の工具
    と、 前記第1の工具の第1抜き部と協働して前記パネルに
    穴の打抜き加工を施す第2抜き部が形成されており、そ
    の第1の工具とほぼ同軸に移動可能な構成の第2の工具
    と、 前記第1の工具と第2の工具の軸方向移動中の相対位
    置を含む位置関係を制御する制御手段とを有しており、 前記制御手段は、前記パネルに下穴を打抜く際に、前記
    第1の工具あるいは第2の工具のいずれか一方の工具を
    前記パネルの支持位置である下穴打抜き位置に固定可能
    な構成であることを特徴とする 抜曲げ加工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の抜曲げ加工装置であっ
    て、 制御手段は、液圧シリンダを使用して第1の工具と第2
    の工具との位置関係を制御するとともに、パネルに下穴
    を打抜く際に、前記液圧シリンダによって前記第1の工
    具あるいは第2の工具のいずれか一方の工具を下穴打抜
    き位置に固定可能な構成であることを特徴とする抜曲げ
    加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    の抜曲げ加工装置であって、 制御手段は、パネルに下穴を打抜く際に、第2の工具を
    下穴打抜き位置に固定可能な構成であることを特徴とす
    抜曲げ加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    の抜曲げ加工装置であって、 制御手段は、パネルに下穴を打抜く際に、第1の工具を
    下穴打抜き位置に固定可能な構成であることを特徴とす
    抜曲げ加工装置。
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