JP3449866B2 - 軟質樹脂組成物 - Google Patents
軟質樹脂組成物Info
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- JP3449866B2 JP3449866B2 JP21674296A JP21674296A JP3449866B2 JP 3449866 B2 JP3449866 B2 JP 3449866B2 JP 21674296 A JP21674296 A JP 21674296A JP 21674296 A JP21674296 A JP 21674296A JP 3449866 B2 JP3449866 B2 JP 3449866B2
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Description
し、さらに詳しくは、常温で良好な柔軟性を示すと共に
優れた耐候性を有し、従来の軟質樹脂組成物の熱安定性
を大幅に向上させた、射出成形材料、シート、フィルム
等の押出成形材料等の成形材料に最適な軟質樹脂組成物
に関する。
化ビニル、ウレタン樹脂があり、特に軟質塩化ビニルは
デスクマット、チューブ類など広い範囲に用いられてい
る。しかるに、軟質塩化ビニルは、軟質化のために用い
られる多量の可塑剤のブリードによる物性の変化や、再
生処理が難しく焼却の際には毒性ガス等が発生する等の
問題を有し、これに代わるものが広く望まれてきた。
されている(特開平6−248035号公報等)が、こ
れは従来の軟質塩化ビニルに含まれる可塑剤等を全く含
まずに常温で良好な柔軟性、屈曲耐久性を有するため、
より広い分野への展開の可能性を有しているが、熱安定
性が不十分であったために射出成形材料、シート、フィ
ルム等の押出成形材料等の成形材料としては難点があっ
た。
射出成形等の加熱成形時の熱安定性の良好な軟質樹脂組
成物を提供することを目的とする。
定性の良好な軟質樹脂組成物に関し鋭意検討した結果、
軟質樹脂に特定のホスファイト化合物を添加することに
より、加熱成形時の熱安定性の改良された軟質樹脂組成
物が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
合体100重量部に対して、下記一般式(1)
〜18のアルキル基、シクロアルキル基、または炭素数
が1〜10のアルキル置換基を有していてもよいフェニ
ル基を表し、R1 とR2 は同じでも異なっていてもよ
い。)で示されるホスファイト化合物を0.01〜1重
量部含有することを特徴とする軟質樹脂組成物により達
成される。
の炭素数が1〜12である少なくとも1種のアクリル酸
アルキルエステル20〜99.9重量%、アルキル基の
炭素数が1〜8であるメタクリル酸アルキルエステル、
芳香族ビニル化合物、および不飽和ニトリルよりなる群
から選ばれた1種または2種以上の単量体0〜79.9
重量%、多官能架橋性単量体および/または多官能グラ
フト単量体0.1〜10重量%、これらと共重合可能な
他の不飽和単量体0〜30重量%からなる単量体混合物
を重合してなる、重合体のTgが30℃以下である少な
くとも1段階、
とアルキル基の炭素数が1〜12である少なくとも1種
のアクリル酸アルキルエステルからなる単量体混合物2
0〜100重量%、アルキル基の炭素数が1〜8である
メタクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニル化合物、
および不飽和ニトリルよりなる群から選ばれた1種また
は2種以上の単量体0〜80重量%、多官能架橋性単量
体および/または多官能グラフト単量体0〜10重量
%、これらと共重合可能な他の不飽和単量体0〜30重
量%からなる単量体混合物を重合してなる、重合体のT
gが30℃以下である少なくとも1段階、
る少なくとも1種のアクリル酸アルキルエステル20〜
99重量%、アルキル基の炭素数が1〜8であるメタク
リル酸アルキルエステル、芳香族ビニル化合物、および
不飽和ニトリルよりなる群から選ばれた1種または2種
以上の単量体1〜80重量%、これらと共重合可能な他
の不飽和単量体0〜30重量%からなる単量体混合物を
重合してなる、重合体のTgが−20〜60℃である少
なくとも1段階、の(A)段階の重合体および/または
(B)段階の重合体10〜90重量部と、(C)段階の
重合体90〜10重量部との組合せからなり、かつ最外
層が(C)段階の重合体よりなる。
本発明に用いる多段階重合体を製造する方法としては公
知の乳化重合法が採用される。乳化重合に使用される乳
化剤の種類と量は、重合系の安定性、目的とする粒子径
等によって選択されるが、アニオン界面活性剤、カチオ
ン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等公知の乳化剤を単
独または2種以上用いることができ、特にアニオン界面
活性剤が好ましく用いられる。乳化重合に使用される重
合開始剤も特に限定されず、パースルフェイト系あるい
はレドックス系の重合開始剤が用いられる。また必要に
応じてアルキルメルカプタン等の連鎖移動剤が用いられ
る。乳化重合において、各段階の単量体、乳化剤、重合
開始剤、連鎖移動剤等は、一括添加法、分割添加法、連
続添加法等の任意の方法により添加される。得られる多
段階重合体の粒子径としては、0.03〜0.5μmで
あることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.3
μmである。
られる重合体ラテックスを均一に混合した後、析出凝固
させて取出すことができるが、その方法は特に限定され
ず、塩析法、酸析法、噴霧法および凍結法等の方法が採
用可能であり、凍結法が好ましく用いられる。
橋性単量体および/または多官能グラフト単量体0.1
〜10重量%を含む単量体混合物を重合してなる少なく
とも1層の架橋あるいはグラフトした(A)段階の架橋
重合体および/または組成の異なる(B)段階の重合体
と、多官能架橋性単量体および多官能グラフト単量体を
含まない単量体混合物を重合してなる少なくとも1層の
(C)段階の非架橋重合体との組合せからなる多段階重
合体であり、かつ最外層が(C)段階の非架橋重合体で
あることを特徴とし、(A)段階および/または(B)
段階の重合体10〜90重量部と(C)段階の重合体9
0〜10重量部との組合せにより良好な成形性、優れた
柔軟性、屈曲耐久性を与えることができる。(A)段階
および/または(B)段階の重合体が総量の90重量%
を越えると成形性が悪くなり好ましくなく、逆に(C)
段階の重合体が総量の90重量%を越えると自己融着性
が強くなり取扱いが難しくなる。上記の好ましい組合せ
は、(A)段階および/または(B)段階の重合体30
〜85重量部と(C)段階の重合体70〜15重量部で
ある。(A)段階の重合体と(B)段階の重合体とを併
用する場合には任意の割合で用いることができる。
層の重合においては、溶融混合性を向上する目的でn−
オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等の
連鎖移動剤を添加することが好ましい。
は、アルキル基の炭素数が1〜12である少なくとも1
種のアクリル酸アルキルエステルからなる単量体20〜
99.9重量%、アルキル基の炭素数が1〜8であるメ
タクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニル化合物、お
よび不飽和ニトリルよりなる群から選ばれた1種または
2種以上の単量体0〜79.9重量%、多官能架橋性単
量体および/または多官能グラフト単量体0.1〜10
重量%、これらと共重合可能な他の不飽和単量体0〜3
0重量%からなる単量体混合物を乳化重合してなる重合
体のTgが30℃以下である架橋重合体および/または
グラフト重合体である。
の炭素数が1〜12である少なくとも1種のアクリル酸
アルキルエステルからなる単量体の割合は、20〜9
9.9重量%であることが必要であり、好ましくは40
〜90重量%である。上記の単量体の割合が20重量%
未満では柔軟性、屈曲耐久性が低下し好ましくない。多
官能架橋性単量体および/または多官能グラフト単量体
の割合は、0.1〜10重量%であることが必要であ
り、好ましくは0.1〜5重量%である。上記の割合が
0.1重量%未満では架橋などが不十分となり加熱成形
性が悪化し、一方10重量%を越えると屈曲耐久性が低
下して好ましくない。
下であることが必要であり、好ましくは25℃以下、よ
り好ましくは0℃以下である。上記のTgが30℃を越
えると柔軟性、屈曲耐久性が低下し好ましくない。な
お、本発明でいう各重合体のTg(ガラス転移温度)と
は、通常知られているFOXの式:
3,・・・) に従い計算により求めたものであり、式中のTgiは各
重合体を構成するi番目の単量体を単独に重合した際に
得られる重合体のガラス転移温度(POLYMER H
ANDBOOK,THIRD EDITION,Wil
ey Interscienceに記載されている値)
を表し、またaiは各重合体を構成するi番目の単量体
単位の重量分率を表す。
単独、またはそれとアルキル基の炭素数が1〜12であ
る少なくとも1種のアクリル酸アルキルエステルからな
る単量体混合物20〜100重量%、アルキル基の炭素
数が1〜8であるメタクリル酸アルキルエステル、芳香
族ビニル化合物、および不飽和ニトリルからなる群より
選ばれた1種または2種以上の単量体0〜80重量%、
多官能架橋性単量体および/または多官能グラフト単量
体0〜10重量%、これらと共重合可能な他の不飽和単
量体0〜30重量%からなる単量体混合物を乳化重合し
てなる重合体のTgが30℃以下である重合体であり、
架橋重合体、グラフト重合体およびこれらの混合重合体
のいずれかからなる重合体であることが好ましい。
フィン単独、またはそれとアルキル基の炭素数が1〜1
2である少なくとも1種のアクリル酸アルキルエステル
からなる単量体混合物の割合は20〜100重量%であ
ることが必要であり、好ましくは40〜90重量%であ
る。上記の単量体混合物の割合が20重量%未満では柔
軟性、屈曲耐久性が低下し好ましくない。上記の単量体
混合物において、アクリル酸アルキルエステルの配合割
合は0〜80重量部であることが好ましい。また多官能
架橋性単量体および/または多官能グラフト単量体は0
〜10重量%であり、共役ジオレフィンが(B)段階の
重合体中20重量%以上の場合は多官能架橋性単量体等
が0%でも実質的に架橋するが、共役ジオレフィンが
(B)段階の重合体中20重量%未満の場合には、多官
能架橋性単量体および/または多官能グラフト単量体を
0.1重量%以上添加することが好ましい。(A)段階
の重合体を含まず(B)段階の重合体と(C)段階の重
合体とからなる多段階重合体の場合、架橋が不十分であ
ると加熱成形性が悪化して好ましくない。
下であることが必要であり、好ましくは25℃以下、よ
り好ましくは0℃以下である。上記のTgが30℃を越
えると柔軟性、屈曲耐久性が低下し好ましくない。
(B)段階の重合体は、柔軟性、屈曲耐久性等が特に求
められる場合にその比率を多くすることが好ましいが、
一方、耐候性が求められる場合は存在させなくともよ
い。
数が1〜12である少なくとも1種のアクリル酸アルキ
ルエステル20〜99重量%、アルキル基の炭素数が1
〜8であるメタクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニ
ル化合物、および不飽和ニトリルよりなる群から選ばれ
た1種または2種以上の単量体1〜80重量%、これら
と共重合可能な他の不飽和単量体0〜30重量%からな
る単量体混合物を乳化重合してなる、重合体のTgが−
20〜60℃の非架橋重合体である。
アルキルエステルの割合は、20〜99重量%であるこ
とが必要であり、好ましくは40〜90重量%である。
アクリル酸アルキルエステルの割合が20重量%未満で
は(A)段階および(B)段階の重合体と同様に柔軟
性、屈曲耐久性が低下し好ましくない。
0〜60℃であることが必要であり、好ましくは10〜
60℃、より好ましくは20〜60℃である。(C)段
階の重合体単独のTgは、(A)段階および(B)段階
の重合体との組成比率が物性に大きく影響するが、それ
が60℃を越えると柔軟性、屈曲耐久性が低下し、一
方、−20℃以下では重合体ラテックスからの重合体の
取り出しが困難となるので好ましくない。
および(C)段階の各重合体に関して、各層の単量体の
種類、組成比率は同一であっても、異なっていてもよい
が、より良好な透明性を得るためには各重合体間の屈折
率の差が、0.005以下であることが好ましい。ま
お、本発明でいう各重合体の屈折率は、次式により求め
た。
重合体を構成するi番目の単量体を単独に重合した際に
得られる重合体の屈折率(POLYMER HANDB
OOK,THIRD EDITION,Wiley I
nterscienceに記載されている値)を表し、
またaiは各重合体を構成するi番目の単量体単位の重
量分率を表す。]
および(C)段階の各重合体で用いられるアクリル酸ア
ルキルエステルは、アルキル基の炭素数が1〜12であ
る少なくとも1種であり、例えば、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘ
キシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸シクロヘキシル
等が挙げられ、これらのうちでアクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルが好ま
しく用いられる。
ては、アルキル基の炭素数が1〜8であるものが用いら
れ、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられ、単独でまた
は2種以上で用いられる。これらのうちでメタクリル酸
メチルが好ましく用いられる。
ジエン、イソプレン等が挙げられ、芳香族ビニル化合物
としてはスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン等が挙げられ、また不飽和ニトリルとしては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
しては、例えばN−シクロヘキシルマレイミド、N−フ
ェニルマレイミド等のマレイミド化合物;酢酸ビニル、
安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニル;アクリル酸ベン
ジル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸ベンジル等
のメタクリル酸エステル等が挙げられる。
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼ
ン等が、また多官能グラフト単量体としては、アリル
(メタ)アクリレート、アリルシナレート等が挙げら
れ、これらは単独でまたは2種以上で用いられる。
層ごとの単量体混合物を逐次乳化重合することにより、
重合体ラテックスとして得られる。(A)段階、(B)
段階および(C)段階において、各段階全体での組成比
が上記の比率を満たしていれば、各段階をさらに分割
し、単量体、多官能架橋性単量体、多官能グラフト単量
体等の種類や組成比を変化させることも可能である。
は、下記一般式(1)
〜18のアルキル基、シクロアルキル基、または炭素数
が1〜10のアルキル置換基を有していてもよいフェニ
ル基を表し、R1 とR2 は同じでも異なっていてもよ
い。)で表されるペンタエリスリトール基を含有するホ
スファイト化合物であって、例えば、ビス(トリデシ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリ
ルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニル
フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、ノニルフェニルトリデシルペンタエリスリトール
ジホスファイト等が挙げられる。これらのホスファイト
化合物は単独でまたは2種以上で用いられる。
量部に対して、0.01〜1重量部であることが必要で
あり、好ましくは0.05〜0.5重量部である。使用
量が0.01重量部未満では、高温での加熱着色や流動
性の変化を防止する効果が不十分であり、一方、それが
1重量部を越えると樹脂の成形性が悪化し射出成形時に
シルバーストリークなどの欠点が発生しやすくなるので
好ましくない。なお、本発明の課題解決に支障を与えな
い範囲で、必要に応じ、一般式(1)で示される以外の
ホスファイト化合物を添加することもは差支えない。
は、重合時に単量体に溶解して添加する方法、ペレット
化あるいはシート化等する場合において押出機などで添
加混合する方法等が挙げられるが、これらに限定されな
い。本発明の軟質樹脂組成物には、メタクリル系樹脂に
通常用いられる紫外線吸収剤、滑剤、染顔料等を、本発
明の目的を損なわない範囲で必要に応じて添加すること
ができる。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
使用する単量体名としては下記()内の略称を用いるこ
とがある。 ・メタクリル酸メチル(MMA) ・アクリル酸ブチル(BA) ・スチレン(St) ・メタクリル酸アリル(ALMA) ・n−オクチルメルカプタン(n−OM)
方法に従い測定した。 (溶融粘度)実施例で得られた多段階重合体の粉体20
gに、所定のホスファイト化合物等0.1gを加え、1
50℃で3分間ロールで加熱混練して軟質樹脂組成物を
得る。得られた軟質樹脂組成物から3gサンプリング
し、測定機器(島津製作所製、SHIMADZU FL
OWTESTER CFT−500)を用いて溶融粘度
を測定した。その際、プレヒートタイムの設定を10分
間に設定し、加熱滞留時間とした。溶融粘度の測定は、
径1mm×長さ2mmのダイを用い、50kg荷重で測
定した。
g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1g、炭酸
ナトリウム0.1gを加え、窒素雰囲気下で攪拌しなが
ら70℃に昇温後、BA340g、St60g、ALM
A6gからなる単量体混合物を仕込み、10分後に過硫
酸カリウム0.4gを投入した。発熱ピークから15分
経過した後、過硫酸カリウム1gを投入し、BA850
g、St150g、ALMA15gからなる単量体混合
物を60分間かけて連続添加し、次いで80℃に昇温し
60分間保持し、(A)段階の重合体を形成させた。続
いて、過硫酸カリウム0.6gを投入してから、MMA
450g、BA150g、n−OM1.8gからなる単
量体混合物を40分間かけて連続添加し、添加終了後6
0分間保持して(C)段階の重合体を形成させ、(A)
段階の重合体を内層、(C)段階の重合体を外層とする
多段階重合体ラテックスを得た。FOXの式から、
(A)段階の重合体のTgは−40℃、(C)段階の重
合体のTgは47℃である。また、各層の屈折率は
(A)段階の重合体は1.484、(C)段階の重合体
は1.483であり、各層の屈折率の差は0.001で
あった。
り粒子径を測定したところ0.13μmであり、粒子径
の差異はほとんど見られなかった。得られたラテックス
をステンレス製容器に入れ、冷凍庫中、−30℃温度下
で凍結させた。凍結したラテックスを30℃で融解させ
た後、濾別して多段階重合体を分離した。さらに水洗脱
水を3回繰り返した後、30℃で10時間乾燥し、パウ
ダー状の多段階重合体を得た。乾燥後、得られた多段階
重合体20gにビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1gを添
加し、加熱ロールで150℃で3分間混練して軟質樹脂
組成物を作成し、250℃、10分滞留後、溶融粘度の
測定を行ったところ、812ポイズであった。
リトールジホスファイトとした以外は実施例1と同様に
サンプルを作成し溶融粘度の測定を行ったところ、76
1ポイズであった。
スファイトとした以外は実施例1と同様にサンプルを作
成し溶融粘度の測定を行ったところ、806ポイズであ
った。
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとし
た以外は実施例1と同様にサンプルを作成し溶融粘度の
測定を行ったところ、4641ポイズであった。実施例
1〜3と比較して流動性が悪化していることが分る。
とした以外は実施例1と同様にサンプルを作成し溶融粘
度の測定を行ったところ、2537ポイズであった。実
施例1〜3と比較して流動性が悪化していることが分
る。
実施例1と同様にサンプルを作成し溶融粘度の測定を行
ったところ2958ポイズであった。実施例1〜3と比
較して流動性が悪化していることが分る。
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム1g、炭酸ナトリウム
0.1g、過硫酸カリウム0.8gと、イソプレン48
0g、BA320gからなる単量体混合物を投入した。
重合槽を密閉後、充分に重合槽内を窒素置換し、攪拌し
ながら80℃に昇温し、5時間保持して(B)段階の重
合体を形成させた。続いて、得られたラテックスを5リ
ットル還流冷却管付き重合槽に移し、窒素雰囲気下、8
0℃で攪拌しながら過硫酸カリウム0.8gを投入して
から、BA680g、St120g、ALMA16gか
らなる単量体混合物を60分間かけて連続添加し、添加
終了後60分間保持して(A)段階の重合体を形成させ
た。続いて、過硫酸カリウム0.4gを投入してから、
MMA300g、BA100g、n−OM1.2gから
なる単量体混合物を30分間かけて連続添加し、添加終
了後60分間保持して(C)段階の重合体を形成させ、
(B)段階の重合体を内層、(A)段階の重合体を中間
層、(C)段階の重合体を外層とする多段階重合体ラテ
ックスを得た。
gは−61℃、(A)段階の重合体のTgは−40℃、
(C)段階の重合体のTgは47℃である。また、各層
の屈折率は(B)段階の重合体は1.484、(A)段
階の重合体は1.484、(C)段階の重合体は1.4
83であり、各層の屈折率の差は0.001である。得
られたラテックスを電子顕微鏡撮影により粒子径を測定
したところ0.16μmであり、粒子径の差異はほとん
ど見られなかった。得られたラテックスは、実施例1と
同様に凍結法により処理しパウダー状の多段階重合体を
得た。実施例1と同様に、得られた多段階重合体20g
にビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト0.1gを添加し、軟質樹脂
組成物を作成した後、250℃、10分滞留後、溶融粘
度の測定を行ったところ、1022ポイズであった。
リトールジホスファイトとした以外は実施例4と同様に
サンプルを作成し溶融粘度の測定を行ったところ、11
05ポイズであった。
タエリスリトールジホスファイトとした以外は実施例4
と同様にサンプルを作成し溶融粘度の測定を行ったとこ
ろ、1090ポイズであった。
のみでサンプルを作成し溶融粘度の測定を行ったとこ
ろ、5281ポイズであった。添加剤が含まれていない
ために流動性が大きく悪化していることが分る。
した多段階重合体パウダーをロール混練せずにそのまま
用いて、滞留時間を2分間として溶融粘度の測定を行っ
たところ986ポイズであった。添加剤が含まれていな
くても流動性はそれほど悪化していないことから、流動
性の悪化はロール混練や長時間の加熱滞留による影響で
あることが分る。
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとし
た以外は実施例4と同様にサンプルを作成し溶融粘度の
測定を行ったところ、6972ポイズであった。実施例
4〜6と比較して流動性が悪化していることが分る。
とした以外は実施例4と同様にサンプルを作成し溶融粘
度の測定を行ったところ、4003ポイズであった。実
施例4〜6と比較して流動性が悪化していることが分
る。
実施例4と同様にサンプルを作成し溶融粘度の測定を行
ったところ、4166ポイズであった。実施例4〜6と
比較して流動性が悪化していることが分る。
のみでサンプルを作成し溶融粘度の測定を行ったとこ
ろ、7449ポイズであった。添加剤が含まれていない
ために流動性が大きく悪化していることが分る。
した多段階重合体パウダーをロール混練せずにそのまま
用いて、滞留時間を2分間として溶融粘度の測定を行っ
たところ、1301ポイズであった。添加剤が含まれて
いなくても流動性はそれほど悪化していないことから、
流動性の悪化はロール混練や長時間の加熱滞留による影
響であることが分る。
に、実施例1で用いたホスファイト化合物10gを加
え、ペレット押出機(VSK型40m/mベント式押出
機:中央機械製作所製)にて220℃でペレット化し、
得られたペレットを用いて220℃で射出成形機(N7
0A型射出成形機:日本製鋼所製)にて130×70×
3.2mmの平板を作成した。得られた平板について目
視評価したところ、その表面性、着色について全く問題
がなく、優れたものであった。
に、比較例1で用いた添加剤10gを加え、参考例と同
様にして平板を作成した。得られた平板について目視評
価したところ、その表面性が不良であった。
の劣化が少ないため、表面性および透明性に優れた複雑
多様な軟質樹脂成形加工品を容易に製造することができ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 多段階重合体100重量部に対して、下
記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 はそれぞれ炭素数が8〜18のアル
キル基、シクロアルキル基、または炭素数が1〜10の
アルキル置換基を有していてもよいフェニル基を表し、
R1 とR2 は同じでも異なっていてもよい。)で示され
るホスファイト化合物を0.01〜1重量部含有するこ
とを特徴とする軟質樹脂組成物。但し、多段階重合体
は、(A)アルキル基の炭素数が1〜12である少なく
とも1種のアクリル酸アルキルエステル20〜99.9
重量%、アルキル基の炭素数が1〜8であるメタクリル
酸アルキルエステル、芳香族ビニル化合物、および不飽
和ニトリルよりなる群から選ばれた1種または2種以上
の単量体0〜79.9重量%、多官能架橋性単量体およ
び/または多官能グラフト単量体0.1〜10重量%、
これらと共重合可能な他の不飽和単量体0〜30重量%
からなる単量体混合物を重合してなる、重合体のTgが
30℃以下である少なくとも1段階、(B)共役ジオレ
フィン単独、またはそれとアルキル基の炭素数が1〜1
2である少なくとも1種のアクリル酸アルキルエステル
からなる単量体混合物20〜100重量%、アルキル基
の炭素数が1〜8であるメタクリル酸アルキルエステ
ル、芳香族ビニル化合物、および不飽和ニトリルよりな
る群から選ばれた1種または2種以上の単量体0〜80
重量%、多官能架橋性単量体および/または多官能グラ
フト単量体0〜10重量%、これらと共重合可能な他の
不飽和単量体0〜30重量%からなる単量体混合物を重
合してなる、重合体のTgが30℃以下である少なくと
も1段階、(C)アルキル基の炭素数が1〜12である
少なくとも1種のアクリル酸アルキルエステル20〜9
9重量%、アルキル基の炭素数が1〜8であるメタクリ
ル酸アルキルエステル、芳香族ビニル化合物、および不
飽和ニトリルよりなる群から選ばれた1種または2種以
上の単量体1〜80重量%、これらと共重合可能な他の
不飽和単量体0〜30重量%からなる単量体混合物を重
合してなる、重合体のTgが−20〜60℃である少な
くとも1段階、の(A)段階の重合体および/または
(B)段階の重合体10〜90重量部と、(C)段階の
重合体90〜10重量部との組合せからなり、かつ最外
層が(C)段階の重合体よりなる。 - 【請求項2】 多段階重合体の(A)段階および(B)
段階の重合体が、架橋重合体および/またはグラフト重
合体である請求項1記載の軟質樹脂組成物。 - 【請求項3】 多段階重合体の(A)段階および(B)
段階の重合体のTgが25℃以下であり、(C)段階の
重合体のTgが10〜60℃である請求項1または2記
載の軟質樹脂組成物。 - 【請求項4】 多段階重合体の(A)段階、(B)段階
および(C)段階の重合体間の屈折率の差が0.005
以下である請求項1〜3記載の軟質樹脂組成物。 - 【請求項5】 多段階重合体の粒子径が0.03〜0.
5μmである請求項1〜4記載の軟質樹脂組成物。
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JP21674296A JP3449866B2 (ja) | 1996-07-30 | 1996-07-30 | 軟質樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1045998A JPH1045998A (ja) | 1998-02-17 |
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---|---|---|---|---|
JP3433892B2 (ja) * | 1997-09-16 | 2003-08-04 | 三菱レイヨン株式会社 | 加工性良好なアクリルフィルム、およびそのアクリルフィルムを積層した成形品 |
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