JP3449167B2 - 帯電装置 - Google Patents

帯電装置

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JP3449167B2
JP3449167B2 JP11419397A JP11419397A JP3449167B2 JP 3449167 B2 JP3449167 B2 JP 3449167B2 JP 11419397 A JP11419397 A JP 11419397A JP 11419397 A JP11419397 A JP 11419397A JP 3449167 B2 JP3449167 B2 JP 3449167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法を応用
した複写機、プリンター等の画像形成装置において用い
られ、感光体などの被帯電体の表面を一様に帯電させる
帯電装置に係り、特に周回移動する帯電用部材を被帯電
体と接触するように支持する帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンターなどの画像形成装置
では、感光体などの被帯電体の表面を帯電装置により帯
電させ、像光の照射により表面に静電潜像を形成し、現
像剤の付着によりこの静電潜像を可視化する。そして、
現像剤により可視化されたトナー像を記録紙などに転写
させ、トナー像を定着することにより記録画像を得る。
このような画像形成装置で用いられる帯電装置として
は、従来より、コロナ放電などを利用した非接触帯電方
式と、微小ギャップでの放電を利用した帯電ローラなど
による接触帯電方式とがある。
【0003】コロナ放電を利用した帯電装置は、シール
ドケース内に感光体の表面と近接・離隔させてワイヤー
を張架し、このワイヤーに高電圧を印加してコロナ放電
を発生させ、感光体表面に所定の電荷を付与するもので
ある。このような帯電装置は均一な帯電には優れている
ものの、オゾン、NOX などの放電生成物が大量に生成
するためその処理が必要となり、装置の大型化、高コス
ト化を招きやすいという欠点がある。
【0004】そのため、最近では、感光体に帯電電極を
直接接触させて帯電する、接触帯電方式の帯電装置が用
いられている。この帯電装置は、感光体表面に接触させ
て弾性ロールやブラシ等の半導電性部材を配置し、この
半導電性部材に直流あるいは直流と交流との重畳電圧を
印加することによって、接触部近傍の微小間隙で放電を
起こさせ、帯電を行うものである。このほか、特開平4
−232977号公報や特開平5−72869号公報に
開示される帯電装置のように、可撓性を有するフイルム
状部材を円筒状に形成した帯電電極を用い、これを支持
ロールの周面に当接させるように支持して、撓ませた状
態で感光体に接触させる装置が提案されている。この帯
電電極は、支持ロールの回転駆動により周面が感光体と
接触しながら無端移動するようになっている。
【0005】上記のような接触帯電方式の帯電装置は、
コロナ放電を利用しないためオゾンの発生量が極めて少
なく、また感光体に接触しているため、装置の小型化、
軽量化に適しているという利点を有している。さらに、
弾性ロールやブラシ、あるいはフィルム状の帯電電極を
感光体と接触させて回転させるような方式では、感光体
が傷などの損傷を受けにくくなり、トナーや紙粉などが
混入した場合でも接触部で蓄積していくことがないた
め、異常放電が防止できる等の利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記接
触帯電方式の帯電装置では、以下に示すような問題点が
ある。上記のような接触帯電方式により帯電しても、感
光体表面には均一な帯電がなされず、プロセス方向に対
し垂直な方向にスジ状の帯電ムラを生じる場合がある。
このような状態で通常の電子写真プロセスである露光/
現像/転写/定着を行うと、出力画像には帯電ムラに対
応した画像ムラを生じる。特に中間調の再現時には、こ
れらの現象は顕著に現れ、高品質な画像が得られないと
いう欠点がある。
【0007】本願発明者らがプロセス方向に対し垂直な
方向の上記帯電ムラを詳細に観察すると、ロールやフィ
ルムのピッチ(周長)毎に発生しているのが分かり、ロ
ールやフィルムの伸長度や膜厚ムラ等による弾性ムラに
より、接触部近傍の微小空隙が変化し、放電安定性が得
られないことによって発生することが判明した。このよ
うな帯電ムラは、ロールやフィルムの外形精度を上げれ
ばある程度は改善できるが、弾性体であるロールやフィ
ルムの外形精度を上げることは難しく、歩留りの低下か
らコストアップにつながるという問題がある。
【0008】一方、特開平2−309371号公報で
は、感光体と帯電部材に周速差をつけ、感光体に対し帯
電電極を速く移動させることにより、回転を安定させて
均一な帯電を行う方式が提案されているが、このような
方式においても、ロールやフィルムの周長毎に発生する
帯電ムラを解消することはできない。
【0009】また特開平3−100674号公報では、
直流と交流との重畳電圧を印加するとともに、交流電圧
の周波数と感光体のプロセス速度および放電領域幅を規
定することによって、たとえ帯電ムラが生じても目には
目立ちにくい画像の周波数領域に押しやることにより、
高品質な画像を得ようとする装置が提案されている。し
かしながら交流電圧を印加することにより放電を行う
と、放電による感光体表面のダメージが大きく、感光体
の交換時期が短くなることによりコストアップにつなが
るという大きな問題がある。また直流電圧のみを印加す
る場合に比べて、オゾン等の放電生成物の量が多く、所
期の目的でもある放電生成物の発生量を低減できないと
いう問題がある。
【0010】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、回転式の帯電電極の周
長毎に発生する帯電ムラを、交流電圧を使用することな
く解消し、感光体へのダメージが少なく、また放電生成
物の発生量が少ない状態で高品質な画像を得ることがで
きる帯電装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本願に係る発明は、 周回移動する被帯電体の表
面に接触するように支持される帯電用部材と、該帯電用
部材に直流電圧を印加する電源とを備え、 前記被帯電
体と前記帯電用部材との接触部の近傍における微小間隙
で放電を生じさせて前記被帯電体を帯電する帯電装置に
おいて、 前記帯電用部材は、無端状に形成された半導
電性の可撓性フィルムであり、 該可撓性フィルムの無
端状周面の内側に挿通され、この周面長より周長の短い
円筒状の電極支持部材と、 該帯電用部材を、前記被帯
電体と接触しながら無端移動するように周回駆動する駆
動手段とを有し、 前記帯電用部材の周面の移動速度を
Vc(mm/sec)、該帯電用部材の周長をLc(m
m)、前記被帯電体の周面の移動速度をVp(mm/s
ec)としたときに、 Vc/Vp≧n×Lc、n≧2 を満足するように、前記帯電用部材の周面の移動速度V
c(mm/sec)、前記帯電用部材の周長Lc(m
m)、及び前記被帯電体の周面の移動速度Vp(mm/
sec)が設定されているものとする。
【0012】そして、前記駆動手段は、前記電極支持部
材との間に前記帯電用部材を挟み込むように支持された
ロール状部材を有するものとし、該ロール状部材の回転
によって前記帯電用部材を周回駆動することもできる。
また、前記帯電用部材には、前記ロール状部材を介して
直流電圧が印加されるものを採用することもできる。
【0013】上記のような帯電装置は、回転可能な帯電
用部材の移動速度および周長と、被帯電体の移動速度と
の関係を制御することにより、プロセス方向に対し垂直
な方向にスジ状の帯電ムラが生じても、目には目立ちに
くい画像の周波数領域に押しやることが可能となり、高
品質な画像を得ることができる。これは、以下の理由に
より達成できる。
【0014】画像ムラの目立ちやすさを表す一つの指標
として、各空間周波数に対するコントラスト感度特性を
表わす視覚系の空間周波数特性、すなわちMTFがあ
り、これを図7に示す。この図では、縦軸の値が小さい
ほど、画像ムラ(濃度ムラ)を視覚によって判別するこ
とが難しくなることを示している。空間周波数が1(c
ycle/mm)のとき、画像濃度ムラは最も目立ちや
すく、それ以降は激減しており、2(cycle/m
m)では最大値の1/3程度まで減少し、4(cycl
e/mm)以降はほとんど目による分解はできない。
【0015】この現象を利用して、たとえ帯電ムラが生
じても人の目に分解できない周波数帯域に帯電ムラをシ
フトさせ、最終的に人が見る画像においては、画像ムラ
のない画質を得ることができる。
【0016】即ち、被帯電体上の帯電ムラ(電位ムラ)
は帯電用部材の周長Lcのピッチで現れるため、被帯電
体上の電位ムラの空間周波数Fvは、回転可能な帯電用
部材の移動速度をVc、帯電用部材の周長をLc、被帯
電体の移動速度をVpとしたとき、 Fv≧(Vc/Vp)/Lc となる。そこで、Fvが2以上、望ましくは4以上であ
れば、最終的に出力された画像を人が観察しても、画像
ムラとして認識できず、濃度ムラのない画質が得られ
る。したがって、 Vc/Vp≧n×Lc、n≧2、望ましくはn≧4 を満足するように設定すればよい。
【0017】この効果は、回転可能な帯電用部材の移動
速度および周長、被帯電体の移動速度の3つのパラメー
タを制御した場合に有効であり、前述の特開平2−30
9371において示されているような帯電用部材と被帯
電体の周速差を規定しただけでは効果がない。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本願発明に係る実施の形態
を図に基づいて説明する。図1は、本願に係る発明の
実施形態である帯電装置を示す概略構成図であり、図1
(a)は断面図、図1(b)は側面図である。この帯電
装置7は、一定方向に移動可能な電荷受容体(被帯電
体)1との対向位置に支持されており、半導電性のフィ
ルム状部材を無端移動可能な周面を有するように円筒状
に形成した帯電電極2と、この帯電電極2内に挿入さ
れ、帯電電極2を電荷受容体1と接触させるように支持
する、円筒状の電極支持部材3とを有している。さら
に、上記帯電電極2を電極支持部材3との間に挟み込む
ように給電電極5が支持されており、該給電電極5には
直流電源4が接続されている。
【0019】上記電荷受容体1および給電電極5は、そ
れぞれ別々の駆動系を有し、独立にそれぞれの移動速度
を制御できるようになっている。帯電電極2として機能
するシームレスフィルムは、給電電極5の回転に伴って
周回移動し、その移動速度を制御される。電極支持部材
3は、自由に回転できるようになっており帯電電極2と
つれ回りする。これにより、電荷受容体1の移動速度
(プロセス速度)と帯電電極2の移動速度とが独立に制
御される。その際、電荷受容体1の移動速度(プロセス
速度)をVp、帯電電極2の移動速度をVc、帯電電極
2の周長をLcとしたときに、 Vc/Vp≧n×Lc、n≧2 を満足するように設定されている。これらの具体的な値
については後述する。
【0020】上記電荷受容体1は、例えば円筒状の導体
基板1b上に光導電性層1aが積層された構成のもので
あり、該導体基板1bは電気的に接地されている。そし
て、帯電電極2との接触部近傍の微小空隙6で放電が生
じることによって、電荷受容体1の表面が帯電されるよ
うになっている。
【0021】上記帯電電極2は、フィルム状部材の周長
が電極支持部材3の周長よりも大きく形成されており、
電圧を印加していない時には図1に示すように自重で電
荷受容体1と接触している。帯電電極2に電圧が印加さ
れると電荷受容体1との間に発生する静電気力によって
帯電電極2は電荷受容体1の側へ押し付けられ、電荷受
容体1の移動方向にたわんだ形状となる。
【0022】この帯電電極2を構成するフィルム状部材
としては、厚さが30〜200μm程度の可撓性を有す
る半導電性の部材が用いられている。このフィルム状部
材は、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、
ポリエチレン、ポリカーボネイト、ポリオレフィン、ポ
リウレタン、ポリフッ化ビニリデン、アクリルなどの高
分子材料からなるフィルム中にカーボンブラックなどの
導電性粒子を混入することにより形成されており、好ま
しい体積抵抗率となるように導電性粒子の混入量が調整
されている。このとき、体積抵抗率が102 Ω・cm以
下では火花放電が発生しやすく、1011Ω・cm以上で
はドット状の帯電不良を起こしやすいため、103 〜1
10Ω・cmの範囲で使用するのが望ましい。また、電
荷受容体1に直接接触することを考慮して、フィルム状
部材の引張弾性率は10〜280Kg/mm2 程度であ
ることが望ましい。上記帯電電極2として、本実施形態
では上記材料を適宜に選択することができるが、例え
ば、ポリカーボネイトにカーボンブラックを混入した厚
さ50μm、体積抵抗率105 Ω・cmの可撓性のフィ
ルムチューブを用いることができる。この帯電電極2の
材料及び体積抵抗率による帯電効果は後述する。
【0023】上記電極支持部材3は、電荷受容体1と間
隔をおいて対向するように配置されており、帯電電極が
撓んだ状態で電荷受容体1と接触するように支持してい
る。この電極支持部材3は絶縁性の材料でロール状に形
成されており、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリオレフ
ィン、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、アクリ
ル、POM、フェノール、フッ素等の高分子材料や、強
度を上げるために内部に金属シャフトを内装し、表面は
上記の絶縁性材料で構成されるものなどが好適に用いら
れる。本実施形態では金属シャフトの周囲にポリウレタ
ン樹脂層を形成したロール状部材が用いられている。
【0024】上記電源4は、電荷受容体1の帯電工程で
帯電電極2に直流電圧を印加できるものである。この電
源4の印加電圧については後述する。
【0025】上記給電電極5は、帯電電極2の周面と接
触するように支持されるロール状部材であり、回転可能
に支持されている。この給電電極5は、帯電電極2に帯
電用の電圧を供給するため、導電性材料で形成されてお
り、例えばアルミニウム、SUSなどの金属、あるいは
体積抵抗率が帯電電極2の体積抵抗率以下になるように
形成された導電性高分子材料などが用いられる。本実施
形態では、給電電極5としてアルミニウムを用いてい
る。
【0026】このような帯電装置では、電源4から給電
電極5を介して帯電電極2に所定の電圧が印加される
と、帯電電極2は電荷受容体1との間に発生する静電気
力によって電荷受容体1の側へ押し付けられるととも
に、給電電極5の回転に伴って周回移動する。このと
き、帯電電極2は電荷受容体1の移動方向と同方向に移
動するとともに、電極支持部材3に支持されながら一定
の接触圧で電荷受容体1と当接しており、該帯電電極2
は電荷受容体1との接触部近傍でその移動方向に膨らん
だような形状となる。そして、帯電電極2に印加される
電圧によって、帯電電極2と電荷受容体1との接触部近
傍の微小間隙6で放電が生じ、空気のイオン化が発生す
る。給電電極5に電源4の負極性側が接続されている
と、マイナスのイオン又は電子が電荷受容体1側に流れ
てこれを帯電し、プラスのイオンは帯電電極2側へ到達
して中和される。
【0027】また、帯電電極2は抵抗が十分大きいため
放電は安定し、花火放電に至ることはないとともに、帯
電電極2に半導電性抵抗体を用いたことにより、空隙の
どの部分にも過大な電流が流れるのを防止することが可
能である。
【0028】次に、上記帯電装置の帯電能力を確認する
ために行った帯電テストについて説明する。上記帯電電
極2には、比較のため異なる材料もしくは体積抵抗率か
らなる18種類のフィルム、すなわちPVdF、ナイロ
ン、ポリカーボネイトを用い、体積抵抗率がそれぞれ1
3 、105 、107 Ω・cmとなるように形成した厚
さ30μm、もしくは50μmの可撓性のフィルムチュ
ーブを使用した。また帯電電極2の径はφ5.0mm
に、電極支持部材3の径はφ3.5mmに設定されてい
る。
【0029】図2は、上記帯電装置において、帯電電極
2に直流電圧を印加したときの印加電圧と電荷受容体1
の表面電位との関係を示した図である。この図におい
て、電源4から0V〜−2000Vの直流電圧を印加し
た時の電荷受容体1の表面電位を測定したところ、電荷
受容体1の表面電位は約−550Vの印加電圧から上昇
しはじめ、−2000Vの印加電圧で約−1450Vに
達することが確認された。この間、帯電装置7による異
常放電の発生は見られなかった。また、帯電電極2を構
成するフィルム材料、体積抵抗率およびフィルム膜厚に
ついては、上記全ての場合において良好な結果を得た。
【0030】次に、帯電電極2の移動速度Vcを変化さ
せて、電荷受容体1を所定の電位まで帯電させたときの
電位変動を調べた結果を示す。まず初めに、本実施形態
の比較例として、電荷受容体の移動速度Vpとフィルム
状帯電電極の移動速度Vcとが等しい場合について、電
荷受容体の表面電位を調べる実験を行った。電荷受容体
の移動速度Vpおよび帯電電極の移動速度Vcは略20
(mm/sec)である。図3は、電荷受容体を所定の
電位まで帯電させたときの電荷受容体の電位変動を示す
図である。
【0031】この図に示すように、電荷受容体の電位
は、帯電電極すなわちシームレスフィルムの周長Lcの
1回転分の時間毎に、約23Vの電位ムラが発生してい
ることがわかる。このような電位ムラが発生している条
件下で、画質を確認したところ、電位ムラに対応した画
像濃度ムラが観察された。画像濃度ムラの最大ピッチ
は、帯電電極の周長Lcであり、Lc間にさらに細かな
濃度ムラが観察された。これは図3に示す帯電電極の周
長Lcの1回転分内に発生している細かな電位ムラによ
るもので、よって濃度ムラのピッチは、周長Lc以下の
ものは全て含まれる。この場合の最小空間周波数Fv
は、 Fv=(Vc/Vp)/Lc から求まり、Fv=0.064(cycle/mm)で
ある。したがって、これより大きな空間周波数成分が存
在するため、目に目立つ画像濃度ムラとして認識され
る。
【0032】次に、本実施形態の帯電装置7において、
Fvが2あるいは4(cycle/mm)を満足するよ
うな条件下での電位ムラおよび画像ムラを評価した。帯
電電極2の内径、電極支持部材3の径、電荷受容体1の
移動速度Vpは同じで、帯電電極2の移動速度Vcを略
630(mm/sec)にした場合と1260(mm/
sec)以上にした場合において、同様に電位ムラおよ
び画像濃度ムラを観察した。この条件下では、前述した
ように、 Vc/Vp≧n×Lc、n=2あるいは4 ・・・・
・・ (1) を満足する。
【0033】その結果、電位ムラの電位バラツキ量はほ
とんど変化しないのに対し、そのピッチは帯電電極のフ
ィルムピッチに対応しており、従って帯電電極2の移動
速度Vcが大きくなるにつれて、より細かな周波数の電
位ムラが観察された。また画像ムラは、電位ムラに対応
しており、Vcが略630(mm/sec)においてか
なり改善されており、Vcを1260(mm/sec)
以上にすると目につくような画像ムラはほとんど観察さ
れず、高品質な画像が得られることが確認された。ま
た、帯電電極2を構成するフィルム材料、体積抵抗率及
びフィルム膜厚については、上記全ての場合において同
様の結果を得た。
【0034】次に、帯電電極2の径がφ3.0mmで電
極支持部材3の径がφ2.0mmの組合せと、帯電電極
2の径がφ10.0mmで電極支持部材3の径がφ8.
5mmの組合わせの場合において、同様のテストを行っ
た。帯電電極2の径がφ3.0mmのときの電荷受容体
1の移動速度Vpを20mm/secとし、帯電電極2
の径がφ10.0mmのときの電荷受容体1の移動速度
Vpを10mm/secとした。
【0035】まず、本実施形態の比較例として、帯電電
極の移動速度Vcと電荷受容体の移動速度Vpとが等し
い場合について、電荷受容体の表面電位を測定した。そ
の結果、帯電電極の径がφ3.0mmとφ10mmのい
ずれの場合においても、電位ムラは帯電電極の周長Lc
のピッチ毎に発生し、画像濃度ムラとして観察された。
【0036】次に、式(1)を満足するように、それぞ
れのVc、Vpを設定した。すなわち、帯電電極2の径
がφ3.0mmの場合において、n=2あるいは4を満
足するVcは、略380(mm/sec)あるいは略7
60(mm/sec)であり、帯電電極2の径がφ1
0.0mmの場合において、n=2あるいは4を満足す
るVcは、略630(mm/sec)あるいは略126
0(mm/sec)である。このような条件で電荷受容
体1の表面電位を測定したところ、n=2であれば、等
速時に比べ、画像ムラはかなり改善され、n=4であれ
ば画像ムラはほとんど観察されず、さらにn=4以上と
すればさらなる改善効果が得られることが確認された。
【0037】図4は、本実施形態の帯電装置7におい
て、帯電電極2の周長Lcを3π、5π、10πと変え
た場合の電荷受容体の移動速度(プロセス速度)Vpと
帯電電極の移動速度Vcとの関係を示す図である。この
図では、それぞれのLcの直線に対し矢印で示した上側
の領域が本願発明の有効な領域を示している。高速適正
があるのは、帯電電極2の径が小さい場合であるが、一
般に加工精度上、帯電電極の径が小さくなるほど、シー
ムレスフィルムの伸直度が悪くなり、電位ムラが発生し
やすくなる。従って、従来の帯電装置のような使い方で
は、画像ムラが大きく、実用的ではない。しかし、本実
施形態の帯電装置によれば、Vcを適宜に選択すること
により、電荷受容体1の移動速度Vpが速くても、高品
質な画像を得ることができる。また帯電電極2の径を小
さくすることができ、より一層の小型化が図れるという
利点もある。
【0038】図5及び図6は、本願発明に係る帯電装置
と同様に帯電電極を駆動制御した帯電装置の他の例を示
す概略構成図である。図5に示す帯電装置は、金属から
なる導電性の円筒状芯金11の周囲に、半導電性材料か
らなる弾性体層12が形成されたロール状の帯電電極1
3を備えており、弾性体層12の表面には、電荷受容体
1のピンホールによるリーク電流を防止するために抵抗
の高い誘電体層15が被覆されている。また、芯金11
には、直流電圧を印加するための電源14が接続されて
いる。本実施形態では、芯金11として、鉄又はステン
レスが用いられており、弾性体層12として、カーボン
ブラックを混合することにより体積抵抗率を105 Ω・
cmに調整したエチレンプロピレンゴムが用いられてい
る。また、誘電体層15として、カーボンブラックを含
有することにより体積抵抗率を108 〜1012Ω・cm
に調整したアクリル樹脂が用いられている。
【0039】また、上記帯電装置は、帯電電極13が図
示しない駆動源により電荷受容体1と独立に回転駆動さ
れており、帯電電極13と電荷受容体1との移動速度が
それぞれ独立に制御されるようになっている。このと
き、帯電電極13の移動速度をVc、帯電電極13の周
長をLc、電荷受容体1の移動速度をVpとすると、V
c/Vp≧n×Lc、n≧2を満足するように設定され
ている。このような帯電装置では、図1に示す帯電装置
と同様に、プロセス方向に対し垂直な方向に筋状の帯電
ムラが生じても、目に目立ちにくい画像の周波数領域に
押しやることが可能であり、画像ムラのほとんどない高
品質な画像を得ることができる。
【0040】また、図6に示す帯電装置は、金属からな
る芯金21の周囲に、半導電性材料からなるブラシ毛2
2をほぼ均等に植毛した帯電電極23を備えている。ま
た、芯金21には、直流電圧を印加するための電源24
が接続されている。本実施形態では、芯金21として、
鉄又はステンレスが用いられており、ブラシ毛22とし
て、カーボンブラックを混合することにより体積抵抗率
を105 Ω・cmに調整したアクリル繊維が用いられて
いる。なお、このブラシ毛22の材料は、アクリル繊維
に限ったものではなく、レーヨン、ポリエステル、ナイ
ロン等のように繊維状に形成できるものであればどのよ
うな材質のものを用いてもよい。
【0041】また、上記帯電装置は、帯電電極23が図
示しない駆動源により電荷受容体1と独立に回転駆動さ
れており、帯電電極23と電荷受容体1との移動速度が
それぞれ独立に制御されるようになっている。このと
き、帯電電極23の移動速度をVc、帯電電極13の周
長をLc、電荷受容体1の移動速度をVpとすると、 Vc/Vp≧n×Lc、n≧2 を満足するように設定されている。このような帯電装置
では、図1に示す帯電装置と同様に、プロセス方向に対
し垂直な方向に筋状の帯電ムラが生じても、目に目立ち
にくい画像の周波数領域に押しやることが可能であり、
高品質な画像を得ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれ
ば、被帯電体表面に電位ムラがあっても電位ムラの周波
数帯域を高周波側にシフトさせることにより、電位ムラ
により発生する画像ムラを人の目が識別できない空間周
波数帯域にシフトさせることができる。このため、画像
ムラがほとんどない均一で高品質な画像を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願に係る発明の一実施形態である帯電装置を
示す概略構成図である。
【図2】図1に示す帯電装置において、帯電電極に印加
する直流電圧と、帯電された電荷受容体の表面電位との
関係を示す図である。
【図3】上記帯電装置の比較例における電荷受容体の表
面電位の測定結果を示す図である。
【図4】図1に示す帯電装置において、帯電電極の周長
Lcを変えた場合の電荷受容体の移動速度Vpと帯電電
極の移動速度Vcとの関係を示す図である。
【図5】本願発明に係る帯電装置と同様に帯電電極を駆
動制御した帯電装置の他の例を示す概略構成図である。
【図6】本願発明に係る帯電装置と同様に帯電電極を駆
動制御した帯電装置の他の例を示す概略構成図である。
【図7】視覚のMTFを示す図である。
【符号の説明】
1、電荷受容体 2、帯電電極 3、電極支持部材 4、直流電源 5、給電電極 6、放電領域 7、帯電装置 11、芯金 12、弾性体層 13、帯電電極 14、直流電源 15、誘電体層 21、芯金 22、ブラシ毛 23、帯電電極 24、直流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−62933(JP,A) 特開 平4−232977(JP,A) 特開 平7−20733(JP,A) 特開 平5−72869(JP,A) 特開 平5−188733(JP,A) 特開 平5−273844(JP,A) 特開 平9−6090(JP,A) 特開 平6−149004(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/16 103

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周回移動する被帯電体の表面に接触す
    るように支持される帯電用部材と、該帯電用部材に直流
    電圧を印加する電源とを備え、 前記被帯電体と前記帯電用部材との接触部の近傍におけ
    る微小間隙で放電を生じさせて前記被帯電体を帯電する
    帯電装置において、前記帯電用部材は、無端状に形成された半導電性の可撓
    性フィルムであり、 該可撓性フィルムの無端状周面の内側に挿通され、この
    周面長より周長の短い円筒状の電極支持部材と、 該帯電用部材を、前記被帯電体と接触しながら無端移動
    するように周回駆動する駆動手段とを有し、 前記帯電用部材の周面の移動速度をVc(mm/se
    c)、該帯電用部材の周長をLc(mm)、前記被帯電
    体の周面の移動速度をVp(mm/sec)としたとき
    に、 Vc/Vp≧n×Lc、n≧2 を満足するように、前記帯電用部材の周面の移動速度V
    c(mm/sec)、前記帯電用部材の周長Lc(m
    m)、及び前記被帯電体の周面の移動速度Vp(mm/
    sec)が設定されていることを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段は、前記電極支持部材と
    の間に前記帯電用部材を挟み込むように支持されたロー
    ル状部材を有し、該ロール状部材の回転によって前記帯
    電用部材を周回駆動するものであることを特徴とする請
    求項1に記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 前記帯電用部材には、前記ロール状部
    材を介して直流電圧が印加されるものであることを特徴
    とする請求項2に記載の帯電装置。
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