JP3448926B2 - 除湿カップ用の集積紙蓋 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、廃棄時の処理,処分が
容易な除湿カップ用の紙蓋であって、流通,販売時に、
集積包装用のトレー又はホルダーとして用いる除湿カッ
プ用の集積紙蓋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、紙製又はプラスチック製のカ
ップ状容器に、塩化カルシウムなどの除湿剤を収容し
て、図４に示すような、多数の通気孔(71,71,71,…)を
設けたプラスチック成形蓋(70)を被せた除湿カップ(60)
が用いられているものであって、この除湿カップ(60)の
複数個を、プラスチック発泡トレー(80)などに収容し
て、シュリンク包装(81)して流通,販売されているもの
である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】最近の、地球環境に係
る廃棄物処理問題に関連して、前述した従来の除湿カッ
プにおいては、プラスチック製のカップ状容器や成形蓋
や発泡トレーなどに替えて、廃棄時の処理,処分が容易
な紙製の、カップ状容器や蓋やトレーなどを採用する傾
向が高まっているものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上のような傾向に応え
て、本発明は、図１，図２に示すように、それぞれ長方
形状の、第１の側面板(20)と多数の通気孔(31,31,31,
…) を設けた蓋面板(30)と第２の側面板(20)とを、横の
折り目線（符号がない１点鎖線、以下同じ）を介して順
に連設し、前記第２側面板(20)に除湿カップ(60)との嵌
合孔(41)を設けた下面板(40)と糊代片(50)とを、前記横
の折り目線と平行な折り目線を介して順に連設した除湿
カップ用の紙蓋ブランクであって、この除湿カップ用の
紙蓋ブランクの複数枚を、縦の切れ目線(a,a, …) を介
してそれぞれ連設して、左右を開放した角筒状に製箱し
たことによって、使用時には除湿カップ用の紙蓋であっ
て、流通，販売時に、集積包装用のトレーとして用いる
除湿カップ用の集積紙蓋を提供するものである。

【０００５】また本発明は、図１,図３に示すように、
前記の除湿カップ(60)との嵌合孔(41)が、除湿カップ(6
0)のトップカール(61)の外周形状にほゞ等しい内周形状
の嵌合孔(41)であって、この嵌合孔(41)の前後の内周辺
に、トップカール(61)の下部を繋止する長方形状の繋止
片(42)を、横の折り目線を介してそれぞれ連設したこと
によって、同様に使用時には除湿カップ用の紙蓋であっ
て、流通,販売時に、集積包装用のトレー又はホルダー
として用いる除湿カップ用の集積紙蓋を提供するもので
ある。

【０００６】

【実施例】図１は、本発明の実施例における、除湿カッ
プ用の集積紙蓋のブランクの平面図である。すなわち、
それぞれ長方形状の、側面板(20)と多数の通気孔(31,3
1,31,…)を設けた蓋面板(30)と側面板(20)と除湿カップ
(60)のトップカール(61)の外径にほゞ等しい円形の嵌合
孔(41)を設けた下面板(40)と糊代片(50)とを、横の折り
目線(符号がない１点鎖線)を介して順に連設して、この
嵌合孔(41)の前後の内周辺に、トップカール(61)の下部
を繋止する長方形状の繋止片(42)を、横の折り目線を介
してそれぞれ連設した除湿カップ用の紙蓋ブランクで、
この除湿カップ用の紙蓋ブランクの３枚を、縦の切れ目
線(a,a)を介してそれぞれ連設した除湿カップ用の集積
紙蓋のブランクであって、取扱い方法などの通常の印刷
をした４００g/m²のコートボール紙を用いて、打抜型を
用いた通常の打抜工程で、３個の除湿カップ(60,60,60)
を集積包装する、縦×横が２５０×２７０mmの除湿カッ
プ用の集積紙蓋のブランクを作製した状態を示したもの
である。

【０００７】図２は、本実施例の除湿カップ用の集積紙
蓋における、流通,販売時に、集積包装用のトレーとし
て用いる状態を示す斜視図である。すなわち、図１に示
す除湿カップ用の集積紙蓋のブランクの、全ての横の折
り目線を山折り(外面(印刷面)側が山になる、以下同じ)
して、通常の機械的な製箱工程(サック貼り工程と通称
する)で、側面板(20,20,20)と糊代片(50,50,50)とを接
着して左右を開放した角筒状に製箱した後に、逆転して
下面板(40,40,40)を上に蓋面板(30,30,30)を下にして、
この下面板(40,40,40)に設けた内径７３mmの嵌合孔(41,
41,41)に、トップカール(61)の外径が７２mmで底部(62)
の外径が５３mmで高さが８０mmの、３個の除湿カップ(6
0,60,60)の底部(62,62,62)をそれぞれ収容(嵌合孔(41)
と底部(62)との間に、約１０mmの隙間がある)して、従来
と同様にシュリンク包装(81)した、集積包装用のトレー
として用いる流通,販売時の状態を示したものである。

【０００８】図３は、本実施例の除湿カップ用の集積紙
蓋における、使用時に、除湿カップ用の紙蓋として用い
る状態を示す断面図である。すなわち、図１に示す除湿
カップ用の集積紙蓋のブランクを、前述した通常の機械
的な製箱工程で左右を開放した角筒状に製箱した後に、
また、図２に示す集積包装用のトレーとして用いた除湿
カップ用の集積紙蓋から、３個の除湿カップ(60,60,60)
を取出した後に、縦の切れ目線(a,a)を切断して３枚の
除湿カップ用の紙蓋に分割して、この除湿カップ用の紙
蓋を除湿カップ(60)に被せて、下面板(40)に設けた嵌合
孔(41)に除湿カップ(60)のトップカール(61)を嵌合させ
た、除湿カップ用の紙蓋として用いる使用時の状態を示
したものである。

【０００９】すなわち、本実施例の除湿カップ用の集積
紙蓋においては、前記の除湿カップ(60)との嵌合孔(41)
が、除湿カップ(60)のトップカール(61)の外径にほゞ等
しい円形の嵌合孔(41)であって、この嵌合孔(41)の前後
の内周辺に、トップカール(61)の下部を繋止する長方形
状の繋止片(42)を、横の折り目線を介してそれぞれ連設
したことによって、前述したように、縦の切れ目線(a,
a)を切断して３枚の除湿カップ用の紙蓋に分割して、こ
の除湿カップ用の紙蓋を除湿カップ(60)に被せて、軽く
押込むだけで、"カチッ"と１動作で嵌合孔(41)にトップ
カール(61)が嵌合するものであって、コートボール紙と
横の折り目線との反発力で、図３に示すように、確実に
長方形状の繋止片(42)がトップカール(61)の下部を繋止
するものであって、使用時に除湿カップ(60)に被せて、
１動作で嵌合して確実に繋止できる除湿カップ用の紙蓋
が得られたものである。

【００１０】特に、本実施例の除湿カップ用の集積紙蓋
においては、前述した図３に示すように、１動作で嵌合
孔(41)にトップカール(61)が嵌合して、確実に繋止片(4
2)がトップカール(61)の下部を繋止するために、前述し
た通常の機械的な製箱工程で左右を開放した角筒状に製
箱した後に、縦の切れ目線(a,a)を切断しないで、その
まま下面板(40,40,40)に設けた嵌合孔(41,41,41)に、３
個の除湿カップ(60,60,60)のトップカール(61,61,61)を
それぞれ嵌合させるだけで、従来のシュリンク包装(81)
を省略して、流通,販売時に、集積包装用のホルダーと
して用いることが出来るものである。

【００１１】なお、本実施例における除湿カップ(60)に
ついては、図３に示すように、通常の紙製のカップ状容
器(7oz,HotCup)を用いて、トップカール(61)にそれぞれ
熱接着した透湿性が良好な不織布(63)と多数の透水孔を
設けた樹脂フィルム(64)との間に、除湿剤として塊状の
塩化カルシウム(65)を収容した除湿カップ(60)であっ
て、本実施例における除湿カップ(60)の、除湿カップ用
の紙蓋を被せて用いる使用時には、蓋面板(30)に設けた
多数の通気孔(31,31,31,…)と透湿性が良好な不織布(6
3)とを経由して、塊状の塩化カルシウム(65)が周辺空気
中の水蒸気を吸収して、吸収した水蒸気が水滴になっ
て、多数の透水孔を設けた樹脂フィルム(64)を経由し
て、紙製のカップ状容器内の、同様にトップカール(61)
に熱接着した樹脂フィルム袋(66)に溜まるものである。
なお、流通,販売時には、図示しないアルミ箔積層蓋材
で、トップカール(61)の上部を密封して集積包装されて
いるものである。

【００１２】

【発明の効果】以上、実施例に示すとおり、本発明の除
湿カップ用の集積紙蓋においては、それぞれ長方形状
の、側面板(20)と多数の通気孔(31,31,31,…)を設けた
蓋面板(30)と側面板(20)と除湿カップ(60)との嵌合孔(4
1)を設けた下面板(40)と糊代片(50)とを、横の折り目線
を介して順に連設した除湿カップ用の紙蓋ブランクであ
って、この除湿カップ用の紙蓋ブランクの複数枚を、縦
の切れ目線(a,a,…)を介してそれぞれ連設して、左右を
開放した角筒状に製箱したことによって、また前記の除
湿カップ(60)との嵌合孔(41)が、除湿カップ(60)のトッ
プカール(61)の外周形状にほゞ等しい内周形状の嵌合孔
(41)であって、この嵌合孔(41)の前後の内周辺に、トッ
プカール(61)の下部を繋止する長方形状の繋止片(42)
を、横の折り目線を介してそれぞれ連設したことによっ
て、使用時に除湿カップ(60)に被せて、１動作で嵌合し
て確実に繋止できる除湿カップ用の紙蓋が得られたもの
であって、使用時には除湿カップ用の紙蓋であって、流
通,販売時に、集積包装用のトレー又はホルダーとして
用いる除湿カップ用の集積紙蓋を提供できるものであ
る。

【００１３】加えて、本発明の除湿カップ用の集積紙蓋
においては、従来の除湿カップにおける、プラスチック
製のカップ状容器や成形蓋や発泡トレーなどに替えて、
廃棄時の処理,処分が容易な紙製の、除湿カップ用の紙
蓋と集積包装用のトレー又はホルダーとを兼ねた、作製
費用が廉価な除湿カップ用の集積紙蓋が得られたもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における、除湿カップ用の集積
紙蓋のブランクの平面図である。

【図２】実施例の除湿カップ用の集積紙蓋における、流
通,販売時に、集積包装用のトレーとして用いる状態を
示す斜視図である。

【図３】実施例の除湿カップ用の集積紙蓋における、使
用時に、除湿カップ用の紙蓋として用いる状態を示す断
面図である。

【図４】従来の除湿カップ(60)における、流通,販売時
の状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

２０ …側面板 ３０ …蓋面板 ３１,７１ …多数の通気孔 ４０ …下面板 ４１ …嵌合孔 ４２ …繋止片 ５０ …糊代片 ６０ …除湿カップ ６１ …トップカール ６２ …底部 ６３ …透湿性が良好な不織布 ６４ …多数の透水孔を設けた樹脂フィルム ６５ …塊状の塩化カルシウム ６６ …樹脂フィルム袋 ７０ …プラスチック成形蓋 ８０ …プラスチック発泡トレー ８１ …シュリンク包装 ａ …縦の切れ目線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B01D 53/26 B65D 71/08

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】それぞれ長方形状の、第１の側面板(20)と
   多数の通気孔(31,31,31,…) を設けた蓋面板(30)と第２
   の側面板(20)とを、横の折り目線を介して順に連設し、
   前記第２側面板(20)に除湿カップ(60)との嵌合孔(41)を
   設けた下面板(40)と糊代片(50)とを、前記横の折り目線
   と平行な折り目線を介して順に連設した除湿カップ用の
   紙蓋ブランクであって、この除湿カップ用の紙蓋ブラン
   クの複数枚を、縦の切れ目線(a,a, …) を介してそれぞ
   れ連設して、左右を開放した角筒状に製箱したことを特
   徴とする除湿カップ用の集積紙蓋。
2. 【請求項２】前記の除湿カップ(60)との嵌合孔(41)が、
   除湿カップ(60)のトップカール(61)の外周形状にほゞ等
   しい内周形状の嵌合孔(41)であって、この嵌合孔(41)の
   前後の内周辺に、トップカール(61)の下部を繋止する長
   方形状の繋止片(42)を、横の折り目線を介してそれぞれ
   連設したことを特徴とする、請求項１に記載の除湿カッ
   プ用の集積紙蓋。