JP3447061B2 - 管状掘削装置用格納シャフトを有する半水没型移動式掘削船 - Google Patents

管状掘削装置用格納シャフトを有する半水没型移動式掘削船

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JP3447061B2 JP50212799A JP50212799A JP3447061B2 JP 3447061 B2 JP3447061 B2 JP 3447061B2 JP 50212799 A JP50212799 A JP 50212799A JP 50212799 A JP50212799 A JP 50212799A JP 3447061 B2 JP3447061 B2 JP 3447061B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、少なくとも２つのフロート体と、少なくと
も２つのフロート体上の１つ又はそれ以上のコラムによ
り支持され、かつ、掘削機を有するプラットフォーム
と、ライザー、掘削パイプ、ケーシング、ライナー（li
ner）のような管状掘削装置用格納手段とを備えた羊水
没型掘削船に関する。
この種の羊水没型移動式掘削船は一般的に知られてい
る。このような掘削船は空間を挟んで互いに平行に配置
され、それぞれがプラットフォームを支える２つ又はそ
れ以上のコラムを備える、２つのフロート体から通常構
成されている。掘削機はこのプラットフォームに一般的
には中央に配設される。このプラットフォームはさらに
乗組員用宿泊設備、作業エリア、及び、ライザー、掘削
パイプ、ケーシング、ライナー等の形態の管状掘削装置
のような掘削装置用格納エリア／格納手段を備えてい
る。この種の羊水没型移動式掘削船は、例えば北海のよ
うなおよそ300mまでの比較的浅い水深での使用のために
本来設計されている。掘削船はフローティング位置のフ
ロート体を備える一種のカタマラン船（catamaran）の
ように意図された目的地まで移動させることができ、ま
た、目的地に到達すると、特に大波への抵抗力を付与し
て荒海での掘削船の作業性を改善するために、フロート
体は水面以下に沈むため通常水のバラストで満たされ
る。およそ300mまでの水深での掘削のために、掘削プラ
ットフォームのいわゆるメインデッキ上には特にライザ
ー、掘削パイプ、ケーシング、及びライナーの全ての管
状掘削装置を格納するため十分なスペースがある。仮
に、この種の羊水没型移動式掘削船がさらに深い海で用
いられる場合には、さらに多数の対応するライザーが必
要になる。800m程までの水深では、一般的に余分のライ
ザー及び他の必要とされる管状掘削装置のための十分な
スペースをデッキ上に作ることが可能である。しかし、
この場合の欠点は掘削船全体の安定性が、メインデッキ
上に格納された比較的大きな重量により損なわれること
である。しかし、羊水没状態でもそうであるように安定
性の確保はこれらライザーの重量増加に関連してこのよ
うな掘削機における実際問題として非常に重要である。
しかし、従来の羊水没型の主として小形掘削船は、800m
程度以上の水深用の十分な掘削装置を移動させることが
できなかった。この問題は、この種の移動式掘削船を重
い掘削装置が格納された余分の船荷船で随行することに
より解決することができるが、これに伴う不利益は明ら
かである。他の可能性としては、より大きな、それ故よ
り高価な羊水没型移動式掘削船を使用することである。
本発明の目的は、改善された羊水没型移動式掘削船を
提供すること、詳細には、1000〜1100mまでの、あるい
はさらに深い水深などの比較的深い水深で、いわゆる
「スタンドアロン」掘削船として使うことのできるこの
種の掘削船を提供することである。
この目的は、格納手段が１つ又はそれ以上の上記コラ
ムに配置された１つ又は２つ以上のシャフトを備え、プ
ラットフォームから下方に伸び、上記掘削装置のうち多
数のものを垂直に配置できる、本発明により達せられ
る。細長い管状掘削装置をコラムへ収容することにより
追加の積荷スペースが生じ、加えて、比較的重い管状掘
削装置がコラムに格納されると、間違いなく積荷の重心
が低位置に移動し、掘削船の安定性に非常に好ましい。
一般的に既にこの種の羊水没型掘削船にあるホイスト装
置、又は必要に応じて特に採用されたホイスト装置によ
り、１つのシャフト又はそれ以上のシャフトに格納され
た管状掘削装置はシャフトから垂直方向に引き出すこと
ができ、掘削機に補充されるために、従来の取扱装置上
で配置され、水平方向に向けられ、掘削機に配置され、
掘削機により掘削ストリングに加えられる。
シャフト内の積荷の移動を防止するため、また、シャ
フトを最適に満たすため、本発明によると、上記シャフ
トに垂直かつ所定位置で（水平面に対して）配置された
管状掘削装置を保持するため、シャフト、好ましくはそ
れぞれのシャフトがラックなどのガイドシステムを備え
ることが好ましい。この種のガイドシステムとしては、
例えばそれぞれの格子の開口部がシャフトに配置される
管状掘削装置を通すのに適切な、１つ、２つ、又はそれ
以上の格子状の水平に配置されたラックを備えたものを
例示することができる。
管状掘削装置のシャフトからの引出しやシャフトの中
への配置を容易にするために、本発明においては、シャ
フトが上部で開口（完全に開口）しているか、又は少な
くとも開口できる（完全に開口できる）ことが好まし
い。管状掘削装置は、シャフト内の特定の除去位置まで
シャフト内を移動させることなく、シャフトから取り出
すことができる。というのは、管状掘削装置は、シャフ
トから垂直方向に直接上方へ持ち上げることができるか
らである。したがって、それらはまた、シャフト内へ垂
直に下ろすことにより所定位置に直接配置することがで
きる。
シャフトからの取出しやシャフト内への収容のため、
管状掘削装置に比較的容易にアクセスすることができる
ようにするには、プラットフォームのメインデッキから
計測して、シャフトの長さがその中に配置される管状掘
削装置の長さよりも浅い深さを備えることにより、この
シャフトに配置されている状態の管状掘削装置をメイン
デッキ上方に突出させることができる。この方法による
と、管状掘削装置を取り出したり、収容したりするため
のハンドリング手段を装着するために、管状掘削装置の
上端部に比較的容易にアクセスすることができるように
されている。さらなる利点は、この方法によるとコラム
の高さよりも長いシャフトに管状掘削装置を格納するこ
とができることである。シャフト内に収容される管状掘
削装置は超過した長さが掘削船全体の安定性に反する影
響があるという事実を除いて、所望の長さにすることが
できる。
シャフトに配置された管状掘削装置への損傷を防ぐた
めに、この管状掘削装置がメインデッキの上方に突出す
るとき、レールやバンパーシステムのような保護手段を
シャフト開口部の周りのメインデッキ上に配設すること
ができ、シャフトに収容されメインデッキ上方に突出す
る管状掘削装置の端部を衝突のような外からの機械的衝
撃から保護することができる。例えば、メインデッキ上
を往来する輸送手段又はホイスト（クレーン）装置のコ
ンポーネントからの損傷はこの方法で防止できる。
災害発生時に、特にコラム内及びフロート体内に漏水
したとき、掘削船の安定性を確保することができるよう
に、本発明においては、シャフトが底部から少なくとも
いわゆる乾舷（フリーボード）まで水密であることが好
ましい。この方法では、シャフトが底から水で満たさ
れ、それが乾舷より下に位置するデッキに広がり、大災
害になることを防止することができる。
シャフト内に収容された管状掘削装置の下端部を点検
することができるように、本発明によると、シャフトの
下端部に作業者がアクセス可能であることが好ましい。
このアクセス可能性がシャフトの水密性を損なうことの
ないように、本発明によると、シャフト内に配設された
段階のような手段や昇降機によりアクセスすることがで
きるようにしておくこともできる。また、これら段階や
昇降機は水密のシャフトによって乾舷より下位の水から
保護され、シャフトの下端部において水密な方法で開閉
することができるドアの必要性から免れる。さらに好ま
しい態様としては、シャフト及びそこに配設されるあら
ゆるガイドシステムが管状掘削装置の最も重い掘削具で
あるライザーを収容するのに適している場合、掘削船の
安定性において特に有利である。
より好ましい態様としては、掘削船が互いに平行でそ
の間に空間を介して配置された２つのフロート体を備
え、該フロート体１つにつき少なくとも２つのコラムが
備えられているものを例示することができる。それぞれ
のフロート体につきこれらのコラムは、望ましくは船の
長手方向に沿って又は船体を横切って本質的に同位置に
配置される。掘削船の安定性に関しては、異なるフロー
ト体のそれぞれに、一対ずつ同様の位置にコラムが配置
される場合、管状掘削装置のための同じ格納能力が与え
られ、このようにすることにより掘削船の両側面に重量
が常に平均して懸かる点で好ましい。
以下、本発明の具体的な態様を実施例により詳細に説明
し、また図面により示す。
図において： 図１は羊水没型移動式掘削船の部分的断面背面図であ
り、 図２は図１における掘削船の上面図を示し、 図３は図１及び図２における掘削船の長手方向に沿った
外観図を示す。
図によると羊水没型移動式掘削船は、空間を挟んで互
いに平行に配置され、それぞれ２つのコラムすなわち後
方コラム２及び前方コラム４を有する２つのフロート体
１を備えている。船の長手方向に沿って、コラムは隣り
合うフロート体の同位置に一対ずつ配置され、すなわち
後方コラム２は互いに隣り合い、前方コラム４は互いに
隣り合っている。所望するならば、１つのフロート体当
たりより多くのコラムを設けたり、及び／又は１つ又は
それ以上のコラムをそれぞれ有するより多くのフロート
体を用いることができることは明らかである。コラム
は、フロート体から所定の間隔をあけた上方にプラット
フォーム５を支持している。図示されているように、こ
のプラットフォーム５は２つのホイスト又はクレーン装
置６、中央に配設された掘削機７、乗組員宿泊設備及び
作業エリア８、ヘリコプタープラットフォーム９及びい
くつの救命ボート10を備えている。さらに、いくつかの
掘削装置用の格納場所がプラットフォーム５のメインデ
ッキ11上に確保されており、該格納場所12はメインデッ
キ11後方に×印のある長方形によって示されている。こ
れらの格納場所には、掘削カラー、ライザー、ライナ
ー、ケーシング、掘削パイプ、仕上げ具、補助具等が格
納されるようになっている。ホイスト／クレーン装置６
により、管状掘削装置等の掘削装置は掘削機７に填装さ
れ、又は掘削機７に填装するのに適した従来公知のハン
ドリング装置（図示せず）上に装着されることができ
る。
本発明によると、後方コラム２はそれぞれ比較的重い
（およそ15t）、65フィート（およそ20m）の長さのライ
ザーを格納するためのシャフトを備えている。図２で詳
細に示されているように、それぞれのシャフトは30本の
ライザー（６×５の格子区分）を収容する格子状のラッ
ク13を有するガイドシステムを備えている。さらに図２
で詳細に示されているように、各シャフト15は、メイン
デッキ11からシャフト15内下方に伸びる段階14を備えて
いる。作業者がシャフト内に配置されたライザー下端部
を点検することができるように、上記階段14を通ってメ
インデッキ11からシャフト15の底部に降りることができ
る。掘削船のいわゆる乾舷の高さは図１に点線16で示さ
れている。災害時の掘削船の安定性の観点から、本発明
によると、シャフト15が底部から少なくとも乾舷16又は
乾舷デッキ16まで水密設計であることが好ましい。
図１において、17はメインデッキ11のシャフト開口部の
まわりに配置されたレール17を示す。これらのレールの
目的は、メインデッキ11上を移動する輸送手段がメイン
デッキ11から上方に突出しているライザーに衝突し、損
傷を与えることを防止することにある。この種のレール
17はその他の機械的損傷をも有効に防止する。
クレーン装置６により、ライザー18をシャフト15から１
本ずつ、又は必要に応じて一度に何本かずつ引き出すこ
とができ、また、掘削機７へ水平位置で装填し、掘削機
７により垂直方向に引き上げるために従来のハンドリン
グ装置（図示せず）に装着することができる。この掘削
機７に装着されたファシリティーによる垂直位置へのラ
イザーの移動は先行技術により公知である。
図には移動式掘削船が羊水没の状態で示されているが、
フロート体１からポンプによりバラストを排除すること
によって、これらフロート体が水面３に滞留できること
は明らかである。
本発明による掘削船の変形が多数考えられることは明ら
かである。例えば、管状掘削装置を格納するためのシャ
フトを有する前方コラム４を備えることも可能である。
管状掘削装置を格納するための１つ以上のシャフトを有
する１つ又はそれ以上のコラムを備えることも考えられ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−219720（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−147790（ＪＰ，Ａ) 実開 平４−90487（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭49−41445（ＪＰ，Ｙ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) E21B 19/14 B63B 35/00 B63B 35/44

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】少なくとも２つのフロート体と、該少なく
    とも２つのフロート体上で１つ又はそれ以上のコラムに
    より支持され、掘削機を有するプラットフォームと、ラ
    イザー、掘削パイプ、ケーシング、ライナーのような管
    状掘削装置の格納手段とを備えた羊水没型移動式掘削船
    であって、前記格納手段が、１つ又はそれ以上の前記コ
    ラムの中に配設された１つ又はそれ以上のシャフトから
    なり、該コラムの中に配設されたシャフトはそれぞれの
    フロート体上に上方垂直に配置されており、且つ、プラ
    ットフォームから下方に伸び、前記掘削装置のうちの多
    くを垂直に配置できることを特徴とする羊水没型移動式
    掘削船。
  2. 【請求項２】シャフトが、該シャフトに配置された管状
    掘削装置を垂直かつ所定位置で保持するためのラックの
    ようなガイドシステムを備えることを特徴とする請求項
    １記載の羊水没型移動式掘削船。
  3. 【請求項３】シャフトが、その上部で開口している又は
    少なくとも開口できることを特徴とする請求項１又は２
    記載の羊水没型移動式掘削船。
  4. 【請求項４】プラットフォームのメインデッキから計測
    してシャフトがその中に配置される管状掘削装置の長さ
    より短い深さを有し、管状掘削装置がシャフトに配置さ
    れている状態でメインデッキ上方に突出していることを
    特徴とする請求項１〜３のいずれか記載の羊水没型移動
    式掘削船。
  5. 【請求項５】メインデッキ上のシャフト開口部の周囲に
    レール又はバンパーシステムのような保護手段を備え、
    シャフトに配置された管状掘削装置のメインデッキ上方
    に突出した端部を衝突などの機械的衝撃から保護するこ
    とを特徴とする請求項４記載の羊水没型移動式掘削船。
  6. 【請求項６】シャフトが、その底部から少なくとも乾舷
    まで水密であることを特徴とする請求項１〜５のいずれ
    か記載の羊水没型移動式掘削船。
  7. 【請求項７】シャフトの下端部が作業者により、望まし
    くはシャフト内に配設された段階によって、アクセス可
    能であることを特徴とする請求項１〜６のいずれか記載
    の羊水没型移動式掘削船。
  8. 【請求項８】シャフト及びその中に配設されるあらゆる
    ガイドシステムが、ライザーを収容するのに適している
    ことを特徴とする請求項１〜７のいずれか記載の羊水没
    型移動式掘削船。
  9. 【請求項９】掘削船が、互いに平行でその間に空間を介
    して配置された２つのフロート体を備え、該フロート体
    １つにつき少なくとも２つのコラムを備えることを特徴
    とする請求項１〜８のいずれか記載の羊水没型移動式掘
    削船。
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