JP3446838B2 - 電子部品の吸着位置補正方法 - Google Patents

電子部品の吸着位置補正方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品を基板に実装
する電子部品実装装置における電子部品の吸着位置補正
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品の実装装置が多用され、
部品の小型化・多様化に伴い、如何に装置の信頼性を高
く維持するかという観点から、実装装置の部品供給部分
での信頼性の確保が重要視されている。
【0003】以下、従来の電子部品実装装置における電
子部品吸着方法を、図3から図7を参照しながら説明す
る。
【0004】図3は一般的な電子部品実装装置の外観斜
視図を示し、8は部品供給テーブルで、部品供給テープ
に配列されたチップ部品14等を回転ヘッド9に設けられ
た昇降自在な吸着ノズル10に供給するテープ送り機構11
が装着されている。12はXYテーブル13上に保持された
プリント基板で、吸着ノズル10によりチップ部品14等が
装着される。15は部品姿勢を測定するカメラである。
【0005】図4は図3の電子部品実装装置の模式平面
図であり、チップ部品等14がテープ送り機構11により部
品吸着位置Aに送られ、回転ヘッド9の回転により、ま
ず部品姿勢を測定するカメラ15により位置姿勢を測定す
る。次に、チップ部品等14は、所定の回転角にカメラ15
により測定された補正角を加えて、θ回転部16により回
転させられ、プリント基板12の所定の部品装着位置Bで
装着される。部品吸着位置Aでの部品送り位置精度が良
くないと、いくつかの部品の吸着ミスが発生し、装置の
信頼性を下げることになる。このために、従来、部品吸
着位置Aで吸着した部品のズレ量をカメラ15で測定し、
吸着位置の大まかなズレをフィードバックする方法がと
られ、吸着ノズル10の位置を故意に部品にマッチングす
る位置にずらす方法がとられている。また、部品吸着位
置Aのズレ量分、部品供給テーブル8を故意に動かす方
法も考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
は、いずれにしても精度の高い補正を行うことはできな
い。その1つの理由は、既に吸着し終えた部品の姿勢と
いうものは、部品供給テープにおける部品封入穴内のク
リアランスによるズレと、吸着瞬間の挙動の不安定さか
らくるズレ等があり、このズレ量をフィードバックする
ことは信頼性の高い補正にはつながらないからである。
【0007】また、一般的な従来の部品供給装置の外観
斜視図を図5に示す。チップ部品14等の送り位置は、テ
ープ送り穴20に挿入され、部品供給テープ17を送るホイ
ールピン18と、ホイールピン18を間欠回転させるラチェ
ット歯19の相対位置のズレにより、ホイールピン18が1
周する間に、部品供給テープ17の部品封入穴21は、図6
の平面図に示すように送り方向(矢印a)に対して、1点
鎖線図示のように前後にずれる(ただし、ホイールピン1
8とラチェット歯19は固定されている)。そのため、既に
吸着した部品姿勢を認識して補正しようとしても、その
とき送られているチップ部品等は、補正方向とは逆にず
れている可能性も考えられる。
【0008】さらに、2つ目の理由としては、先に述べ
たようにチップ部品14等は、部品封入穴21の中で一定の
クリアランスの中で自由に振動するためである。この状
態を図7の外観斜視図(a)およびその平面図(b)に示す。
【0009】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、部品を吸着する際の位置補正が高精度に行える電子
部品の吸着位置補正方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、等ピッチ間隔で配列・形成された部品封入穴
を有する部品供給テープの部品封入穴送り位置を部品供
給装置ごとに認識・記憶し、部品吸着時に正しい位置か
らのズレ量を位置補正し吸着ノズルで部品を取り出す電
子部品の吸着位置補正方法であって、部品供給装置によ
って部品を取り出した直後の部品封入穴を反射鏡に映し
出し、この反射鏡の鏡像を吸着ノズルの昇降エリア外に
設けたカメラで撮像し、位置認識することを特徴とす
る。また本発明は、部品供給装置は、部品供給テープに
設けたテープ送り穴に挿入されうるホイールピンと、こ
の複数のホイールピンを外周に有するテープホイールと
を備え、テープ送り穴に挿入されたホイールピンが間欠
回転することによって部品供給テープを送るものとし、
部品封入穴の位置ズレをホイールピンごとにテープホイ
ールの一周目を測定し記憶し、前記ズレ量を二周目以降
は記憶した位置ズレ量を基に補正することを特徴とす
る。
【0011】
【作用】本発明によれば、各部品供給装置の部品封入穴
送り位置のすべてを測定・記憶しフィードバックするこ
とが可能となり、常に吸着ノズルと部品とのズレ量を最
小とすることが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1と図2
を参照しながら説明する。図1は本発明方法を実施する
電子部品実装装置の模式平面図、図2は図1における部
品封入位置を測定するカメラの配置を示す外観斜視図で
ある。図1および図2において、1は部品姿勢認識カメ
ラ、2は部品供給テーブル、3は部品供給テープ、4は
カメラであり、部品供給テープの部品封入穴21の位置を
測定する。5はプリント基板、6はθ回転部、7は反射
鏡である。
【0013】次に本実施例の作用を説明すると、部品吸
着位置Aにおいて、部品供給テープ3から部品取り出し
後に、部品封入穴21の位置のズレ量をカメラ4で反射鏡
7を用い測定し記憶しておく。図5で説明したように部
品供給テープ3を送るホイールピン18が1周する間に、
各ホイールピンごとに全てのズレ量を測定しておく。ホ
イールピン18の2周目からは、1周目で測定したズレ量
に対応したズレ量を吸着ノズル10を動かすか、部品供給
テーブル2を動かすかにより、与えてやるだけで正しい
フィードバックが可能となる。一般に部品供給位置直下
をカメラでみることは物理的な制約により困難であるの
で、図2に示すように反射鏡7を用いて、部品供給装
置によって部品を取り出した直後の部品封入穴を反射鏡
に映し出し、この反射鏡の鏡像を吸着ノズルの昇降エリ
ア外に設けたカメラで撮像し、部品封入穴21の位置を測
定することが好ましい。
【0014】本実施例では部品封入穴を部品取り出し直
後に測定しているが、これは位置測定を容易に行うため
である。
【0015】このような吸着位置補正方法を用いると、
非常に高精度な吸着位置合わせが可能となり、設備の信
頼性を高めることが可能となる。とりわけ、微小化する
部品の吸着時には、本発明での位置補正方法の効果は高
いものがある。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子部品
の吸着位置補正方法は、各供給装置ごとの全部品送り位
置ズレが部品封入穴を測定することでフィードバックし
ているため、高精度の位置補正が可能となり、信頼性の
高い吸着を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する電子部品実装装置の模式
平面図である。
【図2】図1における部品封入位置を測定するカメラの
配置を示す外観斜視図である。
【図3】従来の電子部品実装装置の外観斜視図である。
【図4】図3の電子部品実装装置の模式平面図である。
【図5】従来の部品供給装置の外観斜視図である。
【図6】部品封入穴のズレを示す平面図である。
【図7】部品供給テープの外観斜視図(a)とその平面図
(b)である。
【符号の説明】
1…部品姿勢認識カメラ、 2…部品供給テーブル、
3…部品供給テープ、4…カメラ、 5…プリント基
板、 6…θ回転部、 7…反射鏡。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成清 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−167299(JP,A) 特開 平4−49405(JP,A) 特開 平3−217086(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 13/02 H05K 13/04 H05K 13/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等ピッチ間隔で配列・形成された部品封
    入穴を有する部品供給テープの部品封入穴送り位置を部
    品供給装置ごとに認識・記憶し、部品吸着時に正しい位
    置からのズレ量を位置補正し吸着ノズルで部品を取り出
    電子部品の吸着位置補正方法であって、部品供給装置
    によって部品を取り出した直後の部品封入穴を反射鏡に
    映し出し、この反射鏡の鏡像を吸着ノズルの昇降エリア
    外に設けたカメラで撮像し、位置認識することを特徴と
    する電子部品の吸着位置補正方法。
  2. 【請求項2】 部品供給装置は、部品供給テープに設け
    たテープ送り穴に挿入されうるホイールピンと、この複
    数のホイールピンを外周に有するテープホイールとを備
    え、テープ送り穴に挿入されたホイールピンが間欠回転
    することによって部品供給テープを送るものとし、部品
    封入穴の位置ズレをホイールピンごとにテープホイール
    の一周目を測定し記憶し、前記ズレ量を二周目以降は記
    憶した位置ズレ量を基に補正することを特徴とする請求
    項1記載の電子部品の吸着位置補正方法。
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