JP3446383B2 - 自動車排気材料用熱延フェライト鋼 - Google Patents
自動車排気材料用熱延フェライト鋼Info
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Description
料、特に高温に加熱されるエキゾーストマニフォール
ド、エキゾーストパイプ等の材料として熱延焼鈍板、そ
のパイプ(以下これらを熱延焼鈍状態という)で用いる
ことができるフェライト鋼に関するものである。
性、高出力化に関して、いずれもその改善が求められて
いる。この手法の一つとして、エンジンの空燃比の最適
化がある。それによって、エンジンから排出される排気
温度が 800℃以上に上昇し、従来使用されていた 5mm厚
程度の球状黒鉛鋳鉄の鋳物製エキゾーストマニフォール
ド、あるいはアルミメッキ普通鋼製のエキゾーストパイ
プでは、耐酸化性、高温耐力等の特性において耐熱性不
足となってきた。このような理由から、エキゾーストマ
ニフォールドには 1.5〜 2.5mm厚程度の耐熱性、加工性
に優れた薄肉ステンレス鋼で製造したパイプまたは板を
加工した物が、またエキゾーストパイプにも、それと同
様なステンレス鋼が一部には使用されてきた。特に、球
状黒鉛鋳鉄製の鋳物エキゾーストマニフォールドでは、
5mm厚以上の肉厚であるため、 1.5〜2.5mm厚程度のス
テンレス鋼製にすることで、その重量を数十%軽減する
ことが可能であり、自動車全体の燃費改善の効果は大き
い。さらに、ステンレス鋼製とすれば薄肉であるので、
その熱容量が小さくなり排気温度の低下を防ぎ、排ガス
中の NOx等を浄化する触媒の活性効果を早期に引き出
し、排ガス浄化特性が大きく向上する。このような用途
に使用されているステンレス鋼は、主として低C, Nの S
UH409L鋼である。
ニフォールド、エキゾーストパイプを用いた自動車は、
前記エンジン性能のいずれの点においても従来材である
鋳物製エキゾーストマニフォールド、アルミメッキ鋼製
のエキゾーストパイプを用いたものより優れており、限
られた石油エネルギーが節約でき、排ガスの環境への悪
影響を現在の技術において最小限に押さえられる非常に
優れた方法である。ところが、以下の 3つの理由からス
テンレス鋼製のエキゾーストマニフォールド、エキゾー
ストパイプの採用は一部車種に限られてしまっている。
なお以下の%は特に断らない限り重量%を示す。
ルミメッキ普通鋼に比べて当然高い。又、エキゾースト
マニフォールドに使用される鋳物は、肉厚は厚いもの
の、形状の自由度は大きいという利点がある。一方、ス
テンレス鋼製では、パイプ、板いずれにおいても、複雑
な曲げ、プレス加工を受けるために、冷延焼鈍板また
は、それを用いたパイプでなければ、通常このような加
工ができず、このような冷延プロセスを通していること
が、製造コストを上げる原因になっている。
肉化可能であり軽量化に寄与できる。即ち優れた高温耐
力が必要なことは容易に理解できる。一般にフェライト
系ステンレス鋼の高温耐力を向上させ、高耐熱化させる
ためには、Nbを添加することは周知である。問題はその
高耐熱性を維持したまま室温の加工性劣下をどのように
少なくするかにあり、多くの先行技術がある。しかしな
がら、本願が開示するような、熱延焼鈍状態の材料を用
いて、自動車排気材料に加工することは、従来全く不可
能とされており、検討もされていなかった。
技術として、特開平4−74852号公報がある。この
技術は、冷延焼鈍板を用いて、室温での高加工性を得る
ため、NbとTiとを複合添加して鋼としている。さらに、
特開昭60−145359号公報(USP4640722)も、冷間
圧延ストリップを対象にしている。ここには、Cr/ 6〜
25%、Nb≦ 0.3%等を含む高温用フェライト鋼の成分が
開示されている。この技術では、Ti, Zr, TaのようなNb
以外のC,N 安定化元素を複合添加してもかまわない。
後述するが、このような成分系の熱延焼鈍状態の材料の
加工性では、自動車排気材料用の加工には不十分であ
る。
986)には、Cr/11〜20%,eff.(実効)Nb/0.63〜1.15
%含有することを特徴とするフェライト系ステンレス鋼
が開示されている。着目する特性は高温でのクリープで
あり、加工性は全く念頭になく、評価もしていない。そ
のために、eff.Nbは0.63%以上含有しているのであり、
本願に較べて相当高いレベルにある。本発明の詳細な説
明の欄で後述するように、このような高Nb化は、未焼鈍
熱延板の靱性、熱延焼鈍状態での加工性を著しく劣化さ
せる。これらの有害性に関して、特公平1−41694
号公報(USP4286986)の技術は全く考慮しておらず、単に
クリープ特性を向上させるだけでは、熱延焼鈍状態で使
用する場合、高加工性が要求される本分野では加工性が
不十分である。
34808)においてCr/10〜25%,Nb/0.1〜 0.6%,Ti/
0.03〜0.35%を主成分として含有する鋼の成分例が開示
されている。ここでは、Nb単独添加は溶接割れを招くた
め、Tiとの複合添加が必要であるとしている。しかし、
本発明者らは、Nb,N 量を適切に管理すれば、即ち本発
明の範囲ならば溶接割れは皆無であることを見出した。
またNb、Tiを複合添加することは、後述するように、熱
延焼鈍状態の加工性を低下させる。熱延焼鈍状態で本用
途に充分な加工性を得るには、 C,N を固定する安定化
元素(Ti,Zr,Al,Nb )の中で、特にNb単独添加、かつその
他の成分範囲を本願のように厳密に限定しなければなら
ないことも発見した。
例の諸特性は、いずれも冷延焼鈍板を用いており、熱延
焼鈍状態の特性を示す何の例もない。一般に冷延焼鈍板
は、その冷間圧延により、熱延組織が破壊され、充分な
冷延圧下率さえあれば、比較的熱延焼鈍板の特性を懸念
する必要は少ない。このような理由から熱延焼鈍状態で
加工性が必要な用途を念頭におかないかぎり、熱延焼鈍
状態での加工性を評価する事はない。このような点から
以上の開示例にはいずれも熱延板を自動車排気材料に使
用する意図はなかったものと考えられる。と同時に、後
述するように、これらの開示例では、たとえ高耐熱性が
あったとしても、熱延焼鈍状態で自動車排気材料として
充分な加工性を得ることが出来ない。
の向上をはかった鋼の例が開示されている。これは、Cr
/11.5〜13.5%,Nbおよび/またはTi/ 0.1〜0.75%を
主成分としている。即ちNb、Tiを等価なものとしてお
り、本願の技術思想とは異なる。本願の詳細は後述する
が、Nb以外の安定化元素、例えばTi,Zr,Alは熱延焼
鈍状態での加工性に有害であって、可能な限り排除する
こと、さらに従来諸特性に有害とされ、不可避的不純
物とされてきた、または上限を制限されてきたP(例え
ば、JISG4304に明記されている熱間圧延ステンレス鋼板
ではSUS447J1,SUSXM27の 2種についてはP/0.03%以下
またその他のフェライト系ステンレス鋼板についてはP
/0.04%以下に規定されている)を、適性量含有させる
ことで、逆に熱延焼鈍状態での加工性が向上すること、
その他の成分元素を厳密に制限することによって、自
動車排気材料用熱延フェライト鋼が得られるものであ
り、USP4417921とは全く異なった技術思想から本願が成
り立っている。単にCr含有量を低下させただけでは、後
述する図2の実験結果が示すように、熱延焼鈍状態の加
工性はわずかしか向上せず、自動車排気材料用途に熱延
焼鈍状態での適用は、加工性の点から不十分である。
し、Cr/12〜14%,Nb/ 0.2〜 1.0%, C+ N+Si+Mn
+Mo+Ni+Cu≦0.75%を主成分として含有する深絞り性
を向上させた鋼の成分例が開示されている。この例も冷
延焼鈍板での深絞り性を評価している。また、 C,N ,
Si,Mn,Mo,Ni,Cu量がこの範囲では、Crレベルによっ
ては、高温において、鋼が一部γ相に変態し、フェライ
ト単相にならない。自動車排気材料では溶接による組み
立て工程が必ず存在するため、急冷により、γ相がα’
相に変態し、溶接部はα、α’の2相になり、加工性の
劣化が生じる。本願は、自動車排気材料を用途に考えて
いるため、全温度域においてフェライト単相になるよう
な成分範囲に制限している。また、このように、高温に
おいて鋼の一部がγ相に変態すると、熱延終了後のγ相
が冷却時にマルテンサイト(α’)相に変態し、コイル
巻き取り、巻戻し時に靱性不足から破断の懸念が生じ
る。あるいは、熱延時の加工歪みは軟質なα相に集中
し、γ相への加工歪みは少なく、焼鈍時にはγ相、また
はα’相がα相に変態するから、充分歪みがはいったα
相と変態によるα相の2種類のα相が存在することにな
る。即ち、不均質な熱延焼鈍組織となり、加工性が低下
する。さらに、USP3997373では、Alは不純物とされてい
るが、その表1に示される実施例では0.05〜0.25%含ま
れている。これは脱酸に使用したものと考えられるが、
本願のように、熱延時にフェライト単相状態で、充分な
加工性を得るには、このような脱酸に使用されるレベル
のAlさえ有害である。この理由は、熱延過程において充
分な加工歪みを導入し、熱延過程での回復も可能な限り
防止し、熱延終了後の焼鈍過程において再結晶させなけ
れば、熱延焼鈍状態では、自動車排気材料用途の加工に
耐えないからである。そのために、Nbの効果を減ずる他
の安定化元素であるAl,Ti,Zrは本願のように厳密に制
限する必要がある。このような知見なしには、高加工性
が要求される自動車排気材料に熱延焼鈍状態での使用は
到底不可能である。その意味から、USP3997373と本願で
は全く異なった技術思想といえる。
加工性、高耐熱性を得るため、後でも詳述するが、主と
して先に簡単に述べた〜の新知見を基に、Nb単独添
加、かつ他成分範囲の最適化を行ったことに特徴があ
り、これらの先行技術とは全く異なった技術思想を有し
ている。さて、コスト削減案の一つとして、熱延焼鈍状
態の材料をこのような自動車排気材料に使用する場合、
前述したように従来技術では加工性の困難さが伴う。こ
の点は、前述してきたように、自動車の排気系材料を用
途にするものはいずれも冷延焼鈍板で加工性を評価して
おり、熱延焼鈍状態での使用が念頭になかった。また後
述する比較例で示すように実際に低加工性しかなく、本
用途に、適用不可能であったことを物語っている。
例としては、特開昭57−85960号公報(USP433147
4)がある。Cr/12〜26%,Nb/ 0.2〜0.45%,Al/ 0.1
〜 0.5%を主成分として含有する鋼の開示である。ここ
では、熱延板の伸びが表2に示してあるが、非常に低い
値であり、自動車排気材料にはまったく加工できない。
この表2に示される成分例は、いずれもAl/ 0.1%程度
がNbと複合添加されており、本発明者らの知見によれ
ば、熱延時に充分な加工歪みが導入されず、熱延板で
は、その焼鈍条件に係わらず自動車排気材料用途にとっ
て充分な加工性を有しえない。
は、コスト、加工性の点から低CrとしたCr/ 5〜11%,
V/0.01〜0.10%,かつ(Ti,Nb,Zr,Al,B から選
択)を主成分として含有するクロム含有鋼板の開示があ
る。ここでは、熱延鋼板の使用が考慮されている。その
ために、熱間圧延の仕上げがγ単相域になるように成分
限定し、熱延焼鈍板の加工性を向上させている。このよ
うにγ単相であることが重要とする技術思想であるた
め、Nbとその他のTi,Zr,Alを等価なものとして考えて
おり、本願技術思想とは異なる。特開平4−23223
1号公報に明記してあるように、この用途は、自動車の
車体や、建築用材料であり、溶接部の加工性は重要視さ
れていない。即ち、この用途では、溶接部にγ相から変
態したマルテンサイト(α’)相が多量に生成してもそ
の後厳しい曲げ加工が要求されず、トラブルにならな
い。しかし、溶接部の曲げ加工性が要求される自動車排
気材料用途では、その部分にα’相が存在すると、後述
する本明細書の表4の結果に示すように、曲げ加工性が
劣化する。また自動車排気材料では高温と室温の繰り返
し加熱・冷却を受けるため、α+α’の2相であると、
α’がαまたはγ相へ変態し、その熱膨張、収縮量が他
部位と異なり、歪み発生の原因となり、それが破損に導
く。このような溶接部の加工性、熱サイクル時の変形が
考慮され、自動車排気材料には低 C,N の SUH409Lのよ
うな全温度域で完全フェライト鋼が使用されている。そ
れゆえ本願では全温度範囲において完全フェライト鋼に
なり、その上で高加工性が得られるような成分範囲に限
定しており、特開平4−232231号公報に開示され
た技術とは技術思想が全く異なる。
板使用を前提としたフェライト系ステンレス鋼の開示が
ある。ここでは、シャルピー靱性を改善するために、熱
延中の1600−2200°Fにおいて、少なくとも50%がγ
相である事を特徴としている。従って、溶接を行なう
と、マルテンサイト相が生成しやすく、その部分を含む
加工時に、延性不足による割れ等の問題が発生しやす
い。本願は、全温度域でフェライト単相であり、前述の
ような問題は起こらない。さらに、0.02%以下の低Cを
基本成分とし、他成分範囲を厳密に制限しているため、
本願の請求項に規定する成分範囲では、フェライト単相
であっても、本願の表3に示したように、十分な靱性を
有している。
よるデメリット スラブ加熱温度、あるいは熱間圧延開始温度は通常12
50℃程度であるが、これを低下させれば、高加工性が
得られる事は周知である。しかし、このような特殊な製
造方法を行うと、熱延ロールの磨耗、圧下荷重の増大に
よる設備への負荷の増大を導くこともまた周知である。
従って、熱延焼鈍状態で使用可能としたメリットを阻害
し、結局高価なコストになってしまう。
は、通常の熱延工程、即ちスラブ加熱温度または熱間圧
延開始温度(SRT) が1250℃において、熱延焼鈍状態の材
料で自動車の排気材料に使用可能な高温特性と加工性を
同時に満足する安価な材料は存在していない。限りある
資源を有効に活用すべく、省資源、省エネルギーが脚光
を浴びている今日、冷延焼鈍板、またはそのパイプで使
用される部材に、熱延焼鈍状態での使用可能な安価な材
料の開発が強く求められていた。従って、このような材
料が開発されれば、材料の製造コストの低減が可能とな
り、それによる製造エネルギーが節約されるばかりでな
く、ステンレス鋼製の軽量エキゾーストマニフォールド
およびエキゾーストパイプの採用が拡大され、その採用
によって、燃料消費率の改善、排ガス浄化特性の改善、
さらに高性能エンジンによる快適なドライブが可能とな
り、産業上、かつ現代文明にとって、極めて有益なもの
となる。従って、本発明は、自動車排気系材料に必要な
高温特性、即ち高温耐力、耐酸化性、高温塩害特性を有
し、さらに通常の製造方法を利用しても常温での高加工
性を確保できる安価な熱延フェライト鋼の開発を目的と
したものである。
を解決すべく、材料成分と熱延板焼鈍後の特性を鋭意検
討した。その結果、本発明の特徴はNbの単独添加にあ
り、特にNb, P を適性量添加し、かつ後述するように各
種元素を最適化量とした場合のみ、通常の熱延焼鈍工程
により製造可能である自動車排気材料用熱延フェライト
鋼が得られることを知見し、本発明に至った。本発明の
第1の態様は、 C :0.02重量%以下 Si:0.4 重量
%〜 2重量% Mn:0.8 重量%以下 Cr:6重量%
〜17重量% N :0.015 重量%以下 Al:0.02重量
%以下 P :0.025 重量%〜 0.10 重量% Ti:0.02重量
%以下 Zr:0.02重量%以下 Nb:0.35重量%〜0.60重量%で、成分の重量%が下記式
(1) および(2) を満足し、 式(1) 13(C+N)≦ Nb 式(2) 11重量%≦ Cr + 3Si+ 4Nb− 50(C+N+P)− M
n ≦ 16.5 重量% 残部はFeと不可避的不純物からなる自動車排気材料用熱
延フェライト鋼を提供する。
%〜 2重量% Mn:0.8 重量%以下 Cr:6重量%
〜17重量% N :0.015 重量%以下 Al:0.02重量
%以下 P :0.025 重量%〜 0.10 重量% Ti:0.02重量
%以下 Zr:0.02重量%以下 Nb:0.35重量%〜0.60重量%で、成分の重量%が下記式
(1) および(2) を満足し、 式(1) 13(C+N)≦ Nb 式(3) 11重量%≦Cr+3Si +4Nb −50(C+N+P) −Mn+
(Mo+Cu)≦16.5重量% さらに、Mo: 0.1重量%〜 3.0重量%およびCu: 0.1重
量%〜1.0重量%から選択される少なくとも1種、残
部はFeと不可避的不純物からなる自動車排気材料用熱延
フェライト鋼を提供する。
%〜 2重量% Mn:0.8 重量%以下 Cr:6重量%
〜17重量% N :0.015 重量%以下 Al:0.02重量
%以下 P :0.025 重量%〜 0.10 重量% Ti:0.02重量
%以下 Zr:0.02重量%以下 Nb:0.35重量%〜0.60重量%で、成分の重量%が下記式
(1) および(3) を満足し、 式(1) 13(C+N)≦ Nb 式(4) 11重量%≦Cr+3Si+4Nb-50(C+N+P)-Mn-Ni-Co+(Mo+
Cu) ≦16.5重量% さらに、Mo: 0.1重量%〜 3.0重量%およびCu: 0.1重
量%〜1重量%から選択される少なくとも1種、Ni,Co:
Ni 1 重量%以下およびCo 0.5重量%以下から選択され
る少なくとも1種を含有し、残部はFeと不可避的不純物
からなる自動車排気材料用熱延フェライト鋼を提供す
る。
1、第2または第3の態様に記載の自動車排気材料用熱
延フェライト鋼が好ましい。
排気材料用熱延フェライト鋼が好ましい。
述の自動車排気材料用熱延フェライト鋼が好ましい。
の自動車排気材料用熱延フェライト鋼が好ましい。
u) - 50(C+N+P) - Mn - Ni - Co≦15.5である上述の自
動車排気材料用熱延フェライト鋼が好ましい。
工性 (B)高温耐力、高温塩害特性、耐酸化性 (C)製造性
があげられる。以下に (A)−(C) の評価基準とそれを達
成するための本願の技術思想を詳述する。
り加工は少なく、主に曲げ、拡管等の伸び性に支配され
る加工性が要求される。そのような点から各種自動車排
気材料の加工に耐えた材料の伸び性を調査したところ、
2mmt厚の鋼板において、破断伸び34%以上が必要であ
る。と同時に、加工設備自体の能力の問題から降伏応力
(YS)が350MPa以下の材料であれば、ほとんどの加工に耐
えうる。本願では、熱延板を焼鈍した状態での伸び、YS
を評価するが、未焼鈍熱延板を用いて、造管し、その後
焼鈍した場合も、本願に含有されることはいうまでもな
い。さらに、この場合、造管時の歪みも除かれるため、
熱延焼鈍板を造管した場合よりも、より高加工性が得ら
れる。
まとめられる。エンジンの排気温度はせいぜい 800℃以
下であるものの、今後燃費改善、排ガス浄化特性の改
善、高出力化を目的として、 850℃以上へと排気温度が
上昇する傾向にある。従って、高温耐力は 700℃、 900
℃で、また耐酸化性は大気中 730℃、 830℃、 930℃で
200時間加熱して評価した。また路面からのはね水等が
自動車排気材料に付着し、その後高温に加熱される事に
より高温塩害腐食が生じる。熱延焼鈍板と冷延焼鈍板で
は表面性状に相違があるため、熱延板では、高温塩害特
性の劣化が懸念される。そこで冷延焼鈍板の SUH409Lも
含めて 700℃でのこの特性を評価した。
靱性が充分でないと、熱延板の巻き取り、巻戻し時に、
冬期、脆性破断する場合がある。このような破断が発生
すると、人的な危険以外に、操業を著しく害し、結局コ
スト高になってしまい、熱延焼鈍板使用の低コスト化効
果を相殺してしまう。経験上、通常の熱延、また焼鈍工
程が可能になるには、未焼鈍熱延板の0℃でのシャルピ
ー吸収エネルギーが50J/cm2 以上であることが必要であ
る。
を有した熱延焼鈍板を通常の熱延方法、即ち、やみくも
に低温での熱延を指向せず、通常工程である SRTが1250
℃の場合で得られなければ、コスト的に熱延焼鈍板を使
用するメリットが減じられてしまう。従って、本発明に
おいて、最も重要な点は、 (1)充分な靱性を有して通常
の熱延工程が可能であり、高加工性を発揮する成分系を
見出す事、かつ、 (2)高温耐力に関しては、熱延焼鈍板
の状態で充分な高温耐力を発揮させる成分系を見出すこ
と、さらに (3)自動車排気材料としての充分な耐酸化
性、高温塩害特性を有する成分系を見出す点も重要であ
る。このような (1)〜(3) を満足する成分系を検討した
結果、以下の知見を得て、本発明が完成できた。
50℃程度において、2mmt厚まで熱延した時に、熱延板焼
鈍後必要な加工性を得るには、図1に示すようにNb/ C
+Nで13以上とする必要がある。この理由は、高温で析
出するNb微細析出物が回復再結晶挙動を遅延し、熱延
中において、充分な歪みが素材に負荷されるためであろ
うと考えられるが充分には解明されてはいない。図1中
に併記しているように、 C,N を固定する他の元素、T
i,Zr,Alではまったく加工性が向上しない点に注目す
る必要がある。一般にNb,Ti,Zr,Alの添加は、冷延焼
鈍板における加工性の向上を目的とするものであるが、
熱延焼鈍板では、図1のように従来知見とはまったく異
なった挙動を示す。図1中に、熱延板厚を 5mmとして冷
延焼鈍を行った 2mmの冷延焼鈍板の伸びをカッコ内に示
した。冷延焼鈍板の伸びは従来の知見同様に、Nb/ C+
N ,Ti/ C+N ,Zr/ C+N ,Al/ C+N の増加に従っ
て、向上する。また表1にはNb添加鋼にTi,Zr,Alを複
合添加した場合の熱延焼鈍板の加工性を示す。いずれも
Nb単独添加鋼に較べて、加工性が低下することが注目さ
れる。このように熱延焼鈍板の加工性向上は、従来の冷
延焼鈍板での知見を利用できず、Nbを厳密に単独添加し
た鋼組成にしなければ熱延焼鈍板の加工性向上は達成で
きないという新規な知見が得られた。図3は、Nb/ C+
N =20.9(鋼A(a))と現用鋼SUH409L(b)の熱延焼鈍板
の圧延方向組織を示す顕微鏡写真である。図3から鋼A
の方が、著しく均等粒になっていることがわかる。
熱延板の0℃シャルピー吸収エネルギーの変化を示す。
Nb量が多い時は、析出量が増え、脆化する。Nbの絶対量
が 0.6%を超えると、急激に脆化し、また加工性が劣化
することがわかる。
て詳述する。従来Pは不可避的不純物とされ、近年では
0.02%以下にまで低減した鋼も見られる。しかし、本発
明者らはいたずらにP量を低下させることは本用途にと
っては無意味にコスト高を導くとともに、むしろ熱延焼
鈍板の加工性を劣化させることを、さらに重要な点は、
適当量まではPは熱延焼鈍板の加工性をむしろ向上させ
ることを見出した。本願程度までPの添加が許容できる
ことは、コストのかかる脱P工程の簡略化が可能であ
り、より低コスト化が可能であることを意味する。表3
には、P含有量を変化させた鋼の伸び、靱性の測定結果
を示す。P量を 0.042%、 0.058%のようにJISG4304を
超えて含有させても加工性の劣化どころかむしろ JISに
規定されているPレベル 0.026%、 0.036%(鋼H,B)よ
りも優れた伸びを示し、またYSもほとんど変化しないこ
とを見出した。このようなPの効果は現在のところ解明
されてはいないが、以下のように推測できる。即ち、本
質的には、Pは侵入型元素であり、加工性、靱性に悪影
響を及ぼすはずである。しかし、熱延時には、材料の回
復、再結晶挙動が熱延焼鈍板の特性に大きく影響する。
この意味において、Pがその本来の侵入型元素の悪影響
を打ち破る程に熱延時の回復、再結晶挙動を遅らせ、熱
延時の歪みが充分に導入され、その焼鈍組織が均一な再
結晶組織を呈したものと考えられるが、現在のところ解
明されてはいない。
i,Nb,C ,N ,P ,Mnの重量%で、下記式(2) また
は、Mo,Cu,Ni, Co 添加鋼の場合は、これらの添加元
素を考慮した後述する式(3) または式(4) 、 式(2) 11重量%≦ Cr + 3Si+ 4Nb− 50(C+N+P)− M
n ≦ 16.5 重量% の条件を充たす組成のものと、充たさない組成のものの
熱延焼鈍板の伸び、溶接部加工性を測定した結果を示
す。表4は、加工パラメーターPa=Cr+ 3Si+ 4Nb−50
(C+N+P) −Mnと熱延焼鈍板の伸びと溶接部の加工性の関
係を示す。Paが16.5を越えると、いずれの鋼も破断伸び
が34%未満であり、加工性が劣り、熱延焼鈍状態では自
動車排気材料用途の加工に耐えない。一方、Paが11未満
では、溶接部の加工性が劣化している。ここで溶接部の
加工性評価は、図5の(a) に示す形状のサンプルを、溶
接速度 600mm/min 、溶接電流200A、片面の表面をArで
15L/minでシールした条件で、(a) に示すように TIG突
き合わせ溶接し、表4中に示したサンプルが、図5 の
(b) に示すように割れずに 180度曲げ加工できるか否か
で評価した。
量の影響を示す。Ti,Zr,Al添加鋼の場合、Cr量低下に
よりわずかに伸びは向上するが、Nb,P添加鋼と較べれ
ば、Cr量減少による加工性の向上はわずかであり、目標
とする34%以上の破断伸びには遠く及ばない。即ち、Cr
量の低減による高加工性化だけでは、熱延焼鈍板で自動
車排気材料に使用することは不可能といえる。さらに、
表5には溶接部の凝固割れに及ぼすN,Nbの影響を示
す。Nが0.015%以下、かつNb 0.6%以下では凝固割れ
は発生しないことが判る。
を、表6に示す。本発明鋼であるNb添加鋼の 700℃高温
耐力は、Ti,Zr,Al添加鋼や現用鋼 SUH409Lと比較して
2倍以上を示し、また 900℃の高温耐力も 2倍近く優れ
ていることがわかる。
いて検討した。表7に現用鋼SUH409Lと比較して本発明
鋼の耐酸化性の一例を示す。表7に示す組成の鋼を、大
気中で730、 830、 930℃で、 200時間放置し、表面状
態を観察した。Feの酸化物を主体とするスケールこぶ
が生成した状態を異常酸化とした。本発明鋼はいずれも
930℃、 200時間大気中で加熱しても異常酸化しなかっ
た。現用鋼 SUH409Lが 830℃、 200時間で異常酸化した
事と比較して、著しく高耐熱化していることがわかる。
P添加、低Cr化、他成分のバランスの適性化を総合して
はじめて、通常の製造方法を用いた熱延焼鈍状態でも、
自動車排気材料用途に適用可能な安価な高加工性熱延フ
ェライト鋼が得られるものである。即ち、本発明は、現
用鋼 SUH409Lより著しく高耐熱化しつつ、通常の熱延工
程で自動車排気材料用途の加工に対応可能な高加工性を
有し、さらに現用鋼よりも著しく安価に製造可能な低コ
スト熱延フェライト鋼を提供するものである。以下に本
発明鋼における各化学成分値の含有量の限定理由を述べ
る。
耐酸化性を劣化させることから上限を0.02%とする。望
ましくは、0.01%以下である。最も望ましくは、 0.006
%以下である。
させ、またフェライト相を安定化させるため有効な元素
であり、本用途には最低 0.4%必要である。表8に示す
ように特に高温塩害特性の向上には、望ましくは 0.6%
以上である。なお、高温塩害特性の評価方法は実施例の
項で述べる。また、Siは室温のYSを上昇させるが、1%
程度までは伸びの劣化は小さい。しかし、1%を越える
と、伸びが劣化し、特に2%を越えて含有させると、伸
びの劣化、YSの上昇が大きい。よって 0.4%以上2%以
下とする。望ましくは、 0.8%以上 1.3%以下である。
性、加工性に有害な元素であるが、0.8%までの含有で
あれば、本用途において問題とならない。高加工性を得
るため、望ましくは 0.1%以下である。最も望ましくは
0.05%以下である。
元素である。6%未満では他元素をどのように調製して
も本用途向けの加工性、耐酸化性を確保できない。一
方、17%を越えると、図2に示したように加工性の劣化
が大きく、またコスト高になるため6%以上17%以下に
限定する。特に、加工性を最優先させるには、望ましく
は10%以上15%以下である。最も望ましい範囲は10%以
上12%以下である。
つである。従来不可避的不純物とされていたが、熱延焼
鈍状態での加工性には、むしろ一定量含有されている方
が好ましいとの知見を得た。Pが 0.025%以下では、脱
P工程によるコスト上昇が大きく、また加工性も低下す
る。一方0.10%を越えると、製造コストは低下しても、
加工性の劣化が大きい。従って、 0.025%以上0.10%以
下に限定する。表3に示したように、加工性の点から、
望ましくは、0.03%以上0.07%以下である。さらに望ま
しくは、0.04%以上0.06%以下である。
含有鋼では、溶接部の凝固割れを発生させやすくするた
め、特に 0.015%以下であることが必要である。望まし
くは0.010%以下である。
るため、可及的に含有量を低くする必要がある。しかし
必要以上の低下はロスト上昇をもたらすため上限を0.02
%とする。望ましくは 0.005%以下である。
ある。望ましくは 0.005%以下である。最も望ましくは
0.001%以下である。
下である。望ましくは 0.005%以下である。
である。図1に示したように、熱延焼鈍板において充分
な加工性を得るには、安定化元素としてNbを単独で添加
しなければならない。熱延時の回復、再結晶過程の違い
において、Ti,Zr,Alのような他の安定化元素では、冷
延焼鈍板の加工性は向上できても、熱延焼鈍板の加工性
にはまったく効果がない。さらに、表1に示したよう
に、Nb添加鋼に、Ti,Zr,Alが複合添加されると、Nb単
独添加での効果が減じられてしまう。従って、熱延焼鈍
板の加工性向上のため、Ti,Zr,Alは可能な限り低く限
定し、Nbは C+Nの13倍以上の添加が必要である。同時
に、高温耐力の向上のため、0.35%以上添加する。また
表2に示したように、Nb添加量は 0.6%を越えると、加
工性の低下とともに、靱性が著しく劣化する。また、表
5に示したように、溶接部の凝固割れも発生する。従っ
て、上限を 0.6%とする。好ましくは0.40%〜0.55%、
より好ましくは、0.45%〜0.50%とする。図4に比較鋼
20の凝固割れの写真を示しその一例を示す。
11未満であると、表4に示したように、溶接部がα、
α’の2相になり、その部分の加工性が劣化する。一
方、加工パラメーターが16.5を越えると、加工性の劣化
が大きく、もはやNb,Pを最適化しても、熱延焼鈍板の
加工性が、自動車排気材料用途には不十分なものとな
る。従って、加工パラメーター(Pa)は11以上16.5以下に
限定する。望ましくは、13以上15.5以下である。 式(4) Pa =Cr+ 3Si+ 4Nb+Mo+Cu−50(C+N+P) −Mn
−Ni−Co ただし、Mo,Cu,Ni,Coは、Mo,Cu,Ni,Co添加鋼の場
合にのみ考慮すればよい。
加してもよい。その効果は等価と考えてよく、Moで 0.1
%、Cuでも 0.1%以上で表れるが、高価な元素であるか
ら、Moの上限を3%、Cuの上限は1%に限定する。望ま
しい範囲はMoが0.5%〜 2.5%であり、Cuは 0.3%〜 0.
6%、より望ましくは、Moが 1.0%〜 1.5%、Cuが 0.4
%〜 0.6%である。
を向上させる。表9に各々の効果を示す。溶接条件は表
4の場合と同様とした。Ni,Coは高価な元素であるから
Niは1%に、Coは0.5%に上限を限定する。これらの
効果は等価であるので、それぞれ単独、あるいは複合添
加してもよい。望ましくは、Ni 0.5%以下、Co 0.2%以
下である。
に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもので
はない。表1〜9に示したような組成の鋼A 〜 Z,FA,
FB,RA,VA,ZA(本発明鋼)および鋼1〜25(比較
鋼)および現用鋼 SUH409Lを真空溶解炉で溶製し、30kg
鋼塊とした。熱間鍛造により27mm厚に調製し、その後ス
ラブ加熱温度(SRT) を1250℃とし熱間圧延により 2mm厚
にした。ここで圧延方向に垂直にノッチを入れ0℃でシ
ャルピー衝撃特性を調べた。またNb含有鋼は 980℃、Nb
無添加鋼は 930℃で焼鈍し、粒径をほぼ一定にそろえて
から、室温での圧延方向の伸びとYSと、 700、 900℃の
高温耐力(歪み速度は0. 3%/min)および大気中で、 7
30℃、 830℃、 930℃、 200時間酸化試験後の重量変化
を測定した。さらに、 700℃での高温塩害特性を調べ
た。また、この熱延焼鈍板を用いて、 TIG溶接を行い、
凝固割れの有無、 TIG溶接部の曲げ特性、 TIG溶接部の
シャルピー衝撃特性を調べた。
材を用いて、飽和食塩水に 5分浸漬し、その後 700℃で
2時間加熱し 5分の空冷を1サイクルとし、10サイクル
後の最大浸食深さで評価した。
が、本発明の組成範囲である本発明鋼A〜Yのいずれの
鋼も自動車排気材料用途に必要な以下の特性を得た。 (1) 未焼鈍熱延板の0℃シャルピー吸収エネルギー50J/cm2 以上 (2) 熱延焼鈍板の伸び、YS 34%以上、350MPa以下 (3) 熱延焼鈍板の TIG溶接特性 凝固割れ無し 180度曲げ可 (4) 熱延焼鈍板の 700℃の高温耐力 SUH409L のそれの 2倍以上 熱延焼鈍板の 900℃の高温耐力 SUH409L のそれの 2倍程度 (5) 熱延焼鈍板の 930℃、200 時間後の耐酸化性 異常酸化しない (現用鋼である SUH409Lの冷延焼鈍板の耐酸化性は 830℃、 200時間後 異常酸化した。) (6) 700℃の高温塩害特性 SUH409L より著しく優れる 表1〜9に示した比較鋼1〜25はいずれかの成分が本
発明の範囲外であり、上述の(1) 〜(6) の特性のひとつ
以上を満さない鋼は、熱延焼鈍状態で自動車排気材料用
途への適用が困難である。
熱延工程を用いても、高加工性、高耐熱性、良好な製造
性を持つ自動車排気材料用途の安価な熱延板が得られ
る。安価、高加工性、高耐熱性を兼備することによっ
て、従来その高価さ、加工の困難さのため自動車排気材
料用途向けにはまったく適用されていなかった熱延状態
の高耐熱材料が適用され、エンジン性能の向上をもたら
し、石油資源の節約、大気環境の保全に著しく貢献で
き、産業上極めて有益な効果がもたらされる。
自動車排気材料に用いることに関したものであるから、
熱延焼鈍板から造管したパイプに関して、そのパイプの
焼鈍の有無に限定されるものではなく、また未焼鈍熱延
板を用いてパイプに造管し、その後再結晶焼鈍したパイ
プも当然本発明に含まれ、本用途に好適に使用可能であ
る。また、本発明での高温特性評価は 700〜 930℃で行
っているが、本発明は、この温度にさらされる部材に限
定されるものではない。例えばマフラーのようにせいぜ
い 500℃程度までしか加熱されない自動車排気材料部材
でも、加工性、高温塩害特性、コストに優れた本発明鋼
は好適に使用できる。
すNb/ C+N ,Zr/ C+N ,Al/ C+N ,の影響を示す
グラフである。
グラフである。
方向の金属組織を示す図面代用写真である。
示す図面代用写真である。
条件および 180度曲げの試験条件を説明する斜視図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】C :0.02重量%以下
Si:0.4 重量%〜 2重量% Mn:0.8 重量%以下 Cr:6重量%
〜17重量% N :0.015 重量%以下 Al:0.02重量
%以下 P :0.025 重量%〜 0.10 重量% Ti:0.02重量
%以下 Zr:0.02重量%以下 Nb:0.35重量%〜0.60重量%で、成分の重量%が下記式
(1) および(2) を満足し、 式(1) 13(C+N)≦ Nb 式(2) 11重量%≦ Cr + 3Si+ 4Nb− 50(C+N+P)− M
n ≦ 16.5 重量% 残部はFeと不可避的不純物からなることを特徴とする自
動車排気材料用熱延フェライト鋼。 - 【請求項2】C :0.02重量%以下
Si:0.4 重量%〜 2重量% Mn:0.8 重量%以下 Cr:6重量%
〜17重量% N :0.015 重量%以下 Al:0.02重量
%以下 P :0.025 重量%〜 0.10 重量% Ti:0.02重量
%以下 Zr:0.02重量%以下 Nb:0.35重量%〜0.60重量%で、成分の重量%が下記式
(1) および(2) を満足し、 式(1) 13(C+N)≦ Nb 式(3) 11重量%≦Cr+3Si +4Nb −50(C+N+P) −Mn+
(Mo+Cu)≦16.5重量% さらに、 Mo: 0.1重量%〜 3.0重量%およびCu: 0.1重量%〜
1.0重量%から選択される少なくとも1種、 残部はFeと不可避的不純物からなることを特徴とする自
動車排気材料用熱延フェライト鋼。 - 【請求項3】C :0.02重量%以下
Si:0.4 重量%〜 2重量% Mn:0.8 重量%以下 Cr:6重量%
〜17重量% N :0.015 重量%以下 Al:0.02重量
%以下 P :0.025 重量%〜 0.10 重量% Ti:0.02重量
%以下 Zr:0.02重量%以下 Nb:0.35重量%〜0.60重量%で、成分の重量%が下記式
(1) および(3) を満足し、 式(1) 13(C+N)≦ Nb 式(4) 11重量%≦Cr+3Si+4Nb-50(C+N+P)-Mn-Ni-Co+(Mo+
Cu) ≦16.5重量%さらに、 Mo: 0.1重量%〜 3.0重量%およびCu: 0.1重量%〜1
重量%から選択される少なくとも1種、 Ni,Co: Ni 1 重量%以下およびCo 0.5重量%以下から選
択される少なくとも1種を含有し、 残部はFeと不可避的不純物からなることを特徴とする自
動車排気材料用熱延フェライト鋼。
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