JP3445721B2 - 正負パルス式高電圧電源 - Google Patents

正負パルス式高電圧電源

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JP3445721B2
JP3445721B2 JP10952597A JP10952597A JP3445721B2 JP 3445721 B2 JP3445721 B2 JP 3445721B2 JP 10952597 A JP10952597 A JP 10952597A JP 10952597 A JP10952597 A JP 10952597A JP 3445721 B2 JP3445721 B2 JP 3445721B2
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浩一 松永
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電電極等に正負
のパルス高電圧を印加するための正負パルス式高電圧電
源に関し、例えばプラズマ発生装置、コロナ放電処理装
置、イオン発生器、除電装置、スパッタリング装置、レ
ーザ発生装置、あるいはオゾン発生器等の電源として広
範囲に使用できる電源に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばプラズマ発生装置によりプラズマ
を発生させる場合、立ち上がり/立ち下がりが速く、パ
ルス幅の狭い正・負の高圧パルス信号、つまり正負の高
圧インパルス信号を放電電極に印加することが有効であ
る。
【0003】正負のインパルス信号を発生する方法とし
ては、パルス幅スイッチ方式や位相制御方式があるが、
これらはパルスの幅を変化できても、図41に示すよう
に、1つの周期中に正・負の信号が等間隔に生じてしま
い、図42に例示するような正・負のパルス信号が接近
し、かつ、その周期を任意に設定することはできない。
【0004】図42に例示するような波形のもとに高圧
の正・負のパルス信号を放電電極に印加するためには、
半導体スイッチ素子を用いたインバータ回路と、正・負
の直流電源とを組み合わせ、インバータ回路の各スイッ
チング素子を適宜に制御する方法が考えられる。この方
法においては、正・負の直流電源の電圧を高くし、その
高電圧信号をインバータ回路でスイッチングして直接的
に負荷である放電電極に印加する方法と、電源電圧は低
くして、負荷の前段で昇圧トランスにより昇圧する方法
が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高電圧信号
をインバータ回路でスイッチングする方法を採用する場
合には、半導体素子のスイッチング耐圧に鑑み、インバ
ータ回路内の各スイッチを多数の半導体素子を直列結合
して構成することが必要となる。例えば、負荷に印加す
べき高電圧が5kVであったとし、半導体素子1個当た
りの耐圧が1600Vであったとすると、インバータ回
路内の一つのスイッチを、図43に示すように少なくと
も4個の半導体素子T1 〜T4 の直列結合により形成
し、4×1600V=6400Vの耐圧が得られるよう
に考慮する必要が生じる。
【0006】このような構成において一つの半導体素子
がショートすると、スイッチの耐圧は3×1600V=
4800Vとなり、全ての半導体素子が破壊してしまう
ことになる。また、一つのスイッチ内の各半導体素子の
動作にばらつき(立ち上がり/立ち下がり/ストレージ
タイム等)があった場合、例えば図44にタイムチャー
トを示すように、T1 〜T3 がオフに成っているにも係
わらずT4 が未だオンの状態が継続する等によって、こ
のT4 が破壊する。従って、余裕を持ってより多数の半
導体素子を直列結合して一つのスイッチを形成しても、
素子のばらつきいかんによってはその破壊を防止するこ
とはできないという問題があり、結局、この構成によっ
ては実用的な回路を得ることは困難である。
【0007】一方、以上のような不具合を解消するため
には、インバータ回路の各スイッチを1個の半導体素子
によって形成するとともに、正・負の直流電源の出力電
圧をその半導体素子の耐圧に見合ったものとし、負荷の
前段で昇圧トランスによって昇圧する方法を採用すれば
いいことになるが、この方法では、トランスの1次−2
次間の巻線比が大となってしまい、負荷に印加されるパ
ルス電圧の立ち上がり/立ち下がり速度が低下するとい
う新たな問題が生じる。例えば、1次側の電圧を300
Vに設定し、2次側に10kVの電圧を得ようとする場
合には、1次巻数を40ターンとして計算すると、10
kV/300V=33であるから、2次巻数は1320
ターンとなる。このようなトランス構成によると、図4
5に全体としての等価回路を示すように、線間、相間の
浮遊容量C1 が大きくなり、かつ、2次インダクタンス
3 、線抵抗Rが大きくなってしまうことから、(R+
3 )と負荷Cにより形成される積分回路の時定数が大
となり、立ち上がり/立ち下がり波形が悪化してしま
う。
【0008】本発明はこのような実情に鑑みてなさたも
ので、互いに接近した正負の高電圧パルス信号を任意の
周期で発生して負荷に印加することのできる実用的な回
路で、しかもそのパルスの立ち上がり/立ち下がり速度
を速くすることのできる正負パルス式高電圧電源の提供
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の正負パルス式高電圧電源は、
その要部の等価回路図例を図1に示すように、正の直流
電圧を発生する正電圧発生部+Eと、負の直流電圧を発
生する負電圧発生部−Eと、複数の半導体スイッチング
素子を直列接続してなる第1、第2および第3のスイッ
チング部SW1、SW2およびSW3と、第1、第2お
よび第3のスイッチング部SW1、SW2およびSW3
の半導体スイッチング素子を各スイッチング部ごとに同
時にオン・オフさせるドライブ回路(図示せず)と、パ
ルス電圧信号を昇圧する昇圧トランスTを有し、前記正
電圧発生部+Eとコモン端子COMとの間に第1および
第3のスイッチング部SW1およびSW3を直列接続
し、第1のスイッチング部SW1と第3のスイッチング
部SW3との接続点を昇圧トランスTの1次側に接続
し、かつ、その昇圧トランスTの2次側を負荷Rに接続
して、第1のスイッチング部SW1がオンになったとき
前記正電圧発生部+Eの正電圧が昇圧トランスTで昇圧
されたうえで負荷Rに印加され、また前記負電圧発生部
+Eと昇圧トランスTの1次側との間に第2のスイッチ
ング部SW2を接続して、この第2のスイッチング部S
W2がオンになったときに負電圧発生部−Eの負電圧が
昇圧トランスTで昇圧されたうえで負荷Rに印加される
ようにし、第1のスイッチング部SW1をオンにして負
荷Rに正電圧が印加された後、負荷Rにチャージされた
正の電荷が、昇圧トランスTおよび第3のスイッチング
部SW3を介してコモン端子COMに至る回路によって
ディスチャージされ、次に、前記第2のスイッチング部
SW2をオンにして負荷Rに負電圧が印加された後、負
荷Rにチャージされた負の電荷が、コモン端子COMか
ら第3のスイッチング部SW3を介して昇圧トランスT
に至る回路によってディスチャージされるよう、各スイ
ッチング部内の半導体スイッチング素子を所定の順序で
周期的にオン・オフすることによって特徴づけられる。
【0010】また、本発明において片方向性の半導体ス
イッチング素子を用いる場合には、以上の請求項1に係
る発明における第3のスイッチング部SW2を、2つの
スイッチング部に置換することができる。その2つのス
イッチング部を構成する半導体スイッチング素子とし
て、各スイッチング部内では同一方向で、かつ、2つの
スイッチング部どうしでは互いに逆方向性の半導体スイ
ッチング素子を用いる。
【0011】そして、以下に示す請求項2または3に係
る発明においては、第3および第4のスイッチング部に
よって、請求項1における第3のスイッチング部を構成
するものである。
【0012】請求項2に係る発明は、その実施の形態を
表す図2の等価回路図に示すように、正の直流電圧を発
生する正電圧発生部+Eと、負の直流電圧を発生する負
電圧発生部−Eと、それぞれ複数の半導体スイッチング
素子を直列接続してなる第1、第2、第3および第4の
スイッチング部SW1、SW2、SW3およびSW4
と、これら第1、第2、第3および第4のスイッチング
部SW1、SW2、SW3およびSW4の半導体スイッ
チング素子を各スイッチングごとに同時にオン・オフさ
せるドライブ回路(図示せず)と、パルス電圧信号を昇
圧する昇圧トランスTを有し、前記正電圧発生部+Eと
コモン端子COMとの間に第1、第3および第4のスイ
ッチング部SW1、SW3およびSW4を直列接続し、
第1のスイッチング部SW1と第3のスイッチング部S
W3との接続点を昇圧トランスTの1次側に接続し、か
つ、その昇圧トランスTの2次側を負荷Rに接続して、
第1のスイッチング部SW1がオンになったとき前記正
電圧発生部+Eの正電圧が昇圧トランスTで昇圧された
うえで負荷Rに印加され、また前記負電圧発生部−Eと
昇圧トランスTの1次側との間に第2のスイッチング部
SW2を接続して、この第2のスイッチング部SW2が
オンになったときに負電圧発生部−Eの負電圧が昇圧ト
ランスTで昇圧されたうえで負荷Rに印加されるように
し、第1のスイッチング部SW1をオンにして負荷Rに
正電圧が印加された後、負荷Rにチャージされた正の電
荷が、昇圧トランスT、および第3、第4のスイッチン
グ部SW3、SW4またはこれらに並列接続されたダイ
オードD3、D4を介してコモン端子COMに至る回路
によってディスチャージされ、次に、前記第2のスイッ
チング部SW2をオンにして負荷Rに負電圧が印加され
た後、負荷Rにチャージされた負の電荷が、コモン端子
COMから第4、第3のスイッチング部SW4、SW3
またはこれらに並列接続されたダイオードD4、D3を
介して昇圧トランスTに至る回路によってディスチャー
ジされるよう、各スイッチング部内の半導体スイッチン
グ素子を所定の順序で周期的にオン・オフすることによ
って特徴づけられる。
【0013】また、同じ目的を達成するための他の構成
である請求項3に係る発明の正負パルス式高電圧電源
は、その実施の形態を表す等価回路図を図21に示すよ
うに、正の直流電圧を発生する正電圧発生部+Eと、負
の直流電圧を発生する負電圧発生部−Eと、それぞれ複
数の半導体スイッチング素子を直列接続してなる第1、
第2、第3および第4のスイッチング部SW1、SW
2、SW3およびSW4と、それら第1、第2、第3お
よび第4のスイッチング部SW1、SW2、SW3およ
びSW4のスイッチング部の半導体スイッチング素子を
各スイッチング部ごとに同時にオン・オフさせるドライ
ブ回路と(図示せず)、パルス電圧信号を昇圧する昇圧
トランスTを有し、前記正電圧発生部+Eとコモン端子
COMとの間に第1、第3および第4のスイッチング部
SW1、SW3およびSW4を直列接続し、第1のスイ
ッチング部SW1と第3のスイッチング部SW3との接
続点に昇圧トランスTの1次側を接続し、かつ、その昇
圧トランスTの2次側を負荷Rに接続して、第1のスイ
ッチング部SW1がオンになったとき前記正電圧発生部
+Eの正電圧が昇圧トランスTで昇圧されたうえで負荷
Rに印加され、また第3のスイッチング部SW3と第4
のスイッチング部SW4との接続点と前記負電圧発生部
+Eとの間に第2のスイッチング部SW4を接続して、
第3および第2のスイッチング部SW3およびSW2が
オンになったとき負電圧発生部−Eの負電圧が昇圧トラ
ンスTで昇圧されたうえで負荷Rに印加されるように
し、前記ドライブ回路は、第1のスイッチング部SW1
をオンにして負荷Rに正電圧が印加された後、負荷Rに
チャージされた正の電荷が、昇圧トランスT、および第
3、第4のスイッチング部SW3、SW4またはこれら
に並列接続されたダイオードD3、D4を介してコモン
端子COMに至る回路によってコモン端子にディスチャ
ージされ、次に、前記第3および第2のスイッチング部
SW3およびSW2をオンにして負荷Rに負電圧が印加
された後、負荷Rにチャージされた負の電荷が、コモン
端子COMから第4、第3のスイッチング部SW4、S
W3またはこれらに並列接続されたダイオードD4、D
3を介して昇圧トランスTに至る回路によってディスチ
ャージされるように、各スイッチング部内の半導体スイ
ッチング素子を所定の順序で周期的にオン・オフするこ
とによって特徴づけられる。
【0014】ここで、請求項1に係る発明における第1
〜第3のスイッチング部、および、請求項2または3に
係る発明における第1〜第4のスイッチング部を、それ
ぞれ2つもしくは3つの半導体スイッチング素子を直列
接続して構成することが好ましい。
【0015】また、同じく以上の各発明における正電圧
発生部および負電圧発生部の発生電圧は、それぞれ+1
000V〜+4000Vおよび−1000V〜−400
0Vの範囲とすることが好ましい。
【0016】更に、以上の各発明における昇圧トランス
による昇圧倍率は、5〜20倍の範囲とすることが好ま
しい。本発明では、複数ではあるが少数の半導体スイッ
チング素子を直列接続することにより1つのスイッチン
グ部を構成してその耐圧を適宜に上げ、そのようなスイ
ッチング部を3個(請求項1)、あるいは4個(請求項
2、3)、それぞれの発明に記載したように接続して、
ドライブ回路でオン・オフ制御することにより、適当な
電圧の正・負のでパルス信号を生成し、その電圧パルス
を昇圧トランスで昇圧したうえで負荷に印加するととも
に、負荷に充電された電荷分を、昇圧トランスおよびス
イッチング部を通じてコモン端子に至る導通路によって
ディスチャージするように構成することで、立ち上がり
/立ち下がり速度が速く、しかも使用時に素子の破壊の
恐れの極めて少ない、実用的な正負パルス式電源回路を
得ている。
【0017】ここで、各スイッチング部によりスイッチ
ングされる信号の電圧は、±1000〜4000Vにす
ることで、各スイッチング部を、直列結合された2個ま
たは3個の半導体スイッチング素子によって構成してそ
の各素子の破壊の恐れを少なくすることができ、また、
昇圧トランスによる昇圧倍率を5〜20倍の範囲とする
ことで、昇圧トランスの線抵抗や浮遊容量および2次イ
ンダクタンスが、負荷を含んで等価的に形成される積分
回路の時定数を小さくすることに有効であり、負荷に印
加される電圧パルスの立ち上がり/立ち下がり波形を悪
化させることがない。
【0018】また、各スイッチング部の半導体スイッチ
ング素子に対してあまり高い電圧を印加しないことは、
それを駆動するドライブ回路(ゲート回路)にホトカプ
ラ方式を採用できるなど、比較的簡単なドライブ回路を
用いることができるという利点もある。
【0019】
【発明の実施の形態】図2は請求項2に係る発明の実施
の形態の要部構成を示す等価回路図である。この図2に
おいて、第1,第2,第3および第4のスイッチング部
SW1,SW2,SW3,およびSW4は、それぞれ、
図3に例示するように、FETやIGBT等の半導体ス
イッチング素子を例えば2個直列結合することによって
構成されたもので、各スイッチング部内においては、そ
れを構成する各半導体スイッチング素子は同時にオン・
オフされる。また、各スイッチング部SW1,SW2,
SW3,およびSW4には、それぞれダイオードD1,
D2,D3およびD4が並列に接続されている。
【0020】第1のスイッチング部SW1と第3のスイ
ッチング部SW3と第4のスイッチング部SW4は、正
電圧発生部である正極性の直流電源+Eとコモン端子C
OMの間に直列接続されている。また、第2のスイッチ
ング部SW2は、負電圧発生部である負極性の直流電源
−Eと昇圧トランスTの1次側巻線の一端に接続され、
また、この昇圧トランスTの1次巻線の一端には第1の
スイッチング部SW1と第3のスイッチング部SW3と
の接続点も接続されている。昇圧トランスTの1次側巻
線の他端はアースに接続されており、その2次側巻線は
一端が負荷Rに、他端がコモン端子COMに接続されて
いる。
【0021】上記した各スイッチング部SW1〜SW4
は、ドライブ回路(図示せず)からのそれぞれの半導体
スイッチング素子に供給されるゲート信号により、図4
にタイミングチャートを示すようにオン・オフ動作し、
これにより、昇圧トランスTの1次側に同図に示すよう
な波形で電圧が印加され、この電圧は昇圧された後に負
荷Rに印加される。
【0022】〔表1〕は、図4の昇圧トランスTの1次
側への印加電圧波形における〜の各部での各スイッ
チング部SW1〜SW4のオン・オフ状態を表してい
る。また、図5〜図8には、各時点におけるスイッチン
グ部SW〜SW4の動作状態に基づく電荷の流れの説明
図を示し、これらの図ないしは表を参照しつつ、以下、
本実施の形態の動作例を説明する。
【0023】
【表1】
【0024】4個のスイッチング部SW1〜SW4を全
てオフにした図1の状態(〔表1〕の)から、図5に
示すようにスイッチング部SW1をオンにすると(〔表
1〕の)、正極性の直流電源+Eから第1のスイッチ
ング部SW1および昇圧トランスTの1次側を通りコモ
ン端子COMへ向かう(I1 の方向)電流が流れるの
で、正極性の電源電圧+Eに比例した立ち上がりの良い
正のパルス電圧が昇圧トランスTの1次側に加わり、負
荷Rはその昇圧後のパルス電圧により正極性に充電され
る。 次いで、所定時間後に図6に示すように第1のス
イッチング部SW1をオフにし、その直後に第3のスイ
ッチング部SW3を瞬間的にオンにすると(〔表1〕の
)、負荷Rにチャージされた電荷分は、コモン端子C
OMから昇圧トランスTの1次側、オンとなった第3の
スイッチング部SW3、更には第4のスイッチング部S
W4に並列接続された第4のダイオードD4を通じて再
びコモン端子COMに通じる電流の流れ(I2 の方向)
により、実質的にディスチャージされ、負荷Rに対して
立ち下がりの良いパルス電圧となる。
【0025】また、所定時間後に図7に示すように第4
のスイッチング部SW4をオフにし、その直後に第2の
スイッチング部SW2をオンにすると(〔表1〕の
)、今度は昇圧トランスTの1次側から第2のスイッ
チング部SW2を通じて負極性の直流電源−Eに向かう
電流が流れる(I3 の方向)ので、負極性の電源電圧−
Eの昇圧に比例した立ち下がりの良い負のパルス電圧が
昇圧トランスTの1次側に加わり、負荷Rはその昇圧後
のパルス電圧により負極性に充電される。
【0026】次に、所定時間後に図8に示すように第2
のスイッチング部SW2をオフにし、その直後に第4の
スイッチング部SW4を瞬間的にオンにすると(〔表
1〕の)、負荷R側にチャージした負の電荷分が、コ
モン端子COMからオンとなった第4のスイッチング部
SW4およびオフになっている第3のスイッチング部S
W3に並列接続された第3のダイオードD3を介し、更
に昇圧トランスTの1次側を通じて再びコモン端子CO
Mに至る流れ(I4 の方向)により実質的にディスチャ
ージされるので、このときも負荷Rに対して立ち上がり
の良い負のパルス電圧となる。
【0027】このような動作を繰り返すことにより、図
4のタイムチャートの最下段に示したように、昇圧トラ
ンスTの1次側に立ち上がり・立ち下がり特性の良好な
正負のパルス電圧が周期的に印加される。そして、その
パルス電圧は昇圧トランスTにより昇圧されたうえで、
負荷Rに印加される。
【0028】ここで、この実施の形態において、負荷R
に印加すべき高圧パルスが±10kVであったとしたと
き、各構成部材の好適な選択について述べると、各スイ
ッチング部SW1〜SW4には、最大定格耐圧1600
VのIGBT等の半導体スイッチング素子を2個直列結
合して組にしたもの、例えば2個入りのモジュール型I
GBT等ををそれぞれ用いる。これにより、各スイッチ
ング部SW1〜SW4の耐圧は3200Vとなる。
【0029】一方、正極性および負極性の直流電源+E
および−Eの電源電圧を+1500Vおよび−1500
Vとして、耐圧3200Vの各スイッチング部SW1〜
SW4に印加してスイッチングする。
【0030】そして、このような設定により昇圧トラン
スTの1次巻線には±1500Vのパルス電圧が印加さ
れるから、これを±10kVに昇圧するためには、1次
のターン数を40と仮定すると、2次のターン数は26
6(40×10kV/1.5kV)となる。
【0031】2次巻線のターン数がこの程度であれば、
前記した図45に示した等価回路においてC1 で示した
線間および相間の浮遊容量が、同図の説明において示し
た例に比して大幅に小さくなり、2次インダクタンスL
3 および線抵抗R1 も小さくすることができるので、
(R1 +L3 )と負荷により形成される積分回路の時定
数が小さくなり、立ち上がり/立ち下がりの速い高圧パ
ルス電圧を負荷に対して印加することが可能となる。
【0032】また、各スイッチング部SW1〜SW4
は、2個の半導体スイッチング素子を直列結合すること
により3200Vの耐圧を得て、実際に印加する電圧は
1500Vであるから、例え片方の半導体スイッチング
素子が破壊しても全体は破壊することがなく、実用的な
回路が得られる。
【0033】また、この回路の利点は、昇圧トランスT
を含む負荷Rのインピーダンスが非常に高くとも、負荷
Rに充電された正の電荷分を第3のスイッチング部SW
3と第4のダイオードD4により、また、負の電荷分を
第4のスイッチング部SW4と第3のダイオードD3に
より確実にディスチャージできることと、正負の電圧を
印加するときにも、第1のスイッチング部SW1または
第2のスイッチング部SW2により高速に負荷Rを充電
できるため、立ち上がり・立ち下がりが非常に速い正負
のパルス電圧を得ることができる。
【0034】次に、以上の実施の形態と回路構成は全く
同じとし、各スイッチング部SW1〜SW4のオン・オ
フ動作タイミングを上記の例とは変えた例について述べ
る。図8にそのタイミングチャートを示し、また、〔表
2〕には、図9の昇圧トランスTの1次側への印加電圧
波形における〜の各部での各スイッチング部SW1
〜SW4のオン・オフ状態を示す。更に、図10〜図1
4には、各時点におけるスイッチング部SW1〜SW4
の動作状態に基づく電荷の流れの説明図を示す。
【0035】
【表2】
【0036】まず、図10に示すように第1のスイッチ
ング部SW1をオフ、第3および第4のスイッチング部
SW3およびSW4をオン、第2のスイッチング部SW
2をオフにした状態では(〔表2〕の)、昇圧トラン
スTの1次側の両端がともにコモン端子COMに接続さ
れるために正負いずれの電圧も印加されず、従って負荷
Rには何らの電圧も印加されない。この状態から図11
に示すように、第3のスイッチング部SW3をオフにし
た直後に第1のスイッチング部SW1をオンにすると
(〔表2〕の)、正極性の直流電源+Eから、オンと
なった第1のスイッチング部SW1および昇圧トランス
Tの1次側を通ってアースへ向かう(I1の方向)電流
が流れるので、正極性の電源電圧+Eに比例した立ち上
がりの良い正のパルス電圧が昇圧トランスTの1次側に
加わり、昇圧の後に負荷Rに印加され、負荷Rが正極性
に充電される。
【0037】次いで、図12に示すように、第1のスイ
ッチング部SW1をオフにした直後に第3のスイッチン
グ部SW3をオンにすると(〔表2〕の)、負荷R側
にチャージした正の電荷分が、コモン端子COMから昇
圧トランスTの1次側およびオンとなった第3のスイッ
チング部SW3、更には引き続きオンとなっている第4
のスイッチング部SW4を介してコモン端子COMに至
る流れ(I2 の方向)によって、実質的にディスチャー
ジされるので、負荷Rに対して立ち下がりの良い正のパ
ルス電圧となる。
【0038】また、図13に示すように、第4のスイッ
チング部SW4をオフにした直後に第2のスイッチング
部SW2をオンにすると(〔表2〕の)、今度は、昇
圧トランスTの1次側からオンとなった第2のスイッチ
ング部SW2を通じて負極性の直流電源−Eに向かう電
流が流れる(I3 の方向)ので、負極性の電源電圧−E
のに比例した立ち下がりの良い負のパルス電圧が昇圧ト
ランスTの1次側に加わり、負荷Rはその昇圧後のパル
ス電圧により負極性に充電される。
【0039】次いで図14に示すように、第2のスイッ
チング部WS2をオフにした直後に第4のスイッチング
部SW4をオンにすると(〔表2〕の)、負荷R側に
チャージした負の電荷分が、コモン端子COMからオン
となった第4のスイッチング部SW4および引き続きオ
ンとなっている第3のスイッチング部SW3、更には昇
圧トランスTの1次側を通って再びコモン端子COMに
至る流れ(I4 の方向)により実質的にディスチャージ
されるので、このときも負荷Rに対して立ち上がりの良
い負のパルス電圧となる。
【0040】次に、回路構成は上記各例と同じである
が、各スイッチング部SW1〜SW4のオン・オフ動作
タイミングが更に異なる例について述べる。図15にそ
のタイミングチャートを示し、また、〔表3〕には、図
14の昇圧トランスTの1次側への印加電圧波形におけ
る〜の各部での各スイッチング部SW1〜SW4の
オン・オフ状態を示す。更に、図16〜図20には、各
時点におけるスイッチング部SW1〜SW4の動作状態
に基づく電荷の流れの説明図を示す。
【0041】
【表3】
【0042】まず、図16に示すように第1,第2,第
3および第4の全てのスイッチング部SW1,SW2,
SW3およびSW4をともにオフにした状態では(〔表
3〕の)、昇圧トランスTの1次側、従って負荷Rに
は正負いずれの電圧も印加されない。この状態から図1
7に示すように第1のスイッチング部SW1をオンにす
ると(〔表3〕の)、正極性の直流電源+Eから、オ
ンとなった第1のスイッチング部SW1および昇圧トラ
ンスTの1次側を通ってコモン端子COMへ向かう(I
1 の方向)電流が流れるので、正極性の電源電圧+Eに
比例した立ち上がりの良い正のパルス電圧が昇圧トラン
スTの1次側に加わり、昇圧後に負荷Rに印加されて負
荷Rが正極性に充電される。
【0043】次いで、図18に示すように、第1のスイ
ッチング部SW1をオフにした直後に第3およひ第4の
スイッチング部SW3およびSW4を同時にオンにする
と(〔表3〕の)、負荷R側にチャージした正の電荷
分が、昇圧トランスTの1次側から第3および第4のス
イッチング部SW3およびSW4を通じてコモン端子C
OMに至る流れ(I2 の方向)によって実質的にディス
チャージされるので、負荷Rに対して立ち下がりの良い
正のパルス電圧となる。
【0044】また、図19に示すように、第3および第
4のスイッチング部SW3およびSW4を同時にオフに
した直後に第2のスイッチング部SW2をオンにすると
(〔表〕の)、今度は、昇圧トランスTの1次側から
オンとなった第2のスイッチング部SW2を通じて負極
性の直流電源−Eへ向かう(I3 の方向)電流が流れる
ので、負極性の電源電圧−Eに比例した立ち下がりの良
い負のパルス電圧が昇圧トランスTの1次側に流れ、昇
圧後に負荷に印加されて負荷Rが負極性に充電される。
【0045】次いで図20に示すように、第2のスイッ
チング部SW2をオフにした直後に第3および第4のス
イッチング部SW3およびSW4を同時にオンにすると
(〔表3〕の)、負荷R側にチャージした負の電荷分
が、コモン端子COMから第3および第4のスイッチン
グ部SW3およびSW4を通じて昇圧トランスTの1次
側に至る流れ(I4 の方向)によって実質的にディスチ
ャージされるので、このときも負荷Rに対して立ち上が
りの良い負のパルス電圧となる。
【0046】さて、次に請求項3に係る発明の実施の形
態について述べる。その等価回路図を図21に示す。こ
の回路においては、第1,第3および第4のスイッチン
グ部SW1,SW3およびSW4は、先の例と同様に正
極性の直流電源+Eとアースの間に直列接続されている
が、第1のスイッチング部SW1と第3のスイッチング
部SW3の接続点に昇圧トランスTの1次側が接続され
ている点、および、第3のスイッチング部SW3と第4
のスイッチング部SW4との接続点と負極性の直流電源
−Eとの間に、第2のスイッチング部SW2が挿入され
ている点に特徴かある。
【0047】この実施の形態の各スイッチング部のオン
・オフ動作は、先に示した図15に示したタイミングチ
ャートと同じであり、その昇圧トランスTの1次側への
印加電圧波形における〜の各部での各スイッチング
部SW1〜SW4のオン・オフ状態の関係も〔表2〕と
全く同様である。図22〜図25に、各時点におけるス
イッチング部SW1〜SW4の動作状態に基づく電荷の
流れの説明図を示し、これらの図を参照しつつこの実施
の形態の動作を説明する。
【0048】まず、図21に示すように第1のスイッチ
ング部SW1をオフ、第3および第4のスイッチング部
SW3およびSW4をともにオン、第2のスイッチング
部SW2をオフにした状態では(〔表2〕の)、昇圧
トランスTの1次側の両端はともにコモン端子COMに
接続されるため、負荷Rには正負いずれの電圧も印加さ
れない。この状態から図22に示すように、第3のスイ
ッチング部SW3をオフにした直後に第1のスイッチン
グ部SW1をオンにすると(〔表2〕の)、正極性の
直流電源+Eから、オンとなった第1のスイッチング部
SW1および昇圧トランスTの1次側を通りアースへ向
かう(I1 の方向)電流が流れるので、正極性の電源電
圧+Eに比例した立ち上がりの良い正のパルス電圧が昇
圧トランスTの1次側に加わり、負荷Rはその昇圧後の
パルス電圧により正極性に充電される。
【0049】次いで、図23に示すように、第1のスイ
ッチング部SW1をオフにした直後に第3のスイッチン
グ部SW3をオンにすると(〔表2〕の)、負荷R側
にチャージした正の電荷分が、昇圧トランスTの1次側
からオンとなった第3のスイッチング部SW3および引
き続きオンになっている第4のスイッチング部SW4を
介してコモン端子COMに至る流れ(I2 の方向)によ
って実質的にディスチャージされるので、負荷Rに対し
て立ち下がりの良い正のパルス電圧となる。
【0050】また図24に示すように、第4のスイッチ
ング部SW4をオフにした直後に第2のスイッチング部
SW2をオンにすると(〔表2〕の)、昇圧トランス
Tの1次側から引き続きオンになっている第3のスイッ
チング部SW3およびオンとなった第2のスイッチング
部SW2を通じて負極性の直流電源−Eへ向かう(I 3
の方向)電流が流れるので、負極性の電源電圧−Eに比
例した立ち下がりの良い負のパルス電圧が昇圧トランス
Tの1次側に加わり、負荷Rはその昇圧後のパルス電圧
により負極性に充電される。
【0051】次いで、図25に示すように、第2のスイ
ッチング部SW2をオフにした直後に第4のスイッチン
グ部SW4をオンにすると(〔表2〕の)、負荷Rに
チャージした負の電荷分が、コモン端子COMからオン
となった第4のスイッチング部SW4および引き続きオ
ンになっている第3のスイッチング部SW3を介して、
昇圧トランスTの1次側を経てコモン端子COMへ至る
流れ(I4 の方向)により実質的にディスチャージされ
るので、このときも負荷Rに対して立ち上がりの良い負
のパルス電圧となる。
【0052】次に回路構成は図21のものと同様である
が、4個のスイッチング部SW1〜SW4のオン・オフ
動作タイミングを上記の例とは変えた例について述べ
る。図26にそのタイミングチャートを示し、〔表4〕
には、図26の昇圧トランスTの1次側への印加電圧波
形における〜の各部での各スイッチング部SW1〜
SW4のオン・オフ状態を示す。更に、図27〜図31
には、各時点におけるスイッチング部SW1〜SW4の
動作状態に基づく電荷の流れの説明図を示す。
【0053】
【表4】
【0054】図27に示すように4個のスイッチング部
SW1〜SW4を全てオフにした状態(〔表4〕の)
から、図28に示すように第1のスイッチング部SW1
をオンにすると(〔表4〕の)、正極性の直流電源+
Eから、オンとなった第1のスイッチング部SW1およ
び昇圧トランスTの1次側を通ってコモン端子COMへ
向かう(I1 の方向)電流が流れるので、正極性の電源
電圧+Eに比例した立ち上がりの良い正のパルス電圧が
昇圧トランスTの1次側に加わり、負荷Rはその昇圧後
の電圧パルスにより正極性に充電される。
【0055】次いで、所定時間後に図29に示すよう
に、第1のスイッチング部SW1をオフにし、その直後
に第3のスイッチング部SW3をオンにすると(〔表
4〕の)、負荷R側にチャージした正の電荷分が、昇
圧トランスTの1次側からオンとなった第3のスイッチ
ング部SW3およびオフになっている第4のスイッチン
グ部SW4に並列接続された第4のダイオードD4を介
してコモン端子COMへ至る流れ(I2 の方向)によっ
て実質的にディスチャージされるので、負荷Rに対して
立ち下がりの良い正のパルス電圧となる。
【0056】また、図30に示すように、第3のスイッ
チング部SW3をオンにしたまま、第2のスイッチング
部SW2をオンにすると(〔表4〕の)、昇圧トラン
スTの1次側から、オンになっている第3のスイッチン
グ部SW3およびオンとなった第2のスイッチング部S
W2を通じて負極性の直流電源−Eに向かう(I3 の方
向)電流が流れるので、負極性の電源電圧−Eに比例し
た立ち下がりの良い負のパルス電圧が昇圧トランスTの
1次側に加わり、負荷Rはその昇圧後のパルス電圧によ
り負極性に充電される。
【0057】次いで、所定時間後に図31に示すよう
に、第3および第2のスイッチング部SW3およびSW
2をオフにしてから、第4のスイッチング部SW4を瞬
間的にオンにすると(〔表4〕の)、負荷R側にチャ
ージした負の電荷分が、コモン端子COMからオンにな
った第4のスイッチング部SW4およびオフとなった第
3のスイッチング部SW3に並列接続された第3のダイ
オードD3を介して、更に昇圧トランスTの1次側を経
てアースに至る流れ(I4 の方向)によって実質的にデ
ィスチャージされるので、このときも負荷Rに対して立
ち上がりの良い負のパルス電圧となる。
【0058】次に、回路構成は図21のものと同様であ
るが、4個のスイッチング部SW1〜SW4のオン・オ
フ動作タイミングを上記各例とは更に変えた例について
述べる。図32にそのタイミングチャートを示し、〔表
5〕には、図32の昇圧トランスTの1次側への印加電
圧波形における〜の各部での各スイッチング部SW
1〜SW4のオン・オフ状態を示す。更に、図33〜図
37には、各時点におけるスイッチング部SW1〜SW
4の動作状態に基づく電荷の流れの説明図を示す。
【0059】
【表5】
【0060】4個のスイッチング部SW1〜SW4を図
33のように全てオフにした状態(〔表5〕の)か
ら、図34に示すように第1のスイッチング部SW1を
オンにすると(〔表5〕の)、正極性の直流電源+E
から、オンとなった第1のスイッチング部SW1および
昇圧トランスTの1次側を通りコモン端子COMへ向か
う(I1 の方向)電流が流れるので、正極性の電源電圧
+Eに比例した立ち上がりの良い正のパルス電圧が昇圧
トランスTの1次側に加わり、負荷Rはその昇圧後のパ
ルス電圧により正極性に充電される。
【0061】次いで、所定時間後に図35に示すように
第1のスイッチング部SW1をオフにし、その直後に第
3および第4のスイッチング部SW3およびSW4を同
時にオンにすると(〔表5〕の)、負荷R側にチャー
ジした正の電荷分が、昇圧トランスTの1次側からオン
となった第3および第4のスイッチング部SW3および
SW4を介してコモン端子COMに至る流れ(I2 の方
向)によって、実質的にディスチャージされるので、負
荷Rに対して立ち下がりの良い正のパルス電圧となる。
【0062】また、図36に示すように、第3のスイッ
チング部SW3はオンにしたまま、第4のスイッチング
部SW4をオフにした直後に第2のスイッチング部SW
2をオンにすると(〔表5〕の)、昇圧トランスTの
1次側からオンになっている第3のスイッチング部SW
3およびオンとなった第2のスイッチング部SW2を通
じて負極性の直流電源−Eへ向かう(I3 の方向)電流
が流れるので、負極性の電源電圧−Eに比例した立ち下
がりの良いパルス電圧が昇圧トランスTの1次側に加わ
り、負荷Rはその昇圧後のパルス電圧によって負極性に
充電される。
【0063】次いで、所定時間後に図37に示すよう
に、第3および第2のスイッチング部SW3およびSW
2をオフにしてから、第3および第4のスイッチング部
SW3およびSW4を同時に瞬間的にオンにすると
(〔表5〕の)、負荷R側にチャージした負の電荷分
が、実質的に、コモン端子COMからオンとなった第3
および第4のスイッチング部SW3およびSW4を介し
て、更に昇圧トランスTの1次側を経てコモン端子CO
Mへ至る流れ(I4 の方向)によりディスチャージされ
るので、このときも負荷Rに対して立ち上がりの良い負
のパルス電圧となる。
【0064】図38は、上述した回路構成を利用する高
電圧電源の全体の概要構成を示す図である。この図38
に示す高電圧電源は、上記した各等価回路で表される4
組のスイッチング部SW1〜SW4からなるスイッチン
グインバータ回路1と、正電圧発生回路9と負電圧発生
回路11、および、これらにより生成された正および負
のパルス電圧信号を昇圧する昇圧トランス2(上記した
昇圧トランスTに相当)を主体とするものであり、これ
らによって生成された正負交互の周期的な高圧パルス信
号を、負荷である例えば除電器の放電電極3に印加する
場合の具体例を示すものである。
【0065】スイッチングインバータ1の前段には、そ
れから出力されるパルス信号の正負それぞれの電圧を調
整する正電圧調整部4および負電圧調整部5、周波数を
調整する周波数調整部6、パルス幅を調整するパルス幅
調整部7、変調させる変調部8等が設けられている。こ
れらの各部について概説する。
【0066】正電圧調整部4は、正電圧発生回路9から
出力される正の直流電圧を電圧設定器10により任意に
設定でき、また負電圧調整部5は、負電圧発生回路11
から出力される負の直流電圧を電圧前提器12により任
意に設定できるようになっている。これら正・負の電圧
発生回路4、5からの正負の直流電圧はスイッチングイ
ンバータ回路1に入力され、このスイッチングインバー
タ回路1は前記した各等価回路に示した構成および動作
により、正・負のパルス電圧信号を出力する。
【0067】周波数調整部6は、外部からの制御用の信
号の電圧を周波数に変換する電圧−周波数変換回路13
に、スイッチ14を介して周波数調整器(可変抵抗)1
5を接続し、この周波数調整器15をRとするCR発振
回路の原理により、例えば5〜10Vの電圧の外部信号
を50〜500Hzの周波数に変換できるようになって
いる。
【0068】パルス幅調整部7は、周波数調整部6から
の出力パルスのパルス幅(時間幅)をパルス幅調整器1
6による電圧調整機能によって、パルス幅制御回路17
で変化させる。その方法としては、差動増幅器を使用
し、その基準入力電圧に対して、もう一方の入力電圧を
変化させることによりパルス幅を変化させる等の方法を
挙げることができる。パルス幅制御回路17の一対の出
力端子からは、パルス幅調整されたパルス信号が交互に
出力される。
【0069】変調部8は、パルス幅調整部7から出力さ
れるパルス信号に対して、変調を与えるか否かを変調用
スイッチ18により選択できるように、2つのOR回路
19と20とクロック発振回路21、および2つのAN
D回路22,23によって構成されている。パルス幅制
御回路17の一対の出力端子から出力されたパルス信号
は、一方ではAND回路22,23にそれぞれ入力さ
れ、他方では、OR回路19によって一つに合流されて
クロック発振回路21へ入力される。変調用スイッチ1
8は、アースに接続されているため、これをオンにした
ときには、OR回路20はクロック発振回路21からの
クロック信号を入力し、AND回路22,23に供給す
る。AND回路22,23のもう一方の入力には、上記
のようにパルス幅制御回路17からの信号が供給されて
いるので、パルス幅制御回路17からのパルス幅内にク
ロックが変調した信号となる。変調スイッチ18をオフ
にすると、OR回路20の一方がスイッチによってハイ
レベルになるので、もう一方のクロック信号は無関係と
なり、OR回路20の出力はハイレベルになった状態で
AND回路22,23に入力する。従ってこの場合に
は、クロック信号からの変調は受けず、パルス幅制御回
路17からの信号のみがAND回路22,23の出力と
なる。
【0070】ドライブ回路24の具体的構成については
後述するが、このドライブ回路24は、AC100Vま
たは200Vの商用交流電源が供給されるシーケンス回
路25により制御されるとともに、正電圧発生回路9お
よび負電圧発生回路11における過電流を検出する過電
流検出回路26によっても制御される。そして、AND
回路22,23を通じて変調されたパルス信号または変
調されないパルス信号は、ドライブ回路24が動作状態
になっているときにスイッチングインバータ回路1へ入
力され、このスイッチングインバータ回路1内の各スイ
ッチング部における各半導体スイッチング素子を後述の
ようにスイッチングする。
【0071】一方、昇圧トランス2から電極3に印加さ
れる正負の高電圧の変化は、モニタ回路27で監視さ
れ、正負それぞれの電圧表示部28,29によって表示
される。次に、スイッチングインバータ回路1、および
その起動と停止を制御するドライブ回路24の具体例を
図39に基づいて詳述する。
【0072】この図39におけるスイッチングインバー
タ回路1は、図21に示した等価回路の具体例に相当
し、4個のスイッチング部SW1〜SW4として、それ
ぞれ2個ずつのFET30A1 と30A2 、30D1
30D2 、30B1 と30B2、および、30C1 と3
0C2 を、それぞれに直列接続して組にしたものを用い
ている。また、各スイッチング部SW1,SW2,SW
3およびSW4の各FET30A1 ,30A2 ,30D
1 ,30D2 ,30B1 ,30B2 ,30C1 ,30C
2 には、それぞれダイオード31A1 ,31A2 ,31
1 ,31D2 ,31B1 ,31B2 ,31C1 ,31
2 ,を並列接続している。更に、第1,第3および第
4のスイッチング部SW1,SW3およびSW4を直列
接続し、第4のスイッチング部SW4の一方のFET3
0C2 のドレンをアースに接続している。そして、第1
のスイッチング部SW1と第3のスイッチング部SW3
との接続点に、昇圧トランス2を介して、負荷Rとして
の図38における電極3を接続するようになっている。
また、第3と第4のスイッチング部SW3とSW4の接
続点と負電圧発生回路11との間に第2のスイッチング
部SW2を挿入している。
【0073】一方、ドライブ回路24は、最終的に正負
の高圧パルス信号を出力するため、正負に対応した2系
統24a,24b(正側ドライブ回路と負側ドライブ回
路)に分かれ、図38における変調部8の一対のAND
回路22,23から交互に出力されるパルス信号を別々
に処理する。その2系統の信号処理のタイミングチャー
トを図40に示す。同図においてaからnの信号パター
ンは、図39中のaからnの各部の出力を示している。
各系統は、入力されたパルス信号を第1段バッファ32
でバッファリングしたパルス信号と、これをCR遅延回
路33で遅延させてから更に第2段バッファ34にバッ
ファリングした信号とを、ANDゲート回路35とOR
ゲート回路36とに入力することにより更に2つの経路
に分岐させる。従って、その分岐した2つの経路のパル
ス幅は異なり、ORゲート回路36からのパルス幅の方
がANDゲート回路35からのパルス幅よりも前後両方
に長くなる。そして、このように分岐した2つの経路の
出力は、論理が逆になっているそれぞれのNOT回路3
7,38を介してそれぞれのホトカプラ39,40の発
光ダイオードに加えられ、ホトカプラ39,40がオン
のときにスイッチングインバータ回路1へ入力される。
【0074】従って、ドライブ回路24からは各系統に
つき2経路、計4経路に分岐したパルス信号が出力され
ることになる。そのうちの第1の系統の第1のパルス信
号(図40のf)は、スイッチングインバータ回路1に
組み込まれた第1のインバータ41Aを介して第1のス
イッチング部SW1の2つのFET30A1 ,30A 2
のゲートにそれぞれ入力され、この第1のパルス信号f
より長い第2のパルス信号(図40のg)は、第3のイ
ンバータ41Bを介して第3のスイッチング部SW3の
2つのFET30B1 ,30B2 のゲートにそれぞれ入
力される。また、第2の系統の第3のパルス信号(図4
0のn)は、第4のインバータ41Cを介して、第4の
スイッチング部SW4の2つのFET30C1 ,30C
2 のゲートにそれぞれ入力され、この第3のパルス信号
nより短い第4のパルス信号(図40のm)は、第2の
インバータ41Dを介して第2のスイッチング部SW2
の2つのFET30D1 ,30D2 のゲートにそれぞれ
入力される。
【0075】第1のスイッチング部SW1と第3のスイ
ッチング部SW3とにおいて、第3のスイッチング部S
W3がオン、第1のスイッチング部SW1がオフ状態と
なっているとき、それらに対してゲートパルスが入力す
ると、入力したパルスが立ち上がった瞬間に第3のスイ
ッチング部SW3がオフ、第1のスイッチング部SW1
がオンとなる。このとき、正電圧発生部きけをからの正
の電流が第1のスイッチング部SW1および昇圧トラン
ス2,負荷3を経てコモン端子COMを通じて例えばア
ース電位に流れるので、立ち上がりの良い正の電圧が負
荷3に印加される。次に、第1のスイッチング部SW1
へのゲートパルスが立ち下がり、第3のスイッチング部
SW3へのゲートパルスが立ち上がると、第1のスイッ
チング部SW1がオフ、第3のスイッチング部SW3が
オンとなり、負荷3側の正の残留電荷分が、昇圧トラン
ス2を介して第3のスイッチング部SW3およびこのと
きにオンとなっている第4のスイッチング部SW4を通
ってコモン端子COMを通じてアースへディスチャージ
される。従って、入力(ゲート)パルス幅に比例した立
ち上がりおよび立ち下がり特性の良い正のパルス電圧が
負荷3に加わることになる。この場合、第3のスイッチ
ング部SW3の各FET30B1 ,30B2へのゲート
パルス信号gは第1のスイッチング部SW1の各FET
30A1 ,30A2 へのゲートパルス信号fよりもパル
ス幅が前後両方に長いので、第1と第3のスイッチング
部SW1とSW3のスイッチングを確実かつ高速に行う
ことができ、正のパルス電圧の立ち上がりおよび立ち下
がり特性の良さがこのことでも保証される。
【0076】また、第4のスイッチング部SW4と第2
のスイッチング部SW2とにおいて、第4のスイッチン
グ部SW4がオン、第2のスイッチング部SW2がオフ
状態になっているとき、それらのゲートにパルス信号が
入力すると、入力したパルスが立ち下がった瞬間に第4
のスイッチング部SW4がオフ、第2のスイッチング部
SW2がオンになる。このとき、コモン端子COMから
負荷3ないしは昇圧トランス2、および第3のスイッチ
ング部SW3を通って負電圧発生回路11に電流が流れ
るので、立ち下がりの良い負の電圧が負荷Rに印加され
る。次に、第4のスイッチング部SW4へのゲートパル
スが立ち上がり、第2のスイッチング部SW2へのゲー
トパルスが立ち下がると、第4のスイッチング部SW4
がオン、第2のスイッチング部SW2がオフとなり、負
荷3側の負の残留電荷分が、昇圧トランス2を経て、こ
のときオンとなっている第3のスイッチング部SW3お
よび第4のスイッチング部SW4を通ってコモン端子C
OMへディスチャージされる。従って、入力(ゲート)
パルス幅に比例した立ち上がりおよび立ち下がり特性の
良い負のパルス電圧が負荷3に加わることになる。この
場合、第2のスイッチング部SW2の各FET30
1 ,30D2 へのゲートパルス信号mは、第3のスイ
ッチング部SW3の各FET30C1 ,30C2 へのゲ
ートパルス信号nよりもパルス幅が前後両方に長いの
で、第3および第2のスイッチング部SW4およびSW
2のスイッチングを確実かつ高速に行うことができ、負
のパルス電圧の立ち上がりおよび立ち下がり特性の良さ
がこのことでも保証される。
【0077】なお、以上の例では、第1〜第4のスイッ
チング部SW1〜SW4の各2個のFETの全てについ
て、動作安定の目的もあってダイオードをそれぞれ並列
接続したが、負荷のディスチャージをダイオードを介し
て行う場合のみ、ダイオードは実質的に必要であるで、
それ以外の場合にはダイオードは省略することができ
る。また、各スイッチング部SW1〜SW4を構成する
各2個ずつの半導体スイッチング素子は、FETのほ
か、他の半導体スイッチング素子、例えばIGBT(絶
縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を使用しても、同
等の効果を奏することができる。更に、本発明は除電器
用の電源に限らず、他の正負の高電圧を必要とする機
器、例えば正負のコロナ放電によってプラスチックフィ
ルム等の絶縁物を改質するコロナ放電処理装置や、プラ
ズマ発生装置等の電源としても好適に使用することがで
きる。
【0078】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、両方向
性の半導体スイッチング素子を用いる場合には3個のス
イッチング部、片方向性の半導体スイッチング素子を用
いる場合には4個のスイッチング部を、それぞれ複数の
半導体スイッチング素子を直列接続することによって構
成し、その各スイッチング部によりスイッチングインバ
ータ回路を形成し、正および負の直流電圧発生部からの
出力電圧をスイッチングするとともに、これにより生成
された適宜の電圧の正負のパルス信号を、昇圧トランス
を介して負荷に印加するように構成し、更に、スイッチ
ングインバータ回路の各スイッチング部は負荷のチャー
ジを昇圧トランスを介して逃がすように動作するように
構成しているから、スイッチング部に印加する電圧を高
くすることなく、従ってスイッチング部を構成する半導
体素子の直列接続数を2個ないしは3個程度の少数とし
ても、耐圧に余裕を持たせることができ、素子の破壊の
恐れが少なく、しかも負荷には高圧の正負パルス電圧を
印加することのできる実用回路を得ることができる。し
かも、各スイッチング部は複数の半導体素子を直列接続
して構成して、ある程度高い電圧、例えば1000V〜
4000V等の電圧を印加するから、昇圧トランスによ
る昇圧倍率を特に大きくする必要がなく、従ってこの昇
圧トランスの線抵抗や2次インダクタンス、更には浮遊
容量の増大に起因する、負荷への印加電圧波形の立ち上
がりおよび立ち下がり部分での悪化も生じることがな
い。
【0079】ここで、各スイッチング部に、半導体スイ
ッチング素子を2個または3個直列接続したものを用
い、そこに1000〜4000V程度の電圧を印加して
スイッチングを行わせるとともに、昇圧トランスの昇圧
倍率を5〜20倍程度とすると、負荷に対して±10k
V程度の正負高圧パルスを印加する場合に、立ち上がり
/立ち下がりが特性が良好な実用的な回路が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の構成例を示す等価回路図
【図2】請求項2に係る発明の実施の形態の等価回路図
【図3】その各スイッチング部SW1〜SW4の実際の
構成を示す回路図
【図4】図2の回路のオン・オフ動作を示すタイミング
チャート
【図5】図2の回路において負荷に正電圧が印加される
ときの回路の動作説明図
【図6】図5の状態の後に負荷の正電荷がディスチャー
ジされるときの回路の動作説明図
【図7】図6の状態の後に負荷に負電圧が印加されると
きの回路の動作説明図
【図8】図7の状態の後に負荷の負電荷がディスチャー
ジされるときの回路の動作説明図
【図9】図2の回路を図4の例とは別の動作で駆動する
場合の例を示すタイミングチャート
【図10】図9のタイミングチャートによる回路の初期
状態の説明図
【図11】図10の状態の後、負荷に正電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図12】図11の状態の後に負荷の正電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図13】図12の状態の後に負荷に負電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図14】図13の状態の後に負荷の負電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図15】図2の回路を上記各例とは別の動作で駆動す
る場合の例を示すタイミングチャート
【図16】図15のタイミングチャートによる回路の初
期状態の説明図
【図17】図16状態の後、負荷に正電圧が印加される
ときの回路の動作説明図
【図18】図17の状態の後に負荷の正電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図19】図18の状態の後に負荷に負電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図20】図19の状態の後に負荷の負電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図21】請求項3に係る発明の実施の形態の等価回路
【図22】図21の状態の後、負荷に正電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図23】図22の状態の後に負荷の正電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図24】図23の状態の後に負荷に負電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図25】図24の状態の後に負荷の負電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図26】図21の回路を先の例とは別の動作で駆動す
る場合の例を示すタイミングチャート
【図27】図26のタイミングチャートによる回路の初
期状態の説明図
【図28】図27の状態の後、負荷に正電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図29】図28の状態の後に負荷の正電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図30】図29の状態の後に負荷に負電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図31】図30の状態の後に負荷の負電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図32】図21の回路を先の各例とは更に別の動作で
駆動する場合の例を示すタイミングチャート
【図33】図32のタイミングチャートによる回路の初
期状態の説明図
【図34】図33の状態の後、負荷に正電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図35】図34の状態の後に負荷の正電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図36】図35の状態の後に負荷に負電圧が印加され
るときの回路の動作説明図
【図37】図36の状態の後に負荷の負電荷がディスチ
ャージされるときの回路の動作説明図
【図38】本発明の正負パルス式高電圧電源の実施の形
態の全体の概要構成例を示すブロック図
【図39】そのスイッチングインバータ回路1とドライ
ブ回路24の詳細例を示す回路図
【図40】図39の回路の各部における信号波形を示す
タイミングチャート
【図41】パルス幅スイッチ方式や位相制御方式による
パルス波形の例の説明図
【図42】本発明により生成しようとするパルス波形の
例の説明図
【図43】負荷に印加しようとする高圧パルスを、多数
の半導体スイッチング素子を直列結合してスイッチング
部を形成する場合の例の説明図
【図44】図42の回路によるスイッチング動作時に素
子破壊に至る場合の例の説明図
【図45】昇圧トランスにより、インバータ回路と昇圧
トランスを組み合わせたときの回路全体としての等価回
路図
【符号の説明】
SW1,SW2,SW3,SW4 スイッチング部 D1,D2,D3,D4 ダイオード T 昇圧トランス R 負荷 +E 正極性の直流電源 −E 負極性の直流電源 1 スイッチングインバータ回路 2 昇圧トランス 3 負荷(電極) 4 正電圧調整部 5 負電圧調整部 6 周波数調整部 7 パルス幅調整部 8 変調部 30A1 ,30A2 ,30B1 ,30B2 ,30C1
30C2 ,30D1 ,30D2 FET 31A1 ,31A2 ,31B1 ,31B2 ,31C1
30C2 ,31D1 ,31D2 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−332353(JP,A) 特開 平4−8175(JP,A) 実開 昭59−72889(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/538

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正の直流電圧を発生する正電圧発生部
    と、負の直流電圧を発生する負電圧発生部と、複数の半
    導体スイッチング素子を直列接続してなる第1、第2お
    よび第3のスイッチング部と、前記第1、第2および第
    3のスイッチング部の半導体スイッチング素子を各スイ
    ッチング部ごとに同時にオン・オフさせるドライブ回路
    と、パルス電圧信号を昇圧する昇圧トランスを有し、前
    記正電圧発生部とコモン端子との間に第1および第3の
    スイッチング部を直列接続し、第1のスイッチング部と
    第3のスイッチング部との接続点を昇圧トランスの1次
    側に接続し、かつ、その昇圧トランスの2次側を負荷に
    接続して、第1のスイッチング部がオンになったとき前
    記正電圧発生部の正電圧が昇圧トランスで昇圧されたう
    えで負荷に印加され、また前記負電圧発生部と昇圧トラ
    ンスの1次側との間に第2のスイッチング部を接続し
    て、この第2のスイッチング部がオンになったときに負
    電圧発生部の負電圧が昇圧トランスで昇圧されたうえで
    負荷に印加されるようにし、第1のスイッチング部をオ
    ンにして負荷に正電圧が印加された後、負荷にチャージ
    された正の電荷が、昇圧トランスおよび第3のスイッチ
    ング部を介してコモン端子に至る回路によってディスチ
    ャージされ、次に、前記第2のスイッチング部をオンに
    して負荷に負電圧が印加された後、負荷にチャージされ
    た負の電荷が、コモン端子から第3のスイッチング部を
    介して昇圧トランスに至る回路によってディスチャージ
    されるよう、各スイッチング部内の半導体スイッチング
    素子を周期的にオン・オフすることを特徴とする正負パ
    ルス式高電圧電源。
  2. 【請求項2】 正の直流電圧を発生する正電圧発生部
    と、負の直流電圧を発生する負電圧発生部と、それぞれ
    複数の半導体スイッチング素子を直列接続してなる第
    1、第2、第3および第4のスイッチング部と、前記第
    1、第2、第3および第4のスイッチング部の半導体ス
    イッチング素子を各スイッチング部ごとに同時にオン・
    オフさせるドライブ回路と、パルス電圧信号を昇圧する
    昇圧トランスを有し、前記正電圧発生部とコモン端子と
    の間に第1、第3および第4のスイッチング部を直列接
    続し、第1のスイッチング部と第3のスイッチング部と
    の接続点を昇圧トランスの1次側に接続し、かつ、その
    昇圧トランスの2次側を負荷に接続して、第1のスイッ
    チング部がオンになったとき前記正電圧発生部の正電圧
    が昇圧トランスで昇圧されたうえで負荷に印加され、ま
    た前記負電圧発生部と昇圧トランスの1次側との間に第
    2のスイッチング部を接続して、この第2のスイッチン
    グ部がオンになったときに負電圧発生部の負電圧が昇圧
    トランスで昇圧されたうえで負荷に印加されるように
    し、第1のスイッチング部をオンにして負荷に正電圧が
    印加された後、負荷にチャージされた正の電荷が、昇圧
    トランスおよび第3、第4のスイッチング部またはこれ
    らに並列接続されたダイオードを介してコモン端子に至
    る回路によってディスチャージされ、次に、前記第2の
    スイッチング部をオンにして負荷に負電圧が印加された
    後、負荷にチャージされた負の電荷が、コモン端子から
    第4、第3のスイッチング部またはこれらに並列接続さ
    れたダイオードを介して昇圧トランスに至る回路によっ
    てディスチャージされるよう、各スイッチング部内の半
    導体スイッチング素子を周期的にオン・オフすることを
    特徴とする正負パルス式高電圧電源。
  3. 【請求項3】 正の直流電圧を発生する正電圧発生部
    と、負の直流電圧を発生する負電圧発生部と、それぞれ
    複数の半導体スイッチング素子を直列接続してなる第
    1、第2、第3および第4のスイッチング部と、前記第
    1、第2、第3および第4のスイッチング部の半導体ス
    イッチング素子を各スイッチング部ごとに同時にオン・
    オフさせるドライブ回路と、パルス電圧信号を昇圧する
    昇圧トランスを有し、前記正電圧発生部とコモン端子と
    の間に第1、第3および第4のスイッチング部を直列接
    続し、第1のスイッチング部と第3のスイッチング部と
    の接続点に昇圧トランスの1次側に接続し、かつ、その
    昇圧トランスの2次側を負荷に接続して、第1のスイッ
    チング部がオンになったとき前記正電圧発生部の正電圧
    が昇圧トランスで昇圧されたうえで負荷に印加され、ま
    た第3のスイッチング部と第4のスイッチング部との接
    続点と前記負電圧発生部との間に第2のスイッチング部
    を接続して、第3および第2のスイッチング部がオンに
    なったとき負電圧発生部の負電圧が昇圧トランスで昇圧
    されたうえで負荷に印加されるようにし、第1のスイッ
    チング部をオンにして負荷に正電圧が印加された後、負
    荷にチャージされた正の電荷が、昇圧トランスおよび第
    3、第4のスイッチング部またはこれらに並列接続され
    たダイオードを介してコモン端子に至る回路によってア
    ースにディスチャージされ、次に、前記第3および第2
    のスイッチング部をオンにして負荷に負電圧が印加され
    た後、負荷にチャージされた負の電荷が、コモン端子か
    ら第4、第3のスイッチング部またはこれらに並列接続
    されたダイオードを介して昇圧トランスに至る回路によ
    ってディスチャージされるように、各スイッチング部内
    の半導体スイッチング素子を周期的にオン・オフするこ
    とを特徴とする正負パルス式高電圧電源。
  4. 【請求項4】 請求項1における第1〜第3のスイッチ
    ング部、または、請求項2または3の第1〜第4スイッ
    チング部が、それぞれ2つまたは3つの半導体スイッチ
    ング素子を直列接続して構成されていることを特徴とす
    る、請求項1,2または3に記載の正負パルス式高電圧
    電源。
  5. 【請求項5】 正電圧発生部および負電圧発生部の発生
    電圧が、それぞれ+1000V〜+4000Vおよび−
    1000V〜−4000Vの範囲にあることを特徴とす
    る、請求項1,2,3または4に記載の正負パルス式高
    電圧電源。
  6. 【請求項6】 昇圧トランスによる昇圧倍率が、5〜2
    0倍であることを特徴とする、請求項1,2,3,4ま
    たは5に記載の正負パルス式高電圧電源。
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