JP3445436B2 - プラズマ表示装置 - Google Patents

プラズマ表示装置

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JP3445436B2
JP3445436B2 JP9309696A JP9309696A JP3445436B2 JP 3445436 B2 JP3445436 B2 JP 3445436B2 JP 9309696 A JP9309696 A JP 9309696A JP 9309696 A JP9309696 A JP 9309696A JP 3445436 B2 JP3445436 B2 JP 3445436B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、視認性に優れるプラズマ
表示装置に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、プラズマ表示装置としては、図2
の如くプラズマ表示板3の視認側にスペーサ5による間
隙51を設けて、ガラスや樹脂からなる透明保護板1を
配置し、それをケース4内に収容したものが知られてい
た。当該間隙51を介し透明保護板1を配置したこと
で、プラズマ表示板に衝撃力が直接作用することが防止
され、プラズマ表示板の発生熱が透明保護板に伝導する
ことが抑制されている。
【0003】しかしながら、当該間隙51によって形成
される空気層とプラズマ表示板及び透明保護板との界面
における光の反射損が大きくて、表示板の視認性を低下
させる問題点があった。また表示板の大型化に伴い、透
明保護板の厚板化が必要となりガラス板の場合には重量
増加やコストアップの問題が発生し、かつ耐衝撃性の低
下問題等も発生する問題点があったし、樹脂板の場合に
は熱による変形防止のため、より板厚を増大させるか当
該間隙51(空気層)の層厚を増大させる必要が生じて
視認性がさらに低下しやすい問題点があった。
【0004】前記に鑑みて、当該間隙51に硬化型シリ
コーンゲルを注入充填する対策が考えられるが、その場
合には当該ゲルが耐候性に乏しくて経時的な透明性の低
下や気泡発生等で視認性が低下し、持続性に乏しい問題
がある。また接着剤にて透明保護板をプラズマ表示板に
接着する対策も考えられるが、その場合には接着剤の塗
工ムラや乾燥収縮による歪等で視認性の低下問題を誘発
し、エチレン・酢酸ビニル系接着剤等による加熱接着で
は表示板の機能低下などの問題を誘発する。さらに空気
層に比べて衝撃力が伝達しやすく表示板の破損問題など
も惹起する。
【0005】
【発明の技術的課題】本発明は、プラズマ表示板と透明
保護板との間に空気層を介在させずにそれらの界面での
光反射損を抑制して高視認性を達成し、表示板の大型化
にも有利に対処できるプラズマ表示装置の開発を課題と
する。
【0006】
【課題の解決手段】 本発明は、プラズマ表示板の視認
側に、緩衝性と密着性を有する耐熱性で厚さが0.1〜
5mmの透明樹脂シートを介し透明保護板を密着配置して
り、前記の緩衝性が、透明樹脂シートの両面に厚さ
1.1mm、大きさ180mm×250mmの透明ガラス板を
密着させて鋼板上に置き、その上側ガラス板に対し高さ
1mの位置より直径8mm、重さ3gの鋼球を自然落下さ
せた場合に前記両面の透明ガラス板が割れない耐衝撃性
を示すものであることを特徴とするプラズマ表示装置を
提供するものである。
【0007】
【発明の効果】 本発明によれば、緩衝性で密着性の透
明樹脂シートを介してプラズマ表示板と透明保護板を密
着配置でき、それら界面での空気層の介在を防止して光
の反射損を大幅に低減でき、視認性に優れるプラズマ表
示装置を得ることができる。また透明樹脂シートを用い
ることで、耐候性にも優れシリコーンゲルの充填による
場合の経時的な視認性の低下、及び接着剤や加熱接着に
よる場合の歪等による視認性の低下や熱による表示板の
機能低下などの問題発生を回避することができる。さら
に耐熱性の透明樹脂シートが断熱層や透明保護板の支持
層や緩衝層として機能し、透明保護板の板厚を増大させ
る必要なく表示板の大型化を達成でき、装置の落下時等
に加わる衝撃力を緩和してプラズマ表示板の破損も防止
することができる。ちなみにその緩衝層としての性能
は、透明樹脂シートの両面に厚さ1.1mm、大きさ18
0mm×250mmの透明ガラス板を密着させて鋼板上に置
き、その上側ガラス板に対し高さ1mの位置より直径8
mm、重さ3gの鋼球を自然落下させた場合に前記両面の
透明ガラス板が割れない耐衝撃性を示すものである。
【0008】
【発明の実施形態】 本発明のプラズマ表示装置は、プ
ラズマ表示板の視認側に、緩衝性と密着性を有する耐熱
で厚さが0.1〜5mmの透明樹脂シートを介し透明保
護板を密着配置したものであり、前記の緩衝性が、透明
樹脂シートの両面に厚さ1.1mm、大きさ180mm×2
50mmの透明ガラス板を密着させて鋼板上に置き、その
上側ガラス板に対し高さ1mの位置より直径8mm、重さ
3gの鋼球を自然落下させた場合に前記両面の透明ガラ
ス板が割れない耐衝撃性を示すものである。その例を図
1に示した。1が透明保護板、2が透明樹脂シート、3
がプラズマ表示板である。また4はケースである。
【0009】 透明樹脂シートとしては、緩衝性と密着
性を有する耐熱性で厚さが0.1〜5mmのものが用いら
れる。緩衝性は、落下時の衝撃等よりプラズマ表示板を
保護することなどを目的とし、透明樹脂シートの両面に
厚さ1.1mm、大きさ180mm×250mmの透明ガラス
板を密着させて鋼板上に置き、その上側ガラス板に対し
高さ1mの位置より直径8mm、重さ3gの鋼球を自然落
下させた場合に前記両面の透明ガラス板が割れない耐衝
撃性を示す緩衝性を有するものとされる。衝撃力の吸収
性や良好な表示視認性、断熱性等の点より好ましいシー
ト厚は、0.2〜3mmである。
【0010】密着性は、透明保護板とプラズマ表示板の
密着配置を達成して、空気層の混入を長期に防止し良視
認性の長期確保などを目的とする。かかる点よりプラズ
マ表示板と透明保護板に対する接着力が、JIS C
2107に準拠して2g/20mm以上、就中10g/20mm
以上、特に100g/20mm以上の透明樹脂シートである
ことが好ましい。
【0011】耐熱性は、プラズマ表示板による発熱に耐
えることなどを目的とする。透明樹脂シートの透明度
は、良好な表示視認性等の点よりその光透過率がJIS
K6714に準拠したヘイズ値に基づいて5以下、就
中2以下が好ましい。また、全光線透過率が85%以
上、就中90%以上が好ましい。なお密着界面での反射
損を低減した良好な表示視認性等の点より、プラズマ表
示板及び透明保護板の各表面層に対する屈折率差が0.
2以下の透明樹脂シートであることが好ましい。
【0012】透明樹脂シートの形成には、例えばポリオ
レフィン系やポリアミド系、ポリスチレン系やポリ塩化
ビニル系、アクリル系などの適宜な透明樹脂を用いう
る。好ましく用いうる樹脂は、アクリル酸やメタクリル
酸やそのエステル等からなるアクリル系モノマーを成分
とするアクリル系ポリマーなどである。
【0013】前記アクリル系ポリマーの具体例として
は、メチル基やエチル基、プロピル基やイソプロピル
基、n−ブチル基やt−ブチル基、イソブチル基やペン
チル基、イソペンチル基やヘキシル基、ヘプチル基やシ
クロヘキシル基、2−エチルヘキシル基やオクチル基、
イソオクチル基やノニル基、イソノニル基やデシル基、
ウンデシル基やラウリル基、トリデシル基やテトラデシ
ル基、ステアリル基やオクタデシル基、デカニル基やイ
ソデカニル基の如き直鎖又は分岐のアルキル基、就中、
炭素数が30以下のアルキル基を有するアクリル酸又は
メタクリル酸のエステル、あるいはそのアルキル基の一
部をヒドロキシル基で置換した例えば(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチルや(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブ
チルや(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、
(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチルや(メタ)
アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル
酸12−ヒドロキシラウリルや(4−ヒドロキシメチル
シクロヘキシル)−メチルアクリレートの如きヒドロキ
シル基含有モノマーの1種又は2種以上を主成分に用い
て重合処理したものなどがあげられる。
【0014】前記アクリル系ポリマーの重合に際して
は、光学特性や耐熱性等の物性の改質などを目的に共重
合可能な適宜なモノマーを必要に応じて併用することが
できる。そのモノマー例としては、アクリル酸やメタク
リル酸、カルボキシエチルアクリレートやカルボキシペ
ンチルアクリレート、イタコン酸やマレイン酸、フマー
ル酸やクロトン酸の如きカルボキシル基含有モノマー、
あるいは無水マレイン酸や無水イタコン酸の如き酸無水
物モノマー、スチレンスルホン酸やアリルスルホン酸、
2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸や(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、
スルホプロピル(メタ)アクリレートや(メタ)アクリ
ロイルオキシナフタレンスルホン酸の如きスルホン酸基
含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホス
フェートの如き燐酸基含有モノマーなどがあげられる。
【0015】また、(メタ)アクリルアミドやN,N−
ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)
アクリルアミドやN−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドの
如き(N−置換)アミド系モノマー、(メタ)アクリル
酸アミノエチルや(メタ)アクリル酸N,N−ジメチル
アミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエ
チルの如き(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキル
系モノマー、(メタ)アクリル酸メトキシエチルや(メ
タ)アクリル酸エトキシエチルの如き(メタ)アクリル
酸アルコキシアルキル系モノマー、N−(メタ)アクリ
ロイルオキシメチレンスクシンイミドやN−(メタ)ア
クリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミ
ド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチ
レンスクシンイミドの如きスクシンイミド系モノマーな
ども改質目的のモノマー例としてあげられる。
【0016】さらに、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニ
ル、N−ビニルピロリドンやメチルビニルピロリドン、
ビニルピリジンやビニルピペリドン、ビニルピリミジン
やビニルピペラジン、ビニルピラジンやビニルピロー
ル、ビニルイミダゾールやビニルオキサゾール、ビニル
モルホリンやN−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン
やα−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタムの如
きビニル系モノマー、アクリロニトリルやメタクリロニ
トリルの如きシアノアクリレート系モノマー、(メタ)
アクリル酸グリシジルの如きエポキシ基含有アクリル系
モノマー、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール
や(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メ
タ)アクリル酸メトキシエチレングリコールや(メタ)
アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールの如きグ
リコール系アクリルエステルモノマー、(メタ)アクリ
ル酸テトラヒドロフルフリルやフッ素(メタ)アクリレ
ート、シリコーン(メタ)アクリレートや2−メトキシ
エチルアクリレートの如きアクリル酸エステル系モノマ
ーなども改質目的のモノマー例としてあげられる。
【0017】加えて、架橋処理等を目的に多官能系モノ
マーなども用いうる。その例としては、ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレートや(ポリ)エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートやネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレートやトリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレートやジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、エポキシアクリレートやポリエステルア
クリレート、ウレタンアクリレートなどがあげられる。
【0018】アクリル系ポリマーの調製は、例えば1種
又は2種以上の各モノマーの混合物に、溶液重合方式や
乳化重合方式、塊状重合方式や懸濁重合方式等の適宜な
方式を適用して行うことができる。塊状重合方式では、
紫外線や電子線等の放射線の照射による重合方式なども
適用でき、溶液重合方式等と放射線重合方式を併用した
付加重合方式なども適用することができる。また架橋処
理では、内部架橋方式や外部架橋方式等の適宜な方式を
適用することができる。内部架橋したアクリル系ポリマ
ーの調製は、例えば上記した多官能系モノマーを用いて
熱重合開始剤によるラジカル重合方式や、光重合開始剤
による放射線重合方式などを適用して行うことができ
る。一方、外部架橋は、アクリル系ポリマーの溶液等に
分子間架橋剤を配合してシートに成形したのち加熱処理
する方式や放射線を照射する方式などにより行うことが
できる。
【0019】ちなみに前記の熱重合開始剤の例として
は、過酸化ベンゾイルやt-ブチルパーベンゾエイト、
クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボ
ネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボ
ネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエートやt-ブ
チルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチル
ヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキ
シド、ジアセチルパーオキシドの如き有機過酸化物、
2,2'−アゾビスイソブチロニトリルや2,2'−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シ
クロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2'−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビ
ス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)
やジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネー
ト)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)や
2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニト
リル)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−
2−イル)プロパン]の如きアゾ系化合物などがあげら
れる。
【0020】また光重合開始剤の例としては、4−(2
−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2
−プロピル)ケトンやα−ヒドロキシ−α,α’−ジメ
チルアセトフェノン、メトキシアセトフェノンや2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−
ジエトキシアセトフェノンや1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチル
チオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1の如
きアセトフェノン系化合物、ベンゾインエチルエーテル
やベンゾインイソプロピルエーテル、アニゾインメチル
エーテルの如きベンゾインエーテル系化合物、2−メチ
ル−2−ヒドロキシプロピオフェノンの如きα−ケトー
ル系化合物、ベンジルジメチルケタールの如きケタール
系化合物、2−ナフタレンスルホニルクロリドの如き芳
香族スルホニルクロリド系化合物、1−フェノン−1,
1−プロパンジオン−2−(ο−エトキシカルボニル)
オキシムの如き光活性オキシム系化合物、ベンゾフェノ
ンやベンゾイル安息香酸、3,3'−ジメチル−4−メト
キシベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系化合物など
があげられる。
【0021】なお重合開始剤には、過硫酸カリウムや過
硫酸アンモニウムや過酸化水素等、あるいはそれらと還
元剤を併用したレドックス系開始剤なども用いうる。
【0022】一方、分子間架橋剤の例としては、トリレ
ンジイソシアネートやトリメチロールプロパントリレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタントリイソシアネー
トの如き多官能イソシアネート系架橋剤、ポリエチレン
グリコールジグリシジルエーテルやジグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルの
如きエポキシ系架橋剤、メラミン樹脂系架橋剤や金属塩
系架橋剤、金属キレート系架橋剤やアミノ樹脂系架橋
剤、過酸化物系架橋剤などがあげられる。
【0023】透明樹脂シートの形成は、例えば透明樹脂
を必要に応じ溶剤等による溶液としてセパレータ上に展
開し、その展開層の上にさらにセパレータを配置してシ
ート化する方式などの適宜な方式で行うことができる。
なおセパレータは、フィルム等の薄葉体を剥離剤で表面
処理する方式などにより得ることができる。透明樹脂シ
ートにおける緩衝性や密着性等の調節は、モノマー成分
の選択や添加剤の配合などの適宜な方式で行うことがで
きる。ちなみに緩衝性や密着性等の向上には可塑剤の配
合が有効である。
【0024】可塑剤としては、適宜なものを用いること
ができ、沸点が200℃以上で室温で液体の透明性に優
れるものが好ましい。その可塑剤の例としては、フタル
酸ジメチルやフタル酸ジエチル、フタル酸ジブチルやフ
タル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシルや
フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシルやフタル
酸ジブチルベンジル、フタル酸ジオクチルやブチルフタ
リルブチルグリコレートの如きフタル酸系化合物、アジ
ピン酸ジイソブチルやアジピン酸ジイソノニル、アジピ
ン酸ジイソデシルやアジピン酸ジブトキシエチルの如き
アジピン酸系化合物、セバシン酸ジブチルやセバシン酸
ジ−2−エチルヘキシルの如きセバシン酸系化合物、リ
ン酸トリエチルやリン酸トリフェニル、リン酸トリクレ
ジルやリン酸トリキシレニル、リン酸クレジルフェニル
の如きリン酸系化合物、ジオクチルセバケートやメチル
アセチルリシノレートの如き脂肪酸系化合物、ジイソデ
シル−4,5−エポキシテトラヒドロフタレートの如き
エポキシ系化合物、トリメリット酸トリブチルやトリメ
リット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸ト
リn−オクチルやトリメリット酸トリイソデシルの如き
トリメリット酸系化合物、その他、オレイン酸ブチルや
塩素化パラフィン、ポリブテンやポリイソブチレンなど
もあげられる。
【0025】可塑剤は、必要に応じて1種又は2種以上
を配合でき、配合量は、その種類や透明樹脂の種類など
に応じて適宜に決定することができる。一般には、透明
樹脂100重量部あたり、5〜300重量部、就中10
〜200重量部の可塑剤が用いられる。
【0026】透明樹脂シートを介したプラズマ表示板と
透明保護板の密着配置は、例えばプラズマ表示板又は透
明保護板の一方に、透明樹脂シートをその一方のセパレ
ータを剥がしてロールラミネーター等により密着せたの
ち残るセパレータを剥がして、プラズマ表示板又は透明
保護板の他方を圧着方式等により密着させる方式などの
適宜な方式で行うことができる。密着界面に気泡が混入
した場合には、オートクレーブや真空脱泡装置などによ
る適宜な方法で脱気処理して混入気泡を除去することが
好ましい。
【0027】本発明においては、図1の如くプラズマ表
示板3の視認側に当該透明樹脂シート2を介して透明保
護板1を密着配置する点を除いて特に限定はなく、適宜
な構造を有するプラズマ表示装置を適宜な組立順序等の
製造工程で形成することができる。従ってプラズマ表示
板や透明保護板については適宜なものを用いてよく、従
来に準じることも可能である。
【0028】ちなみにプラズマ表示板としては、例えば
線状又は面状の電極群を設けたガラス板等の透明基板の
2枚を電極が交差するように対向配置したものなどがあ
げられる。プラズマ発生の駆動方式は任意である。また
透明保護板としては、例えばガラス板や種々の樹脂板な
どにより形成したものなどがあげられる。
【0029】
【実施例】
実施例1 厚さ1.1mmのガラス製の透明保護板(180mm×250mm)
に、厚さ0.2mmの透明樹脂シートを一方のセパレータ
を剥がしてロールラミネーターを介し圧着して密着させ
たのち、残るセパレータを剥がしてその透明樹脂シート
を介しプラズマ表示板形成用の厚さ1.1mmの透明ガラ
ス板の上に圧着して密着させ、透明樹脂シートを介して
プラズマ表示板形成用のガラス板と透明保護板を密着配
置した構造体を得た。
【0030】なお前記において、透明樹脂シートは、ア
クリル酸ブチル97部(重量部、以下同じ)、アクリル
酸3部、アゾビスイソブチロニトリル0.4部を酢酸エ
チル100部に溶解させて撹拌下に約60℃で反応させ
て得たアクリル系ポリマーの溶液に、イソシアネート系
架橋剤3部を配合して厚さ25μmのポリエステル系セ
パレータ上に塗布し、加熱乾燥して形成したものであ
る。
【0031】実施例2 冷却管、窒素導入管、温度計、紫外線照射装置及び撹拌
装置を備えた反応容器に、アクリル酸イソノニル99
部、アクリル酸1部、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン(開始剤)0.1部を入れて紫外線照
射により重合処理して得た重合率10重量%のアクリル
系ポリマー・モノマー混合液100部に、ジオクチルフ
タレート70部とトリメチルプロパントリアクリレート
(架橋剤)0.1部を配合して厚さ25μmのポリエス
テル系セパレータ上に塗布し、窒素雰囲気下に紫外線ラ
ンプにて2000mj/cm2の紫外線を照射し光重合させ
て得た、厚さ0.4mmの透明樹脂シートを用いたほかは
実施例1に準じて構造体を得た。
【0032】比較例1 透明樹脂シートの厚さを0.05mmとしたほかは実施例
1に準じて構造体を得た。
【0033】比較例2アクリル酸ブチル95部とアクリ
ル酸5部とイソシアネート系架橋剤3部を用 いて実施例1に準じて得た透明樹脂からなる厚さ0.4
mmのシートを用いて枠幅2mmの枠スペーサを形成し、そ
れを介してプラズマ表示板形成用のガラス板とガラス製
透明保護板を空気層が介在する状態に配置した構造体を
得た。
【0034】評価試験 実施例、比較例で得た構造体について下記の特性を調べ
た。 光透過率 プラズマ表示板形成用のガラス板2枚を実施例、比較例
で得た透明樹脂シートを介して接着し、透過する全光線
の透過率を調べた。なお比較例2では透明樹脂シートに
代わる空気層が介在した状態について調べた。
【0035】ヘイズ値 前記の光透過率に準じて表面でのヘイズ値を調べた。
【0036】接着力 JIS C 2107に準拠して、プラズマ表示板形成
用のガラス板に対する透明樹脂シートの接着力(180
度ピール)を調べた。
【0037】耐衝撃性 鋼板上に置いた構造体の透明保護板に対し、高さ1mの
位置より直径8mm、重さ3gの鋼球を自然落下させた後
の状態を目視観察し、次の基準で評価した。 優良:落下前後で構造体に何の変化も認められない場合 可 :透明保護板に割れが発生したが飛散は生じず、プ
ラズマ表示板形成用のガラス板には割れが生じなかった
場合 不可:透明保護板が割れて飛散し、プラズマ表示板形成
用のガラス板にも割れが発生した場合
【0038】前記の結果を次表に示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図
【図2】従来例の断面図
【符号の説明】 1:透明保護板 2:透明樹脂シート 3:プラズマ表示板 4:ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−55567(JP,A) 特開 平2−218777(JP,A) 実開 昭58−65751(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 11/02 H01J 17/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ表示板の視認側に、緩衝性と密
    着性を有する耐熱性で厚さが0.1〜5mmの透明樹脂シ
    ートを介し透明保護板を密着配置してなり、前記の緩衝
    性が、透明樹脂シートの両面に厚さ1.1mm、大きさ1
    80mm×250mmの透明ガラス板を密着させて鋼板上に
    置き、その上側ガラス板に対し高さ1mの位置より直径
    8mm、重さ3gの鋼球を自然落下させた場合に前記両面
    の透明ガラス板が割れない耐衝撃性を示すものであるこ
    とを特徴とするプラズマ表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、透明樹脂シートが全
    光線透過率85%以上、ヘイズ値5以下のものであるプ
    ラズマ表示装置。
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